JPH0713828U - 部品整送装置 - Google Patents

部品整送装置

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JPH0713828U
JPH0713828U JP4791693U JP4791693U JPH0713828U JP H0713828 U JPH0713828 U JP H0713828U JP 4791693 U JP4791693 U JP 4791693U JP 4791693 U JP4791693 U JP 4791693U JP H0713828 U JPH0713828 U JP H0713828U
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修一 成川
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神鋼電機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 [目的] チップ抵抗体の母材からチップ抵抗体素子へ
の分割を確実に行ない、かつ分割に使用するゴムロール
の摩耗を幅方向にわたって平均化させる。 [構成] 3本のトラック23を有する捩り振動パーツ
フィーダ10によってチップ母材Mを単列とし、重なり
を排除し、表面を向かせることを行ない、その下流にお
いてリニア振動パーツフィーダ90によって3本の移送
路99から順次均等に1本ずつのチップ母材を送り出
し、これに接続する分割機によってチップ母材を1本ず
つ分割する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は部品整送装置に関し、特に細板状のチップ母材をチップに分割するた めの部品整送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】
従来からセラミック基板に厚膜や薄膜を形成させてなるチップ状の電子部品、 例えば抵抗体やコンデンサなどが製造されている。これらは角板状のものから細 板状に、または最初から細板状に製造してチップ母材とし、刻み目を付してこれ をチップに分割している。また、その分割方法はロールで挟圧して予め付された 刻み目に従って分割するのが一般である。
【0003】 その例をチップ抵抗体について示せば、図1のAは細板状のチップ母材Mであ って、セラミック基板1の片面に抵抗体、例えばカーボン厚膜2が適用され、更 に刻み目3が付されたものであり、例えば長さ約50mm、巾3.2mm、厚さ 0.6mmの大きさを有するものがある。このチップ母材Mを矢印方向に進めて 分割する訳であるが、図1のBはチップ母材Mが半ばまでその刻み目3に従って チップ抵抗体素子Rに分割された状態を示す。なお、以降はカーボン厚膜2を有 する面を表面とする。なお、刻み目3はカーボン厚膜2の領域だけに形成されて いるが、基板1の中全体にわたっていてもよい。このようなチップ母材Mにも勿 論、本考案は適用可能である。
【0004】 ゴムロールで挟圧して分割する場合において、基板としてのセラミックスは硬 度が高いのでゴムロールは摩耗され易いが、従来はチップ母材Mを1本ずつ機械 的に供給していたので、ゴムロールの同一個所への供給となってその個所のみが 摩耗し、比較的短期間に高価なゴムロールの交換が必要となり、製造コストを上 昇させていた。しかし、ゴムロールへ同時に複数本のチップ母材を送って挟圧さ せると、摩耗し易く面精度の低下し易いゴムロールでは複数本に同時に同等の圧 力がかからず、分割が不完全にしか行なえなかった。
【0005】
【考案が解決しようとする問題点】
本考案は上述の問題に鑑みてなされたものであり、複数の移送路から分割機の ゴムロールの幅内に均等に順次1本ずつチップ母材を送り込んで、チップ母材の 分割を確実に行なうと共に、ゴムロールの摩耗を幅方向にわたって平均化させる ことを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】
以上の目的は、少なくとも、多数の細長い板状部品を収容するための収容部と 、該収容部の周囲に形成された複数列のスパイラル状トラックと、これらトラッ クで部品を一層にするための部品単層手段と、部品の表裏を判別するための表裏 判別手段と、裏向きの部品を排除するか表向きにするための部品表裏選別手段と 、を備えたねじり振動パーツフィーダと、該ねじり振動パーツフィーダの部品排 出端から各々一枚宛、前記部品を受ける複数列の直線的なリニアトラックと、該 リニアトラックの各々に対応して配設され、部品を所定のタイミングで下流側に 供給するために開閉する部品ゲート手段と、これら部品ゲート手段を前記複数列 のリニアトラックの排出端から部品が所定の間隔をおいて排出されるように開閉 制御するゲート制御手段とを備えたリニア振動パーツフィーダ、とから成る部品 整送手段、によって達成される。
【0007】 また、以上の目的は、細板状のセラミック基板と膜とからなり、かつ長さ方向 とは直角の方向に刻み目を付されたチップ母材を収容する収容部と、前記チップ 母材を径外方へ移送する複数のスパイラル状の移送路部において、前記チップ母 材を1列に整える手段と、重なった前記チップ母材は1本にする単層手段と、裏 向きの前記チップ母材は排除する手段と、を設けた捩り振動パーツフィーダと、 複数の移送路において過剰に移送されて来る前記チップ母材は排除する手段と、 前記チップ母材を制御された間隔で移送する手段と、を設けたリニア振動パーツ フィーダと、前記チップ母材をゴムロールで挟圧して前記刻み目に従って分割す る分割機とから成り、前記捩り振動パーツフィーダを経由し前記リニア振動パー ツフィーダの前記複数の移送路から前記分割機の前記ゴムロールの幅内に均等に 所定の間隔をおいて順次1本ずつ移送されて来る前記チップ母材をチップに分割 することを特徴とする部品整送装置、によって達成される。
【0008】
【作用】
