JP2594217B2 - 心機能計測用浴槽を用いた入浴装置 - Google Patents
心機能計測用浴槽を用いた入浴装置Info
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Description
って入浴中の被験者が、労せずして自らの心電図や心拍
を検査してしまうことができるだけでなく、この検査結
果に基づいて得られた情報によって、当該被験者等が人
為的に、または自動的にジェットバス装置、音響装置、
発香装置等の人体刺激発生器につき、その強度や稼動時
間を制御可能となし、人体の生理的、心理的状態を望ま
しい状況に保持させ得るようにした心機能計測用浴槽を
用いた入浴装置に関する。
もなう活動電流を曲線として記録したものであるが、こ
れを測知するためには、既知の如く体表の所要複数箇所
に、心電図用センサとしての電極を粘着し、訓練を受け
た医療従事者の手によって行う必要があり、この結果、
心電図が予防医学に役立つものであるにも拘らず、家庭
での日々の心電図測定は、殆ど行われていないのが現況
である。
関心が集められ、在宅医療とその技術が社会的に強く求
められるようになったことから、既に本願人は、電極を
直接体表に密接させるかわりに、水中に被験者が位置し
ただけの状態で、心電図の検査を可能とした水中心電図
測知装置を提案(実公平5−22164)している。
者Aが入浴する槽体1にあって、その選定された各所に
所要数の前記電極である心電図用センサ2を電気絶縁状
態で内装固定し、当該心電図用センサ2に対して、当該
被験者Aの発する心電信号を、被験者の身体だけでなく
当該槽体1の収容水Wをも介して伝達させ、この心電信
号を、電源3を有する水中心電図測知装置4に入力させ
ることで、当該心電図を検査し得るようにしている。
によるときは、確かに、人が無拘束の状態で、心電図を
測知し得る利点をもつことになるものの、これだけの場
合には、上記の心電図とか心拍を測知できるというに止
まり、より楽しく、かつ健康上積極的に望ましい結果が
得られるといった利益は与えられないこととなる。
ばれる付帯設備を槽体に設け、これを稼動させることで
槽体の収容水によって生ずる水流とかバブルによるマッ
サージ効果を利用し得るようにすることも実施されてい
る。
人体刺激発生器なるものは、入浴している被験者の生理
的、心理的状態とは全く無関係に、単に当該発生器をO
N、OFF制御するだけであるから、入浴している個人
の人体に適切な効果を与えているか否かが不明で、全く
効果をあげ得ないこととなることもある。さらに、ジェ
ットバス装置の人体に与える物理的負荷は予想外に大き
いものであり、従って、長時間の使用や水流圧が過大で
あるときには、疲労回復効果に逆行することとなって危
険さえ伴うことにもなる。
全対策は、全くなされていないのが現状であり、一方、
上記のような人体刺激発生器としては、特に近年、音、
光、熱、香りなどの環境が、人体に与える生理的、心理
的効果について注目されて来ており、このような刺激を
意図的に人体に与えることで、様々な病気の治療に役立
ったり、リラグゼイション(relaxation)が
得られることも知られている。
においては、決められた時間に強い光を一定時間照射す
るといった治療を行ったり(光療法)、照明装置、音響
装置、香りを発生する装置をリラグゼイションカプセル
と呼ばれる一定空間内に設置し、当該空間に横臥させた
被験者に、各種のセンサを付帯させて脳波とか心拍をモ
ニターし、当該データをもとに、上記の各種装置の出力
(刺激度合)を制御するなどのことも実施されている。
セルによるときは、特設された一定の空間が必要とな
り、これに収容された人は、特殊な環境にあるというだ
けで、生理的、心理的な異状を来すこともあり、正常な
心機能の計測が得られず、しかも各種センサを自らの身
体に付設しなければならず、わずらわしい。また、確か
に当該カプセル内で脳波等を測知し、その結果によって
前記の各種刺激をコントロールすることも実施されてい
るが、上記の測知された脳波等は、実験的に得られた基
準値と比較することで、上記のコントロールを行うよう
