JP2593954Y2 - 織機の耳糸ボビンホルダ装置 - Google Patents

織機の耳糸ボビンホルダ装置

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JP2593954Y2
JP2593954Y2 JP1993019640U JP1964093U JP2593954Y2 JP 2593954 Y2 JP2593954 Y2 JP 2593954Y2 JP 1993019640 U JP1993019640 U JP 1993019640U JP 1964093 U JP1964093 U JP 1964093U JP 2593954 Y2 JP2593954 Y2 JP 2593954Y2
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shaft
ear thread
bush
bobbin shaft
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佐藤  誠
郁男 坂倉
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株式会社三星製作所
日産テクシス株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、織機の遊星歯車式耳組
装置における耳糸ボビンホルダ装置に関し、特に、ボビ
ンシャフト回り止め機構等の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の織機の遊星歯車式耳組装置におい
ては、例えば図10に示すように、回転体101に一対
の遊星ギヤシャフト102が夫々回転可能に取り付けら
れている。各遊星ギヤシャフト102は、遊星ギヤが回
転体101と一体に回転することにより公転しつつ、遊
星ギヤ自身が太陽ギヤから駆動されて回転することによ
り自転する。そして、各遊星ギヤシャフト102に耳糸
ボビンホルダ装置103が取り付けられている。
【0003】耳糸ボビンホルダ装置103は、遊星ギヤ
シャフト102に固定される略コ字形状のボビンホルダ
104と、このボビンホルダ104に遊星ギヤシャフト
102の軸線と直交する面内に軸線を配して取り付けた
ボビンシャフト105と、このボビンシャフト105に
回転可能に支持される耳糸ボビン106と、この耳糸ボ
ビン106からの耳糸の繰り出しを規制しつつ耳糸の張
力を調整する耳糸張力調整機構(図示せず)と、ボビン
ホルダ104に固定され耳糸ボビン106から耳糸張力
調整機構を介して引き出された耳糸Yを織前F側へ導出
させるヤーンガイド107とを含んで構成される。
【0004】このような耳糸ボビンホルダ装置103に
あっては、ボビンホルダ104に耳糸ボビン106を装
着する場合、例えば図11及び図12に示すように、ボ
ビンホルダ104の一対の側板間に耳糸ボビン106を
入れた状態で、ボビンシャフト105をボビンホルダ1
04の側板に取り付けられたブッシュ111に挿入し
て、耳糸ボビン106の軸孔を貫通させ、かつこのボビ
ンシャフト105がボビンホルダ104から抜け出ない
ように、ストッパ112を用いてボビンシャフト105
の頭部を押さえている。ここで、ストッパ112は棒状
のバネ材からなり、基端部がボビンホルダ104に固定
したピン104aに回動可能に取り付けられ、中間部が
ガイド104bに案内されて、先端部にてボビンシャフ
ト105の頭部の十字溝105aを押さえ付けるように
なっている(実開昭63−30364号公報参照)。
【0005】又、従来、図示しないがストッパを板状に
形成し、該ストッパの前記ボビンシャフト105の頭部
の押さえ面に板状突起部を形成して、この板状突起部を
ボビンシャフト105の頭部の十字溝105aに係合し
て、ボビンシャフト105の回り止めを行うようにした
ものもある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の耳糸ボビンホルダ装置にあっては、図11及