請求項1の考案によれば多数の細長い板状部品、例えば細板状のセラミック基 板と膜からなるチップ母材を収容している収容部からねじり振動を受けて、複数 列のスパイラル状トラックに分配され、このトラックをねじり振動により移送さ れる途上、部品単層手段で一層にされ、また表裏を判別した後、裏向きの部品を 排除するか、あるいは表向きにされてリニア振動パーツフィーダの複数列のトラ ックに一枚宛供給され、この各トラックで所定のタイミングで開閉している部品 ゲート手段によって、この各リニアトラックの排出手段からは部品が所定の間隔 をおいて排出される。この下流側に分割機があれば、これにより複数列で1個の ゴムロールに供給されたとしても、各列からのチップ材は確実に刻み目で分割さ れ、またゴムロールには均等な押圧力を与えることから、その寿命を大巾に大き くすることができる。
【0009】 請求項2の考案の部品整送装置は、複数の移送路から分割機のゴムロールの幅 内へ均等に順次、1本宛のチップ母材を送り込むので、チップ母材を確実に分割 することが出来、かつゴムロールの摩耗を幅方向にわたって平均化し得る。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の実施例による部品整送装置について、図面を参照して説明する 。
【0011】 図2は同装置の部分破断側面図であり、図3は同装置の平面図であるが、同装 置は、概しては収容しているチップ母材Mを単列で、重なりがなく、かつ面の向 きを整えて供給する捩り振動パーツフィーダ10と、その下流に配設されて、過 剰に移送されて来るチップ母材Mは排除し、かつ制御された間隔でチップ母材M を送り出すリニア振動パーツフィーダ90と、チップ母材Mを1本ずつチップに 分割する分割機150とから成っている。
【0012】 先ず図2に示すように、捩り振動パーツフィーダ10は鉢状のボウル21とこ れに捩り振動を与える駆動部11とからなっている。ボウル21の底面には可動 コア13が一体的に固定されており、この可動コア13は等角度間隔に配設され た傾斜板ばね14によって固定ブロック15に結合されている。また固定ブロッ ク15上には、コイル16を巻装した電磁石17が、可動コア13と間隔をおい て対向して、固定されている。これらからなる駆動部11は防音カバー18によ って覆われており、捩り振動パーツフィーダ10全体は防振ゴム19を介して共 通ベース板178に固定されている。
【0013】 図3に示すように、ボウル21の中央底部には多数のチップ母材Mを収容する 収容部28がある。収容部28から螺旋状に形成されているトラック23は直ぐ に3本に分岐されているが、これらトラック23はチップ母材Mを移送する移送 路部である。また、このトラック23には上流側から、第一単列化部31、重な り分離部41、表裏矯正部51、整列化部61、裏向き母材排除部71、第二単 列化部81が設けられている。なお、トラック23の3本の分岐は夫々同様に構 成され同様に作用するので、必要ある場合を除き、以降は分岐1本について説明 し、この分岐をトラック23(リニア振動パーツフィーダではトラック123) と呼ぶ。
【0014】 第一単列化部31においては、図4に見られるように、ボウル側壁22に固定 されたトラック23はボウル21の中央部へ向って下向きに傾斜しており、チッ プ母材Mはトラック23の内壁に沿って移送されるが、そのトラック23には内 壁に沿うチップ母材M1本のみが通過し得る幅を残して、チップ母材Mが陥落す る長さの開口35が形成されており、図4に示すように内壁から2本目のチップ 母材Mは開口35から下方へ陥落する。なお、図4においては、断面位置の関係 から、真ん中のトラック23には開口35が描かれていないが、図3に見られる ように、その直ぐ下流に開口35がある。またこれらとは別に、図3に見られる ように、[4]−[4]断面線より上流側にも単列化のための開口34が形成さ れている。なお、開口34、35から陥落したチップ母材Mはボウル側壁22と 一体的に設けられている内部ポケット2526に集められ、図示しない連通路 を経由してボウル21の収容部28へ戻るようになっている。
【0015】 重なり分離部41では、図5に見られるように、ボウル側壁22に固定された 取付け部材45に分離ブロック43がボルト46で固定されて、トラック23の 一部を形成している。重なり分離部41においては、トラック23の内壁の高さ がチップ母材Mの1本の厚さよりもやや低いので、チップ母材Mが1本の場合は そのまま通過するが、2本以上重なっている場合には重なっているチップ母材M は、トラック23がボウル21の中央へ向って下向きに傾斜していることにより 、捩り振動を受けてトラック23の内壁を越えて開口44へ、またはトラック2 3の内側の空間へ矢印のように滑落する。滑落したチップ母材Mは内部ポケット 2526に収容される。
【0016】 重なり分離部41より下流側においては、トラック23は夫々独立した3本に 分岐され、重なり分離部41の直ぐ下流では、図6に示すようにトラック23を 形成する連絡路50は取付け板47、取付け部材48によってボウル21内にお いてボウル側壁22に固定されているが、下流側においては、図7に見られるよ うに、ボウル側壁22の外側に取り付けられたトラック固定板24上に固定され る。
【0017】 表裏矯正部51は表向きと裏向きとが入り混じって移送されて来るチップ母材 Mを表向きとする部分である。重なり分離部41から表裏矯正部51への連絡路 50においてトラック23の断面が図6に示す形状から図7のV字溝を有する形 状となり、チップ母材MはV字溝のボウル21の中央を向く面(以降、この面を 内向き面、反対の面を外向き面と呼ぶ)へ滑り落ちる。図8はその連絡路50の 平面図であるが、この図に示しているように必ずしも全部のチップ母材MがV字 溝の内向き面に揃う訳ではない。
【0018】 表裏矯正部51は図9、図10に見られるように、矯正ブロック53が六角孔 ボルト59によってトラック固定板24に固定されて、トラック23の一部を形 成している。矯正ブロック53には、図示しない電磁弁を備えた圧縮空気配管5 6が曲管を介して挿入されて、矯正ブロック53内の圧縮空気孔57に接続され ており、この圧縮空気孔57は矯正ブロック53のV字溝の内向き面に噴出口5 8として開口している。
