JP2593311B2 - 二方向プレストレス導入コンクリート部材の製造装置 - Google Patents

二方向プレストレス導入コンクリート部材の製造装置

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、二方向プレストレス導入コンクリート部材
の製造装置に係わり、特に連続繊維を樹脂材料により格
子状に固めて成形した格子状補強筋を緊張材として用い
たプレストレストコンクリート部材を製造するのに好適
な装置に関するものである。
「従来の技術」 プレストレストコンクリート部材は、緊張材(たとえ
ばPC鋼材等)によってコンクリートに圧縮応力を与えた
もので、コンクリートの引張強度の不足を補い、設計荷
重範囲内では引張に対しても圧縮に対しても同じ力学的
性質を確保し、かつひびわれの生じない構造ができる等
の種々の利点を有している。
しかし一方において、コンクリートに持続して大きな
圧縮力を与えるので、鋼材・コンクリートには高い品質
が要求されるが、近年、コンクリート中の鋼材の塩分腐
食による劣化が問題となってきている。そこで、従来よ
り、PC用緊張材を従来のPC鋼材から繊維強化プラスチッ
クス(FRP)に置き換える技術が研究されている。
従来、この種のFRP製緊張材は、繊維に一定の張力を
加えながら、集束・成形・強化してFRPロッドを製造さ
せるプルトルージョン(Pultrusion)方法により製造さ
れたものが適用され、主にポストテンション方式として
使用されている。これらはコンクタート硬化後に予め設
けておいたダクト内に前記緊張材を挿入し、引張力を与
えて定着し、コンクリートにプレストレスを導入するも
のである。
「発明が解決しようとする問題点」 ところが、従来前記FRP製緊張材に引張力を与え定着
するためには特殊な治具(圧着摩擦型グリップ等)を必
要とし、また、プレストレスの導入方法もポストテンシ
ョン方式に限られているのが実状であるため、例えば二
方向にプレストレスを導入しようとすれば、部材の構造
が複雑になり、コスト高になってしまう。そこで、本出
願人等は、構造が簡単でコストの低減を図ることのでき
るプレストレストコンクリート部材を提供すべく鋭意研
究したところ、連続繊維を樹脂で固めて格子状に成形し
た補強筋を緊張材として使用すれば、格子交差部強度を
定着部として利用することができるので、プレテンショ
ン方式によってもコンクリートにプレストレスを導入す
ることができるとの考えに至った。
ところが、現在のところ、このようなプレストレスト
コンクリート部材の有効適切な製造装置は提供されてい
ないのが実状であり、その装置の開発が望まれていた。
本発明は前記のように連続繊維を樹脂で固めて格子状
に成形した補強筋を緊張材として使用したプレストレス
トコンクリート部材を製造するための有効適切な製造装
置を提供することを目的とするものである。
「問題点を解決するための手段」 そこで、本発明では、予め格子状に固着成形された格
子状補強筋が貫通配置される型枠と、該型枠を載置する
基台と、該基台の周囲の前後左右にそれぞれ互いに直交
する方向に配置されたガイドレールと、これらガイドレ
ールにそれぞれ移動自在に配設された台車とを具備し、
かつ、前記基台を挟んで対向する位置にある一方の台車
に格子状補強筋の軸筋の一端を定着する固定ブロックを
設け、他方の台車に前記格子状補強筋の軸筋に緊張力を
付与する緊張手段が設けてなる構成としたものである。
「作用」 本発明によれば、格子状補強筋を成形しておき、該補
強筋を構成する縦方向および横方向のそれぞれの軸筋の
一端を固定ブロックに定着し、他端を緊張手段に取り付
けて、緊張手段により軸筋を引張った状態で型枠内にコ
ンクリートを打設し、このコンクリートが所要の圧縮強
さに達した後、緊張手段をゆるめれば、コンクリート部
材の縦方向および横方向にそれぞれプレストレスが導入
される。なお、緊張手段による軸筋の緊張によって軸筋
はその長さ方向に伸びるが、緊張手段および固定ブロッ
クはそれぞれガイドレール上の台車に配設されているた
め、前記軸筋の伸びに台車を追随させて移動させること
ができ、この結果、補強筋を構成する縦方向および横方
向のそれぞれの軸筋にその長さ方向に沿って真っ直ぐに
緊張力を付与することができる。
