JPH01316219A - 格子状補強筋を用いたプレストレストコンクリート部材の製造方法及び製造装置 - Google Patents

格子状補強筋を用いたプレストレストコンクリート部材の製造方法及び製造装置

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JPH01316219A
JPH01316219A JP14102188A JP14102188A JPH01316219A JP H01316219 A JPH01316219 A JP H01316219A JP 14102188 A JP14102188 A JP 14102188A JP 14102188 A JP14102188 A JP 14102188A JP H01316219 A JPH01316219 A JP H01316219A
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lattice
reinforcing bars
shaped reinforcing
concrete
prestressed concrete
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JP14102188A
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Inventor
Kenzo Sekijima
関島 謙蔵
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DAINIPPON GLASS KOGYO KK
Shimizu Construction Co Ltd
Dainihon Glass Industry Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
DAINIPPON GLASS KOGYO KK
Shimizu Construction Co Ltd
Dainihon Glass Industry Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、格子状補強筋を用いたプレストレストコン
クリート部材の製造方法及び製造装置に係わり、特に、
連続繊維を樹脂材料により格子状に固めて成形した補強
筋を緊張材として用いたプレストレストコンクリート部
材の製造方法及び製造装置に関するものである。
「従来の技術およびその課題」 プレストレストコンクリート部材は、緊張材(たとえば
PC鋼材等)によってコンクリートに圧縮応力を与えた
もので、コンクリートの引張強度の不足を補い、設計荷
重範囲内では引張に対しても圧縮に対しても同じ力学的
性質を確保し、かつひび割れの生じない構造ができる等
の種々の利点を有している。
しかし一方において、コンクリートに持続して大きな圧
縮力を与えるので、鋼材・コンクリートには高い品質が
要求されるが、近年、コンクリート中の鋼材の塩分腐食
や電気腐食による劣化が問題となってきている。そこで
、従来から、PC用緊張材を従来のPC鋼材から繊維強
化プラスチック(F RP)に置き換える技術が研究さ
れている(例えば実公昭51−53071号公報)。
従来、この種のFRP製緊張材は、繊維に一定の張力を
加えながら、集束・成形・強化してFRPロッドを製造
させるプルトルージョン方法により製造されたものが適
用され、主にボストテンション方式として使用されてい
る。これらはコンクリート硬化後に予め設けておいたダ
クト内に前記緊張材を挿入し、引張力を与えて定着し、
コンクリートにプレストレスを導入するものである。
ところが、前記FRP製緊張材に引張力を与え定着する
ためには特殊な治具(圧着摩擦型グリップ等)を必要と
し、また、プレストレスの導入もその殆どがボストテン
ション方式に限定されているのが実状であり、このため
工場等における量産化が図りにくい状況にある。
この発明は前記事情に鑑みてなされたもので、連続繊維
を樹脂材料で固めて格子状に成形した補強筋を緊張材と
して使用し、ブレテンシ3ン方式によってコンクリート
にプレストレスを導入するプレストレストコンクリート
部材の製造方法及びこれを実現するための製造装置を提
供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 前記課題を解決するために、第1の請求項に係るプレス