にしていたから、入浴に上記の考え方を導入しようとす
る着想がなかっただけでなく、上記の一般的基準値で
は、個人差を有するこの種の測知結果を律するのには、
適合しにくいなどの難点を有している。
種の従来例が有する欠陥に基づき検討されたもので、請
求項1にあっては、入浴中の被験者について、通常の入
浴をしている間に、心電図とか心拍についての測知が心
機能計測用浴槽によってなされるだけでなく、この測知
結果と予め設定した標準的な基準値とを比較することに
よって、情報表示器に風呂から出ること、ジェットバス
を弱くし、または止めるべきことを表示し、これによ
り、当該被験者が手動により、上記ジェットバス装置等
の人体刺激発生器を制御できるようになし、このこと
で、入浴者に最も望ましい健康的である生理的、心理的
な環境を与えるようにしたり、特別に希望する環境を付
与し得るようにするのが、その目的である。
く情報表示器の表示に基づいて、人為的に人体刺激発生
器の出力等を制御するのではなく、情報表示器に換えて
フィードバックコントローラを接続し、その出力によっ
て自動的に人体刺激発生器を制御してしまうようにし、
これによって、前記の如く入浴者の操作を要せずして、
自動的に望ましい刺激が被験者に与えられるようにする
のが、その目的である。
ードバックコントローラに対して入力される心電図、心
拍数、心拍間隔等の計測値信号を、前記の基準値と比較
されるコンパレータに入力するのではなしに、スペクト
ル解析部と、これにより得られたHFCとLFCのパワ
ースペクトル値を知るパワースペクトル計算部とに順次
入力させるようにし、パワースペクトル計算部からの入
力信号値を、予め各個人毎に測知しておいたパワースペ
クトル値である基準値と比較することとなるコンパレー
タに入力させることにより、自律神経系の機能、すなわ
ち心理的指標を正確に把握することができるようにし、
このことによって、より望ましい被験者への対応を可能
にしようとするのが、その目的である。
て、パワースペクトル計算部によって得られる入力信号
値が、当該被験者の呼吸サイクルの変動によって影響を
受け、これが当該被験者の心機能計測値に誤差をもたら
すこととなる点を考慮し、別途入浴する槽体の収容水に
対して、水位センサを設けるようにし、これによる水位
の変動によって、当該被験者の胸郭の運動、すなわち呼
吸サイクルを求めるようにし、この求め得た呼吸サイク
ルに基づいて、前記の入力信号値の誤差を補正し得るよ
うにし、このことで、より正しい入浴者の生理的、心理
的機能評価を実現させようとしている。
達成するため、請求項1にあっては、被験者が入浴する
槽体にあって、その選定された箇所に計測用センサが電
気絶縁状態にて内装固定され、当該計測用センサにより
得られた心電信号を、心電図や心拍等を測知するための
心機能計測回路部に入力可能とした心機能計測用浴槽
と、上記の心機能計測回路部によって測知した心電図、
心拍数、心拍間隔等の計測値信号が入力されるコンパレ
ータと、当該コンパレータによる上記計測値信号と、予
め設定された標準的な値とか、入浴開始時の値等による
基準値との比較結果に基づく対応措置が表示され、か
つ、当該被験者が確知可能な位置に設けられている情報
表示器と、前記槽体に直接または間接に付設されたジェ
ットバス装置、音響装置、調光装置、発香装置、調温装
置等による人体刺激発生器とからなり、当該人体刺激発
生器には、被験者によって調整自在な刺激度調節操作部
が設けられていることを特徴とする心機能計測用浴槽を
用いた入浴装置を提供しようとしている。
ンパレータの出力を受け、当該比較結果による対応措置
信号を発信するフィードバックコントローラが付加され
ていると共に、この対応措置信号の出力値によって制御
可能なるよう前記槽体に直接または間接に付設されたジ
ェットバス装置、音響装置、調光装置、発香装置、調温
装置等による人体刺激発生器が設けられていることを、
その内容としている。
測回路部により測知した計測値信号を、スペクトル解析
部に入力させ、さらに、このスペクトル解析部によって
得られたHFCとLFCのパワースペクトル値を知るパ
