JP2595167Y2 - チップ母材の分割装置 - Google Patents

チップ母材の分割装置

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JP2595167Y2
JP2595167Y2 JP1993047916U JP4791693U JP2595167Y2 JP 2595167 Y2 JP2595167 Y2 JP 2595167Y2 JP 1993047916 U JP1993047916 U JP 1993047916U JP 4791693 U JP4791693 U JP 4791693U JP 2595167 Y2 JP2595167 Y2 JP 2595167Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はチップ母材をチップに分
割するためのチップ母材の分割装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】従来からセラミック基板
に厚膜や薄膜を形成させてなるチップ状の電子部品、例
えば抵抗体やコンデンサなどが製造されている。これら
は角板状のものから細板状に、または最初から細板状に
製造してチップ母材とし、刻み目を付してこれをチップ
に分割している。また、その分割方法はロールで挟圧し
て予め付された刻み目に従って分割するのが一般であ
る。
【0003】その例をチップ抵抗体について示せば、図
1のAは細板状のチップ母材Mであって、セラミック基
板1の片面に抵抗体、例えばカーボン厚膜2が適用さ
れ、更に刻み目3が付されたものであり、例えば長さ約
50mm、巾3.2mm、厚さ0.6mmの大きさを有
するものがある。このチップ母材Mを矢印方向に進めて
分割する訳であるが、図1のBはチップ母材Mが半ばま
でその刻み目3に従ってチップ抵抗体素子Rに分割され
た状態を示す。なお、以降はカーボン厚膜2を有する面
を表面とする。なお、刻み目3はカーボン厚膜2の領域
だけに形成されているが、基板1の中全体にわたってい
てもよい。このようなチップ母材Mにも勿論、本考案は
適用可能である。
【0004】ゴムロールで挟圧して分割する場合におい
て、基板としてのセラミックスは硬度が高いのでゴムロ
ールは摩耗され易いが、従来はチップ母材Mを1本ずつ
機械的に供給していたので、ゴムロールの同一個所への
供給となってその個所のみが摩耗し、比較的短期間に高
価なゴムロールの交換が必要となり、製造コストを上昇
させていた。しかし、ゴムロールへ同時に複数本のチッ
プ母材を送って挟圧させると、摩耗し易く面精度の低下
し易いゴムロールでは複数本に同時に同等の圧力がかか
らず、分割が不完全にしか行なえなかった。
【0005】
【考案が解決しようとする問題点】本考案は上述の問題
に鑑みてなされたものであり、複数の移送路から分割機
のゴムロールの幅内に均等に順次1本ずつチップ母材を
送り込んで、チップ母材の分割を確実に行なうと共に、
ゴムロールの摩耗を幅方向にわたって平均化させること
を目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、長さ方
向とは直角の方向の刻み目を介して複数のチップを長さ
方向に有するチップ母材を収容する収容部と、前記チッ
プ母材を1列に整えるためのチップ母材単列化手段と、
前記チップ母材を一層にするためのチップ母材単層手段
と、前記チップ母材の表裏判別手段と、裏向きの前記チ
ップ母材を排除するか表向きにするチップ母材表裏選別
手段とを有し、前記収容部の周囲に形成された複数列の
スパイラルトラックとを設けたねじり振動パーツフィー
ダと、 前記ねじり振動パーツフィーダの前記スパイラル
トラックの排出端に連接して設けられた複数の移送路
と、該移送路に過剰に移送されて来る前記チップ母材を
排除するチップ母材排除手段と、前記チップ母材を所定
の間隔で移送するチップ母材移送制御手段とを有するリ
ニア振動パーツフィーダと、 前記リニア振動パーツフィ
ーダに隣接して設けられ、前記チップ母材を前記刻み目
に従って分割する分割手段を有する分割機とから成り、
前記ねじり振動パーツフィーダを経由し前記リニア振動
パーツフィーダの前記複数の移送路から前記分割機に所
定間隔をおいて順次1本ずつ移送されて来る前記チップ
母材を前記分割機で分割することを特徴とするチップ母
材の分割装置、によって達成される。
【0007】
【作用】 本考案によれば、例えば細板状のセラミック基
板と膜からなるチップ母材を収容している収容部からね
じり振動を受けて、複数列のスパイラル状トラックに分
配され、このトラックをねじり振動により移送される途
上、単列化手段で1列に整えられ、単層手段で一層にさ
れ、また表裏を判別した後、裏向きのチップ母材を排除
するか、あるいは表向きにされてリニア振動パーツフィ
ーダの複数列の移送路に供給され、この各移送路で所定
のタイミングで開閉しているゲートを有するチップ母材
移送制御手段によって、この各移送路から分割機のロー
ルの幅内へ均等に、所定の間隔をおいて順次1本宛のチ
ップ母材を送り込むので、チップ母材を確実に分割する
ことが出来、かつロールの摩耗を幅方向にわたって平均
化し 得る。すなわち、各列からのチップ母材は確実に刻
み目で分割され、またロールには均等な押圧力を与える
ことから、その寿命を大巾に大きくすることができる。
【0008】
【実施例】 以下、本考案の実施例によるチップ母材の分
割装置について、図面を参照して説明する。
【0009】図2は同装置の部分破断側面図であり、図
3は同装置の平面図であるが、同装置は、概しては収容
しているチップ母材Mを単列で、重なりがなく、かつ面
の向きを整えて供給するねじり振動パーツフィーダ10
と、その下流に配設されて、過剰に移送されて来るチッ
プ母材Mは排除し、かつ制御された間隔でチップ母材M
を送り出すリニア振動パーツフィーダ90と、チップ母
材Mを1本ずつチップに分割する分割機150とから成
っている。
【0010】先ず図2に示すように、ねじり振動パーツ