び図12の従来例を例に採ると、ボビンシャフト105
の頭部に十字溝105aがあって、これにストッパ11
2を嵌め込むことにより、ボビンシャフト105の抜け
止めと同時に、ボビンシャフト105の回り止めがなさ
れるのであるが、ストッパ112を回してボビンシャフ
ト105を押さえた後に、ボビンシャフト105を回動
させて、十字溝105aとストッパ112との位置合わ
せを行う必要があり、ストッパ112の回動動作とボビ
ンシャフト105を回動動作とを完了して始めてボビン
シャフト105の回り止め機能を発揮させるので、動作
をワンタッチで行えず、作業が面倒であるという問題点
があった。
【0007】又、従来装置にあっては、上記のように、
ボビンシャフト105を回動させて、十字溝105a位
置がストッパ112位置と合致した点でボビンシャフト
105とストッパ112とが係合状態となったことを知
るわけであるが、作業者にとっては十字溝105a位置
がストッパ112位置と合致したことが曖昧にしか判ら
ず、クリック感がないため、心地良く操作できず、不安
感が残るという問題もある。
【0008】更に、ストッパ112を回してボビンシャ
フト105を押さえる際、該ストッパ112がボビンシ
ャフト105頭部を乗り越えて回動してしまうことがあ
り、操作の確実性に劣るという問題点もある。そこで、
本考案は上記に鑑みてなされたものであり、ボビンシャ
フトの回り止めをストッパとは独立して簡単に行い得る
ようにした織機の耳糸ボビンホルダ装置を提供すること
を目的とする。又、ボビンシャフトの回り止めをストッ
パの回動動作のみで簡単に確実にしかも操作上において
心地良く安心感を持って行い得るようにした織機の耳糸
ボビンホルダ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本考案の織機
の耳糸ボビンホルダ装置は、公転しつつ自転する遊星ギ
ヤに一体的に取り付けられるボビンホルダと、このボビ
ンホルダの一対の側板に夫々取り付けられたブッシュ
と、これらのブッシュに一端より着脱可能に挿入されて
耳糸ボビンを回転自在に支持し他端に頭部を有するボビ
ンシャフトと、前記側板と略平行な面内を回動可能でボ
ビンシャフトの頭部を押さえて抜け止めするストッパ
と、を含んで構成される織機の耳糸ボビンホルダ装置に
おいて、ブッシュとボビンシャフトとの間にボビンシャ
フト回り止め用の多角形状の係合部を形成するようにし
た。
【0010】或いは、ボビンシャフトの回転方向と交差
する面を有するブッシュ係合部にボビンシャフト頭部を
嵌合するとともに、ボビンシャフトの頭部端面中央部と
ストッパの押さえ面との間に略点状の突起と該突起に係
合する凹溝の係合部を設け、前記ストッパに、該ストッ
パによるボビンシャフトの頭部押さえ時であって前記突
起と凹溝の係合時に前記側板外面側に位置するブッシュ
側面に係止される係止部を設けるようにした。
【0011】
【作用】かかる構成において、ブッシュとボビンシャフ
トとの間にボビンシャフト回り止め用の多角形状の係合
部を形成すると、単純にボビンシャフトをブッシュに挿
入するだけで、或いは挿入して若干の回動修正を加える
だけで、ボビンシャフトの回り止め機能が生じるので、
動作をワンタッチで行え、作業が極めて簡単である。
【0012】又、ボビンシャフトの回転方向と交差する
面を有するブッシュ係合部にボビンシャフト頭部を嵌合
させて、ボビンシャフトの回り止めを行うとともに、
ビンシャフトの頭部端面中央部とストッパの押さえ面と
の間に略点状の突起と凹溝の係合部を設け、前記ストッ
パに、ブッシュ側面に係止される係止部を設けるように
すると、回り止め機能をストッパとは独立してブッシュ
との間で行うことにより、ストッパはボビンシャフトを
押さえるだけの機能で良く、そのため、略点状の突起と
凹溝によりボビンシャフトの回転方向位置にかかわら
ず、略点状の突起と凹溝を係合させることができ、ま
た、略点状の突起と凹溝の係合と同時にブッシュ側面に
係止される係止部によりストッパの位置決めが確実にな
される。そのため、ワンタッチ操作で極めて容易にスト
ッパ操作が行える上、前記突起と凹溝の係止時のカチッ
