JPH10329226A - 引抜成形品の製造方法 - Google Patents

引抜成形品の製造方法

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JPH10329226A
JPH10329226A JP9139824A JP13982497A JPH10329226A JP H10329226 A JPH10329226 A JP H10329226A JP 9139824 A JP9139824 A JP 9139824A JP 13982497 A JP13982497 A JP 13982497A JP H10329226 A JPH10329226 A JP H10329226A
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JP
Japan
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resin
reinforcing fiber
fiber base
molding
resin liquid
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JP9139824A
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Tomohiro Nakamura
知広 中村
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】引抜成形時の強化繊維基材の流動を無くしてマ
ット層とロービング層との配置を安定させた引抜成形品
の製造方法を提供する。 【解決手段】強化繊維基材1,2・・・のうち成形品の
断面中央部を形成する強化繊維基材に未硬化性樹脂液3
を含浸させた後、この樹脂含浸強化繊維基材1a,2a
・・・と未含浸の強化繊維基材1,2・・・とを樹脂注
入金型7に引き込んで成形品断面形状に圧縮し、成形品
形状を保持した状態で樹脂液を圧入して外面側から未硬
化性樹脂液を含浸させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は引抜成形品の製造方
法に係り、より詳細には、鉄道等の分野において、隣接
するレールとレールとの接続に用いられる繊維強化熱硬
化性樹脂製レール用継目板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄道用のレールとレールの接続
箇所には、両方のレールの端部側面に跨がって配設され
た継目板と呼ばれる部材と、この継目板を各レールに締
結しているボルトとが設けられており、隣り合うレール
はこの継目板とボルトとによって連結されている。
【0003】一方、信号機や踏切警報機の設置箇所に使
用されるレールは、ある区間ごとに区切って電気回路を
形成する必要があるため、継目板についても絶縁性能が
要求される。このように、絶縁性を要求される区間に用
いられる継目板は、絶縁性を必要としない普通の継目板
と区別するために、絶縁性継目板と称されている。
【0004】ことろで、電気伝導体である鋼鉄製の継目
板を絶縁性継目板として使用する場合には、そのままレ
ールに取り付けることはできないので、絶縁プレートや
絶縁チューブといった絶縁部材をレールとの間に介挿し
ている。しかしながら、このような鉄鋼製の継目板は重
いため、レールに取り付ける際の作業性が悪く、また、
施工の際の現場での作業工数も多くなるため、さらに作
業性の悪いものとなっていた。
【0005】そこで、このような問題点を解決すべく、
従来より、継目板全体を繊維強化熱硬化性樹脂で形成す
ることにより、絶縁部材を必要とせず、かつ軽量で作業
性に優れた継目板が開発されている(例えば、特開平5
−321202号公報、特開平7−145601号公報
等参照)。
【0006】継目板には、列車通過時に列車の重量によ
る曲げ加重が付加される結果、レールの上部接触面には
圧縮応力が加わり、レールの下部接触面には引っ張り応
力が加わる。また、ボルトの締め込み軸力による圧縮応
力も加わるなど、継目板には様々な応力が加わることに
なる。そのため、繊維強化熱硬化性樹脂製の絶縁継目板
は、十分な強度が得られるように、ガラス繊維などによ
るマット層とロービング層とで形成されている。
【0007】このような繊維強化熱硬化性樹脂製の絶縁
継目板は、引抜成形により製造される。引抜成形の方法
としては、図3に示すように、強化繊維基材51を未硬
化性樹脂液53を貯留した含浸槽52に通して含浸さ
せ、その後、図示しない硬化金型を通すことによって、
その入口で圧縮するときに余分な樹脂を絞り出し、賦
形、硬化して絶縁継目板を形成するものである。
【0008】また、引抜成形の他の方法としては、図4
に示すように、樹脂注入用引抜金型62を用いるものが
ある。これは、樹脂注入用引抜金型62に強化繊維基材
61を供給し、樹脂注入用引抜金型62の出口から引き