トレストコンクリート部材の製造方法は、以下に示す(
イ)〜(ホ)の各工程を具備したことを特徴とするもの
である。
(イ)I!を脂を、含浸した連続繊維を一方向及びこれ
に直交する他方向に交叉させながら張設することにより
格子状の補強筋を成形する工程、 (ロ)プレストレスを導入すべき軸筋方向の格子状補強
筋の両端部にそれぞれプラスチック製の定着ブロックを
成形する工程、 (ハ)前記格子状補強筋の少なくとも前記定着ブロック
間を形成すべきプレストレストコンクリート部材の型枠
に貫通させて配置する工程、 (ニ)前記定着ブロックでジヤツキの反力を取り、該ジ
ヤツキにより格子状補強筋の軸筋に引張力を与える工程
、 (ホ)前記型枠内にコンクリートを打設して、この打設
コンクリートが所要の圧縮強度に達しl;後、ジヤツキ
を緩め、前記型枠外に位置する格子状補強筋、定着ブロ
ックを切断する工程。
また、第2の請求項に係るプレストレストコンクリート
部材の製造装置は、樹脂が含浸された連続繊維が一方向
及びこれに直交する他方向に交叉されて一体に成形され
、プレストレストを導入すべき軸筋方向の両端にプラス
チック製の定着ブロックが形成された格子状補強筋の少
なくとも前記定着ブロック間が貫通配置される型枠と、
これら定着ブロックのそれぞれに固定された取付治具と
、取付治具を介して前記格子状補強筋の軸筋の少なくと
も一端を定着する固定ブロックと、取付治具を介して前
記格子状補強筋の軸筋の少なくとも他端に緊張力を付与
する緊張手段とを備えてなるものである。
「作用」 この発明によれば、緊張材として用いられる格子状補強
筋が連続繊維を樹脂により固めて格子状に成形されてい
て、格子状補強筋が高いため、その格子交叉部を定着部
として利用でき、特殊な定着治具が不要となる。また、
前記格子状補強筋は、その弾性係数がPCtlA材と比
較して小さいので、コンクリートの弾性変形、クリープ
や乾燥収縮が生じても緊張材に与えられた引張力の減少
が少なく、コンクリートのプレストレスの損失が小さく
なる。
また、格子状補強筋の両端部に形成される定着ブロック
が繊維強化プラスチック製であるので、格子状補強筋と
定着ブロックとの一体性を確保でき、かつ、コンクリー
ト打設の際にこの定着ブロックをコンクリート中に埋設
することで格子状補強筋全体をプレストレストコンクリ
ート部材として有効に利用することができる。
「実施例」 以下、この発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図ないし第2図は、この発明のプレストレストコン
クリート部材の製造方法により製造され、例えば歩道橋
のスラブに好適に用いられる一方向プレストレストコン
クリート版の一例を示すものである。
図面に示すように、このプレストレストコンクリート部
材(版)Aは、この部材Aの主体をなすコンクリート1
と、このコンクリート1の内部に埋設された格子状補強
筋2とから構成され、かつ格子状補強筋2の内のコンク
リート1の長手方向に延在する各軸筋2a、2a、・・
・に引張力を与えてコンクリートlにプレストレスが導
入された基本構造となっている。
前記コンクリート1は、たとえば全体が200c+aX
 50 c層×10c鵬の大きさを有する矩形平板状に
成形されており、また、このコンクリートlにプレスト
レスを与える格子状補強筋2は、第2図に示すように、
コンクリート1の版厚方向下方に位置して埋設された断
面構造となっている。
そして、前記格子状補強筋2について具体的に説明する
と、この補強筋2は、各軸筋2a、2bがそれぞれ樹脂
材料5にて結束された複数本の連続繊維3(この連続繊
維3自体が実際は複数本の連続繊維で構成されている)
よりなる繊維束4を素材として、これを格子状に樹脂で
固着成形された構成となっている。すなわち、この補強
筋2は、第3図ないし第5図に示すように、引き揃えら
れた複数本の連続繊維3(第4図参照)よりなる繊維束
4が互いに交叉して格子状をなし、それら繊維束4の各
繊維3が樹脂材料5により結束されて構成されている。
また、前記繊維束4どうじの交叉部6は、第5図に示す
如く、一方向に延在する繊維群3aと、これに直交する
他方向に延在する繊維群3bとが三層以上(図示例では
16層)に積層された断面形状とされている。そして、
