JP2594118B2 - ベンゾジオキサンプロスタサイクリン類縁体 - Google Patents
ベンゾジオキサンプロスタサイクリン類縁体Info
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- JP2594118B2 JP2594118B2 JP63161378A JP16137888A JP2594118B2 JP 2594118 B2 JP2594118 B2 JP 2594118B2 JP 63161378 A JP63161378 A JP 63161378A JP 16137888 A JP16137888 A JP 16137888A JP 2594118 B2 JP2594118 B2 JP 2594118B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 発明の目的 産業上の利用分野 本発明化合物は、医薬品の分野で抗潰瘍剤および抗血
栓剤として利用されうるベンゾジオキサンプロスタサイ
クリン類縁体に関する。さらに詳しくは、プロスタサイ
クリン[プロスタグランジン(以下PGと略す)I2]様の
細胞保護作用および血小板凝集抑制作用を有する一般式
(I)で示される化合物またはその塩およびその中間体
に関する。
栓剤として利用されうるベンゾジオキサンプロスタサイ
クリン類縁体に関する。さらに詳しくは、プロスタサイ
クリン[プロスタグランジン(以下PGと略す)I2]様の
細胞保護作用および血小板凝集抑制作用を有する一般式
(I)で示される化合物またはその塩およびその中間体
に関する。
一般式: [式中、R1はアルキル、アルケニル、アルキニル、シク
ロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはフェノキシ
アルキル;R2は水素、低級アルキルまたはアラルキル;A
はエチレンまたはビニレン:波線はα配置もしくはβ配
置またはそれらの混合物を表わす] 従来の技術 消化性潰瘍は、胃粘膜の局所的栄養障害によって抵抗
脆弱部位を生じ、そこに胃液が作用して生じると考えら
れている。しかし、消化性潰瘍の成因論は複雑で、機械
的刺激、化学的刺激、胃液消化、胃炎もしくは胃粘液分
泌障害などの種々の局所的要因またはストレス、自立神
経疾患、内分泌異常、全身栄養障害、アレルギーもしく
は体質異常などの全身的要因など複数の要因が関与して
いると考えられている。このような考え方は、シャイ
(Shay)ら防御因子と攻撃因子とのバランス説、すなわ
ち塩酸分泌亢進、ペプシン分泌亢進、迷走神経緊張、ガ
ストリン産生亢進、壁細胞総数増加またはゾリンジャー
−エリソン症候群(Zollinger−Ellison syndrome)な
どの粘膜攻撃因子と粘膜防壁、粘膜抵抗または十二指腸
性胃液分泌抑制などの粘膜防御因子とのアンバランスが
潰瘍発症に導くという説に集約されている。したがっ
て、潰瘍治療には、粘膜防御因子を助長し、攻撃因子か
ら粘膜を保護する手段がとられ、薬物療法として、
(1)精神安定剤、(2)副交感神経遮断剤、(3)制
酸剤、(4)抗ペプシン剤、(5)抗ガストリン剤、
(6)ムチン製剤などの胃粘膜保護剤または(7)胃組
織再生促進剤などのような薬物投与が行なわれてきた。
ロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはフェノキシ
アルキル;R2は水素、低級アルキルまたはアラルキル;A
はエチレンまたはビニレン:波線はα配置もしくはβ配
置またはそれらの混合物を表わす] 従来の技術 消化性潰瘍は、胃粘膜の局所的栄養障害によって抵抗
脆弱部位を生じ、そこに胃液が作用して生じると考えら
れている。しかし、消化性潰瘍の成因論は複雑で、機械
的刺激、化学的刺激、胃液消化、胃炎もしくは胃粘液分
泌障害などの種々の局所的要因またはストレス、自立神
経疾患、内分泌異常、全身栄養障害、アレルギーもしく
は体質異常などの全身的要因など複数の要因が関与して
いると考えられている。このような考え方は、シャイ
(Shay)ら防御因子と攻撃因子とのバランス説、すなわ
ち塩酸分泌亢進、ペプシン分泌亢進、迷走神経緊張、ガ
ストリン産生亢進、壁細胞総数増加またはゾリンジャー
−エリソン症候群(Zollinger−Ellison syndrome)な
どの粘膜攻撃因子と粘膜防壁、粘膜抵抗または十二指腸
性胃液分泌抑制などの粘膜防御因子とのアンバランスが
潰瘍発症に導くという説に集約されている。したがっ
て、潰瘍治療には、粘膜防御因子を助長し、攻撃因子か
ら粘膜を保護する手段がとられ、薬物療法として、
(1)精神安定剤、(2)副交感神経遮断剤、(3)制
酸剤、(4)抗ペプシン剤、(5)抗ガストリン剤、
(6)ムチン製剤などの胃粘膜保護剤または(7)胃組
織再生促進剤などのような薬物投与が行なわれてきた。
ロバート(Robert)らが、PGE2やPGI2などに、酸分泌
抑制作用および/または細胞保護作用(cytoprotectio
n)などがあることを発見して以来、これらのPGまたは
それらの誘導体の投与が、消化性潰瘍の治療に有用であ
ると注目されてきている。
抑制作用および/または細胞保護作用(cytoprotectio
n)などがあることを発見して以来、これらのPGまたは
それらの誘導体の投与が、消化性潰瘍の治療に有用であ
ると注目されてきている。
抗潰瘍作用を有するPGI2類縁体として、ニレプロスト
(Nileprost)(US 4,219,479)、Hoe−892[エス・ジ
ェイ・コントレックら(S.J.Konturek et al.)、プロ
スタグランジン(Prostaglandins)、第28巻、443頁、1
984年]、U−68215[エイ・ロバート(A.Robert et a
l.)、プロスタグランジン(Prostaglandins)、第30
巻、619頁、1985年]または特開昭58−164585記載の化
合物などがある。
(Nileprost)(US 4,219,479)、Hoe−892[エス・ジ
ェイ・コントレックら(S.J.Konturek et al.)、プロ
スタグランジン(Prostaglandins)、第28巻、443頁、1
984年]、U−68215[エイ・ロバート(A.Robert et a
l.)、プロスタグランジン(Prostaglandins)、第30
巻、619頁、1985年]または特開昭58−164585記載の化
合物などがある。
発明が解決しようとする課題 PGI2は、新たなアラキドン酸代謝物として発見されて
以来、胃粘膜保護作用(酸分泌抑制作用または細胞保護
作用)、血小板凝集抑制作用、血管拡張作用または気管
支平滑筋弛緩作用などさまざまな興味ある生物活性を有
することから注目されている。
以来、胃粘膜保護作用(酸分泌抑制作用または細胞保護
作用)、血小板凝集抑制作用、血管拡張作用または気管
支平滑筋弛緩作用などさまざまな興味ある生物活性を有
することから注目されている。
PGI2の酸分泌抑制作用または細胞保護作用(粘液産
生、分泌亢進、細胞膜安定化、ナトリウムポンプの維
持、重炭酸イオンの分泌、胃粘膜血流増加など)は、種
々の攻撃因子から胃腸粘膜を保護していると考えられ
る。しかしながら、天然PGI2には、(1)代謝が早いた
めに経口投与で不活性であり、非経口的に投与したとき
に、作用持続時間が短いこと、(2)種々の薬理作用を
有すること、(3)化学的に不安定であることなどいく
つかの問題点があり、まだ十分に抗潰瘍剤として満足で
きるPGI2類縁体は開発されていない。
生、分泌亢進、細胞膜安定化、ナトリウムポンプの維
持、重炭酸イオンの分泌、胃粘膜血流増加など)は、種
々の攻撃因子から胃腸粘膜を保護していると考えられ
る。しかしながら、天然PGI2には、(1)代謝が早いた
めに経口投与で不活性であり、非経口的に投与したとき
に、作用持続時間が短いこと、(2)種々の薬理作用を
有すること、(3)化学的に不安定であることなどいく
つかの問題点があり、まだ十分に抗潰瘍剤として満足で
きるPGI2類縁体は開発されていない。
課題を解決するための手段 本発明者らは、これらの問題点を解決する目的で研究
を行ない、一般式(I)で示されるベンゾジオキサンプ
ロスタサイクリン類縁体またはその塩を合成した。
を行ない、一般式(I)で示されるベンゾジオキサンプ
ロスタサイクリン類縁体またはその塩を合成した。
一般式: [式中、R1はアルキル、アルケニル、アルキニル、シク
ロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはフェノキシ
アルキル;R2は水素、低級アルキルまたはアラルキル;A
はエチレンまたはビニレン:波線はα配置もしくはβ配
置またはそれらの混合物を表わす] この新規化合物が、強い胃粘膜保護作用を有し、かつ
作用持続時間が長く化学的に安定な化合物であることを
見出し、本発明を完成した。
ロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはフェノキシ
アルキル;R2は水素、低級アルキルまたはアラルキル;A
はエチレンまたはビニレン:波線はα配置もしくはβ配
置またはそれらの混合物を表わす] この新規化合物が、強い胃粘膜保護作用を有し、かつ
作用持続時間が長く化学的に安定な化合物であることを
見出し、本発明を完成した。
本明細書において、用いる語句の定義は、以下の通り
である。
である。
「低級アルキル」とは、C1〜C6の直鎖状または分岐状
のアルキルを意味し、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチ
ル、ペンチルまたはヘキシルなどを挙げることができ
る。
のアルキルを意味し、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチ
ル、ペンチルまたはヘキシルなどを挙げることができ
る。
「アルキル」とは、C1〜C10の直鎖状または分岐状の
アルキルを意味し、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、1−メチルペンチル、1,1−ジメチルペ
ンチル、2−メチルペンチル、ヘキシル、1−メチルヘ
キシル、1,1−ジメチルヘキシル、2−メチルヘキシ
ル、ペプチル、オクチル、ノニルまたはデシルなどを挙
げることができる。
アルキルを意味し、例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、1−メチルペンチル、1,1−ジメチルペ
ンチル、2−メチルペンチル、ヘキシル、1−メチルヘ
キシル、1,1−ジメチルヘキシル、2−メチルヘキシ
ル、ペプチル、オクチル、ノニルまたはデシルなどを挙
げることができる。
「アルケニル」とは、C2〜C10の直鎖状または分岐状
のアルケニルを意味し、例えば、ビニル、1−プロペニ
ル、2−プロペニル、2−ブチル−2−プロペニル、1
−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、1−メチ
ル−3−ペンテニル、3−ヘキセニル、2−メチル−5
−ヘキセニル、2,6−ジメチル−5−ヘプテニル、3−
オクテニルまたは3−ノネニルなどを挙げることができ
る。
のアルケニルを意味し、例えば、ビニル、1−プロペニ
ル、2−プロペニル、2−ブチル−2−プロペニル、1
−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、1−メチ
ル−3−ペンテニル、3−ヘキセニル、2−メチル−5
−ヘキセニル、2,6−ジメチル−5−ヘプテニル、3−
オクテニルまたは3−ノネニルなどを挙げることができ
る。
「アルキニル」とは、C2〜C10の直鎖状または分岐状
のアルキニルを意味し、例えば、エチニル、1−プロプ
ニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、
2−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、3−ヘ
キシニル、2−メチル−5−ヘプチニル、3−オクチニ
ルまたは3−ノニニルなどを挙げることができる。
のアルキニルを意味し、例えば、エチニル、1−プロプ
ニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、
2−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、3−ヘ
キシニル、2−メチル−5−ヘプチニル、3−オクチニ
ルまたは3−ノニニルなどを挙げることができる。
「シクロアルキル」とは、C3〜C8のシクロアルキルを
意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシ
クロオクチルなどを挙げることができる。
意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシ
クロオクチルなどを挙げることができる。
「シクロアルキルアルキル」とは、C3〜C8のシクロア
ルキルによって置換されている低級アルキルを意味し、
例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、
シクロペンチルメチル、シクロペンチルエチル、シクロ
ヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘプチ
ルメチルまたはシクロオクチルメチルなどを挙げること
ができる。
ルキルによって置換されている低級アルキルを意味し、
例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、
シクロペンチルメチル、シクロペンチルエチル、シクロ
ヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘプチ
ルメチルまたはシクロオクチルメチルなどを挙げること
ができる。
「フェノキシアルキル」とは、フェノキシによって置
換されている低級アルキルを意味し、例えば、フェノキ
シメチル、フェノキシエチル、1−フェノキシプロピ
ル、2−フェノキシプロピル、1−フェノキシ−2−メ
チルプロピル、1−フェノキシブチル、2−フェノキシ
ブチル、1−フェノキシペンチル、1−フェノキシヘキ
シル、1−フェノキシヘプチルまたは1−フェノキシオ
クチルなどを挙げることができる。
換されている低級アルキルを意味し、例えば、フェノキ
シメチル、フェノキシエチル、1−フェノキシプロピ
ル、2−フェノキシプロピル、1−フェノキシ−2−メ
チルプロピル、1−フェノキシブチル、2−フェノキシ
ブチル、1−フェノキシペンチル、1−フェノキシヘキ
シル、1−フェノキシヘプチルまたは1−フェノキシオ
クチルなどを挙げることができる。
「アラルキル」とは、アリールで置換されている低級
アルキルを意味し、例えば、ベンジル、置換ベンジル
(2,4,6−トリメチルベンジル、4−ブロモベンジル、
4−メトキシベンジルなど)、ジフェニルメチル、トリ
フェニルメチル、ビス(2−ニトロフェニル)メチルま
たは9−アントリルメチルなどを挙げることができる。
アルキルを意味し、例えば、ベンジル、置換ベンジル
(2,4,6−トリメチルベンジル、4−ブロモベンジル、
4−メトキシベンジルなど)、ジフェニルメチル、トリ
フェニルメチル、ビス(2−ニトロフェニル)メチルま
たは9−アントリルメチルなどを挙げることができる。
一般式(I)において、より好ましいR1として、アル
キル、例えば、ペンチル、1−メチルペンチル、1,1−
ジメチルペンチルもしくは2−メチルヘキシルなど、ア
ルケニル、例えば、2,6−ジメチル−5−ヘプテニル、
2−メチル−5−ヘキセニルもしくは2−ブチル−2−
プロペニルなど、アルキニル、例えば、1−メチル−3
−ペンチニルもしくは3−ヘキシニルなど、シクロアル
キル、例えば、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル
など、シクロアルキルアルキル、例えば、シクロヘキシ
ルメチルなどまたはフェノキシアルキル、例えば、フェ
ノキシ−2−プロピル、フェノキシ−2−メチルプロピ
ルなどを挙げることができる。より好ましいR2として、
水素、低級アルキル、例えばメチルなどまたはアラルキ
ル、例えば、9−アントリルメチルなどを挙げることが
できる。より好ましいAとして、エチレンまたはビニレ
ン(トランス)を挙げることができる。
キル、例えば、ペンチル、1−メチルペンチル、1,1−
ジメチルペンチルもしくは2−メチルヘキシルなど、ア
ルケニル、例えば、2,6−ジメチル−5−ヘプテニル、
2−メチル−5−ヘキセニルもしくは2−ブチル−2−
プロペニルなど、アルキニル、例えば、1−メチル−3
−ペンチニルもしくは3−ヘキシニルなど、シクロアル
キル、例えば、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル
など、シクロアルキルアルキル、例えば、シクロヘキシ
ルメチルなどまたはフェノキシアルキル、例えば、フェ
ノキシ−2−プロピル、フェノキシ−2−メチルプロピ
ルなどを挙げることができる。より好ましいR2として、
水素、低級アルキル、例えばメチルなどまたはアラルキ
ル、例えば、9−アントリルメチルなどを挙げることが
できる。より好ましいAとして、エチレンまたはビニレ
ン(トランス)を挙げることができる。
一般式(I)のR2が水素のときの塩としては、アルカ
リ金属塩、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩もしくは
カリウム塩など、アルカル土類金属塩、例えば、カルシ
ウム塩など、アンモニウム塩、有機塩基、例えば、トリ
エチルアミン、N−メチルモルホリン、ジシクロヘキシ
ルアミン、ピリジンもしくはトリメチルアミンとの塩ま
たはアミノ酸塩、例えば、グリシン、バリンもしくはア
ラニンなどとの塩を挙げることができる。
リ金属塩、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩もしくは
カリウム塩など、アルカル土類金属塩、例えば、カルシ
ウム塩など、アンモニウム塩、有機塩基、例えば、トリ
エチルアミン、N−メチルモルホリン、ジシクロヘキシ
ルアミン、ピリジンもしくはトリメチルアミンとの塩ま
たはアミノ酸塩、例えば、グリシン、バリンもしくはア
ラニンなどとの塩を挙げることができる。
本発明化合物は、一般式(I)で一方の立体配置が示
されているラセミ体または光学活性体であるが、本発明
の技術範囲には、一般式(I)で示される化合物のすべ
ての立体異性体またはその混合物が含まれる。
されているラセミ体または光学活性体であるが、本発明
の技術範囲には、一般式(I)で示される化合物のすべ
ての立体異性体またはその混合物が含まれる。
本発明化合物は、以下に示す概要に従って製造するこ
とができる。
とができる。
以下のスキーム中において、R3は保護基を示し、例え
ば、トリメチルシリル、ジメチル−tert−ブチルシリ
ル、tert−ブチルジフェニルシリルなど通常用いられて
いる水酸基の保護基を用いる事ができる。
ば、トリメチルシリル、ジメチル−tert−ブチルシリ
ル、tert−ブチルジフェニルシリルなど通常用いられて
いる水酸基の保護基を用いる事ができる。
(工程A) 本工程は、アルデヒドIIにグリニャール試薬を付加的
に反応させて、本発明化合物I a−aおよびI c−aを得
る工程である。
に反応させて、本発明化合物I a−aおよびI c−aを得
る工程である。
反応は、グリニャール反応の常法に従い、冷却下、エ
ーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど
の溶媒中、数十分から数時間で行なうことができる。反
応に用いるグリニャール試薬としては、縮合させたい側
鎖を有するマグネシウムハライド、例えばアルキルマグ
ネシウムハライド(n−ペンチルマグネシウムブロミ
ド、1−メチルペンチルマグネシウムブロミド、1,1−
ジメチルペンチルマグネシウムクロリド、n−ヘキシル
マグネシウムブロミド、2−メチルヘキシルマグネシウ
ムブロミドなど)、アルケニルマグネシウムハライド
(2,6−ジメチル−5−ペプテニルマグネシウムブロミ
ドなど)、アルキニルマグネシウムハライド(3−ヘキ
シニルマグネシウムブロミド、1−メチル−3−ペンチ
ニルマグネシウムブロミドなど)、シクロアルキルマグ
ネシウムハライド(シクロペンチルマグネシウムブロミ
ド、シクロヘキシルマグネシウムブロミドなど)または
シクロアルキルアルキルマグネシウムハライド(シクロ
ヘキシルメチルマグネシウムブロミドなど)を挙げるこ
とができる。
ーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど
の溶媒中、数十分から数時間で行なうことができる。反
応に用いるグリニャール試薬としては、縮合させたい側
鎖を有するマグネシウムハライド、例えばアルキルマグ
ネシウムハライド(n−ペンチルマグネシウムブロミ
ド、1−メチルペンチルマグネシウムブロミド、1,1−
ジメチルペンチルマグネシウムクロリド、n−ヘキシル
マグネシウムブロミド、2−メチルヘキシルマグネシウ
ムブロミドなど)、アルケニルマグネシウムハライド
(2,6−ジメチル−5−ペプテニルマグネシウムブロミ
ドなど)、アルキニルマグネシウムハライド(3−ヘキ
シニルマグネシウムブロミド、1−メチル−3−ペンチ
ニルマグネシウムブロミドなど)、シクロアルキルマグ
ネシウムハライド(シクロペンチルマグネシウムブロミ
ド、シクロヘキシルマグネシウムブロミドなど)または
シクロアルキルアルキルマグネシウムハライド(シクロ
ヘキシルメチルマグネシウムブロミドなど)を挙げるこ
とができる。
(工程B) 本工程は、エノンIIIを不飽和アルコールI a−aおよ
びI c−aに還元する工程である。
びI c−aに還元する工程である。
還元剤として、アルミニウムイソプロポキシド、ジイ
ソボルニルアルミニウムイソプロポキシド、水素化シア
ノホウ素ナトリウム、水素化トリ−sec−ブチルホウ素
カリウム、水素化ホウ素亜鉛、水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素ナトリウムと塩化セリウム(III)と
の組合わせ、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノキシドジイソブチルアルミニウム、水素化ヘキシルリ
モニルホウ素リチウムまたはBINAL−H[ビナフトー
ル、水素化アルミニウムリチウム、エタノールより調整
(ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエテ
ィー、第106巻、6709頁、1984年)]などを用いること
ができる。
ソボルニルアルミニウムイソプロポキシド、水素化シア
ノホウ素ナトリウム、水素化トリ−sec−ブチルホウ素
カリウム、水素化ホウ素亜鉛、水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素ナトリウムと塩化セリウム(III)と
の組合わせ、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェ
ノキシドジイソブチルアルミニウム、水素化ヘキシルリ
モニルホウ素リチウムまたはBINAL−H[ビナフトー
ル、水素化アルミニウムリチウム、エタノールより調整
(ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエテ
ィー、第106巻、6709頁、1984年)]などを用いること
ができる。
溶媒として、エーテル系のジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、アルコール系のメタノール、エタノー
ル、芳香族炭化水素系のベンゼン、トルエンまたは塩素
化炭化水素系のジクロロメタン、クロロホルムなどを試
薬の性質に応じて、単独でまたは混合して用いるとよ
い。反応は、冷却下または室温にて、数十分間で行なう
ことができる。
ヒドロフラン、アルコール系のメタノール、エタノー
ル、芳香族炭化水素系のベンゼン、トルエンまたは塩素
化炭化水素系のジクロロメタン、クロロホルムなどを試
薬の性質に応じて、単独でまたは混合して用いるとよ
い。反応は、冷却下または室温にて、数十分間で行なう
ことができる。
このようにして得られたアリルアルコールが、フェニ
ルセレニル基を含む場合には、酸化的に脱離してジエニ
ルアルコールとする。
ルセレニル基を含む場合には、酸化的に脱離してジエニ
ルアルコールとする。
フェニルセレニルアルコールをオゾン、過ヨウ素酸ナ
トリウム、過酸化物(例えば、過酸化水素、過酢酸、m
−クロロ過安息香酸)などで酸化してセレノキシドと
し、続いて、塩素化炭化水素系溶媒(例えば、四塩化炭
素、クロロホルム、ジクロロメタンなど)中で、必要に
応じてジイソプロピルアミン存在下、還流することによ
りジエニルアルコールを得ることができる。
トリウム、過酸化物(例えば、過酸化水素、過酢酸、m
−クロロ過安息香酸)などで酸化してセレノキシドと
し、続いて、塩素化炭化水素系溶媒(例えば、四塩化炭
素、クロロホルム、ジクロロメタンなど)中で、必要に
応じてジイソプロピルアミン存在下、還流することによ
りジエニルアルコールを得ることができる。
本工程で得られるアルコールは、エピマーの混合物で
ある。
ある。
本工程により、本発明化合物のうちのヒドロキシが保
護されたものI a−aおよびI c−aが得られる。
護されたものI a−aおよびI c−aが得られる。
(工程C) 本工程は、化合物I a−aまたはII c−aのヒドロキ
シ保護基を除去して、それぞれ化合物I b−aまたはI d
−aを得る工程である。
シ保護基を除去して、それぞれ化合物I b−aまたはI d
−aを得る工程である。
反応は、必要に応じて、酢酸、塩酸、p−トルエンス
ルホン酸、フッ化水素とピリジン、フッ化テトラブチル
アンモニウムなどの試薬を用い、溶媒としてアルコール
系のメタノール、エタノール、エーテル系のエチルエー
テル、テトラヒドロフランまたはアセトニトリル、水な
どを用い室温または加熱下数十分から数時間で達成する
ことができる。本工程で、カルボン酸メチルエステル
が、加水分解される場合があるので、必要に応じてジア
ゾメタンなどを用いてエステル化してもよい。
ルホン酸、フッ化水素とピリジン、フッ化テトラブチル
アンモニウムなどの試薬を用い、溶媒としてアルコール
系のメタノール、エタノール、エーテル系のエチルエー
テル、テトラヒドロフランまたはアセトニトリル、水な
どを用い室温または加熱下数十分から数時間で達成する
ことができる。本工程で、カルボン酸メチルエステル
が、加水分解される場合があるので、必要に応じてジア
ゾメタンなどを用いてエステル化してもよい。
本工程により、本発明化合物のうちのヒドロキシ保護
基が除去された化合物I b−aまたはI d−aが得られ
る。
基が除去された化合物I b−aまたはI d−aが得られ
る。
(工程D) 本工程は、化合物I a−aを接触還元して、化合物I
e′−aを得る工程である。
e′−aを得る工程である。
触媒としてパラジウム、白金、ニッケルなどの金属と
それらの任意の担体(例えば、活性反、アルミナ、硫酸
バリウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウムなど)
との混合物またはホウ化ニッケルもしくはクロロトリス
(トリフェニルホスフィン)ロジウムに常圧または加圧
下水素を吸収させたものを用いるとよい。
それらの任意の担体(例えば、活性反、アルミナ、硫酸
バリウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウムなど)
との混合物またはホウ化ニッケルもしくはクロロトリス
(トリフェニルホスフィン)ロジウムに常圧または加圧
下水素を吸収させたものを用いるとよい。
溶媒として、アルコール系のメタノール、エタノー
ル、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンまたはエステル系の酢酸エチルなどを単
独あるいは混合して用いるとよい。反応は、室温で数時
間から数十時間で行なうことができる。
ル、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンまたはエステル系の酢酸エチルなどを単
独あるいは混合して用いるとよい。反応は、室温で数時
間から数十時間で行なうことができる。
(工程E) 本工程は、化合物I e′−aのヒドロキシ保護基を除
去して、化合物I f−aを得る工程である。
去して、化合物I f−aを得る工程である。
反応は、工程Cと同様に行なえばよい。
本工程により、本発明化合物のうちのヒドロキシ保護
基が除去された化合物I f−aが得られる。
基が除去された化合物I f−aが得られる。
(工程E) 本工程は、化合物I b−a、I d−aまたはI f−aの
カルボン酸エステルを加水分解して、遊離のカルボン酸
I b−b、I d−bまたはI f−bをそれぞれ得る工程で
ある。
カルボン酸エステルを加水分解して、遊離のカルボン酸
I b−b、I d−bまたはI f−bをそれぞれ得る工程で
ある。
反応は、加水分解反応の常法に従い行なうとよい。
本工程により、本発明化合物の遊離のカルボン酸I b
−b、I d−bまたはI f−bを得ることができる。
−b、I d−bまたはI f−bを得ることができる。
(工程G) 本工程は、遊離のカルボン酸I b−bをエステル化し
てカルボン酸のアラルキルエステルI b−a′を得る工
程である。
てカルボン酸のアラルキルエステルI b−a′を得る工
程である。
エステル反応は、1)カルボン酸とアルコールによる
方法、2)酸クロリドとアルコールによる方法、3)カ
ルボン酸塩とハロゲン化物による方法または4)カルボ