フィーダ10は鉢状のボウル21とこれにねじり振動を
与える駆動部11とからなっている。ボウル21の底面
には可動コア13が一体的に固定されており、この可動
コア13は等角度間隔に配設された傾斜板ばね14によ
って固定ブロック15に結合されている。また固定ブロ
ック15上には、コイル16を巻装した電磁石17が、
可動コア13と間隔をおいて対向して、固定されてい
る。これらからなる駆動部11は防音カバー18によっ
て覆われており、捩り振動パーツフィーダ10全体は防
振ゴム19を介して共通ベース板178に固定されてい
る。
【0011】図3に示すように、ボウル21の中央底部
には多数のチップ母材Mを収容する収容部28がある。
収容部28から螺旋状に形成されているトラック23は
直ぐに3本に分岐されているが、これらトラック23は
チップ母材Mを移送する移送路部である。また、このト
ラック23には上流側から、第一単列化部31、重なり
分離部41、表裏矯正部51、整列化部61、裏向き母
材排除部71、第二単 列化部81が設けられている。な
お、トラック23の3本の分岐は夫々同様に構成され同
様に作用するので、必要ある場合を除き、以降は分岐1
本について説明し、この分岐をトラック23(リニア振
動パーツフィーダではトラック123)と呼ぶ。
【0012】チップ母材単列化手段としての第一単列化
部31においては、図4に見られるように、ボウル側壁
22に固定されたトラック23はボウル21の中央部へ
向って下向きに傾斜しており、チップ母材Mはトラック
23の内壁に沿って移送されるが、そのトラック23に
は内壁に沿うチップ母材M1本のみが通過し得る幅を残
して、チップ母材Mが陥落する長さの開口35が形成さ
れており、図4に示すように内壁から2本目のチップ母
材Mは開口35から下方へ陥落する。なお、図4におい
ては、断面位置の関係から、真ん中のトラック23には
開口35が描かれていないが、図3に見られるように、
その直ぐ下流に開口35がある。またこれらとは別に、
図3に見られるように、[4]−[4]断面線より上流
側にも単列化のための開口34が形成されている。な
お、開口34、35から陥落したチップ母材Mはボウル
側壁22と一体的に設けられている内部ポケット25、
26に集められ、図示しない連通路を経由してボウル2
1の収容部28へ戻るようになっている。
【0013】チップ母材単層手段としての重なり分離部
41では、図5に見られるように、ボウル側壁22に固
定された取付け部材45に分離ブロック43がボルト4
6で固定されて、トラック23の一部を形成している。
重なり分離部41においては、トラック23の内壁の高
さがチップ母材Mの1本の厚さよりもやや低いので、チ
ップ母材Mが1本の場合はそのまま通過するが、2本以
上重なっている場合には重なっているチップ母材Mは、
トラック23がボウル21の中央へ向って下向きに傾斜
していることにより、ねじり振動を受けてトラック23
の内壁を越えて開口44へ、またはトラック23の内側
の空間へ矢印のように滑落する。滑落したチップ母材M
は内部ポケット25、26に収容される。
【0014】重なり分離部41より下流側においては、
トラック23は夫々独立した3本に分岐され、重なり分
離部41の直ぐ下流では、図6に示すようにトラック2
3を形成する連絡路50は取付け板47、取付け部材4
8によってボウル21内においてボウル側壁22に固定
されているが、下流側においては、図7に見られるよう
に、ボウル側壁22の外側に取り付けられたトラック固
定板24上に固定される。
【0015】チップ母材Mの表裏判別手段及び表裏選別
手段としての表裏矯正部51は表向きと裏向きとが入り
混じって移送されて来るチップ母材Mの表裏を検知し裏
向きのチップ母材を表向きとする部分である。重なり分
離部41から表裏矯正部51への連絡路50においてト
ラック23の断面が図6に示す形状から図7のV字溝を
有する形状となり、チップ母材MはV字溝のボウル21
の中央を向く面(以降、この面を内向き面、反対の面を
外向き面と呼ぶ)へ滑り落ちる。図8はその連絡路50
の平面図であるが、この図に示しているように必ずしも
全部のチップ母材MがV字溝の内向き面に揃う訳ではな
い。なお、本考案のチップ母材の表裏判別手段と、裏向
きのチップ母材を排除するか表向きにするチップ母材表
裏選別手段は、表裏矯正部51と後述する裏向き母材排
除部71とから成っている。
【0016】表裏矯正部51は図9、図10に見られる
ように、矯正ブロック53が六角孔ボルト59によって
トラック固定板24に固定されて、トラック23の一部
を形成している。矯正ブロック53には、図示しない電
磁弁を備えた圧縮空気配管56が曲管を介して挿入され
て、矯正ブロック53内の圧縮空気孔57に接続されて
おり、この圧縮空気孔57は矯正ブロック53のV字溝
の内向き面に噴出口58として開口している。
【0017】また、表裏矯正部51には光センサ54が
固定枠55に支持されて夫々のトラック23の斜め上方
に設けられているが、これは噴出口58を閉塞しつつ移
送されて来るチップ母材Mの表裏を検知するためのもの
である。すなわち、光センサ54は発光素子と受光素子
とを備えており、チップ母材Mの面に破線Lで示すよ
に光を照射した時の、表面の色(カーボンの黒色)と裏
面の色(セラミックスの白色)によって異なる反射光の
受光量の違いを図示しない制御部に入力する。
【0018】表向きと検知された場合には制御部は指令
を出さず、チップ母材Mはそのまま通過するが、裏向き
と検知された場合には、制御部は圧縮空気配管56の電
磁弁を瞬時的に開とする指令を出し、空気噴出口58か
らの噴出空気によってチップ母材Mを倒して、V字溝の
外向き面に沿わせて表向きとする。要するに、表裏矯正
部51を通過した殆どのチップ母材MはV字溝の何れか
の面に沿って表向きとなるが、一部V字溝の外向き面に
裏向きで移送されて来たチップ母材Mは裏向きのまま表
裏矯正部51を通過する。図11は表裏矯正部51の1
本についての斜視図である。
【0019】整列化部61はV字溝の何れかの面にある
