JP2594739B2 - 非汚染性フルオロカーボン繊維基材を得るための加熱漂白法 - Google Patents
非汚染性フルオロカーボン繊維基材を得るための加熱漂白法Info
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Description
【0001】技術分野 本発明は、実質的に永久的に白化されたフルオロカーボ
ン繊維系フィルター、および抽出分の水準を最低水準に
低下させることにより化学接着フルオロカーボン繊維基
材を実質的に非汚染性となす方法に関するものである。
本発明はフィルター基材、およびそのための残留物抽出
/漂白法を提供する。本発明は特に、湿潤剤含有フルオ
ロカーボン系結合剤を用いて加工された不織または織成
ポリテトラフルオロエチレン繊維よりなるフィルターか
ら不都合な抽出分の水準を有意に低下させる際に利用さ
れる。
ン繊維系フィルター、および抽出分の水準を最低水準に
低下させることにより化学接着フルオロカーボン繊維基
材を実質的に非汚染性となす方法に関するものである。
本発明はフィルター基材、およびそのための残留物抽出
/漂白法を提供する。本発明は特に、湿潤剤含有フルオ
ロカーボン系結合剤を用いて加工された不織または織成
ポリテトラフルオロエチレン繊維よりなるフィルターか
ら不都合な抽出分の水準を有意に低下させる際に利用さ
れる。
【0002】背景技術 ポリテトラフルオロエチレン(PTFEまたはテフロン
(Teflon、登録商標))繊維は以前から多様な用
途に用いられている。たとえばフルオロカーボンポリマ
ー系結合剤により沈積させ(lay down)、次い
で硬化させたPTFE繊維から作成された多孔質フィル
ターは、高温、酸性またはアルカリ性流体の濾過に利用
されている。フィルターに用いられる種類の未処理PT
FEステープルファイバーは、製造技術に起因する炭質
残留物のため一般に黒褐色である。このような残留物を
含有する繊維を濾過用構造体に採用した場合、美的に望
ましくないだけでなく、濾過物の潜在的な汚染源ともな
る。
(Teflon、登録商標))繊維は以前から多様な用
途に用いられている。たとえばフルオロカーボンポリマ
ー系結合剤により沈積させ(lay down)、次い
で硬化させたPTFE繊維から作成された多孔質フィル
ターは、高温、酸性またはアルカリ性流体の濾過に利用
されている。フィルターに用いられる種類の未処理PT
FEステープルファイバーは、製造技術に起因する炭質
残留物のため一般に黒褐色である。このような残留物を
含有する繊維を濾過用構造体に採用した場合、美的に望
ましくないだけでなく、濾過物の潜在的な汚染源ともな
る。
【0003】以下の定義は、本発明の理解を容易にする
ために提示される。
ために提示される。
【0004】″漂白″とは、抽出性汚染物質の還元、お
よび白化を意味する。漂白は、繊維および沈積後のフィ
ルター構造体から、一般にステープルファイバーの約3
重量%および化学接着したフィルター基材(フルオロカ
ーボン系結合剤および未漂白繊維)の全重量の約2重量
%という高い量で存在する可能性のある炭質残留物を除
去するプロセスを意味する。
よび白化を意味する。漂白は、繊維および沈積後のフィ
ルター構造体から、一般にステープルファイバーの約3
重量%および化学接着したフィルター基材(フルオロカ
ーボン系結合剤および未漂白繊維)の全重量の約2重量
%という高い量で存在する可能性のある炭質残留物を除
去するプロセスを意味する。
【0005】″PTFE″とは、ポリテトラフルオロエ
チレンを意味する。
チレンを意味する。
【0006】″FEP″とは、フッ素化エチレンプロピ
レンコポリマーを意味する。
レンコポリマーを意味する。
【0007】″PFA″とは、過フルオロアルコキシポ
リマーを意味する。
リマーを意味する。
【0008】″固化″または″硬化″とは、結合剤が繊
維上で目的とする形状をとり、目的とする構造一体性を
付与することを意味する。
維上で目的とする形状をとり、目的とする構造一体性を
付与することを意味する。
【0009】″不安定(fugitive)″とは、乾
燥および硬化の前または途中に実質的に完全に揮発、分
解および/または除去されて、最終構造体から本質的に
失われ、最終繊維性構造体中の抽出分の水準を上昇させ
ない分散液組成物について述べたものである。
燥および硬化の前または途中に実質的に完全に揮発、分
解および/または除去されて、最終構造体から本質的に
失われ、最終繊維性構造体中の抽出分の水準を上昇させ
ない分散液組成物について述べたものである。
【0010】背景技術に関しては、ハーレイら(ポール
・コーポレーション)が米国特許第4,716,074
号明細書(以下、ハーレイら)に汚染性残留物の水準が
低下した繊維を用いたフィルターの製法を記載してい
る。ハーレイらは、下記工程を伴うPTFE繊維系フィ
ルターの製法を示している:1)PTFE繊維を選ぶ;
2)フルオロカーボン系結合剤を選ぶ;3)繊維を漂白
および予備収縮させる;4)繊維および不安定結合剤の
安定な分散液を調製する;5)分散液を沈積させる;
6)分散液を乾燥させる;7)沈積物にフルオロカーボ
ン系結合剤を付与する;8)沈積物を乾燥させる;9)
結合剤被覆された沈積物を硬化させる;そして最後に、
10)沈積物を処理して抽出分を除去する。
・コーポレーション)が米国特許第4,716,074
号明細書(以下、ハーレイら)に汚染性残留物の水準が
低下した繊維を用いたフィルターの製法を記載してい
る。ハーレイらは、下記工程を伴うPTFE繊維系フィ
ルターの製法を示している:1)PTFE繊維を選ぶ;
2)フルオロカーボン系結合剤を選ぶ;3)繊維を漂白
および予備収縮させる;4)繊維および不安定結合剤の
安定な分散液を調製する;5)分散液を沈積させる;
6)分散液を乾燥させる;7)沈積物にフルオロカーボ
ン系結合剤を付与する;8)沈積物を乾燥させる;9)
結合剤被覆された沈積物を硬化させる;そして最後に、
10)沈積物を処理して抽出分を除去する。
【0011】ハーレイらの記載する適切なポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)繊維は、一般に直径約5−
約50μm、好ましくは約15−約35μmを有し、長
さ約1,000−約20,000μm、好ましくは約
4,500−約8,500μmを有する。これらの範囲
外の繊維を用いることもできるが、成功率が低い。たと
えば約50μm以上の直径を有し、約20,000μm
より長い繊維を用いて、比較的薄い材料を形成すること
はできない。比較的厚い材料を目的とするのでなけれ
ば、繊維はこれらの寸法を越えるべきでない。また、ア
スペクト比(長さ対直径の比)が約100以下である場
合は、得られる材料に必要な強度を付与する繊維間の交
差および交錯が不十分である。従ってアスペクト比が少
なくとも約100である繊維が用いられる。繊維が約5
μm以下の直径を有する場合、それらは(1)分散に際
して破断しやすく、これによりそれらのアスペクト比が
低下し、低い気孔率および低い強度を有する材料が得ら
れ、かつ(2)流体の流れに対して高い抵抗を示しやす
い。目的とする種類のPTFE繊維は、たとえばイー・
アイ・デュポン・デ・ネモアズ・アンド・カンパニーか
ら市販されている。
ルオロエチレン(PTFE)繊維は、一般に直径約5−
約50μm、好ましくは約15−約35μmを有し、長
さ約1,000−約20,000μm、好ましくは約
4,500−約8,500μmを有する。これらの範囲
外の繊維を用いることもできるが、成功率が低い。たと
えば約50μm以上の直径を有し、約20,000μm
より長い繊維を用いて、比較的薄い材料を形成すること
はできない。比較的厚い材料を目的とするのでなけれ
ば、繊維はこれらの寸法を越えるべきでない。また、ア
スペクト比(長さ対直径の比)が約100以下である場
合は、得られる材料に必要な強度を付与する繊維間の交
差および交錯が不十分である。従ってアスペクト比が少
なくとも約100である繊維が用いられる。繊維が約5
μm以下の直径を有する場合、それらは(1)分散に際
して破断しやすく、これによりそれらのアスペクト比が
低下し、低い気孔率および低い強度を有する材料が得ら
れ、かつ(2)流体の流れに対して高い抵抗を示しやす
い。目的とする種類のPTFE繊維は、たとえばイー・
アイ・デュポン・デ・ネモアズ・アンド・カンパニーか
ら市販されている。
【0012】ハーレイの場合、フルオロカーボンポリマ
ー系結合剤にはフッ素化エチレン−プロピレンコポリマ
ー、特にテトラフルオロエチレン(TFE)およびヘキ
サフルオロプロピレンのコポリマー(FEPと称する)
が含まれる。他のフルオロカーボン系結合剤、たとえば
過フルオロアルコキシポリマー(″PFA″)も、それ
らが高温およびアルカリ性の化学的環境に対して望まれ
る抵抗性を示し、かつ硬化に際してPTFE繊維に必要
な接着を付与する限り使用しうる。
ー系結合剤にはフッ素化エチレン−プロピレンコポリマ
ー、特にテトラフルオロエチレン(TFE)およびヘキ
サフルオロプロピレンのコポリマー(FEPと称する)
が含まれる。他のフルオロカーボン系結合剤、たとえば
過フルオロアルコキシポリマー(″PFA″)も、それ
らが高温およびアルカリ性の化学的環境に対して望まれ
る抵抗性を示し、かつ硬化に際してPTFE繊維に必要
な接着を付与する限り使用しうる。
【0013】上記の結合剤を含有する乳濁液/懸濁液が
用いられる。供給される乳濁液中のフルオロカーボン系