ン酸とジアゾ化物による方法などを常法に従って行なう
とよい。
方法、2)酸クロリドとアルコールによる方法、3)カ
ルボン酸塩とハロゲン化物による方法または4)カルボ
ン酸とジアゾ化物による方法などを常法に従って行なう
とよい。
エステルを形成するアルコール、ハロゲン化物、ジア
ゾ化物のアラルキルとして、例えばベンジル、置換ベン
ジル(2,4,6−トリメチルベンジル、4−ブロモベンジ
ル、4−メトキシベンジル)、ジフェニルメチル、トリ
フェニルメチル、ビス(2−ニトロフェニル)メチルま
たは9−アントリルメチルなどを挙げることができる。
ゾ化物のアラルキルとして、例えばベンジル、置換ベン
ジル(2,4,6−トリメチルベンジル、4−ブロモベンジ
ル、4−メトキシベンジル)、ジフェニルメチル、トリ
フェニルメチル、ビス(2−ニトロフェニル)メチルま
たは9−アントリルメチルなどを挙げることができる。
式中、R1、R2、R3およびAは、特に限定しない限り前
記と同義である。
記と同義である。
波線は、αもしくはβ配置またはそれらの混合物を表
わす。
わす。
原料化合物(II)および(III)は、例えば次の反応
工程式に示される方法により製造することができる。
工程式に示される方法により製造することができる。
反応工程 (第1工程) 本工程は、アルコール1のヒドロキシを保護するため
に、ハロゲン化アルキルを用いて塩基存在下アルキル化
し、エーテル2を得る工程である。
に、ハロゲン化アルキルを用いて塩基存在下アルキル化
し、エーテル2を得る工程である。
反応は、ハロゲン化アルキルとして、メトキシメチル
クロリドまたはメトキシメチルブロミドなどを用い、溶
媒として、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロロ
ホルムまたはジメチルスルホキシド、ジメチルホルムア
ミドなどを用い冷却下ないしは室温にて数時間から数十
時間で行なうことができる。塩基として、例えばナトリ
ウムアミド、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン、水酸化ナトリウム、酸化バリウ
ム、酸化銀または水素化ナトリウムなどを用いるとよ
い。
クロリドまたはメトキシメチルブロミドなどを用い、溶
媒として、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロロ
ホルムまたはジメチルスルホキシド、ジメチルホルムア
ミドなどを用い冷却下ないしは室温にて数時間から数十
時間で行なうことができる。塩基として、例えばナトリ
ウムアミド、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン、水酸化ナトリウム、酸化バリウ
ム、酸化銀または水素化ナトリウムなどを用いるとよ
い。
(第2工程) 本工程は、スルフィド2をスルホキシド3に酸化する
工程である。
工程である。
反応は酸化剤として、過酸化物、例えば過酸化水素、
tert−ブチルヒドロペルオキシド、過ギ酸、過酢酸、過
安息香酸、メタクロロ過安息香酸、パラニトロ過安息香
酸などを用い、アルコール系のメタノール、エタノー
ル、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンまたは塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロロホ
ルムなどの溶媒中、冷却下数十分から数時間で行なうこ
とができる。
tert−ブチルヒドロペルオキシド、過ギ酸、過酢酸、過
安息香酸、メタクロロ過安息香酸、パラニトロ過安息香
酸などを用い、アルコール系のメタノール、エタノー
ル、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンまたは塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロロホ
ルムなどの溶媒中、冷却下数十分から数時間で行なうこ
とができる。
(第3工程) 本工程は、スルホキシド3をスルフェン酸エステルに
転位させ、さらに得られたスルフェン酸エステルをエス
テル交換して、化合物4を得る工程である。
転位させ、さらに得られたスルフェン酸エステルをエス
テル交換して、化合物4を得る工程である。
スルホキシド3とスルフェン酸エステルの間の平衡を
スルフェン酸エステル側に移動させるために、トリフェ
ニルホスフィンなどのホスフィン類またはトリメチルホ
スファイト、トリエチルホスファイトなどのホスファイ
ト類を用いるとよい。反応は、芳香族炭化水素系のベン
ゼン、トルエンなどおよびアルコール系のメタノール、
エタノールなどの混合溶媒中、加熱下、数十時間で行な
うことができる。
スルフェン酸エステル側に移動させるために、トリフェ
ニルホスフィンなどのホスフィン類またはトリメチルホ
スファイト、トリエチルホスファイトなどのホスファイ
ト類を用いるとよい。反応は、芳香族炭化水素系のベン
ゼン、トルエンなどおよびアルコール系のメタノール、
エタノールなどの混合溶媒中、加熱下、数十時間で行な
うことができる。
(第4工程) 本工程は、化合物4の二重結合を酸化して化合物5を
得る工程である。
得る工程である。
反応は酸化剤として、過酸化物、例えば過酸化水素、
tert−ブチルヒドロペルオキシド、過ギ酸、過酢酸、過
安息香酸、メタクロロ過安息香酸、パラニトロ過安息香
酸などを用い、アルコール系のメタノール、エタノー
ル、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンなどまたは塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロ
ロホルムなどの溶媒中、冷却下数十分から数時間で行な
うことができる。
tert−ブチルヒドロペルオキシド、過ギ酸、過酢酸、過
安息香酸、メタクロロ過安息香酸、パラニトロ過安息香
酸などを用い、アルコール系のメタノール、エタノー
ル、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンなどまたは塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロ
ロホルムなどの溶媒中、冷却下数十分から数時間で行な
うことができる。
(第5工程) 本工程は、化合物6のヒドロキシを保護する工程であ
る。
る。
保護基を形成する化合物として、メタンスルホニルク
ロリド、p−トルエンスルホニルクロリドなどを挙げる
ことができる。反応は、水素化ナトリウム、トリエチル
アミン、ピリジンなどの塩基存在下、エーテル系のジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、塩素化炭化水素系
のジクロロメタン、クロロホルムまたはジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミドなどを用い冷却下、数十
分から数時間で行なうことができる。
ロリド、p−トルエンスルホニルクロリドなどを挙げる
ことができる。反応は、水素化ナトリウム、トリエチル
アミン、ピリジンなどの塩基存在下、エーテル系のジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、塩素化炭化水素系
のジクロロメタン、クロロホルムまたはジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミドなどを用い冷却下、数十
分から数時間で行なうことができる。
(第6工程) 本工程は、化合物7′のメチルを除去して、化合物
8′を得る工程である。
8′を得る工程である。
反応は、三塩化ホウ素または三臭化ホウ素などを用
い、塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロロホルム
などの溶媒中、冷却下数十分から数時間で行なうことが
できる。
い、塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロロホルム
などの溶媒中、冷却下数十分から数時間で行なうことが
できる。
別法として、メチルエーテルを三酸化クロム−酢酸に
よって酸化して相当するギ酸エステルに導いた後、これ
を加水分解してフェノールを得る方法またはヨウ化水素
酸もしくは臭化水素酸と加熱する方法などがある。
よって酸化して相当するギ酸エステルに導いた後、これ
を加水分解してフェノールを得る方法またはヨウ化水素
酸もしくは臭化水素酸と加熱する方法などがある。
(第7工程) 本工程は、化合物8′のヒドロキシを保護するため
に、ハロゲン化アルキルを用いて、塩基存在下アルキル
化し、エーテル9′を得る工程である。
に、ハロゲン化アルキルを用いて、塩基存在下アルキル
化し、エーテル9′を得る工程である。
ハロゲン化アルキルとして、(2−トリメチルシリ
ル)エトキシメチルクロリドまたは(2−トリメチルシ
リル)エトキシメチルブロミドなどを用いるとよい。反
応は、第1工程に従って行なうとよい。
ル)エトキシメチルクロリドまたは(2−トリメチルシ
リル)エトキシメチルブロミドなどを用いるとよい。反
応は、第1工程に従って行なうとよい。
(第8工程) 本工程は、スルホン酸エステル9′をフェノール10に
変える工程である。
変える工程である。
反応は求核試薬として、アルキルリチウム、例えばメ
チルリチウム、エチルリチウム、イソプロピルリチウ
ム、n−ブチルリチウムなどまたはアルキルマグネシウ
ムハライド(グリニャール試験)、例えばメチルマグネ
シウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプ
ロピルマグネシウムブロミド、n−ブチルマグネシウム
ブロミドなどを用い、エーテル系のジエチルエーテル、
テトラヒドロフランなどの溶媒中、冷却下、数十分から
数時間反応させ、金属付加物を得たのち、水で分解する
ことにより行なうことができる。
チルリチウム、エチルリチウム、イソプロピルリチウ
ム、n−ブチルリチウムなどまたはアルキルマグネシウ
ムハライド(グリニャール試験)、例えばメチルマグネ
シウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプ
ロピルマグネシウムブロミド、n−ブチルマグネシウム
ブロミドなどを用い、エーテル系のジエチルエーテル、
テトラヒドロフランなどの溶媒中、冷却下、数十分から
数時間反応させ、金属付加物を得たのち、水で分解する
ことにより行なうことができる。
(第9工程) 本工程は、化合物5と化合物10を縮合させる工程であ
る。
る。
反応は化合物5を、例えばトリフェニルホスフィンと
アゾジカルボン酸ジエチルとの存在下に、酸性物質であ
る化合物10と冷却下または室温で数十分から数日間反応
させることにより行なわれる。溶媒として、芳香族炭化
水素系のベンゼン、塩素化炭化水素系のジクロロメタ
ン、クロロホルムまたはエーテル系のジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフランなど無水の溶媒を用いるとよ
い。
アゾジカルボン酸ジエチルとの存在下に、酸性物質であ
る化合物10と冷却下または室温で数十分から数日間反応
させることにより行なわれる。溶媒として、芳香族炭化
水素系のベンゼン、塩素化炭化水素系のジクロロメタ
ン、クロロホルムまたはエーテル系のジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフランなど無水の溶媒を用いるとよ
い。
(第10工程) 本工程は、化合物11のヒドロキシ保護基を除去し、化
合物12を得る工程である。
合物12を得る工程である。
反応は、通常シリル保護基を除去するときに用いられ
る方法によればよく、例えばフッ素水素−ピリジンまた
はフッ化テトラブチルアンモニウムなどの試薬を用い
て、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンなどの溶媒中、室温または加熱下、数時間から数日で
行なうことができる。化合物11は、ヒドロキシ保護基が
除去されると自動的に閉環して、化合物12となる。
る方法によればよく、例えばフッ素水素−ピリジンまた
はフッ化テトラブチルアンモニウムなどの試薬を用い
て、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンなどの溶媒中、室温または加熱下、数時間から数日で
行なうことができる。化合物11は、ヒドロキシ保護基が
除去されると自動的に閉環して、化合物12となる。
(第11工程) 本工程は、化合物12のヒドロキシをアリル化して、化
合物14を得る工程である。
合物14を得る工程である。
本工程は、テトラヘドロン(Tetrahedron)、第41
巻、4079頁〜4094頁、1985年記載の方法により行なうこ
とができる。
巻、4079頁〜4094頁、1985年記載の方法により行なうこ
とができる。
まず、化合物12を炭素ラジカルに対する前駆体、例え
ばチオアシル誘導体に変え、次に、得られた前駆体をア
リルスズ、例えばアリル−トリ−n−ブチルスズととも
に光照射すればよい。
ばチオアシル誘導体に変え、次に、得られた前駆体をア
リルスズ、例えばアリル−トリ−n−ブチルスズととも
に光照射すればよい。
アシル化反応は、クロルチオノ炭酸フェニル、チオノ
炭酸ジイミダゾールまたは二硫化炭素−ヨウ化メチルな
どを用いて、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフランなどの溶媒中で行なうことができる。必要に
応じて、メチルリチウム、n−ブチルリチウムなどの塩
基物質存在下反応を行なえばよい。
炭酸ジイミダゾールまたは二硫化炭素−ヨウ化メチルな
どを用いて、エーテル系のジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフランなどの溶媒中で行なうことができる。必要に
応じて、メチルリチウム、n−ブチルリチウムなどの塩
基物質存在下反応を行なえばよい。
光照射反応は、アルゴン気流下、パイレックスフィル
ターを用いて、450W高圧水銀灯で数時間から数十時間光
照射することにより行なわれる。溶媒として、芳香族炭
化水素系のベンゼン、トルエンまたはエステル系の酢酸
エチルなどを単独または混合して用いるとよい。
ターを用いて、450W高圧水銀灯で数時間から数十時間光
照射することにより行なわれる。溶媒として、芳香族炭
化水素系のベンゼン、トルエンまたはエステル系の酢酸
エチルなどを単独または混合して用いるとよい。
(第12工程) 本工程は、メチルエーテル14を脱メチル化して、化合
物15を得る工程である。
物15を得る工程である。
試薬として、チオールのリチウムまたはナトリウムな
どの金属塩、例えば、リチウムメチルチオラート、ナト
リウムエチルチオラート、リチウムn−プロピルチオラ
ート、リチウムn−ブチルチオラートなどを用いるとよ
い。反応は、非プロトン性の極性溶媒、例えばジメチル
ホルムアミド、リン酸ヘキサメチルトリアミドまたはジ
メチルスルホキシドなどを用いて、数十分から数時間で
行なうことができる。
どの金属塩、例えば、リチウムメチルチオラート、ナト
リウムエチルチオラート、リチウムn−プロピルチオラ
ート、リチウムn−ブチルチオラートなどを用いるとよ
い。反応は、非プロトン性の極性溶媒、例えばジメチル
ホルムアミド、リン酸ヘキサメチルトリアミドまたはジ
メチルスルホキシドなどを用いて、数十分から数時間で
行なうことができる。
(第13工程) 本工程は、化合物15を、ハロゲン化アルキルを用い
て、塩基存在下アルキル化し、化合物16′を得る工程で
ある。
て、塩基存在下アルキル化し、化合物16′を得る工程で
ある。
反応に用いるハロゲン化アルキルとしては、臭化酢酸
メチルまたはヨウ化酢酸メチルなどを挙げることができ
る。
メチルまたはヨウ化酢酸メチルなどを挙げることができ
る。
本工程は、第1工程に従って行なうとよい。
(第14工程) 本工程は、化合物16′のヒドロキシ保護基を除去し、
化合物17′を得る工程である。
化合物17′を得る工程である。
試薬は、ルイス酸とスルフィドまたはチオールを組み
合わせて用いるとよい。ルイス酸としては、三フッ化ホ
ウ素−ジエチルエーテル錯体、塩化アルミニウムまたは
臭化アルミニウムなどを挙げることができる。スルフィ
ドとして、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィドま
たはジフェニルスルフィドなどを、チオールとして、メ
タンチオール、エタンチオール、ベンゼンチオールなど
を挙げることができる。反応は、−10℃から室温で、必
要に応じて塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロロ
ホルムなど存在下行なえばよい。
合わせて用いるとよい。ルイス酸としては、三フッ化ホ
ウ素−ジエチルエーテル錯体、塩化アルミニウムまたは
臭化アルミニウムなどを挙げることができる。スルフィ
ドとして、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィドま
たはジフェニルスルフィドなどを、チオールとして、メ
タンチオール、エタンチオール、ベンゼンチオールなど
を挙げることができる。反応は、−10℃から室温で、必
要に応じて塩素化炭化水素系のジクロロメタン、クロロ
ホルムなど存在下行なえばよい。
また別法として、酸触媒(例えば、塩酸、酢酸など)
を用いた加水分解反応によっても行なうことができる。
を用いた加水分解反応によっても行なうことができる。
(第15工程) 本工程は、化合物17′のヒドロキシを、以後の反応条
件から保護するために保護基を導入する工程である。反
応は、tert−ブチルジメチルシリルクロライド、tert−
ブチルジフェニルシリルクロライド、トリメチルシリル
クロライドなどを用い、トリエチルアミン、ピリジン、
4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾールなどの塩基
存在下、室温または加温下にて数時間から数日間で達成
することができる。用いる溶媒としては、芳香族炭化水
素系のベンゼン、トルエン、塩化炭化水素系のクロロホ
ルム、ジクロロメタンまたはジメチルホルムアミドなど
を挙げることができる。あるいは反応は、p−トルエン
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸・ピリジニウム
塩、アンバーリスト15[ローム・アンド・ハース社(Ro
hm & Haas Co.)]などの酸性触媒の存在下、ジヒドロ
ピランと室温下に処理して達成することができる。用い
る溶媒としては、エーテル系のジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、炭化水素系のヘキサン、芳香族炭化水
素系のベンゼン、トルエンまたは塩化炭化水素系のクロ
ロホルム、ジクロロメタンなどを挙げることができる。
件から保護するために保護基を導入する工程である。反
応は、tert−ブチルジメチルシリルクロライド、tert−
ブチルジフェニルシリルクロライド、トリメチルシリル
クロライドなどを用い、トリエチルアミン、ピリジン、
4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾールなどの塩基
存在下、室温または加温下にて数時間から数日間で達成
することができる。用いる溶媒としては、芳香族炭化水
素系のベンゼン、トルエン、塩化炭化水素系のクロロホ
ルム、ジクロロメタンまたはジメチルホルムアミドなど
を挙げることができる。あるいは反応は、p−トルエン
スルホン酸、p−トルエンスルホン酸・ピリジニウム
塩、アンバーリスト15[ローム・アンド・ハース社(Ro
hm & Haas Co.)]などの酸性触媒の存在下、ジヒドロ
ピランと室温下に処理して達成することができる。用い
る溶媒としては、エーテル系のジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、炭化水素系のヘキサン、芳香族炭化水
素系のベンゼン、トルエンまたは塩化炭化水素系のクロ
ロホルム、ジクロロメタンなどを挙げることができる。
(第16工程) 本工程は、化合物18′を二重結合の転位を伴うハロゲ
ン化反応に付し、化合物19′を得る工程である。
ン化反応に付し、化合物19′を得る工程である。
本工程は、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedoron
Letters)、第44巻、3909頁〜3912頁、1977年記載の方
法に従って行なうとよい。
Letters)、第44巻、3909頁〜3912頁、1977年記載の方
法に従って行なうとよい。
化合物18′を、フェニルセレネニルクロライドまたは
ブロマイドと共に、四塩化炭素中で冷却下十数分間反応
させ、アンチ−マルコフニコフ付加体(anti−Markovni
kov adducts)を得る。得られた付加体をピリジンを含
む過酸化水素水を用いて、冷却下ないし室温にて、数時
間酸化することにより化合物19′を得ることができる。
ブロマイドと共に、四塩化炭素中で冷却下十数分間反応
させ、アンチ−マルコフニコフ付加体(anti−Markovni
kov adducts)を得る。得られた付加体をピリジンを含
む過酸化水素水を用いて、冷却下ないし室温にて、数時
間酸化することにより化合物19′を得ることができる。
(第17工程) 本工程は、化合物19′に対しカルボン酸塩による置換
反応を行って化合物20′を得る工程である。
反応を行って化合物20′を得る工程である。
カルボン酸塩としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、ク
ロロ酢酸、メトキシ酢酸、フェノキシ酢酸または安息香
酸などのナトリウムまたはセシウム塩を挙げることがで
きる。
ロロ酢酸、メトキシ酢酸、フェノキシ酢酸または安息香
酸などのナトリウムまたはセシウム塩を挙げることがで
きる。
反応は、非極性溶媒の芳香族炭化水素系のベンゼン、
トルエンまたは極性溶媒のジメチルホルムアミド、リン
酸ヘキサメチルトリアミドまたはジメチルスルホキシド
などの溶媒中、数時間から数十時間加熱するとよい。非
極性溶媒を用いるときは、反応を促進させるために、ク
ラウンエーテル様の有機層−水層移動触媒、例えば18−
クラウン−6を加えてもよい。
トルエンまたは極性溶媒のジメチルホルムアミド、リン
酸ヘキサメチルトリアミドまたはジメチルスルホキシド
などの溶媒中、数時間から数十時間加熱するとよい。非
極性溶媒を用いるときは、反応を促進させるために、ク
ラウンエーテル様の有機層−水層移動触媒、例えば18−
クラウン−6を加えてもよい。
(第18工程) 本工程は、エステル20′を加水分解してアルコール2
1′を得る工程である。
1′を得る工程である。
反応は、エステルの加水分解の常法に従って行なうと
よい。必要に応じて触媒として、酸(例えば、塩酸、硫
酸など)または塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化バリウムなど)を用いてもよい。溶媒とし
て、アルコール系のメタノール、エタノール、塩素化炭
化水素系のジクロロメタン、クロロホルムまたは水など
を必要に応じて混合して用いるとよい。
よい。必要に応じて触媒として、酸(例えば、塩酸、硫
酸など)または塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化バリウムなど)を用いてもよい。溶媒とし
て、アルコール系のメタノール、エタノール、塩素化炭
化水素系のジクロロメタン、クロロホルムまたは水など
を必要に応じて混合して用いるとよい。
加水分解反応で、メチルエステルが一部カルボン酸に
加水分解された場合には、ジアゾメタンなどを用いてエ
ステル化するとよい。
加水分解された場合には、ジアゾメタンなどを用いてエ
ステル化するとよい。
(第19工程) 本工程は、アルコール21′をアルデヒドII′に酸化す
る工程である。
る工程である。
反応は酸化剤として、クロム酸系の酸化剤、例えばコ
リンズ試薬、ピリジニウム・クロロクロメートもしくは
ピリジニウム・ジクロメートなどを用いる方法、または
酸化剤としてジメチルスルホキシドと塩化オキサリル、
塩化スルフリルもしくはピリジン三酸化イオウをトリエ
チルアミン、4−ジメチルアミノピリジンなどの塩基と
共に組み合わせる方法によればよい。反応は試薬の性質
に応じて、芳香族炭化水素系のベンゼン、塩素化炭化水
素系のクロロホルム、ジクロロメタン、エーテル系のジ
エチルエーテルまたはアセトンなどの溶媒中で冷却から
加温下で数十分から数時間で達成できる。
リンズ試薬、ピリジニウム・クロロクロメートもしくは
ピリジニウム・ジクロメートなどを用いる方法、または
酸化剤としてジメチルスルホキシドと塩化オキサリル、
塩化スルフリルもしくはピリジン三酸化イオウをトリエ
チルアミン、4−ジメチルアミノピリジンなどの塩基と
共に組み合わせる方法によればよい。反応は試薬の性質
に応じて、芳香族炭化水素系のベンゼン、塩素化炭化水
素系のクロロホルム、ジクロロメタン、エーテル系のジ
エチルエーテルまたはアセトンなどの溶媒中で冷却から
加温下で数十分から数時間で達成できる。
(第20工程) 本工程は、化合物20′を酸化して、グリコール22′を
得る工程である。
得る工程である。
酸化剤として、アルカリ性過マンガン酸カリウム水溶
液または四酸化オスミウムなどを用いるとよい。酸化剤
にアルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液を用いる場合
には、硫酸マグネシウムなどを加えるとよい。酸化剤に
四酸化オスミウムを用いる場合には、ピリジンなどのア
ミン類を加えて環状オスミウムエステルの生成を促進さ
せ、これを亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムな
どにより処理するとよい。これらの反応に用いる溶媒と
しては、アルコール系のメタノール、エタノール、プロ
パノール、tert−ブタノールなど、エーテル系のジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど、芳
香族炭化水素系のベンゼンなど、塩素化水素系のジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素またはアセトン、
酢酸エチルなどを試薬の性質に応じて用いるとよい。反
応は、室温で数時間から数日間で行なうことができる。
液または四酸化オスミウムなどを用いるとよい。酸化剤
にアルカリ性過マンガン酸カリウム水溶液を用いる場合
には、硫酸マグネシウムなどを加えるとよい。酸化剤に
四酸化オスミウムを用いる場合には、ピリジンなどのア
ミン類を加えて環状オスミウムエステルの生成を促進さ
せ、これを亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムな
どにより処理するとよい。これらの反応に用いる溶媒と
しては、アルコール系のメタノール、エタノール、プロ
パノール、tert−ブタノールなど、エーテル系のジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど、芳
香族炭化水素系のベンゼンなど、塩素化水素系のジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素またはアセトン、
酢酸エチルなどを試薬の性質に応じて用いるとよい。反
応は、室温で数時間から数日間で行なうことができる。
(第21工程) 本工程は、グリコール22′を開裂させてアルデヒド2
3′を得る工程である。
3′を得る工程である。
酸化剤として、例えば過ヨウ素塩酸(過ヨウ素酸ナト
リウムまたは過ヨウ素酸カリウム)または四酢酸鉛など
を用いるとよい。酸化剤として、過ヨウ素酸塩を用いる
場合には、溶媒としてアルコール系のメタノール、エタ
ノールなどまたはエーテル系のジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなどの有機溶媒と水との混
合溶媒を用いる。酸化剤として、四酢酸鉛を用いる場合
には、芳香族炭化水素系のベンゼンなどの溶媒を用い、
必要に応じて、触媒としてトリクロロ酢酸などの酸を加
えるとよい。反応は室温で、数十分から数時間で行なう
ことができる。
リウムまたは過ヨウ素酸カリウム)または四酢酸鉛など
を用いるとよい。酸化剤として、過ヨウ素酸塩を用いる
場合には、溶媒としてアルコール系のメタノール、エタ
ノールなどまたはエーテル系のジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなどの有機溶媒と水との混
合溶媒を用いる。酸化剤として、四酢酸鉛を用いる場合
には、芳香族炭化水素系のベンゼンなどの溶媒を用い、
必要に応じて、触媒としてトリクロロ酢酸などの酸を加
えるとよい。反応は室温で、数十分から数時間で行なう
ことができる。
(第22工程) 本工程は、アルデヒド23′をホスホン酸エステルと反
応させて不飽和ケトンIIIを得る工程である。
応させて不飽和ケトンIIIを得る工程である。
反応は、塩基として、水素化ナトリウム、ナトリウム
アミドなどの塩基を用い、1,2−ジメトキシエタンまた
はテトラヒドロフランなどの溶媒中、ホーナー−ワズワ
ース−エモンス(Horner−Wadsworth−Emmons)反応に
従って行なうとよい。
アミドなどの塩基を用い、1,2−ジメトキシエタンまた
はテトラヒドロフランなどの溶媒中、ホーナー−ワズワ
ース−エモンス(Horner−Wadsworth−Emmons)反応に
従って行なうとよい。