チップ母材Mを内向き面に整列させる部分である。図1
2は表裏矯正部51と整列化部61とを繋ぐ連絡路60
のトラック23の形状を示しているが、このトラック2
3の形状が変化する地点において、表裏矯正部51のV
字溝の内向き面にあったチップ母材Mは、外側のトラッ
ク23に示すように、そのままの姿勢で連絡路60の内
向き面へ移り、V字溝の外向き面にあったチップ母材M
もその殆どは、真ん中のトラック23に示すように、連
絡路60の内向き面に移る。しかし、V字溝の外向き面
にあったチップ母材Mの一部には、内側のトラック23
に示すように、連絡路60の外向き面に沿う姿勢をとっ
て整列化されないものが発生する。
【0020】図14は整列化されないチップ母材Mを排
除する整列化部61を示す。整列化ブロック63はトラ
ック固定板24上に間隔をあけて設けられており、その
トラック23の形状は、整列化したチップ母材について
は、外側のトラック23に示すように、トラック23に
沿って寝るような姿勢をとらせ、整列化されないチップ
母材Mについては、真ん中のトラック23に示すよう
に、高さの低いトラック23の内壁にもたれて立つよう
な姿勢をとらせるべく形成されており、かつ整列化ブロ
ック63にはチップ母材Mが落下し得る大きさの開口6
5が形成されてい る。
【0021】また、各トラック23には圧縮空気配管6
6が配設され、これに付された噴出ノズル68から常時
空気が噴出されていて、真ん中のトラック23に示すよ
うに、整列されないチップ母材Mのみが矢印のようにト
ラック23の内壁を越えて、トラック23の内側へ吹き
飛ばされ排除されるようになっている。開口65はチッ
プ母材Mの単列化をより確実にするためのものである。
図13はこの部分の平面図であり、図14に対応する。
【0022】なお、整列化部61より下流側のトラック
23の下方にはトラック固定板24の外周に設けた外部
側壁形成板27と一体的に外部ポケット25、26が形
成されており、吹き飛ばされたチップ母材Mやトラック
23から落下したチップ母材Mは外部ポケット25、2
6へ集められる。
【0023】チップ母材表裏判別手段及び表裏選別手段
としての裏向き母材排除部71は整列化部61から移送
されて来る殆どが表向きのチップ母材Mに混入している
裏向きのチップ母材Mを排除する部分である。図15に
示すように、排除ブロック73が六角孔ボルト59によ
ってトラック固定板24に固定されて、トラック23の
一部を形成している。排除ブロック73には、図示しな
い電磁弁を経由する圧縮空気配管76が曲管を介して挿
入されて、排除ブロック73内の圧縮空気孔77に接続
されており、この圧縮空気孔77はトラック23に噴出
口78として開口している。
【0024】また、裏向き母材排除部71には光センサ
74が固定枠75に支持されてそれぞれのトラック23
の上方に配設されているが、これは移送されて来るチッ
プ母材Mの表裏を検知するためのものであり、その信号
は図示しない制御部に入力される。
【0025】光センサ74は表裏矯正部51における光
センサ54と同様にしてチップ母材 Mの表裏を検知し、
チップ母材Mが裏向きと検知された場合のみ、制御部は
圧縮空気配管76の電磁弁を瞬時的に開とする指令を出
し、噴出口78から空気を噴出させて、裏向きのチップ
母材Mを吹き飛ばし、排除するようになっている。図1
6は裏向き母材排除部の1本についての斜視図である。
吹き飛ばされた裏向きのチップ母材Mは図示しない開口
を経由して下方の外部ポケット25、26へ落下する。
【0026】第二単列化部81はねじり振動パーツフィ
ーダ10における最下流部にあり、次のリニア振動パー
ツフィーダ90へ供給するチップ母材Mが全て完全に単
列であることを保証する部分である。第二単列化部81
は、図3に見られるように、第一単列化部31の開口3
4、35と等価な開口85を有するトラック23と、次
のリニア振動パーツフィーダ90の移送路99の幅に整
合させるべく、図17に示すようなチップ母材Mが単列
でのみ通過し得る幅のトラック23とからなる単列化ブ
ロック83で形成されている。
【0027】この第二単列化部81から落下するチップ
母材Mを収容する外部ポケット26には、上流側で落下
したものを含めてチップ母材Mを内部ポケット25へ移
送するための連通開口28が設けられている。
【0028】次にリニア振動パーツフィーダ90につい
て説明する。図2、図3に示すように、リニア振動パー
ツフィーダ90は上流のねじり振動パーツフィーダ10
における第二単列化部81から接続される移送路99
と、これに直線振動を与える駆動部91とその他後述す
る各制御部材とからなっている。
【0029】駆動部91は公知の構造を有し、移送路9
9の底部には傾斜をつけるための底板を介して可動コア
取付けブロック92が固定されており、その取付けブロ
ック92からは2本の可動コア93が垂下している。ま
た、可動コア取付けブロック92は一対の傾斜板ばね9
4によって固定ブロック95に結合されており、固定ブ
ロック95には、コイルを巻装した2個の電磁石96
が、2本の可動コア93 のそれぞれに対向し間隙をあけ
て、固定されている。更には固定ブロック95は架台9
7a上に設置され、これは高さ調節ボルト98によって
架台97bと結合され、更に共通ベース板178に固定
されている。
【0030】図18に示すように移送路99には上流側
から過剰母材排除部101、密閉トラック部121、制
御送り出し部131が設けられている。
【0031】チップ母材排除手段としての過剰母材排除
部101は、図18に示すように、上流のねじり振動パ
ーツフィーダ10における外部側壁形成板27の切欠き
を通ってトラック固定板24上に延在しており、排除し
たチップ母材Mは外部ポケット26へ落下するようにな
っている。
【0032】図19に示すように過剰母材排除部101
においては、密閉ブロック128にフレーム102が六
角孔ボルト59で固定されており、フレーム102内に
は圧縮空気用のマニホールド107が形成され、その裏
側開口部には、図20に見られるように、蓋板109が