と言うクリック感触が作業者に与えられ、心地良く操作
でき、安心感がある。
【0013】
【0014】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本考案に係る耳糸ボビンホルダ装置の一
実施例の分解図、図2はこの実施例装置の組立状態(但
しボビンは除く)の側面図、図3は図2のA矢視図、図
4は図2のB矢視図、図5は図2のC矢視図、更に図6
は耳糸張力調整機構の概略図である。
【0015】かかる図1〜図6において、耳糸ボビンホ
ルダ装置の本体をなすボビンホルダ1は、その底板1a
に形成した凹部2を遊星ギアシャフトSの端部(フラン
ジ部)に位置合わせして、ねじ3により固定する。この
ボビンホルダ1は、板厚 0.8mm程度の板材を用いて、絞
り加工により箱状に一体形成したもので、底板1aと、
底板1aに連なる一対の側板1b,1bと、底板1a及
び側板1b,1bに連なる背板1cとが一体形成されて
いる。また、背板1cの反対側も絞り加工により一体形
成されるが、耳糸ボビン9を出し入れする側となるので
後加工により大きく切欠いて開口部4を形成し、コ字状
にリブ1dを残してある。
【0016】ボビンホルダ1の一対の側板1b,1bに
は取付孔5,5が形成され、これらの取付孔5,5にそ
れぞれブッシュ6A,6Bが取付けられる。これらのブ
ッシュ6A,6Bには、ブッシュ6Aの側から、ボビン
シャフト7がその先端より挿入され、ボビンシャフト7
の先端がブッシュ6Bに達したところで、基端の頭部8
がブッシュ6Aに係止される。
【0017】このボビンシャフト7により、ボビンホル
ダ1内に開口部4より予め挿入した耳糸ボビン9が回転
自在に支持される。そして、耳糸ボビン9の一側にはこ
れと一体に爪車10が形成されている。ボビンシャフト
7の頭部8はボビンホルダ1の一方の側板1bに固定さ
れたピン11の回りを回動可能なストッパ12により押
さえられて抜け止めされるようになっている。
【0018】次に、図7〜図9も参照しつつ、ブッシュ
6A,6B、ボビンシャフト7及びストッパ12につい
て詳細構造を説明する。ブッシュ6A,6Bは、共に樹
脂製で、ボビンホルダ1の側板1b内面への装着面(外
側の面)の中央にこれより突出して側板1bの取付孔5
に嵌合するボス部13を有し、またボス部13の周辺に前
記装着面より突出するように複数のねじ14がインサー
トされている。従って、ブッシュ6A,6Bをボビンホ
ルダ1の側板1bの内側に入れて、ボス部13を側板1b
の取付孔5に嵌合すると共に、ねじ14を側板1bの挿
通孔15に挿入し、外側からねじ14の端部にナット1
6を螺合することにより、ブッシュ6A,6Bをボビン
ホルダ1に着脱可能に固定する。
【0019】また、ボス部13の中央にはボビンシャフ
ト7が挿入される軸受孔が形成されるが、ここには耐摩
耗性部材(例えばステンレス、セラミック等)からなる
軸受17がインサートされている。また、ブッシュ6
A,6Bの内側の面には、耳糸ボビン9の装着時に耳糸
ボビン9を案内するための案内片18が略U字状に突出
形成されている。
【0020】ここで、本考案においては、ボビンシャフ
ト7の回転方向と交差する面を有するブッシュ係合部に
ボビンシャフト7頭部を嵌合させて、ボビンシャフト7
の回り止めを行う。 即ち、ブッシュ6A,6Bとボビン
シャフト7との間にボビンシャフト7の回り止め用の多
角形状の係合部を形成する。この場合、一方のブッシュ
6Aの外側の面のボス部13中央に軸受17を囲む突出
部19が形成され、この突出部19の中央に軸受17の
入口側に位置させて前記ブッシュ係合部(多角形状の係
合部)としての六角形の穴20が形成されている(図3
及び図7参照)。
【0021】更に、突出部19の外周の一部に平面部2
1が形成されている(図2及び図7参照)。ボビンシャ
フト7は、樹脂製で、その頭部8は六角形に形成してあ
る。前記多角形状の係合部としての六角形の頭部8はブ
ッシュ6Aの六角形の穴20に嵌合し、これによりボビ
ンシャフト7の回り止めがなされる。
【0022】更に、本考案においては、ボビンシャフト