本反応で用いるホスホン酸エステルとしては、縮合さ
せたい側鎖を有するもの、即ち、2−オキソヘプチルホ
スホン酸ジメチル、2−オキソ−3−メチルヘプチルホ
スホン酸ジメチル、2−オキソ−3,3−ジメチルヘプチ
ルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−4−メチルオクチ
ルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−4,8−ジメチル−
7−ノニルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−3−メチ
ル−5−ヘプチニルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−
5−オクチニルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−2−
シクロペンチルエチルホスホン酸ジメチルエステル、2
−オキソ−2−シクロヘキシルエチルホスホン酸ジメチ
ルエステル、2−オキソ−3−シクロヘキシルプロピル
ホスホン酸ジメチルエステル、2−オキソ−4−フェノ
キシペンチルホスホン酸ジメチルエステル、(S)−
(−)−2−オキソ−4−メチル−7−オクテニルホス
ホン酸ジメチルエステル、2−オキソ−4−(フェノキ
シメチル)ペンチルホスホン酸ジメチルエステルまたは
2−オキソ−4−(フェニルセレニルメチル)オクチル
ホスホン酸ジメチルエステルなどを挙げることができ
る。
せたい側鎖を有するもの、即ち、2−オキソヘプチルホ
スホン酸ジメチル、2−オキソ−3−メチルヘプチルホ
スホン酸ジメチル、2−オキソ−3,3−ジメチルヘプチ
ルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−4−メチルオクチ
ルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−4,8−ジメチル−
7−ノニルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−3−メチ
ル−5−ヘプチニルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−
5−オクチニルホスホン酸ジメチル、2−オキソ−2−
シクロペンチルエチルホスホン酸ジメチルエステル、2
−オキソ−2−シクロヘキシルエチルホスホン酸ジメチ
ルエステル、2−オキソ−3−シクロヘキシルプロピル
ホスホン酸ジメチルエステル、2−オキソ−4−フェノ
キシペンチルホスホン酸ジメチルエステル、(S)−
(−)−2−オキソ−4−メチル−7−オクテニルホス
ホン酸ジメチルエステル、2−オキソ−4−(フェノキ
シメチル)ペンチルホスホン酸ジメチルエステルまたは
2−オキソ−4−(フェニルセレニルメチル)オクチル
ホスホン酸ジメチルエステルなどを挙げることができ
る。
例えば、2−オキソ−4−フェノキシペンチルホスホ
ン酸ジメチルは以下のように製造できる。
ン酸ジメチルは以下のように製造できる。
まず、1位のヒドロキシが保護されている1,3−ブタ
ンジオールを、第9工程の方法に従ってフェノール、ト
リフェニルホスフィンおよびアゾジカルボン酸ジエチル
と反応させ、対応する3−O−フェノールエステルにす
る。つぎに、1位のヒドロキシ保護基を除去し、得られ
たアルコールをクロム酸系酸化剤(例えば、ジョーンズ
試薬)などでカルボン酸に酸化し、エステル化するとよ
い。得られたエステルを、メチルホスホン酸ジメチルと
塩基物質より得られるアニオンと処理することにより目
的化合物を得ることができる。
ンジオールを、第9工程の方法に従ってフェノール、ト
リフェニルホスフィンおよびアゾジカルボン酸ジエチル
と反応させ、対応する3−O−フェノールエステルにす
る。つぎに、1位のヒドロキシ保護基を除去し、得られ
たアルコールをクロム酸系酸化剤(例えば、ジョーンズ
試薬)などでカルボン酸に酸化し、エステル化するとよ
い。得られたエステルを、メチルホスホン酸ジメチルと
塩基物質より得られるアニオンと処理することにより目
的化合物を得ることができる。
2−オキソ−4−メチル−7−オクテニルホスホン酸
ジメチルは以下のように製造できる。
ジメチルは以下のように製造できる。
シトロネロールをクロル酸系酸化剤(例えば、ジョー
ンズ試薬)で酸化してカルボン酸とし、引き続いてエス
テル化し、シトロネル酸エステルを得る。次に、二重結
合を第4工程記載の方法に従い、過酸化物を用いてエポ
キシ化し、さらに過ヨウ素酸塩で酸化的に開裂させアル
デヒドを得る。このアルデヒドを、臭化トリメチルホス
ホニウムと塩基物質を用いてウィッティヒ反応に付し、
オレフィンを得る。このようにして得られた化合物を、
塩基物質存在下、メチルホスホン酸ジメチルと縮合させ
目的化合物を得ることができる。出発化合物として
(S)−(−)−シトロネロールなどの光学活性体を用
い、同様に反応を行なうと、(S)−2−オキソ−4−
メチル−7−オクテニルホスホン酸ジメチルなどの光学
活性体を得ることができる。
ンズ試薬)で酸化してカルボン酸とし、引き続いてエス
テル化し、シトロネル酸エステルを得る。次に、二重結
合を第4工程記載の方法に従い、過酸化物を用いてエポ
キシ化し、さらに過ヨウ素酸塩で酸化的に開裂させアル
デヒドを得る。このアルデヒドを、臭化トリメチルホス
ホニウムと塩基物質を用いてウィッティヒ反応に付し、
オレフィンを得る。このようにして得られた化合物を、
塩基物質存在下、メチルホスホン酸ジメチルと縮合させ
目的化合物を得ることができる。出発化合物として
(S)−(−)−シトロネロールなどの光学活性体を用
い、同様に反応を行なうと、(S)−2−オキソ−4−
メチル−7−オクテニルホスホン酸ジメチルなどの光学
活性体を得ることができる。
2−オキソ−4−(フェノキシメチル)ペンチルホス
ホン酸ジメチルは、上記と同様の方法により、4−フェ
ノキシ−3−メチルブタン酸とメチルホスホン酸ジメチ
ルとを、塩基物質存在下縮合させることにより得ること
ができる。
ホン酸ジメチルは、上記と同様の方法により、4−フェ
ノキシ−3−メチルブタン酸とメチルホスホン酸ジメチ
ルとを、塩基物質存在下縮合させることにより得ること
ができる。
2−オキソ−4−(フェニルセレニルメチル)オクチ
ルホスホン酸ジメチルは以下のようにして得ることがで
きる。
ルホスホン酸ジメチルは以下のようにして得ることがで
きる。
2(5H)−フラノンを塩化トリメチルシリル存在下ジ
−n−ブチル銅リチウム(臭化第I銅−ジメチルスルフ
ィド錯体およびn−ブチルリチウムより調整)を用いて
アルキル化する。次に、ラクトン環を、ジフェニルセレ
ニドを乾燥ジメチルホルムアミド中水素化ホウ素ナトリ
ウムで還元することにより得られたフェニルセレン酸ナ
トリウムで開環し、カルボン酸を得、エステル化する。
得られたエステルを塩基存在下、メチルホスホン酸ジメ
チルと縮合させることにより目的化合物を得ることがで
きる。
−n−ブチル銅リチウム(臭化第I銅−ジメチルスルフ
ィド錯体およびn−ブチルリチウムより調整)を用いて
アルキル化する。次に、ラクトン環を、ジフェニルセレ
ニドを乾燥ジメチルホルムアミド中水素化ホウ素ナトリ
ウムで還元することにより得られたフェニルセレン酸ナ
トリウムで開環し、カルボン酸を得、エステル化する。
得られたエステルを塩基存在下、メチルホスホン酸ジメ
チルと縮合させることにより目的化合物を得ることがで
きる。
反応工程式中、R1、R2、R3およびAは、特に限定しな
い限り前記と同義である。
い限り前記と同義である。
R4はメタンスルホニル、p−トルエンスルホニルなど
の置換スルホニルを意味する。
の置換スルホニルを意味する。
R5は(メチルチオ)チオカルボニル、1−イミダゾリ
ルチオカルボニル、フェノキシチオカルボニルなどのチ
オアシルを意味する。
ルチオカルボニル、フェノキシチオカルボニルなどのチ
オアシルを意味する。
R6は、アセチル、トリフルオロアセチル、クロロアセ
チル、メトキシアセチル、フェノキシアセチルなどのア
ルカノイルまたはベンゾイルなどのアロイルを意味す
る。
チル、メトキシアセチル、フェノキシアセチルなどのア
ルカノイルまたはベンゾイルなどのアロイルを意味す
る。
Halは塩素、臭素またはヨウ素などのハロゲンを意味
する。
する。
SEMは(2−トリメチルシリル)エトキシメチル、TMS
は2−トリメチルシリル、Phはフェニルをそれぞれ表わ
す。
は2−トリメチルシリル、Phはフェニルをそれぞれ表わ
す。
以下に参考例、実施例および物理恒数を示し、さらに
詳しく発明の態様を明らかにするが、本発明の範囲がこ
れらに限定されるものではない。
詳しく発明の態様を明らかにするが、本発明の範囲がこ
れらに限定されるものではない。
以下の参考例および実施例において、それぞれの化合
物は、それぞれの段階において、一方の鏡像異性体で表
わされている。化合物の相対配置または絶対配置は、そ
れぞれ化合物名のR、SまたはR*、S*表示によって
示されている。
物は、それぞれの段階において、一方の鏡像異性体で表
わされている。化合物の相対配置または絶対配置は、そ
れぞれ化合物名のR、SまたはR*、S*表示によって
示されている。
波線は、αもしくはβ配置またはそれらの混合物を表
わす。
わす。
参考例−1 (3R *,4R *)−4−メトキシメトキシ−3−フエニ
ルチオ−1−シクロペンテン2の製造 アルコール1 85.0g(0.443モル)とジイソプロピル
エチルアミン109ml(0.626モル)を乾燥ジクロロメタン
500mlに溶解し、氷冷下、メトキシメチルクロリド38.0m
l(0.500モル)のジクロロメタン100ml溶液を滴下す
る。滴下終了後、室温に戻し、更に23時間撹拌する。反
応液を、氷冷した1N塩酸150mlにあけ、ジクロロメタン
で2回抽出する。抽出液を、水、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で各1回洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去した後、減圧蒸留
し、目的とする2を98.6g(収率94.3%)油状物質とし
て得る。
ルチオ−1−シクロペンテン2の製造 アルコール1 85.0g(0.443モル)とジイソプロピル
エチルアミン109ml(0.626モル)を乾燥ジクロロメタン
500mlに溶解し、氷冷下、メトキシメチルクロリド38.0m
l(0.500モル)のジクロロメタン100ml溶液を滴下す
る。滴下終了後、室温に戻し、更に23時間撹拌する。反
応液を、氷冷した1N塩酸150mlにあけ、ジクロロメタン
で2回抽出する。抽出液を、水、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で各1回洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去した後、減圧蒸留
し、目的とする2を98.6g(収率94.3%)油状物質とし
て得る。
・沸点98〜100℃(0.03mmHg) ・1H−NMR:δ(CDCl3)2.33(1H,m),2.67(1H,m),3.2
3(3H,s),4.11〜4.23(1H,m),4.23〜4.40(1H,m),4.
50(1H,d,J=9Hz),4.52(1H,d,J=9Hz),5.64〜5.93
(2H,m),7.13〜7.51(5H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3064,3004,2952,2828,1585,1482,1
439,1148,1098,1037,915cm-1. ・MS:m/z M+236. 参考例−2 (3R *,4R *)−4−メトキシメトキシ−3−フエニ
ルスルフエニル−1−シクロペンテン 窒素気流下、スルフイド2(参考例−1)98.6g(0.4
18モル)の乾燥ジクロロメタン1溶液に、−60〜−70
℃に於いて、85%m−クロロ過安息香酸108g(0.502モ
ル)の乾燥ジクロロメタン1.4溶液を1.5時間かけて滴
下する。滴下終了後、同温にて更に20分撹拌する。反応
液に、ジメチルスルフイド9.2ml(0.125モル)を加え、
反応を停止する。反応液を濾過し、濾液は減圧下溶媒を
留去する。残渣をエーテル1.2に溶解し、1N−水酸化
ナトリウム水溶液、水、飽和塩化アンモニウム水溶液で
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下
溶媒を留去して、目的とするスルホキシド3の粗生成物
を106g油状物質として得る。このものは精製する事なく
次の反応に用いる。
3(3H,s),4.11〜4.23(1H,m),4.23〜4.40(1H,m),4.
50(1H,d,J=9Hz),4.52(1H,d,J=9Hz),5.64〜5.93
(2H,m),7.13〜7.51(5H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3064,3004,2952,2828,1585,1482,1
439,1148,1098,1037,915cm-1. ・MS:m/z M+236. 参考例−2 (3R *,4R *)−4−メトキシメトキシ−3−フエニ
ルスルフエニル−1−シクロペンテン 窒素気流下、スルフイド2(参考例−1)98.6g(0.4
18モル)の乾燥ジクロロメタン1溶液に、−60〜−70
℃に於いて、85%m−クロロ過安息香酸108g(0.502モ
ル)の乾燥ジクロロメタン1.4溶液を1.5時間かけて滴
下する。滴下終了後、同温にて更に20分撹拌する。反応
液に、ジメチルスルフイド9.2ml(0.125モル)を加え、
反応を停止する。反応液を濾過し、濾液は減圧下溶媒を
留去する。残渣をエーテル1.2に溶解し、1N−水酸化
ナトリウム水溶液、水、飽和塩化アンモニウム水溶液で
洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下
溶媒を留去して、目的とするスルホキシド3の粗生成物
を106g油状物質として得る。このものは精製する事なく
次の反応に用いる。
参考例−3 (1R *,4R *)−4−メトキシメトキシ−2−シクロ
ペンテン−1−オール4の製造 窒素気流下、スルホキシド3(参考例−2)の粗生成
物106g及びトリフエニルホスフイン165g(0.623モル)
をトルエン1、メタノール300mlの混合溶媒に溶解
し、60℃に於いて、40時間撹拌する。減圧下溶媒を留去
した後、残渣をエーテル300mlに溶解し、氷冷下n−ペ
ンタン300mlを滴下する。析出した結晶を濾過した後、
濾液は、減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイー精製(シリカゲル600g、酢酸エチル:ベンゼン=
0:1〜1:0)を行い、更に減圧蒸留して、目的とするアル
コール4を48.3g(2工程通算収率80.2%)油状物質と
して得る。
ペンテン−1−オール4の製造 窒素気流下、スルホキシド3(参考例−2)の粗生成
物106g及びトリフエニルホスフイン165g(0.623モル)
をトルエン1、メタノール300mlの混合溶媒に溶解
し、60℃に於いて、40時間撹拌する。減圧下溶媒を留去
した後、残渣をエーテル300mlに溶解し、氷冷下n−ペ
ンタン300mlを滴下する。析出した結晶を濾過した後、
濾液は、減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイー精製(シリカゲル600g、酢酸エチル:ベンゼン=
0:1〜1:0)を行い、更に減圧蒸留して、目的とするアル
コール4を48.3g(2工程通算収率80.2%)油状物質と
して得る。
・沸点80〜81℃(1mmHg) ・1H−NMR:δ(CDCl3)1.70〜2.35(3H,m),3.35(3H,
s),4.65(2H,s),4.77〜5.20(2H,m),5.94〜6.13(2
H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3004,2944,2892,1360,1148,1
097,1033,914cm-1. ・MS:mz(M−1)+143. 参考例−4 (1R *,2R *,3S *,4R *)−2,3−エポキシ−4−
メトキシメトキシ−1−シクロペンタノール5の製造 オレフイン4(参考例−3)27.0g(0.188モル)を乾
燥ジクロロメタン400mlに溶解し、室温に於いて、80%
m−クロロ過安息香酸48.5g(0.225モル)を加え、終夜
撹拌を行う。ドライアイス−アセトン浴で冷却した反応
液にジメチルスルフイド4.1ml(0.056モル)を加え、同
温にて更に10分間撹拌する。反応液を濾過し、濾液は、
アルミナ(グレードII)150gで更に濾過する。アルミナ
をエーテル1.8で洗浄し、濾液及び洗浄液を合わせ、
減圧下濃縮する。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフイー精製(シリカゲル450g、酢酸エチル:n−ヘキサ
ン=1:2〜1:1)して、目的とするエポキシド5を25.9g
(収率86.3%)を油状物質として得る。
s),4.65(2H,s),4.77〜5.20(2H,m),5.94〜6.13(2
H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3004,2944,2892,1360,1148,1
097,1033,914cm-1. ・MS:mz(M−1)+143. 参考例−4 (1R *,2R *,3S *,4R *)−2,3−エポキシ−4−
メトキシメトキシ−1−シクロペンタノール5の製造 オレフイン4(参考例−3)27.0g(0.188モル)を乾
燥ジクロロメタン400mlに溶解し、室温に於いて、80%
m−クロロ過安息香酸48.5g(0.225モル)を加え、終夜
撹拌を行う。ドライアイス−アセトン浴で冷却した反応
液にジメチルスルフイド4.1ml(0.056モル)を加え、同
温にて更に10分間撹拌する。反応液を濾過し、濾液は、
アルミナ(グレードII)150gで更に濾過する。アルミナ
をエーテル1.8で洗浄し、濾液及び洗浄液を合わせ、
減圧下濃縮する。残渣を、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフイー精製(シリカゲル450g、酢酸エチル:n−ヘキサ
ン=1:2〜1:1)して、目的とするエポキシド5を25.9g
(収率86.3%)を油状物質として得る。
・1H−NMR:δ(CDCl3)1.45(1H,ddd,J=6Hz,8Hz,15H
z),2.07(1H,dd,J=8Hz,15Hz),2.27(1H,d,J=8Hz,−
OH),3.37(3H,s),3.49〜3.60(2H,m),4.25(1H,d,
J=6Hz),4.37〜4.60(1H,m),4.64(2H,s)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3588,3004,2952,2896,1397,1150,1
102,1042,915,869cm-1. ・MS:m/z(M−1)+159. 参考例−5 2−メタンスルホニルオキシ−1,3−ジメトキシベンゼ
ン7の製造 窒素気流下、60%水素化ナトリウム23.3g(0.583モ
ル)のジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)400ml
懸濁液に、氷冷下、2,6−ジメトキシフエノール[アル
ドリツチ製(Aldrich)]6、75g(0.486モル)のDMF13
0ml溶液を、30分間で滴下する。滴下終了後、25分間撹
拌を続けた後、メタンスルホニルクロリド54.3ml(0.68
0モル)のDMF130ml溶液を滴下し、更に同温にて30分撹
拌する。氷水1.8に反応液をあけ、ベンゼンで2回抽
出する。抽出液は、1N水酸化ナトリウム水溶液、水、飽
和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。減圧下、溶媒を留去して、目的とする
スルホン酸エステル7の粗結晶を、112g得る。このもの
は精製することなく次の反応に用いる。
z),2.07(1H,dd,J=8Hz,15Hz),2.27(1H,d,J=8Hz,−
OH),3.37(3H,s),3.49〜3.60(2H,m),4.25(1H,d,
J=6Hz),4.37〜4.60(1H,m),4.64(2H,s)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3588,3004,2952,2896,1397,1150,1
102,1042,915,869cm-1. ・MS:m/z(M−1)+159. 参考例−5 2−メタンスルホニルオキシ−1,3−ジメトキシベンゼ
ン7の製造 窒素気流下、60%水素化ナトリウム23.3g(0.583モ
ル)のジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)400ml
懸濁液に、氷冷下、2,6−ジメトキシフエノール[アル
ドリツチ製(Aldrich)]6、75g(0.486モル)のDMF13
0ml溶液を、30分間で滴下する。滴下終了後、25分間撹
拌を続けた後、メタンスルホニルクロリド54.3ml(0.68
0モル)のDMF130ml溶液を滴下し、更に同温にて30分撹
拌する。氷水1.8に反応液をあけ、ベンゼンで2回抽
出する。抽出液は、1N水酸化ナトリウム水溶液、水、飽
和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。減圧下、溶媒を留去して、目的とする
スルホン酸エステル7の粗結晶を、112g得る。このもの
は精製することなく次の反応に用いる。
参考例−6 2−メタンスルホニルオキシ−3−メトキシフエノール
8の製造 窒化気流下、エチルエーテル7(参考例−5)の粗結
晶112gのジクロロメタン1溶液に、−60〜−70℃に於
いて、三臭化ホウ素125g(0.500モル)のジクロロメタ
ン500ml溶液を滴下する。滴下終了後、−40℃まで昇温
し、同温にて40分間撹拌する。反応液を水1.5にあ
け、ジクロロメタンで2回抽出する。抽出後は、希炭酸
水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。減圧下、溶媒を留去して、目的とするフエ
ノール8の粗結晶を94g得る。ベンゼンより再結晶し、
融点105〜106℃の8 80.0g(2工程通算収率75.5%)
を得る。
8の製造 窒化気流下、エチルエーテル7(参考例−5)の粗結
晶112gのジクロロメタン1溶液に、−60〜−70℃に於
いて、三臭化ホウ素125g(0.500モル)のジクロロメタ
ン500ml溶液を滴下する。滴下終了後、−40℃まで昇温
し、同温にて40分間撹拌する。反応液を水1.5にあ
け、ジクロロメタンで2回抽出する。抽出後は、希炭酸
水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。減圧下、溶媒を留去して、目的とするフエ
ノール8の粗結晶を94g得る。ベンゼンより再結晶し、
融点105〜106℃の8 80.0g(2工程通算収率75.5%)
を得る。
・融点105〜106℃(ベンゼン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)3.26(3H,s),3.64(3H,s),5.9
5(1H,br,s),6.53(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.64(1H,dd,
J=2Hz,8Hz),7.09(1H,t,J=8Hz)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3568,3472,1609,1497,1483,1371,1
344,1146,1092,973,869cm-1. ・MS:m/z M+218. 参考例−7 2−メタンスルホニルオキシ−1−メトキシ−3−
[[(2−トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]ベ
ンゼン9の製造 窒素気流下、フェノール8(参考例−6)25.0g(0.1
15モル)及びジイソプロピルエチルアミン29.3ml(0.17
3モル)のジクロロメタン400ml溶液に、氷冷下、(2−
トリメチルシリル)エトキシメチル クロリド(SEM−C
l)25.0ml(0.141モル)のジクロロメタン125ml溶液を
滴下する。滴下終了後、室温に戻し、3時間撹拌した
後、乾燥メタノール(45ml)1.11モル)を加え、更に終
夜撹拌する。反応液は、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去して、目的とするエ
ーテル9の粗生成物を44g油状物質として得る。このも
のは精製する事なく次の反応に用いる。
5(1H,br,s),6.53(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.64(1H,dd,
J=2Hz,8Hz),7.09(1H,t,J=8Hz)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3568,3472,1609,1497,1483,1371,1
344,1146,1092,973,869cm-1. ・MS:m/z M+218. 参考例−7 2−メタンスルホニルオキシ−1−メトキシ−3−
[[(2−トリメチルシリル)エトキシ]メトキシ]ベ
ンゼン9の製造 窒素気流下、フェノール8(参考例−6)25.0g(0.1
15モル)及びジイソプロピルエチルアミン29.3ml(0.17
3モル)のジクロロメタン400ml溶液に、氷冷下、(2−
トリメチルシリル)エトキシメチル クロリド(SEM−C
l)25.0ml(0.141モル)のジクロロメタン125ml溶液を
滴下する。滴下終了後、室温に戻し、3時間撹拌した
後、乾燥メタノール(45ml)1.11モル)を加え、更に終
夜撹拌する。反応液は、1N塩酸、水、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去して、目的とするエ
ーテル9の粗生成物を44g油状物質として得る。このも
のは精製する事なく次の反応に用いる。
参考例−8 2−メトキシ−6−[[(2−トリメチルシリル)エト
キシ]メトキシ]フエノール10の製造 窒素気流下、メタンスルホン酸エステル9(参考例−
7)の粗生成物44gの乾燥エーテル750ml溶液に、−60〜
−70℃に於いてn−ブチルリチウム(1.6N,n−ヘキサン
溶液)130ml(0.207モル)を滴下する。滴下終了後、同
温にて20分間撹拌し、反応液を低温のまま、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液1.5に注ぎ、反応を停止する。エー
テルで2回抽出し、抽出液は水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下、溶媒を留去
した残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフイー精製
(シリカゲル700g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)し
て、目的とするフエノール10を29.7g(2工程通算収率9
5.7%)油状物質として得る。
キシ]メトキシ]フエノール10の製造 窒素気流下、メタンスルホン酸エステル9(参考例−
7)の粗生成物44gの乾燥エーテル750ml溶液に、−60〜
−70℃に於いてn−ブチルリチウム(1.6N,n−ヘキサン
溶液)130ml(0.207モル)を滴下する。滴下終了後、同
温にて20分間撹拌し、反応液を低温のまま、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液1.5に注ぎ、反応を停止する。エー
テルで2回抽出し、抽出液は水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下、溶媒を留去
した残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフイー精製
(シリカゲル700g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9)し
て、目的とするフエノール10を29.7g(2工程通算収率9
5.7%)油状物質として得る。
・1H−NMR:δ(CDCl3)0.0(9H,s),0.94(2H,dd,J=8H
z,9Hz),3.78(2H,dd,J=8Hz,9Hz),3.74(3H,s),5.21
(2H,s),5.83(1H,br.s),6.50〜6.80(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3544,2960,1619,1505,1481,1075,1
003,860,837cm-1. ・MS:m/z M+270. 参考例−9 1−[[(1R *,2S *,3R *,4S *)−2,3−エポキ
シ−4−メトキシメトキシ−1−シクロペンチル]オキ
シ]−2−メトキシ−6−[(2−トリメチルシリルエ
トキシ)メトキシ]ベンゼン11の製造 窒素気流下、フエノール10(参考例−8)39.3g(0.1
46モル)、アルコール5(参考例−4)25.8g(0.161モ
ル)及びトリフエニルホスフイン49.6g(0.189モル)の
乾燥テトラヒドロフラン(以下、THFと略す。)750m溶
液に、氷冷下、アゾジカルボン酸ジエチル25.2ml(0.16
0モル)を徐々に滴下する。滴下終了後室温に戻し、3