六角孔ボルト59で取り付けられている。またマニホー
ルド107には図示しない電磁弁を経由する圧縮空気配
管106が接続されており、マニホールド107には4
本の噴出ノズル108が下方から螺着されている。
【0033】また、フレーム102に六角孔ボルト59
で固定されている取付け部材105にはチップ母材Mの
有無を検知するための光センサ104が挿通され、セッ
トピン103によって固定されている。また取付け部材
105にはストッパー用空気圧シリンダ116も挿通螺
着されており、その先端にはストッパーピン117が連
結されている。
【0034】図20、図21に見られるように、噴出ノ
ズル108はトラック123側へ曲げて取り付けられて
おり、これは図20において密閉ブロック128のトラ
ック123上にあるチップ母材Mを横から矢印のように
吹き飛ばして排除するための ものである。また図22に
見られるように、最下流側の噴出ノズル108は密閉ブ
ロック128の縦孔111に挿入されており、これと連
通する横孔112からトラック123上のチップ母材M
を吹き飛ばすようになっている。これは、最下流側の噴
出ノズル108の直ぐ下流を示す図23に見られるよう
に、密閉ブロック128のトラック123の上方には下
流側の密閉トラック部121の蓋板124がチップ母材
Mを覆うようにフレーム102と密閉ブロック128に
よって固定されて延在しており、チップ母材Mの一部が
ここにかかっている場合にはこれを上方へ吹き飛ばせな
いからである。
【0035】空気圧シリンダ116と一体的なストッパ
ーピン117は図21に示すように下降位置においてト
ラック123上のチップ母材Mの移送を停止させるもの
であり、その直上流に固定されている光センサ104か
らの入力信号に応じて制御部によって作動される。
【0036】過剰母材排除部101の下流は密閉トラッ
ク部121となっている。図25に示すように密閉トラ
ック部121には、密閉ブロック部128上に蓋板12
2と蓋板124を六角孔ボルト59で固定して、密閉さ
れたトラック123が形成されており、その幅、高さと
もチップ母材Mより若干大きい寸法とされ、ここを移送
される間にチップ母材Mが表裏を反転したり、重なった
りすることのないようにされている。
【0037】また、密閉トラック部121には、図18
に見られるようにチップ母材Mの早送り用のエアジェッ
トノズル126が3個所設けられている。その中の真ん
中のエアジェットノズル126の断面が図24に示され
ている。密閉トラック部121の蓋板124と密閉ブロ
ック128とに六角孔ボルト59で固定された取付け部
材125にエアジェットノズル126が螺着されてお
り、取付け部材125と蓋板124との貫通孔127に
よって密閉されたトラック123と連通している。他の
2個所のエアジェットノズル126も同様に構成されて
おり、これらは後述するように、最下流端部にある光セ
ンサ144がチップ母材Mの欠乏、移送不 足を検知した
時に、制御部によって緊急的に作動される。
【0038】密閉トラック部121の延長として、移送
路99の下流端部には、チップ母材移送制御手段として
の制御送り出し部131が設けられており、その働きを
示す断面図が図26、図27、図28に示されている。
制御送り出し部131の上流側に取り付けられている押
え用空気圧シリンダ136は、図29も参照して、密閉
ブロック128上に蓋板122を介して六角孔ボルト5
9で固定されている取付け部材135に螺着固定されて
いる。
【0039】押え用空気圧シリンダ136は密閉トラッ
ク部121の蓋板124に形成した切欠き141上に配
置され、その先端に連結されている押えピン137を介
し金属性の押えパッド138を押し下げて、密閉された
トラック123上のチップ母材Mの移送を停止させるた
めのものである。空気圧シリンダ136が作動せず、押
えピン137が上昇位置にある時は、密閉ブロック12
8内にセットされているコイルスプリング133によっ
て、押えパッド138は蓋板124に六角孔ボルト59
で固定されているパッドカバー139に接するまで押し
上げられている。
【0040】押え用空気圧シリンダ136の下流のエア
ジェットノズル126については既に説明した通りであ
り、チップ母材Mの制御送り出しとは直接の関連はな
い。
【0041】制御送り出し部131の下流端部には光セ
ンサ144とストッパー用空気圧シリンダ146とが設
けられている。すなわち、図30に見られるように、蓋
板124を介し六角孔ボルト59で密閉ブロック128
に固定されている取付け部材145に、空気圧シリンダ
146が挿入螺着され、その直ぐ上流に光センサ144
が挿通固定されている。
【0042】光センサ144は、その光軸が蓋板124
の孔142及び密閉ブロック128の孔129を貫通し
ており、密閉されたトラック123上に光軸を横切るチ
ップ 母材Mが存在して、それからの反射光がある場合
と、密閉されたトラック123上にチップ母材Mが存在
せず反射光がない場合との違いによってチップ母材Mの
有無を検知するためのものである。あるいは、これに代
えて孔129内に光源か受光素子を設け、光センサ14
4の代わりに受光素子か光源を用いるようにしてもよ
い。
【0043】ストッパー用空気圧シリンダ146は、図
27に見られるように、その先端に連結されたストッパ
ーピン147を蓋板124の孔143を通して下降させ
ることによりチップ母材Mの送り出しを停止させるが、
その作動は図示しない制御部によって指令される。
【0044】次に分割機150について説明する。図
2、図3に示すように分割機150はリニア振動パーツ
フィーダ90の下流に配置され、その詳細は図31、図
32に示されている。すなわち、分割機150はリニア
振動パーツフィーダ90の移送路99の3本のトラック
123から均等に順次1本ずつ移送されて来るチップ母
材Mを移送するベルトコンベヤ151と、ベルトコンベ
ヤ151と共にチップ母材Mを分割するためのゴムロー
ル168を含む挟圧機構という分割手段を有する。
【0045】ベルトコンベヤ151はゴムベルト152