この補強筋2は全体として段差のないいわゆる同一厚さ
の矩形格子状に成形されている。なお、この補強筋2の
表面は、後述の積極的手段等により粗面に成形される場
合もある。
補強筋2の主体をなす連続繊維3としては、軽量でしか
も高い強度を備えるガラス繊維やカーボン繊維並びにア
ラミド繊維などが好適であるが、必要ならばその他の繊
維、例えば合成樹脂繊維、セラミック繊維、金属繊維な
どを用いてもよい。
またこれらの繊維を適当に組み合わせて用いてもよい。
また、前記繊維束4の各連続繊維3を結束する樹脂材料
5としては、連続繊維3に対する接着性が良くかつそれ
自体も十分な強度特性を持つ例えばビニルエステル樹脂
などが好適であるが、使用する繊維3の種類に対応させ
て他の樹脂材料を用いても良い。他の樹脂材料について
は、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂などを挙げることができる。
前記連続繊維3と樹脂材料5の割合については、繊維3
の種類や強度、さらにはこの補強筋2の使用形態などを
考慮して適宜に決定されるが、例えば連続繊維3がガラ
ス繊維、樹脂材料5がビニルエステル樹脂の場合、連続
繊維3が容積比で30〜70%程度となるように、また
、連続繊維3が例えばピッチ系カーボン繊維の場合、2
0〜60%程度となるように考慮するのが望ましい。連
続繊維3の割合が上記以下であると、この格子状補強筋
2の強度が著しく低下し、一方、連続繊維3の割合を高
くすれば、それだけ高強度の補強部材が得られるが、あ
まりに高い割合にすると、カーボン繊維のように比較的
高価なものでは経済性の面から好ましくない。
なお、実験結果によれば、ビニルエステル樹脂に対する
ガラス繊維(繊維径23μm)が体積比で38%となっ
た繊維束4の引っ張り強度は46゜4 kgl鵬鳳”で
あり、交叉部6の曲げ剪断強度については20 kg/
arm”であった。また、カーボン繊維(繊維径8μm
)が体積比で20%の場合については、繊維束4の引っ
張り強度は20 、4 kg/lIrm”であり、交叉
部6の曲げ剪断強度については11に97Ill″であ
った。
以上の構成からなるこのプレストレストコンクリート部
材Aは、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミドm維等の
高性能連続m維3を樹脂材料5で固着し格子状に成形し
た補強筋2を緊張材として使用し、この格子状補強筋2
の軸筋2aに引張力が与えられてコンクリート1にプレ
ストレスが導入されているから、コンクリート部材A内
での腐食が起こらず、耐腐食性、耐久性に優れた製品と
することができる。特にコンクリートにプレストレスを
導入することによってコンクリートのひび割れ発生荷重
が大きくなるので、コンクリートを有効に利用でき、部
材厚を小さくできる。また、前記構成の補強筋2は従来
のPC鋼材に比較して弾性係数が小さいので、コンクリ
ートの弾性変形、クリープや乾燥収縮が生じても緊張材
に与えられた引張力の減少が少なく、コンクリートのプ
レストレスの損失が小さいといった利点もある。
次に、以上のような構成となるプレストレストコンクリ
ート部材Aの製造方法の一実施例について工程順に説明
する。
(i)格子状補強筋の成形 前記構成の格子状補強筋2は、例えば第6図に示すよう
な装置を用いて製造する。まず、この装置について説明
すると、同図において、符号10は定盤、符号11は定
盤10上の周囲に設けられたガイド枠、符号12は定盤
外面に並べて設けられ、補強筋2の構成分と縦成分にそ
れぞれ対応するビンである。
製法については、樹脂ジ含浸した連続繊維3を、対応す
るビン12にいわゆる一筆書きの要領で縦方向および横
方向に順次引っ掛けてゆき、交叉部では必ず繊維群が交
互に三層以上型なるようにする。
第7図は交叉部の積層方法の一例を示したもので、平面
的に並ぶ4本の連続繊維3よりなる繊維群3aまたは3
bを一層として、図中矢印付きの番号順に通過させて積
層する。従って、実施例による補強筋2の場合、交叉部
6は16層(64本)となっているので、■〜■の工程
を4回繰り返して行うことになる。この際、連続繊維に
は直線性を保つのに十分な張力を与えておく必要がある
この連続繊維の供給は、もちろん手作業によっても可能
であるが、通過順序を予め設定したプログラムに基づい
て作動する機械的手段により自動的に実行させる方法が
