JP2594465Y2 - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

排気ガス浄化装置

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JP2594465Y2
JP2594465Y2 JP1991075485U JP7548591U JP2594465Y2 JP 2594465 Y2 JP2594465 Y2 JP 2594465Y2 JP 1991075485 U JP1991075485 U JP 1991075485U JP 7548591 U JP7548591 U JP 7548591U JP 2594465 Y2 JP2594465 Y2 JP 2594465Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ディーゼルエンジンの
排気ガス中に含まれるパティキュレートを除去するため
の排気ガス浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の排気ガス浄化装置では、
例えば、多孔質炭化珪素によってハニカム状に形成した
フィルタが、ディーゼルエンジンの排気側に連通する通
路内に配置されている。そして、フィルタに所定量のパ
ティキュレートが捕捉されると、フィルタの排気ガス流
入側端面がバーナー等の熱源により加熱され、これによ
りフィルタがパティキュレートを捕捉していない元の状
態に再生される。
【0003】前記再生処理においては、フィルタの加熱
時に相当の熱量がフィルタの外周部から前記通路側の周
壁を介して外部へ放出されることが知られている。その
ため、従来の装置ではフィルタと前記通路の内壁との間
に、熱伝導性の低いセラミックス繊維等からなる断熱材
を配設することにより、フィルタ外周部からの熱エネル
ギーの放出を抑制し、フィルタの加熱効率の向上を図っ
ている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記装置で
はフィルタの外周部に断熱材が設けられているため、熱
エネルギーの外部への放出は抑制されるが、ガス流入側
からガス流出側への熱伝導性については改善されておら
ず、ガス流出側におけるフィルタの温度が充分には高め
られない。従って、ガス流出側にパティキュレートが燃
え残り、フィルタの再生が完全に成されない虞れがあっ
た。
【0005】更に、上記の従来装置においては、断熱材
がフィルタ外周に接しているため、その接触部分におい
て急激な温度降下が生じ、フィルタの中心部と外周部と
の温度差が大きくなる。この場合、周方向及び半径方向
の応力(引っ張り応力または圧縮応力)が増大して、フ
ィルタが破損に到る虞れがあった。
【0006】本考案は上記の事情に鑑みて成されたもの
であり、その目的は、再生時における触媒担体からの放
熱量を低減するために、その触媒担体外周に断熱材を配
設した場合であっても、ガスの流出入両側における温度
差を減少させることにより、触媒担体を完全に再生する
ことができ、かつ触媒担体の破損を確実に防止すること
ができる排気ガス浄化装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本考案では、ディーゼルエンジンの排気側に連通
する通路を備えたケーシングと、多孔質炭化珪素焼結体
によってハニカム状に形成されると共に前記通路に配置
された触媒担体と、前記触媒担体と前記通路の内壁との
間に配設された断熱材と、厚さが0.5mm〜3.0mmで
あって前記触媒担体より熱伝導性の良いセラミックス繊
維によって形成されると共に前記断熱材と触媒担体との
間に配設された熱伝導層とを備えている。
【0008】
【作用】触媒担体と断熱材との間に熱伝導層を介在した
フィルタの再生処理を行った場合、前記熱伝導層と触媒
担体との熱伝導性の差により、熱伝導層の温度の方が触
媒担体より先に上昇し、フィルタの排気ガス流出側に熱
を速やかに伝導する。この場合、触媒担体の外周部は軸
線方向にわたって一様に加熱されるため、触媒担体の両
端間の温度差も極めて小さくなる。
【0009】上述のように触媒担体内の各部位間の温度
差が減少するに従い、半径方向及び周方向に作用する応
力が緩和されるため、クラックの発生に起因する触媒担
体の破損が未然に防止される。また、極めて効果的に触
媒担体全体を加熱できるため、従来の熱源を用いた場合
であっても、特定部位にパティキュレートが燃え残るこ
ともなく、完全に触媒担体の再生処理を行うことができ
る。
【0010】前記熱伝導層は触媒担体より熱伝導性の良
いセラミックス繊維であるため、熱伝導層に好適な熱伝
導性を付与することができ、かつバーナーの加熱に耐え
ることができる。前記セラミックス繊維としては、例え
ば炭化珪素製の繊維であることがよい。さらに、前記熱
伝導層はその厚さが0.5mm〜3.0mmという好適範囲
に設定されている。なお、この厚さが前記範囲未満であ
ると、排気ガス流出側に伝導する熱量が不充分なため、
触媒担体の両端間における温度差の拡大を防止すること
ができない。また、前記範囲を越えて熱伝導層を形成し
たとしても、装置全体の大型化を招くだけで、大きな効
果は期待できない。また、多孔質炭化珪素焼結体を用い
て触媒担体を形成しているので、バーナー加熱時の高温
に耐え、確実にパティキュレートの捕集を行うことがで
きる。
【0011】
【0012】
【0013】
【実施例】以下に、本考案をディーゼルエンジンの排気
ガス浄化装置に具体化した一実施例について図面に基づ
き詳しく説明する。
【0014】図1に示すように、排気ガス浄化装置1は
金属パイプ製のケーシング2を備え、そのケーシング2
の通路2aは、ディーゼルエンジンEの排気管路Eaに
接続されている。このケーシング2内には,ディーゼル
エンジンEから放出される排気ガスを浄化するためのデ
ィーゼルパティキュレートフィルタ3が配設されてい
る。また、前記フィルタ3と通路2aの内壁との間に
は、セラミックス繊維からなる厚さ5mm,熱伝導率0.