が一対のロール153a、153bに巻装されており、
モータ155によってベルト154を介しロール153
aが、図32において反時計方向に駆動される。また、
上行するベルト152の下部に接してベルト受け架台1
56が設けられている。
【0046】また更には、ベルト受け架台156上にお
いて、ゴムベルト152と共にチップ母材Mを挟圧して
分割するためのゴムロール168が配設されている。ゴ
ムロール168は鉄芯167にゴムを巻き付けて作製さ
れており、門形フレーム161の柱部材に設けた回動軸
162を中心として回動する回動アーム163の先端に
固定されている。またゴムロール168は回動アーム1
63上のベース板16 4に固定されているモータ165
によりチェイン166を介して、図32において時計方
向に回転駆動される。チェイン駆動としているのは、ゴ
ムロール168がスリップしてチップ母材Mの分割が不
完全になることを防ぐためである。
【0047】更にはゴムロール168に押圧を与えるた
めに、回動アーム163上のベース板164に設けた固
定枠172と、門形フレーム161の桁部材の下部に取
り付けたシリンダ174内の摺動枠173との間にコイ
ルスプリング171が収容されており、摺動枠173の
位置をボルト175で移動させて、コイルスプリング1
71の反撥力、すなわち回動アーム163を介してのゴ
ムロール168の押圧力を調整するようになっている。
【0048】なお図2に見られるように、ベルトコンベ
ヤ151は架台157a、157bを介し、モータ15
5は架台158を介し、また門形フレーム161は支持
台159と共に、架台176上に設置され、更に共通ベ
ース板178に固定されている。また共通ベース板17
8はボルト179によって床に固定されている。
【0049】本考案の実施例によるチップ母材の分割装
置は以上のように構成されるが、以下その作用について
説明する。
【0050】ねじり振動パーツフィーダ10のボウル2
1の中央の収容部28にランダムに収容されているチッ
プ母材Mは、コイル96が交流励磁されることによって
ねじり振動を与えられ、ボウル21内のトラック23に
沿って螺旋状に外周の方へ移送される。トラック23は
3本に分岐されているが、チップ母材Mは夫々のトラッ
ク23へ適宜に分散され移送される(図3)。上述した
ように、3本の分岐は等価であるので、必要ある場合を
除き、以降は分岐1本について説明し、この分岐をトラ
ック23(リニア振動パーツフィーダではトラック12
3)と呼ぶ。
【0051】ボウル21の中央へ向って下向き傾斜のト
ラック23を複数本並列して移送されて来たチップ母材
Mは先ずトラック23に設けられた第一単列化部31
(図4 )において、トラック23の内壁に沿う1列目の
チップ母材Mのみが開口34とこれに続く開口35を通
過し、これらと並行して移送されて来た2列目、3列目
のチップ母材Mは開口34、35を陥落するので、チッ
プ母材Mはトラック23上において内壁に沿う単列とな
って次の重なり分離部41へ移送される。なお、開口3
4、35を陥落したチップ母材Mは内部ポケット25か
らボウル21の中央底部へ戻される。
【0052】重なり分離部41(図5)においては、ト
ラック23の内壁の高さがチップ母材Mの1本厚さより
やや低いので、2本以上重なって移送されて来たチップ
母材Mは、トラック23がボウル21の中央へ向って下
向きに傾斜していることから、下の1本を残してトラッ
ク23の内壁を越え内側へ落下する。なお、この重なり
分離部41においてもトラック23は単列幅としている
ので、単列化が強化される。従ってこの重なり分離部4
1より下流ではチップ母材Mは単列化され、かつ重なり
のない状態で移送される。
【0053】重なり分離部41を通過したチップ母材M
が表裏矯正部51へ移送される連絡路50においては、
トラック23の断面形状がトラック23の内壁側におい
てV字型となるために(図7、図8)、殆どのチップ母
材Mはトラック23の面を滑って、V字溝の内向き面に
沿い移送されるようになるが、一部のチップ母材Mは外
向き面に沿って移送される。この時のチップ母材Mは表
向きであるか裏向きであって向きは一定していない。表
裏矯正部51においては、図9〜図11に示すように、
光センサ54によってV字溝の内向き面にあるチップ母
材Mの表裏がチェックされる。チップ母材Mがカーボン
抵抗体を有する表面(黒色)を向けている場合と、セラ
ミック基板である裏面(白色)を向けている場合とでは
光センサ54の照射する光のチップ母材Mからの反射光
の受光量が異なり、その信号は図示しない制御部へ入力
される。チップ母材Mが表向きと検知された場合及びチ
ップ母材MがV字溝の外向き面にあってチェックを受け
得ないものについては制御部は指令を出さないので、内
向き面にあって、表向きのものは、表向きのまま内向き
面に沿い、外向き面にあったものは表裏不定のまま外向
き面に沿って下流へ 移送される。内向き面にあって裏向
きと検知された場合には、制御部は圧縮空気配管56の
図示しない電磁弁を瞬時的に開とし、矯正ブロック53
内の空気孔57を経由して噴出口58から空気を噴出さ
せるので、V字溝の内向き面に沿い裏向きであったチッ
プ母材Mは下面からの噴出空気によってV字溝の外向き
面へ裏返しにされ、その外向き面に沿って表向きとされ
る。すなわち、表裏矯正部51を通過したチップ母材M
の殆どはV字溝の何れかの面に沿って表向きで下流側へ
移送されるが、極く一部が外向き面に裏向きで存在す
る。
【0054】表裏矯正部51を通過したチップ母材Mは
ねじり振動によって更に、整列化部61へ移送され、こ
こにおいて、チップ母材Mは整列化部61の内向き面に
沿うように整列される。上流の表裏矯正部51と整列化
部61を繋ぐ連絡路60において(図12)、トラック
23の断面形状は比較的鈍角のV字溝から、V字溝の内
向き面と同じ緩い傾斜を持った広巾の面と比較的立った
外向き面とを持つ溝に変化するので、移送されるチップ
母材Mの殆どは寝た姿勢で内向き面に沿うようになる
が、一部のチップ母材は、図12の左側のトラック23