採られる。
このようにして連続繊維の供給工程を終えたら、最後に
押さえ板13を用いて第8図に示す如く上面側から全体
的に加圧して厚さを揃えれば、第3図に示すような矩形
格子状の補強筋2が得られる。
ここで、押さえ板13及び定盤1oの表面に予め凹凸を
設けておけば、補強部材lの表面を凹凸による粗面に形
成することができる。このようにすると、補強筋2のコ
ンクリートに対する付着性の向上を容易に図ることがで
きる。
なお、図示例においては、平面的な格子状の補強筋2に
ついて述べたが、本発明では何等これに限定されること
はなく、必要とする補強筋の配役態様に応じて、例えば
格子の一部のます目が大きいもの、あるいは全体がかご
状の形態となった三次元的なものなど、形状については
任意であることは言うまでもない。なお、繊維3は、こ
こでは撚紐や組紐なども含まれる。
(ti)定着ブロック成形 第9図ないし第11図に示すように、前記格子状の補強
筋1のうちプレストレスが導入される軸筋2a、2a、
・・・の両端部に、繊維強化プラスチック製の定着ブロ
ック21.21をそれぞれ成形する。この定着ブロック
21は、図示例の場合、格子状補強筋2の幅方向に延び
る直方体形状に成形されており、内部に幅方向に延びる
軸筋2b12bが定着のために埋設された構成となって
いる。
この定着ブロック21の構成について更に詳細に説明す
れば、この定着ブロック21は、@11図に示すように
、軸筋2aの一端部をその幅方向に覆い、かつ、格子状
補強筋2を上下方向から挾むように配設された1対のメ
ツシュファイバー22.22と、このメツシュファイバ
ー22.22及び格子状補強筋2を互いに結束する樹脂
材料23とからなり、これらが全体として前述の如く直
方体形状に成形されて構成されている。前記メツシュフ
ァイバー22は、格子状補強筋2を構成する連続繊維3
と同様の繊維がメツシュ状に織り上げられあるいは積み
重ねられて構成されている。
この定着ブロック21には、その幅方向に所定間隔を置
いて、厚さ方向に貫通する貫通孔24.24、・・・が
複数個穿設されている。
なお、後述の如く、コンクリートlと格子状補強筋2と
の定着は主に補強筋2の交叉部6において為されるので
、前記軸筋2b、2bを多数列定着ブロック21内に埋
設することで、その定着を強固に図ることが好ましい。
ただし、余り軸筋2b、2bを多数列設けると定着ブロ
ック21が大形化し、材料自体が無駄になるので、2列
程度埋設されていれば所定の目的は達成できる。
また、本実施例では定着ブロック21を格子状補強筋2
と同様の繊維強化プラスチックで形成したが、必ずしも
繊維により構造的強化を図る必要はなく、導入すべきプ
レストレスがそれほど大でなければ、前記メツシュファ
イバー22を採用せずに単にプラスチックのみで形成し
ても良いことは勿論である。
(ii)プレストレスの導入 定着タロツク21を形成したならば、第12図に示すプ
レストレストコンクリート部材の製造装置を用いてコン
クリート部材Aを製造する。まず、形成すべきプレスト
レストコンクリート部材Aの型枠30を1列にかつ互い
に間隔をもつように複数(図示例では3個)配置し、次
いでこれら複数の型枠30を一様に貫通するように、両
端部に定着ブロック21.21を設けた格子状の補強筋
2を順次貫通させてゆく。この際、一端部(左端部)側
の定着ブロック21を取付治具42を介して固定ブロッ
ク40に定着し、他端側(右端側)の定着ブロック21
を同様の取付治具42を介して固定ブロック40に定着
されたジヤツキ(緊張手段)35のロッド35aの先端
に固定する。なお、前記複数の型枠30の配置間隔は、
これらを枠30間にカッタ等の切断治具が挿入される程
度の狭小な間隔であれば良く、材料の無駄を可能な限り
少なくする観点からすればできるだけ近接させて配置す
ることが好ましい。
取付治具42は、第12図ないし第13図に示すように
、前記定着ブロック21をその上下から挾持してなる2
枚の板状の把持部42 a、 42 aと、この把持部
42a、42a先端に延設され、左右方向に延びるアー
ム状に形成された定着部42bとから構成されている。
この定着部42b側面には、前述の如(固定ブロック4
0の端面やジヤツキロッド35aが当接されることで、
それぞれの定着、固定が図られている。一方、把持部4
2aには、定着ブロック21の貫通孔24.24、・・