【0019】 また、表裏矯正部51には光センサ54が固定枠55に支持されて夫々のトラ ック23の斜め上方に設けられているが、これは噴出口58を閉塞しつつ移送さ れて来るチップ母材Mの表裏を検知するためのものである。すなわち、光センサ 54は発光素子と受光素子とを備えており、チップ母材Mの面に破線Lで示すよ うに光を照射した時の、表面の色(カーボンの黒色)と裏面の色(セラミックス の白色)によって異なる反射光の受光量の違いを図示しない制御部に入力する。
【0020】 表向きと検知された場合には制御部は指令を出さず、チップ母材Mはそのまま 通過するが、裏向きと検知された場合には、制御部は圧縮空気配管56の電磁弁 を瞬時的に開とする指令を出し、空気噴出口58からの噴出空気によってチップ 母材Mを倒して、V字溝の外向き面に沿わせて表向きとする。要するに、表裏矯 正部51を通過した殆どのチップ母材MはV字溝の何れかの面に沿って表向きと なるが、一部V字溝の外向き面に裏向きで移送されて来たチップ母材Mは裏向き のまま表裏矯正部51を通過する。図11は表裏矯正部51の1本についての斜 視図である。
【0021】 整列化部61はV字溝の何れかの面にあるチップ母材Mを内向き面に整列させ る部分である。図12は表裏矯正部51と整列化部61とを繋ぐ連絡路60のト ラック23の形状を示しているが、このトラック23の形状が変化する地点にお いて、表裏矯正部51のV字溝の内向き面にあったチップ母材Mは、外側のトラ ック23に示すように、そのままの姿勢で連絡路60の内向き面へ移り、V字溝 の外向き面にあったチップ母材Mもその殆どは、真ん中のトラック23に示すよ うに、連絡路60の内向き面に移る。しかし、V字溝の外向き面にあったチップ 母材Mの一部には、内側のトラック23に示すように、連絡路60の外向き面に 沿う姿勢をとって整列化されないものが発生する。
【0022】 図14は整列化されないチップ母材Mを排除する整列化部61を示す。整列化 ブロック63はトラック固定板24上に間隔をあけて設けられており、そのトラ ック23の形状は、整列化したチップ母材については、外側のトラック23に示 すように、トラック23に沿って寝るような姿勢をとらせ、整列化されないチッ プ母材Mについては、真ん中のトラック23に示すように、高さの低いトラック 23の内壁にもたれて立つような姿勢をとらせるべく形成されており、かつ整列 化ブロック63にはチップ母材Mが落下し得る大きさの開口65が形成されてい る。
【0023】 また、各トラック23には圧縮空気配管66が配設され、これに付された噴出 ズル68から常時空気が噴出されていて、真ん中のトラック23に示すように 、整列されないチップ母材Mのみが矢印のようにトラック23の内壁を越えて、 トラック23の内側へ吹き飛ばされ排除されるようになっている。開口65はチ ップ母材Mの単列化をより確実にするためのものである。図13はこの部分の平 面図であり、図14に対応する。
【0024】 なお、整列化部61より下流側のトラック23の下方にはトラック固定板24 の外周に設けた外部側壁形成板27と一体的に外部ポケット2526が形成さ れており、吹き飛ばされたチップ母材Mやトラック23から落下したチップ母材 Mは外部ポケット2526へ集められる。
【0025】 裏向き母材排除部71は整列化部61から移送されて来る殆どが表向きのチッ プ母材Mに混入している裏向きのチップ母材Mを排除する部分である。図15に 示すように、排除ブロック73が六角孔ボルト59によってトラック固定板24 に固定されて、トラック23の一部を形成している。排除ブロック73には、図 示しない電磁弁を経由する圧縮空気配管76が曲管を介して挿入されて、排除ブ ロック73内の圧縮空気孔77に接続されており、この圧縮空気孔77はトラッ ク23に噴出口78として開口している。
【0026】 また、裏向き母材排除部71には光センサ74が固定枠75に支持されてそれ ぞれのトラック23の上方に配設されているが、これは移送されて来るチップ母 材Mの表裏を検知するためのものであり、その信号は図示しない制御部に入力さ れる
【0027】 光センサ74は表裏矯正部51における光センサ54と同様にしてチップ母材 Mの表裏を検知し、チップ母材Mが裏向きと検知された場合のみ、制御部は圧縮 空気配管76の電磁弁を瞬時的に開とする指令を出し、噴出口78から空気を噴 出させて、裏向きのチップ母材Mを吹き飛ばし、排除するようになっている。図 16は裏向き母材排除部の1本についての斜視図である。吹き飛ばされた裏向き のチップ母材Mは図示しない開口を経由して下方の外部ポケット2526へ落 下する。
【0028】 第二単列化部81は捩り振動パーツフィーダ10における最下流部にあり、次 のリニア振動パーツフィーダ90へ供給するチップ母材Mが全て完全に単列であ ることを保証する部分である。第二単列化部81は、図3に見られるように、第 一単列化部31の開口34、35と等価な開口85を有するトラック23と、次 のリニア振動パーツフィーダ90の移送路99の幅に整合させるべく、図17に 示すようなチップ母材Mが単列でのみ通過し得る幅のトラック23とからなる単 列化ブロック83で形成されている。
【0029】 この第二単列化部81から落下するチップ母材Mを収容する外部ポケット26 には、上流側で落下したものを含めてチップ母材Mを内部ポケット25へ移送す るための連通開口28が設けられている。
【0030】 次にリニア振動パーツフィーダ90について説明する。図2、図3に示すよう に、リニア振動パーツフィーダ90は上流の捩り振動パーツフィーダ10におけ る第二単列化部81から接続される移送路99と、これに直線振動を与える駆動 部91とその他後述する各制御部材とからなっている。
【0031】 駆動部91は公知の構造を有し、移送路99の底部には傾斜をつけるための底 板を介して可動コア取付けブロック92が固定されており、その取付けブロック 92からは2本の可動コア93が垂下している。また、可動コア取付けブロック 92は一対の傾斜板ばね94によって固定ブロック95に結合されており、固定 ブロック95には、コイルを巻装した2個の電磁石96が、2本の可動コア93 のそれぞれに対向し間隙をあけて、固定されている。更には固定ブロック95は 架台97a上に設置され、これは高さ調節ボルト98によって架台97bと結合 され、更に共通ベース板178に固定されている。
【0032】 図18に示すように移送路99には上流側から過剰母材排除部101、密閉ト ラック部121、制御送り出し部131が設けられている。
