JP2593102B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

燃料噴射装置

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JP2593102B2
JP2593102B2 JP27564390A JP27564390A JP2593102B2 JP 2593102 B2 JP2593102 B2 JP 2593102B2 JP 27564390 A JP27564390 A JP 27564390A JP 27564390 A JP27564390 A JP 27564390A JP 2593102 B2 JP2593102 B2 JP 2593102B2
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武史 塚本
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株式会社京浜精機製作所
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、燃料ポンプによって加圧された燃料を燃料
噴射弁を介して吸気路内へ噴射する燃料噴射装置に係わ
り、その内特に絞り弁より下流側の吸気路に向けて、単
一の燃料噴射弁より燃料を噴射し、この燃料を機関の各
気筒に連なる吸気管に供給した、いわゆるシングルポイ
ントインジェクション方式(以下SPI方式という)にお
ける燃料噴射装置に関するものである。
〔従来の技術〕
SPI方式における燃料噴射装置として特開昭53−72923
号がある。これは、吸気路内に燃料が均一に吐出され、
各気筒に連なる各吸気管に対して均等に微細な燃料を供
給することを主目的としたもので、この為に、絞り弁を
通る空気を制御する絞り弁の上流側に配置されて絞り弁
の主空気通路からの空気を受ける内部空気チャンバと、
内面に対して直角な燃料噴射弁により噴射される燃料を
受けて内部に燃料リングを形成する円形の燃料渦流チャ
ンバと、霧化器を通る空気の流れを制限するオリフィス
と、蒸気化された混合気を絞り弁の下流側の主空気通路
へ戻す出口ポートと、を設けたものである。
而して、電子制御器による作動に応じて燃料噴射弁に
より噴射された燃料は、比較的速い速度で溝の中に入っ
て、その溝の中に燃料リングを形成する。溝の中の燃料
の円運動によって燃料は溝の内面上に薄い膜となって広
がる。この燃料の膜はオリフィスから出る空気の流れに
よって徐々に運び出され、従来の霧化器で得られるより
も小さな粒子に砕かれる。
又、溝の内部での燃料の滞留時間は燃料供給時間を大
幅に長びかせる。
〔発明が解決しようとする課題〕
かかる従来の燃料噴射装置によると次の解決すべき課
題を有する。
〜1.溝の接線方向に偏心して燃料噴射弁より燃料を噴射
させ、溝内に渦流を生起させて溝内面上に薄膜状の燃料
リングを形成し、この燃料リングを空気によって徐々に
運び出したことによると、 燃料噴射弁より溝内へ噴射される燃料の噴霧角度が
変化すると、(燃料噴射弁の噴霧角度は10゜〜40゜のも
のが一般的である。)溝の内面上に形成される燃料の薄
膜渦流状態が変化し、オリフィスから溝内へ供給される
空気量が一定であったとしても、空気によって出口ポー
トから主空気通路内へ運び出される燃料量が変化する恐
れがあり、(薄膜渦流状態が変化したことによる)均一
な燃料を供給する上で好ましくない。
燃料噴射弁へ加圧された燃料を供給する燃料ポンプ
の吐出圧力が変化すると、燃料噴射弁より溝内へ噴射さ
れる燃料圧力が変化し、これによると、溝の内面上に形
成される燃料の薄膜渦流状態が変化し、前記と同様の
問題を有する。
溝内へ噴射される燃料の噴射エネルギーは、溝の内
周面に渦流を生起する為に使用されるもので空気通路よ
り供給される空気との混合に積極的に作用しない。すな
わち、溝の内面上に形成される燃料の膜はオリフィスか
ら出る空気の流れによって徐々に運び出される。従っ
て、溝内において燃料と空気とを積極的に微細に混合す
るものではない。
