JP2592921B2 - セルローズ布帛のオーガンジ加工方法 - Google Patents
セルローズ布帛のオーガンジ加工方法Info
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- JP2592921B2 JP2592921B2 JP63221770A JP22177088A JP2592921B2 JP 2592921 B2 JP2592921 B2 JP 2592921B2 JP 63221770 A JP63221770 A JP 63221770A JP 22177088 A JP22177088 A JP 22177088A JP 2592921 B2 JP2592921 B2 JP 2592921B2
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- JP
- Japan
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- organge
- processing
- sulfuric acid
- concentration
- processing method
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、セルローズ布帛を化学的に改質して透明感
と耐久性を有する麻調触感を充分に得ることができるよ
うに改善できるセルローズ布帛のオーガンジ加工方法に
関するものである。
と耐久性を有する麻調触感を充分に得ることができるよ
うに改善できるセルローズ布帛のオーガンジ加工方法に
関するものである。
従来のオーガンジ加工、即ちセルローズ布帛の麻調加
工方法としては、ローン、ボイルなどの細番手の高級織
物を、51.5°Be〜52.0°Beの濃厚な硫酸又は硫酸と燐酸
の混合液さらには塩化亜鉛ロダン塩等の無機塩溶液で低
温処理してセルローズを膨じゅんさせ、これによって麻
調触感を得ることができるセルローズ布帛のオーガンジ
加工方法がある。
工方法としては、ローン、ボイルなどの細番手の高級織
物を、51.5°Be〜52.0°Beの濃厚な硫酸又は硫酸と燐酸
の混合液さらには塩化亜鉛ロダン塩等の無機塩溶液で低
温処理してセルローズを膨じゅんさせ、これによって麻
調触感を得ることができるセルローズ布帛のオーガンジ
加工方法がある。
ところが従来公知のオーガンジ加工は、上記薬液を使
用して、セルローズ繊維の表面を、分解溶解の寸前をキ
ャッチする加工であるために、その薬液の濃度、温度、
処理時間等の制約、即ち処理条件の許容範囲が狭まく、
その処理条件に僅かな狂い(差)があれば目的とするオ
ーガンジ加工はできず、例えばそのオーガンジ加工不良
のため、セルローズ繊維の強度低下を起し、さらにはそ
の触感はきわめて粗硬となって、衣料製品素材としての
価値が失なわれてしまうという問題点があった。例えば
従来のオーガンジ加工は、濃度が51.8°Beである15〜25
℃の硫酸溶液を使用してセルローズ布帛のオーガンジ加
工を行なっているものであるが、この場合、有効なオー
ガンジ加工が行なえる硫酸溶液濃度の許容範囲は表−1
で示すように、51.8±0.3であって、その濃度許容範囲
が極めて小さく、従って有効なオーガンジ加工布帛を得
るための硫酸溶液濃度調整を51.8±0.3°Beに維持する
ことが困難でであることから、目的とする良質のオーガ
ンジ加工布が得られ難いものであった。
用して、セルローズ繊維の表面を、分解溶解の寸前をキ
ャッチする加工であるために、その薬液の濃度、温度、
処理時間等の制約、即ち処理条件の許容範囲が狭まく、
その処理条件に僅かな狂い(差)があれば目的とするオ
ーガンジ加工はできず、例えばそのオーガンジ加工不良
のため、セルローズ繊維の強度低下を起し、さらにはそ
の触感はきわめて粗硬となって、衣料製品素材としての
価値が失なわれてしまうという問題点があった。例えば
従来のオーガンジ加工は、濃度が51.8°Beである15〜25
℃の硫酸溶液を使用してセルローズ布帛のオーガンジ加
工を行なっているものであるが、この場合、有効なオー
ガンジ加工が行なえる硫酸溶液濃度の許容範囲は表−1
で示すように、51.8±0.3であって、その濃度許容範囲
が極めて小さく、従って有効なオーガンジ加工布帛を得
るための硫酸溶液濃度調整を51.8±0.3°Beに維持する
ことが困難でであることから、目的とする良質のオーガ