結合剤の濃度(固体の重量%)は、一般に約45−約6
5重量%である。乳濁液中のフルオロカーボンポリマー
系結合剤の粒子は、一般に約0.05−約1.0μm、
好ましくは0.1−約0.4μmの大きさを有する。分
散液は一般に水性であり、3−12重量%、より一般的
には5−7重量%の揮発性の非イオン性およびアニオン
性湿潤剤を含有する。分散液は一般に使用前にフルオロ
カーボン系結合剤0.5−25重量%またはそれ以上、
より好ましくは約5−約15重量%に水で希釈される。
用いられる。供給される乳濁液中のフルオロカーボン系
結合剤の濃度(固体の重量%)は、一般に約45−約6
5重量%である。乳濁液中のフルオロカーボンポリマー
系結合剤の粒子は、一般に約0.05−約1.0μm、
好ましくは0.1−約0.4μmの大きさを有する。分
散液は一般に水性であり、3−12重量%、より一般的
には5−7重量%の揮発性の非イオン性およびアニオン
性湿潤剤を含有する。分散液は一般に使用前にフルオロ
カーボン系結合剤0.5−25重量%またはそれ以上、
より好ましくは約5−約15重量%に水で希釈される。
【0014】適切な湿潤剤には、エトキシル化アルキル
フェノール、アルカリールポリエーテルアルコール(テ
フロンX100、ローム・アンド・ハース・カンパニー
から入手される)が含まれる。
フェノール、アルカリールポリエーテルアルコール(テ
フロンX100、ローム・アンド・ハース・カンパニー
から入手される)が含まれる。
【0015】フルオロカーボン系結合剤は、PTFE繊
維の実質的な収縮または融解が起こる前に固化または硬
化する必要がある。このため、適切な融点範囲をもつ熱
可塑性フルオロカーボン系結合剤、たとえばFEPが好
ましい。特に好ましいFEPフルオロカーボンポリマー
系結合剤は、イー・アイ・デュポン・デ・ネモアズ・ア
ンド・カンパニーから入手されるFEP120である。
分散液の形でFEPなどの熱可塑性樹脂を繊維上に流し
てそれらを被覆し、分散液を加熱することにより固化ま
たは硬化させて、繊維を交差地点において互いに接着す
る。
維の実質的な収縮または融解が起こる前に固化または硬
化する必要がある。このため、適切な融点範囲をもつ熱
可塑性フルオロカーボン系結合剤、たとえばFEPが好
ましい。特に好ましいFEPフルオロカーボンポリマー
系結合剤は、イー・アイ・デュポン・デ・ネモアズ・ア
ンド・カンパニーから入手されるFEP120である。
分散液の形でFEPなどの熱可塑性樹脂を繊維上に流し
てそれらを被覆し、分散液を加熱することにより固化ま
たは硬化させて、繊維を交差地点において互いに接着す
る。
【0016】ハーレイらに示されるように、製造に際し
て残留する炭質残留物のため、ステープルPTFE繊維
は一般に濃いチョコレート褐色である。美的にみて、こ
れはフィルター、フィルター支持体および排液構造体に
は望ましくない。これらの炭質残留物は除去されない場
合、フィルター構造体内に抽出分として、すなわち使用
中にフィルター構造体から滲出する可能性のある物質と
して残留する。
て残留する炭質残留物のため、ステープルPTFE繊維
は一般に濃いチョコレート褐色である。美的にみて、こ
れはフィルター、フィルター支持体および排液構造体に
は望ましくない。これらの炭質残留物は除去されない場
合、フィルター構造体内に抽出分として、すなわち使用
中にフィルター構造体から滲出する可能性のある物質と
して残留する。
【0017】従ってハーレイらは、繊維を沈積させる前
に実施される代替の繊維漂白/白化法を引用している。
第1は化学的手段、たとえば約315℃に加熱された濃
硫酸中で繊維を加熱し、これに繊維が白化するまで濃硝
酸を徐々に添加することによるものである。第2の好ま
しい方法は、沈積前の支持体繊維の加熱漂白である。繊
維の加熱漂白は、たとえば気温を長期間にわたって徐々
に約232−約298℃に高め、繊維が実質的に炭質物
質を含有しなくなる(白化する)まで数時間、この温度
を維持することにより達成される。ハーレイらは、加熱
漂白により一般に繊維が短くなり、それらの直径が大き
くなると指摘している。成形された構造体において望ま
れる繊維のサイズに応じて、それらの加熱漂白の前また
は後に、繊維を目的の長さに細断することができる。
に実施される代替の繊維漂白/白化法を引用している。
第1は化学的手段、たとえば約315℃に加熱された濃
硫酸中で繊維を加熱し、これに繊維が白化するまで濃硝
酸を徐々に添加することによるものである。第2の好ま
しい方法は、沈積前の支持体繊維の加熱漂白である。繊
維の加熱漂白は、たとえば気温を長期間にわたって徐々
に約232−約298℃に高め、繊維が実質的に炭質物
質を含有しなくなる(白化する)まで数時間、この温度
を維持することにより達成される。ハーレイらは、加熱
漂白により一般に繊維が短くなり、それらの直径が大き
くなると指摘している。成形された構造体において望ま
れる繊維のサイズに応じて、それらの加熱漂白の前また
は後に、繊維を目的の長さに細断することができる。
【0018】漂白された繊維は、多孔質構造体の製造に
用いられる安定化された分散液中に使用される。分散液
は液状キャリヤー媒質、漂白されたPTFE繊維、およ
び安定剤からなる。単一の成分がPTFE繊維の分散液
を安定化すること、および乾燥した際に繊維を互いに結
合し、これにより未処理強度を付与することの双方に役
立ちうる。安定剤を、必要な濃度を与える量の液状キャ
リヤー媒質、好ましくは水と、均質な分散液が得られる
まで混合する。次いで適量の漂白されたPTFE繊維を
添加し、混合して、液状媒質中における繊維の均質な分
散液または懸濁液を調製する。繊維を含有する分散液は
安定化され、すなわちPTFE繊維は懸濁状態に維持さ
れ、分散液の沈積に不都合な作用を及ぼすのに十分なほ
ど速やかな速度で沈降することはない。
用いられる安定化された分散液中に使用される。分散液
は液状キャリヤー媒質、漂白されたPTFE繊維、およ
び安定剤からなる。単一の成分がPTFE繊維の分散液
を安定化すること、および乾燥した際に繊維を互いに結
合し、これにより未処理強度を付与することの双方に役
立ちうる。安定剤を、必要な濃度を与える量の液状キャ
リヤー媒質、好ましくは水と、均質な分散液が得られる
まで混合する。次いで適量の漂白されたPTFE繊維を
添加し、混合して、液状媒質中における繊維の均質な分
散液または懸濁液を調製する。繊維を含有する分散液は
安定化され、すなわちPTFE繊維は懸濁状態に維持さ
れ、分散液の沈積に不都合な作用を及ぼすのに十分なほ
ど速やかな速度で沈降することはない。
【0019】ハーレイらは、分散液粘度を高めるための
安定剤の使用についても記載している。たとえばカルボ
ポール941(ビー・エフ・グッドリッチ・ケミカルズ
・カンパニーから入手されるポリアクリル酸)について
は、中和性塩基である水酸化アンモニウムの添加がポリ
アクリル酸を中和し、粘度を実質的に、たとえば約80
0−20,000センチポイズに増大させる作用をす
る。これらの系は著しくチキソトロピー性である。それ
らは激しく撹拌すると低い有効粘度を示し、従ってPT
FE繊維を分散させるのに極めて有効である。これらの
分散液は極めて安定であるので、それらを使用する時期
に先立って調製しておいても繊維が沈降することはな
い。
安定剤の使用についても記載している。たとえばカルボ
ポール941(ビー・エフ・グッドリッチ・ケミカルズ
・カンパニーから入手されるポリアクリル酸)について
は、中和性塩基である水酸化アンモニウムの添加がポリ
アクリル酸を中和し、粘度を実質的に、たとえば約80
0−20,000センチポイズに増大させる作用をす
る。これらの系は著しくチキソトロピー性である。それ
らは激しく撹拌すると低い有効粘度を示し、従ってPT
FE繊維を分散させるのに極めて有効である。これらの
分散液は極めて安定であるので、それらを使用する時期
に先立って調製しておいても繊維が沈降することはな
い。
【0020】カルボポール941は、中和性塩基の添加
が好ましいが、中和塩基を添加せずに用いることもでき
る。中和塩基を用いない場合、目的とする粘度を達成す
るためにより多量のカルボポールを添加しなければなら
ない。約800−約20,000センチポイズ、好まし
くは1,200−6,000センチポイズの粘度を採用
しうる。
が好ましいが、中和塩基を添加せずに用いることもでき
る。中和塩基を用いない場合、目的とする粘度を達成す
るためにより多量のカルボポールを添加しなければなら
ない。約800−約20,000センチポイズ、好まし
くは1,200−6,000センチポイズの粘度を採用
しうる。
【0021】不安定結合剤を繊維分散液に導入して、フ
ルオロカーボン系結合剤の硬化が起こるまでの取り扱い
に耐えるのに十分な強度を沈積物に与えることもでき
る。安定剤および不安定結合剤を用いる場合、それらは
両方とも不安定であることが好ましいが、除去のために
別個の処理を必要とする可能性がある。好ましくはカル
ボポール、特にカルボポール934、940および94
1が用いられる。それは不安定安定剤および不安定結合
剤の両方として作用する単一成分を提供するからであ
る。
ルオロカーボン系結合剤の硬化が起こるまでの取り扱い
に耐えるのに十分な強度を沈積物に与えることもでき
る。安定剤および不安定結合剤を用いる場合、それらは
両方とも不安定であることが好ましいが、除去のために
別個の処理を必要とする可能性がある。好ましくはカル
ボポール、特にカルボポール934、940および94