機関の急減速において、絞り弁より下流側の吸気路
には極めて大なる吸気負圧が生起するもので、この吸気
負圧は出口を介して溝の内部全体に作用する。
而して、この吸気負圧は溝の円周面上に形成された薄
膜状の燃料リングの燃料表面にも作用し、燃料を溝の内
方向に向かって剥離させる恐れが有り、溝の出口付近に
おける燃料の混合に乱れを生じる。すなわち溝の出口付
近の燃料の分布に濃淡が生じ均一な燃料の供給を防げ
る。
燃料噴射弁より噴射される燃料は比較的室容積の大
なる溝内に噴射されて溝の内面上に燃料リングを形成す
るがこの溝の内面上における燃料リングの流速は下方に
行くに従って低下し、この燃料が溝の内方へ飛散(タレ
込む)する恐れがあり溝の出口付近における燃料の混合
状態が悪化する。
燃料噴射弁より噴射される吐出燃料の噴射形状は、
燃料が拡散するフレアー形と、燃料が収束されるペンシ
ルビーム形と有る。溝内に渦流を形成する為には溝の内
面上を燃料が比較的速い速度をもって円運動することが
望ましいもので、この為にはペンシルビーム形の噴射形
状を持つ燃料噴射弁が好ましい。フレアー形にあっては
燃料が溝内に拡散して溝の内面上に渦流を生起しにく
い。
従って、燃料噴射弁の噴射形状の限定を受け易い。
〜2.特開昭53−72923号公報の第3図,第4図に示され
るように溝と出口との間にオリフィスを設けたものにあ
っては、空気通路より供給される空気と溝の内面上を流
れる薄膜状の燃料との混合はオリフィスより上流側の比
較的容積の大きい溝内で行なわれ、吸気路への供給時に
はオリフィスにてこの混合気は再び絞られるので、燃料
はオリフィスによって収束され燃料霧化の点より好まし
いものでない。
〔課題を解決する為の手段〕
本発明になる燃料噴射装置は、前記不具合点に鑑み成
されたものでSPI方式において、燃料の霧化特性及び均
一性の秀れた燃料噴射装置を得ることを目的とし、前記
目的達成の為に、燃料噴射弁より噴射される燃料を絞り
弁より下流側の吸気路を介して機関へ供給する内燃機関
における燃料噴射装置において、 絞り弁より下流側の吸気路内にあって、吸気路の長手
方向軸心線X−Xに対して略平行で、その上流側が閉塞
されるとともに下流側が開口し、下流側の開口には吸気
路の下流側に向けて、その内径部分が暫次拡大する拡大
傾斜部を設けた燃料噴射路と; 燃料噴射弁より噴射される燃料を、燃料噴射路内へ噴
射供給する為に燃料噴射路内に開口する噴射弁噴射路
と; 一端が大気又は絞り弁より上流側の吸気路内に開口
し、他端が噴射弁噴射路内に開口する空気通路と; 少なくとも燃料噴射路の拡大傾斜部内に配置されて、
拡大傾斜部とともに燃料噴射路の長手方向軸心線Y−Y
に沿って連続した環状間隙を形成する拡大傾斜突部を備
えたコーン部材とよりなり、絞り弁より下流側の吸気路
内にあって中心部に前記燃料噴射路が穿設された燃料噴
射路ボスの外形状を、燃料噴射路の長手方向軸心線Y−
Yに沿い下流側に向けてその外径部分が暫次拡大する拡
大傾斜部としたものである。
〔作用〕
上記のように構成された燃料噴射装置によると、燃料
噴射弁より噴射された燃料は、噴射弁噴射路を介して燃
料噴射路内のコーン部材に向けて噴射され、この時、噴
射弁噴射路を流れる燃料中に大気又は絞り弁より上流側
の吸気路内の空気が空気通路を介して流入し、噴射弁噴
射路内において燃料と空気とが混合し、この空気を含む
燃料が噴射弁噴射路より燃料噴射路内のコーン部材に向
けて噴射される。
コーン部材に衝突した空気を含む燃料は、速い噴射速
度をもって燃料噴射路の拡大傾斜部と、コーン部材の拡
大傾斜突部との間に形成される環状の間隙内に分散し、
この微細化された空気を含む燃料は燃料噴射路の出口に
向かって流下し、燃料噴射路の下流側の出口より吸気路
内に向けて噴射される。
環状の間隙を流下する燃料は、環状の間隙が比較的小
容積(小間隙)をもって形成され、空気を含んだ燃料の
流速が低下することなく、更には、環状の間隙は下流側
の開口に向かって連続して形成されたことによって、確
実なる環状の燃料フォームを形成でき、この環状に形成
された空気を含んだ燃料を燃料噴射路の端部より吸気路