ワースペクトル計算部と、当該パワースペクトル計算部
からの入力信号値と、予め各個人毎に安静とか興奮時に
測知したHFCとLFCのパワースペクトル値である基
準値との比較を行うコンパレータと、この比較結果に基
づき発信されたコンパレータの出力を受け、当該比較結
果による対応措置信号を発信するフィードバックコント
ローラとが具備されており、当該フィードバックコント
ローラの後段に接続された構成は請求項2と同じである
ことを、その内容としている。
て、槽体の収容水における水位の変動を検知する水位セ
ンサにより、被験者の呼吸運動のサイクルを求める呼吸
運動計測部と、この呼吸運動計測部の出力が入力される
呼吸スペクトル解析部と、この呼吸スペクトル解析部に
より得られた呼吸サイクルに基づき、前記パワースペク
トル計算部からのパワースペクトル値を補正する補正部
と、この補正部からの被補正信号と、予め各個人毎に安
静とか興奮時に測知したHFCとLFCのパワースペク
トル値である基準値との比較を行うコンパレータとが具
備されている点で相違している。
容水に入浴した被験者が、足を伸ばして腰を下ろすなど
の所定の入浴体勢をとれば、所定箇所に設けられている
計測用センサが、当該入浴者の心臓の活動に伴う電気信
号を、収容水を介して受信し、これにより心機能計測回
路部が心拍数とか心拍間隔、または心電図を計測するこ
ととなる。
段のコンパレータに入力され、ここで、予め設定された
心拍数とか心拍間隔など標準的な値とか、入浴開始時の
値等による基準値と比較され、この比較によって得られ
た対応措置が次段の情報表示器に表示されることとな
る。
可能であるから、入浴を中止せよとか、ジェットバス装
置とを弱くせよとか、さらにジェットバスを止めよとい
った当該表示内容によって、被験者は人体刺激器の刺激
度調節操作部を操作し、これにより上記の表示内容に従
うことができ、従って、被験者は、自分の最も望ましい
生理的、心理的状態を確保した入浴を楽しんだり、ま
た、特に望んだ心理的興奮状態に浸ることもできる。
上記コンパレータによって得られた出力が、情報表示器
に入力されるのではなく、フィードバックコントローラ
に入力されることとなり、ここで、コンパレータからの
出力を判断要素として対応措置信号が発せられ、この出
力値によってジェットバス装置、音響装置、調光装置な
どが制御され、当該被験者の状態に即応した刺激が自動
的に調整付与されることとなる。
うに、心機能計測回路部により得られた心拍数、心拍間
隔の計測結果を、そのままコンパレータに入力するので
はなく、上記の心拍間隔をスペクトル解析部で解析し、
これにより得られた高周波数成分HFCと低周波数成分
LFCのパワースペクトル値をパワースペクトル計算部
によって測知できるようにしてある。
り、副交感神経活動とか、交感神経活動をも指標として
測知できることとなるから、この測知結果と、予め各個
人毎に安静とか、興奮時に測知したHFCとLFCのパ
ワースペクトル値である基準値との比較により、人体刺
激発生器の、より望ましい満足し得る制御を行うことが
できることとなる。
構成に、水位センサ、呼吸運動計測部、呼吸スペクトル
解析部そして補正部を付加し、前記のパワースペクトル
計算部によるパワースペクトル値を補正し、これにより
得られた被補正信号をコンパレータに入力させるように
してある。
の胸郭運動が検知され、これにより、呼吸サイクルが求
められるから、これによってパワースペクトル値を補正
することにより、呼吸運動によって変調を受けることと
なるHFC等のパワースペクトル値を、呼吸サイクルの
安定した条件下の計測値に是正することができ、人体刺
激発生器の誤制御を矯正することができる。
請求項1の入浴装置では、図1に示す如く被験者Aが入
浴する槽体10にあって、その側壁等における選定され
た箇所に、所望数の計測用センサ11が、槽体10内の
収容水Wに接し、かつ、電気絶縁状態にて設けられ、上
記の計測用センサ11から槽体10外に導出されたリー
ド線11aには、心機能計測回路部12が接続されるこ
とで、心機能計測用浴槽13が構成されている。