7の頭部8端面中央部とストッパ12の押さえ面との間
に略点状の突起と該突起に係合する凹溝の係合部を設け
る一方、前記ストッパ12に、該ストッパ12によるボ
ビンシャフト7の頭部8押さえ時であって前記突起と凹
溝の係合時に前記ボビンホルダ1の側板1b外面側に位
置するブッシュ6Aの側面に係止される係止部を設け
る。
【0023】即ち、ボビンシャフト7の頭部8の端面中
央部には前記略点状の凹溝としての半球状の凹溝22が
形成されている。ストッパ12は、金属製の板バネから
なり、基端側にピン11が挿入される孔23を有してい
る。そして、先端側の一側にボビンシャフト7の頭部8
に乗り上げるためと把手部を形成するために外側に折り
曲げられた立上がり部24が形成され、他側にブッシュ
6Aの突出部19の外周の前記ボビンホルダ1の側板1
b外面側に位置するブッシュ6Aの側面としての平面部
21に係止させるために内側に折り曲げられた前記係止
部としての立下がり部25が形成されている。また、ボ
ビンシャフト7の頭部8の端面を押さえる板面に、凹部
22に対応する前記略点状の突起としての半球状の突起
26が形成されている(図9参照)。
【0024】次に耳糸ボビンホルダ装置に備えられる耳
糸張力調整機構について説明する。ボビンホルダ1の側
板1b,1b間にボビンシャフト7と平行になるよう取
付シャフト27が固定されている。取付シャフト27に
は板材を丸めて形成した円筒28がその両端部に圧入し
たブッシュ29,29を介して回動自在に取付けられ、
この円筒28には、耳糸ボビン9の爪車10と相対する
止爪30と、受動腕31とが一体に形成されている。
【0025】受動腕31にはその先端側に耳糸ボビン1
0から引出された耳糸Yを案内するセラミック製の耳糸
ガイド32が固定的に取付けられている。ここにおい
て、受動腕31は耳糸ガイド32に引通される耳糸Yの
張力により図6で時計方向に付勢され、これにより受動
腕31と一体に回動する止爪30が爪車10と係合して耳
糸ボビン9の耳糸繰出し方向の回転を規制するようにな
っている。
【0026】取付シャフト27にはまた張力感知腕33が
回動自在に取付けられる。この張力感知腕33は、取付
シャフト27にブッシュ34,34を介して回動自在に
嵌合されるボス部35と、このボス部35から突出する
突片36と、この突片36に固定されたピン37と、こ
のピン37を介して取付けられた棒状体38とから構成
され、この棒状体38の先端にセラミック製の耳糸ガイ
ド39が一体成形されている。
【0027】そして、張力感知腕33のピン37にコイ
ルスプリング40を作用させて、張力感知腕33を図6
で時計方向に付勢してある。そして、張力感知腕33が
コイルスプリング40の付勢力に抗して図6で反時計方
向に回動すると、このときに突片36の一部が受動腕3
1に当接してこれを連行し、この受動腕31と一体に回
動する止爪30を爪車10から離脱させて耳糸ボビン9
の耳糸繰出し方向の回転が可能となるようになってい
る。
【0028】コイルスプリング40の取付構造について
説明すれば、コイルスプリング40の一端にフック41
が取付けられ、このフック41が張力感知腕33のピン
37に引っ掛けられる。コイルスプリング40の他端は
ボビンホルダ1の背板1cの外側に位置調整可能に固定
されるスプリングリテーナ42の係止部43に取り付け
られる。
【0029】スプリングリテーナ42の位置調整可能な
固定構造について説明すれば、ボビンホルダ1の背板1
cに2列のスリット44,45が形成されている。尚、
スリット45の縁部には連続的な凹凸が形成され、これ
は目盛りとして用いることができる。そして、スプリン
グリテーナ42には、一方のスリット44に嵌合する凸
条46と、他方のスリット45に嵌合する矩形の突起4
7とが形成され、これらによりスリット44,45に沿
って位置調整できる。そして、スプリングリテーナ42
の挿通孔48にねじ49を挿入し、ねじ49の端部をス
リット45を貫通させて、背板1cの内側にあてがった
ナット50のねじ孔51に螺合することにより、スプリ