の内側面に向けて拡大しつつ噴射することができる。
一方、燃料噴射路ボスの外径部分は、吸気路内を流下
する空気が燃料噴射路ボスの外形に沿って流下するもの
で、燃料噴射路ボスの外形状を拡大傾斜部としたことに
よって前記ボスの外形部を流れる空気は燃料噴射路ボス
の下端部より吸気路の内壁面に向かって拡大して流れ
る。
而して燃料噴射路から吸気路の内壁面に向けて噴射さ
れる環状の燃料は、燃料噴射路ボスの外形部より吸気路
の内壁面に向かう空気と混合し、その流れは吸気路の内
壁面に向かって更に指向され、空気流速の速い部分にお
いて燃料と空気との混合が更に微細に且つ均一に行なえ
るものである。
〔実施例〕
以下、本発明になる燃料噴射装置の一実施例を第1図
により説明する。
1は第1図において上方より下方に向けて吸気路Bが
貫通した絞り弁本体であって、吸気路Bには、絞り弁本
体1に回転自在に支承された絞り弁軸2に取着された絞
り弁3が配置され、この絞り弁3によって吸気路Bは開
閉制御される。
4は絞り弁本体1の下方に配置された噴射弁本体であ
って、この噴射弁本体4にも上方より下方に向けて吸気
路Bが貫通するもので、前記絞り弁本体1と噴射弁本体
4とを接続することによって、各本体1,4を上下方向に
貫通する吸気路Bが形成される。
5はECU(Electronic Control Unit)Eからの信号に
よってソレノイドコイルに電流が流れると、コアーが吸
引され、コアーと一体と成っているニードルバルブのフ
ランジ部がスペーサに当たる迄吸引されて弁が全開し、
燃料ポンプにて加圧された燃料を、その先端部より噴射
する公知の燃料噴射弁である。(燃料噴射弁の内部構造
の説明は省略する。) 6は噴射弁本体4に設けられた燃料噴射路で以下の如
く構成される。すなわち、燃料噴射路6はその横断面が
円形であって、絞り弁3より下流側(第1図において下
方で機関側)の吸気路B内にあり、燃料噴射路6の長手
方向軸心線Y−Yは吸気路Bの長手方向軸心線X−X上
にあり、その上流側は閉塞端部6Aにて閉塞され、下流側
は開口端部6Bを介して吸気路B内に向かって開口する。
そして、燃料噴射路6の拡大起点A(燃料噴射路6の
閉塞端部6Aと、開口端部6Bとの間)より下流側の開口端
部6Bに向かって、その内径が暫次拡大する拡大傾斜部6C
を設ける。拡大傾斜部6Cは、燃料噴射路6の長手方向軸
心線Y−Yに沿って連続してその内径が拡大するもの
で、その傾斜は直線状であっても曲線状であっても、ス
テップ状であっても良い。但し、その内径は拡大するも
ので縮少(ロート状)してはならない。
第1図には直線状の拡大傾斜部6Cが示される。
7は燃料噴射弁5より噴射される燃料を燃料噴射路6
内へ噴射させる為の噴射弁噴射路であって、噴射弁噴射
路7の一端は燃料噴射弁5の噴口部に連なり、他端は燃
料噴射路6に開口する。この噴射弁噴射路7の長手方向
軸心線Z−Zは燃料噴射路6の長手方向軸心線Y−Yに
向かって開口するとともに本例では、拡大起点Aより上
流側の燃料噴射路6に開口する。(尚、燃料噴射弁5は
絞り弁本体1に配置しても良い。) 8は、一端が絞り弁3より上流側の吸気路B内に開口
し、他端が噴射弁噴射路7内に開口する空気通路であ
り、この空気通路8の一端は大気に開放させても良い。
そして、燃料噴射路6内には燃料噴射路6の内径とと
もに環状の間隙を形成するコーン部材9が配置される。
このコーン部材9は、燃料噴射路6の拡大傾斜部6C内
に配置され、下流側に向かって連続した拡大部を有する
拡大傾斜突部9Aと、拡大起点Aより上流側の燃料噴射路
6D内に配置された円筒状部9Bとによって構成されるもの
で、燃料噴射路6の拡大起点Aより上流側の燃料噴射路
6Dとコーン部材9の円筒状部9B、及び燃料噴射路6の拡
大傾斜部6Cとコーン部材9の拡大傾斜突部9Aとによっ
て、上方から下方に向かって連続した環状の間隙が形成
されることになる。
而して、燃料噴射路6の開口端部6Bにあっては、環状
の間隙が下流側の吸気路Bに向かって開口する。尚、こ
の環状の間隙は1mm前後が好ましいものであるが、この
数値に限定されるものでなく適宜設定される。