側は、コンパレータ14に接続されると共に、このコン
パレータ14の出力側は情報表示器15に結線され、当
該情報表示器15は槽体10の近傍等、被験者Aが直視
できる位置にあって設置されていると共に、槽体10に
は、図示の如くジェットバス装置16aとか調温装置1
6b等による人体刺激発生器16が設けられており、当
該人体刺激発生器16につき、その刺激度合を調節する
ことのできるコントローラ17には、被験者Aが操作可
能な刺激度調節操作部17aを設けている。
者Aから発する電気信号が、収容水Wを介して計測用セ
ンサ11により受信され、心機能計測回路部12によっ
て、心電図、心拍数、心拍間隔等の計測値信号が得ら
れ、これがコンパレータ14に入力されることで、当該
入力と、予め設定しておいた基準値とが比較され、この
結果に基づく対応措置が、情報表示器15に表示される
こととなる。
器15の表示内容を知ることができ、前記のジェットバ
ス装置16aを止めよとか、弱めといった当該表示の通
りに、コントローラ17の刺激度調節操作部17aを操
作することで、上記のジェットバス装置16aを制御し
たり、調温装置16bにより収容水Wを昇温または降温
させることができることとなり、もちろん、コンパレー
タ14から、その比較結果に基づく対応措置のための信
号が発せられなければ、情報表示器15には格別の表示
がなく、被験者Aはコントローラ17を調整しないこと
から、人体刺激発生器16の稼動状態に変更はなく、そ
のままの状態にて刺激が続行されることとなる。
は、図2によって明示されている通り、請求項1の場合
と比較して、心機能計測回路部12からコンパレータ1
4に接続されているところまでは同じであるが、前記の
ように当該コンパレータ14のNGである出力がフィー
ドバックコントローラ18に入力され、その出力である
対応措置信号の出力値によって、人体刺激発生器16が
自動制御されるのである。
示されているのはジェットバス装置16a、音響装置1
6c、発香装置16d、調光装置16eであり、これら
がフィードバックコントローラ18により制御されるこ
とで、上記の各種装置がON、OFF制御されたり、強
弱制御を受け、または光色や香りそして音色などの種類
が、被験者Aの生理的、心理的条件の変化に対応して制
御される。
されている通り、請求項1、請求項2の場合と心機能計
測回路部12までは同一構成であるが、当該心機能計測
回路部12によって測知した心電図、心拍数、心拍間隔
等の計測値信号が入力されるスペクトル解析部19と、
このスペクトル解析部19によって得られた、後に詳記
されるHFC、LFCのパワースペクトル値を知るパワ
ースペクトル計算部20とが付加されている点で相違し
ている。
ワースペクトル計算部20からの入力信号値が入力され
ることとなるコンパレータ14′を具備しており、これ
は請求項1、請求項2において用いられたコンパレータ
14とは違って、上記入力信号値と、予め各個人毎に安
静とか興奮時に測知したHFC、LFCのパワースペク
トル値である基準値との比較を行うのであり、この比較
結果に基づき発信されることとなるコンパレータ14′
は、前記のコンパレータ14と同じく、対応措置信号を
発信するフィードバックコントローラ18に接続されて
いるのであり、これ以後の構成および作用は前記請求項
2と全く同じである。
ワースペクトル計算部20とによって、どのような作用
効果を挙げ得るようにすればよいかについて既知ではあ
るが、参考までに以下詳記する。先ず、心拍は自律神経
系や内分泌系などの影響を受けて絶えず変動しているの
であり、生体への運動などによる肉体的負荷、緊張など
による精神的負荷に伴い、心拍数が増減することは言う
までもないが、安静時においても、それは常に一定とは
ならず、絶えず変動を繰り返していることが知られてい
る。
定量化することによって自律神経系の機能、換言すれば
心理的状態の指標を得ることが可能となる。そこで、こ
の定量化の方法としては、前述の如く、単純に心拍数も
しくは心拍間隔の増減を指標とする前記請求項2に示し
た手段を採択することができるのであるが、第2の手段