1が用いられる。それは不安定安定剤および不安定結合
剤の両方として作用する単一成分を提供するからであ
る。
【0022】ハーレイらは、安定化された分散液中に存
在するPTFE繊維の量は、最小量の水を用いて均質か
つ完全な分散液が得られるものとすべきであると述べて
いる。一般に、安定剤、液状キャリヤーおよび繊維の混
合物からなる分散液のリットル当たり約0.5−約20
g、好ましくは約1−約5gの繊維で十分である。これ
より少量を採用してもよいが、経済性がより低い。これ
より多量ではより分散し難く、繊維のクランプ形成また
は凝集、および不均質な沈積物を生じる可能性がある。
在するPTFE繊維の量は、最小量の水を用いて均質か
つ完全な分散液が得られるものとすべきであると述べて
いる。一般に、安定剤、液状キャリヤーおよび繊維の混
合物からなる分散液のリットル当たり約0.5−約20
g、好ましくは約1−約5gの繊維で十分である。これ
より少量を採用してもよいが、経済性がより低い。これ
より多量ではより分散し難く、繊維のクランプ形成また
は凝集、および不均質な沈積物を生じる可能性がある。
【0023】安定剤/結合剤の量は選ばれる個々の物質
に応じて異なるが、それぞれの場合上記のように安定化
された分散液を提供するのに十分なものでなければなら
ない。一般に液状媒質および安定剤の混合物は、繊維の
添加前に約800−約20,000センチポイズ、好ま
しくは約1,200−約6,000センチポイズの粘度
を有する。一般に、約0.4−約4g/lの安定剤/結
合剤、好ましくは約1−約2g/lの液状キャリヤーお
よび安定剤/結合剤混合物で十分である。
に応じて異なるが、それぞれの場合上記のように安定化
された分散液を提供するのに十分なものでなければなら
ない。一般に液状媒質および安定剤の混合物は、繊維の
添加前に約800−約20,000センチポイズ、好ま
しくは約1,200−約6,000センチポイズの粘度
を有する。一般に、約0.4−約4g/lの安定剤/結
合剤、好ましくは約1−約2g/lの液状キャリヤーお
よび安定剤/結合剤混合物で十分である。
【0024】分散液は通常の装置により、たとえばバフ
ル付きカウレス(Cowles)ミキサーまたはビータ
ーを用いて調製することができる。一般に、均質かつ完
全な繊維分散液を調製するためには、先端速度約3,0
00−約4,500ft/分(約914−約1372m
/分)において約30−約120分間のビーティングで
十分である。過度の先端速度および混合時間は、安定剤
分子の剪断により生じる粘度低下のため望ましくない。
カルボポールを用いて増粘された、望ましい特性を備え
た溶液の表面張力は70ダイン/cm以上であり、1.
4g/lのカルボポール941混合物については74.
2ダイン/cmと測定された。
ル付きカウレス(Cowles)ミキサーまたはビータ
ーを用いて調製することができる。一般に、均質かつ完
全な繊維分散液を調製するためには、先端速度約3,0
00−約4,500ft/分(約914−約1372m
/分)において約30−約120分間のビーティングで
十分である。過度の先端速度および混合時間は、安定剤
分子の剪断により生じる粘度低下のため望ましくない。
カルボポールを用いて増粘された、望ましい特性を備え
た溶液の表面張力は70ダイン/cm以上であり、1.
4g/lのカルボポール941混合物については74.
2ダイン/cmと測定された。
【0025】ハーレイらは、安定化された分散液をいず
れか適切な多孔質支持体、たとえばガラス織布または金
網上に沈積させうると述べている。沈積は均一な厚さで
なければならず、このために展延手段を採用しうる。次
いで好ましくは支持体に真空を付与することにより、過
剰の液状キャリヤーを沈積物から排液する。通常の装
置、たとえば長網抄紙機を使用しうる。沈積物の早期か
つ不均一な排液を避けるために、分散液の沈積前に不透
質シート、たとえばプラスチックシートを多孔質支持体
に乗せることができる。分散液が支持体上に分布したの
ち、プラスチックシートを取り除き、排液する。
れか適切な多孔質支持体、たとえばガラス織布または金
網上に沈積させうると述べている。沈積は均一な厚さで
なければならず、このために展延手段を採用しうる。次
いで好ましくは支持体に真空を付与することにより、過
剰の液状キャリヤーを沈積物から排液する。通常の装
置、たとえば長網抄紙機を使用しうる。沈積物の早期か
つ不均一な排液を避けるために、分散液の沈積前に不透
質シート、たとえばプラスチックシートを多孔質支持体
に乗せることができる。分散液が支持体上に分布したの
ち、プラスチックシートを取り除き、排液する。
【0026】ハーレイらが述べた次の工程は、フルオロ
カーボンポリマー系結合剤を付与する前に乾燥させるこ
とである。乾燥は周囲の空気もしくは加温された空気を
沈積物に導通することにより、赤外線により、または通
常のオーブン装置により行われる。赤外線ヒーターを用
いると、3−4インチ(約7.6−10.2cm)の距
離において繊維性構造体沈積物の平方インチ(約6.5
cm2)当たり約6ワットで操作した場合、6−9分で
十分である。
カーボンポリマー系結合剤を付与する前に乾燥させるこ
とである。乾燥は周囲の空気もしくは加温された空気を
沈積物に導通することにより、赤外線により、または通
常のオーブン装置により行われる。赤外線ヒーターを用
いると、3−4インチ(約7.6−10.2cm)の距
離において繊維性構造体沈積物の平方インチ(約6.5
cm2)当たり約6ワットで操作した場合、6−9分で
十分である。
【0027】ハーレイらの場合、フルオロカーボン系結
合剤は吹き付け、浸漬その他の常法により付与される。
付与されるフルオロカーボン系結合剤乳濁液の量は、乳
濁液中のフルオロカーボン系結合剤の濃度に応じて異な
る。沈積物に付与される乳濁液の濃度および乳濁液の量
は、1回の付与または多数回の付与のいずれであるかに
かかわらず、得られる繊維性構造体に構造一体性を付与
するのに適した繊維−繊維接点接着を保証するものでな
ければならない。また吸い上げ(wicking)が起
こる可能性があるので、多数回の結合剤乳濁液付与工程
を行うことが望ましい。
合剤は吹き付け、浸漬その他の常法により付与される。
付与されるフルオロカーボン系結合剤乳濁液の量は、乳
濁液中のフルオロカーボン系結合剤の濃度に応じて異な
る。沈積物に付与される乳濁液の濃度および乳濁液の量
は、1回の付与または多数回の付与のいずれであるかに
かかわらず、得られる繊維性構造体に構造一体性を付与
するのに適した繊維−繊維接点接着を保証するものでな
ければならない。また吸い上げ(wicking)が起
こる可能性があるので、多数回の結合剤乳濁液付与工程
を行うことが望ましい。
【0028】ハーレイらが述べたように、最終製品、す
なわち多孔質繊維構造体中に分布するフルオロカーボン
系結合剤の量は、一般に繊維の重量を基準として約5−
約45重量%、好ましくは約10−約35重量%であ
る。しかし結合剤の必要量がより少ない場合は、5重量
%より少ない量を用いてもよい。不都合なウェッビン
グ、すなわちポリマー膜の形成は、一般に45重量%を
越える量により生じる。
なわち多孔質繊維構造体中に分布するフルオロカーボン
系結合剤の量は、一般に繊維の重量を基準として約5−
約45重量%、好ましくは約10−約35重量%であ
る。しかし結合剤の必要量がより少ない場合は、5重量
%より少ない量を用いてもよい。不都合なウェッビン
グ、すなわちポリマー膜の形成は、一般に45重量%を
越える量により生じる。
【0029】結合剤を付与したのち、結合剤を含浸した
沈積物を再度乾燥させる。フルオロカーボンを含浸した
フルオロカーボン繊維構造体を、乾燥に必要な温度より
高い温度で加熱することにより硬化させる。熱可塑性フ
ルオロカーボン系結合剤については、硬化の温度および
時間はフルオロカーボン系結合剤が溶融して流れる状態
のものとすべきである。たとえばFEPを用いる場合、
固化または硬化は一般に約268−約343℃で約20
秒から約1分間、行われるであろう。
沈積物を再度乾燥させる。フルオロカーボンを含浸した
フルオロカーボン繊維構造体を、乾燥に必要な温度より
高い温度で加熱することにより硬化させる。熱可塑性フ
ルオロカーボン系結合剤については、硬化の温度および
時間はフルオロカーボン系結合剤が溶融して流れる状態
のものとすべきである。たとえばFEPを用いる場合、
固化または硬化は一般に約268−約343℃で約20
秒から約1分間、行われるであろう。
【0030】最後にハーレイらは、各種の沈積物成分に
よるフィルター基材中への抽出分の導入の問題につき述
べている。抽出分が安定剤、および不安定結合剤(これ
を用いる場合)、フィルター分散液からの残留界面活性
剤などにより導入される限り、ハーレイらは抽出分の水
準を低下させるための酸による抽出分減少工程に依存す
る。酸による抽出分減少工程は、硬化した沈積物を加熱
鉱酸、たとえば70%試薬用硝酸に110−121℃で
5時間暴露したのち、構造体を純水ですすぎ、そして乾
燥させることによる。
よるフィルター基材中への抽出分の導入の問題につき述
べている。抽出分が安定剤、および不安定結合剤(これ
を用いる場合)、フィルター分散液からの残留界面活性
剤などにより導入される限り、ハーレイらは抽出分の水
準を低下させるための酸による抽出分減少工程に依存す
る。酸による抽出分減少工程は、硬化した沈積物を加熱
鉱酸、たとえば70%試薬用硝酸に110−121℃で
5時間暴露したのち、構造体を純水ですすぎ、そして乾