日間撹拌の後、トリフエニルホスフイン11.4g(0.044モ
ル)及びアゾジカルボン酸ジエチル6.9ml(0.044モル)
を追加し、更に2日間撹拌する。減圧下、溶媒を留去し
た反応液残渣に、エーテル50mlを加え、ドライアイス−
アセトン浴で冷却する。析出した結晶を濾別し、濾液
を、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフイー
精製(シリカゲル1.5kg、酢酸エチル:ベンゼン=1:50
〜1:9)して、目的とするエポキシエーテル11を51.8kg
(収率86.2%、化合物10より)油状物質として得る。
z,9Hz),3.78(2H,dd,J=8Hz,9Hz),3.74(3H,s),5.21
(2H,s),5.83(1H,br.s),6.50〜6.80(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3544,2960,1619,1505,1481,1075,1
003,860,837cm-1. ・MS:m/z M+270. 参考例−9 1−[[(1R *,2S *,3R *,4S *)−2,3−エポキ
シ−4−メトキシメトキシ−1−シクロペンチル]オキ
シ]−2−メトキシ−6−[(2−トリメチルシリルエ
トキシ)メトキシ]ベンゼン11の製造 窒素気流下、フエノール10(参考例−8)39.3g(0.1
46モル)、アルコール5(参考例−4)25.8g(0.161モ
ル)及びトリフエニルホスフイン49.6g(0.189モル)の
乾燥テトラヒドロフラン(以下、THFと略す。)750m溶
液に、氷冷下、アゾジカルボン酸ジエチル25.2ml(0.16
0モル)を徐々に滴下する。滴下終了後室温に戻し、3
日間撹拌の後、トリフエニルホスフイン11.4g(0.044モ
ル)及びアゾジカルボン酸ジエチル6.9ml(0.044モル)
を追加し、更に2日間撹拌する。減圧下、溶媒を留去し
た反応液残渣に、エーテル50mlを加え、ドライアイス−
アセトン浴で冷却する。析出した結晶を濾別し、濾液
を、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフイー
精製(シリカゲル1.5kg、酢酸エチル:ベンゼン=1:50
〜1:9)して、目的とするエポキシエーテル11を51.8kg
(収率86.2%、化合物10より)油状物質として得る。
・1H−NMR:δ(CDCl3)0.0(9H,s),0.92(2H,dd,J=8H
z,9Hz),1.76〜2.33(2H,m),3.41(3H,s),3.80(3H,
s),3.65〜3.90(4H,m),4.26(1H,d,J=6Hz),4.50(1
H,d,J=6Hz),4.73(2H,s),5.20(2H,s),6.57(1H,d
d,J=2Hz,8Hz),6.76(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.96(1H,
t,J=8Hz)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3004,2960,2896,2840,1598,1490,1
476,1249,1108,1073,1012,859,847,837cm-1. ・MS:m/z M+412. 参考例−10 (1R *,2S *,3aR *,9aS *)−5−メトキシ−2−
メトキシメトキシ−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−
シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−1−オ
ール12の製造 窒素気流下、エポキシド11(参考例−9)51.8g(0.1
25モル)の乾燥THF190ml溶液に、フツ化テトラ−n−ブ
チルアンモニウム(1M,THF溶液)251ml(0.250モル)を
加え、55℃、で3日間撹拌する。反応液を水にあけ、酢
酸エチルで2回抽出する。抽出液は、水、飽和塩化アン
モニウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
する。減圧下溶媒を留去した残渣を、シリカゲルカラム
クロマトグラフイー精製(シリカゲル700g、酢酸エチ
ル:n−ヘキサン=1:2〜1:1)し、更にエーテル−n−ヘ
キサン混合溶媒より結晶化を行つて、目的とするベンゾ
ジオキシン12を31.7g(収率89.6%)得る。
z,9Hz),1.76〜2.33(2H,m),3.41(3H,s),3.80(3H,
s),3.65〜3.90(4H,m),4.26(1H,d,J=6Hz),4.50(1
H,d,J=6Hz),4.73(2H,s),5.20(2H,s),6.57(1H,d
d,J=2Hz,8Hz),6.76(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.96(1H,
t,J=8Hz)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3004,2960,2896,2840,1598,1490,1
476,1249,1108,1073,1012,859,847,837cm-1. ・MS:m/z M+412. 参考例−10 (1R *,2S *,3aR *,9aS *)−5−メトキシ−2−
メトキシメトキシ−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−
シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−1−オ
ール12の製造 窒素気流下、エポキシド11(参考例−9)51.8g(0.1
25モル)の乾燥THF190ml溶液に、フツ化テトラ−n−ブ
チルアンモニウム(1M,THF溶液)251ml(0.250モル)を
加え、55℃、で3日間撹拌する。反応液を水にあけ、酢
酸エチルで2回抽出する。抽出液は、水、飽和塩化アン
モニウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
する。減圧下溶媒を留去した残渣を、シリカゲルカラム
クロマトグラフイー精製(シリカゲル700g、酢酸エチ
ル:n−ヘキサン=1:2〜1:1)し、更にエーテル−n−ヘ
キサン混合溶媒より結晶化を行つて、目的とするベンゾ
ジオキシン12を31.7g(収率89.6%)得る。
・融点69.0〜70.0℃(エーテル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)2.13(1H,ddd,J=2.5Hz,6Hz,15H
z),2.62(1H,ddd,J=6Hz,10Hz,15Hz),3.37(3H,s),
3.83(3H,s),3.50〜3.95(2H,m),4.05〜4.41(3H,
m),4.67(2H,s),6.47(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.57(1
H,dd,J=2Hz,8Hz),6.80(1H,t,J=8Hz)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3476,3004,2952,2896,2844,1603,1
499,1475,1280,1110,1082cm-1. ・MS:m/z M+282. 参考例−11 (1R *,2S *,3aR *,9aR *)−5−メトキシ−2−
メトキシメトキシ−1−[[(フエノキシ)チオカルボ
ニル]オキシ]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シ
クロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン13の製造 窒素気流下、アルコール12(参考例−10)15.0g(53.
2ミリモル)の乾燥THF150ml溶液に、−60〜−70℃に於
いて、n−ブチルリチウム(1.6Nn−ヘキサン溶液)36.
6ml(58.6ミリモル)を滴下する。滴下終了後、20分間
撹拌し、クロロチオノ炭酸フエニル8.82ml(63.9ミリモ
ル)を加え、同温にて更に20分間撹拌する。30分間かけ
て0℃まで昇温し、同温にて更に1時間撹拌した後、飽
和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止する。反応
液を酢酸エチルで2回抽出し、抽出液は、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。減圧下溶媒留去した残渣を、シリ
カゲルカラムクロマトグラフイー精製(シリカゲル400
g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5〜1:2)して、目的と
するチオノ炭酸エステル13を20.4g(収率91.9%)結晶
として得る。
z),2.62(1H,ddd,J=6Hz,10Hz,15Hz),3.37(3H,s),
3.83(3H,s),3.50〜3.95(2H,m),4.05〜4.41(3H,
m),4.67(2H,s),6.47(1H,dd,J=2Hz,8Hz),6.57(1
H,dd,J=2Hz,8Hz),6.80(1H,t,J=8Hz)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3476,3004,2952,2896,2844,1603,1
499,1475,1280,1110,1082cm-1. ・MS:m/z M+282. 参考例−11 (1R *,2S *,3aR *,9aR *)−5−メトキシ−2−
メトキシメトキシ−1−[[(フエノキシ)チオカルボ
ニル]オキシ]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シ
クロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン13の製造 窒素気流下、アルコール12(参考例−10)15.0g(53.
2ミリモル)の乾燥THF150ml溶液に、−60〜−70℃に於
いて、n−ブチルリチウム(1.6Nn−ヘキサン溶液)36.
6ml(58.6ミリモル)を滴下する。滴下終了後、20分間
撹拌し、クロロチオノ炭酸フエニル8.82ml(63.9ミリモ
ル)を加え、同温にて更に20分間撹拌する。30分間かけ
て0℃まで昇温し、同温にて更に1時間撹拌した後、飽
和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止する。反応
液を酢酸エチルで2回抽出し、抽出液は、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。減圧下溶媒留去した残渣を、シリ
カゲルカラムクロマトグラフイー精製(シリカゲル400
g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5〜1:2)して、目的と
するチオノ炭酸エステル13を20.4g(収率91.9%)結晶
として得る。
・融点100〜102℃(ベンゼン−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)2.17(1H,dt,J=7Hz,15Hz),2.6
6(1H,ddd,J=6Hz,8Hz,15Hz),3.33(3H,s),3.85(3H,
s),4.14〜4.75(5H,m),5.82(1H,t,J=4Hz),6.43〜
6.88(3H,m),7.03〜7.52(5H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3008,2956,1603,1500,1492,1477,1
290,1189,1111,1039cm-1. ・MS:m/z M+418. 参考例−12 (1R *,2S *,3aR *,9aS *)−5−メトキシ−2−
メトキシメトキシ−1−(2−プロペニル)−2,3,3a,9
a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベ
ンゾジオキシン14の製造 チオノ炭酸エステル(参考例−11)13、20.44g(48.9
ミリモル)と、アリル−トリ−n−ブチル錫48.9g(148
ミリモル)を乾燥ベンゼン400mlに溶解し、アルゴンを
1時間通じ、完全に脱気を行う。アルゴン気流下、パイ
レツクスフイルターを通して450W高圧水銀灯で10時間光
照射を行う。反応液を、減圧濃縮後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製[1)シリカゲル600g、
酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5〜1:3、2)シリカゲル70
0g、酢酸エチル:ジクロロメタン=3:97]して、目的と
するオレフイン14を11.2g(収率74.8%)結晶として得
る。
6(1H,ddd,J=6Hz,8Hz,15Hz),3.33(3H,s),3.85(3H,
s),4.14〜4.75(5H,m),5.82(1H,t,J=4Hz),6.43〜
6.88(3H,m),7.03〜7.52(5H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3008,2956,1603,1500,1492,1477,1
290,1189,1111,1039cm-1. ・MS:m/z M+418. 参考例−12 (1R *,2S *,3aR *,9aS *)−5−メトキシ−2−
メトキシメトキシ−1−(2−プロペニル)−2,3,3a,9
a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベ
ンゾジオキシン14の製造 チオノ炭酸エステル(参考例−11)13、20.44g(48.9
ミリモル)と、アリル−トリ−n−ブチル錫48.9g(148
ミリモル)を乾燥ベンゼン400mlに溶解し、アルゴンを
1時間通じ、完全に脱気を行う。アルゴン気流下、パイ
レツクスフイルターを通して450W高圧水銀灯で10時間光
照射を行う。反応液を、減圧濃縮後、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製[1)シリカゲル600g、
酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5〜1:3、2)シリカゲル70
0g、酢酸エチル:ジクロロメタン=3:97]して、目的と
するオレフイン14を11.2g(収率74.8%)結晶として得
る。
・融点48.5〜49.5℃(n−ペンタン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)1.93〜2.57(5H,m),3.33(3H,
s),3.85(3H,s),3.72〜4.23(2H,m),4.26〜4.45(1
H,m),4.59(2H,m),4.98〜5.30(2H,m),5.60〜6.13
(1H,m),6.40〜6.65(2H,m),6.78(1H,t,J=8Hz)pp
m. ・IR:νmax(CHCl3)3008,2948,2844,1642,1603,1499,1
477,1282,1254,1107,1037,918cm-1. ・MS:m/z M+306. 参考例−13 (1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−メトキシメトキ
シ−1−(2−プロペニル)−2,3,3a,9a−テトラヒド
ロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシ
ン−5−オール15の製造 窒素気流下、n−ブチルメルカプタン5.25ml(49ミリ
モル)のリン酸ヘキサメチルトリアミド(以下HMPAと略
す。)30ml溶液に、氷冷下、n−ブチルリチウム(1.58
Nn−ヘキサン溶液)30ml(47ミリモル)を滴下する。滴
下終了後室温に戻し、減圧下n−ヘキサンを留去する。
反応液に、メチルエーテル14(参考例−12)6.00g(19.
6ミリモル)のHMPA20ml溶液を加え、100℃に於て、30分
間撹拌を行う。反応液に、飽和塩化アンモニウム水溶液
を加え、酢酸エチルで3回抽出する。抽出液は、水、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
減圧濃縮した残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフ
イー精製(シリカゲル150g、酢酸エチル:n−ヘキサン=
1:3)して、目的とするフエノール15を5.64g(収率98.5
%)油状物質として得る。
s),3.85(3H,s),3.72〜4.23(2H,m),4.26〜4.45(1
H,m),4.59(2H,m),4.98〜5.30(2H,m),5.60〜6.13
(1H,m),6.40〜6.65(2H,m),6.78(1H,t,J=8Hz)pp
m. ・IR:νmax(CHCl3)3008,2948,2844,1642,1603,1499,1
477,1282,1254,1107,1037,918cm-1. ・MS:m/z M+306. 参考例−13 (1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−メトキシメトキ
シ−1−(2−プロペニル)−2,3,3a,9a−テトラヒド
ロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシ
ン−5−オール15の製造 窒素気流下、n−ブチルメルカプタン5.25ml(49ミリ
モル)のリン酸ヘキサメチルトリアミド(以下HMPAと略
す。)30ml溶液に、氷冷下、n−ブチルリチウム(1.58
Nn−ヘキサン溶液)30ml(47ミリモル)を滴下する。滴
下終了後室温に戻し、減圧下n−ヘキサンを留去する。
反応液に、メチルエーテル14(参考例−12)6.00g(19.
6ミリモル)のHMPA20ml溶液を加え、100℃に於て、30分
間撹拌を行う。反応液に、飽和塩化アンモニウム水溶液
を加え、酢酸エチルで3回抽出する。抽出液は、水、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
減圧濃縮した残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフ
イー精製(シリカゲル150g、酢酸エチル:n−ヘキサン=
1:3)して、目的とするフエノール15を5.64g(収率98.5
%)油状物質として得る。
・1H−NMR:δ(CDCl3)1.90〜2.56(5H,m),3.33(3H,
S),3.72〜4.36(3H,m),4.57(2H,m),4.96〜5.26(2
H,m),5.43(1H,br.s),5.62〜6.11(1H,m),6.38〜6.5
7(2H,m),6.72(1H,t,J=8Hz)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3552,3008,2948,1642,1610,1499,1
487,1272,1090,1040,917cm-1. ・MS:m/z M+292. 参考例−14 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−メトキシメト
キシ−1−(2−プロペニル)−2,3,3a,9a−テトラヒ
ドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキ
シン−5−イル]オキシ酢酸メチル16の製造 窒素気流下、60%水素化ナトリウム850mg(21.2ミリ
モル)の乾燥ジメトキシエタン(以下DMEと略す。)50m
l懸濁液に、氷冷下、フエノール15(参考例−13)5.64g
(19.3ミリモル)のDME40ml溶液を滴下する。滴下終了
後室温に戻し、20分間撹拌を行い、臭化酢酸メチル3.65
ml(38.6ミリモル)を加えた後、終夜撹拌する。反応液
に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで3
回抽出する。抽出液は、水、飽和食塩水で洗浄後、減圧
濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー精
製(シリカゲル150g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)
して、目的とするメチルエステル16を6.32g(収率89.9
%)結晶として得る。
S),3.72〜4.36(3H,m),4.57(2H,m),4.96〜5.26(2
H,m),5.43(1H,br.s),5.62〜6.11(1H,m),6.38〜6.5
7(2H,m),6.72(1H,t,J=8Hz)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3552,3008,2948,1642,1610,1499,1
487,1272,1090,1040,917cm-1. ・MS:m/z M+292. 参考例−14 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−メトキシメト
キシ−1−(2−プロペニル)−2,3,3a,9a−テトラヒ
ドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキ
シン−5−イル]オキシ酢酸メチル16の製造 窒素気流下、60%水素化ナトリウム850mg(21.2ミリ
モル)の乾燥ジメトキシエタン(以下DMEと略す。)50m
l懸濁液に、氷冷下、フエノール15(参考例−13)5.64g
(19.3ミリモル)のDME40ml溶液を滴下する。滴下終了
後室温に戻し、20分間撹拌を行い、臭化酢酸メチル3.65
ml(38.6ミリモル)を加えた後、終夜撹拌する。反応液
に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで3
回抽出する。抽出液は、水、飽和食塩水で洗浄後、減圧
濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー精
製(シリカゲル150g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:2)
して、目的とするメチルエステル16を6.32g(収率89.9
%)結晶として得る。
・融点65.0〜66.0℃(エーテル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)1.94〜2.56(5H,m),3.33(3H,
s),3.76(3H,s),3.75〜4.46(3H,m),4.58(2H,s),
4.67(2H,s),4.98〜5.27(2H,m),6.59〜6.14(1H,
m),6.35〜6.85(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3012,2960,1764,1742,1643,1600,1
499,1476,1441,1287,1125,1037,917cm-1. ・MS:m/z M+364. 参考例−15 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−(2−プロペニル)−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−
1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−
5−イル]オキシ酢酸メチル17の製造 窒素気流下、メトキシメチルエーテル16(参考例−1
4)6.32g(17.4ミリモル)及び、ジメチルスルフイド6.
38ml(86.8ミリモル)のジクロロメタン95ml溶液に、氷
冷下、三フツ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体10.9ml
(86.8ミリモル)を滴下し、同温にて2時間撹拌する。
反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液600mlを加え、3
0分間激しく撹拌する。反応液をジクロロメタンで3回
抽出し、抽出液は、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
減圧濃縮した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー精製(シリカゲル150g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:
2〜1:1)して、目的とするアルコール17を5.20g(収率9
3.6%)結晶として得る。
s),3.76(3H,s),3.75〜4.46(3H,m),4.58(2H,s),
4.67(2H,s),4.98〜5.27(2H,m),6.59〜6.14(1H,
m),6.35〜6.85(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3012,2960,1764,1742,1643,1600,1
499,1476,1441,1287,1125,1037,917cm-1. ・MS:m/z M+364. 参考例−15 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−(2−プロペニル)−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−
1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−
5−イル]オキシ酢酸メチル17の製造 窒素気流下、メトキシメチルエーテル16(参考例−1
4)6.32g(17.4ミリモル)及び、ジメチルスルフイド6.
38ml(86.8ミリモル)のジクロロメタン95ml溶液に、氷
冷下、三フツ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体10.9ml
(86.8ミリモル)を滴下し、同温にて2時間撹拌する。
反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液600mlを加え、3
0分間激しく撹拌する。反応液をジクロロメタンで3回
抽出し、抽出液は、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
減圧濃縮した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー精製(シリカゲル150g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:
2〜1:1)して、目的とするアルコール17を5.20g(収率9
3.6%)結晶として得る。
・融点101〜102℃(エーテル) ・1H−NMR:δ(CDCl3)1.91〜2.60(6H,m),3.76(3H,
s),3.84〜4.20(2H,m),4.22〜4.43(1H,m),4.67(2
H,m),4.99〜5.28(2H,m),5.65〜6.10(1H,m),6.36〜
6.86(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3592,3012,2960,1763,1744,1642,1
600,1498,1476,1287,1271,1125cm-1. ・MS:m/z M+320. 参考例−16 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1(2−プロペニル)−2,3,3
a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1.
4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチル18
の製造 アルコール17(参考例−15)のN,N−ジメチルホルム
アミド(以下DMFと略す。)60ml溶液に、N,N−ジメチル
アミノピリジン3.97g(32.5ミリモル)及びt−ブチル
ジフエニルシリルクロリド6.34ml(24.4ミリモル)を加
え、3日間室温で撹拌する。反応液を水にあけ、酢酸エ
チルで3回抽出し、抽出液は、1N−塩酸、水、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄する。無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバーカ
ラム、サイズC(2本)、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:
5)して、目的とするシルエーテル18を8.82g(収率97.1
%)油状物質として得る。
s),3.84〜4.20(2H,m),4.22〜4.43(1H,m),4.67(2
H,m),4.99〜5.28(2H,m),5.65〜6.10(1H,m),6.36〜
6.86(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3592,3012,2960,1763,1744,1642,1
600,1498,1476,1287,1271,1125cm-1. ・MS:m/z M+320. 参考例−16 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1(2−プロペニル)−2,3,3
a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1.