【0033】 過剰母材排除部101は、図18に示すように、上流の捩り振動パーツフィー ダ10における外部側壁形成板27の切欠きを通ってトラック固定板24上に延 在しており、排除したチップ母材Mは外部ポケット26へ落下するようになって いる。
【0034】 図19に示すように過剰母材排除部101においては、密閉ブロック128に フレーム102が六角孔ボルト59で固定されており、フレーム102内には圧 縮空気用のマニホールド107が形成され、その裏側開口部には、図20に見ら れるように、蓋板109が六角孔ボルト59で取り付けられている。またマニホ ールド107には図示しない電磁弁を経由する圧縮空気配管106が接続されて おり、マニホールド107には4本の噴出ノズル108が下方から螺着されてい る。
【0035】 また、フレーム102に六角孔ボルト59で固定されている取付け部材105 にはチップ母材Mの有無を検知するための光センサ104が挿通され、セットピ ス103によって固定されている。また取付け部材105にはストッパー用空気 圧シリンダ116も挿通螺着されており、その先端にはストッパーピン117が 連結されている。
【0036】 図20、図21に見られるように、噴出ノズル108はトラック123側へ曲 げて取り付けられており、これは図20において密閉ブロック128のトラック 123上にあるチップ母材Mを横から矢印のように吹き飛ばして排除するための ものである。また図22に見られるように、最下流側の噴出ノズル108は密閉 ブロック128の縦孔111に挿入されており、これと連通する横孔112から トラック123上のチップ母材Mを吹き飛ばすようになっている。これは、最下 流側の噴出ノズル108の直ぐ下流を示す図23に見られるように、密閉ブロッ ク128のトラック123の上方には下流側の密閉トラック部121の蓋板12 4がチップ母材Mを覆うようにフレーム102と密閉ブロック128によって固 定されて延在しており、チップ母材Mの一部がここにかかっている場合にはこれ を上方へ吹き飛ばせないからである。
【0037】 空気圧シリンダ116と一体的なストッパーピン117は図21に示すように 下降位置においてトラック123上のチップ母材Mの移送を停止させるものであ り、その直上流に固定されている光センサ104からの入力信号に応じて制御部 によって作動される。
【0038】 過剰母材排除部101の下流は密閉トラック部121となっている。図25に 示すように密閉トラック部121には、密閉ブロック部128上に蓋板122と 蓋板124を六角孔ボルト59で固定して、密閉されたトラック123が形成さ れており、その幅、高さともチップ母材Mより若干大きい寸法とされ、ここを移 送される間にチップ母材Mが表裏を反転したり、重なったりすることのないよう にされている。
【0039】 また、密閉トラック部121には、図18に見られるようにチップ母材Mの早 送り用のエアジェットノズル126が3個所設けられている。その中の真ん中の エアジェットノズル126の断面が図24に示されている。密閉トラック部12 1の蓋板124と密閉ブロック128とに六角孔ボルト59で固定された取付け 部材125にエアジェットノズル126が螺着されており、取付け部材125と 蓋板124との貫通孔127によって密閉されたトラック123と連通している 。他の2個所のエアジェットノズル126も同様に構成されており、これらは後 述するように、最下流端部にある光センサ144がチップ母材Mの欠乏、移送不 足を検知した時に、制御部によって緊急的に作動される。
【0040】 密閉トラック部121の延長として、移送路99の下流端部には制御送り出し 部131が設けられており、その働きを示す断面図が図26、図27、図28に 示されている。制御送り出し部131の上流側に取り付けられている押え用空気 圧シリンダ136は、図29も参照して、密閉ブロック128上に蓋板122を 介して六角孔ボルト59で固定されている取付け部材135に螺着固定されてい る。
【0041】 押え用空気圧シリンダ136は密閉トラック部121の蓋板124に形成した 切欠き141上に配置され、その先端に連結されている押えピン137を介し金 属性の押えパッド138を押し下げて、密閉されたトラック123上のチップ母 材Mの移送を停止させるためのものである。空気圧シリンダ136が作動せず、 押えピン137が上昇位置にある時は、密閉ブロック128内にセットされてい るコイルスプリング133によって、押えパッド138は蓋板124に六角孔ボ ルト59で固定されているパッドカバー139に接するまで押し上げられている 。
【0042】 押え用空気圧シリンダ136の下流のエアジェットノズル126については既 に説明した通りであり、チップ母材Mの制御送り出しとは直接の関連はない。
【0043】 制御送り出し部131の下流端部には光センサ144とストッパー用空気圧シ リンダ146とが設けられている。すなわち、図30に見られるように、蓋板1 24を介し六角孔ボルト59で密閉ブロック128に固定されている取付け部材 145に、空気圧シリンダ146が挿入螺着され、その直ぐ上流に光センサ14 4が挿通固定されている。
【0044】 光センサ144は、その光軸が蓋板124の孔142及び密閉ブロック128 の孔129を貫通しており、密閉されたトラック123上に光軸を横切るチップ 母材Mが存在して、それからの反射光がある場合と、密閉されたトラック123 上にチップ母材Mが存在せず反射光がない場合との違いによってチップ母材Mの 有無を検知するためのものである。あるいは、これに代えて孔129内に光源か 受光素子を設け、光センサ144の代わりに受光素子か光源を用いるようにして もよい。
【0045】 ストッパー用空気圧シリンダ146は、図27に見られるように、その先端に 連結されたストッパーピン147を蓋板124の孔143を通して下降させるこ とによりチップ母材Mの送り出しを停止させるが、その作動は図示しない制御部 によって指令される。