ングリテーナ42を固定する。ナット50は矩形の板材
にねじ孔51をエンボス加工により形成したもので、そ
の一辺には切欠き52が形成されており、この切欠き5
2にスプリングリテーナ42の突起47を係合させるこ
とにより、ナット50の回動が防止される。
【0030】耳糸ボビンホルダ装置にはまた、耳糸を織
前側へ導出させるためのヤーンガイド53が固定的に取
付けられる。すなわち、略L字状をなすヤーンガイド5
3が設けられて、その一端がねじ54とナット55とに
よりボビンホルダ1の側板1bに固定されている。そし
て、ヤーンガイド53の他端にセラミック製の耳糸ガイ
ド56が固定的に取付けられている。
【0031】ここにおいて、耳糸ボビン9から引出され
る耳糸Yは、図6に示すように、円筒28の周面を経
て、受動腕31の耳糸ガイド32に引通された後、張力
感知腕33の耳糸ガイド39に案内されて反転され、ヤ
ーンガイド53の耳糸ガイド56を経て織前側へ導出さ
れる。従って、張力感知腕33は、耳糸ガイド39に案
内される耳糸Yの張力を受け、この張力の増大により、
コイルスプリング40の付勢力に抗して、図6で反時計
方向に回動し、このときに突片36の一部が受動腕31に
当接してこれを連行し、この受動腕31と一体に回動す
る止爪30を爪車10から離脱させて、耳糸ボビン9の
耳糸繰出し方向の回転を可能とする。
【0032】次に作用を説明する。ボビンホルダ1への
耳糸ボビン9の装着方法について説明すれば、ボビンホ
ルダ1の一対の側板1b,1b間に開口部4より耳糸ボ
ビン9を挿入する。このとき、耳糸ボビン9の両端部が
ブッシュ6A,6Bの内側の面の案内片18,18によ
り案内されて、耳糸ボビン9の軸孔を、ブッシュ6A,
6Bの軸受17,17と一致させることが容易となる。
【0033】次に一方のブッシュ6Aの軸受17にボビ
ンシャフト7を挿入し、このボビンシャフト7を耳糸ボ
ビン9の軸孔を貫通させて、他方のブッシュ6Bの軸受
17まで挿入する。このとき、ボビンシャフト7の六角
形の頭部8をブッシュ6Aの六角形の穴20に係合させ
て回り止めする。このようなボビンシャフト7の回り止
めによりボビンシャフト7のブッシュ6A,6Bとの摺
接による摩耗が防止され、耐久性が向上する。
【0034】次にストッパ12の立上がり部(把手部)
24を手でもってストッパ12をピン11の回りに回動
させる。すると、立上がり部24によりストッパ12が
ボビンシャフト7の頭部8の端面に乗り上がる。そし
て、立下がり部54がブッシュ6Aの突出部19の外周
の平面部21に係止されてそれ以上の回動が規制される
と共に、このときにストッパ12の凸部26が頭部8の
端面の凹部22に嵌合してストッパ12の外れ防止がな
される。この状態ではストッパ12の弾性変形に伴う復
元力によりストッパ12がボビンシャフト7の頭部8の
端面を押圧してボビンシャフト7の抜け止めがなされる
と共に、突起26と凹溝22との嵌合(クリック作用)
によりストッパ12の外れ防止がなされる。
【0035】以上により耳糸ボビン9が装着されるの
で、この耳糸ボビン9からの耳糸Yを図6に示したよう
に引通せばよい。耳糸張力調整機構の作用について説明
すれば、製織の進行と共に耳糸Yがヤーンガイド53側
から引かれて耳糸Yの張力が上昇すると、この耳糸Yの
張力を受ける張力感知腕33がコイルスプリング40に
抗して図6で反時計方向に回動し、張力が所定値以上に
なると、張力感知腕33の突片36の一部が受動腕31
に当接してこれを連行する。すると、この受動腕31の
回動によりこれと一体に回動する止爪30が爪車10か
ら離脱して、耳糸ボビン9に対する規制を解除する。こ
れにより耳糸ボビン9が回転して耳糸Yを繰り出させ、
耳糸Yの張力を緩和する。このようにして耳糸Yの張力
が減少すると、張力感知腕33がコイルスプリング40
の付勢力により戻される結果、受動腕31が戻って、止
爪30が爪車10に係合し、再び耳糸ボビン9の回転を
規制する。このような動作の繰り返しにより耳糸Yの張
力が一定範囲に維持される。
【0036】かかる構成の耳糸ボビンホルダ装置による