・のそれぞれに対応する位置に同様に貫通孔42c、4
2c、・・・が穿設され、これら貫通孔24.42cに
固定用ポルト43、ナツト44が螺着されることで、定
着ブロック21と取付治具42との固定が図られている
このようにして格子状補強筋2を貫通させたら、ジヤツ
キ35のロッド35aを延ばし、格子状補強筋2の軸筋
2aに所要の引張力を与える。次いで、各を枠30内に
コンクリートを打設し、このコンクリートが所要の圧縮
強度に達したら、ジヤツキ35を緩めた後で、軸筋2a
及び定着ブロック21を各型枠30間からそれぞれ切断
する。そして、各を枠30を取り除き、さらに両端面の
仕上げを行えば、第1図および第2図に示すようなプレ
ストレストコンクリート部材Aが得られる。
このようにして製造されるプレストレストコンクリート
部材Aにおいては、格子状補強筋2の格子女叉部強度が
高く、格子交叉部6を緊張材の定着部として利用できる
ので、補強筋2自身の付着強さに加えさらに格子交叉部
6の定着部としての定着強さが加わり、この結果、軸筋
2aに与えられている引張力が確実に維持される。また
、このように格子状補強筋2の格子交叉部6を緊張材の
定着部として利用できるので、ボストテンション方式の
ような特殊の定着治具は不要となる。したがって、この
実施例のプレストレストコンクリート部材の製造方法及
び製造装置によれば、部材両端の定着作業等の煩雑な作
業をなくすことができ、その作業性も向上させることが
できる。
さらに、この実施例のプレストレストコンクリート部材
の製造方法及び製造装置にあっては、プレストレス導入
のための定着ブロック21を繊維強化プラスチックで構
成しているので、例えばこれをコンクリートで構成した
ような場合に比較して、定着ブロック21と格子状補強
筋2との一体性を確保でき、構造的に大変有利なものと
なる。
かつ、コンクリート打設、硬化工程等に比して製作工程
が簡易なものとなると共に、製作単価も安価なものとな
り、大変経済的になる。特に、格子状補強筋2と定着ブ
ロック21とを同一工程上で製作すれば大量生産が可能
であり、工数削減に寄与することができる。
しかも、このようにして格子状補強筋2の軸筋2a、・
・・両端に繊維強化プラスチック製の定着ブロック21
を形成することにより、前記従来の如くPC鋼材緊張用
ジヤツキ等を用いてボストテンション方式によりFRP
mlI緊張材に緊張力を与える場合に比較して、数本の
軸筋2a、・・・に対して一括して緊張力を与えること
ができ、大変効率が向上すると共に、プレストレストコ
ンクリート部材A全体に均一にプレストレスが導入され
た状態となり、製造された部材Aの品質向上に寄与する
ことができる。また、定着ブロック21が繊維強化プラ
スチック族であることから、穴明は等の加工あるいは所
定形状への成形が容易であり、これにより、必要に応じ
て取付部材42との固定を強固なものにしt;す、ある
いは固定作業を簡便なものにすることが容易となる。
次に、第14図ないし第15図は、この発明の製造方法
及び製造装置の他の実施例を示すものである。なお、以
下の発明において、前記実施例と同一の構成要素につい
ては同一の符号を付し、その説明を省略する。
この実施例では、格子状補強筋2の両端部に成形される
定着ブロック21を、この補強筋2が型枠30内に配置
された際にその端部に収納されるように成形している。
具体的には、この定着ブロック21は、第15図に示す
ように、2本の軸筋2a、2aが埋設されるブロックユ
ニット25.25に分割成形されていると共に、これら
ユニット25.25間には所定間隔の間隙26が形成さ
れている。各ブロックユニット25は、その端部上面及
び下面が段部25b、25bを介してそれぞれ上下に膨
出されて形成され、全体としてその断面形状が略丁字形
に形成されている。さらに、隣接するユニット25.2
5の相対向する側面25a、25aには、前記間隙26
を挾んで同位置に凹部27.27が形成されている。な
お、これらブロックユニット25のそれぞれにも、前記
実施例と同様に定着ブロック21の輻方向に延在する軸
筋2b(図示時)が内部に埋設されている。
一方、格子状補強筋2の両端部に取り付けられる前記取
付治具42の把持部42aには、前記ブロックユニット
25.25に対応してこれらブロックユニット25.2
5間の間隙に嵌合する形状の連結部材28.28が設け