01cal/cm.sec. ℃の断熱材4が設けられ、更にその断
熱材4とフィルタ3との間には、熱伝導層5が設けられ
ている。そして、前記通路2aにおけるフィルタ3の排
気ガス流入側には、再生処理用の熱源としてバーナー6
が設けられている。
【0015】図2に示すように、本実施例のフィルタ3
は多孔質炭化珪素焼結体によってハニカム状に形成され
ると共に、長さ140mm,直径150mmの円柱形状を呈
している。フィルタ3には軸線方向に沿って多数のガス
通過孔7が形成され、各ガス通過孔7の排気ガス流入側
及び流出側の何れか一方の端部開口は、多孔質焼結体か
らなる封止片8によって交互に封止されている。これに
より、排気ガス流入側または流出側の何れか一方に開口
するセル9a,9bが形成されている。
【0016】図3にて矢印Aで示すように、流入側に開
口するセル9aから導入された排気ガスは、各セル9
a,9bの間に位置する内壁10を介して、隣接の流出
側に開口するセル9b側に流れ込む。そして、排気ガス
が内壁10を通過する際にパティキュレートのみが内壁
10面に捕集され、浄化された排気ガスのみがフィルタ
3から排出される。
【0017】フィルタ3に所定量のパティキュレートが
捕捉された場合には、バーナー6の点火によって、フィ
ルタ3の加熱が開始される。フィルタ3が所定温度まで
加熱されると、フィルタ3内のパティキュレートが燃焼
され、フィルタ3はパティキュレートを捕捉していない
元の状態に再生される。
【0018】次に、断熱材4とフィルタ3との間に介在
する熱伝導層5について詳細に説明する。図1及び2に
示すように、前記熱伝導層5はフィルタ3の外周面全体
にわたって、均一にかつ厚さが2.0mmとなるように形
成されている。また、前記熱伝導層5には、前記フィル
タ3に用いられた材料よりも熱伝導性の良い材料とし
て、炭化珪素製の繊維が使用される。そして、これによ
り熱伝導層5の熱伝導率が2Kcal/m.hr.℃に設定されて
いる。
【0019】さて、このように形成された実施例の排気
ガス浄化装置1の特性を検討するために、以下に述べる
条件にてフィルタ3の再生処理を行った。即ち、フィル
タ3内のパティキュレートが所定量(10g/リットル)
に達するまで捕集動作を行った後に、バーナー6を点火
して、パティキュレートが着火する温度(650℃)ま
でフィルタ3を加熱した。その後、エアコンプレッサ
(図示略)により、燃焼促進用の二次エアを毎分0.2
立方メートルの割合で10分間流通して、フィルタ3内
のパティキュレートを燃焼させた。また、これらの一連
の処理をフィルタ3にクラックが発生するまで繰り返す
ことで、最大再生処理回数(回)を測定した。加えて、
バーナー6を点火した時点から、フィルタ3の平均温度
が前記着火温度に到達する時点までの時間を測定するこ
とにより、再生処理における加熱所要時間(分)を計算
した。
【0020】そして、図1に示すように、フィルタ3の
排気ガス流入側端面上における中心付近の位置Pa 及び
外周付近の位置Pb 、並びに排気ガス流出側端面上にお
ける外周付近の位置Pc にて、経時的に温度Ta ,Tb
,Tc (℃)の測定を行った。また、この測定値に基
づいて、再生処理の際におけるPa ,Pb 間の最大温度
差ΔTab(℃)とPb ,Pc 間の最大温度差ΔTbc
(℃)とをそれぞれ求めた。その結果を表1に示す。
【0021】尚、前記実施例と同一の材料を用いて同一
サイズに形成されたフィルタ3の外周面に、上述のよう
な熱伝導層を介在することなく、セラミックス繊維から
なる厚さ7mmの断熱材を設けることにより、従来タイプ
の排気ガス浄化装置を製造した。この装置を前記実施例
に対する比較例として用い、同様の測定を行った。その
結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から明らかなように、実施例の排気ガ
ス浄化装置1に備えられたフィルタ3では、再生処理に
おける加熱時間は6分であり、比較的短時間の内に所定
温度に到達することが認められた。また、再生処理にお
けるPa ,Pb 間の最大温度差ΔTabは100℃以下
で、Pb ,Pc 間の最大温度差ΔTbcは50℃であり、
何れも小さい値を示した。従って、実施例のフィルタ3
には、フィルタ3の半径方向及び周方向のいずれに対し
ても、クラックが生じるほどの大きな応力は作用してい
ないことが示唆された。
【0024】更に、フィルタ3内の残留パティキュレー
トの有無を調査したところ、燃え残りは存在せず効率の