と、ブッシュ6Aの突出部19の中央に六角形の穴20
を形成すると共に、ボビンシャフト7の頭部8を六角形
に形成し、該六角形の頭部8をブッシュ6Aの六角形の
穴20に嵌合して、ボビンシャフト7の回り止めを行う
構成としたから、単純にボビンシャフト7をブッシュ6
Aに挿入するだけで、或いは挿入して若干の回動修正を
加えるだけで、ボビンシャフト7の回り止め機能が生じ
るので、従来のようにボビンシャフト7を回しながらス
トッパとの位置決めを行う必要がなく、動作をワンタッ
チで行え、作業が極めて簡単である。
【0037】又、ボビンシャフト7の頭部8端面中央部
とストッパ12の押さえ面との間に半球状の突起26と
凹溝22の係合部を設けるようにし、ストッパ12に、
該ストッパ12によるボビンシャフト7の頭部8押さえ
時であって前記突起26と凹溝22の係合時にボビンホ
ルダ1の側板1b外面側に位置するブッシュ平面部21
に係止される立下がり部25を形成するようにしたか
ら、回り止め機能をストッパ12とは独立してブッシュ
6A,6Bとの間で行うことにより、ストッパ12はボ
ビンシャフト7を押さえるだけの機能で良く、そのた
め、略点状の突起26と凹溝22によりボビンシャフト
7の回転方向位置にかかわらず、略点状の突起26と凹
溝22を係合させることができ、また、略点状の突起2
6と凹溝22の係合と同時にブッシュ平面部21に係止
される係止部としての立下がり部25によりストッパ1
2の位置決めが確実になされる。そのため、ワンタッチ
操作で極めて容易にストッパ12の操作が行える上、突
起26と凹溝22の係止時のカチッと言うクリック感触
が作業者に与えられ、心地良く操作でき、安心感がある
という利点がある。
【0038】又、立下がり部25がブッシュ平面部21
に係止されることにより、ストッパ12を回してボビン
シャフト7を押さえる際、該ストッパ12がボビンシャ
フト7の頭部8を乗り越えて回動してしまうことがな
く、操作の確実性に優れている。
【0039】更に、本実施例によると、ブッシュ6A,
6Bを樹脂により形成し、ボビンシャフト7が挿入され
る軸受孔に耐摩耗性部材からなる軸受17がインサート
した構成にしたから、ブッシュ6A,6Bの軽量化を図
りつつ軸受として耐摩耗性を確保できるという利点があ
る。尚、上記実施例においては、ブッシュ6Aの突出部
19の中央に六角形の穴20を形成すると共に、ボビン
シャフト7の頭部8を六角形に形成するようにしたが、
夫々六角形に限らず、要は多角形の係合部であれば良
い。
【0040】又、上記実施例においては、ボビンシャフ
ト7の頭部8端面中央部に凹溝22を、ストッパ12の
押さえ面に突起26を、夫々設けるようにしたが、これ
とは逆に、ボビンシャフト7の頭部8端面中央部に突起
を、ストッパ12の押さえ面に凹溝を、夫々設けるよう
にしても良い。以上のように、特定の実施例を参照して
本考案を説明したが、本考案はこれに限定されるもので
はなく、当該技術分野における熟練者等により、本考案
に添付された実用新案登録請求の範囲から逸脱すること
なく、種々の変更及び修正が可能であるとの点に留意す
べきである。
【0041】
【考案の効果】本考案は以上説明したように、織機の耳
糸ボビンホルダ装置において、ブッシュとボビンシャフ
トとの間にボビンシャフト回り止め用の多角形状の係合
部を形成するようにしたから、ボビンシャフトの回り止
めを行う動作をワンタッチで行え、作業が極めて簡単で
ある。
【0042】又、ボビンシャフトの回転方向と交差する
面を有するブッシュ係合部にボビンシャフト頭部を嵌合
させて、ボビンシャフトの回り止めを行うとともに、
ビンシャフトの頭部端面中央部とストッパの押さえ面と
の間に略点状の突起と凹溝の係合部を設け、前記ストッ
パに、ブッシュ側面に係止される係止部を設けるように
したから、回り止め機能をストッパとは独立してブッシ
ュとの間で行うことにより、ストッパはボビンシャフト
を押さえるだけの機能で良く、そのため、略点状の突起
と凹溝によりボビンシャフトの回転方向位置にかかわら
ず、略点状の突起と凹溝を係合させることができ、ま
た、略点状の突起と凹溝の係合と同時にブッシュ側面に