燥させることによる。
【0031】硝酸は基材を白化するために有効な方法で
あるが、それには重大な欠点がないわけではない。たと
えば3つの基本的難点が認められている。第1に、この
白色は後続の加工工程およびフィルターの使用に際して
可逆的である。この基材は約121℃を越える温度に加
熱された場合に変色する。この変色の傾向は、たとえば
側面シーリングおよび末端キャッピング操作において加
工上の問題を生じる。この色は最高加工温度に依存す
る。使用温度が121℃を越える使用を行ったのち、フ
ィルター基材は変色する。生じる色は淡褐色から種々の
色相の褐色を経て紫色の色相へと変化する。基材におけ
る再発色は、基材中に残留し、使用に際して抽出される
可能性のある有機化合物および/または分解生成物の存
在を示す。
あるが、それには重大な欠点がないわけではない。たと
えば3つの基本的難点が認められている。第1に、この
白色は後続の加工工程およびフィルターの使用に際して
可逆的である。この基材は約121℃を越える温度に加
熱された場合に変色する。この変色の傾向は、たとえば
側面シーリングおよび末端キャッピング操作において加
工上の問題を生じる。この色は最高加工温度に依存す
る。使用温度が121℃を越える使用を行ったのち、フ
ィルター基材は変色する。生じる色は淡褐色から種々の
色相の褐色を経て紫色の色相へと変化する。基材におけ
る再発色は、基材中に残留し、使用に際して抽出される
可能性のある有機化合物および/または分解生成物の存
在を示す。
【0032】第2に、硝酸イオンを大部分除去するが実
質的にすべてを除去するわけではない反復すすぎに依存
することは、次第に厳しくなる工業基準の下では一般に
不十分である。品質明細は現在では、全抽出分、特に硝
酸イオンの水準が劇的に、たとえば53ppb/ft2
(約571ppb/m2)以下に低下することをしばし
ば要求する。抽出性硝酸水準を低下させるために基材を
さらに連続的にすすぐことは他の問題を導入する。基材
が疎水性であり、すすぎおよび乾燥ののち、ぬれない
(dewet)傾向を示すので、各工程の開始時にしば
しば表面張力の低い有機液体、たとえばイソプロピルア
ルコールで再度ぬらさなければならず、これは付加的な
労力を伴う。さらに、硝酸および有機性廃棄物で汚染さ
れた大量の脱イオン水、アルコールは、増大した廃棄物
処理の問題を導入し、適切に廃棄または再処理されなけ
ればならない。
質的にすべてを除去するわけではない反復すすぎに依存
することは、次第に厳しくなる工業基準の下では一般に
不十分である。品質明細は現在では、全抽出分、特に硝
酸イオンの水準が劇的に、たとえば53ppb/ft2
(約571ppb/m2)以下に低下することをしばし
ば要求する。抽出性硝酸水準を低下させるために基材を
さらに連続的にすすぐことは他の問題を導入する。基材
が疎水性であり、すすぎおよび乾燥ののち、ぬれない
(dewet)傾向を示すので、各工程の開始時にしば
しば表面張力の低い有機液体、たとえばイソプロピルア
ルコールで再度ぬらさなければならず、これは付加的な
労力を伴う。さらに、硝酸および有機性廃棄物で汚染さ
れた大量の脱イオン水、アルコールは、増大した廃棄物
処理の問題を導入し、適切に廃棄または再処理されなけ
ればならない。
【0033】第3に、残留硝酸はフィルター基材の変色
に関与するだけでなく、使用に際して濾液を汚染させる
可能性もある。基材を最も徹底的にすすいでも、残留硝
酸水準は数百ないし数千ppb/ft2以下には低下し
ない。
に関与するだけでなく、使用に際して濾液を汚染させる
可能性もある。基材を最も徹底的にすすいでも、残留硝
酸水準は数百ないし数千ppb/ft2以下には低下し
ない。
【0034】PTFE(繊維)およびフルオロカーボン
系結合剤自体が変色するのではない。実際に、変色およ
び/または汚染の問題を生じるのは加工助剤である。結
合剤中の湿潤剤、ならびにこれより低い程度ではあるが
分散助剤および安定剤/不安定結合剤が変色の原因であ
ることが認められた。これらの加工助剤は必要ではある
が、それらはそれらの目的を果たしたのちには完全に除
去されなければならない。しかし結合剤が熱により融合
しているため、これらの加工助剤およびそれらの残留物
は沈積した基材の融合フルオロカーボン内に連行され
る。フィルター基材の変色を防止し、使用に際しての汚
染の可能性を防止するためには、これらの不都合な連行
成分を除去しなければならない。
系結合剤自体が変色するのではない。実際に、変色およ
び/または汚染の問題を生じるのは加工助剤である。結
合剤中の湿潤剤、ならびにこれより低い程度ではあるが
分散助剤および安定剤/不安定結合剤が変色の原因であ
ることが認められた。これらの加工助剤は必要ではある
が、それらはそれらの目的を果たしたのちには完全に除
去されなければならない。しかし結合剤が熱により融合
しているため、これらの加工助剤およびそれらの残留物
は沈積した基材の融合フルオロカーボン内に連行され
る。フィルター基材の変色を防止し、使用に際しての汚
染の可能性を防止するためには、これらの不都合な連行
成分を除去しなければならない。
【0035】上記の硝酸漂白工程に代わるものとして、
熱過酸化水素(30%)による漂白が試みられた。残念
ながらこれは硝酸ほど有効な漂白剤ではない。それは硝
酸と同様に安全性および廃棄の問題を提起する。熱過酸
化水素は制御し得ない分解反応を引き起こし、これは潜
在的な汚染源ともなる。中程度の加熱に際して色が戻
る。
熱過酸化水素(30%)による漂白が試みられた。残念
ながらこれは硝酸ほど有効な漂白剤ではない。それは硝
酸と同様に安全性および廃棄の問題を提起する。熱過酸
化水素は制御し得ない分解反応を引き起こし、これは潜
在的な汚染源ともなる。中程度の加熱に際して色が戻
る。
【0036】一般に沈積後の熱処理は、繊維の収縮、フ
ルオロカーボン系結合剤により形成された繊維交差結合
の破壊、ならびにフィルター基材の強度および構造一体
性の低下が予想されるため、避けられていた。沈積後の
繊維の収縮はフィルター基材の一体性に不都合な影響を
及ぼすと信じられていたため、先行技術ではフルオロカ
ーボン繊維系基材を高温に長期間暴露することは明らか
に避けられた。
ルオロカーボン系結合剤により形成された繊維交差結合
の破壊、ならびにフィルター基材の強度および構造一体
性の低下が予想されるため、避けられていた。沈積後の
繊維の収縮はフィルター基材の一体性に不都合な影響を
及ぼすと信じられていたため、先行技術ではフルオロカ
ーボン繊維系基材を高温に長期間暴露することは明らか
に避けられた。
【0037】慣例においても、高温に長期間暴露すると
基材が著しく収縮し、基材の厚さが許容し得ないほど縮
小すると指摘されている。基材は高い気孔率を有すると
いう前提条件があるので、基材の容量が実質的に低下す
るという予想は高温処理をためらわせた。さらに、特に
フルオロカーボン基材に適用しうることであるが、高温
に長期間暴露すると許容し得ないほど高いフッ化物抽出
分水準になるという懸念があった。
基材が著しく収縮し、基材の厚さが許容し得ないほど縮
小すると指摘されている。基材は高い気孔率を有すると
いう前提条件があるので、基材の容量が実質的に低下す
るという予想は高温処理をためらわせた。さらに、特に
フルオロカーボン基材に適用しうることであるが、高温
に長期間暴露すると許容し得ないほど高いフッ化物抽出
分水準になるという懸念があった。
【0038】最後に、硝酸および過酸化水素により漂白
した基材は高温に加熱した際に変色したので、基材を漂
白するために高温処理を採用することは妥当でないと思
われた。
した基材は高温に加熱した際に変色したので、基材を漂
白するために高温処理を採用することは妥当でないと思
われた。
【0039】発明の開示 通常の考えに反して、いずれも沈積後処理を伴う使用時
の変色および抽出分滲出の問題を克服するために、本発
明はフルオロカーボン系結合剤/PTFE繊維フィルタ
ー基材を高温に長期間暴露することによる加熱漂白法を
提供する。
の変色および抽出分滲出の問題を克服するために、本発
明はフルオロカーボン系結合剤/PTFE繊維フィルタ
ー基材を高温に長期間暴露することによる加熱漂白法を
提供する。
【0040】本発明は、フィルター基材、ならびにフル
オロカーボン繊維およびフルオロカーボン系結合剤から
なる多孔質材料におけるイオン性抽出分の水準を低下さ
せる方法を提供する。本発明は、フルオロカーボン系結
合剤で接着された多孔質のフルオロカーボン繊維材料を
少なくとも約204℃の温度に維持された酸素含有雰囲
気に、多孔質材料のイオン性および炭質抽出分の水準を
低下させるのに十分な期間暴露することよりなる。
オロカーボン繊維およびフルオロカーボン系結合剤から
なる多孔質材料におけるイオン性抽出分の水準を低下さ
せる方法を提供する。本発明は、フルオロカーボン系結
合剤で接着された多孔質のフルオロカーボン繊維材料を
少なくとも約204℃の温度に維持された酸素含有雰囲
気に、多孔質材料のイオン性および炭質抽出分の水準を
低下させるのに十分な期間暴露することよりなる。
【0041】本発明は、フッ素化エチレンプロピレンコ
ポリマー、過フルオロアルコキシポリマーおよびそれら
の混合物よりなる群から選ばれる結合剤で化学接着され
たフッ素化ポリマー繊維からなる繊維性多孔質構造体で
あって、該繊維性多孔質構造体が全抽出分水準約53p
pb/ft2(約571ppb/m2)以下を示すものを
も提供する。