として心拍変動のスペクトル解析による方法を活用する
ことが、より望ましい結果を得ることとなるのである。
き以下説示すると、先ず図4(a)に示した通り、心拍
変動を定量化するため、1拍毎(時間t0 −t1 ,t1
−t2 ,t3 −t4 ‥‥‥)の心電波形におけるRR間
隔すなわち、RR1 、RR2、RR3 、RR4 ‥‥‥を
測知する。この測知結果から図4(b)の如く横軸に時
間をとり、縦軸にRR間隔をとってプロットすると、当
該RR間隔の時間的変動を知ることができるが、この変
動の様子を、より詳しく知るためには、前掲スペクトル
解析を行うのがよいが、この場合、図4(b)の横軸は
不等間隔となっているので次のようなデータの補間を行
うのである。
数などに代表される関数を用いてデータの補間を行った
うえ、前記RR間隔の平均値等によって当該データの再
サンプリングを行い、等間隔でサンプリングされたデー
タを作成するのであり、このデータをスペクトル解析す
るのである。
いる通り、被験者Aが健常者の場合には、低周波領域に
あって、2〜3個の顕著なピーク成分が観察されるので
あり、その中には呼吸運動と同期した0.2〜0.3H
z程度の高周波数成分で通常HFC(High Fre
quency Components)、もしくはRS
Aと呼ばれているものと、血圧の変動と同期した0.1
Hz付近の比較的ゆっくりとした低周波数成分でLFC
(Low Frequency Component
s)、もしくはMWSAと呼ばれているものとがあり、
前者は副交感神経活動、後者は交感神経活動の寄与が大
きいと言われている。また、これらピーク成分の生理学
的発生要因と自律神経系との相関も明らかにされつつあ
り、心拍変動のスペクトル解析によって、心臓の疾患の
みならず、自律神経障害や、これに伴う疾患から心理的
状態までも計測が可能となって来ている。
を行なおうとすれば、心電図におけるP波の1拍毎の間
隔、すなわち、心電図P−P間隔を用いるようにするの
が望ましいが、P波のピークを認識するのは困難である
ため、心電図におけるR波の1拍毎の間隔である心電図
R−R間隔を計測するものが一般的であり、当該R−R
間隔の時系列データは時間的に不連続かつ、不等間隔で
あるため、このままではスペクトル解析が難しく、従っ
て、この場合にもSpline関数などを用いてデータ
を補間した後、計測時間内での平均R−R間隔等で、こ
れを再サンプリングした時系列データを得、これをもと
にスペクトル解析を行う。
いられているFFT法による解析も可能であるが、当該
FFT法によるときは、その性質上窓関数などの任意性
のある処理が必要となり、また鋭いスペクトルに関して
検出感度が低く、しかも、スペクトルの重なりがある場
合には、各成分の分解が難しくなるので、自己回帰モデ
ル(AR Model)と呼ばれる統計解析手法が用い
られる。
構成に以下の如く補正系の回路が付加されており、これ
によって前記のパワースペクトル計算部20によって得
られるパワースペクトル値を補正し、フィードバックコ
ントローラ18による、より望ましい人体刺激発生器1
6の制御を可能にしようとしている。
て変調を受けるため、その正確な評価を得るには、呼吸
サイクルが安定している条件下での計測であることが望
ましいこととなる。そこで、従来から実施されているよ
うに、一定リズムの基準信号を出しておき、これに同期
するように呼吸させながら計測することも可能である
が、これでは入浴者である被験者Aに可成りの拘束を与
えてしまうこととなって望ましくない。
位センサ21aを用いてモニターしておき、これにより
前記のスペクトル解析の結果を補正しようとしている。
すなわち、図2に示されている通り、当該水位センサ2
1aによって、入浴中の水位変化を計測することで、胸
郭の運動を知ることができるので、槽体10に設けた上
記水位センサ21aが接続されている呼吸運動計測部2
1により、呼吸サイクルを知ることができ、これには、
その出力側に呼吸スペクトル解析部22が接続されてい
る。さらに、この呼吸スペクトル解析部22により得ら
れた呼吸サイクルに基づいて、前記のパワースペクトル