られている。この連結部材28は、第15図に示すよう
に、隣接するブロックユニット251,25の凹部27
.27に嵌合する形状に形成された1対の嵌合部28a
、28a(第15図中では一方の嵌合部28aのみ図示
しである)と、これら嵌合部28a、28a上端部を連
結してなる連結板28bとから構成されている。連結板
28bの左右両端には、前記ブロックユニット25の段
部25bに係止する形状の翼部28cが形成されている
以上のようにして格子状補強筋2を型枠30内に配置し
、かつ、その両端部に成形された定着ブロック21.2
1を取付治具42.42(連結部材28、・・・)によ
り連結したら、ジヤツキ35のロンド35aを延ばし、
格子状補強筋2の軸筋2aに所要の引張力を与える。次
いで、各型枠30内にコンクリートを打設し、このコン
クリートが所要の圧縮強度に達したら、ジヤツキ35を
緩めた後で、軸筋2aを各型枠30間からそれぞれ切断
する。そして、各型枠30を取り除き、さらに両端面の
仕上げを行えば、第1図および第2図に示すようなプレ
ストレストコンクリート部材Aが一度に多数得られる。
従って、以上説明した実施例によっても、前記実施例と
同様の作用効果を得ることができる。特に、この実施例
では、定着ブロック21が型枠30内に配置されている
ので、プレストレストコンクリート部材Aが完成した段
階においてこの定着ブロック21がいわばコンクリート
1内に埋め殺された状態となる。従って、定着ブロック
21の部分まで有効に利用できて材料の無駄が生じず、
大変経済的となる。ただし、前記連結部材28が位置し
た部分のみは定着ブロック21が露出しているので、施
工時にモルタル等で埋め戻しておけばよい。
なお、この発明のプレストレストコンクリート部材の製
造方法及び製造装置は、その細部が前記実施例に限定さ
れず。種々の変形例が可能である。
−例として、定着ブロック21と取付治具42との固定
方法も前述したポルト43及びナツト44等に限定され
ず、例えば定着ブロック21上面及び下面を波状に成形
すると共に、取付治具42の把持部42aもこれに対応
する形状とし、この把持部42aをチャック等により緊
締することで互いに固定するような方法であっても良い
。このように、定着ブロック21が繊維強化プラスチッ
ク製であるから、これを適宜加工、成形することにより
定着ブロック21を取付部材42に強固にあるいは筒便
に固定しうろことが容易となるのである。
また、前述した実施例ではプレストレストコンクリート
部材Aには長手方向のみプレストレスを導入したが、第
14図ないし第15図に示すように定着ブロック21を
幅方向に分割しておけば、ブロックユニット25間の間
隙26により軸筋方向に交叉する方向への延びにも対応
・追随可能となるので、2方向にプレストレスを導入し
た部材を製作することも可能である。この場合、ブロッ
クユニット25間の間隙26が拡張されて、連結部材2
8の嵌合部28aがブロックユニット25の凹部27に
うまく嵌合しなくなるが、連結部材28の翼部28cが
ブロックユニット25の段部25bに係止されることで
プレストレスと確実に導入することができる。
また、前述した実施例では、歩道橋に用いられるスラブ
に本発明方法を適用した例を説明したが、この発明の製
造方法は他のプレストレストコンクリート部材の製造に
も好適に使用可能である。特\ に、格子状補強筋2を立体的に成形し、これにプレスト
レスを導入するようにすれば、梁または柱部材全体にプ
レストレスを導入することも可能になる。
また、通常のコンクリートの代わりに型枠内に膨張コン
クリートを打設するようにすれば、プレストレスは格子
状補強筋2の配置された方向に導入されるので、1方向
、2方向のみならず、3次元方向にも導入可能となる。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明のプレストレストコンク
リート部材の製造方法及び製造装置では、連続繊維を樹
脂材料で固めて格子状に成形した格子状補強筋の格子状
補強筋が高いことを利用して、該補強筋に緊張力を与え
、その格子交叉部を定着部とすることによりプレストレ
ストコンクリート部材を得ることができるので、ボスト
テンション方式のような特殊の治具を必要とすることな
く、簡単にプレストレストコンクリート部材を得ること
ができ、その作業性の向上を図ることができるとともに
量産化をも容易に図ることができる。