4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチル18
の製造 アルコール17(参考例−15)のN,N−ジメチルホルム
アミド(以下DMFと略す。)60ml溶液に、N,N−ジメチル
アミノピリジン3.97g(32.5ミリモル)及びt−ブチル
ジフエニルシリルクロリド6.34ml(24.4ミリモル)を加
え、3日間室温で撹拌する。反応液を水にあけ、酢酸エ
チルで3回抽出し、抽出液は、1N−塩酸、水、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄する。無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバーカ
ラム、サイズC(2本)、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:
5)して、目的とするシルエーテル18を8.82g(収率97.1
%)油状物質として得る。
・1H−NMR:δ(CDCl3)1.05(9H,s),1.84〜2.53(5H,
m),3.77(3H,s),3.83〜4.03(2H,m),4.13〜4.35(1
H,m),4.68(2H,s),4.75〜5.01(2H,m),5.41〜5.88
(1H,m),6.40〜6.87(3H,m),7.30〜7.50(6H,m),7.5
8〜7.78(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3076,2960,2936,2864,1764,1742,1
642,1600,1498,1476,1429,1287,1115,920,821,612cm-1. ・MS:m/z M+558. 参考例−17 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(E)−3−クロロ−1
−プロペニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シ
クロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イ
ル]オキシ酢酸メチル19の製造 窒素気流下、オレフイン18(参考例−16)8.82g(15.
8ミリモル)の四塩化炭素70ml溶液に、氷冷下、フエニ
ルセレネニルクロリド3.32g(17.4ミリモル)の四塩化
炭素50ml溶液を45分間で滴下する。滴下終了後更に15分
間撹拌し、同温に於て、ピリジン1.66ml(20.5ミリモ
ル)及び30%過酸化水素水20mlを加えて20分間撹拌す
る。室温に戻し、1時間30分撹拌した後、反応液を水に
あけ、ジクロロメタンで2回抽出する。抽出液は、1N−
塩酸、水、希炭酸水素ナトリウム水溶液は、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧濃縮
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー精製
(メルク社ローバーカラム、サイズC(2本)、酢酸エ
チル:n−ヘキサン=1:4)して、目的とするアリルクロ
リド19を7.20g(収率77.0%)結晶として得る。
m),3.77(3H,s),3.83〜4.03(2H,m),4.13〜4.35(1
H,m),4.68(2H,s),4.75〜5.01(2H,m),5.41〜5.88
(1H,m),6.40〜6.87(3H,m),7.30〜7.50(6H,m),7.5
8〜7.78(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3076,2960,2936,2864,1764,1742,1
642,1600,1498,1476,1429,1287,1115,920,821,612cm-1. ・MS:m/z M+558. 参考例−17 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(E)−3−クロロ−1
−プロペニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シ
クロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イ
ル]オキシ酢酸メチル19の製造 窒素気流下、オレフイン18(参考例−16)8.82g(15.
8ミリモル)の四塩化炭素70ml溶液に、氷冷下、フエニ
ルセレネニルクロリド3.32g(17.4ミリモル)の四塩化
炭素50ml溶液を45分間で滴下する。滴下終了後更に15分
間撹拌し、同温に於て、ピリジン1.66ml(20.5ミリモ
ル)及び30%過酸化水素水20mlを加えて20分間撹拌す
る。室温に戻し、1時間30分撹拌した後、反応液を水に
あけ、ジクロロメタンで2回抽出する。抽出液は、1N−
塩酸、水、希炭酸水素ナトリウム水溶液は、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧濃縮
後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー精製
(メルク社ローバーカラム、サイズC(2本)、酢酸エ
チル:n−ヘキサン=1:4)して、目的とするアリルクロ
リド19を7.20g(収率77.0%)結晶として得る。
・融点:127〜130℃(エーテル) ・1H−NMR:δ(CDCl3)1.03(9H,s),2.04〜2.23(2H,
m),2.91(1H,dt,J=7Hz,9Hz),3.77(3H,s),3.87〜4.
28(5H,m),4.70(2H,s),5.46(1H,dd,J=7Hz,16Hz),
5.68(1H,dd,J=6Hz,16Hz),6.39〜6.86(3H,m),7.30
〜7.50(6H,m),7.56〜7.75(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3012,2960,2936,2864,1764,1744,1
601,1498,1476,1429,1289,1114,966,822,613cm-1. ・MS:m/z M+592,594. 参考例−18 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−1−[(E)−3
−アセトキシ−1−プロペニル]−2−t−ブチルジフ
エニルシリルオキシ−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H
−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−
イル]オキシ酢酸メチル20の製造 窒素気流下、アリルクロリド19(参考例−17)5.10g
(8.60ミリモル)のトルエン150ml溶液に、酢酸セシウ
ム4.95g(25.8ミリモル)及び18−クラウン−6 2.27g
(8.60ミリモル)を加え、24時間加熱還流する。室温に
戻した反応液に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、
酢酸エチルで2回抽出する。抽出液は、水、飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶
媒を留去して、目的とする酢酸エステル20の粗結晶を得
る。このものを、酢酸エチル−n−ヘキサン混合溶媒よ
り2回再結晶を行つて、融点132〜134℃の(E)−酢酸
エステル20を4.26g(収率80.4%)得る。
m),2.91(1H,dt,J=7Hz,9Hz),3.77(3H,s),3.87〜4.
28(5H,m),4.70(2H,s),5.46(1H,dd,J=7Hz,16Hz),
5.68(1H,dd,J=6Hz,16Hz),6.39〜6.86(3H,m),7.30
〜7.50(6H,m),7.56〜7.75(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3012,2960,2936,2864,1764,1744,1
601,1498,1476,1429,1289,1114,966,822,613cm-1. ・MS:m/z M+592,594. 参考例−18 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−1−[(E)−3
−アセトキシ−1−プロペニル]−2−t−ブチルジフ
エニルシリルオキシ−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H
−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−
イル]オキシ酢酸メチル20の製造 窒素気流下、アリルクロリド19(参考例−17)5.10g
(8.60ミリモル)のトルエン150ml溶液に、酢酸セシウ
ム4.95g(25.8ミリモル)及び18−クラウン−6 2.27g
(8.60ミリモル)を加え、24時間加熱還流する。室温に
戻した反応液に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、
酢酸エチルで2回抽出する。抽出液は、水、飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶
媒を留去して、目的とする酢酸エステル20の粗結晶を得
る。このものを、酢酸エチル−n−ヘキサン混合溶媒よ
り2回再結晶を行つて、融点132〜134℃の(E)−酢酸
エステル20を4.26g(収率80.4%)得る。
・融点:132〜134℃(酢酸エチル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)1.03(9H,s),2.03(3H,s),2.0
0〜2.25(2H,m),2.77〜3.06(1H,m),3.76(3H,s),3.
78〜4.28(3H,m),4.44(2H,d,J=5Hz),4.72(2H,s),
5.33〜5.82(2H,m),6.40〜6.87(3H,m),7.30〜7.48
(6H,m),7.59〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3012,2960,2936,2864,1763,1738,1
600,1498,1478,1240,1114,968,822,695,612cm-1. ・MS:m/z M+616. 参考例−19 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(E)−3−ヒドロキシ
−1−プロペニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H
−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−
イル]オキシ酢酸メチル21の製造 酢酸エステル20(参考例−18)6.12g(9.92ミリモ
ル)のジクロロメタン40ml、及びメタノール40ml溶液
に、炭酸カリウム1.65g(11.9ミリモル)を加え、室温
で2時間撹拌する。反応液に1N−塩酸26ml(26ミリモ
ル)を加え、減圧下、有機溶媒を留去後、飽和食塩水を
加えて酢酸エチルで3回抽出する。抽出液は、水、飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減
圧下溶媒を留去した残渣には、メチルエステルがけん化
されたカルボン酸が一部含まれるため、以下のようにジ
アゾメタンで処理し、エチルエステルへ戻す。上記得ら
れた反応物をメタノール100mlに溶解し、氷冷下、ジア
ゾメタンのエーテル溶液を反応液が黄色を呈するまで加
える。反応液を減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバーカラ
ム、サイズC(2本)、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:
1)して、目的とするアリルアルコール21を得る。この
ものを、エーテル−n−ヘキサン混合溶媒より結晶化し
て、5.35g(収率93.7%)の結晶を得る。
0〜2.25(2H,m),2.77〜3.06(1H,m),3.76(3H,s),3.
78〜4.28(3H,m),4.44(2H,d,J=5Hz),4.72(2H,s),
5.33〜5.82(2H,m),6.40〜6.87(3H,m),7.30〜7.48
(6H,m),7.59〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3012,2960,2936,2864,1763,1738,1
600,1498,1478,1240,1114,968,822,695,612cm-1. ・MS:m/z M+616. 参考例−19 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(E)−3−ヒドロキシ
−1−プロペニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H
−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−
イル]オキシ酢酸メチル21の製造 酢酸エステル20(参考例−18)6.12g(9.92ミリモ
ル)のジクロロメタン40ml、及びメタノール40ml溶液
に、炭酸カリウム1.65g(11.9ミリモル)を加え、室温
で2時間撹拌する。反応液に1N−塩酸26ml(26ミリモ
ル)を加え、減圧下、有機溶媒を留去後、飽和食塩水を
加えて酢酸エチルで3回抽出する。抽出液は、水、飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減
圧下溶媒を留去した残渣には、メチルエステルがけん化
されたカルボン酸が一部含まれるため、以下のようにジ
アゾメタンで処理し、エチルエステルへ戻す。上記得ら
れた反応物をメタノール100mlに溶解し、氷冷下、ジア
ゾメタンのエーテル溶液を反応液が黄色を呈するまで加
える。反応液を減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバーカラ
ム、サイズC(2本)、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:
1)して、目的とするアリルアルコール21を得る。この
ものを、エーテル−n−ヘキサン混合溶媒より結晶化し
て、5.35g(収率93.7%)の結晶を得る。
・融点:102.5〜103.5℃(エーテル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)1.03(9H,s),1.51(1H,s,−O
H),2.08〜2.27(2H,m),2.75〜3.06(1H,m),3.77(3
H,s),3.87〜4.30(5H,m),4.71(2H,s),5.38(1H,dd,
J=8Hz,16Hz),5.66(1H,td,J=5Hz,16Hz),6.39〜6.85
(3H,m),7.29〜7.48(6H,m),7.58〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3616,3012,2960,2936,2864,1764,1
743,1600,1498,1476,1429,1288,1113,971,822,696,612c
m-1. ・MS:m/z M+574. 参考例−20 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(E)−3−オキソ−1
−プロペニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シ
クロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イ
ル]−オキシ酢酸メチルIIの製造 アリルアルコール21(参考例−19)3.35g(5.83ミリ
モル)のジクロロメタン70ml溶液に、ピリジニウムクロ
ロクロメイト(PCC)2.51g(11.6ミリモル)を加え、室
温で3時間撹拌する。反応液にエーテル160mlを加え、
2分間撹拌した後、フロリジル34gを用いて反応液を濾
過する。フロリジルは、エーテル500mlで洗浄し、濾液
と、洗液を合わせ、減圧下溶媒を留去する。残渣を、エ
ーテル−n−ヘキサン混合溶媒より結晶化して、目的と
するアルデヒドIIを3.19g(収率95.6%)結晶として得
る。
H),2.08〜2.27(2H,m),2.75〜3.06(1H,m),3.77(3
H,s),3.87〜4.30(5H,m),4.71(2H,s),5.38(1H,dd,
J=8Hz,16Hz),5.66(1H,td,J=5Hz,16Hz),6.39〜6.85
(3H,m),7.29〜7.48(6H,m),7.58〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3616,3012,2960,2936,2864,1764,1
743,1600,1498,1476,1429,1288,1113,971,822,696,612c
m-1. ・MS:m/z M+574. 参考例−20 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(E)−3−オキソ−1
−プロペニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シ
クロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イ
ル]−オキシ酢酸メチルIIの製造 アリルアルコール21(参考例−19)3.35g(5.83ミリ
モル)のジクロロメタン70ml溶液に、ピリジニウムクロ
ロクロメイト(PCC)2.51g(11.6ミリモル)を加え、室
温で3時間撹拌する。反応液にエーテル160mlを加え、
2分間撹拌した後、フロリジル34gを用いて反応液を濾
過する。フロリジルは、エーテル500mlで洗浄し、濾液
と、洗液を合わせ、減圧下溶媒を留去する。残渣を、エ
ーテル−n−ヘキサン混合溶媒より結晶化して、目的と
するアルデヒドIIを3.19g(収率95.6%)結晶として得
る。
・融点:103.5〜104.8℃(エーテル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)1.03(9H,s),2.20〜2.37(2H,
m),2.98〜3.36(1H,m),3.78(3H,s),4.00〜4.30(3
H,m),4.71(2H,s),6.15(1H,dd,J=7Hz,16Hz),6.33
(1H,dd,J=7Hz,16Hz),6.40〜6.85(3H,m),7.28〜7.4
7(6H,m),7.53〜7.72(4H,m),9.23(1H,d,J=7Hz)pp
m. ・IR:νmax(CHCl3)3012,2960,2936,2864,1764,1743,1
692,1601,1499,1476,1429,1290,1113,974,823,697,612c
m-1. ・MS:m/z M+572. 実施例−1 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(3S *,1E)−3−ヒ
ドロキシ−1−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒド
ロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシ
ン−5−イル]オキシ酢酸メチルI aa−a及び[(1R
*,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジフエニル
シリルオキシ−1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキシ
−1−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H
−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−
イル]オキシ酢酸メチルI ca−aの製造 窒素気流下、アルデヒドII(参考例−20)962mg(1.6
8ミリモル)の乾燥THF20ml溶液に、−78℃に於いて、n
−ペンチルマグネシウムブロミド(1.1N、THF溶液)1.8
3ml(2.01ミリモル)を滴下する。滴下終了後、同温に
て更に15分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液
を加え、反応を停止する。反応液は、酢酸エチルで3回
抽出し、抽出液は、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去した残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフイー精製(メルク社ロ
ーバーカラム、サイズB(2本)、酢酸エチル:トルエ
ン=1:10〜1:6)して、目的とするアリルアルコールの
うち、低極性異性体I aa−aを517mg(収率47.7%)油
状物質として、また、高極性異性体I ca−aを252mg
(収率20.7%)結晶として得る。I aa−a ・1H−NMR:δ(CDCl3)0.87(3H,t,J=6Hz),1.03(9H,
s),1.00〜1.90(9H,m),2.05〜2.25(2H,m),2.76〜3.
03(1H,m),3.79(3H,s),3.80〜4.30(4H,m),4.72(2
H,s),5.22〜5.70(2H,m),6.40〜6.87(3H,m),7.30〜
7.50(6H,m),7.60〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3008,2960,2936,2864,1763,1
743,1600,1498,1475,1429,1292,1114,970,821,697,612c
m-1. ・MS:m/z M+644.I ca−a ・融点:83〜84℃(エーテル−n−ペンタン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)0.87(3H,t,J=6Hz),1.03(9H,
z),1.00〜1.90(9H,m),2.05〜2.25(2H,m),2.76〜3.
03(1H,m),3.79(3H,s),3.80〜4.30(4H,m),4.72(2
H,s),5.22〜5.70(2H,m),6.40〜6.87(3H,m),7.30〜
7.50(6H,m),7.60〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3008,2960,2936,2864,1764,1
742,1600,1498,1476,1429,1289,1113,969,821,696,612c
m-1. ・MS:m/z M+644. 実施例−2〜4 実施例−1の方法に準じ、アリルアルコールI a−
a、I c−aへ変換し、結果を表1に示す。実施例−4
については、ラセミ体のグリニヤール試験を用いて反応
を行い、4種のアリルアルコールI ad−a、I ae−a及
びI cd−a、I ce−aを得る。
m),2.98〜3.36(1H,m),3.78(3H,s),4.00〜4.30(3
H,m),4.71(2H,s),6.15(1H,dd,J=7Hz,16Hz),6.33
(1H,dd,J=7Hz,16Hz),6.40〜6.85(3H,m),7.28〜7.4
7(6H,m),7.53〜7.72(4H,m),9.23(1H,d,J=7Hz)pp
m. ・IR:νmax(CHCl3)3012,2960,2936,2864,1764,1743,1
692,1601,1499,1476,1429,1290,1113,974,823,697,612c
m-1. ・MS:m/z M+572. 実施例−1 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(3S *,1E)−3−ヒ
ドロキシ−1−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒド
ロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシ
ン−5−イル]オキシ酢酸メチルI aa−a及び[(1R
*,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジフエニル
シリルオキシ−1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキシ
−1−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H
−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−
イル]オキシ酢酸メチルI ca−aの製造 窒素気流下、アルデヒドII(参考例−20)962mg(1.6
8ミリモル)の乾燥THF20ml溶液に、−78℃に於いて、n
−ペンチルマグネシウムブロミド(1.1N、THF溶液)1.8
3ml(2.01ミリモル)を滴下する。滴下終了後、同温に
て更に15分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液
を加え、反応を停止する。反応液は、酢酸エチルで3回
抽出し、抽出液は、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去した残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフイー精製(メルク社ロ
ーバーカラム、サイズB(2本)、酢酸エチル:トルエ
ン=1:10〜1:6)して、目的とするアリルアルコールの
うち、低極性異性体I aa−aを517mg(収率47.7%)油
状物質として、また、高極性異性体I ca−aを252mg
(収率20.7%)結晶として得る。I aa−a ・1H−NMR:δ(CDCl3)0.87(3H,t,J=6Hz),1.03(9H,
s),1.00〜1.90(9H,m),2.05〜2.25(2H,m),2.76〜3.
03(1H,m),3.79(3H,s),3.80〜4.30(4H,m),4.72(2
H,s),5.22〜5.70(2H,m),6.40〜6.87(3H,m),7.30〜
7.50(6H,m),7.60〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3008,2960,2936,2864,1763,1
743,1600,1498,1475,1429,1292,1114,970,821,697,612c
m-1. ・MS:m/z M+644.I ca−a ・融点:83〜84℃(エーテル−n−ペンタン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)0.87(3H,t,J=6Hz),1.03(9H,
z),1.00〜1.90(9H,m),2.05〜2.25(2H,m),2.76〜3.
03(1H,m),3.79(3H,s),3.80〜4.30(4H,m),4.72(2
H,s),5.22〜5.70(2H,m),6.40〜6.87(3H,m),7.30〜
7.50(6H,m),7.60〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3008,2960,2936,2864,1764,1
742,1600,1498,1476,1429,1289,1113,969,821,696,612c
m-1. ・MS:m/z M+644. 実施例−2〜4 実施例−1の方法に準じ、アリルアルコールI a−
a、I c−aへ変換し、結果を表1に示す。実施例−4
については、ラセミ体のグリニヤール試験を用いて反応
を行い、4種のアリルアルコールI ad−a、I ae−a及
びI cd−a、I ce−aを得る。
参考例−21 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−1−[(1RS,2R
S)−3−アセトキシ−1,2−ジヒドロキシプロピル]−
2−t−ブチルジフエニルシリルオキシ−2,3,3a,9a−
テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1.4]ベン
ゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチル22の製造 窒素気流下、オレフイン20(参考例−18)6.00g(9.7
2モリモル)のアセトン120ml懸濁液に、トリメチルアミ
ン−N−オキシド(1N水溶液)19.4ml(19.4ミリモル)
及び、四酸化オスミウム(0.2N、THF溶液)4.86ml(0.9
7ミリモル)を加え、室温で3日間撹拌する。反応液
に、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液120mlを加え、減圧
下、アセトンを留去する。反応液に、飽和食塩水を加
え、酢酸エチルで3回抽出する。抽出液は、水、飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧
下、溶媒を留去して、目的とするジオール22の粗生成物
を6.60gあわ状物質として得る。このものは精製するこ
となく次の反応に用いる。
S)−3−アセトキシ−1,2−ジヒドロキシプロピル]−
2−t−ブチルジフエニルシリルオキシ−2,3,3a,9a−
テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1.4]ベン
ゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチル22の製造 窒素気流下、オレフイン20(参考例−18)6.00g(9.7
2モリモル)のアセトン120ml懸濁液に、トリメチルアミ
ン−N−オキシド(1N水溶液)19.4ml(19.4ミリモル)
及び、四酸化オスミウム(0.2N、THF溶液)4.86ml(0.9
7ミリモル)を加え、室温で3日間撹拌する。反応液
に、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液120mlを加え、減圧
下、アセトンを留去する。反応液に、飽和食塩水を加
え、酢酸エチルで3回抽出する。抽出液は、水、飽和食
塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧
下、溶媒を留去して、目的とするジオール22の粗生成物
を6.60gあわ状物質として得る。このものは精製するこ
となく次の反応に用いる。
参考例−22 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−ホルミル−2,3,3a,9a−テ
トラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾ
ジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチル23の製造 窒素気流下、ジオール22(参考例−21)の粗生成物6.
60gをDME180ml、水60mlの混合溶媒に溶解し、室温に於
いて、過ヨウ素酸ナトリウム4.18g(19.4ミリモル)を
加え、2日間撹拌する。反応液に10%チオ硫酸ナトリウ
ム水溶液200mlを加え、酢酸エチルで3回抽出する。抽
出液は、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。減圧下、溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバーカ
ラム、サイズC(2本)、酢酸エチル:トルエン=1:2
0)して、目的とするアルデヒド23を得る。このもの
を、エーテル−n−ヘキサン混合溶媒より結晶化し、3.
38g(2工程通算収率、63.6%)の結晶を得る。
フエニルシリルオキシ−1−ホルミル−2,3,3a,9a−テ
トラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾ
ジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチル23の製造 窒素気流下、ジオール22(参考例−21)の粗生成物6.
60gをDME180ml、水60mlの混合溶媒に溶解し、室温に於
いて、過ヨウ素酸ナトリウム4.18g(19.4ミリモル)を
加え、2日間撹拌する。反応液に10%チオ硫酸ナトリウ
ム水溶液200mlを加え、酢酸エチルで3回抽出する。抽
出液は、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。減圧下、溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバーカ
ラム、サイズC(2本)、酢酸エチル:トルエン=1:2
0)して、目的とするアルデヒド23を得る。このもの
を、エーテル−n−ヘキサン混合溶媒より結晶化し、3.
38g(2工程通算収率、63.6%)の結晶を得る。
・融点:110.3〜111.0℃(エーテル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3)1.04(9H,s),2.20(2H,t,J=5H
z),3.19〜3.44(1H,m),3.76(3H,s),4.12〜4.38(1
H,m),4.40〜4.60(2H,m),4.69(2H,s),6.42〜6.90
(3H,m),7.32〜7.50(6H,m),7.56〜7.80(4H,m),9.3
1(1H,d,J=1.5Hz)ppm, ・IR:νmax(CHCl3)2960,2936,2864,1763,1729,1601,1
499,1476,1429,1295,1114,821,694,612cm-1. ・MS:m/z M+546. 参考例−23 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(E)−3−オキソ−1
−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シ
クロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イ
ル]オキシ酢酸メチルIII a 窒素気流下、60%水素化ナトリウム15.2mg(0.381ミ
リモル)の乾燥THF2ml懸濁液に、ジメチル(2−オキソ
ヘプチル)ホスホネート95mg(0.430ミリモル)の乾燥T
HF1.5ml溶液を加え、室温で12分間撹拌する。反応液
に、アルデヒド23 181mg(0.331ミリモル)(参考例−2
2)の乾燥THF3ml溶液を加えて30分間撹拌した後、飽和
塩化アンモニウム水溶液を加え、反応を停止する。反応
液を酢酸エチルで2回抽出し、抽出液は水、飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶
媒を留去した残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフ
イー精製(メルク社ローバーカラム、サイズB、酢酸エ
チル:トルエン=1:30)して、目的とするエノンIII a
を199mg(収率93.5%)油状物質として得る。
z),3.19〜3.44(1H,m),3.76(3H,s),4.12〜4.38(1
H,m),4.40〜4.60(2H,m),4.69(2H,s),6.42〜6.90
(3H,m),7.32〜7.50(6H,m),7.56〜7.80(4H,m),9.3
1(1H,d,J=1.5Hz)ppm, ・IR:νmax(CHCl3)2960,2936,2864,1763,1729,1601,1
499,1476,1429,1295,1114,821,694,612cm-1. ・MS:m/z M+546. 参考例−23 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(E)−3−オキソ−1
−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シ
クロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イ
ル]オキシ酢酸メチルIII a 窒素気流下、60%水素化ナトリウム15.2mg(0.381ミ
リモル)の乾燥THF2ml懸濁液に、ジメチル(2−オキソ
ヘプチル)ホスホネート95mg(0.430ミリモル)の乾燥T
HF1.5ml溶液を加え、室温で12分間撹拌する。反応液
に、アルデヒド23 181mg(0.331ミリモル)(参考例−2
2)の乾燥THF3ml溶液を加えて30分間撹拌した後、飽和
塩化アンモニウム水溶液を加え、反応を停止する。反応
液を酢酸エチルで2回抽出し、抽出液は水、飽和食塩水
で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶
媒を留去した残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフ
イー精製(メルク社ローバーカラム、サイズB、酢酸エ
チル:トルエン=1:30)して、目的とするエノンIII a
を199mg(収率93.5%)油状物質として得る。
・1H−NMR:δ(CDCl3)0.89(3H,t,J=7Hz),1.03(9H,
s),1.05〜1.80(6H,m),2.10〜2.50(4H,m),2.86〜3.