計算部20からのパワースペクトル値を補正する補正部
23が、上記呼吸スペクトル解析部22の出力側に接続
されている。
入浴者にその情報を伝達し、呼吸の安定化を促したり、
人体刺激発生器16に対する誤制御を防ぐため、フィー
ドバックコントローラ18の稼動を一時的に停止してし
まうことも有用であり、さらに、この際、呼吸状態が安
定しているのに、前記のピーク成分が観察できないとき
には、何等かの病的状態であることが危惧されるので、
入浴者に注意を促すようにすることも可能である。
の具体的な電気的回路構成を例示しており、これによる
ときは計測用センサ11からの心電信号は、絶縁増幅器
19aによって増幅された後、QRSディテクタ19b
に入力され、ここでQRS波を抽出するが、当該抽出に
は狭帯域のバントパスフィルタ(5〜15Hz程度)を
用いるか、代表的なQRS波を記憶しておき、その相関
によってQRS波を抽出するテンプレートマッチング法
が適当である。
S波中のピーク値を認識し、これに接続されたRRIメ
ジャーメント19dによって、ピーク間隔がタイマー1
9eによって計測され、その値をスペクトル解析に必要
な数だけ、RAM19fに保存する。さらに、次段のス
ペクトルアナリシスとしてのCPU20aにより、ピー
ク間隔データをスペクトル解析し、そのパワースペクト
ル値が算出され、これが、コンパレータ14′にあっ
て、ROM14aに予め保存しておいたデータと比較さ
れる。
水位変動による呼吸信号は、絶縁増幅器21bによって
増幅された後に、上記のCPU20aに入力され、ここ
で前記の如き呼吸運動の計測、呼吸スペクトルの解析が
行われた後、補正のための信号が発せられ、被補正信号
がコンパレータ14′に入力されるのであり、次いでコ
ンパレータ14′からの出力が、フィードバックコント
ローラとしてのCPU18aに入力され、これにより発
せられた制御信号が、コントローラ18bに入力される
ことで、これが各種の人体刺激発生器16を制御するこ
ととなる。
ものであるから、請求項1によるときは、入浴によって
疲労回復の効果をあげ、かつ浴室空間を活用して無意識
のうちに心機能計測を行うことができるので、断続的な
被験行為を労せずして行い得ると共に、拘束のない心理
状態であるため、心機能計測の結果も信頼性の高いもの
となり、しかも、計測に止まらず、その結果に基づい
て、被験者は槽体に付設された人体刺激発生器を、人為
的に制御できるので、高価な装置に寄ることなく、自分
の最も望ましい生理的、心理的状態を入浴中に保持した
り、特別な興奮状態にしてみることもでき、入浴中の危
険も未然に防止でき、入浴による疲労回復効果を向上さ
せることが可能である。
制御をフィードバックコントローラによって自動的に行
い得ることとなり、しかも被験者の通常状態における心
電図や心拍数、心拍間隔等につき、予め設定された基準
値と、心機能計測値とをコンパレータにより比較し、そ
の結果に基づいて人体刺激発生器が強弱等につき制御さ
れるので、被験者は全く労することなしに、最も望まし
いか、特に望んだ入浴環境下にて入浴を楽しむことがで
き、人体刺激発生器による過度の刺激に対しても、自動
的にその発生を弱めたり停止できるので、危険防止の点
からも、より望ましいものを提供することができる。
って、心機能計測回路部による測知結果によってスペク
トル解析を行い、HFCとLFCのパワースペクトル値
を得、これを用いることで、人体刺激発生器の制御を行
うようにしたから、さらに被験者の生理的乃至は心理的
状況を精査することができ、より望ましい心機能適応の
刺激を与えたり、身体の変調をも把握することが可能と
なる。
イクルを入浴中に水位センサを用いて測知し、これに基
づいて心機能計測の値を補正するようにしたから、請求
項3による場合に比し、さらに、心機能計測の信頼性を
高め得ることとなり、より効果的な人体刺激発生器の制
御を行うことができる。
構成説明図である。
した全体構成説明図である。
した一具体例の全体構成図である。
過程を説示するための波形等説明図であって、(a)は
心電波形説明図、(b)は時間に対する心電波形のR−