に示すようにやや立った姿勢で外向き面に沿うようにな
る。
【0055】整列化部61(図13、図14)において
は、圧縮空気配管66に接続されたノズル68から常時
空気が噴出されており、トラック23上を寝た姿勢で移
送される殆どのチップ母材Mは噴出空気に吹き飛ばされ
ることなく下流へ移送されるが、整列化ブロック63の
内壁の高さは連絡路60より低くされているので(図1
4)、これにもたれてやや立った姿勢にある一部のチッ
プ母材Mは噴出空気によってトラック23の内側へ吹き
飛ばされて外部ポケット25、26へ排除されることに
よりチップ母材Mは整列化される。また、この整列化ブ
ロック63に形成されている開口65によって、上流側
での単列化手段以降に発生した並列チップ母材Mがある
場合には、それらを陥落させることによって単列化は確
実なものとされる。
【0056】整列化部61を通過したチップ母材Mは更
に次の裏向き母材排除部71へ移送 される。移送されて
来るチップ母材Mは殆どが表向きであるが、中に混在す
る裏向きのものをここにおいて排除する(図15、図1
6)。すなわち、表裏矯正部51におけると同様、光セ
ンサ74によって照射した光のチップ母材Mからの反射
光の受光量が大で裏向きと検知される場合には、制御部
は圧縮空気配管76の図示しない電磁弁を瞬時的に開と
し、整列化ブロック73内の空気孔77を経由して噴出
口78から空気を噴出させるので、例えば裏向きと検知
された図15の真ん中のトラック23上のチップ母材M
は、下面からの噴出空気によってトラック23から矢印
のように吹き飛ばされて排除され図示しない開口を経て
外部ポケット26へ落下する。
【0057】次いでチップ母材Mは第二単列化部81へ
移送される。第二単列化部81は最上流側の第一単列化
部31の開口34、35と同様の開口85を有する部分
と下流のリニア振動パーツフィーダ90へ供給するため
にトラック幅を整合させて狭くした部分とからなり(図
17、図18)、完全に単列化し、重なりのないチップ
母材Mのみが、下流のリニア振動パーツフィーダ90の
移送路99へ移送される。この第二単列化部81で落下
したチップ母材Mはトラック25、26へ収容され、上
流側で落下したチップ母材Mと共に連通開口28を経て
内部ポケット25、26へ移送される。
【0058】リニア振動パーツフィーダ90へ移送され
て来たチップ母材Mは、やはりその駆動部91のコイル
96が交流励磁されることによって直線振動を受け下流
側へ移送される。
【0059】先ず、過剰母材排除部101においては
(図19)、噴出ノズル108からの空気の噴出は、ス
トッパー用空気圧シリンダ116と下流側の押え用空気
圧シリンダ136の作動との関連において制御部によっ
て制御される。下流側の押え用空気圧シリンダ136が
作動してチップ母材Mを押えパッド138がチップ母材
Mを押圧し移送を停止させている場合には、ストッパー
用空気圧シリンダ116の作動に関係なく、噴出ノズル
108から空気が噴出されて、過剰母材排除部1 01の
トラック123上にあるチップ母材Mは吹き飛ばされて
外部ポケット26内へ落下する。押え用空気圧シリンダ
136が作動せず、押えパッド138が上昇位置にあっ
てチップ母材Mの移送を停止させていない場合におい
て、ストッパー用空気圧シリンダ116も作動せずスト
ッパーピン117が上昇位置にある場合、すなわちチッ
プ母材Mが移送されている場合には、噴出ノズル108
からの空気の噴出は停止される。しかしチップ母材Mの
移送は光センサ104によって監視されており、チップ
母材Mと次のチップ母材Mとが繋がっておらず隙間があ
る場合、反射光の受光量が変化し、チップ母材Mの途切
れ、不存在が検知されるので、その反信号を入力された
制御部は直ちにストッパー用空気圧シリンダ116を作
動させてストッパーピン117を下降させ、チップ母材
Mの移送を停止させると共に、制御部は噴出ノズル10
8から空気を噴出させて後続するチップ母材Mを吹き飛
ばし排除する。また、移送されて来るチップ母材Mが連
続しており、途切れが検知されない場合も、その状態が
所定時間継続すると、ストッパーピン117を下降させ
ずに、噴出ノズル108から空気を噴出させるようにな
っており、光センサ104がチップ母材Mの不存在を検
知した後ストッパーピン117を下降させる。その間も
噴出ノズル108からの空気噴出は継続される。更には
ストッパーピン117の下降状態が所定時間継続する
と、制御部はストッパーピン117を上昇させ、噴出ノ
ズル108からの空気の噴出を停止させる。勿論、これ
らの間に下流の押え用空気圧シリンダ136が作動し
て、押えパッド138がチップ母材Mの移送を停止させ
れば、これは優先権を持つのでストッパー用空気圧シリ
ンダ116の作動状態に関係なく噴出ノズル108から
空気が噴出される。いずれしても、シリンダ116の作
動と噴出ノズル108の作動とでチップ母材Mの詰まり
が除去されるように構成されている。
【0060】リニア振動パーツフィーダ90の下流端部
の制御送り出し部131はチップ母材Mを送り出した後
は、他の2本の移送路99からの送り出しが完了してか
ら所定のタイミングで次のチップ母材Mを送り出すこと
になるので、その間はチップ母材Mを待機させておくよ
うに制御部によってシーケンスコントロールされる。
【0061】図26においては下流側のチップ母材Mが
ストッパーピン147が下降している時に輸送されてお
り、またこの時押えパット138は上方位置にあり、従
ってチップ母材Mは自由に輸送されて、やがてストッパ
ーピン147により停止される。なおこの上流側で近傍
に配設された光センサ144により確かにストッパーピ
ン147でチップ母材Mが停止されていることを検知
し、この後所定のタイミングで押えパット138が下降
して後続するチップ母材Mを図27に示すように押圧す
る。すなわちこれを停止させる。次いで、ストッパーピ
ン147が上昇するが、押えパット138は下降位置を
取ったままであるので前方のチップ母材Mは図28に示
すように下流側へと移送され、これに後続する分割機1