前記、燃料噴射路6は燃料噴射路ボス10内に穿設され
るもので、この燃料噴射路ボス10は、絞り弁3より下流
側の吸気路B内の吸気路Bの長手方向軸心線X−X上に
配置される。
そして、燃料噴射路ボス10の外形状は、燃料噴射路6
の長手方向軸心線Y−Yに沿う下流側に向けてその外径
部分が暫次拡大する拡大傾斜部10Aを有する。すなわ
ち、燃料噴射路6の開口端部6Bの外側の燃料噴射路ボス
10の外径が他の(それより上流の)燃料噴射路ボス10の
外径より大径となる。
本例においては、その上流部分が円筒をなし、円筒の
中間部より下流に向けて拡大傾斜部10Aが形成される。
尚、第1図において一点鎖線で示されるように燃料噴
射路ボス10の外径部の上流から下流に向けて連続して拡
大傾斜部10Aを設けてもよく、更にはこの拡大傾斜部10A
は直線状でも曲線状でもステップ状でも良い。
11は燃料ポンプ(図示せず)に連なる燃料流路であっ
て燃料噴射弁5はこの燃料流路11より燃料の供給を受け
る。
次にその作用について説明する。
機関の運転時において、絞り弁3より下流側の吸気路
B内には絞り弁3にて制御された空気と、空気通路8を
通過する空気等が流れ、一方燃料噴射路6より燃料噴射
弁5にて制御された燃料が、吸気路Bに向けて噴射され
る。
ここで、燃料噴射路6を流れる空気と燃料の挙動を見
る。ECU Eからの出力信号によって燃料噴射弁5より
噴射された燃料は、噴射弁噴射路7を介して拡大起点A
より上流側の燃料噴射路6D内に向けて噴射される。空気
通路8にあっては、一端の開口部8Bが大気又は絞り弁3
より上流側の吸気路B内に開口し、他端の開口部8Aが噴
射弁噴射路7内に開口し、一方、噴射弁噴射路7内に
は、前述の通り燃料ポンプ(図示せず)にて高圧に加圧
された(例えば2.55kg/cm2)燃料が燃料噴射弁5を介し
て吐出されて流れるので、空気通路8の噴射弁噴射路7
内に開口する他端の開口部8Aには高圧力の燃料流れによ
る負圧が生起し、これによると空気通路8の他端の開口
部8Aの圧力が一端な開口部8Bの圧力に比較して低くなる
ことにより、空気通路8の一端の開口部8Bから他端の開
口部8Aに向けて空気が流下し、この空気は噴射弁噴射路
7内を流れる燃料に引き込まれて混合する。
而して噴射弁噴射路7を介して拡大起点Aより上流側
の燃料噴射路6D内には空気を混合された燃料(空気を含
む燃料)が噴射される。この燃料噴射路6D内に噴射され
た空気を含んだ燃料は、コーン部材9の円筒状部9Bに速
い速度をもって衝突するもので、空気を含んだ燃料はこ
の衝突によって細かく飛散し、円筒状部9Bの外周全域に
渡って微細に分散する。これは拡大起点Aより上流側の
燃料噴射路6Dと、コーン部材9の円筒状部9Bとによって
形成される環状の間隙が微少に形成されて(小容量に保
持される)空気を含んだ噴射燃料の速度を低下させない
ことによって達成される。
そして、コーン部材9の円筒状部9Bと拡大起点Aより
上流側の燃料噴射路6Dとの環状の間隙内にあって速い速
度を保有する微細に分散した空気を含んだ燃料は、コー
ン部材9の拡大傾斜突部9Aと燃料噴射路6の拡大傾斜部
6Cとによって形成される環状の間隙内に噴射され、この
環状の間隙内において均等に分散されつつ傾斜した環状
の間隙に沿って流下する。
これは環状の間隙が減少なることによって分散した空
気を含んだ燃料の流速の低下を抑止できたことと、傾斜
した環状の間隙を燃料噴射路6の長手方向軸心線Y−Y
に沿って連続して形成して燃料の流れ方向を一定の距離
をもって規制したことによって達成される。
そして、この空気と混合された燃料は、燃料噴射路6
の開口端部6Bに形成される環状の間隙より吸気路B内に
均等に分散された完全なる環状の噴霧形状をもって噴射
される。
ここで、機関を構成する各気筒に対して均等なる燃料
を供給する為に、少なくとも燃料噴射装置の吸気路内に
は対称性を有し、且つ微細で均一なる燃料を供給する必
要がある。絞り弁3が高開度に開放された機関の高速運
転時についてみると、機関の燃料消費量が多いことから
燃料噴射弁5から燃料噴射路6に向かって噴射される燃