「実施例」 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第6図および第7図は本発明による製造装置によって
得られた二方向プレストレス導入コンクリート部材の構
成を示すもので、この図示例による部材では、全体が矩
形状に形成され、その縦横二方向にプレストレスが導入
された基本構造となっている。
この二方向プレストレス導入コンクリート部材(版)
Aは、この部材Aの主体をなすコンクリート1と、この
コンクリート1の内部に埋設された格子状補強筋2とか
ら構成され、かつ格子状補強筋2を構成する各軸筋2a,
……,2b,……に引張力を与えてコンクリート1にプレス
トレスが導入された基本構造となっている。
前記コンクリート1は、たとえば全体が200cm×50cm
×10cmの大きさを有する矩形平板状に成形されており、
また、このコンクリート1にプレストレスを与える格子
状補強筋2は、第7図に示すように、コンクリート1の
版厚方向下方に位置して埋設された断面構造となってい
る。
そして、前記格子状補強筋2について具体的に説明す
ると、この補強筋2は、各軸筋2a,2bがそれぞれ樹脂材
料5にて結束された複数本の連続繊維3(この連続繊維
3自体が実際は複数本の連続繊維で構成されている)よ
りなる繊維束4を素材として、これを縦横等間隔のピッ
チ(たとえば10cm)で格子状に樹脂で固着成形された構
成となっている。、すなわち、この補強筋2は、第8図
ないし第10図に示すように、引き揃えられた複数本の連
続繊維3(第9図参照)よりなる繊維束4が互いに交差
して格子状をなし、それら繊維束4の各繊維3が樹脂材
料5により結束されて構成されている。
また、前記繊維束4どうしの交差部6は、第10図に示
す如く、一方向に延在する繊維群3aと、これに直交する
他方向に延在する繊維群3bとが三層以上(図示例では16
層)に積層された断面形状とされている。そして、この
補強筋2は全体として段差のないいわゆる同一厚さの矩
形格子状に成形されている。なお、この補強筋2の表面
は、後述の積極的手段等により粗面に成形される場合も
ある。
補強筋2の主体をなす連続繊維3としては、軽量でし
かも高い強度を備えるガラス繊維やカーボン繊維並びに
アラミド繊維などが好適であるが、必要ならばその他の
繊維、例えば合成樹脂繊維、セラミック繊維、金属繊維
などを用いてもよい。またこれらの繊維を適当に組み合
わせて用いてもよい。
また、前記繊維束4の各連続繊維3を結束する樹脂材
料5としては、連続繊維3に対する接着性が良くかつそ
れ自体も十分な強度特性を持つ例えばビニルエステル樹
脂などが好適であるが、使用する繊維3の種類に対応さ
せて他の樹脂材料を用いても良い。他の樹脂材料につい
ては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂などを挙げることができる。
前記連続繊維3と樹脂材料5の割合については、繊維
3の種類や強度、さらにはこの補強筋2の使用形態など
を考慮して適宜に決定されるが、例えば連続繊維3がガ
ラス繊維、樹脂材料5がビニルエステル樹脂の場合、連
続繊維3が容積比で30〜70%程度となるように、また、
連続繊維3が例えばピッチ系カーボン繊維の場合、20〜
60%程度となるように考慮するのが好ましい。連続繊維
3の割合が上記以下であると、この格子状補強筋2の強
度が著しく低下し、一方、連続繊維3の割合を高くすれ
ば、それだけ高強度の補強部材が得られるが、あまりに
高い割合にすると、カーボン繊維のように比較的高価な
ものでは経済性の面から好ましくない。
なお、実験結果によれば、ビニルエステル樹脂に対す
るガラス繊維(繊維径23μm)が体積比で38%となった
繊維束4の引っ張り強度は46.4Kg/mmであり、交差部6
については20Kg/mm2であった。また、カーボン繊維(繊
維径8μm)が体積比で20%の場合については、繊維束
4の引っ張り強度は20.4Kg/mmであり、交差部6につい
ては11Kg/mm2であった。
次に、以上のような構成となる二方向プレストレス導
入コンクリート部材を製造する装置の一実施例について
第1図および第2図を参照して説明する。
図中符号10は成形すべきプレストレストコンクリート