R間隔変動説明図、(c)は上記(b)を補間してRR
間隔の平均値で再サンプリングした時間に対するR−R
間隔変動図、(d)は上記(c)につきスペクトル解析
を行って得た周波数に対するパワースペクトル密度の関
係を示した図である。
明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 被験者が入浴する槽体にあって、その選
定された箇所に計測用センサが電気絶縁状態にて内装固
定され、当該計測用センサにより得られた心電信号を、
心電図や心拍等を測知するための心機能計測回路部に入
力可能とした心機能計測用浴槽と、上記の心機能計測回
路部によって測知した心電図、心拍数、心拍間隔等の計
測値信号が入力されるコンパレータと、当該コンパレー
タによる上記計測値信号と、予め設定された標準的な値
とか、入浴開始時の値等による基準値との比較結果に基
づく対応措置が表示され、かつ、当該被験者が確知可能
な位置に設けられている情報表示器と、前記槽体に直接
または間接に付設されたジェットバス装置、音響装置、
調光装置、発香装置、調温装置等による人体刺激発生器
とからなり、当該人体刺激発生器のコントローラには、
被験者によって調整自在な刺激度調節操作部が設けられ
ていることを特徴とする心機能計測用浴槽を用いた入浴
装置。 - 【請求項2】 被験者が入浴する槽体にあって、その選
定された箇所に計測用センサが電気絶縁状態にて内装固
定され、当該計測用センサにより得られた心電信号を、
心電図や心拍等を測知するための心機能計測回路部に入
力可能とした心機能計測用浴槽と、上記の心機能計測回
路部によって測知した心電図、心拍数、心拍間隔等の計
測値信号が入力されるコンパレータと、当該コンパレー
タによる上記計測値信号と、予め設定された標準的な値
とか、入浴開始時の値等による基準値との比較結果に基
づき発信されたコンパレータの出力を受け、当該比較結
果による対応措置信号を発信するフィードバックコント
ローラと、この対応措置信号の出力値によって制御可能
なるよう前記槽体に直接または間接に付設されたジェッ
トバス装置、音響装置、調光装置、発香装置、調温装置
等による人体刺激発生器とからなることを特徴とする心
機能計測用浴槽を用いた入浴装置。 - 【請求項3】 被験者が入浴する槽体にあって、その選
定された箇所に計測用センサが電気絶縁状態にて内装固
定され、当該計測用センサにより得られた心電信号を、
心電図や心拍等を測知するための心機能計測回路部に入
力可能とした心機能計測用浴槽と、上記の心機能計測回
路部によって測知した心電図、心拍数、心拍間隔等の計
測値信号が入力されるスペクトル解析部と、このスペク
トル解析部によって得られたHFCとLFCのパワース
ペクトル値を知るパワースペクトル計算部と、当該パワ
ースペクトル計算部からの入力信号値と、予め各個人毎
に安静とか興奮時に測知したHFCとLFCのパワース
ペクトル値である基準値との比較を行うコンパレータ
と、この比較結果に基づき発信されたコンパレータの出
力を受け、当該比較結果による対応措置信号を発信する
フィードバックコントローラと、この対応措置信号の出
力値によって制御可能なるよう前記槽体に直接または間
接に付設されたジェットバス装置、音響装置、調光装
置、発香装置、調温装置等による人体刺激発生器とから
なることを特徴とする心機能計測用浴槽を用いた入浴装
置。 - 【請求項4】 被験者が入浴する槽体にあって、その選
定された箇所に計測用センサが電気絶縁状態にて内装固
定され、当該計測用センサにより得られた心電信号を、
心電図や心拍等を測知するための心機能計測回路部に入
力可能とした心機能計測用浴槽と、上記の心機能計測回
路部によって測知した心電図、心拍数、心拍間隔等の計
測値信号が入力されるスペクトル解析部と、このスペク
トル解析部によって得られたHFCとLFCのパワース
ペクトル値を知るパワースペクトル計算部と、前記槽体
の収容水における水位の変動を検知する水位センサによ
り、被験者の呼吸運動のサイクルを求める呼吸運動計測
部と、この呼吸運動計測部の出力が入力される呼吸スペ
