JP2592769B2 - 皮革を立体的に加工する為の整形を容易に且つ幅広く表現せしめる為の補強処置法 - Google Patents

皮革を立体的に加工する為の整形を容易に且つ幅広く表現せしめる為の補強処置法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮革素材の立体的整形に
おける補強処置法に関し、更に詳しくは、皮革素材を立
体的に整形するに際し、皮革素材の形状、性質に対応し
た下準備としての補強処置法に関するものである。本発
明の補強処置方法によれば、皮革の加工において従来よ
り一層豊かな造形表現の促進に有用である。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、すでにクローム鞣による柔
軟な皮革を金型を用いずに焔で焙り整形する方法(例え
ば、特公昭35−13699号公報参照。)を提案した
が、従来の皮革工芸の技術範囲に於いては素材の性質及
び形状により頗る表現の制約、制限を受ける事があり、
遺憾に思う事屡々であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来皮革は熱により収
縮する特性があり、所望の形状に近づける為皮革の銀
面、床革面及び周縁を焔にて焙り加熱することにより、
面積の小さい小物であれば所望の立体的な形状には整形
が比較的容易にできるが、小幅で細長い長面体は床革面
及び周縁を加熱すると収縮し、最終的には総体的な形状
が腕輪の如く丸くなってしまい、又幅広の大物の広面体
を整形する際は、床革面及び周縁は収縮し丸みを帯びる
が中心迄の熱の伝導に班が生じ均一に熱が行き渡らない
為に予期せざる波状、即ち起伏が生じ総体的に望む整形
が不可能であった。本発明は小幅長形、即ち長面体を生
かし且つ水平に維持する造形を求むる場合及び幅広多様
形の大物、即ち広面体を希求する最大限の造形表現を整
形実現せしめることを目的としたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明者は、上
記の如き皮革の立体整形における目的を達成するため、
鋭意検討を重ねた結果、長面体の立体整形においては、
床革面の特定位置に金属線及び補強シートを設置し、広
面体の立体整形においては、床革面の特定位置に金属
線、金網及び補強シートを設置することにより上記課題
を解決することができることを見いだし、これらの知見
に基づいて本発明を完成するに至った。即ち本発明は皮
革を素材とし立体的に整形するに際し、長面体(1)に
おいて、皮革の銀面(2)の峰(3)の下位に当たる床
革面(4)に金属線(7)を接着剤にて重ね貼りをし、
其の上から周縁(5)の内方約1cm程度に収まる形状
の防熱布又は皮革からなる補強シート(8)を被せ貼り
することを特徴とする補強処置法に関するものである。
また、本発明によれば、皮革を素材とし立体的に整形す
るに際し、広面体(11)において、床革面(44)に
変形した周縁(55)に沿い、約2cm程度内方に収ま
る形状の金網(66)を接着剤で貼付し其の上に数本の
峰(33)の下位に当たる位置に金属線(77)数本を
接着剤にて重ね貼りをし其の上から周縁(55)の内方
約1cm程度に収まる形状の防熱布又は皮革からなる補
強シート(88)を被せ貼りすることを特徴とする補強
処置法を提供するものである。以下に本発明を具体的に
説明する。長面体の立体形を水平に維持する為および長
面体の床革面の周縁の加熱による収縮の結果全体が丸く
一方的に変形する事を防ぐ為に最終的に横に彎曲した銀
面の頂点の峰となる部位に沿って下位の床革面に金属線
を接着剤で固定し其の上に更に防熱布又は皮革の補強シ
ートを被せ貼りをする。又広面体の場合は中心部が熱の
伝導が悪い為に起因する不規則な起伏を生ぜしめない為
に広面体の各種変形の形状に沿った周縁より約2cm位
内方に収まる如く縮尺した金網を床革面に接着剤で貼付
し其の上に変形した形状の彎曲した銀面の頂点の峰とな
る部位に沿って金網の上に数本の金属線を接着剤で固着
し更に周縁より約1cm内方に収まる様形状を整えた防
熱布又は皮革の補強シートを被せ貼りをする補強処理を
することにより更に広域な整形表現が可能となる。
【0005】
【作用】上記のように長面体の床革面に長面体の形状に
応じて金属線のみか又は広面体の形状に併せ沿った金網
と金属線を合体し其の上に更にそれぞれ補強シートの被
せ貼りを施すことにより水平又は曲状に望む銀面の形状
を指又は箆による手動又は木槌による鍛金加工の如く床
革面を叩き乍ら又銀面、床革面、周縁を適時焔で加熱し
つつ収縮せしめて立体的に整形する。
【0006】
【実施例】実施例において図面を参照して説明すると、
図1において、1は長面体の皮革素材であり、4は長面
体(1)の床革面(皮革の裏)を示す。図1は長面体
(1)の周縁(5)を持つ床革面(4)のうち、銀面
(2)の峰(3)の下位に当たる位置に重ね貼りをした
金属線(7)に更に其の上に覆い被せるように補強シー
ト(8)を被せ貼りをし、断面半円球形で且つ水平に整
形する為の補強処置をした状態を示す。図2は、本発明
の補強処置法による整形後の長面体(1)の銀面(2)
の平面図であり、周縁(5)の加熱により水平且つ半円