21(1H,m),3.77(3H,s),4.02〜4.26(3H,m),4.71(2
H,s),6.09(1H,d,J=16Hz),6.39〜6.88(4H,m),7.29
〜7.48(6H,m),7.53〜7.73(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3008,2960,2936,2864,1763,1743,1
696,1672,1630,1601,1498,1475,1429,1114,977,822,69
5,612cm-1. ・MS:m/z M+642. 参考例−24〜29,37〜40 参考例−23の方法に準じ、エノンIIIへ変換し、結果
を表2に示す。参考例−24、26及び29については、ラセ
ミ体のホスホネートを用いる。
s),1.05〜1.80(6H,m),2.10〜2.50(4H,m),2.86〜3.
21(1H,m),3.77(3H,s),4.02〜4.26(3H,m),4.71(2
H,s),6.09(1H,d,J=16Hz),6.39〜6.88(4H,m),7.29
〜7.48(6H,m),7.53〜7.73(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3008,2960,2936,2864,1763,1743,1
696,1672,1630,1601,1498,1475,1429,1114,977,822,69
5,612cm-1. ・MS:m/z M+642. 参考例−24〜29,37〜40 参考例−23の方法に準じ、エノンIIIへ変換し、結果
を表2に示す。参考例−24、26及び29については、ラセ
ミ体のホスホネートを用いる。
参考例−39に於ては、光学活性ホスホネート[(S)
−配置]を用いる。
−配置]を用いる。
(1)1−t−ブチルカルボニルオキシ−3−ブタノー
ル25の製造 (±)−1,3−ブタンジオール24 13.2ml(0.15モル)
とピリジン17.8ml(0.23モル)の乾燥ジクロロメタン20
0ml溶液に、氷冷下、ピバロイルクロリド22.2ml(0.18m
ol)の乾燥ジメクロロメタン50ml溶液を、20分間で滴下
する。滴下終了後、室温に戻しながら、更に30分間撹拌
する。反応液に、氷水を加え、5分間撹拌した後、1N塩
酸を加え、ジクロロメタンで2回抽出する。抽出液を、
水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒を留
去した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー精製
(シリカゲル250g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9〜1:
4)して、目的とするモノピバロイルエステル25を油状
物質として20.4g(収率78.2%)得る。1 H−NMR:δ(CDCl3)1.21(9H,s)1.23(3H,d,J=6Hz)
1.60〜1.95(2H,m)2.27(1H,br.s.−OH)3.72〜4.47
(3H,m)ppm. (2)1−t−ブチルカルボニルオキシ−3−フエノキ
シブタン26の製造 アルコール25(参考例30(1))、3.47g(19.9ミリ
モル)、フエノール2.81g(29.9ミリモル)及び、トリ
フエニルホスフイン7.88g(29.9ミリモル)の乾燥THF10
0ml溶液に、氷冷下、アゾジカルボン酸ジエチル4.65ml
の乾燥THF40ml溶液を滴下する。滴下終了後、20分間同
温にて撹拌した後、室温に戻し、更に2時間半撹拌を続
ける。減圧下溶媒を留去した反応液残渣を、シリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製(シリカゲル200g、酢酸
エチル:n−ヘキサン=1:49〜1:19)して、目的のフエニ
ルエーテル26を油状物質として4.35g(収率87.4%)得
る。1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)1.10(9H,s)1.34(3
H,d,J=6Hz)1.83〜2.16(2H,m)4.11〜4.31(2H,m)4.
42〜4.60(1H,m)6.85〜6.98(3H,m)7.21〜7.32(2H,
m)ppm. (3)3−フエノキシ−1−ブタノール27の合成 ビバロイルエステル26(参考例30(2))4.32g(17.
3mmol)の乾燥メタノール90ml溶液に、1Mナトリウムメ
トキシド−メタノール溶液17.3ml(17.3mmol)を加え、
55℃で9時間撹拌する。室温に戻した反応液に、イオン
交換樹脂IRC−50を35g加え、20分間撹拌する。イオン交
換樹脂を濾別し、減圧下溶媒を留去して、目的とするア
ルコール27の粗生成物を、油状物質として3.15g得る。
このものは精製する事なく次の反応に用いる。
ル25の製造 (±)−1,3−ブタンジオール24 13.2ml(0.15モル)
とピリジン17.8ml(0.23モル)の乾燥ジクロロメタン20
0ml溶液に、氷冷下、ピバロイルクロリド22.2ml(0.18m
ol)の乾燥ジメクロロメタン50ml溶液を、20分間で滴下
する。滴下終了後、室温に戻しながら、更に30分間撹拌
する。反応液に、氷水を加え、5分間撹拌した後、1N塩
酸を加え、ジクロロメタンで2回抽出する。抽出液を、
水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒を留
去した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー精製
(シリカゲル250g、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:9〜1:
4)して、目的とするモノピバロイルエステル25を油状
物質として20.4g(収率78.2%)得る。1 H−NMR:δ(CDCl3)1.21(9H,s)1.23(3H,d,J=6Hz)
1.60〜1.95(2H,m)2.27(1H,br.s.−OH)3.72〜4.47
(3H,m)ppm. (2)1−t−ブチルカルボニルオキシ−3−フエノキ
シブタン26の製造 アルコール25(参考例30(1))、3.47g(19.9ミリ
モル)、フエノール2.81g(29.9ミリモル)及び、トリ
フエニルホスフイン7.88g(29.9ミリモル)の乾燥THF10
0ml溶液に、氷冷下、アゾジカルボン酸ジエチル4.65ml
の乾燥THF40ml溶液を滴下する。滴下終了後、20分間同
温にて撹拌した後、室温に戻し、更に2時間半撹拌を続
ける。減圧下溶媒を留去した反応液残渣を、シリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製(シリカゲル200g、酢酸
エチル:n−ヘキサン=1:49〜1:19)して、目的のフエニ
ルエーテル26を油状物質として4.35g(収率87.4%)得
る。1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)1.10(9H,s)1.34(3
H,d,J=6Hz)1.83〜2.16(2H,m)4.11〜4.31(2H,m)4.
42〜4.60(1H,m)6.85〜6.98(3H,m)7.21〜7.32(2H,
m)ppm. (3)3−フエノキシ−1−ブタノール27の合成 ビバロイルエステル26(参考例30(2))4.32g(17.
3mmol)の乾燥メタノール90ml溶液に、1Mナトリウムメ
トキシド−メタノール溶液17.3ml(17.3mmol)を加え、
55℃で9時間撹拌する。室温に戻した反応液に、イオン
交換樹脂IRC−50を35g加え、20分間撹拌する。イオン交
換樹脂を濾別し、減圧下溶媒を留去して、目的とするア
ルコール27の粗生成物を、油状物質として3.15g得る。
このものは精製する事なく次の反応に用いる。
(4)3−フエノキシ酪酸エチル28の製造 アルコール27(参考例30(3))の粗生成物3.15gの
アセトン80ml溶液に、20〜30℃に於いて、8Nジヨーンズ
試薬10mlを徐々に滴下する。滴下終了後、10分間撹拌し
た後、イソプロピルアルコール3mlを加え、更に10分間
撹拌する。減圧下、アセトンを留去した残渣に、水を加
え、酢酸エチルで2回抽出する。抽出した酢酸エチル溶
液を、水で洗浄した後、1N水酸化ナトリウム水溶液でカ
ルボン酸を抽出する。抽出した水酸化ナトリウム水溶液
を、塩酸でpH2とし、酢酸エチルで再び抽出する。抽出
した酢酸エチル溶液を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下、溶媒を留去した
残渣を、エーテル50mlで溶解し、0℃に於いて、ジアゾ
エタンのエーテル溶液を、反応液が橙色を呈するまで加
える。減圧下溶媒を留去した反応液残渣を、シリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製(シリカゲル50g、酢酸
エチル−n−ヘキサン=1:19)して、目的とするエチル
エステル28を油状物質として2.35g(化合物26より通算
収率67.0%)得る。1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)1.24(3H,t,J=7Hz)
1.37(3H,d,J=6Hz)2.53(1H,dd,J=15Hz,6.5Hz)2.79
(1H,dd,J=15Hz,7Hz)4.14(2H,q,J=7Hz)4.75〜4.92
(1H,m)6.88〜6.98(3H,m)7.22〜7.33(2H,m)ppm. (1)(S)−(−)−シトロネル酸メチル30の製造 (S)−(−)−シトロネロール29(アルドリツチ社
製、98%e.e.)10.0g(64.1ミリモル)の乾燥DMF150ml
溶液に、ピリジニウム・ジクロメート(PDC)84.4g(22
4ミリモル)を加え、終夜撹拌する。反応液を、水1.5
にあけ、トルエンで2回抽出する。抽出したトルエン溶
液を水で洗浄した後、1N水酸化ナトリウム水溶液で、カ
ルボン酸を抽出する。抽出した水酸化ナトリウム水溶液
を、5N塩酸で、pH2とし、酢酸エチルで再び抽出する。
抽出した酢酸エチル溶液を、水、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去し
た残渣を、エーテル100mlに溶解し、ジアゾメタンのエ
ーテル溶液を、0℃に於いて、反応液が黄色を呈するま
で加える。減圧下溶媒を留去した反応液残渣を、減圧蒸
留して、目的とするメチルエステル30を油状物質として
7.53g(収率63.9%)得る。
アセトン80ml溶液に、20〜30℃に於いて、8Nジヨーンズ
試薬10mlを徐々に滴下する。滴下終了後、10分間撹拌し
た後、イソプロピルアルコール3mlを加え、更に10分間
撹拌する。減圧下、アセトンを留去した残渣に、水を加
え、酢酸エチルで2回抽出する。抽出した酢酸エチル溶
液を、水で洗浄した後、1N水酸化ナトリウム水溶液でカ
ルボン酸を抽出する。抽出した水酸化ナトリウム水溶液
を、塩酸でpH2とし、酢酸エチルで再び抽出する。抽出
した酢酸エチル溶液を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下、溶媒を留去した
残渣を、エーテル50mlで溶解し、0℃に於いて、ジアゾ
エタンのエーテル溶液を、反応液が橙色を呈するまで加
える。減圧下溶媒を留去した反応液残渣を、シリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製(シリカゲル50g、酢酸
エチル−n−ヘキサン=1:19)して、目的とするエチル
エステル28を油状物質として2.35g(化合物26より通算
収率67.0%)得る。1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)1.24(3H,t,J=7Hz)
1.37(3H,d,J=6Hz)2.53(1H,dd,J=15Hz,6.5Hz)2.79
(1H,dd,J=15Hz,7Hz)4.14(2H,q,J=7Hz)4.75〜4.92
(1H,m)6.88〜6.98(3H,m)7.22〜7.33(2H,m)ppm. (1)(S)−(−)−シトロネル酸メチル30の製造 (S)−(−)−シトロネロール29(アルドリツチ社
製、98%e.e.)10.0g(64.1ミリモル)の乾燥DMF150ml
溶液に、ピリジニウム・ジクロメート(PDC)84.4g(22
4ミリモル)を加え、終夜撹拌する。反応液を、水1.5
にあけ、トルエンで2回抽出する。抽出したトルエン溶
液を水で洗浄した後、1N水酸化ナトリウム水溶液で、カ
ルボン酸を抽出する。抽出した水酸化ナトリウム水溶液
を、5N塩酸で、pH2とし、酢酸エチルで再び抽出する。
抽出した酢酸エチル溶液を、水、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒を留去し
た残渣を、エーテル100mlに溶解し、ジアゾメタンのエ
ーテル溶液を、0℃に於いて、反応液が黄色を呈するま
で加える。減圧下溶媒を留去した反応液残渣を、減圧蒸
留して、目的とするメチルエステル30を油状物質として
7.53g(収率63.9%)得る。
沸点:78〜81℃(3mmHg) [α]D−7.4±0.1゜(C=5.13,CHCl3)1 H−NMR:δ(CDCl3)0.94(3H,d,J=7Hz)1.10〜1.46
(2H,m)1.62(3H,s)1.68(3H,s)1.70〜2.50(5,m)
3,66(3H,s)4.93〜5.21(1H,m)ppm. (2)(S)−3−メチル−6−オキソヘキサン酸メチ
ル31の製造 80%m−クロロ過安息香酸7.76g(36ミルモルの乾燥
ジクロロメタン200ml溶液に、(S)−シトロネル酸メ
チル30(参考例31(1))6.00g(32.6ミリモル)の乾
燥ジクロロメタン50ml溶液を加え、室温で1時間撹拌す
る。反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液、及び希炭
酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで2回
抽出する。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
減圧下溶媒を留去した残渣を、THF80mlに溶解し、0℃
に於いて、過ヨウ素酸、2水和物8.90g(39ミリモル)
のTHF80ml溶液を加える。室温に戻しながら、20分間撹
拌後、反応後に水を加え、エーテルで2回抽出する。抽
出液を、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧
下、溶媒を留去して、目的とするアルデヒド31の粗生成
物を、油状物質として、5.2g得る。このものは、精製す
る事なく次の反応を用いる。
(2H,m)1.62(3H,s)1.68(3H,s)1.70〜2.50(5,m)
3,66(3H,s)4.93〜5.21(1H,m)ppm. (2)(S)−3−メチル−6−オキソヘキサン酸メチ
ル31の製造 80%m−クロロ過安息香酸7.76g(36ミルモルの乾燥
ジクロロメタン200ml溶液に、(S)−シトロネル酸メ
チル30(参考例31(1))6.00g(32.6ミリモル)の乾
燥ジクロロメタン50ml溶液を加え、室温で1時間撹拌す
る。反応液に5%チオ硫酸ナトリウム水溶液、及び希炭
酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで2回
抽出する。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽
和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。
減圧下溶媒を留去した残渣を、THF80mlに溶解し、0℃
に於いて、過ヨウ素酸、2水和物8.90g(39ミリモル)
のTHF80ml溶液を加える。室温に戻しながら、20分間撹
拌後、反応後に水を加え、エーテルで2回抽出する。抽
出液を、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧
下、溶媒を留去して、目的とするアルデヒド31の粗生成
物を、油状物質として、5.2g得る。このものは、精製す
る事なく次の反応を用いる。
(3)(S)−(−)−3−メチル−6−ヘプテン酸メ
チル32の製造 窒素気流下、臭化メチルトリフエニルホスホニウム2
3.3g(65.2ミリモル)の乾燥THF120ml懸濁液に、氷冷
下、1.59N、n−ブチルリチウム−n−ヘキサン溶液36.
9ml(58.7ミリモル)を滴下する。滴下終了後、同温に
て10分間撹拌した後、−50℃に冷却し、アルデヒド31
(参考例31(2))の粗生成物5.2gの乾燥THF80ml溶液
を滴下する。滴下終了後、同温にて10分間撹拌した後、
1時間かけて室温に戻す。反応液に、飽和塩化アンモニ
ウム水溶液を加え、エーテルで2回抽出する。抽出液
を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥する。常圧で溶媒を留去した残渣に、n−ペンタン
400mlを加え、氷冷下30分間撹拌する。析出した、トリ
フエニルホスフインオキシドを、シリカゲル100gで濾過
する。シリカゲルは、エーテル:n−ペンタン=1:9混合
溶媒500mlで洗浄し、濾液と洗浄液を合わせ、常圧濃縮
し、残渣を減圧蒸留して、目的とするオレフイン32を油
状物質として2.19g(化合物30より通算収率43.1%)得
る。
チル32の製造 窒素気流下、臭化メチルトリフエニルホスホニウム2
3.3g(65.2ミリモル)の乾燥THF120ml懸濁液に、氷冷
下、1.59N、n−ブチルリチウム−n−ヘキサン溶液36.
9ml(58.7ミリモル)を滴下する。滴下終了後、同温に
て10分間撹拌した後、−50℃に冷却し、アルデヒド31
(参考例31(2))の粗生成物5.2gの乾燥THF80ml溶液
を滴下する。滴下終了後、同温にて10分間撹拌した後、
1時間かけて室温に戻す。反応液に、飽和塩化アンモニ
ウム水溶液を加え、エーテルで2回抽出する。抽出液
を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥する。常圧で溶媒を留去した残渣に、n−ペンタン
400mlを加え、氷冷下30分間撹拌する。析出した、トリ
フエニルホスフインオキシドを、シリカゲル100gで濾過
する。シリカゲルは、エーテル:n−ペンタン=1:9混合
溶媒500mlで洗浄し、濾液と洗浄液を合わせ、常圧濃縮
し、残渣を減圧蒸留して、目的とするオレフイン32を油
状物質として2.19g(化合物30より通算収率43.1%)得
る。
沸点:85〜86℃(23mmHg) [α]D−6.6±0.2゜(23℃,C=2.06,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.95(3H,d,J=6Hz)
0.97〜1.52(2H,m)1.88〜2.38(5H,m)3.67(3H,s)4.
90〜5.09(2H,m)5.70〜5.91(1H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)2960,1734,1642,1439,1172,1006,916
cm-1. (1)4−ブチル[ジヒドロ−2(3H)−フラノン]34
の製造 窒素気流下、臭化第1銅、ジメチルスルフイド錯体6.
17g(30ミリモル)の乾燥エーテル100ml懸濁液に、−50
℃に於いて、1.59Nn−ブチルリチウム−n−ヘキサン溶
液38ml(60ミリモル)を30分間かけて滴下する。滴下終
了後、同温にて15分間撹拌した後、−78℃に冷却し、塩
化トリメチルシラン3.8ml(30mmol)の乾燥エチルエー
テル10ml溶液を加える。引き続き、2(5H)−フラノン
33 1.68g(20ミリモル)の乾燥エーテル20ml溶液を加
え、同温にて30分間撹拌した後、30分間かけて、−10℃
まで昇温する。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を
加え、反応を停止し、空気を30分間吹きこんだ後、セラ
イトで濾過する。濾液を、エーテルで2回抽出し、抽出
液を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。減圧下溶媒を留去した残渣を、THF150mlに
溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液20mlを加え、室温で
40分間撹拌する。反応液に、1N塩酸を加え、pH2とし、
エーテルで2回抽出する。抽出液を、水、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒
を留去した残渣を、無水ベンゼン30mlに溶解し、触媒量
のp−トルエンスルホン酸を加え、15分間、加熱還流す
る。室温に戻した反応液に、希炭酸水素ナトリウム水溶
液を加え、酢酸エチルで2回抽出する。抽出液を、水、
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。減圧下溶媒を留去した残渣を、減圧蒸留して、目的
とするラクトン34を油状物質として2.19g(収率77.1
%)得る。
0.97〜1.52(2H,m)1.88〜2.38(5H,m)3.67(3H,s)4.
90〜5.09(2H,m)5.70〜5.91(1H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)2960,1734,1642,1439,1172,1006,916
cm-1. (1)4−ブチル[ジヒドロ−2(3H)−フラノン]34
の製造 窒素気流下、臭化第1銅、ジメチルスルフイド錯体6.
17g(30ミリモル)の乾燥エーテル100ml懸濁液に、−50
℃に於いて、1.59Nn−ブチルリチウム−n−ヘキサン溶
液38ml(60ミリモル)を30分間かけて滴下する。滴下終
了後、同温にて15分間撹拌した後、−78℃に冷却し、塩
化トリメチルシラン3.8ml(30mmol)の乾燥エチルエー
テル10ml溶液を加える。引き続き、2(5H)−フラノン
33 1.68g(20ミリモル)の乾燥エーテル20ml溶液を加
え、同温にて30分間撹拌した後、30分間かけて、−10℃
まで昇温する。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を
加え、反応を停止し、空気を30分間吹きこんだ後、セラ
イトで濾過する。濾液を、エーテルで2回抽出し、抽出
液を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。減圧下溶媒を留去した残渣を、THF150mlに
溶解し、2N水酸化ナトリウム水溶液20mlを加え、室温で
40分間撹拌する。反応液に、1N塩酸を加え、pH2とし、
エーテルで2回抽出する。抽出液を、水、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒
を留去した残渣を、無水ベンゼン30mlに溶解し、触媒量
のp−トルエンスルホン酸を加え、15分間、加熱還流す
る。室温に戻した反応液に、希炭酸水素ナトリウム水溶
液を加え、酢酸エチルで2回抽出する。抽出液を、水、
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。減圧下溶媒を留去した残渣を、減圧蒸留して、目的
とするラクトン34を油状物質として2.19g(収率77.1
%)得る。
沸点:94〜95℃(2mmHg)1 H−NMR:δ(CDCl3)0.91(3H,t,J=7Hz)1.12〜1.80
(6H,m)1.97〜2.83(3H,m)3.93(1H,dd,J=9Hz,6Hz)
4.43(1H,dd,J=9Hz,7Hz)ppm. (2)3−(フエニルセレニルメチル)ヘプタン酸35の
製造 窒素気流下、ジフエニルジセレニド2.40g(7.69ミリ
モル)の乾燥DMF30ml溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナ
トリウム655mg(17.3ミリモル)を徐々に加える。水素
の発生が終了した後、反応液を100℃で20分間撹拌す
る。同温で、ラクトン14(参考例32(1))1.68g(11.
8ミリモル)の乾燥DMF10ml溶液を加え、120℃で2時間
半撹拌する。反応液を、氷冷し、10%塩酸を徐々に滴下
してpH2とする。反応液を、エーテルで2回抽出し、抽
出液を、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。減圧下溶媒を留去した残渣をエーテル30
mlに溶解し、ジアゾメタンのエーテル溶液を、0℃に於
いて、反応液が黄色を呈するまで加える。減圧下溶媒を
留去した反応液残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイー精製(メルク社ローバーカラム、サイズC、酢酸
エチル−n−ヘキサン=1:19)して目的とするメチルエ
ステル35を、油状物質として2.64g(収率71.5%)得
る。1 H−NMR:δ(CDCl3)0.86(3H,t,J=7Hz)1.05〜1.63
(6H,m)2.00〜2.70(3H,m)2.98(2H,d,J=5Hz)3.63
(3H,m)7.17〜7.33(3H,m)7.32〜7.62(2H,m)ppm. 2−オキソ−4−(フエニルセレニルメチル)オクチル
リン酸ジメチル36の製造 窒素気流下、メチルリン酸ジメチル1.35ml(12.5ミリ
モル)の乾燥THF25ml溶液に、−78℃に於いて1.64Nn−
ブチルリチウム−n−ヘキサン溶液7.0ml(11.5ミリモ
ル)を滴下する。滴下終了後、同温にて1時間撹拌した
後、メチルエステル35(参考例32(32))1.57g(10.0
ミリモル)の乾燥THF10ml溶液を加える。更に30分間撹
拌を続けた後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応
を停止する。反応液を、酢酸エチルで2回抽出し、抽出
液を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。減圧下溶媒を留去した残渣を、シリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバーカラ
ム、サイズBアセトン:ベンゼン=1:4)して、目的と
するホスホン酸エステル36を、油状物質として1.42g
(収率70.0%)得る。1 H−NMR:δ(CDCl3)0.86(3H,t,J=7Hz)1.02〜1.70
(6H,m)1.90〜3.05(5H,m)2.95(2H,d,J=22Hz)3.77
(6H,d,J=1Hz)7.15〜7.32(3H,m)7.40〜7.62(2H,
m)ppm. 参考例34〜36 参考例33に準じて反応を行ない、エステル28(参考例
−30(4))、32(参考例−31(3))36より、ジメチ
ルホスホン酸エステル37、38及び40を得る。但し、化合
物39は、ジー・エス・マークス(G.S.Marks)らの文献
(ジヤーナル・オブ・ケミカル・ソサエテイー(J.Che
m.Soc.)3851頁、(1955年)を参考に、ラセミ体を製造
する。
(6H,m)1.97〜2.83(3H,m)3.93(1H,dd,J=9Hz,6Hz)
4.43(1H,dd,J=9Hz,7Hz)ppm. (2)3−(フエニルセレニルメチル)ヘプタン酸35の
製造 窒素気流下、ジフエニルジセレニド2.40g(7.69ミリ
モル)の乾燥DMF30ml溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナ
トリウム655mg(17.3ミリモル)を徐々に加える。水素
の発生が終了した後、反応液を100℃で20分間撹拌す
る。同温で、ラクトン14(参考例32(1))1.68g(11.