料流量は多いものである。この多量の空気を含んだ燃料
が、燃料噴射路6とコーン部材9とによって形成される
微少なる環状の間隙内に噴射されると、この間隙を流れ
る空気を含んだ燃料の速度は弱められることがなく、環
状の間隙内において微細にして均一に分散された空気を
含んだ燃料は環状の間隙にならって対称性を有する完全
な環状の噴射形状をもって吸気路B内に噴射される。
一方、絞り弁3が低,中開度に開放された機関の低,
中速運転時についてみると、機関の燃料消費量は高速運
転時に比較して少量となり、燃料噴射弁5より燃料噴射
路6内に噴射される燃料量は少量となる。
しかしながら、噴射弁噴射路7内には、噴射弁噴射路
7を流れる燃料によって生起される負圧等によって空気
通路8より空気が流入し、噴射弁噴射路7を流れる燃料
と混合し、この空気と混合された燃料が燃料噴射路6内
へ噴射されるもので、燃料噴射路6の環状の間隙内にお
ける空気と混合された燃料との容量を大きく減少させる
ことがない。従って、燃料噴射路6内へ供給される燃料
量が小なるものの空気と混合された燃料の容積減少が少
なく、燃料噴射路6の環状の間隙を流れる空気を含んだ
燃料の流速を速い状態に保持することができるもので、
燃料が環状の間隙の壁面に付着したりすることがなく、
燃料と空気との混合が良好に行なわれ、環状の間隙内に
おいて微細にして均一に分散された空気を含んだ燃料は
環状の間隙にならって対称性を有する完全な環状の噴射
形状をもって吸気路B内に噴射される。
このように、吸気路B内に噴射された環状の燃料は、
吸気路B内を流れる空気と均一にして且つ良好に混合さ
れる。これは、燃料噴射路6の開口端部6Bより噴射され
る燃料が、前述の通り完全なる環状の噴霧形状をなすと
ともに、開口端部6Bより拡大して吸気路Bの内壁に向か
って噴射されること。
及び燃料噴射路ボス10の外径に沿って流下する空気流
が燃料噴射路ス10の拡大傾斜部10Aに沿って燃料噴射路
ボス10の下流側端部より吸気路Bの内壁に向かって環状
に拡大して流れることによって燃料噴射路6より噴射さ
れる燃料を燃料噴射路ボス10の外径を流れる空気によっ
て、より一層吸気路Bの内壁に向かって環状に拡大して
流れるようにしたことによる。
すなわち、吸気路B内を流れ空気流速の最も速い部分
は吸気路Bの内壁に比較的近い部分であり、燃料噴射路
6の開口端部6Bより噴射される空気を含んだ燃料がこの
流速の速い空気流に向かって均一にして環状の燃料が噴
射され吸気路Bを流れる空気に燃料が良く混合されるか
らである。
而して、吸気路B内に対称性を有する均一なる燃料を
噴射できたことによって、機関の各気筒に連なる各吸気
管に均一なる燃料を供給することができ機関の出力向
上、回転の安定等著しい機関性能の向上を達成できたも
のである。
又、燃料噴射路6の開口端部6Bは、機関側の吸気路B
に向かって開口しているものであって、機関の運転時に
発生する脈動圧力の正圧部分が開口端部6Bより環状の間
隙内に作用した場合、燃料噴射路6の上部は閉塞端部6A
をもって閉塞され、燃料噴射路6へ開口する噴射弁噴射
路7には高圧力の燃料が燃料噴射路6内に向かって噴射
されるので、かかる正圧力を受けても燃料噴射路6内に
噴射された燃料が噴射弁噴射路7及び空気通路8内へ逆
流することはなく、燃料噴射路6内に噴射された燃料は
全て時間的遅れなく開口端部6Bより吸気路B内へ高圧を
もって噴射供給されるので各気筒における混合気のバラ
ツキの防止と、燃料の吐出遅れを抑止でき回転の安定と
加速応答性の向上を図ることができる。
又、噴射弁噴射路7の燃料噴射路6への開口を燃料噴
射路6の拡大傾斜部6Cに向けて開口すると、コーン部材
9の円筒状部9Bと燃料噴射路6の拡大起点Aより上流側
の燃料噴射路6Dとによって形成される環状の間隙を特に
設ける必要はない。
〔発明の効果〕
以上述べた如く、本発明に成る燃料噴射装置によると
次の如き格別なる効果を奏する。
燃料噴射弁より噴射される燃料を絞り弁より下流側の
吸気路を介して機関へ供給する内燃機関における燃料噴
射装置において、 絞り弁より下流側の吸気路内にあって、吸気路の長手