ンジ加工布が得られ難いものであった。
また従来のオーガンジ加工布帛にあっては、触感が硬
く、柔軟性に欠け、衣料としての用途が狭く、さらには
その加工布帛の透明感も不鮮明でその上イラツキ(例え
ば霜ふり状のむら)が生じるといった不具合もあった。
く、柔軟性に欠け、衣料としての用途が狭く、さらには
その加工布帛の透明感も不鮮明でその上イラツキ(例え
ば霜ふり状のむら)が生じるといった不具合もあった。
本発明は、かかる従来のオーガンジ加工における問題
点及び不具合を改善すべくなされたものであって、その
要旨とするところは、硫酸にアセトンを混和せしめてな
る水溶液を使用してオーガンジ加工を行なうことにあ
る。
点及び不具合を改善すべくなされたものであって、その
要旨とするところは、硫酸にアセトンを混和せしめてな
る水溶液を使用してオーガンジ加工を行なうことにあ
る。
従ってこの硫酸とアセトン混合水溶液を用いてオーガ
ンジ加工することにより、その混合水溶液の濃度温度及
びその処理時間の許容範囲が拡められ、ゆとりをもって
加工することができる。そして出来上った加工布帛は、
適度の硬さを有して天然麻調触感が得られさらには適度
の透明感を有して涼感と優雅さを有して特に夏物衣料の
縫製生地として最適なオーガンジ加工布を得ることがで
きる。
ンジ加工することにより、その混合水溶液の濃度温度及
びその処理時間の許容範囲が拡められ、ゆとりをもって
加工することができる。そして出来上った加工布帛は、
適度の硬さを有して天然麻調触感が得られさらには適度
の透明感を有して涼感と優雅さを有して特に夏物衣料の
縫製生地として最適なオーガンジ加工布を得ることがで
きる。
以下に本発明の実施例を詳細に説明する。
本実施例にあっては、オーガンジ加工液として、3種
類の加工液を作成して、夫々の加工液による濃度を僅か
づつ変化せしめたときの目的とするオーガンジ加工の度
合を調べた結果表−1に示す成績が得られた。
類の加工液を作成して、夫々の加工液による濃度を僅か
づつ変化せしめたときの目的とするオーガンジ加工の度
合を調べた結果表−1に示す成績が得られた。
即ち加工液No1はアセトンを混和しない従来液であ
る。
る。
No2液は硫酸のアセトンとの混和比を9対1となし、N
o3液はその混和比を8.5対1.5とし、またNo4液はその混
和比を7対3となした混合処理液である。このような硫
酸とアセトンとの各種混合液を使用してセルローズ布帛
のオーガンジ加工を行なったところ、表−1に示す如
く、No2液を使用するオーガンジ加工では、その液濃度
の許容範囲が49.4°Be〜49.8°Beと広がり、またNo3液
では、その許容範囲が48.3°Be〜48.9°Beに広がり、さ
らにはNO4液では、その許容範囲が45.0°Be〜46.9°Be
に広がることが実験で立証された。
o3液はその混和比を8.5対1.5とし、またNo4液はその混
和比を7対3となした混合処理液である。このような硫
酸とアセトンとの各種混合液を使用してセルローズ布帛
のオーガンジ加工を行なったところ、表−1に示す如
く、No2液を使用するオーガンジ加工では、その液濃度
の許容範囲が49.4°Be〜49.8°Beと広がり、またNo3液
では、その許容範囲が48.3°Be〜48.9°Beに広がり、さ
らにはNO4液では、その許容範囲が45.0°Be〜46.9°Be
に広がることが実験で立証された。
次に上記のNo1液、No2液、No3液及びNo液によりオー
ガンジ加工された加工布No1、No2、No3、No4の硬度及び
透明感を測定した結果、表−2の如き成績が得られた。
ガンジ加工された加工布No1、No2、No3、No4の硬度及び
透明感を測定した結果、表−2の如き成績が得られた。
従って加工布No4が、最も麻調触感がある。因みに麻
の硬度は60mmである。このように本実施例にあっては、
硫酸とアセトンとの混合水溶液を使用してオーガンジ加
工を行なうものであって、特にNo1液の混合水溶液の使
用によって、その溶液による加工濃度の許容範囲が45.0
°Be〜46.9°Beとなり、約46.0±0.9の許容範囲となっ
て、オーガンジ加工処理の容易性が高められ、さらにそ
の加工布の麻調触感も高い。さらにその加工処理時にお
ける温度も30℃に設定することができるので、温度管理
も容易でそれに伴ない冷却設備が不要となる利点もあ
る。
の硬度は60mmである。このように本実施例にあっては、
