JP2593481Y2 - 洗浄容器 - Google Patents

洗浄容器

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JP2593481Y2
JP2593481Y2 JP1993037939U JP3793993U JP2593481Y2 JP 2593481 Y2 JP2593481 Y2 JP 2593481Y2 JP 1993037939 U JP1993037939 U JP 1993037939U JP 3793993 U JP3793993 U JP 3793993U JP 2593481 Y2 JP2593481 Y2 JP 2593481Y2
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康浩 今尾
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電気、電子、精密機械
等の部品、その他の物品等を洗浄する際に使用される洗
浄容器に関し、更に詳細には洗浄後の水切れが良好で段
積みにより効率良く乾燥できる洗浄容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、洗浄容器として、平面形状がほぼ
矩形で上面を開口し、側壁及び底壁に多数の開口を有
し、側壁の上部の開口縁に水平に外方にのびるフランジ
を設けている容器が一般に使用されている。またこの容
器は、容器同士が積上げ可能に且つ側壁を強化するため
フランジ下から幾つかの縦リブが設けられその下端は水
平で容器下端よりやや上の位置にある。そして容器同士
を積み上げる(スタッキング)とき、縦リブ下端より下
方の容器部分がスタッキング代となっている。洗浄容器
は、主に部品その他の物品を洗浄する際の部品、物品等
の収納乃至運搬容器として使用される。そのため、洗浄
容器は部品等の収納のため洗浄し乾燥して使用される。
乾燥の際は、洗浄した容器を、容器の底面を上にし容器
同士を積み重ねて水切し乾燥させている。
【0003】
【考案が解決すべき課題】従来の洗浄容器21では、図
4の断面図に示すように、上面を開口し、側壁22及び
底壁23を有する平面形状がほぼ四角形の容器で、側壁
22の開口縁に外方に水平にのびるフランジ24を設け
ると共に側壁22の外面には外方に突出しフランジ24
下面から下方にのび下端が容器下端のやや上の位置まで
達する側面リブ25を側壁のコーナー部その他に設けて
いる。また側壁22及び底壁23には多数の開口を設け
ている。この容器21を洗浄し乾燥のため、容器の底面
を上にして容器同士を積み上げると、フランジ24がほ
ぼ水平のため、側壁22の壁面を伝って下にたれてくる
水はフランジ24に集まるがフランジ24が水平のため
フランジ24の上にたまる水も流れおちにくくたまり水
として付根部分に残りフランジ24の下側も水平のため
水切れ悪く水膜として水が残り、水切れが悪い。そのた
め洗浄後の乾燥に多くの時間を費やしていた。そのため
洗浄後の水切れが良く乾燥時間を短縮できる洗浄容器が
要望されていた。
【0004】従って、本考案の目的は、容器の洗浄後の
乾燥時の水切れを良くし乾燥効率を高め、且つ容器同士
の段積み時、芯ずれやガタ付きがなく、供用中の容器の
変形が防止された洗浄容器を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、上面を
開口し側壁及び底壁に多数の開口を有し且つ側壁上部開
口縁にフランジを有する洗浄容器において、前記フラン
ジは外方に向って下向きとなったテーパーを設けると共
にフランジ付根部分に水抜き孔を設け且つ側壁外側面に
フランジ下面より下方にのびる側面リブを設け該側面リ
ブの下端部にもフランジのテーパーに準じた傾斜を設け
て成ることを特徴とする洗浄容器が提供される。
【0006】
【作用】本考案の洗浄容器は、上面を開口し側壁及び底
壁に夫々多数の開口を有し且つ側壁上部開口縁にフラン
ジを有する洗浄容器であるが、図2及び図3に示すよう
に、前記フランジ4は、外方に向って下向きとなったテ
ーパーを設けると共にフランジ4の付根部分に水抜き孔
8を設けているのが第一の特徴である。容器1を洗浄し
たのち逆さにし即ち容器の底面を上にして乾燥する際、
フランジ4の付根部分は、図2の一部(左側)を上下逆
にして拡大して示す拡大断面図の図4のように、側壁2
とフランジ4で谷9を形成する。側壁2についている洗