方向軸心線X−Xに対して略平行で、その上流側が閉塞
されるとともに下流側が開口し、下流側の開口には吸気
路の下流側に向けて、その内径部分が暫次拡大する拡大
傾斜部を設けた燃料噴射路と; 燃料噴射弁より噴射される燃料を、燃料噴射路内へ噴
射供給する為に燃料噴射路内に開口する噴射弁噴射路
と; 一端が大気又は絞り弁より上流側の吸気路内に開口
し、他端が噴射弁噴射路内に開口する空気通路と; 少なくとも燃料噴射路の拡大傾斜部内に配置されて、
拡大傾斜部とともに燃料噴射路の長手方向軸心線Y−Y
に沿って連続した環状間隙を形成する拡大傾斜突部を備
えたコーン部材とよりなり、絞り弁より下流側の吸気路
内にあって、中心部に前記燃料噴射路が穿設された燃料
噴射路ボスの外形状を燃料噴射路の長手方向軸心線Y−
Yに沿う下流側に向けてその外径部分が暫次拡大する拡
大傾斜部としたので、燃料噴射路の開口端部より吸気路
内に噴射される空気を含んだ燃料は、燃料噴射路とコー
ン部材とによって形成される間隙によって燃料噴射弁よ
り噴射される空気を含んだ燃料の流速が燃料流量の小な
る機関の低速運転から燃料流量の大なる高速運転に至る
全運転域において低下することなくコーン部材に直接的
に衝突させて環状の間隙内に微細に分散でき、しかも連
続的に形成される環状の間隙によって強制的に空気を含
んだ燃料を環状としたので、絞り弁の低開度から高開度
に至る迄、均一で且つ微細な完全なる環状の空気を含ん
だ燃料を吸気路の内壁に向けて噴射供給でき、又、燃料
噴射路には噴射弁噴射路のみが開口し、空気通路が開口
していないので、燃料噴射路内に吸気路内に生起する脈
動圧力の正圧部分が作用しても、これによって燃料が空
気通路内へ逆流することがないものであり、更に燃料噴
射路の端部より吸気路に向けて噴射される空気を含んだ
燃料は、燃料噴射路ボスの外径の拡大傾斜部によって吸
気路の内壁に向けて拡大して流れる空気と混合し、この
燃料は吸気路の内壁の近傍を流れる流速の速い空気と混
合するので均一にして且つ微細に分散された燃料を機関
へ供給できるので、特にSPI方式の燃料噴射装置におけ
る機関の出力向上、回転の安定性向上に極めて大なる効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明になる燃料噴射装置の一実施例を示す要
部縦断面図である。 1……絞り弁本体、3……絞り弁 4……噴射弁本体、5……燃料噴射弁 6……燃料噴射路、6B……開口端部 6C……拡大傾斜部、7……噴射弁噴射路 8……空気通路、9……コーン部材 9A……拡大傾斜突部 10……燃料噴射路ボス 10A……拡大傾斜部 A……拡大起点、B……吸気路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料噴射弁より噴射される燃料を絞り弁よ
    り下流側の吸気路を介して機関へ供給する内燃機関にお
    ける燃料噴射装置において、 絞り弁より下流側の吸気路内にあって、吸気路の長手方
    向軸心線X−Xに対して略平行で、その上流側が閉塞さ
    れるとともに下流側が開口し、下流側の開口には吸気路
    の下流側に向けて、その内径部分が暫次拡大する拡大傾
    斜部を設けた燃料噴射路と; 燃料噴射弁より噴射される燃料を、燃料噴射路内へ噴射
    供給する為に燃料噴射路内に開口する噴射弁噴射路と; 一端が大気又は絞り弁より上流側の吸気路内に開口し、
    他端が噴射弁噴射路内に開口する空気通路と; 少なくとも燃料噴射路の拡大傾斜部内に配置されて、拡
    大傾斜部とともに燃料噴射路の長手方向軸心線Y−Yに
    沿って連続した環状間隙を形成する拡大傾斜突部を備え
    たコーン部材と;を有し、絞り弁より下流側の吸気路内
    にあって中心部に前記燃料噴射路が穿設された燃料噴射
    路ボスの外形状を、燃料噴射路の長手方向軸心線Y−Y
    に沿い下流側に向けてその外径部分が暫次拡大する拡大
    傾斜部としてなる燃料噴射装置。
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