【0046】 次に分割機150について説明する。図2、図3に示すように分割機150は リニア振動パーツフィーダ90の下流に配置され、その詳細は図31、図32に 示されている。すなわち、分割機150はリニア振動パーツフィーダ90の移送 路99の3本のトラック123から均等に順次1本ずつ移送されて来るチップ母 材Mを移送するベルトコンベヤ151と、ベルトコンベヤ151と共にチップ母 材Mを分割するためのゴムロール168を含む挟圧機構とからなっている。
【0047】 ベルトコンベヤ151はゴムベルト152が一対のロール153a、153b に巻装されており、モータ155によってベルト154を介しロール153aが 、図32において反時計方向に駆動される。また、上行するベルト152の下部 に接してベルト受け架台156が設けられている。
【0048】 また更には、ベルト受け架台156上において、ゴムベルト152と共にチッ プ母材Mを挟圧して分割するためのゴムロール168が配設されている。ゴムロ ール168は鉄芯167にゴムを巻き付けて作製されており、門形フレーム16 1の柱部材に設けた回動軸162を中心として回動する回動アーム163の先端 に固定されている。またゴムロール168は回動アーム163上のベース板16 4に固定されているモータ165によりチェイン166を介して、図32におい て時計方向に回転駆動される。チェイン駆動としているのは、ゴムロール168 がスリップしてチップ母材Mの分割が不完全になることを防ぐためである。
【0049】 更にはゴムロール168に押圧を与えるために、回動アーム163上のベース 板164に設けた固定枠172と、門形フレーム161の桁部材の下部に取り付 けたシリンダ174内の摺動枠173との間にコイルスプリング171が収容さ れており、摺動枠173の位置をボルト175で移動させて、コイルスプリング 171の反撥力、すなわち回動アーム163を介してのゴムロール168の押圧 力を調整するようになっている。
【0050】 なお図2に見られるように、ベルトコンベヤ151は架台157a、157b を介し、モータ155は架台158を介し、また門形フレーム161は支持台1 59と共に、架台176上に設置され、更に共通ベース板178に固定されてい る。また共通ベース板178はボルト179によって床に固定されている。
【0051】 本考案の実施例による部品整送装置は以上のように構成されるが、以下その作 用について説明する。
【0052】 捩り振動パーツフィーダ10のボウル21の中央の収容部28にランダムに収 容されているチップ母材Mは、コイル96が交流励磁されることによって捩り振 動を与えられ、ボウル21内のトラック23に沿って螺旋状に外周の方へ移送さ れる。トラック23は3本に分岐されているが、チップ母材Mは夫々のトラック 23へ適宜に分散され移送される(図3)。上述したように、3本の分岐は等価 であるので、必要ある場合を除き、以降は分岐1本について説明し、この分岐を トラック23(リニア振動パーツフィーダではトラック123)と呼ぶ。
【0053】 ボウル21の中央へ向って下向き傾斜のトラック23を複数本並列して移送さ れて来たチップ母材Mは先ずトラック23に設けられた第一単列化部31(図4 )において、トラック23の内壁に沿う1列目のチップ母材Mのみが開口34と これに続く開口35を通過し、これらと並行して移送されて来た2列目、3列目 のチップ母材Mは開口34、35を陥落するので、チップ母材Mはトラック23 上において内壁に沿う単列となって次の重なり分離部41へ移送される。なお、 開口34、35を陥落したチップ母材Mは内部ポケット25からボウル21の中 央底部へ戻される。
【0054】 重なり分離部41(図5)においては、トラック23の内壁の高さがチップ母 材Mの1本厚さよりやや低いので、2本以上重なって移送されて来たチップ母材 Mは、トラック23がボウル21の中央へ向って下向きに傾斜していることから 、下の1本を残してトラック23の内壁を越え内側へ落下する。なお、この重な り分離部41においてもトラック23は単列幅としているので、単列化が強化さ れる。従ってこの重なり分離部41より下流ではチップ母材Mは単列化され、か つ重なりのない状態で移送される。
【0055】 重なり分離部41を通過したチップ母材Mが表裏矯正部51へ移送される連絡 路50においては、トラック23の断面形状がトラック23の内壁側においてV 字型となるために(図7、図8)、殆どのチップ母材Mはトラック23の面を滑 って、V字溝の内向き面に沿い移送されるようになるが、一部のチップ母材Mは 外向き面に沿って移送される。この時のチップ母材Mは表向きであるか裏向きで あって向きは一定していない。表裏矯正部51においては、図9〜図11に示す ように、光センサ54によってV字溝の内向き面にあるチップ母材Mの表裏がチ ェックされる。チップ母材Mがカーボン抵抗体を有する表面(黒色)を向けてい る場合と、セラミック基板である裏面(白色)を向けている場合とでは光センサ 54の照射する光のチップ母材Mからの反射光の受光量が異なり、その信号は図 示しない制御部へ入力される。チップ母材Mが表向きと検知された場合及びチッ プ母材MがV字溝の外向き面にあってチェックを受け得ないものについては制御 部は指令を出さないので、内向き面にあって、表向きのものは、表向きのまま内 向き面に沿い、外向き面にあったものは表裏不定のまま外向き面に沿って下流へ 移送される。内向き面にあって裏向きと検知された場合には、制御部は圧縮空気 配管56の図示しない電磁弁を瞬時的に開とし、矯正ブロック53内の空気孔5 7を経由して噴出口58から空気を噴出させるので、V字溝の内向き面に沿い裏 向きであったチップ母材Mは下面からの噴出空気によってV字溝の外向き面へ裏 返しにされ、その外向き面に沿って表向きとされる。すなわち、表裏矯正部51 を通過したチップ母材Mの殆どはV字溝の何れかの面に沿って表向きで下流側へ 移送されるが、極く一部が外向き面に裏向きで存在する。
【0056】 表裏矯正部51を通過したチップ母材Mは捩り振動によって更に、整列化部6 1へ移送され、ここにおいて、チップ母材Mは整列化部61の内向き面に沿うよ うに整列される。上流の表裏矯正部51と整列化部61を繋ぐ連絡路60におい て(図12)、トラック23の断面形状は比較的鈍角のV字溝から、V字溝の内 向き面と同じ緩い傾斜を持った広巾の面と比較的立った外向き面とを持つ溝に変 化するので、移送されるチップ母材Mの殆どは寝た姿勢で内向き面に沿うように なるが、一部のチップ母材は、図12の左側のトラック23に示すようにやや立 った姿勢で外向き面に沿うようになる。