しかも、プレストレス導入のために前記格子状補強筋の
両端部に成形する定着ブロックを繊維強化プラスチック
製としたので、格子状補強筋と定着ブロックとの一体性
を確保でき、かつ、コンクリート打設の際にこの定着ブ
ロックをコンクリート中に埋設することで格子状補強筋
全体をプレストレストコンクリート部材として有効に利
用することができる。さらに、定着ブロックの製作工程
が簡易であると共に、製作単価も安価なものとなり、大
変経済的になる。特に、前記格子状補強筋と定着ブロッ
クとを同一工程上で製作すれば大量生産が可能であり、
現場における工数削減に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の詳細な説明するために示したもので、第
1図はプレストレストコンクリート部材の平面図、第2
図はその縦断面図、第3図は格子状補強筋の一部を示す
斜視図、第4図は繊維束の直線部の断面図、第5図は繊
維束どうしの交叉部の断面図、第6図は格子状補強筋の
製造装置の構造を説明するために示した概略平面図、第
7図は交叉部の積層方法を示す斜視図、第8図は加圧工
程を示す断面図、w!9図ないし第13図は本発明の製
造方法及び製造装置の一実施例を説明するために示した
もので、第9図は定着ブロックが設けられた格子状補強
筋を示す平面図、第10図は同正面図、第11図は第9
図のX1円内を拡大視して示した斜視図、第12図は型
枠が配置された状態を示す平面図、第13図は第12図
のXm−X■′線に沿う矢視断面図、第14図ないし第
15図は本発明の製造方法及び製造装置の他の実施例を
説明するために示した図であって、第14図は平面図、
第15図は第14図のX7円内を拡大視して示した斜視
図である。 A・・・・・・プレストレストコンクリート部材、l・
・・・・・コンクリート、2・・・・・・格子状補強筋
、2a。 2b・・・・・・軸筋、21・・・・・・定着ブロック
、30・・・・・・型枠、35・・・・・・ジャ少キ(
緊張手段)、42・・・・・・取付治具。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)樹脂を含浸した連続繊維を一方向及びこれに直交
    する他方向に交叉させながら張設することにより格子状
    の補強筋を成形する工程と、プレストレスを導入すべき
    軸筋方向の格子状補強筋の両端部にそれぞれプラスチッ
    ク製の定着ブロックを成形する工程と、前記格子状補強
    筋の少なくとも前記定着ブロック間を形成すべきプレス
    トレストコンクリート部材の型枠に貫通させて配置する
    工程と、前記定着ブロックでジャッキの反力を取り該ジ
    ャッキにより格子状補強筋の軸筋に引張力を与える工程
    と、前記型枠内にコンクリートを打設して、この打設コ
    ンクリートが所要の圧縮強度に達した後、ジャッキを緩
    め、前記型枠外に位置する格子状補強筋、定着ブロック
    を切断する工程とを具備した格子状補強筋を用いたプレ
    ストレストコンクリート部材の製造方法。
  2. (2)樹脂が含浸された連続繊維が一方向及びこれに直
    交する他方向に交叉されて一体に成形され、プレストレ
    ストを導入すべき軸筋方向の両端にプラスチック製の定
    着ブロックが形成された格子状補強筋の少なくとも前記
    定着ブロック間が貫通配置される型枠と、これら定着ブ
    ロックのそれぞれに固定された取付治具と、取付治具を
    介して前記格子状補強筋の軸筋の少なくとも一端を定着
    する固定ブロックと、取付治具を介して前記格子状補強
    筋の軸筋の少なくとも他端に緊張力を付与する緊張手段
    とを備えた格子状補強筋を用いたプレストレストコンク
    リート部材の製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019527157A (ja) * 2016-06-22 2019-09-26 タンクレート レンツ コンクリートの構成要素の製造方法および製造装置
JP2021133640A (ja) * 2020-02-28 2021-09-13 東京製綱株式会社 コンクリートパネル用補強材

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