部材Aの型枠、符号11はこの型枠を載置する基台、符号
12は前記基台11の周囲の前後左右にそれぞれ互いに直交
する方向に配置されたガイドレール、符号13,14,15,16
はそれぞれ前記ガイドレール12の移動自在に配設された
台車、符号17は格子状補強筋2の一端を定着する固定ブ
ロック、符号18は格子状補強筋2の軸筋に緊張力を付与
する緊張手段であり、これら符号10ないし18によって、
この装置の主要部材を構成している。
前記型枠10は、第2図などに示すように底部型枠10a
とこの底部型枠10aの周囲にこの底部型枠10aを囲むよう
にして配設された側部型枠10bとを主体として構成され
ており、図示例の場合、基台11上に縦2列横3列並んで
載置されている。
これら型枠10を載置する基台11は、第1図などに示す
ように、6個の型枠10を載置するように、全体が矩形状
に形成されている。そして、この基台11は、第2図に示
すように、基礎コンクリート11aと、この基礎コンクリ
ート11a上に支持材11bを介してセットされかつ型枠10を
載せる天板部11cとを主体として構成されている。
前記ガイドレール12はそれぞれ基台11の周縁に沿って
敷設されたもので、地盤Gにアンカー筋19を介して設置
された平板状の摺動部12aと、台車13〜16を摺動部12aの
長さ方向に案内する案内部12bとを主体として構成され
ている。
なお、前記摺動部12aと台車13〜16との間には摩擦抵
抗を少なくするために潤滑材等を塗布しておくことが好
ましく、場合によっては摺動部12aと台車13〜16との何
れか一方の対向面にローラ等を設けておくのが望まし
い。
また、図示例では、案内部12bはリブ板20によって補
強された取付部材21と、この取付部材21の上部側面に水
平に突出する受け材22とから構成されており、格子状補
強筋2の軸筋2a,2bの緊張による大きな反力に抵抗でき
るような構造となっている。
ガイドレール12に移動自在に配設された台車13〜16に
は2種類のものがある。すなわち、格子状補強筋2の軸
筋2a,2bの一端を定着する固定ブロック17が設けられた
定着用台車13,14と、軸筋2a,2bに緊張力を付与する緊張
手段18が設けられた緊張用台車15,16であり、これら2
種類の台車はそれぞれ基台11を間に挟む対向位置にそれ
ぞれ配設された構成となっている(第1図参照)。
定着用台車13,14はそれぞれ固定ブロック17と一体に
形成されており、その底面に案内部12bに嵌合する嵌合
溝25が形成されている。なお、図示例の場合、幅方向
(第1図上下方向)に沿う定着用台車14は、型枠10の幅
よりも若干大きく形成されており、左側ガイドレール12
上に3台配設された構成となっている。また、長さ方向
に沿う定着用台車13は、型枠10の長さよりも若干大きく
形成されており、前側ガイドレール12に2台配設された
構成となっている。
一方、緊張用台車15,16も、その基本構成は定着用台
車13,14と同様であり、その底面に案内部12bに嵌合する
嵌合溝25が形成された構成となっている。そして、各緊
張用台車15,16は前記定着用台車13,14に対応する位置に
配設されており、図示例の場合、右側ガイドレール12上
に3台の緊張用台車16が、後側ガイドレール12に2台の
緊張用台車15がそれぞれ配設された構成となっている。
また、固定ブロック17には軸筋2a,2bを通す複数の挿
入溝17aが長さ方向に沿って等間隔に形成されている。
なお図示例の場合、この固定ブロック17に定着される軸
筋2a,2bの一端は、コンクリートによって埋設されてお
り、このコンクリートブロックつまり定着ブロック28が
固定ブロック17に固定されるようになっている。この際
に、軸筋2a,2bの固定ブロック17への固定は定着ブロッ
ク28を介さずに軸筋2a,2bのそれぞれを個別に直接固定
ブロック17に固定するような方法を採用しても良い。
また、前記軸筋2a,2bに緊張力を付与する緊張手段18
としては、緊張力を付与する油圧ジャッキ30と、このジ
ャッキ30のロッド30aに固定された支持材31と、前記軸
筋2a,2bの一端を定着する定着ブロック32と、前記支持
材31と定着ブロック32とを連結するテンションロッド33
と、このテンションロッド33が貫通する固定ブロック34