ポリマー、過フルオロアルコキシポリマーおよびそれら
の混合物よりなる群から選ばれる結合剤で化学接着され
たフッ素化ポリマー繊維からなる繊維性多孔質構造体で
あって、該繊維性多孔質構造体が全抽出分水準約53p
pb/ft2(約571ppb/m2)以下を示すものを
も提供する。
【0042】本発明は、好ましくは予備収縮させたフル
オロカーボン繊維およびフルオロカーボン系結合剤から
なる、実質的に永久的な白色を有するフィルター基材を
提供する。この白色は、基材から不都合な沈積加工助剤
および副生物を除去する新規な最終加熱漂白処理により
得られる。分散安定剤、不安定結合剤、およびフルオロ
カーボン湿潤剤を含めた加工助剤は、フィルター基材に
不都合なほど高い水準の抽出分残留物を導入する。通常
の沈積後化学処理は、最初は白色/漂白外観をもたらす
が、大部分の炭質化合物は基材中に残留する。のちに使
用に際して加熱すると、それらは分解し、基材を変色さ
せ、製品を汚染させる傾向を示す。
オロカーボン繊維およびフルオロカーボン系結合剤から
なる、実質的に永久的な白色を有するフィルター基材を
提供する。この白色は、基材から不都合な沈積加工助剤
および副生物を除去する新規な最終加熱漂白処理により
得られる。分散安定剤、不安定結合剤、およびフルオロ
カーボン湿潤剤を含めた加工助剤は、フィルター基材に
不都合なほど高い水準の抽出分残留物を導入する。通常
の沈積後化学処理は、最初は白色/漂白外観をもたらす
が、大部分の炭質化合物は基材中に残留する。のちに使
用に際して加熱すると、それらは分解し、基材を変色さ
せ、製品を汚染させる傾向を示す。
【0043】本発明は、変色性抽出分を構成するフルオ
ロカーボン系結合剤からの加工助剤および副生物を実質
的に除去するものである。除去は高温の酸素含有雰囲気
(空気、酸素富化空気、または酸素)に長期間暴露する
ことにより達成される。本発明は、化学処理されたフル
オロカーボンフィルター基材の使用中の変色の主因であ
る熱は変色の問題の解決策でもあると認識する。接着さ
れたフィルター基材を制御された温度で酸素含有雰囲気
(空気)に長期間暴露すると、その結果得られる基材は
高い使用温度においてすら安定な白色を保持する。高温
の空気中の酸素が実質的にすべての加工助剤および生じ
た分解生成物と経時的に反応する(酸化する)と仮定さ
れる。融合したフルオロポリマー系結合剤全体に拡散す
るのを保証するために、長期間の暴露が必要である。
ロカーボン系結合剤からの加工助剤および副生物を実質
的に除去するものである。除去は高温の酸素含有雰囲気
(空気、酸素富化空気、または酸素)に長期間暴露する
ことにより達成される。本発明は、化学処理されたフル
オロカーボンフィルター基材の使用中の変色の主因であ
る熱は変色の問題の解決策でもあると認識する。接着さ
れたフィルター基材を制御された温度で酸素含有雰囲気
(空気)に長期間暴露すると、その結果得られる基材は
高い使用温度においてすら安定な白色を保持する。高温
の空気中の酸素が実質的にすべての加工助剤および生じ
た分解生成物と経時的に反応する(酸化する)と仮定さ
れる。融合したフルオロポリマー系結合剤全体に拡散す
るのを保証するために、長期間の暴露が必要である。
【0044】本発明は好ましい形態においては、容量当
たりの酸素暴露を最大限にするために、十分に温度制御
され、かつ激しい雰囲気撹拌手段を備えたオーブン内に
フィルター基材を隔離することを考慮する。本発明は、
オーブン内の基材をゆるく包み(または積み重ね)、そ
れと金属表面の直接接触を避けることにより漂白に際し
て基材が汚染する可能性を最小限に抑えることをも考慮
する。漂白が酸、過酸化水素その他の試薬なしに達成さ
れるので、本発明の実施により加工中に汚染を生じない
基材が提供される。さらに、製造された基材は抽出種の
水準が比較的低いため、使用に際して汚染を生じない
(硝酸イオンの水準は、硝酸漂白および後続の徹底的な
すすぎにより得られたものより2−3桁低い)。
たりの酸素暴露を最大限にするために、十分に温度制御
され、かつ激しい雰囲気撹拌手段を備えたオーブン内に
フィルター基材を隔離することを考慮する。本発明は、
オーブン内の基材をゆるく包み(または積み重ね)、そ
れと金属表面の直接接触を避けることにより漂白に際し
て基材が汚染する可能性を最小限に抑えることをも考慮
する。漂白が酸、過酸化水素その他の試薬なしに達成さ
れるので、本発明の実施により加工中に汚染を生じない
基材が提供される。さらに、製造された基材は抽出種の
水準が比較的低いため、使用に際して汚染を生じない
(硝酸イオンの水準は、硝酸漂白および後続の徹底的な
すすぎにより得られたものより2−3桁低い)。
【0045】発明の形態の詳細な記述 発明の背景において引用したように、ハーレイらの米国
特許第4,716,074号明細書に記載されたPTF
E繊維、フルオロカーボン系結合剤、加工助剤、ならび
に分散液の調製法および沈積法をここで採用することが
できる。従って米国特許第4,716,074号明細書
をここに参考として引用する。しかし本発明は、主とし
て最終的な沈積物の酸処理による抽出分減少工程に関し
てハーレイ法と異なる。
特許第4,716,074号明細書に記載されたPTF
E繊維、フルオロカーボン系結合剤、加工助剤、ならび
に分散液の調製法および沈積法をここで採用することが
できる。従って米国特許第4,716,074号明細書
をここに参考として引用する。しかし本発明は、主とし
て最終的な沈積物の酸処理による抽出分減少工程に関し
てハーレイ法と異なる。
【0046】本発明の基材は、前記のPTFE繊維、お
よび加工助剤(湿潤剤、安定剤、不安定結合剤など)を
含むフルオロカーボン系結合剤からなる。この基材はフ
ルオロカーボン結合PTFE繊維フィルターの形でポー
ル・コーポレーションからケミナート(CHEMINE
RT、登録商標)、スーパーケミナート(SUPERC
HEMINERT、登録商標)およびポールフレックス
(PALLFLEX、登録商標)の名称で市販されてい
る。
よび加工助剤(湿潤剤、安定剤、不安定結合剤など)を
含むフルオロカーボン系結合剤からなる。この基材はフ
ルオロカーボン結合PTFE繊維フィルターの形でポー
ル・コーポレーションからケミナート(CHEMINE
RT、登録商標)、スーパーケミナート(SUPERC
HEMINERT、登録商標)およびポールフレックス
(PALLFLEX、登録商標)の名称で市販されてい
る。
【0047】ハーレイらが述べた特定の方法、たとえば
繊維の漂白および/または予備収縮、安定化した分散液
の調製、分散液の沈積、結合剤の付与などは、本発明に
適用しうる。しかしハーレイらは、沈積前の予備的な繊
維漂白の必要性を示している。本発明においては予備漂
白したフルオロカーボン繊維の使用は好ましいが、予備
漂白は必要ではない。予備漂白または予備収縮しない繊
維を使用しうる。予備収縮は繊維を寸法的にいっそう熱
安定性となし、従って結合剤により融合したのちの繊維
の収縮量を少なくする。従って繊維の結晶転移(軟化)
温度を越える温度に暴露した際の基材の容量損失が最小
限に抑えられる。
繊維の漂白および/または予備収縮、安定化した分散液
の調製、分散液の沈積、結合剤の付与などは、本発明に
適用しうる。しかしハーレイらは、沈積前の予備的な繊
維漂白の必要性を示している。本発明においては予備漂
白したフルオロカーボン繊維の使用は好ましいが、予備
漂白は必要ではない。予備漂白または予備収縮しない繊
維を使用しうる。予備収縮は繊維を寸法的にいっそう熱
安定性となし、従って結合剤により融合したのちの繊維
の収縮量を少なくする。従って繊維の結晶転移(軟化)
温度を越える温度に暴露した際の基材の容量損失が最小
限に抑えられる。
【0048】FEPは好ましい結合剤であるが、PFA
およびPFA/FEP混合物を単独で、またはPTFE
と共に用いた場合、本発明の実施に際して満足すべきフ
ルオロカーボン系結合剤が得られる。PFAおよびPT
FEの結晶融点の方が高いので、それらの添加はFEP
の熱安定性を高める。しかし結合剤の融点を高めると、
結合剤の軟化点とPTFE繊維の融点との間の温度範囲
も狭くなる。従って基材の初期の熱硬化、交差地点にお
ける繊維の融合を達成するのがより困難になる。繊維へ
のFEPおよびFEPの組み合わせの融合は、一般に約
268−約398℃で約20秒から約5分間実施され
る。
およびPFA/FEP混合物を単独で、またはPTFE
と共に用いた場合、本発明の実施に際して満足すべきフ
ルオロカーボン系結合剤が得られる。PFAおよびPT
FEの結晶融点の方が高いので、それらの添加はFEP
の熱安定性を高める。しかし結合剤の融点を高めると、
結合剤の軟化点とPTFE繊維の融点との間の温度範囲
も狭くなる。従って基材の初期の熱硬化、交差地点にお
ける繊維の融合を達成するのがより困難になる。繊維へ
のFEPおよびFEPの組み合わせの融合は、一般に約
268−約398℃で約20秒から約5分間実施され
る。
【0049】結合剤に用いる好ましい湿潤剤は、非イオ
ン性アルキルアリールポリエーテルアルコール(エトキ
シル化アルキルフェノール)、トライトンX100であ
る。非イオン性湿潤剤、たとえばトライトンX200
(アルキルアリールポリエーテルスルホン酸ナトリウ
ム)またはトライトンX300(アルキルフェノキシポ
リエーテルスルホン酸ナトリウム)も使用しうる。
ン性アルキルアリールポリエーテルアルコール(エトキ
シル化アルキルフェノール)、トライトンX100であ
る。非イオン性湿潤剤、たとえばトライトンX200