【0057】 整列化部61(図13、図14)においては、圧縮空気配管66に接続された ノズル68から常時空気が噴出されており、トラック23上を寝た姿勢で移送さ れる殆どのチップ母材Mは噴出空気に吹き飛ばされることなく下流へ移送される が、整列化ブロック63の内壁の高さは連絡路60より低くされているので(図 14)、これにもたれてやや立った姿勢にある一部のチップ母材Mは噴出空気に よってトラック23の内側へ吹き飛ばされて外部ポケット2526へ排除され ることによりチップ母材Mは整列化される。また、この整列化ブロック63に形 成されている開口65によって、上流側での単列化手段以降に発生した並列チッ プ母材Mがある場合には、それらを陥落させることによって単列化は確実なもの とされる。
【0058】 整列化部61を通過したチップ母材Mは更に次の裏向き母材排除部71へ移送 される。移送されて来るチップ母材Mは殆どが表向きであるが、中に混在する裏 向きのものをここにおいて排除する(図15、図16)。すなわち、表裏矯正部 51におけると同様、光センサ74によって照射した光のチップ母材Mからの反 射光の受光量が大で裏向きと検知される場合には、制御部は圧縮空気配管76の 図示しない電磁弁を瞬時的に開とし、整列化ブロック73内の空気孔77を経由 して噴出口78から空気を噴出させるので、例えば裏向きと検知された図15の 真ん中のトラック23上のチップ母材Mは、下面からの噴出空気によってトラッ ク23から矢印のように吹き飛ばされて排除され図示しない開口を経て外部ポケ ット26へ落下する。
【0059】 次いでチップ母材Mは第二単列化部81へ移送される。第二単列化部81は最 上流側の第一単列化部31の開口34、35と同様の開口85を有する部分と下 流のリニア振動パーツフィーダ90へ供給するためにトラック幅を整合させて狭 くした部分とからなり(図17、図18)、完全に単列化し、重なりのないチッ プ母材Mのみが、下流のリニア振動パーツフィーダ90の移送路99へ移送され る。この第二単列化部81で落下したチップ母材Mはトラック2526へ収容 され、上流側で落下したチップ母材Mと共に連通開口28を経て内部ポケット 26へ移送される。
【0060】 リニア振動パーツフィーダ90へ移送されて来たチップ母材Mは、やはりその 駆動部91のコイル96が交流励磁されることによって直線振動を受け下流側へ 移送される。
【0061】 先ず、過剰母材排除部101においては(図19)、噴出ノズル108からの 空気の噴出は、ストッパー用空気圧シリンダ116と下流側の押え用空気圧シリ ンダ136の作動との関連において制御部によって制御される。下流側の押え用 空気圧シリンダ136が作動してチップ母材Mを押えパッド138がチップ母材 Mを押圧し移送を停止させている場合には、ストッパー用空気圧シリンダ116 の作動に関係なく、噴出ノズル108から空気が噴出されて、過剰母材排除部1 01のトラック123上にあるチップ母材Mは吹き飛ばされて外部ポケット26 内へ落下する。押え用空気圧シリンダ136が作動せず、押えパッド138が上 昇位置にあってチップ母材Mの移送を停止させていない場合において、ストッパ ー用空気圧シリンダ116も作動せずストッパーピン117が上昇位置にある場 合、すなわちチップ母材Mが移送されている場合には、噴出ノズル108からの 空気の噴出は停止される。しかしチップ母材Mの移送は光センサ104によって 監視されており、チップ母材Mと次のチップ母材Mとが繋がっておらず隙間があ る場合、反射光の受光量が変化し、チップ母材Mの途切れ、不存在が検知される ので、その反信号を入力された制御部は直ちにストッパー用空気圧シリンダ11 6を作動させてストッパーピン117を下降させ、チップ母材Mの移送を停止さ せると共に、制御部は噴出ノズル108から空気を噴出させて後続するチップ母 材Mを吹き飛ばし排除する。また、移送されて来るチップ母材Mが連続しており 、途切れが検知されない場合も、その状態が所定時間継続すると、ストッパーピ ン117を下降させずに、噴出ノズル108から空気を噴出させるようになって おり、光センサ104がチップ母材Mの不存在を検知した後ストッパーピン11 7を下降させる。その間も噴出ノズル108からの空気噴出は継続される。更に はストッパーピン117の下降状態が所定時間継続すると、制御部はストッパー ピン117を上昇させ、噴出ノズル108からの空気の噴出を停止させる。勿論 、これらの間に下流の押え用空気圧シリンダ136が作動して、押えパッド13 8がチップ母材Mの移送を停止させれば、これは優先権を持つのでストッパー用 空気圧シリンダ116の作動状態に関係なく噴出ノズル108から空気が噴出さ れる。いづにしても、シリンダ116の作動と噴出ノズル108の作動とでチッ プ母材Mの詰まりが除去されるように構成されている。
【0062】 リニア振動パーツフィーダ90の下流端部の制御送り出し部131はチップ母 材Mを送り出した後は、他の2本の移送路99からの送り出しが完了してから所 定のタイミングで次のチップ母材Mを送り出すことになるので、その間はチップ 母材Mを待機させておくように制御部によってシーケンスコントロールされる。
【0063】 図26においては下流側のチップ母材Mがストッパーピン147が下降してい る時に輸送されており、またこの時押えパット138は上方位置にあり、従って チップ母材Mは自由に輸送されて、やがてストッパーピン147により停止され る。なおこの上流側で近傍に配設された光センサ144により確かにストッパー ピン147でチップ母材Mが停止されていることを検知し、この後所定のタイミ ングで押えパット138が下降して後続するチップ母材Mを図27に示すように 押圧する。すなわちこれを停止させる。次いで、ストッパーピン147が上昇す るが、押えパット138は下降位置を取ったままであるので前方のチップ母材M は図28に示すように下流側へと移送され、これに後続する分割機150のベル トコンベヤ151へと送出される。次いでストッパーピン147が、図28の状 態から下降して図26の位置を取ると共に、押えパット138も次いで上方部に 移動し次のチップ母材M、すなわち先にはすでに分割機150側に送出されたチ ップ母材Mに後続していたチップ母材Mがストッパーピン143に停止され、ま たこれに後続するチップ母材Mが図27に示すように先の場合と同様に先行する チップ母材Mと当接した状態で押えパット138が下降してこの後続するチップ 母材Mを押圧する。以下、同様な作用を繰り返すことによりこのリニアトラック からは所定のタイミングでチップ母材Mが分割機150のベルトコンベヤ151 に送り出される。また図示しない制御部によりストッパーピン147を駆動する シリンダ146、押えパット138を駆動するシリンダ137は他の二列のこれ らと所定の時間間隔を置いてこれらに接続される電磁弁の開閉により結局、図3 及び図31に示されるように各リニアトラックから送り出されるチップ母材M間 の間隔はtと一定化されて分割機151へと送り出される。