とを主体として構成され、ジャッキ30のロッド30aを伸
張することにより、支持材31、テンションロッド33、定
着ブロック32を介して軸筋2a,2bに緊張力を付与する構
成となっている。
なお、プレストレストコンクリート部材Aの長さ方向
(第1図左右方向)に沿って移動可能な緊張用台車15に
は3台のジャッキ30がセットされるとともにもう一方の
緊張用台車16にはそれぞれ1台のジャッキ30がセットさ
れ、これらジャッキ30を制御することにより、プレスト
レストコンクリート部材Aの長さ方向(第1図左右方
向)および幅方向にそれぞれ延在する軸筋2a,2bに引張
力を与えるようになっている。
なお図示例では、各定着ブロック28,32はその並列方
向に延在する軸筋2cによって連結されており、ジャッキ
30によって軸筋2a,2bに引張力を与えた際に生じる軸筋2
a,2bの延びに追随して各台車13〜16が移動するように配
慮されている。なお、実験結果によれば、ガラス繊維40
%、ビニルエステル60%で断面積1cm2格子状補強筋2
を形成し、プレストレスの導入応力を1000Kg/cm2とした
ところ、補強筋2の伸び率は0.4%(1mあたり4mm)であ
った。
次に、以上のように構成された製造装置を用いてプレ
ストレストコンクリート部材Aを製造する方法について
工程順に説明する。
(i)格子状補強筋の成形 まず格子状補強筋2は、例えば第3図に示すような装
置を用いて製造する。まず、この装置について説明する
と、同図において、符号40は定盤、符号41は定盤40上の
周囲に設けられたガイド枠、符号42は定盤外面に並べて
設けられ、補強筋2の構成分と縦成分にそれぞれ対応す
るピンである。
製法については、樹脂を含浸した連続繊維3を、対応
するピン42にいわゆる一筆書きの要領で縦方向および横
方向に順次引っ掛けてゆき、交差部では必ず繊維群が交
互に三層以上重なるようにする。
第4図は交差部の積層方法の一例を示したもので、平
面的に並ぶ連続繊維3よりなる4本の繊維群3aまたは3b
を一層して、図中矢印付きの番号順に通過させて積層す
る。従って、実施例による樹脂筋2の場合、交差部6は
16層(64本)となっているので、〜の工程を4回繰
り返して行うことになる。この際、連続繊維には直線性
を保つのに十分な張力を与えておく必要がある。この連
続繊維の供給は、もちろん手作業によっても可能である
が、通過順序を予め設定したプログラムに基づいて作動
する機械的手段により自動的に実行させる方法が採られ
る。
このようにして連続繊維の供給工程を終えたら、最後
に押さえ板53を用いて第5図に示す如く上面側から全体
的に加圧して厚さを揃えれば、第8図に示すような矩形
格子状の補強筋2が得られる。ここで、押さえ板53及び
定盤40の表面に予め凹凸を設けておけば、補強筋2の表
面を凹凸による粗面に形成することができる。このよう
にすると、補強筋2のコンクリートに対する付着性の向
上を容易に図ることができる。
なお、図示例においては、平面的な格子状の補強筋2
について述べたが、本発明では何等これに限定されるこ
とはなく、必要とする補強筋の配設態様に応じて、例え
ば格子の一部のます目が大きいもの、あるいは全体がか
ご状の形態となった三次元的なものなど、形状について
は任意であることは言うまでもない。なお、繊維3は、
ここでは撚紐や組紐なども含まれる。
(ii)定着ブロックの形成 以上のようにして必要とする格子状補強筋2を形成し
たならば、軸筋方向の格子状補強筋2の両端部にそれぞ
れ型枠を配置して、この型枠内にコンクリートを打設
し、両端部を埋設した定着ブロック28,32を形成する。
(iii)プレストレスの導入 定着ブロック28,32を形成したならば、基台11上に型
枠10を配置しておき、次いで、第1図に示すように、前
記型枠10を一様に貫通するように前記格子状補強筋2を
セットする。このセットは、各定着ブロック28,32を緊
張用台車15,16の固定ブロック34および定着用台車13,14
の固定ブロック17にそれぞれ定着することにより行う。
このようにして格子状補強筋2をセットしたならば、
緊張用台車15,16上の各ジャッキ30を操作して、軸筋2a,
2bに引張力を与え、型枠10内にコンクリートを打設し、
このコンクリートが所要の圧縮強さに達したら、ジャッ