(アルキルアリールポリエーテルスルホン酸ナトリウ
ム)またはトライトンX300(アルキルフェノキシポ
リエーテルスルホン酸ナトリウム)も使用しうる。
【0050】本発明を実施するために好ましい多孔質基
材は、前記の不織ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)繊維である。しかし本発明は化学結合剤により特定
の形状に結合されたPTFE繊維織布の漂白にも利用し
うる。たとえば材料が織成されたPTFE糸である場
合、分散液の調製、沈積、および沈積物の乾燥に関する
前記の工程は適用されない。
材は、前記の不織ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)繊維である。しかし本発明は化学結合剤により特定
の形状に結合されたPTFE繊維織布の漂白にも利用し
うる。たとえば材料が織成されたPTFE糸である場
合、分散液の調製、沈積、および沈積物の乾燥に関する
前記の工程は適用されない。
【0051】本発明の目的のために、最高の漂白温度は
選ばれたフルオロカーボン系結合剤の融点に依存する。
たとえば結合剤がFEPまたはPFAである場合、好ま
しい最高温度は385℃であり、好ましい温度は279
℃である。本発明の加熱漂白法のための最低温度は20
4℃であり、最低の漂白時間は数時間であるが、48時
間が好ましい。より一般的には、多層フィルター基材が
同時に漂白されるので、漂白時間は60−336時間に
わたるであろう。
選ばれたフルオロカーボン系結合剤の融点に依存する。
たとえば結合剤がFEPまたはPFAである場合、好ま
しい最高温度は385℃であり、好ましい温度は279
℃である。本発明の加熱漂白法のための最低温度は20
4℃であり、最低の漂白時間は数時間であるが、48時
間が好ましい。より一般的には、多層フィルター基材が
同時に漂白されるので、漂白時間は60−336時間に
わたるであろう。
【0052】本発明の熱風処理によって、測定可能な減
量が生じる。製造された当初の基材中に存在する湿潤助
剤の量は比較的多い可能性がある。たとえば存在する結
合剤の量は繊維の重量の50%であり、結合剤中の湿潤
剤はFEPの重量を基準として5または6%の濃度で存
在する場合がある。熱風処理は湿潤剤および他の添加物
を除去するのに有効である。比較的低い結合剤含量を有
する基材については0.80%の一般的な減量が生じ
る。より高い結合剤含量を有する基材については、より
高い減量、1.33%が観察される。これらの加工助剤
の除去は必須である−さもなければそれらは使用に際し
て滲出し、汚染物質として作用する可能性がある。
量が生じる。製造された当初の基材中に存在する湿潤助
剤の量は比較的多い可能性がある。たとえば存在する結
合剤の量は繊維の重量の50%であり、結合剤中の湿潤
剤はFEPの重量を基準として5または6%の濃度で存
在する場合がある。熱風処理は湿潤剤および他の添加物
を除去するのに有効である。比較的低い結合剤含量を有
する基材については0.80%の一般的な減量が生じ
る。より高い結合剤含量を有する基材については、より
高い減量、1.33%が観察される。これらの加工助剤
の除去は必須である−さもなければそれらは使用に際し
て滲出し、汚染物質として作用する可能性がある。
【0053】本発明を実施するためには、断熱チャンバ
ーが必要である。好ましくはこのチャンバーはオーブン
内の温度を比較的厳密に制御された範囲内に維持する高
感度の温度制御手段を備えた対流オーブンの形、たとえ
ばエレクトロオーブンH1000である。電気熱源が好
ましいが、熱が間接的であり、すなわち伝熱コイルなど
を介している場合、ガスまたは石油の燃焼による熱も許
容される。
ーが必要である。好ましくはこのチャンバーはオーブン
内の温度を比較的厳密に制御された範囲内に維持する高
感度の温度制御手段を備えた対流オーブンの形、たとえ
ばエレクトロオーブンH1000である。電気熱源が好
ましいが、熱が間接的であり、すなわち伝熱コイルなど
を介している場合、ガスまたは石油の燃焼による熱も許
容される。
【0054】オーブンが大気循環、好ましくは激しい撹
拌の手段、たとえばファンを備えていることが好まし
い。チャンバー内の雰囲気(空気)の激しい撹拌は、チ
ャンバー内の均一な温度を制御および維持するのに役立
つだけでなく、新たに供給される漂白/抽出分除去のた
めの空気に対する基材表面暴露をも最大となす。チャン
バー内における漂白用空気の滞留時間は重要な因子では
ないと考えられる。エレクトロオーブンH1000型に
おいて276℃の漂白温度を採用する場合、一般に3−
10日の暴露期間が必要である。使用済みの熱風は次い
でチャンバーから外へ排気される。均一な熱分布を促進
する他の手段は、電気熱源とフィルター基材との間に配
置される輻射シールドの採用である。熱源と基材の間に
簡単な熱屈折性の金属またはセラミックバフルを配置す
ると、不均一な漂白および基材の局部的″融解″をもた
らす不都合な熱集中が防止される。
拌の手段、たとえばファンを備えていることが好まし
い。チャンバー内の雰囲気(空気)の激しい撹拌は、チ
ャンバー内の均一な温度を制御および維持するのに役立
つだけでなく、新たに供給される漂白/抽出分除去のた
めの空気に対する基材表面暴露をも最大となす。チャン
バー内における漂白用空気の滞留時間は重要な因子では
ないと考えられる。エレクトロオーブンH1000型に
おいて276℃の漂白温度を採用する場合、一般に3−
10日の暴露期間が必要である。使用済みの熱風は次い
でチャンバーから外へ排気される。均一な熱分布を促進
する他の手段は、電気熱源とフィルター基材との間に配
置される輻射シールドの採用である。熱源と基材の間に
簡単な熱屈折性の金属またはセラミックバフルを配置す
ると、不均一な漂白および基材の局部的″融解″をもた
らす不都合な熱集中が防止される。
【0055】好ましい漂白用雰囲気は酸素を含有する。
入手しやすさおよび価格のため、濾過された周囲空気が
好ましい。他の酸化性ガスが空気を補充し、または実際
には置換してもよい。これには水蒸気、オゾン、二酸化
炭素、二酸化イオウなどが含まれるが、これらに限定さ
れない。さらに所望により純酸素供給源(圧縮酸素ボト
ル)からの酸素を追加して、大気の酸素含量を補充する
ことができる。濃縮(純)酸素の雰囲気は極めて効果的
な漂白をもたらすので、本発明に採用しうる。しかし濃
縮酸素は安全性および価格の理由から推奨できない。
入手しやすさおよび価格のため、濾過された周囲空気が
好ましい。他の酸化性ガスが空気を補充し、または実際
には置換してもよい。これには水蒸気、オゾン、二酸化
炭素、二酸化イオウなどが含まれるが、これらに限定さ
れない。さらに所望により純酸素供給源(圧縮酸素ボト
ル)からの酸素を追加して、大気の酸素含量を補充する
ことができる。濃縮(純)酸素の雰囲気は極めて効果的
な漂白をもたらすので、本発明に採用しうる。しかし濃
縮酸素は安全性および価格の理由から推奨できない。
【0056】オーブン内へ異物が導入されるのを防止す
るために、導入前に周囲空気を濾過することが重要であ
る。HEPA(高性能空気粒子)フィルターは異種の潜
在的汚染性粒子が漂白基材へ導入されるのを防止するの
に十分な除去率を有する。
るために、導入前に周囲空気を濾過することが重要であ
る。HEPA(高性能空気粒子)フィルターは異種の潜
在的汚染性粒子が漂白基材へ導入されるのを防止するの
に十分な除去率を有する。
【0057】オーブン内の基材の位置または配置も重要
である。基材の容量全体に循環空気が容易に達し得なけ
ればならない。従って多層状である場合、基材をオーブ
ン内に密にではなく、ゆるく積み上げるべきである。ロ
ール状である場合、酸素の透過を促進するために繊維性
基材を″ゆるく″巻き取るべきである。熱風漂白後に基
材を巻き戻すのに必要な力は、基材がゆるく、または密
に巻き取られていた程度に依存する。基材がゆるく巻き
取られていた場合に力は最小となる。従って基材がロー
ル状である場合、若干の″ゆるみ″がなければならな
い。ゆるく巻き取られた繊維性基材の効果的な漂白が、
200直線フィート(linear feet)(約6
1m)以上の基材を含むゆるいロールにつき達成され
た。
である。基材の容量全体に循環空気が容易に達し得なけ
ればならない。従って多層状である場合、基材をオーブ
ン内に密にではなく、ゆるく積み上げるべきである。ロ
ール状である場合、酸素の透過を促進するために繊維性
基材を″ゆるく″巻き取るべきである。熱風漂白後に基
材を巻き戻すのに必要な力は、基材がゆるく、または密
に巻き取られていた程度に依存する。基材がゆるく巻き
取られていた場合に力は最小となる。従って基材がロー
ル状である場合、若干の″ゆるみ″がなければならな
い。ゆるく巻き取られた繊維性基材の効果的な漂白が、
200直線フィート(linear feet)(約6
1m)以上の基材を含むゆるいロールにつき達成され
た。
【0058】基材がオーブン内でステンレス鋼を含む金
属部品と直接に接触することは、金属錯体が形成される
ので避けるべきである。このような金属錯体汚染は変色
および使用中の濾液汚染をもたらす可能性がある。従っ
て高温漂白処理に際して金属と直接に接触した繊維性基
材は廃棄しなければならない。金属錯体汚染の可能性を
克服するための簡単な方法は、基材と基材が接触する可
能性のあるオーブン内の金属表面との間に多孔質フルオ
ロポリマー、たとえばPTFEの層(シート)を挿入す
ることである。