良い再生処理が行われたことが分かった。尚、再生処理
を500回以上行った後でも、フィルタ3にクラックが
発生することはなく、これにより本実施例の装置の耐久
性が格段に優れていることが証明された。
【0025】一方、比較例の排気ガス浄化装置に備えら
れたフィルタでは、前記実施例に比べて加熱に長い時間
を要し、とりわけ排気ガス流出側端面上における外周付
近の位置Pc の温度Tc の上昇が緩慢であった。また、
残留パティキュレートが多く存在し、再生処理が不完全
であったことが判明した。燃え残ったパティキュレート
の大部分はフィルタの外周部に偏在していることが認め
られ、その傾向はフィルタの排気ガス流出側に近づくほ
ど顕著であった。
【0026】更に、最大温度差ΔTab及びΔTbcを測定
したところ、共に実施例のフィルタ3よりも大きい値を
示した。それ故、フィルタの半径方向及び周方向に対し
て、前記実施例よりも大きな応力が作用していることが
示唆された。尚、比較例では再生処理を112回繰り返
した時点でクラックが発生し、フィルタが破損するに到
った。従って、比較例の装置は前記実施例の装置に比べ
て、耐久性に劣ることが分かった。
【0027】尚、本考案は前記実施例のみに限定される
ことはなく、その構成を変更することが勿論可能であ
る。即ち、熱伝導層5は必ずしもフィルタ3の全周面に
わたって形成する必要はなく、例えば図3に示す別例の
フィルタ11のように、フィルタ11の排気ガス流出側
のみに熱伝導層12を設けても良い。このような熱伝導
層12によっても、フィルタ3の外周部における排気ガ
ス流入側と流出側との温度差を小さくすることができ
る。
【0028】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案の排気ガス
浄化装置によれば、再生時における触媒担体からの放熱
量を低減するために、その触媒担体外周に断熱材を配設
した場合であっても、ガスの流出入両側における温度差
を減少させることにより、触媒担体を完全に再生するこ
とができ、かつ触媒担体の破損を確実に防止することが
できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案を排気ガス浄化装置に具体化した一実
施例における部分正断面図である。
【図2】 図1のディーゼルパティキュレートフィルタ
を示す部分拡大断面図である。
【図3】 別例のディーゼルパティキュレートフィルタ
を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
2 ケーシング、2a 通路、3,11 触媒担体とし
ての(ディーゼルパティキュレート)フィルタ、4 断
熱材、5,12 熱伝導層、E ディーゼルエンジン。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ディーゼルエンジン(E)の排気側に連通
    する通路(2a)を備えたケーシング(2)と、 多孔質炭化珪素焼結体によってハニカム状に形成される
    と共に前記通路(2a)に配置された触媒担体(3,1
    1)と、 前記触媒担体(3,11)と前記通路(2a)の内壁と
    の間に配設された断熱材(4)と、厚さが0.5mm〜3.0mmであって前記触媒担体(3,
    11)より熱伝導性の良いセラミックス繊維に よって形
    成されると共に前記断熱材(4)と触媒担体(3,1
    1)との間に配設された熱伝導層(5,12)とを備え
    ことを特徴とする排気ガス浄化装置。
JP1991075485U 1991-09-19 1991-09-19 排気ガス浄化装置 Expired - Lifetime JP2594465Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS49113024A (ja) * 1973-03-02 1974-10-28
US4089360A (en) * 1975-09-22 1978-05-16 The Firestone Tire & Rubber Company Pneumatic tire containing an irradiated laminated component
JP2812699B2 (ja) * 1989-02-22 1998-10-22 イビデン株式会社 排気ガス浄化装置

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