浄水の水滴は壁面を伝わりたれおちて谷9にあつまる
が、谷9に多数の水抜き孔8が間隔をおいて配設されて
いるため、水は谷9にたまることなく水抜き孔8からき
れいに下方へ流下する。更にフランジ4は水平でなく傾
斜し、付根部分が最下端となっているため、また側壁2
の内壁をたれてくる水もきれいに早く水切りできる。
【0007】また側壁の外側面にフランジ下面より下方
のにびる側面リブが設けられ、該側面リブの下端部にも
フランジのテーパーに準じた傾斜を設けていることが第
二の特徴である。図1及び図2に示すように側壁2の外
側面に、フランジ4の下面から下方にのび、外方に突出
す側面リブ6(幅が広)及び側面リブ7(幅が狹い)を
設けているが、それらの下端部は付根の高さが一致し下
端部は、フランジ4のテーパーに準じた傾斜をもってい
る。そのため、容器同士を積上げるとき、上段容器の側
面リブ6,7の下端部の付根部分より下方の容器下部を
下段容器の上部内側に嵌合して積み上げることができ
る。かくしてガタ付きや芯づれなく安定した積上げがで
きる。また側面リブ6及び7の下端の傾斜は容器同士を
逆さにして積み重ねての水切り、乾燥の際の水切り、乾
燥を早くする。
【0008】上記外方に向って下向きにテーパーを設け
てフランジ4に側壁2の外側面にフランジ4下面から下
方にのび外方に突出して設けられた側面リブ6,7特に
幅広の側面リブ6)の組合せよりなる構造は、容器の強
度、剛性を著しく向上すると共に、載荷状態での段積み
時における容器の胴膨らみや変形を防止する。加えて側
面リブ6,7(特に幅広の側面リブ6)が容器同士を段
積みするとき、上下方向に重なるため荷重伝達が側壁リ
ブ6,7(特に側面リブ6)を通じて行われるため容器
に無理がかからず変形が防止できる。
【0009】
【実施例】本考案の洗浄容器を実施例に基づいて詳細に
説明する。図1は、本考案の洗浄容器の一例の平面図
(4分の3)と裏面図(左右4分の1)であり、図2は
図1のA−A断面図(左半分)と側面図(右半分)であ
る。また図3は図2の一部分を逆にし拡大した拡大断面
図である。
【0010】洗浄容器(以下単に容器という)1は、平
面形状がほぼ四角形で上面を開口した容器で側壁2と底
壁3を有している。側壁2は、下部から上部に向けて外
方にやや開いている。側壁2の上部開口縁にフランジ4
が外方に向って下向きのテーパーをつけて設けられてい
る。このテーパーの角度(α)は、2°乃至30°の範
囲好ましくは5°乃至25°の範囲内にする。2°を下
まわると水切れが悪く水平とかわらなくなる。逆に30
°をこえても水切り性が殆んど変らない。図の実施例で
はαを16°にしている。
【0011】側壁2にはほぼ四角形の開口(窓)5が上
下方向に3段に且つ左右方向に、間隔をとって多数配設
されている。また左右隣合う開口5の間にフランジ4の
下面から下方にのび下端部が容器の下端よりやや上の位
置にある幅広い側面リブ6と幅狹い側面リブ7の2種類
のリブが設けられている。幅広い側面リブ6は、フラン
ジ4の裏面からフランジ4の突出し幅とほぼ同じ幅で下
方にのびている。幅狹い側面リブ7はフランジ4の裏面
付根から狹い幅で下方にのびている。側面リブ6及び7
の下端部の側壁との付根の位置は容器の下端からの高さ
が一致し、また側面リブ6及び7の下端部は、フランジ
4のテーパーに準じて傾斜させている。即ち下端部は水
平面に対してフランジ4のテーパー(角度α)と同じテ
ーパーを持たしている。図の実施例では角度16°の傾
斜を持っている。側面リブ6は、各コーナー部とコーナ
ー部近くに設けている。荷重支持に対しコーナー部がよ
り強化されている。側面リブ7は側面リブ6の間に図示
のように配設され、側壁2をまた強化している。この側
壁リブ7の下端のつけ根は、側壁リブ6の下端のつけ根
の高さより上でもよい。また側壁リブ7は省略すること
もできる。
【0012】またフランジ4の付根部分には、上下方向
に貫通する水抜き孔8が間隔をおいて側面リブの位置と
重ならないように多数設けられている。図では平面形状
が円形に設けられているが、だ円形、方形、カプセル形
等他の形でもよい。図の実施例では直径5mmの円形に
設けている。また側壁2の夫々の開口(窓)5は、上下
縁が壁厚方向に水平でなく傾斜させている。
【0013】底壁3には、格子部10により仕切られて
多数の開口が設けられている。格子部10は、図2及び
図3に示すように、上部及び下部の幅を狹く中央部を厚