8ミリモル)の乾燥DMF10ml溶液を加え、120℃で2時間
半撹拌する。反応液を、氷冷し、10%塩酸を徐々に滴下
してpH2とする。反応液を、エーテルで2回抽出し、抽
出液を、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。減圧下溶媒を留去した残渣をエーテル30
mlに溶解し、ジアゾメタンのエーテル溶液を、0℃に於
いて、反応液が黄色を呈するまで加える。減圧下溶媒を
留去した反応液残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイー精製(メルク社ローバーカラム、サイズC、酢酸
エチル−n−ヘキサン=1:19)して目的とするメチルエ
ステル35を、油状物質として2.64g(収率71.5%)得
る。1 H−NMR:δ(CDCl3)0.86(3H,t,J=7Hz)1.05〜1.63
(6H,m)2.00〜2.70(3H,m)2.98(2H,d,J=5Hz)3.63
(3H,m)7.17〜7.33(3H,m)7.32〜7.62(2H,m)ppm. 2−オキソ−4−(フエニルセレニルメチル)オクチル
リン酸ジメチル36の製造 窒素気流下、メチルリン酸ジメチル1.35ml(12.5ミリ
モル)の乾燥THF25ml溶液に、−78℃に於いて1.64Nn−
ブチルリチウム−n−ヘキサン溶液7.0ml(11.5ミリモ
ル)を滴下する。滴下終了後、同温にて1時間撹拌した
後、メチルエステル35(参考例32(32))1.57g(10.0
ミリモル)の乾燥THF10ml溶液を加える。更に30分間撹
拌を続けた後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応
を停止する。反応液を、酢酸エチルで2回抽出し、抽出
液を、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。減圧下溶媒を留去した残渣を、シリカゲル
カラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバーカラ
ム、サイズBアセトン:ベンゼン=1:4)して、目的と
するホスホン酸エステル36を、油状物質として1.42g
(収率70.0%)得る。1 H−NMR:δ(CDCl3)0.86(3H,t,J=7Hz)1.02〜1.70
(6H,m)1.90〜3.05(5H,m)2.95(2H,d,J=22Hz)3.77
(6H,d,J=1Hz)7.15〜7.32(3H,m)7.40〜7.62(2H,
m)ppm. 参考例34〜36 参考例33に準じて反応を行ない、エステル28(参考例
−30(4))、32(参考例−31(3))36より、ジメチ
ルホスホン酸エステル37、38及び40を得る。但し、化合
物39は、ジー・エス・マークス(G.S.Marks)らの文献
(ジヤーナル・オブ・ケミカル・ソサエテイー(J.Che
m.Soc.)3851頁、(1955年)を参考に、ラセミ体を製造
する。
以下に、化合物37、38、40の物性を示す。
化合物37 1H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)1.34(3H,d,J=6Hz)
2.78〜3.29(4H,m)3.78(6H,d,J=11Hz)4.80〜4.96
(1H,m)6.85〜7.00(3H,m)7.22〜7.33(2H,m)ppm. ▲[α]23 D▼−5.5±0.5゜(C=0.98,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.92(3H,d,J=7Hz)
1.16〜1.50(2H,m)1.97〜2.19(3H,m)2.46(1H,dd,J
=17Hz,7Hz)2.59(1H,dd,J=17Hz,6Hz)3.07(2H,d,J
=22Hz)3.79(6H,d,J=11Hz)4.90〜5.08(2H,m)5.69
〜5.90(1H,m)ppm. 1H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)1.06(3H,d,J=6Hz)
2.47〜2.67(2H,m)2.80〜2.96(1H,m)3.12(2H,d,J=
22Hz)3.77(3H,d,J=11Hz)3.78(3H,d,J=11Hz)3.75
〜3.92(2H,m)6.84〜6.97(3H,m)7.22〜7.33(2H,m)
ppm. 実施例−5 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(3S *,1E)−3−ヒ
ドロキシ−1−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒド
ロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシ
ン−5−イル]オキシ酢酸メチルI aa−a及び[1
R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジフエニ
ルシリルオキシ−1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキ
シ−1−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1
H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5
−イル]オキシ酢酸メチルI ca−aの製造 エノンIII a(参考例−23)120mg(0.187ミリモル)
及び、三塩化セリウム・7水和物70mg(0.188ミリモ
ル)のメタノール2ml溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナ
トリウム7.1mg(0.187ミリモル)のメタノール0.7ml溶
液を滴下する。滴下終了後、同温にて20分間撹拌した
後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止す
る。反応液を酢酸エチルで2回抽出し、抽出液は、水、
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフイー精製(メルク社、ローバーカラム、サイズA
(2H)、酢酸エチル:トルエン=1:15〜1:10)して、目
的とするアリルアルコールのうち、低極性異性体、I aa
−aを84mg(収率70.0%)、また、高極性異性体I ca−
aを27mg(収率22.5%)得る。ここで得られたI aa−
a、I ca−aの物性は、実施例−1で得られたI aa−
a、I ca−aと完全に一致する。
2.78〜3.29(4H,m)3.78(6H,d,J=11Hz)4.80〜4.96
(1H,m)6.85〜7.00(3H,m)7.22〜7.33(2H,m)ppm. ▲[α]23 D▼−5.5±0.5゜(C=0.98,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.92(3H,d,J=7Hz)
1.16〜1.50(2H,m)1.97〜2.19(3H,m)2.46(1H,dd,J
=17Hz,7Hz)2.59(1H,dd,J=17Hz,6Hz)3.07(2H,d,J
=22Hz)3.79(6H,d,J=11Hz)4.90〜5.08(2H,m)5.69
〜5.90(1H,m)ppm. 1H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)1.06(3H,d,J=6Hz)
2.47〜2.67(2H,m)2.80〜2.96(1H,m)3.12(2H,d,J=
22Hz)3.77(3H,d,J=11Hz)3.78(3H,d,J=11Hz)3.75
〜3.92(2H,m)6.84〜6.97(3H,m)7.22〜7.33(2H,m)
ppm. 実施例−5 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(3S *,1E)−3−ヒ
ドロキシ−1−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒド
ロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシ
ン−5−イル]オキシ酢酸メチルI aa−a及び[1
R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジフエニ
ルシリルオキシ−1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキ
シ−1−オクテニル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1
H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5
−イル]オキシ酢酸メチルI ca−aの製造 エノンIII a(参考例−23)120mg(0.187ミリモル)
及び、三塩化セリウム・7水和物70mg(0.188ミリモ
ル)のメタノール2ml溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナ
トリウム7.1mg(0.187ミリモル)のメタノール0.7ml溶
液を滴下する。滴下終了後、同温にて20分間撹拌した
後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え反応を停止す
る。反応液を酢酸エチルで2回抽出し、抽出液は、水、
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグ
ラフイー精製(メルク社、ローバーカラム、サイズA
(2H)、酢酸エチル:トルエン=1:15〜1:10)して、目
的とするアリルアルコールのうち、低極性異性体、I aa
−aを84mg(収率70.0%)、また、高極性異性体I ca−
aを27mg(収率22.5%)得る。ここで得られたI aa−
a、I ca−aの物性は、実施例−1で得られたI aa−
a、I ca−aと完全に一致する。
実施例−6〜13 実施例−5の方法に準じ、アリルアルコールI a−
a、I c−aへ変換し、結果を表3に示す。実施例−11
については、4種のアリルアルコールI ak−a、I al−
a及びI ck−a、I cl−aが得られる。また、実施例−
6、10については、−78℃で反応を行う。
a、I c−aへ変換し、結果を表3に示す。実施例−11
については、4種のアリルアルコールI ak−a、I al−
a及びI ck−a、I cl−aが得られる。また、実施例−
6、10については、−78℃で反応を行う。
実施例14 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(3S *,1E)−5−ブ
チル−3−ヒドロキシ−1,5−ヘキサジエン−1−イ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸メチルI at−a及び、[(1R *,2R *,3aS *,9aR
*)−2−t−ブチルジフエニルシリルオキシ−1−
[(3R *,1E)−5−ブチル−3−ヒドロキシ−1,5
−ヘキサジエン−1−イル]−2,3,3a,9a−テトラヒド
ロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシ
ン−5−イル]オキシ酢酸メチル 実施例−5の方法に準じ、エノンIII s(参考例40)8
00mg(0.969ミリモル)を、対応するアリルアルコール
に還元する。この反応粗生成物を、精製する事なく、DM
E10ml、メタノール30m、水5mlの混合溶媒に溶解し、炭
酸水素ナトリウム81.4mg(0.97ミリモル)を加える。こ
の反応液に、室温に於いて、過ヨウ素酸ナトリウム415m
g(1.94ミリモル)の水溶液3mlを加え、終夜撹拌する。
反応後に、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、ジク
ロロメタンで3回抽出する。抽出液を、飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒を
留去した反応物残渣を、四塩化炭素40mlに溶解し、ジイ
ソプロピルアミン0.41ml(2.91ミリモル)を加え、60℃
で1時間撹拌する。室温に戻した反応液に、氷水を加
え、ジクロロメタンで2回抽出する。抽出液を、1N−塩
酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒
を留去した残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー精製(メルク社ローバーカラム、サイズB、2本;酢
酸エチル;トルエン=1:15〜1:10)して、目的とするジ
エンアルコールのうち、低極性異性体I at−aを350mg
(収率53.7%)、また高極性異性体I ct−aを155mg
(収率23.8%)、それぞれ油状物質として得る。
フエニルシリルオキシ−1−[(3S *,1E)−5−ブ
チル−3−ヒドロキシ−1,5−ヘキサジエン−1−イ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸メチルI at−a及び、[(1R *,2R *,3aS *,9aR
*)−2−t−ブチルジフエニルシリルオキシ−1−
[(3R *,1E)−5−ブチル−3−ヒドロキシ−1,5
−ヘキサジエン−1−イル]−2,3,3a,9a−テトラヒド
ロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシ
ン−5−イル]オキシ酢酸メチル 実施例−5の方法に準じ、エノンIII s(参考例40)8
00mg(0.969ミリモル)を、対応するアリルアルコール
に還元する。この反応粗生成物を、精製する事なく、DM
E10ml、メタノール30m、水5mlの混合溶媒に溶解し、炭
酸水素ナトリウム81.4mg(0.97ミリモル)を加える。こ
の反応液に、室温に於いて、過ヨウ素酸ナトリウム415m
g(1.94ミリモル)の水溶液3mlを加え、終夜撹拌する。
反応後に、5%チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、ジク
ロロメタンで3回抽出する。抽出液を、飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒を
留去した反応物残渣を、四塩化炭素40mlに溶解し、ジイ
ソプロピルアミン0.41ml(2.91ミリモル)を加え、60℃
で1時間撹拌する。室温に戻した反応液に、氷水を加
え、ジクロロメタンで2回抽出する。抽出液を、1N−塩
酸、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥する。減圧下溶媒
を留去した残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー精製(メルク社ローバーカラム、サイズB、2本;酢
酸エチル;トルエン=1:15〜1:10)して、目的とするジ
エンアルコールのうち、低極性異性体I at−aを350mg
(収率53.7%)、また高極性異性体I ct−aを155mg
(収率23.8%)、それぞれ油状物質として得る。
化合物I at−a 1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.91(3H,t,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.22〜1.56(5H,m)1.96〜2.20(6H,m)2.
90(1H,q,J=7Hz)3.79(3H,s)3.96〜4.23(4H,m)4.7
3(2H,s)4.80(1H,s)4.87(1H,s)5.45(1H,dd,J=16
Hz,7Hz)5.55(1H,dd,J=16Hz,5Hz)6.47(1H,dd,J=8H
z,2Hz)6.60(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.77(1H,t,J=8Hz)
7.20〜7.48(6H,m)7.63〜7.73(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3604,2936,2864,1763,1742,1643,160
0,1498,1476,1429,1288,1114,969,904,822,612cm-1. MS:m/z670(M+). 化合物I ct−a 1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.92(3H,t,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.23〜1.60(5H,m)1.97〜2.20(6H,m)2.
90(1H,q,J=7Hz)3.80(3H,s)3.95〜4.24(4H,m)4.7
3(2H,s)4.81(1H,s)4.87(1H,s)5.46(1H,dd,J=16
Hz,7Hz)5.54(1H,dd,J=16Hz,5Hz)6.46(1H,dd,J=8H
z,2Hz)6.60(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.76(1H,t,J=8Hz)
7.20〜7.47(6H,m)7.60〜7.73(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3604,2936,2864,1764,1743,1642,160
0,1498,1476,1429,1287,1114,969,906,821,613cm-1. MS:m/z670(M+) 実施例−15 [(1R,2R,3aS,9aR)−2−t−ブチルジフエニル
シリルオキシ−1−[(3S,5S,1E)−3−ヒドロキ
シ−5−メチル−1,8−ノナジエン−1−イル]−2,3,3
a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,
4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチルI a
r−a及び、その立法異性体I ag−a、I cg−a、I cr
−aの製造 実施例−5の方法に準じ、エノンIII q(参考例39)
の還元を行い、4種の立方異性体I aq−a、I ar−a、
I cq−a、I cr−aを得る。
1.04(9H,s)1.22〜1.56(5H,m)1.96〜2.20(6H,m)2.
90(1H,q,J=7Hz)3.79(3H,s)3.96〜4.23(4H,m)4.7
3(2H,s)4.80(1H,s)4.87(1H,s)5.45(1H,dd,J=16
Hz,7Hz)5.55(1H,dd,J=16Hz,5Hz)6.47(1H,dd,J=8H
z,2Hz)6.60(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.77(1H,t,J=8Hz)
7.20〜7.48(6H,m)7.63〜7.73(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3604,2936,2864,1763,1742,1643,160
0,1498,1476,1429,1288,1114,969,904,822,612cm-1. MS:m/z670(M+). 化合物I ct−a 1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.92(3H,t,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.23〜1.60(5H,m)1.97〜2.20(6H,m)2.
90(1H,q,J=7Hz)3.80(3H,s)3.95〜4.24(4H,m)4.7
3(2H,s)4.81(1H,s)4.87(1H,s)5.46(1H,dd,J=16
Hz,7Hz)5.54(1H,dd,J=16Hz,5Hz)6.46(1H,dd,J=8H
z,2Hz)6.60(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.76(1H,t,J=8Hz)
7.20〜7.47(6H,m)7.60〜7.73(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3604,2936,2864,1764,1743,1642,160
0,1498,1476,1429,1287,1114,969,906,821,613cm-1. MS:m/z670(M+) 実施例−15 [(1R,2R,3aS,9aR)−2−t−ブチルジフエニル
シリルオキシ−1−[(3S,5S,1E)−3−ヒドロキ
シ−5−メチル−1,8−ノナジエン−1−イル]−2,3,3
a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,
4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチルI a
r−a及び、その立法異性体I ag−a、I cg−a、I cr
−aの製造 実施例−5の方法に準じ、エノンIII q(参考例39)
の還元を行い、4種の立方異性体I aq−a、I ar−a、
I cq−a、I cr−aを得る。
化合物I aq−a(異性体1) 収率 32.9% Rf:0.35(酢酸エチル:トルエン=1:6) [α]D−43.2±1.6゜(24℃,C=0.53,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.90(3H,d,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.00〜1.72(6H,m)1.94〜2.29(4H,m)2.
88(1H,q,J=7Hz)3.80(3H,s)3.95〜4.09(3H,m)4.1
5〜4.23(1H,m)4.73(2H,s)4.88〜5.03(2H,m)5.35
(1H,dd,J=16Hz,8Hz)5.51(1H,dd,J=16Hz,6Hz)5.70
〜5.91(1H,m)6.47(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.59(1H,dd,
J=8Hz,2Hz)6.76(1H,t,J=8Hz)7.30〜7.50(6H,m)
7.60〜7.70(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3604,2936,2864,1763,1742,1641,160
0,1498,1476,1429,1288,1113,970,908,821,612cm-1. MS:m/z670(M+) 化合物I ar−a(異性体2) 収率:33.1% Rf:0.32(酢酸エチル:トルエン=1:6) ▲[α]24 D▼+42.7±1.4゜(C=0.60,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CHCl3)0.87(3H,d,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.00〜1.73(6H,m)1.93〜2.30(4H,m)2.
88(1H,q,J=7Hz)3.80(3H,s)3.94〜4.09(3H,m)4.1
5〜4.24(1H,m)4.73(2H,s)4.88〜5.06(2H,m)5.34
(1H,dd,J=16Hz,8Hz)5.46(1H,dd,J=16Hz,6Hz)5.70
〜5.91(1H,m)6.47(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.58(1H,dd,
J=8Hz,2Hz)6.76(1H,t,J=8Hz)7.30〜7.50(6H,m)
7.60〜7.70(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3604,2936,2864,1764,1744,1641,160
0,1499,1476,1429,1290,1113,970,908,822,612cm-1. MS:m/z670(M+) 化合物I cq−a(異性体3) 収率:10.4% Rf:0.27(酢酸エチル:トルエン=1:6) [α]D+45.0±1.6゜(24℃,C=0.52,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.90(3H,d,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.00〜1.75(6H,m)1.94〜2.29(4H,m)2.
88(1H,q,J=7Hz)3.79(3H,s)3.94〜4.09(3H,m)4.1
5〜4.23(1H,m)4.73(2H,s)4.88〜5.30(2H,m)5.36
(1H,dd,J=16Hz,8Hz)5.53(1H,dd,J=16Hz,6Hz)5.70
〜5.91(1H,m)6.47(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.60(1H,dd,
J=8Hz,2Hz)6.76(1H,t,J=8Hz)7.30〜7.50(6H,m)
7.60〜7.70(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3608,2936,2864,1764,1743,1641,160
0,1498,1476,1429,1291,1114,970,908,821,612cm-1. MS:m/z670(M+) 化合物I cr−a(異性体4) 収率:8.9% Rf:0.23(酢酸エチル:トルエン=1:6) [α]D−42.3±1.8゜(24℃,C=0.45,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.88(3H,d,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.05〜1.74(6H,m)1.95〜2.27(4H,m)2.
88(1H,q,J=7Hz)3.80(3H,s)3.95〜4.09(3H,m)4.1
5〜4.23(1H,m)5.39(1H,dd,J=16Hz,7Hz)5.50(1H,d
d,J=16Hz,6Hz)5.70〜5.86(1H,m)6.47(1H,dd,J=8H
z,2Hz)6.60(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.77(1H,t,J=8Hz)
7.30〜7.50(6H,m)7.60〜7.70(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3608,2936,2864,1763,1744,1641,160
0,1499,1476,1429,1293,1114,970,909,821,612cm-1. MS:m/z670(M+) 実施例−16 [(1R,2R,3aS,9aR)−2−t−ブチルジフエニル
シリルオキシ−1−[(3S,5S,1E)−3−ヒドロキ
シ−5−メチル−1−ノネニル]−2,3,3a,9a−テトラ
ヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオ
キシン−5−イル]オキシ酢酸メチル: 水素雰囲気下、ジエンI ar−a(実施例−15)151mg
(0.225ミリモル)の乾燥ベンゼン10ml溶液に、5%パ
ラジウム−炭素7.5mgを加え、室温で3時間撹拌する。
反応液を濾過し、減圧下溶媒を留去した残渣を、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバー
カラム、サイズB、酢酸エチル:トルエン=1:15)し
て、目的とするオレフインI au−aを油状物質として、
98mg(収率64.9%)得る。この光学活性体の1H−NMR,I
R,MSスペクトルは、ラセミ体I ae−a(実施例4)のそ
れらと完全に一致する。
1.04(9H,s)1.00〜1.72(6H,m)1.94〜2.29(4H,m)2.
88(1H,q,J=7Hz)3.80(3H,s)3.95〜4.09(3H,m)4.1
5〜4.23(1H,m)4.73(2H,s)4.88〜5.03(2H,m)5.35
(1H,dd,J=16Hz,8Hz)5.51(1H,dd,J=16Hz,6Hz)5.70
〜5.91(1H,m)6.47(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.59(1H,dd,
J=8Hz,2Hz)6.76(1H,t,J=8Hz)7.30〜7.50(6H,m)
7.60〜7.70(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3604,2936,2864,1763,1742,1641,160
0,1498,1476,1429,1288,1113,970,908,821,612cm-1. MS:m/z670(M+) 化合物I ar−a(異性体2) 収率:33.1% Rf:0.32(酢酸エチル:トルエン=1:6) ▲[α]24 D▼+42.7±1.4゜(C=0.60,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CHCl3)0.87(3H,d,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.00〜1.73(6H,m)1.93〜2.30(4H,m)2.
88(1H,q,J=7Hz)3.80(3H,s)3.94〜4.09(3H,m)4.1
5〜4.24(1H,m)4.73(2H,s)4.88〜5.06(2H,m)5.34
(1H,dd,J=16Hz,8Hz)5.46(1H,dd,J=16Hz,6Hz)5.70
〜5.91(1H,m)6.47(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.58(1H,dd,
J=8Hz,2Hz)6.76(1H,t,J=8Hz)7.30〜7.50(6H,m)
7.60〜7.70(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3604,2936,2864,1764,1744,1641,160
0,1499,1476,1429,1290,1113,970,908,822,612cm-1. MS:m/z670(M+) 化合物I cq−a(異性体3) 収率:10.4% Rf:0.27(酢酸エチル:トルエン=1:6) [α]D+45.0±1.6゜(24℃,C=0.52,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.90(3H,d,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.00〜1.75(6H,m)1.94〜2.29(4H,m)2.
88(1H,q,J=7Hz)3.79(3H,s)3.94〜4.09(3H,m)4.1
5〜4.23(1H,m)4.73(2H,s)4.88〜5.30(2H,m)5.36
(1H,dd,J=16Hz,8Hz)5.53(1H,dd,J=16Hz,6Hz)5.70
〜5.91(1H,m)6.47(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.60(1H,dd,
J=8Hz,2Hz)6.76(1H,t,J=8Hz)7.30〜7.50(6H,m)
7.60〜7.70(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3608,2936,2864,1764,1743,1641,160
0,1498,1476,1429,1291,1114,970,908,821,612cm-1. MS:m/z670(M+) 化合物I cr−a(異性体4) 収率:8.9% Rf:0.23(酢酸エチル:トルエン=1:6) [α]D−42.3±1.8゜(24℃,C=0.45,CHCl3)1 H−NMR(200MHz):δ(CDCl3)0.88(3H,d,J=7Hz)
1.04(9H,s)1.05〜1.74(6H,m)1.95〜2.27(4H,m)2.
88(1H,q,J=7Hz)3.80(3H,s)3.95〜4.09(3H,m)4.1
5〜4.23(1H,m)5.39(1H,dd,J=16Hz,7Hz)5.50(1H,d
d,J=16Hz,6Hz)5.70〜5.86(1H,m)6.47(1H,dd,J=8H
z,2Hz)6.60(1H,dd,J=8Hz,2Hz)6.77(1H,t,J=8Hz)
7.30〜7.50(6H,m)7.60〜7.70(4H,m)ppm. IR:νmax(CHCl3)3608,2936,2864,1763,1744,1641,160
0,1499,1476,1429,1293,1114,970,909,821,612cm-1. MS:m/z670(M+) 実施例−16 [(1R,2R,3aS,9aR)−2−t−ブチルジフエニル
シリルオキシ−1−[(3S,5S,1E)−3−ヒドロキ
シ−5−メチル−1−ノネニル]−2,3,3a,9a−テトラ
ヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオ
キシン−5−イル]オキシ酢酸メチル: 水素雰囲気下、ジエンI ar−a(実施例−15)151mg
(0.225ミリモル)の乾燥ベンゼン10ml溶液に、5%パ
ラジウム−炭素7.5mgを加え、室温で3時間撹拌する。
反応液を濾過し、減圧下溶媒を留去した残渣を、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフイー精製(メルク社ローバー
カラム、サイズB、酢酸エチル:トルエン=1:15)し
て、目的とするオレフインI au−aを油状物質として、
98mg(収率64.9%)得る。この光学活性体の1H−NMR,I
R,MSスペクトルは、ラセミ体I ae−a(実施例4)のそ
れらと完全に一致する。
[α]D+40.4±0.8゜(24℃,C=1.04,CHCl3) 実施例−17 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸メチルI ba−aの製造 シリルエーテルI aa−a(実施例−1及び5)517mg
(0.802ミリモル)のTHF6ml溶液に、フツ化テトラ−n
−ブチルアンモニウム(1M、THF溶液)1.60ml(1.60ミ
リモル)を加え、室温で終夜撹拌する。反応液に飽和塩
化アンモニウム水溶液と1N塩酸2ml(2ミリモル)を加
え、酢酸エチルで2回抽出する。抽出液を、水、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃
縮する。この残渣には、メチルエステルがけん化された
カルボン酸が一部存在するので、下記のごとくジアゾメ
タン処理し、メチルエステルへ戻す。反応混合物をメタ
ノール6mlに溶解し、0℃に於いて、ジアゾメタンのエ
ーテル溶液を反応液が黄色を呈するまで加える。減圧下
溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー精製(メルク社ローバーカラム、サイズB、酢酸エ
チル:トルエン=2:1)して、目的とするメチルエステ
ルI ba−aを282mg得る。酢酸エチル−n−ヘキサン混
合溶媒より結晶化し、結晶のI ba−aを260mg(収率80.