抜きつつ、樹脂注入用引抜金型62内に樹脂を注入し、
強化繊維基材61に含浸させるつつ加熱、硬化して、絶
縁継目板を形成するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示す引抜成形方法では、含浸後の強化繊維基材51に含
まれる未硬化性樹脂が過多となるため、硬化金型の入口
で圧縮されるときに多くの未硬化性樹脂が絞り出される
ことになる。そのため、この絞り出しによる未硬化性樹
脂の流動によって強化繊維基材51も流動する結果、強
化繊維基材51のマット層とロービング層との配置が安
定せず、絶縁継目板自体の強度が安定しないといった問
題があった。
【0010】また、図4に示す引抜成形方法では、成形
品の断面中央部(肉厚内部)まで未硬化性樹脂を含浸さ
せることが不可能であるため、図3に示す引抜成形方法
と併用する必要があるが、併用すると前記と同様の問題
が発生することになる。
【0011】本発明はこのような問題点を解決すべく創
案されたもので、その目的は、引抜成形時の強化繊維基
材の流動を無くしてマット層とロービング層との配置を
安定させた引抜成形品の製造方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係わる引抜成形品の製造方法は、強化繊維
基材のうち成形品の断面中央部を形成する強化繊維基材
に未硬化性樹脂液を含浸させた後、この樹脂含浸強化繊
維基材と未含浸の強化繊維基材とを樹脂注入金型に引き
込んで成形品断面形状に圧縮し、成形品形状を保持した
状態で樹脂液を圧入して外面側から未硬化性樹脂液を含
浸させるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明に係わる引
抜成形品の製造方法を実施するための製造ラインの構成
図である。
【0014】この製造ラインは、未硬化性樹脂液3を貯
留した含浸槽10の近傍に、強化繊維からなるマット類
2を巻回しているロール管4,4・・・が必要個数配置
されるとともに、未硬化性樹脂液3を貯留した別の含浸
槽11の近傍に、連続繊維からなる強化繊維(ロービン
グ)1を巻回しているロール管5,5・・・が必要個数
配置され、これら含浸槽10,11の引取側(図中、矢
符により示す)に、樹脂注入金型7、加熱金型8及び引
取機9が順次配置された構成となっている。
【0015】樹脂注入金型7の金型形状は、図示は省略
しているが成形品の断面形状となっており、成形品が絶
縁継目板21(図2参照)である場合には、その絶縁継
目板21の断面形状と同じ断面形状となっている。
【0016】次に、上記構成の製造ラインを用いて本発
明に係わる引抜成形品の製造方法を説明する。すなわ
ち、連続繊維(ロービング)からなる各強化繊維1,1
・・・のうち、成形品の断面中央部を形成する強化繊維
1,1・・・を、含浸槽11内の未硬化性樹脂液3に浸
して、強化繊維1,1・・・に未硬化性樹脂を含浸さ
せ、これら樹脂含浸強化繊維1a,1a・・・を、樹脂
注入金型7の中央部に引き込む。一方、成形品の断面中
央部を形成しない強化繊維1,1・・・は、未硬化性樹
脂を含浸させることなく、樹脂注入金型7の周辺部に引
き込む。
【0017】一方、織布若しくは不織布からなる各マッ
ト類2,2・・・のうち、成形品の断面中央部を形成す
るマット類2,2・・・を、含浸槽10内の未硬化性樹
脂液3に浸して、マット類2,2・・・に未硬化性樹脂
を含浸させ、これら樹脂含浸マット類2a,2a・・・
を、樹脂注入金型7の中央部に引き込む。一方、成形品
の断面中央部を形成しないマット類2,2・・・は、未
硬化性樹脂を含浸させることなく、樹脂注入金型7の周
辺部に引き込む。
【0018】すなわち、成形品の断面中央部に配置され
る強化繊維基材(強化繊維1a,マット類2a)にのみ
未硬化性樹脂を含浸させるため、含浸される未硬化性樹
脂が過多となることはない。そのため、樹脂注入金型7
の入口で成形品断面形状に圧縮されるとき、未硬化性樹
脂の絞り出される量は少なくてすむ。つまり、この絞り
出しによる未硬化性樹脂の流動がほとんどないため、強
化繊維基材が流動することもなく、マット層(マット類
2,2a・・・)とロービング層(強化繊維1,1a・
・・)との配置が安定することになる。
【0019】この後、樹脂注入金型7に引き込んだ強化
繊維1,1・・・、樹脂含浸強化繊維1a,1a・・
・、マット類2,2・・・、樹脂含浸マット類2a,2
a・・・を成形品断面に圧縮し、成形品形状を保持した
状態で樹脂(未硬化性樹脂)を圧入して、外面側から未
硬化性樹脂を含浸させる。この後、加熱金型8を通して
加熱硬化する。このようにして製造された所定形状の引
抜成形品20は、引取機9によって順次引き取られ、図
示しない裁断機によって所定寸法に裁断されて、最終製
品に成形されるものである。
【0020】図2は、このようにして製造された製品
(絶縁継目板)の断面を示している。本発明に係わる引
抜成形品の製造方法によれば、強化繊維1,1・・・、