50のベルトコンベヤ151へと送出される。次いでス
トッパーピン147が、図28の状態から下降して図2
6の位置を取ると共に、押えパット138も次いで上方
部に移動し次のチップ母材M、すなわち先にはすでに分
割機150側に送出されたチップ母材Mに後続していた
チップ母材Mがストッパーピン143に停止され、また
これに後続するチップ母材Mが図27に示すように先の
場合と同様に先行するチップ母材Mと当接した状態で押
えパット138が下降してこの後続するチップ母材Mを
押圧する。以下、同様な作用を繰り返すことによりこの
リニアトラックからは所定のタイミングでチップ母材M
が分割機150のベルトコンベヤ151に送り出され
る。また図示しない制御部によりストッパーピン147
を駆動するシリンダ146、押えパット138を駆動す
るシリンダ137は他の二列のこれらと所定の時間間隔
を置いてこれらに接続される電磁弁の開閉により結局、
図3及び図31に示されるように各リニアトラックから
送り出されるチップ母材M間の間隔はtと一定化されて
分割機150へと送り出される。
【0062】以上のようにして、リニア振動パーツフィ
ーダ90の3本の移送路99から順次1本ずつのチップ
母材Mが所定の間隔tをあけて分割機150のベルトコ
ンベヤ151へ送り出される(図3、図31)。そして
図32に示すように、チップ母材Mはベルト受け架台1
56上において、ゴムロール168とゴムベルト152
とに挟圧されて、チップ母材Mの刻み目3に従い分割さ
れてチップ抵抗体素子Rとなる。この時、ゴムロール1
68はチェイン駆動されているのでスリップせ ず、また
押圧調整のボルト175によって、チップ母材Mにかか
る押圧力を最適なものとするよう調整しているので、チ
ップ母材Mの分割が不完全になることが避けられてい
る。
【0063】以上のようにして、分割機150のベルト
コンベヤ151の図32において左方向にチップ母材M
が移送されるのであるが、この移送速度にゴムロール1
68の図に於いて時計方向の回転によりベルトコンベヤ
151の送り出しによる搬送速度よりは大として、かつ
上述したように確実にチップ母材Mの刻みに従って分割
されてベルトコンベヤ151の排出端よりコンテナ内に
落下する。そして一本のチップ母材Mの分割が終了する
と、直ちに次のチップ母材Mがゴムロール168とベル
トコンベヤ151との当接部へと侵入し、分割作用を受
ける。このチップ母材Mの分割を終えるとまた直ちに次
のチップ母材Mがゴムロール168とベルトコンベヤ1
51とに挟圧されることにより同様に分割作用を受け
る。以上のようにして図31に明示されるようにゴムロ
ール168の軸方向長さにおいて均一にチップ母材Mを
それとベルトコンベヤ151との当接部で分割させるよ
うにしているので従来のように局部的にゴムロールの周
縁部が摩耗するということがなく、均一に摩耗していく
のでその寿命を長期化することができる。さらに上述し
たようにロール168の図32において時計方向の回転
とベルトコンベヤ151の左方向への移送により、これ
らの当接部においては分割を行いながらこの上流側での
チップ母材Mの走行速度より大としているが先に分割作
用を受けているチップ母材Mがこれらの当接点より離脱
して後、初めて次のチップ母材Mがこの当接部に侵入し
て分割作用を受けることができる。すなわち、同時に二
本以上のチップ母材Mがロール168とベルトコンベヤ
151との間に侵入することがないのでチップ母材Mの
分割作用も確実に行うことができる。上記従来技術で述
べたように、仮に三本のチップ母材Mがその突入の開始
に前後があるとしても、同時に分割作用を受けている場
合にはロール168とベルト152との間で、あるチッ
プ母材Mは挟圧されることなく通過する場合も考えられ
るが本実施例によればすべての列のチップ母材Mを確実
に分割していくことができる。
【0064】さらに図2に明示されるようにトラック9
0では二つの電磁石駆動部96を用いているがこれによ
り比較的長いトラック部が上流側端部及び下流側端部に
おいても、均一な振動を受けるようにして上述の所定の
ピッチtを得るための制御をより確実なものとしてい
る。
【0065】以上、本考案の実施例について説明した
が、勿論、本考案はこれに限定されることなく、本考案
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0066】例えば、実施例においては制御送り出し部
131におけるチップ母材Mの押えパッド138を金属
性としたが、これをプラスチック成形品やゴム成形品と
することによって、チップ母材Mの押え傷の発生を予防
し得る。
【0067】また実施例においては、3本の移送路99
からなる制御送り出し部131からの送り出しを図3、
図1のように一方の端から順に1本ずつ送り出したが、
3本の移送路99について均等であれば送り出しの順番
はこれ以外の順番であってもよい。
【0068】また実施例においては、チップ母材Mの分
割をベルト受け架台156上でのゴムベルト152とゴ
ムロール168との挟圧によるものとしたが、挟圧力の
調整可能な2本のゴムロール間で挟圧するようにしても
よい。
【0069】また実施例においては、分割機150のゴ
ムベルト152を一定の位置で回転するものとしたが、
一定の周期で一定の幅だけゴムベルト152を左右に振
らせる機構を取り付けて、チップ母材Mのゴムベルト1
52上の位置、及びゴムロール168の挟圧位置を周期
的にずらせるようにしてもよい。こうすることによっ
て、ゴムロール168とゴムベルト152の摩耗が幅方
向により一層均一化される。
【0070】また実施例においてはチップ抵抗体につい
て説明したが、それ以外に表裏の区 別を可能としたチッ
プコンデンサを含む他のチップ状電子部品に適用しても
よいことは言うまでもない。
【0071】また以上の実施例ではリニア振動パーツフ
ィーダ90においてトラック部99は図2に明示される
ように下向きに傾斜しており、これにより上述したよう
にエアシリンダからの噴出空気によりチップ母材Mを迅
速に下流側へと移送させるようにしているが、これは特