0%)得る。
1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸メチルI ba−aの製造 シリルエーテルI aa−a(実施例−1及び5)517mg
(0.802ミリモル)のTHF6ml溶液に、フツ化テトラ−n
−ブチルアンモニウム(1M、THF溶液)1.60ml(1.60ミ
リモル)を加え、室温で終夜撹拌する。反応液に飽和塩
化アンモニウム水溶液と1N塩酸2ml(2ミリモル)を加
え、酢酸エチルで2回抽出する。抽出液を、水、飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃
縮する。この残渣には、メチルエステルがけん化された
カルボン酸が一部存在するので、下記のごとくジアゾメ
タン処理し、メチルエステルへ戻す。反応混合物をメタ
ノール6mlに溶解し、0℃に於いて、ジアゾメタンのエ
ーテル溶液を反応液が黄色を呈するまで加える。減圧下
溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
イー精製(メルク社ローバーカラム、サイズB、酢酸エ
チル:トルエン=2:1)して、目的とするメチルエステ
ルI ba−aを282mg得る。酢酸エチル−n−ヘキサン混
合溶媒より結晶化し、結晶のI ba−aを260mg(収率80.
0%)得る。
・融点:121〜123℃(酢酸エチル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3+CD3OD)0.88(3H,t,J=6Hz),1.
10〜1.80(8H,m),1.90〜2.20(1H,m),2.35〜2.81(2
H,m),3.82(3H,s),3.8〜4.4(4H,m),4.70(2H,s),
5.43〜5.86(2H,m),6.39〜6.87(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3008,2960,2940,2864,1762,1
744,1600,1498,1476,1125,970cm-1. 実施例−18〜34 実施例−17の方法に準じ、脱シリル化反応を行い、メ
チルエステルI b−aを得る。結果を表4に示す。
10〜1.80(8H,m),1.90〜2.20(1H,m),2.35〜2.81(2
H,m),3.82(3H,s),3.8〜4.4(4H,m),4.70(2H,s),
5.43〜5.86(2H,m),6.39〜6.87(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3008,2960,2940,2864,1762,1
744,1600,1498,1476,1125,970cm-1. 実施例−18〜34 実施例−17の方法に準じ、脱シリル化反応を行い、メ
チルエステルI b−aを得る。結果を表4に示す。
実施例−35 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸 メチルエステルI ba−a(実施例−17)100mg(0.246
ミリモル)のメタノール2ml溶液に、1N水酸化ナトリウ
ム水溶液0.50ml(0.50ミリモル)を加え、室温で25分間
撹拌する。反応液に、1N塩酸1.0ml(1.0ミリモル)と飽
和食塩水を加え、クロロホルムで抽出する。抽出液を、
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。減圧下溶媒を留去して、カルボン酸I ba−bの粗結
晶を77mg得る。このものを、酢酸エチル−n−ヘキサン
混合溶媒より再結晶して、融点156−158℃の結晶I ba−
bを68mg(収率70.4%)得る。
1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸 メチルエステルI ba−a(実施例−17)100mg(0.246
ミリモル)のメタノール2ml溶液に、1N水酸化ナトリウ
ム水溶液0.50ml(0.50ミリモル)を加え、室温で25分間
撹拌する。反応液に、1N塩酸1.0ml(1.0ミリモル)と飽
和食塩水を加え、クロロホルムで抽出する。抽出液を、
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。減圧下溶媒を留去して、カルボン酸I ba−bの粗結
晶を77mg得る。このものを、酢酸エチル−n−ヘキサン
混合溶媒より再結晶して、融点156−158℃の結晶I ba−
bを68mg(収率70.4%)得る。
・融点:156〜158℃(酢酸エチル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CD3OD)0.89(3H,t,J=6Hz),1.10〜1.8
0(8H,m),1.82〜2.10(1H,m),2.33〜2.75(2H,m),3.
86〜4.35(4H,m),4.63(2H,s),5.41〜5.81(2H,m),
6.42〜6.83(3H,m)ppm. ・IR:νmax(KBr)3404,2960,2940,2864,1745,1709,161
5,1596,1501,1477,1434,1131,984,968,904,760,712c
m-1. 実施例−36〜46 実施例−35の方法に準じ、カルボン酸I b−bへ変換
し、結果を表5に示す。
0(8H,m),1.82〜2.10(1H,m),2.33〜2.75(2H,m),3.
86〜4.35(4H,m),4.63(2H,s),5.41〜5.81(2H,m),
6.42〜6.83(3H,m)ppm. ・IR:νmax(KBr)3404,2960,2940,2864,1745,1709,161
5,1596,1501,1477,1434,1131,984,968,904,760,712c
m-1. 実施例−36〜46 実施例−35の方法に準じ、カルボン酸I b−bへ変換
し、結果を表5に示す。
実施例−47 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−[(3S *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸メチルI da−aの製造 実施例−17の方法に準じて反応を行い、シリルエーテ
ルI ca−a(実施例−1及び5)252mgより、目的とす
るメチルエステルI da−aを110mg(収率69.2%)結晶
として得る。
1−[(3S *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸メチルI da−aの製造 実施例−17の方法に準じて反応を行い、シリルエーテ
ルI ca−a(実施例−1及び5)252mgより、目的とす
るメチルエステルI da−aを110mg(収率69.2%)結晶
として得る。
・融点:95〜97℃(酢酸エチル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3+CD3OD)0.87(3H,t,J=6Hz),1.
10〜1.80(8H,m),1.92〜2.20(1H,m),2.30〜2.80(2
H,m),3.80(3H,s),3.8〜4.3(4H,m),4.68(2H,s),
5.50〜5.90(2H,m),6.37〜6.87(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3008,2960,2939,2864,1763,1
744,1600,1498,1479,1127,970cm-1. 実施例−48〜63 実施例−17の方法に準じ、脱シリル化反応を行い、メ
チルエステルI d−aを得る。結果を表6に示す。
10〜1.80(8H,m),1.92〜2.20(1H,m),2.30〜2.80(2
H,m),3.80(3H,s),3.8〜4.3(4H,m),4.68(2H,s),
5.50〜5.90(2H,m),6.37〜6.87(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3608,3008,2960,2939,2864,1763,1
744,1600,1498,1479,1127,970cm-1. 実施例−48〜63 実施例−17の方法に準じ、脱シリル化反応を行い、メ
チルエステルI d−aを得る。結果を表6に示す。
実施例−64 [(1R *,2R *,3aS *,9aR *)−2−t−ブチルジ
フエニルシリルオキシ−1−[(S *)−3−ヒドロキ
シオクチル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シク
ロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]
オキシ酢酸メチルI ea−aの製造 水素雰囲気下、アリルアルコールI aa−a(実施例−
1及び5)188mg(0.291ミリモル)の乾燥エタノール7.
5ml溶液に、5%パラジウム−炭素19mgを加え、室温で
終夜撹拌を行う。触媒を濾別し、減圧下溶媒を留去した
残渣を、カラムクロマトグラフイー精製(メルク社ロー
バーカラム、サイズA、酢酸エチル−トルエン=1:20〜
1:10)して、目的とする飽和アルコールI ea−aを156m
g(収率82.7%)油状物質として得る。
フエニルシリルオキシ−1−[(S *)−3−ヒドロキ
シオクチル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シク
ロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]
オキシ酢酸メチルI ea−aの製造 水素雰囲気下、アリルアルコールI aa−a(実施例−
1及び5)188mg(0.291ミリモル)の乾燥エタノール7.
5ml溶液に、5%パラジウム−炭素19mgを加え、室温で
終夜撹拌を行う。触媒を濾別し、減圧下溶媒を留去した
残渣を、カラムクロマトグラフイー精製(メルク社ロー
バーカラム、サイズA、酢酸エチル−トルエン=1:20〜
1:10)して、目的とする飽和アルコールI ea−aを156m
g(収率82.7%)油状物質として得る。
・1H−NMR:δ(CDCl3)0.88(3H,t,J=7Hz),1.03(9H,
s),0.80〜1.70(13H,m),1.99〜2.40(3H,m),3.30〜
3.61(1H,m),3.77(3H,s),3.75〜4.06(2H,m),4.12
〜4.37(1H,m),4.70(2H,m),6.40〜6.89(3H,m),7.3
3〜7.50(6H,m),7.60〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3616,3008,2936,2864,1763,1741,1
600,1498,1426,1290,1110,822,611cm-1. ・MS:m/z M+646. 実施例−65〜70 実施例−64の方法に準じ、還元反応を行い、飽和アル
コールI e−aを得る。結果を表7に示す。
s),0.80〜1.70(13H,m),1.99〜2.40(3H,m),3.30〜
3.61(1H,m),3.77(3H,s),3.75〜4.06(2H,m),4.12
〜4.37(1H,m),4.70(2H,m),6.40〜6.89(3H,m),7.3
3〜7.50(6H,m),7.60〜7.80(4H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3616,3008,2936,2864,1763,1741,1
600,1498,1426,1290,1110,822,611cm-1. ・MS:m/z M+646. 実施例−65〜70 実施例−64の方法に準じ、還元反応を行い、飽和アル
コールI e−aを得る。結果を表7に示す。
実施例−71 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−[(R *)−3−ヒドロキシオクチル]−2,3,3a,9
a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベ
ンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチルI fa−a
の製造 実施例−17の方法に準じて反応を行い、シリルエーテ
ルI ea−a(実施例−64)186mg(0.287ミリモル)よ
り、目的とするメチルエステルI fa−aを80mg(収率6
8.2%)結晶として得る。
1−[(R *)−3−ヒドロキシオクチル]−2,3,3a,9
a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベ
ンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸メチルI fa−a
の製造 実施例−17の方法に準じて反応を行い、シリルエーテ
ルI ea−a(実施例−64)186mg(0.287ミリモル)よ
り、目的とするメチルエステルI fa−aを80mg(収率6
8.2%)結晶として得る。
・融点:69〜70℃(酢酸エチル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CDCl3+CD3OD)0.8(3H,t,J=7Hz),1.1
0〜2.18(14H,m),2.22〜2.57(1H,m),3.42〜3.69(1
H,m),3.79(3H,s),3.73〜4.17(2H,m),4.19〜4.35
(1H,m),4.67(2H,s),6.34〜6.87(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3616,3008,2936,2864,1762,1743,1
600,1498,1476,1286,1124cm-1. 実施例−72〜77 実施例−17の方法に準じ、脱シリル化反応を行い、メ
チルエステルI f−aを得る。結果を表8に示す。
0〜2.18(14H,m),2.22〜2.57(1H,m),3.42〜3.69(1
H,m),3.79(3H,s),3.73〜4.17(2H,m),4.19〜4.35
(1H,m),4.67(2H,s),6.34〜6.87(3H,m)ppm. ・IR:νmax(CHCl3)3616,3008,2936,2864,1762,1743,1
600,1498,1476,1286,1124cm-1. 実施例−72〜77 実施例−17の方法に準じ、脱シリル化反応を行い、メ
チルエステルI f−aを得る。結果を表8に示す。
実施例−78 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−[(R *)−3−ヒドロキシオクチル]−2,3,3a,9
a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベ
ンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸I fa−bの製造 実施例−35の方法に準じて反応を行い、メチルエステ
ルI fa−a45mg(0.110ミリモル)から目的とするカル
ボン酸I fa−b34mg(収率78.2%)を結晶として得る。
1−[(R *)−3−ヒドロキシオクチル]−2,3,3a,9
a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベ
ンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸I fa−bの製造 実施例−35の方法に準じて反応を行い、メチルエステ
ルI fa−a45mg(0.110ミリモル)から目的とするカル
ボン酸I fa−b34mg(収率78.2%)を結晶として得る。
・融点:111〜113℃(酢酸エチル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CD3OD)0.89(3H,t,J=6Hz),1.08〜2.1
6(14H,m),2.23〜2.62(1H,m),3.38〜3.67(1H,m),
3.73〜4.00(1H,m),4.00〜4.32(2H,m),4.63(2H,
s),6.40〜6.85(3H,m)ppm. ・IR:νmax(KBr)3504,3368,2928,2856,1716,1615,159
8,1500,1476,1279,1134,759,713cm-1. 実施例−79〜82 実施例−35の方法に準じて反応を行い、カルボン酸I
f−bを得る。結果を表9に示す。
6(14H,m),2.23〜2.62(1H,m),3.38〜3.67(1H,m),
3.73〜4.00(1H,m),4.00〜4.32(2H,m),4.63(2H,
s),6.40〜6.85(3H,m)ppm. ・IR:νmax(KBr)3504,3368,2928,2856,1716,1615,159
8,1500,1476,1279,1134,759,713cm-1. 実施例−79〜82 実施例−35の方法に準じて反応を行い、カルボン酸I
f−bを得る。結果を表9に示す。
実施例−83 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸[(9−アントリル)メチル]I ba−a′の製造 カルボン酸I ba−b(実施例−35)25mg(0.064ミリ
モル)のメタノール0.5ml溶液に、室温に於て、(9−
アントリル)ジアゾメタン(2%、酢酸エチル溶液)1.
5ml(0.138ミリモル)を滴下する。滴下終了後、45分間
撹拌して、析出する結晶を濾取して粗製の(9−アント
リル)メチルエステルI ba−a′(27mg)を得る。この
粗結晶を、ピリジンに溶解し、不溶物を除去した後、酢
酸エチルより再結晶を行つて、融点185−188℃のI ba−
a′の結晶を19mg(収率51.2%)得る。
1−[(3R *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸[(9−アントリル)メチル]I ba−a′の製造 カルボン酸I ba−b(実施例−35)25mg(0.064ミリ
モル)のメタノール0.5ml溶液に、室温に於て、(9−
アントリル)ジアゾメタン(2%、酢酸エチル溶液)1.
5ml(0.138ミリモル)を滴下する。滴下終了後、45分間
撹拌して、析出する結晶を濾取して粗製の(9−アント
リル)メチルエステルI ba−a′(27mg)を得る。この
粗結晶を、ピリジンに溶解し、不溶物を除去した後、酢
酸エチルより再結晶を行つて、融点185−188℃のI ba−
a′の結晶を19mg(収率51.2%)得る。
・融点:185〜188℃(酢酸エチル) ・1H−NMR:δ(重ピリジン)0.83(3H,t,J=6Hz),1.02
〜1.93(8H,m),2.12〜2.70(2H,m),2.97〜3.31(1H,
m),4.10〜4.50(4H,m),4.95(2H,s),5.86〜6.30(2
H,m),6.41(2H,s),6.65〜6.83(3H,m),7.38〜7.70
(4H,m),8.00〜8.17(2H,m),8.35〜8.66(3H,m)ppm. ・IR:νmax(KBr)3592,3428,2928,2856,1741,1596,149
9,1475,1207,1124,973,723cm-1. 実施例−84 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−[(3S *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸I da−bの製造 実施例−35の方法に準じて反応を行い、メチルエステ
ルI da−a(実施例−47)110mgより、目的とするカル
ボン酸I da−bを80mg(収率75.5%)結晶として得る。
〜1.93(8H,m),2.12〜2.70(2H,m),2.97〜3.31(1H,
m),4.10〜4.50(4H,m),4.95(2H,s),5.86〜6.30(2
H,m),6.41(2H,s),6.65〜6.83(3H,m),7.38〜7.70
(4H,m),8.00〜8.17(2H,m),8.35〜8.66(3H,m)ppm. ・IR:νmax(KBr)3592,3428,2928,2856,1741,1596,149
9,1475,1207,1124,973,723cm-1. 実施例−84 [(1R *,2S *,3aR *,9aS *)−2−ヒドロキシ−
1−[(3S *,1E)−3−ヒドロキシ−1−オクテニ
ル]−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸I da−bの製造 実施例−35の方法に準じて反応を行い、メチルエステ
ルI da−a(実施例−47)110mgより、目的とするカル
ボン酸I da−bを80mg(収率75.5%)結晶として得る。
・融点:109.5〜111.5℃(酢酸エチル−n−ヘキサン) ・1H−NMR:δ(CD3OD)0.89(3H,t,J=6Hz),1.10〜1.7
0(8H,m),1.82〜2.12(1H,m),2.30〜2.77(2H,m),3.
85〜4.43(4H,m),4.65(2H,s),5.47〜5.93(2H,m),
6.43〜6.85(3H,m)ppm. ・IR:νmax(KBr)3496,3241,2932,2852,1708,1617,159
6,1502,1476,1129,978,758,702cm-1. 実施例−85,86 実施例−35の方法に準じて反応行い、カルボン酸I d
−bを得る。結果を表10に示す。
0(8H,m),1.82〜2.12(1H,m),2.30〜2.77(2H,m),3.
85〜4.43(4H,m),4.65(2H,s),5.47〜5.93(2H,m),
6.43〜6.85(3H,m)ppm. ・IR:νmax(KBr)3496,3241,2932,2852,1708,1617,159
6,1502,1476,1129,978,758,702cm-1. 実施例−85,86 実施例−35の方法に準じて反応行い、カルボン酸I d
−bを得る。結果を表10に示す。
発明の効果 本発明化合物は、作用持続時間が長く化学的に安定な
ベンゾジオキサンPGI2類縁体である。
ベンゾジオキサンPGI2類縁体である。
本発明化合物は、PGI2と同様に細胞保護作用を有す
る。同時に血小板凝集抑制作用をも有するが、本発明化
合物は血小板凝集抑制作用と比較して細胞保護作用の選
択性が高く、安全かつ有効な消化性潰瘍の治療薬になり
うる。以下に、その代表的な化合物について、塩酸−エ
タノール潰瘍に対する抗潰瘍作用の試験例を示す。
る。同時に血小板凝集抑制作用をも有するが、本発明化
合物は血小板凝集抑制作用と比較して細胞保護作用の選
択性が高く、安全かつ有効な消化性潰瘍の治療薬になり
うる。以下に、その代表的な化合物について、塩酸−エ
タノール潰瘍に対する抗潰瘍作用の試験例を示す。
[塩酸−エタノール潰瘍に対する効果] 24時間絶食したJCL−SD系またはCRJ−SD系雄性ラット
(体重220〜260g)に150mM塩酸−60%エタノール1mlを
経口投与し、1時間後に胃を摘出した。実体顕微鏡下に
胃粘膜損傷の長さを測定し、この総和を潰瘍係数とし
た。ビークル(1−10%エタノール)および被検化合物
は、塩酸−エタノール投与前30分に経口投与し、ビーク
ル投与群に対する被検化合物の抑制率を算出した。結果
を表11に示す。
(体重220〜260g)に150mM塩酸−60%エタノール1mlを
経口投与し、1時間後に胃を摘出した。実体顕微鏡下に
胃粘膜損傷の長さを測定し、この総和を潰瘍係数とし
た。ビークル(1−10%エタノール)および被検化合物
は、塩酸−エタノール投与前30分に経口投与し、ビーク
ル投与群に対する被検化合物の抑制率を算出した。結果
を表11に示す。
本発明化合物は、PGI2と同様に、細胞保護作用を有し
ており、食道、胃、十二指腸または胃手術後の吻合部な
どの潰瘍性病変、すなわち消化性潰瘍に対して有用な治
療薬として用いられるなどその薬理的効果の応用が期待
される化合物である。
ており、食道、胃、十二指腸または胃手術後の吻合部な
どの潰瘍性病変、すなわち消化性潰瘍に対して有用な治
療薬として用いられるなどその薬理的効果の応用が期待
される化合物である。
本発明化合物は、経口的にまたは非経口的に投与する
ことができる。経口的には、例えば錠剤、カプセル剤、
丸剤、顆粒剤、細粒剤、水剤、乳剤などの剤形にし、非
経口的には、坐剤、あるいは注射剤例えば、静脈内注射
剤、筋肉内注射剤または皮下注射剤などになしうる。製
剤化の際には、通常用いられる適当な担体もしくは賦形
剤を使用する。
ことができる。経口的には、例えば錠剤、カプセル剤、
丸剤、顆粒剤、細粒剤、水剤、乳剤などの剤形にし、非
経口的には、坐剤、あるいは注射剤例えば、静脈内注射
剤、筋肉内注射剤または皮下注射剤などになしうる。製
剤化の際には、通常用いられる適当な担体もしくは賦形
剤を使用する。
本発明化合物は、経口投与では成人1日約0.1〜100mg
が投与される。
が投与される。
Claims (5)
- 【請求項1】式(I): [式中、R1はアルキル、アルケニル、アルキニル、シク
ロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはフェノキシ
アルキル;R2は水素、低級アルキルまたはアラルキル;A
はエチレンまたはビニレン:波線はα配置もしくはβ配
置またはそれらの混合物を表わす]で示される化合物ま
たはその塩。 - 【請求項2】R2が水素または低級アルキルである請求項
1記載の化合物またはその塩。 - 【請求項3】R1がアルキル、アルケニルまたはシクロア
ルキル;R2が水素または低級アルキルである請求項1記
載の化合物またはその塩。 - 【請求項4】[2−ヒドロキシ−1−(3−ヒドロキシ
−5−メチル−1−ノネニル)−2,3,3a,9a−テトラヒ
ドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシ
ン−5−イル]オキシ酢酸メチル、[2−ヒドロキシ−
1−(3−ヒドロキシ−5−メチル−1,8−ノナジエニ
ル)−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]オキシ酢
酸メチル、[2−ヒドロキシ−1−(3−ヒドロキシ−
5,9−ジメチル−1,8−デカジエニル)−2,3,3a,9a−テ
トラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジ
オキシン−5−イル]オキシ酢酸メチル、[2−ヒドロ
キシ−1−(3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシプロ
ピル)−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ
[b][1,4]ベンゾジオキサン−5−イル]オキシ酢
酸メチル、[2−ヒドロキシ−1−(3−ヒドロキシ−
5−メチルノニル)−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−
シクロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イ
ル]オキシ酢酸メチル、[2−ヒドロキシ−1−(3−
ヒドロキシ−5−メチル−1−ノネニル)−2,3,3a,9a
−テトラヒドロ−1H−シクロペンタ[b][1,4]ベン
ゾジオキシン−5−イル]オキシ酢酸または[2−ヒド
ロキシ−1−(3−ヒドロキシ−5,9−ジメチル−1,8−
デカジエニル)−2,3,3a,9a−テトラヒドロ−1H−シク
ロペンタ[b][1,4]ベンゾジオキシン−5−イル]
オキシ酢酸である請求項1記載の化合物。 - 【請求項5】請求項1〜4に記載の化合物のいずれかを
含有することを特徴とする細胞保護作用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63161378A JP2594118B2 (ja) | 1987-07-01 | 1988-06-29 | ベンゾジオキサンプロスタサイクリン類縁体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16428887 | 1987-07-01 | ||
JP62-164288 | 1987-07-01 | ||
JP63161378A JP2594118B2 (ja) | 1987-07-01 | 1988-06-29 | ベンゾジオキサンプロスタサイクリン類縁体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01104066A JPH01104066A (ja) | 1989-04-21 |
JP2594118B2 true JP2594118B2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=26487539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63161378A Expired - Fee Related JP2594118B2 (ja) | 1987-07-01 | 1988-06-29 | ベンゾジオキサンプロスタサイクリン類縁体 |
Country Status (1)
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---|---|---|---|---|
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JP2009232735A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-10-15 | Tadakatsu Bandai | (1r,2r)−1−アシロキシ−3−シクロアルケン又は(1s,2s)−3−シクロアルケン−1−オールの製造方法 |
EP3145919A4 (en) * | 2014-05-20 | 2018-03-14 | Lung Biotechnology PBC | Methods for producing beraprost and its derivatives |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4401824A (en) * | 1982-03-08 | 1983-08-30 | The Upjohn Company | Benzopyran compounds, derivatives of prostaglandins |
ZA851337B (en) * | 1984-03-08 | 1985-10-30 | Upjohn Co | Interphenylene carbacyclin derivatives |
-
1988
- 1988-06-29 JP JP63161378A patent/JP2594118B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01104066A (ja) | 1989-04-21 |
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