球状に丸く整形した長面体(1)の銀面(2)と峰
(3)と周縁(5)を有する整形の完成した姿を示す。
図3は図2で示す整形後の長面体(1)のA−A断面図
であり、床革面(4)の周縁(5)を焔で加熱し収縮に
より半円球状にし、而も長面体(1)を金属線(7)の
矯正により水平に維持せしめ、然る後に塗料により床革
面(4)内部に充分浸透する迄塗布し気化凝固し完成し
た整形体が永久に変形しないように処置済みの完成した
姿である。図4は多様形の広面体(11)の床革面(4
4)から見た説明図であり、周縁(55)より、例えば
約2cm内方に収まる部分迄の金網(66)を接着剤で
固定し、且つ、其の上に多様形の銀面(22)の頂点と
なる峰(33)の下位の位置に重ねて接着剤にて固着し
其の二つを合わせて覆い被るように周縁(5)より例え
ば約1cm内方に収まる形状の防熱布又は皮革の補強シ
ート(8)を全面接着剤で固着し爾後の整形を容易にす
る為の補強処理を施した状態を示す。図5は多様形の広
面体(11)の峰(33)を含む銀面(22)全体を整
形し終えた姿を示す平面図である。図6は図5のB−B
断面を示す。広面体(11)の立体整形において、図6
は銀面(22)及び金網(66)金属線(77)に更に
補強シート(88)を固着した床革面(44)をあらか
じめ指または箆による手動又は木槌による鍛金加工の如
く床革面(44)を叩き乍ら望む整形を進め銀面(2
2)、床革面(44)、周縁(55)を適時焔で加熱し
整形後に此の整形した広面体(11)の形状を崩さない
様に塗料を広面体(11)の芯部に浸透するように充分
塗布し気化凝固せしめ完成した整形体が永久に変形しな
いように処置した。
【0007】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので以下に記載されるような効果を奏する。長面体
の場合は銀面の約中心部の峰の下位に位置する床革面と
に金属線と補強シートにより固着してある為皮革は求む
る水平又は曲面を自由に予め整形することが出来ると共
に加熱による収縮により予期せざる変形を防ぐことがで
き又広面体の場合は床革面上に多様な形状に沿った周縁
より約2cm小さい金網と其の上に且つ銀面の峰の下位
に当たる位置に数本の金属線と更に補強シートを重ねて
固着した補強位置により熱伝導の班による不規則な収縮
作用を防ぐとともに予め求むる形状に手動又は器具を利
用し整形し併せて銀面、床革面、周縁部を焔加熱により
凝縮せしめて総体的な形状に成形することができる。而
る後に塗料を皮革芯部迄浸透させるよう塗布を繰返し実
施、乾燥せしめて永久の形状を保持安定せしめることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】長面体皮革の床革面から見た補強処処置をした
説明図である
【図2】長面体皮革の銀面から見た整形体の説明図であ
【図3】図2で示す整形後の長面体皮革のA−A横断面
図である
【図4】多様形広面体皮革の床革面から見た補強処置を
した説明図である
【図5】広面体皮革の銀面から見た整形体の説明図であ
【図6】図5で示す整形後の広面体皮革のB−B横断面
図である
【符号の説明】
1 皮革(長面体) 2 銀面(皮革の表) 3 峯(銀面の頂点) 4 床革面(皮革の裏) 5 周縁 7 金属線 8 補強シート 11 皮革(広面体) 22 銀面(皮革の表) 33 峯(銀面の頂点) 44 床革面(皮革の裏) 55 周縁 66 金網 77 金属線 88 補強シート

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長面体(1)の皮革を素材とし立
    体的に整形するに際し、該皮革の銀面(2)の峰(3)
    の下位に当る床革面(4)に金属線(7)を接着剤にて
    重ね貼りをし、其の上から周縁(5)の内方約1cm程
    度に収まる形状の防熱布又は皮革からなる補強シート
    (8)を被せ貼りをすることを特徴とする補強処置法。
  2. 【請求項2】 広面体(11)の皮革を素材とし
    立体的に整形するに際し、該皮革の床革面(44)に周
    縁(55)に沿い、約2cm程度内方に収まる形状の金
    網(66)を接着剤で貼付し、其の上に数本の峰(3
    3)の下位に当たる位置に金属線(77)数本を接着剤
    にて重ね貼りをし、其の上から前記周縁(55)の内方
    約1cm程度に収まる形状の防熱布又は皮革からなる補
    強シート(88)を被せ貼りをすることを特徴とする補
    強処置法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008108329A1 (ja) * 2007-03-02 2008-09-12 Ishida Co., Ltd. ホッパ、ホッパユニットおよび組合せ計量装置

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WO2008108329A1 (ja) * 2007-03-02 2008-09-12 Ishida Co., Ltd. ホッパ、ホッパユニットおよび組合せ計量装置

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