【0064】 以上のようにして、リニア振動パーツフィーダ90の3本の移送路99から順 次1本ずつのチップ母材Mが所定の間隔tをあけて分割機150のベルトコンベ ヤ151へ送り出される(図3、図31)。そして図32に示すように、チップ 母材Mはベルト受け架台156上において、ゴムロール168とゴムベルト15 2とに挟圧されて、チップ母材Mの刻み目3に従い分割されてチップ抵抗体素子 Rとなる。この時、ゴムロール168はチェイン駆動されているのでスリップせ ず、また押圧調整のボルト175によって、チップ母材Mにかかる押圧力を最適 なものとするよう調整しているので、チップ母材Mの分割が不完全になることが 避けられている。
【0065】 以上のようにして、分割機150のベルトコンベヤ150の図32において左 方向にチップ母材Mが移送されるのであるが、この移送速度にゴムローラ168 の図に於いて時計方向の回転によりベルトコンベヤ152にの送り出しによる搬 送速度よりは大として、かつ上述したように確実にチップ母材Mの刻みに従って 分割されてベルトコンベヤ152の排出端よりコンテナC内に落下する。そして 一本のチップ材Mの分割が終了すると、直ちに次のチップ母材Mがゴムローラ1 58とベルト152との当接部へと侵入し、分割作用を受ける。このチップ母材 Mの分割を終えるとまた直ちに次のチップ母材Mがゴムローラ168とベルトコ ンベヤ152とに挟圧されることにより同様に分割作用を受ける。以上のように して図31に明示されるようにゴムローラ168の軸方向長さにおいて均一にチ ップ母材Mをそれとベルトコンベヤ152との当接部で分割させるようにしてい るので従来のように局部的にゴムローラの周縁部が摩耗するということがなく、 均一に摩耗していくのでその寿命を長期化することができる。さらに上述したよ うにローラ168の図32において時計方向の回転とベルトコンベヤ152の左 方向への移送により、これらの当接部においては分割を行いながらこの上流側で のチップ母材Mの走行速度より大としているが先に分割作用を受けているチップ 母材Mがこれらの当接点より離脱して後、初めて次のチップ母材Mがこの当接部 に侵入して分割作用を受けることができる。すなわち、同時に二本以上のチップ 母材Mがローラ168とベルトコンベヤ112との間に侵入することがないので チップ母材Mの分割作用も確実に行うことができる。上記従来技術で述べたよう に、仮に三本のチップ母材Mがその突入の開始に前後があるとしても、同時に分 割作用を受けている場合にはローラ168とベルト152との間で、あるチップ 母材Mは挟圧されることなく通過する場合も考えられるが本実施例によればすべ ての列のチップ母材Mを確実に分割していくことができる。
【0066】 以上、本考案の実施例について説明したが、勿論、本考案はこれに限定される ことなく、本考案の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0067】 例えば、実施例においては制御送り出し部131におけるチップ母材Mの押え パッド138を金属性としたが、これをプラスチック成形品やゴム成形品とする ことによって、チップ母材Mの押え傷の発生を予防し得る。
【0068】 また実施例においては、3本の移送路99からなる制御送り出し部131から の送り出しを図3、図1のように一方の端から順に1本ずつ送り出したが、3本 の移送路99について均等であれば送り出しの順番はこれ以外の順番であっても よい。
【0069】 また実施例においては、チップ母材Mの分割をベルト受け架台156上でのゴ ムベルト152とゴムロール168との挟圧によるものとしたが、挟圧力の調整 可能な2本のゴムロール間で挟圧するようにしてもよい。
【0070】 また実施例においては、分割機150のゴムベルト152を一定の位置で回転 するものとしたが、一定の周期で一定の幅だけゴムベルト152を左右に振らせ る機構を取り付けて、チップ母材Mのゴムベルト152上の位置、及びゴムロー ル168の挟圧位置を周期的にずらせるようにしてもよい。こうすることによっ て、ゴムロール168とゴムベルト152の摩耗が幅方向により一層均一化され る。
【0071】 また実施例においてはチップ抵抗体について説明したが、それ以外に表裏の区 別を可能としたチップコンデンサを含む他のチップ状電子部品に適用してもよい ことは言うまでもない。
【0072】 また以上の実施例ではリニア振動パーツフィーダ90においてトラック部99 は図2に明示されるように下向きに傾斜しており、これにより上述したようにエ アシリンダからの噴出空気によりチップ母材Mを迅速に下流側へと移送させるよ うにしているが、これは特に表裏の反転や重なりを防止するために抑え板で狭路 となったトラックを移送させている場合に有効であるが、場合によってはこの傾 斜、あるいは早送りのためのエアシリンダは不要である。また、これらエアシリ ンダを上述したような場合においてのみ駆動させるようにしたが、チップ母材M の振動パーツフィーダ側からの供給速度によっては、常に作動させることにより 、またトラック部99を傾斜させておくことにより狭路をチップ母材Mを迅速に 移送させることができ、よって下流側の分割機への所定のピッチをより正確にな ものとすることができる。