属部品と直接に接触することは、金属錯体が形成される
ので避けるべきである。このような金属錯体汚染は変色
および使用中の濾液汚染をもたらす可能性がある。従っ
て高温漂白処理に際して金属と直接に接触した繊維性基
材は廃棄しなければならない。金属錯体汚染の可能性を
克服するための簡単な方法は、基材と基材が接触する可
能性のあるオーブン内の金属表面との間に多孔質フルオ
ロポリマー、たとえばPTFEの層(シート)を挿入す
ることである。
【0059】基材は漂白に際していずれか特定の向きに
ある必要はないことも認められた。基材は水平または垂
直のいずれにおいても効果的に漂白しうる。しかし基材
が水平の向きであることが好ましい。これにより基材の
幅を横切る座屈(buckling)の起こりやすさが
少なくなるからである。漂白に際して水平の向きである
場合、均一な空気の透過を促進するためにロールの下側
をオーブンの床の上方に支えることが推奨される。
ある必要はないことも認められた。基材は水平または垂
直のいずれにおいても効果的に漂白しうる。しかし基材
が水平の向きであることが好ましい。これにより基材の
幅を横切る座屈(buckling)の起こりやすさが
少なくなるからである。漂白に際して水平の向きである
場合、均一な空気の透過を促進するためにロールの下側
をオーブンの床の上方に支えることが推奨される。
【0060】たとえば調節式半径を有するPTFEまた
はフレキシブルステンレス鋼製のハンモックを用いて基
材ロールをオーブン内に吊るすことができる。調節式半
径を有するハンモックはそれが支持するロールより約1
インチ(2.54cm)大きくすべきである。ただし上
記のように、ステンレス鋼製ハンモックを用いる場合は
金属と直接に接触した部分の基材を廃棄する必要があ
る。しかし前記のように、廃棄を最小限に抑えるために
金属ハンモックと基材の間にPTFEシートを挿入する
ことができる。
はフレキシブルステンレス鋼製のハンモックを用いて基
材ロールをオーブン内に吊るすことができる。調節式半
径を有するハンモックはそれが支持するロールより約1
インチ(2.54cm)大きくすべきである。ただし上
記のように、ステンレス鋼製ハンモックを用いる場合は
金属と直接に接触した部分の基材を廃棄する必要があ
る。しかし前記のように、廃棄を最小限に抑えるために
金属ハンモックと基材の間にPTFEシートを挿入する
ことができる。
【0061】本発明の熱風漂白処理を施し、すすぎを行
わなかった多層基材の分析により得られた結果を表1に
提示する。報告した全抽出分(35対53ppb/ft
2、約377対571ppb/m2)は35%減少した。
基材の漂白に硝酸を用いる場合、残留NO3水準は徹底
的にすすいだ場合(48時間以上)ですら一般に800
−1500ppbである。
わなかった多層基材の分析により得られた結果を表1に
提示する。報告した全抽出分(35対53ppb/ft
2、約377対571ppb/m2)は35%減少した。
基材の漂白に硝酸を用いる場合、残留NO3水準は徹底
的にすすいだ場合(48時間以上)ですら一般に800
−1500ppbである。
【0062】
【表1】処理済みおよび未処理ポールフレックスTF2
075−50支持体および排液材料についてのイオン性
抽出分水準 a) 対照に対して補正した2試験片についての平均値
(面積を下記に示す)<DL:存在するとしても検出限
界以下 用いた面積: 入手時 :5.1ft2(0.47m2)、5.1ft2
(0.47m2) 漂白済み:5.1ft2(0.47m2)、3.5ft2
(0.33m2)。
075−50支持体および排液材料についてのイオン性
抽出分水準 a) 対照に対して補正した2試験片についての平均値
(面積を下記に示す)<DL:存在するとしても検出限
界以下 用いた面積: 入手時 :5.1ft2(0.47m2)、5.1ft2
(0.47m2) 漂白済み:5.1ft2(0.47m2)、3.5ft2
(0.33m2)。
【0063】工業的有用性 本発明は、適切な気孔率を有する、実質的に永久的に白
化された、抽出分の少ない非汚染性フルオロカーボン系
結合剤−フルオロカーボン繊維フィルター基材、および
その製法を開示する。本発明によるフィルターは高温環
境においてすら使用時に変色せず、分析用品質の濾液を
供給する。抽出分、たとえば硝酸イオンの水準は、通常
の漂白法を施したのち徹底的にすすぐことにより得られ
たものより2−3桁程度低い。本発明は漂白用化学薬品
の使用を避け、すすぎによる廃水を最小限に抑える。空
気漂白に際して加工助剤の酸化により減量(0.80−
1.33%)が起こる。
化された、抽出分の少ない非汚染性フルオロカーボン系
結合剤−フルオロカーボン繊維フィルター基材、および
その製法を開示する。本発明によるフィルターは高温環
境においてすら使用時に変色せず、分析用品質の濾液を
供給する。抽出分、たとえば硝酸イオンの水準は、通常
の漂白法を施したのち徹底的にすすぐことにより得られ
たものより2−3桁程度低い。本発明は漂白用化学薬品
の使用を避け、すすぎによる廃水を最小限に抑える。空
気漂白に際して加工助剤の酸化により減量(0.80−
1.33%)が起こる。
【0064】本発明は、たとえば生化学および化学工業
(分析用抽出)、製薬工業(薬剤の製造)ならびにエレ
クトロニクス工業(マイクロチップエッチング溶液の調
製)に用いられる超純度および分析用の濾過操作に特に
好適である。従って特にこれらの用途、および抽出分に
よる汚染を避けなければならない他の用途に、本発明の
漂白法および得られる結合フルオロカーボン繊維基材を
利用しうる。
(分析用抽出)、製薬工業(薬剤の製造)ならびにエレ
クトロニクス工業(マイクロチップエッチング溶液の調
製)に用いられる超純度および分析用の濾過操作に特に
好適である。従って特にこれらの用途、および抽出分に
よる汚染を避けなければならない他の用途に、本発明の
漂白法および得られる結合フルオロカーボン繊維基材を
利用しうる。
【0065】以上の説明は特定の形態につき述べたもの
であるが、特許請求の範囲に示される本発明の精神の範
囲内における他の形態、修正及び変更は当業者に明らか
であろう。本発明の各種実施態様は、以下の通りであ
る。 (1) 接着されたフルオロカーボン繊維および結合剤
(バインダー)を含む多孔質材料におけるイオン性抽出
分の水準を低下させる方法において、多孔質材料を、加
熱酸素含有雰囲気に、多孔質材料のイオン性および炭素
質抽出分の水準を低下させるのに十分な期間暴露する工
程を含むことを特徴とする方法。 (2) 多孔質材料が結合剤および湿潤剤からなる結合
用組成物で接着された不織フルオロカーボン繊維からな
り、酸素含有雰囲気に暴露する前に最初に結合剤が湿潤
剤を含有する上記第1項に記載の方法。 (3) 湿潤剤が非イオン界面活性剤であり、結合剤が
フッ素化エチレンプロピレンコポリマー、ペルフルオロ
アルコキシポリマーおよびそれらの混合物よりなる群か
ら選ばれる、上記第1項又は第2項に記載の方法。 (4) 接着されるフルオロカーボン繊維が多孔質材料
中に用いられる前に漂白される、上記第1項ないし第3
項のいずれかに記載の方法。 (5) 酸素含有雰囲気が空気である、上記第1項に記
載の方法。 (6) 多孔質材料が約248−約288℃の温度で約
48−約300時間、空気に暴露される、上記第1項な
いし第5項のいずれかに記載の方法。 (7) 多孔質材料がゆるく巻き取られた構造体の形状
である、上記第1項に記載の方法。 (8) 多孔質材料の暴露前に雰囲気が濾過される、上
記第1項に記載の方法。 (9) 多孔質材料がポリテトラフルオロエチレン繊維
からなる織布であり、該織布がイオン性抽出分の水準を
35ppb/ft2(約377ppb/m2)以下に低下
させるのに十分な期間、該雰囲気に暴露される、上記第
1項、第2項又は第3項に記載の方法。 (10) 多孔質構造体を非汚染性となす処理方法にお
いて、多孔質構造体がフッ素化ポリマー繊維およびフッ
素化された結合剤を含み、該方法が下記の工程:空気を
濾過し、少なくとも204℃の温度に加熱し;チャンバ
ー内において多孔質構造体を断熱し;断熱された多孔質
構造体を少なくとも数時間、加熱空気に暴露し;多孔質
構造体の暴露期間中、チャンバー内の空気を激しく撹拌
し;そしてチャンバー内の空気の温度を少なくとも選ば
れた温度に維持する;工程を含むことを特徴とする方
法。 (11) フッ素化された結合剤がフッ素化エチレンプ
ロピレンコポリマー、過フルオロアルコキシポリマーお
よびそれらの混合物よりなる群から選ばれる、上記第1
0項に記載の方法。 (12) さらに、フィルターを断熱されたチャンバー
内で非金属表面上に支持し、空気を電気加熱素子により
加熱し、加熱された空気をバフルによりチャンバー内に
分布させる工程を含む、上記第10項に記載の方法。 (13) フィルター素子をチャンバー内で48−30
0時間加熱し、空気を248−288℃に加熱する、上
記第12項に記載の方法。 (14) 空気をファンによって激しく撹拌する、上記
第12項に記載の方法。 (15) フッ素化結合剤により接着されたフッ素化ポ
リマー繊維を含み、約53ppb/ft2(約571p
pb/m2)以下の全抽出分水準を有する繊維性多孔質
構造体。 (16) フッ素化ポリマー繊維がフッ素化エチレンプ
ロピレンコポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー
およびそれらの混合物よりなる群から選ばれる結合剤に
より接着され、該結合剤が繊維の重量の45%以下を構