に表裏の反転や重なりを防止するために抑え板で狭路と
なったトラックを移送させている場合に有効であるが、
場合によってはこの傾斜、あるいは早送りのためのエア
シリンダは不要である。また、これらエアシリンダを上
述したような場合においてのみ駆動させるようにした
が、チップ母材Mの振動パーツフィーダ側からの供給速
度によっては、常に作動させることにより、またトラッ
ク部99を傾斜させておくことにより狭路をチップ母材
Mを迅速に移送させることができ、よって下流側の分割
機への所定のピッチをより正確になものとすることがで
きる。
【0072】
【考案の効果】 以上述べたように、本考案のチップ母材
の分割装置によれば、複数のトラックを有するねじり振
動パーツフィーダにおいて例えばチップ母材を単列と
し、重なりを排除し、表向きとし、複数の移送路を有す
るリニア振動パーツフィーダの各移送路からチップ母材
を順次均等に1本ずつ送り出し、分割機でチップ母材を
1本ずつ分割するようにしているので、チップ母材の分
割が確実であり、かつ分割機のゴムベルト、ゴムロール
を幅方向にわたって平均して摩耗させるのでコストの上
昇を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aはチップ抵抗体の母材の斜視図であり、Bは
Aのチップ母材が半ばまでチップ抵抗体素子に分割され
た状態を示す斜視図である。
【図2】本考案の実施例によるチップ母材分割装置の部
分破断側面図である。
【図3】同装置の平面図である。
【図4】図3における[4]−[4]線方向の断面図で
ある。
【図5】図3における[5]−[5]線方向の断面図で
ある。
【図6】図3における[6]−[6]線方向の断面図で
ある。
【図7】図3における[7]−[7]線方向の断面図で
ある。
【図8】同装置の表裏矯正部への連絡路の平面図であ
り、図7に対応する。
【図9】同装置の表裏矯正部の平面図である。
【図10】図9における[10]−[10]線方向の断
面図である。
【図11】同装置の表裏矯正部の1本についての斜視図
であり、図9、10に対応する。
【図12】図3における[12]−[12]線方向の断
面図である。
【図13】同装置の整列化部の平面図である。
【図14】図3における[14]−[14]線方向の断
面図であり、図13に対応する。
【図15】図3における[15]−[15]線方向の断
面図である。
【図16】同装置の裏向き母材排除部の1本についての
斜視図であり、図15に対応する。
【図17】図3における[17]−[17]線方向の断
面図である。
【図18】同装置のリニア振動パーツフィーダの平面図
である。
【図19】同装置の過剰母材排除部の側面図である。
【図20】図19における[20]−[20]線方向の
断面図である。
【図21】図19における[21]−[21]線方向の
断面図である。
【図22】図19における[22]−[22]線方向の
断面図である。
【図23】図19における[23]−[23]線方向の
断面図である。
【図24】図18における[24]−[24]線方向の
断面図である。
【図25】図18における[25]−[25]線方向の
断面図である。
【図26】同装置の制御送り出し部の破断側面図であ
る。
【図27】図26と同じ側面図であり、図26とは作動
状態が異なる。
【図28】図26、図27とは同じ側面図であり、図2
6、図27とは作動状態が異なる。
【図29】図26における[29]−[29]線方向の
断面図である。
【図30】図28における[30]−[30]線方向の
断面図である。
【図31】同装置の分割機の平面図である。
【図32】同装置の分割機の要部の破断側面図である。
【符号の説明】
10 ねじり振動パーツフィーダ 23 トラック28 収容部 31 第一単列化部 41 重なり分離部 51 表裏矯正部 61 整列化部 71 裏向き母材排除部 81 第二単列化部 90 リニア振動パーツフィーダ 101 過剰母材排除部 121 密閉トラック部 123 トラック 131 制御送り出し部 150 分割機 151 ベルトコンベヤ 168 ゴムロール M チップ母材 R チップ抵抗体素子

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長さ方向とは直角の方向の刻み目を介し
    て複数のチップを長さ方向に有するチップ母材を収容す
    る収容部と、前記チップ母材を1列に整えるためのチッ
    プ母材単列化手段と、前記チップ母材を一層にするため
    のチップ母材単層手段と、前記チップ母材の表裏判別手
    段と、裏向きの前記チップ母材を排除するか表向きにす
    るチップ母材表裏選別手段とを有し、前記収容部の周囲
    に形成された複数列のスパイラルトラックとを設けたね
    じり振動パーツフィーダと、 前記ねじり振動パーツフィーダの前記スパイラルトラッ
    クの排出端に連接して設けられた複数の移送路と、該移
    送路に過剰に移送されて来る前記チップ母材を排除する
    チップ母材排除手段と、前記チップ母材を所定の間隔で
    移送するチップ母材移送制御手段とを有するリニア振動
    パーツフィーダと、 前記リニア振動パーツフィーダに隣接して設けられ、前
    記チップ母材を前記刻み目に従って分割する分割手段を
    有する分割機とから成り、 前記ねじり振動パーツフィーダを経由し前記リニア振動
    パーツフィーダの前記複数の移送路から前記分割機に所
    定間隔をおいて順次1本ずつ移送されて来る前記チップ
    母材を前記分割機で分割することを特徴とするチップ母
    材の分割装置。
  2. 【請求項2】 前記分割機の分割手段が、前記チップ母
    材を移送するベルトコンベヤと、前記分割機の所定箇所
    に設けられた弾性体で外周部を被覆されたロールとで、
    挟圧することであることを特徴とする請求項1に記載の
    チップ母材の分割装置。
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