キ30を緩めた後で軸筋2a,2bを各型枠10間からそれぞれ
切断する。そして、各型枠10を取り除き、端面の仕上げ
を行えば、第6図および第7図などに示した格子状補強
筋2の軸筋2a,2bにそれぞれ引張応力度が与えられた2
方向プレストレスコンクリート部材が多数得られる。
なお、前述した実施例では二方向プレストレス導入ス
ラブを製造する場合に本発明装置を適用した例を説明し
たが、本発明は前記実施例に限定されるものではない。
特に、格子状補強筋2を立体的に形成し、これにプレス
トレスを導入するようにすれば、梁または柱部材全体に
プレストレスを導入することも可能になる。
また、通常のコンクリートの代わりに型枠内に膨張コ
ンクリートを打設するようにすれば、プレストレスは格
子状補強筋2の配置された方向に導入されるので、1方
向、2方向のみならず、3次元方向にも導入可能とな
る。
なお、前記実施例では、補強筋2の両端部にコンクリ
ートを打設して定着ブロック28,32を形成し、これら定
着ブロック28,32を固定ブロック17,34に定着させる構成
としたが、定着ブロック28,32を省略して、軸筋2a,2bを
直接固定ブロック17,34に定着するようにするなどとし
ても良く、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。また、緊張手段18も実施例に限定されるものではな
く、他の構成としても良い。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明は、予め格子状に固着成
形された格子状補強筋が貫通配置される型枠と、該型枠
を載置する基台と、該基台の周囲の前後左右にそれぞれ
互いに直交する方向に配置されたガイドレールと、これ
らガイドレールにそれぞれ移動自在に配設された台車と
を具備し、かつ、前記基台を挟んで対向する位置にある
一方の台車に格子状補強筋の軸筋の一端を定着する固定
ブロックを設け、他方の台車に前記格子状補強筋の軸筋
に緊張力を付与する緊張手段を設けてなる構成としたか
ら、ポストテンション方式のような特殊の治具を必要と
することなく、二方向プレストレス導入コンクリート部
材の有効適切に製造することができるとともに、その作
業性の向上を図ることができるとともに量産化をも容易
に図ることができる。
【図面の簡単な説明】 図面は本発明の実施例を説明するために示したもので、
第1図および第2図は2方向プレストレス導入コンクリ
ート部材の製造装置を示すもので、第1図は平面図、第
2図はその縦断面図、第3図は格子状補強筋の製造装置
の構造を説明するために示した概略平面図、第4図は交
差部の積層方法を示す斜視図、第5図は加圧工程を示す
断面図、第6図ないし第10図は本発明の製造装置を用い
て製造した二方向プレストレス導入コンクリート部材の
一例を示すもので、第6図は平面図、第7図はその縦断
面図、第8図は格子状補強筋の一部を示す斜視図、第9
図は繊維束の直線部の断面図、第10図は繊維束どうしの
交差部の断面図である。 1……コンクリート、2……格子状補強筋、2a,2b……
軸筋、3……連続繊維、3a,3b……繊維群、4……繊維
束、5……樹脂材料、10……型枠、11……基台、12……
ガイドレール、13,14……定着用台車、15,16……緊張用
台車、17,34……固定ブロック、18……緊張手段、30…
…ジャッキ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め格子状に固着成形された格子状補強筋
    が貫通配置される型枠と、該型枠を載置する基台と、該
    基台の周囲の前後左右にそれぞれ互いに直交する方向に
    配置されたガイドレールと、これらガイドレールにそれ
    ぞれ移動自在に配設された台車とを具備し、かつ、前記
    基台を挟んで対向する位置にある一方の台車には前記格
    子状補強筋の軸筋の一端を定着する固定ブロックが設け
    られ、他方の台車には前記格子状補強筋の軸筋に緊張力
    を付与する緊張手段が設けられていることを特徴とする
    二方向プレストレス導入コンクリート部材の製造装置。
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