成する、上記第15項に記載の繊維性構造体。
であるが、特許請求の範囲に示される本発明の精神の範
囲内における他の形態、修正及び変更は当業者に明らか
であろう。本発明の各種実施態様は、以下の通りであ
る。 (1) 接着されたフルオロカーボン繊維および結合剤
(バインダー)を含む多孔質材料におけるイオン性抽出
分の水準を低下させる方法において、多孔質材料を、加
熱酸素含有雰囲気に、多孔質材料のイオン性および炭素
質抽出分の水準を低下させるのに十分な期間暴露する工
程を含むことを特徴とする方法。 (2) 多孔質材料が結合剤および湿潤剤からなる結合
用組成物で接着された不織フルオロカーボン繊維からな
り、酸素含有雰囲気に暴露する前に最初に結合剤が湿潤
剤を含有する上記第1項に記載の方法。 (3) 湿潤剤が非イオン界面活性剤であり、結合剤が
フッ素化エチレンプロピレンコポリマー、ペルフルオロ
アルコキシポリマーおよびそれらの混合物よりなる群か
ら選ばれる、上記第1項又は第2項に記載の方法。 (4) 接着されるフルオロカーボン繊維が多孔質材料
中に用いられる前に漂白される、上記第1項ないし第3
項のいずれかに記載の方法。 (5) 酸素含有雰囲気が空気である、上記第1項に記
載の方法。 (6) 多孔質材料が約248−約288℃の温度で約
48−約300時間、空気に暴露される、上記第1項な
いし第5項のいずれかに記載の方法。 (7) 多孔質材料がゆるく巻き取られた構造体の形状
である、上記第1項に記載の方法。 (8) 多孔質材料の暴露前に雰囲気が濾過される、上
記第1項に記載の方法。 (9) 多孔質材料がポリテトラフルオロエチレン繊維
からなる織布であり、該織布がイオン性抽出分の水準を
35ppb/ft2(約377ppb/m2)以下に低下
させるのに十分な期間、該雰囲気に暴露される、上記第
1項、第2項又は第3項に記載の方法。 (10) 多孔質構造体を非汚染性となす処理方法にお
いて、多孔質構造体がフッ素化ポリマー繊維およびフッ
素化された結合剤を含み、該方法が下記の工程:空気を
濾過し、少なくとも204℃の温度に加熱し;チャンバ
ー内において多孔質構造体を断熱し;断熱された多孔質
構造体を少なくとも数時間、加熱空気に暴露し;多孔質
構造体の暴露期間中、チャンバー内の空気を激しく撹拌
し;そしてチャンバー内の空気の温度を少なくとも選ば
れた温度に維持する;工程を含むことを特徴とする方
法。 (11) フッ素化された結合剤がフッ素化エチレンプ
ロピレンコポリマー、過フルオロアルコキシポリマーお
よびそれらの混合物よりなる群から選ばれる、上記第1
0項に記載の方法。 (12) さらに、フィルターを断熱されたチャンバー
内で非金属表面上に支持し、空気を電気加熱素子により
加熱し、加熱された空気をバフルによりチャンバー内に
分布させる工程を含む、上記第10項に記載の方法。 (13) フィルター素子をチャンバー内で48−30
0時間加熱し、空気を248−288℃に加熱する、上
記第12項に記載の方法。 (14) 空気をファンによって激しく撹拌する、上記
第12項に記載の方法。 (15) フッ素化結合剤により接着されたフッ素化ポ
リマー繊維を含み、約53ppb/ft2(約571p
pb/m2)以下の全抽出分水準を有する繊維性多孔質
構造体。 (16) フッ素化ポリマー繊維がフッ素化エチレンプ
ロピレンコポリマー、ペルフルオロアルコキシポリマー
およびそれらの混合物よりなる群から選ばれる結合剤に
より接着され、該結合剤が繊維の重量の45%以下を構
成する、上記第15項に記載の繊維性構造体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 サンドラ・エル・ブロシアス アメリカ合衆国ニューヨーク州13045, コートランド,クリントン・アベニュー 78,アパートメント ナンバー4
Claims (5)
- 【請求項1】 接着されたフルオロカーボン繊維および
結合剤(バインダー)を含む多孔質材料におけるイオン
性抽出分の水準を低下させる方法において、多孔質材料
を、加熱酸素含有雰囲気に、多孔質材料のイオン性およ
び炭素質抽出分の水準を低下させるのに十分な期間暴露
する工程を含むことを特徴とする方法。 - 【請求項2】 接着されるフルオロカーボン繊維が多孔
質材料中に用いられる前に漂白される、請求項1に記載
の方法。 - 【請求項3】 多孔質構造体を非汚染性となす処理方法
において、多孔質構造体がフッ素化ポリマー繊維および
フッ素化された結合剤を含み、該方法が下記の工程:空
気を濾過し、少なくとも204℃の温度に加熱し;チャ
ンバー内において多孔質構造体を断熱し;断熱された多
孔質構造体を少なくとも数時間、加熱空気に暴露し;多
孔質構造体の暴露期間中、チャンバー内の空気を激しく
撹拌し;そしてチャンバー内の空気の温度を少なくとも
選ばれた温度に維持する;工程を含むことを特徴とする
方法。 - 【請求項4】 さらに、フィルターを断熱されたチャン
バー内で非金属表面上に支持し、空気を電気加熱素子に
より加熱し、加熱された空気をバフルによりチャンバー
内に分布させる工程を含む、請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 フッ素化結合剤により接着されたフッ素
化ポリマー繊維を含み、約53ppb/ft2(約57
1ppb/m2)以下の全抽出分水準を有する繊維性多
孔質構造体。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/906,366 US5277943A (en) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | Thermal bleaching process for non-contaminating fluorocarbon fiber media |
US906366 | 1992-06-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0665857A JPH0665857A (ja) | 1994-03-08 |
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Family
ID=25422320
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5082063A Expired - Fee Related JP2594739B2 (ja) | 1992-06-30 | 1993-04-08 | 非汚染性フルオロカーボン繊維基材を得るための加熱漂白法 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5277943A (ja) |
JP (1) | JP2594739B2 (ja) |
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DE (1) | DE4309540A1 (ja) |
FR (1) | FR2692916B1 (ja) |
GB (1) | GB2268092B (ja) |
IT (1) | IT1263966B (ja) |
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---|---|---|---|---|
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AU2004202645B1 (en) * | 2004-06-18 | 2005-07-07 | Gcc Ip Pty Limited | A Cover Adapted For Protecting a Photosensitve Member of a Process Cartridge |
US9175115B2 (en) * | 2012-05-09 | 2015-11-03 | The Chemours Company Fc, Llc | Fluoropolymer resin treatment employing heating and oxygen source to reduce discoloration |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US4465797A (en) * | 1983-07-15 | 1984-08-14 | Shell Oil Company | Reinforced polymer compositions and their preparation |
US4716074A (en) * | 1986-02-10 | 1987-12-29 | Pall Corporation | Porous fibrous fluorocarbon structures |
-
1992
- 1992-06-30 US US07/906,366 patent/US5277943A/en not_active Expired - Fee Related
- 1992-10-27 CA CA002081508A patent/CA2081508A1/en not_active Abandoned
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1993
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