樹脂含浸強化繊維1a,1a・・・、マット類2,2・
・・、樹脂含浸マット類2a,2a・・・の流動がほと
んどなく、その配置が安定しているので、絶縁継目板2
1としての強度が安定することになる。つまり、実際の
使用に際し、絶縁継目板21に加わる応力に対して、マ
ット層(マット類2,2a・・・)が垂直に積層される
ことになるので、マット層とロービング層(強化繊維
1,1a・・・)との層間で剪断力が働かないため、こ
れらの圧縮力に対して十分な強度を備え持ち、かつ長期
にわたって安定した性能を維持する絶縁継目板21の製
造が可能となるものである。
【0021】なお、本発明の引抜成形に用いられる強化
繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、
アクリル繊維、ビニロン繊維などが挙げられる。一般的
には、表面部を炭素繊維のみで強化し、断面中央部にガ
ラス繊維、アラミド繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維
などを用いるが、これらを組み合わせて用いてもよく、
また断面中央部に炭素繊維を用いてもよい。
【0022】また、繊維の形態としては、引抜成形で通
常用いられるロービング、コンティニアスストランドマ
ット、チョップドストランドマット、ロービングクロス
などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0023】また、本発明で用いられる熱硬化性樹脂と
しては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる
が、樹脂液として用いられる際には、硬化剤、離型剤、
充填材などを配合した配合樹脂液としたものを用いる。
【0024】
【発明の効果】本発明に係わる引抜成形品の製造方法
は、強化繊維基材のうち成形品の断面中央部を形成する
強化繊維基材に未硬化性樹脂液を含浸させた後、この樹
脂含浸強化繊維基材と未含浸の強化繊維基材とを樹脂注
入金型に引き込んで成形品断面形状に圧縮し、成形品形
状を保持した状態で樹脂液を圧入して外面側から未硬化
性樹脂液を含浸させるものである。すなわち、成形品の
断面中央部に配置される強化繊維基材にのみ未硬化性樹
脂液を含浸させるため、含浸される未硬化性樹脂液が過
多とならず、樹脂注入金型の入口で成形品断面形状に圧
縮されるときに、未硬化性樹脂液の絞り出される量が少
ないため、強化繊維基材が流動するといったことがな
い。その結果、強化繊維基材の配置が安定しているの
で、絶縁継目板としての強度が安定するものである。つ
まり、実際の使用に際し、絶縁継目板に加わる応力に対
して、マット層となる強化繊維基材が垂直に積層される
ことになるので、マット層となる強化繊維基材とロービ
ング層となる強化繊維基材との層間で剪断力が働かない
ため、これらの圧縮力に対して十分な強度を備え持ち、
かつ長期にわたって安定した性能を維持する絶縁継目板
の製造が可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる引抜成形品の製造方法を実施す
るための製造ラインの構成図である。
【図2】本発明に係わる引抜成形品の製造方法によって
製造された絶縁継目板の断面図である。
【図3】従来の引抜成形方法に用いられる含浸槽の構成
図である。
【図4】従来の引抜成形方法に用いられる樹脂注入金型
の構成図である。
【符号の説明】
1 強化繊維(ロービング) 1a 樹脂含浸強化繊維 2 マット類 2a 樹脂含浸マット類 3 未硬化性樹脂液 7 樹脂注入金型 8 硬化金型 9 引取機 21 絶縁継目板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維基材のうち成形品の断面中央部
    を形成する強化繊維基材に未硬化性樹脂液を含浸させた
    後、この樹脂含浸強化繊維基材と未含浸の強化繊維基材
    とを樹脂注入金型に引き込んで成形品断面形状に圧縮
    し、成形品形状を保持した状態で樹脂液を圧入して外面
    側から未硬化性樹脂液を含浸させることを特徴とする引
    抜成形品の製造方法。
JP9139824A 1997-05-29 1997-05-29 引抜成形品の製造方法 Withdrawn JPH10329226A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104999676A (zh) * 2015-07-30 2015-10-28 南京海拓复合材料有限责任公司 一种注射式双组份环氧拉挤注胶系统
CN115366446A (zh) * 2022-07-29 2022-11-22 辽宁石油化工大学 一种提高圆管环向刚度的拉挤缠绕组合制造工艺及设备

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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