くしたテーパーを設けている。したがって開口9は上部
及び下部が中央部より拡がっている。
【0014】容器1は、プラスチックで一体成形され上
記の様に構成されている。フランジ4が下向きに傾斜し
側壁2の上部開口縁に設けられ、かつ付根部分に水抜き
孔8を設けているので容器を洗浄し容器同士を底面を上
にして積み上げ乾燥する際、側壁2の内面を伝っておち
てくる水はフランジ4の付根できれいに早く水切れし、
また外面を伝っておちてくる水は谷9に集まってくる
が、たまることなく水抜き孔8から流下し、早くきれい
に水切りすることができる。また外方に向って下向きの
テーパーを有するフランジ4と側面リブ6,7の組合せ
構造により側壁2の強度、剛性が著しく向上している。
また側面リブ6,7の下端部の付根の高さが同じで、下
端部のテーパー(勾配)がフランジ4のテーパーと同じ
にしているので、容器同士を積み上げるとき上段容器の
側面リブの下端部をフランジ4上面に載置し、上段容器
の側面リブの下端部の付根より下の容器下部を下段容器
の上部内側に嵌合させてガタ付きや芯づれなく安定した
状態で積み上げることができる。また側面リブ6、7の
下端部のテーパーは乾燥時の水切り、乾燥を早くする。
また、外方に向って下向きのテーパーを有するフランジ
4と側面リブ6及び7(特に側面リブ6)の形状により
段積み時の容器の胴膨らみを防止することができる。
【0015】側壁2の各開口(窓)5の上下縁が傾斜面
になっているため洗浄乾燥の際、この部分の水切れが良
好になり、容器全体の水切り、乾燥を一そう早め乾燥時
間をより短かくすることができる。また底壁3の格子部
10の上部及び下部が幅が狹く中央部を厚くしているの
で底壁の強度を維持し乍ら水切りを良くし、洗浄乾燥の
際、底壁の水切りが良好になり、容器全体の水切り、乾
燥を一そう早め、乾燥時間をより短かくすることができ
る。
【0016】容器には、主に熱可塑性合成樹脂が用いら
れ、通常射出成形で製造される。樹脂としては、ポリエ
チレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−
αオレフィン共重合体、アクリルニトリル・ブタジエン
・スチレン共重合体(ABS)、ポリスチレン(P
S)、ポリカーボネート(PC)、繊維強化PP、フィ
ラーPP等を例示できる。また他の公知のプラスチック
や合成樹脂も使用できる。
【0017】
【考案の効果】本考案の洗浄容器は、容器乾燥時の水切
れを良くし乾燥効率が向上する。フランジの勾配とリブ
の形状により段積時の芯ずれを防止する。フランジの勾
配とリブの形状により、段積時容器の胴膨らみを防止す
る。等優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の洗浄容器の一例の平面図(4分の3)
及び裏面図(4分の1)である。
【図2】図1の容器の側面図(右半分)と図1のA−A
断面図(左半分)である。
【図3】図2の一部を逆にし拡大した拡大断面図であ
る。
【図4】従来の洗浄容器の一例の断面図である。
【符号の説明】
1 容器 2 側壁 3 底壁 4 フランジ 5 開口(窓) 6,7 側面リブ 8 水抜き孔 9 谷 10 格子部 11 開口 21 従来の容器 22 側壁 23 底壁 24 フランジ 25 側面リブ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面を開口し側壁及び底壁に多数の開口
    を有し且つ側壁上部開口縁にフランジを有する洗浄容器
    において、 前記フランジは外方に向って下向きとなったテーパーを
    設けると共にフランジ付根部分に水抜き孔を設け且つ側
    壁外側面にフランジ下面より下方にのびる側面リブを設
    け該側面リブの下端部にもフランジのテーパーに準じた
    傾斜を設けて成ることを特徴とする洗浄容器。
JP1993037939U 1993-07-12 1993-07-12 洗浄容器 Expired - Fee Related JP2593481Y2 (ja)

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WO2023013378A1 (ja) * 2021-08-06 2023-02-09 株式会社トクヤマ 洗浄籠

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