係止される係止部によりストッパの位置決めが確実にな
される。そのため、ワンタッチ操作で極めて容易にスト
ッパ操作が行える上、前記突起と凹溝の係止時のカチッ
と言うクリック感触が作業者に与えられ、心地良く操作
でき、安心感があるという利点がある。
【0043】又、係止部がブッシュ側面に係止されるこ
とにより、ストッパを回してボビンシャフトを押さえる
際、該ストッパがボビンシャフトの頭部を乗り越えて回
動してしまうことがなく、操作の確実性にも優れてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る耳糸ボビンホルダ装置の一実施
例の分解図
【図2】 同上実施例装置の組立状態(但しボビンは除
く)の側面図
【図3】 図2のA矢視図
【図4】 図2のB矢視図
【図5】 図2のC矢視図
【図6】 耳糸張力調整機構の概略図
【図7】 同上実施例における一方のブッシュを示す図
で、(A)は左側面図、(B)は正面断面図、(C)は
右側面図
【図8】 同上実施例における他方のブッシュを示す図
で、(A)は左側面図、(B)は正面断面図、(C)は
右側面図
【図9】 同上実施例におけるストッパを示す図で、
(A)は上面図、(B)は平面図、(C)は下面図
【図10】 従来例を示す耳組装置の全体図
【図11】 従来例を示す耳糸ボビンホルダ装置の側面図
【図12】 図11のA矢視図
【符号の説明】
1 ボビンホルダ 6A,6B ブッシュ 7 ボビンシャフト 8 ボビンシャフト頭部 9 耳糸ボビン 12 ストッパ 20 六角形の穴(係合部) 21 平面部 22 凹溝 25 立下がり部(係止部) 26 突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−321082(JP,A) 実開 平3−81386(JP,U) 実開 昭63−30364(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D03C 7/00 - 7/08 D03D 47/40 - 47/44

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】公転しつつ自転する遊星ギヤに一体的に取
    り付けられるボビンホルダと、このボビンホルダの一対
    の側板に夫々取り付けられたブッシュと、これらのブッ
    シュに一端より着脱可能に挿入されて耳糸ボビンを回転
    自在に支持し他端に頭部を有するボビンシャフトと、前
    記側板と略平行な面内を回動可能でボビンシャフトの頭
    部を押さえて抜け止めするストッパと、を含んで構成さ
    れる織機の耳糸ボビンホルダ装置において、ブッシュと
    ボビンシャフトとの間にボビンシャフト回り止め用の多
    角形状の係合部を形成したことを特徴とする織機の耳糸
    ボビンホルダ装置。
  2. 【請求項2】公転しつつ自転する遊星ギヤに一体的に取
    り付けられるボビンホルダと、このボビンホルダの一対
    の側板に夫々取り付けられたブッシュと、これらのブッ
    シュに一端より着脱可能に挿入されて耳糸ボビンを回転
    自在に支持し他端に頭部を有するボビンシャフトと、前
    記側板と略平行な面内を回動可能でボビンシャフトの頭
    部を押さえて抜け止めするストッパと、を含んで構成さ
    れる織機の耳糸ボビンホルダ装置において、ボビンシャフトの回転方向と交差する面を有するブッシ
    ュ係合部にボビンシャフト頭部を嵌合するとともに、
    ビンシャフトの頭部端面中央部とストッパの押さえ面と
    の間に略点状の突起と該突起に係合する凹溝の係合部を
    設け、 前記ストッパに、該ストッパによるボビンシャフトの頭
    部押さえ時であって前記突起と凹溝の係合時に前記側板
    外面側に位置するブッシュ側面に係止される係止部を設
    けたことを特徴とする織機の耳糸ボビンホルダ装置。
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