【0073】 さらに図2に明示されるようにトラック90では二つの電磁石駆動部96を用 いているがこれにより比較的長いトラック部が上流側端部及び下流側端部におい ても、均一な振動を受けるようにして上述の所定のピッチtを得るための制御を より確実なものとしている。
【0074】 また以上の実施例ではチップ母材Mの分割に対して本考案は適応されたが、こ れに限ることなく長板状の板状部品を次工程に多列で所定の間隔で送り出す必要 のある場合も適応可能である。
【0075】
【考案の効果】
以上述べたように、本考案の部品整送装置によれば、複数のトラックを有する 捩り振動パーツフィーダにおいて例えばチップ母材を単列とし、重なりを排除し 、表向きとし、複数の移送路を有するリニア振動パーツフィーダの各移送路から チップ母材を順次均等に1本ずつ送り出し、分割機でチップ母材を1本ずつ分割 するようにしているので、チップ母材の分割が確実であり、かつ分割機のゴムベ ルト、ゴムロールを幅方向にわたって平均して摩耗させるのでコストの上昇を抑 制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aはチップ抵抗体の母材の斜視図であり、Bは
Aのチップ母材が半ばまでチップ抵抗体素子に分割され
た状態を示す斜視図である。
【図2】本考案の実施例によるチップ母材分割装置の部
分破断側面図である。
【図3】同装置の平面図である。
【図4】図3における[4]−[4]線方向の断面図で
ある。
【図5】図3における[5]−[5]線方向の断面図で
ある。
【図6】図3における[6]−[6]線方向の断面図で
ある。
【図7】図3における[7]−[7]線方向の断面図で
ある。
【図8】同装置の表裏矯正部への連絡路の平面図であ
り、図7に対応する。
【図9】同装置の表裏矯正部の平面図である。
【図10】図9における[10]−[10]線方向の断
面図である。
【図11】同装置の表裏矯正部の1本についての斜視図
であり、図9、10に対応する。
【図12】図3における[12]−[12]線方向の断
面図である。
【図13】同装置の整列化部の平面図である。
【図14】図3における[14]−[14]線方向の断
面図であり、図13に対応する。
【図15】図3における[15]−[15]線方向の断
面図である。
【図16】同装置の裏向き母材排除部の1本についての
斜視図であり、図15に対応する。
【図17】図3における[17]−[17]線方向の断
面図である。
【図18】同装置のリニア振動パーツフィーダの平面図
である。
【図19】同装置の過剰母材排除部の側面図である。
【図20】図19における[20]−[20]線方向の
断面図である。
【図21】図19における[21]−[21]線方向の
断面図である。
【図22】図19における[22]−[22]線方向の
断面図である。
【図23】図19における[23]−[23]線方向の
断面図である。
【図24】図18における[24]−[24]線方向の
断面図である。
【図25】図18における[25]−[25]線方向の
断面図である。
【図26】同装置の制御送り出し部の破断側面図であ
る。
【図27】図26と同じ側面図であり、図26とは作動
状態が異なる。
【図28】図26、図27とは同じ側面図であり、図2
6、図27とは作動状態が異なる。
【図29】図26における[29]−[29]線方向の
断面図である。
【図30】図28における[30]−[30]線方向の
断面図である。
【図31】同装置の分割機の平面図である。
【図32】同装置の分割機の要部の破断側面図である。
【符号の説明】
10 捩り振動パーツフィーダ 23 トラック 31 第一単列化部 41 重なり分離部 51 表裏矯正部 61 整列化部 71 裏向き母材排除部 81 第二単列化部 90 リニア振動パーツフィーダ 101 過剰母材排除部 121 密閉トラック部 123 トラック 131 制御送り出し部 150 分割機 151 ベルトコンベヤ 168 ゴムロール M チップ母材 R チップ抵抗体素子

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、多数の細長い板状部品を収
    容するための収容部と、該収容部の周囲に形成された複
    数列のスパイラル状トラックと、これらトラックで部品
    を一層にするための部品単層手段と、部品の表裏を判別
    するための表裏判別手段と、裏向きの部品を排除するか
    表向きにするための部品表裏選別手段と、を備えたねじ
    り振動パーツフィーダと、該ねじり振動パーツフィーダ
    の部品排出端から各々一枚宛、前記部品を受ける複数列
    の直線的なリニアトラックと、該リニアトラックの各々
    に対応して配設され、部品を所定のタイミングで下流側
    に供給するために開閉する部品ゲート手段と、これら部
    品ゲート手段を前記複数列のリニアトラックの排出端か
    ら部品が所定の間隔をおいて排出されるように開閉制御
    するゲート制御手段とを備えたリニア振動パーツフィー
    ダ、とから成る部品整送手段。
  2. 【請求項2】 細板状のセラミック基板と膜とからな
    り、かつ長さ方向とは直角の方向に刻み目を付されたチ
    ップ母材を収容する収容部と、前記チップ母材を径外方
    へ移送する複数のスパイラル状の移送路部において、前
    記チップ母材を1列に整える手段と、重なった前記チッ
    プ母材は1本にする単層手段と、裏向きの前記チップ母
    材は排除する手段と、を設けた捩り振動パーツフィーダ
    と、複数の移送路において過剰に移送されて来る前記チ
    ップ母材は排除する手段と、前記チップ母材を制御され
    た間隔で移送する手段と、を設けたリニア振動パーツフ
    ィーダと、前記チップ母材をゴムロールで挟圧して前記
    刻み目に従って分割する分割機とから成り、前記捩り振
    動パーツフィーダを経由し前記リニア振動パーツフィー
    ダの前記複数の移送路から前記分割機の前記ゴムロール
    の幅内に均等に所定の間隔をおいて順次1本ずつ移送さ
    れて来る前記チップ母材をチップに分割することを特徴
    とする部品整送装置。
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