硫酸とアセトンとの混合水溶液を使用してオーガンジ加
工を行なうものであって、特にNo1液の混合水溶液の使
用によって、その溶液による加工濃度の許容範囲が45.0
°Be〜46.9°Beとなり、約46.0±0.9の許容範囲となっ
て、オーガンジ加工処理の容易性が高められ、さらにそ
の加工布の麻調触感も高い。さらにその加工処理時にお
ける温度も30℃に設定することができるので、温度管理
も容易でそれに伴ない冷却設備が不要となる利点もあ
る。
以上のように本発明は、濃度が45.1〜49.7°Beの硫酸
溶液に対して10〜30%のアセトン溶液を混和してなる混
合水溶液を使用してオーガンジ処理することを特長とす
るものであるから、この発明によるオーガンジ加工は、
その混合水溶液濃度の許容範囲が広められ、その結果加
工処理の容易性が高められさらには、処理液濃度を従来
より高めることができるので、温度管理が容易となると
共に冷却設備が不要となって経済性が高められる等の効
果が得られる。
溶液に対して10〜30%のアセトン溶液を混和してなる混
合水溶液を使用してオーガンジ処理することを特長とす
るものであるから、この発明によるオーガンジ加工は、
その混合水溶液濃度の許容範囲が広められ、その結果加
工処理の容易性が高められさらには、処理液濃度を従来
より高めることができるので、温度管理が容易となると
共に冷却設備が不要となって経済性が高められる等の効
果が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−76967(JP,A) 特開 昭55−93875(JP,A) 特公 昭48−29833(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】濃度が45.1〜49.7°Beの硫酸溶液に対して
10〜30%のアセトン溶液を混和してなる混合水溶液でオ
ーガンジ加工を行なうことを特徴とするセルローズ布帛
のオーガンジ加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63221770A JP2592921B2 (ja) | 1988-09-05 | 1988-09-05 | セルローズ布帛のオーガンジ加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63221770A JP2592921B2 (ja) | 1988-09-05 | 1988-09-05 | セルローズ布帛のオーガンジ加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0319967A JPH0319967A (ja) | 1991-01-29 |
JP2592921B2 true JP2592921B2 (ja) | 1997-03-19 |
Family
ID=16771929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63221770A Expired - Lifetime JP2592921B2 (ja) | 1988-09-05 | 1988-09-05 | セルローズ布帛のオーガンジ加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2592921B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5147176B2 (ja) * | 1971-08-20 | 1976-12-13 | ||
JPS5593875A (en) * | 1979-01-12 | 1980-07-16 | Shizuo Kinoshita | Special feeling finish for cellulosic fiber |
JPS5976967A (ja) * | 1982-10-18 | 1984-05-02 | 株式会社山東鉄工所 | セルロ−ズ繊維布帛の改質方法 |
-
1988
- 1988-09-05 JP JP63221770A patent/JP2592921B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0319967A (ja) | 1991-01-29 |
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