クトル解析部と、この呼吸スペクトル解析部により得ら
れた呼吸サイクルに基づき、前記パワースペクトル計算
部からのパワースペクトル値を補正する補正部と、この
補正部からの被補正信号と、予め各個人毎に安静とか興
奮時に測知したHFCとLFCのパワースペクトル値で
ある基準値との比較を行うコンパレータと、この比較結
果に基づき発信されたコンパレータの出力を受け、当該
比較結果による対応措置信号を発信するフィードバック
コントローラと、この対応措置信号の出力値によって制
御可能なるよう前記槽体に直接または間接に付設された
ジェットバス装置、音響装置、調光装置、発香装置、調
温装置等による人体刺激発生器とからなることを特徴と
する心機能計測用浴槽を用いた入浴装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5200989A JP2594217B2 (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 心機能計測用浴槽を用いた入浴装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5200989A JP2594217B2 (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 心機能計測用浴槽を用いた入浴装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0731654A JPH0731654A (ja) | 1995-02-03 |
JP2594217B2 true JP2594217B2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=16433660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5200989A Expired - Lifetime JP2594217B2 (ja) | 1993-07-21 | 1993-07-21 | 心機能計測用浴槽を用いた入浴装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2594217B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002282325A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-10-02 | Osaka Gas Co Ltd | 浴槽設備 |
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JP4792657B2 (ja) * | 2001-05-15 | 2011-10-12 | 株式会社デンソー | 運動強度検出装置 |
JP2004350952A (ja) * | 2003-05-29 | 2004-12-16 | S & Me:Kk | 自律神経活動評価装置及びその方法、自律神経活動評価プログラム |
JP4916207B2 (ja) * | 2006-03-31 | 2012-04-11 | 大阪瓦斯株式会社 | 浴室用機器の制御装置 |
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-
1993
- 1993-07-21 JP JP5200989A patent/JP2594217B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2002282325A (ja) * | 2001-03-23 | 2002-10-02 | Osaka Gas Co Ltd | 浴槽設備 |
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JPH0731654A (ja) | 1995-02-03 |
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