JP2592736B2 - 高摺動性オキシメチレン重合体組成物 - Google Patents

高摺動性オキシメチレン重合体組成物

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JP2592736B2
JP2592736B2 JP3330841A JP33084191A JP2592736B2 JP 2592736 B2 JP2592736 B2 JP 2592736B2 JP 3330841 A JP3330841 A JP 3330841A JP 33084191 A JP33084191 A JP 33084191A JP 2592736 B2 JP2592736 B2 JP 2592736B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は初期潤滑特性、長期潤滑
特性に優れる高摺動性オキシメチレン重合体組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレンは、その優れた機械
的強度、耐疲労性、電気特性などの故にエンジニアリン
グ樹脂として歯車、軸受、その他の機械部品や電気部品
などに広く使用されている。また、ポリオキシメチレン
は自己潤滑性にもかなり優れておりその特性が生かされ
た用途も多い。
【0003】しかしながら、ポリオキシメチレン用途の
高機能化、多様化に対して、ポリオキシメチレンの本来
有する自己潤滑性、及び、ポリオキシメチレンに各種潤
滑剤を添加しただけのポリオキシメチレン組成物の摺動
性だけでは、必ずしも充分でなく、摺動性を更に改良す
る必要がある。特開昭60−42449号公報には、ポ
リアセタールに側鎖メチル基の一部をポリオキシアルキ
レン置換アルキル基に変性されたジメチルポリシロキサ
ン等を添加し、摩擦摩耗特性、帯電防止効果を合わせ持
つ組成物が得られることが開示されている。
【0004】しかしながら、本公報で得られる組成物
は、上記の変性されたジメチルポリシロキサンのポリア
セタールに対する相溶性が本質的に低く、優れた摩擦摩
耗特性が長期に渡り維持されない、という欠点を有して
いる。即ち、本組成物から得られた成形品を摺動部品と
して用いた場合、成形品表面にブリードアウトした上記
の変性されたジメチルポリシロキサンが、摺動界面に存
在している間は優れた摺動性を示すが、摺動界面から飛
散してしまった場合には本成形品の摺動性は大きく低下
し、本発明で言う長期潤滑特性に優れた摺動性を得るこ
とはできない。
【0005】これは、潤滑剤として用いる上記の変性さ
れたジメチルポリシロキサンのポリアセタールに対する
相溶性が低いことに起因している。特開昭63−277
263号公報、特開昭63−297453号公報等にお
いては、ポリアセタール樹脂にある特定の粘度を有する
シリコーンオイルを添加して得られる組成物が、摺動特
性に優れることを開示している。
【0006】しかしながら、これらの公報においても、
潤滑剤として用いているシリコーンイルが、本質的にポ
リアセタール樹脂に対する相溶性が不充分であり、本発
明で言う長期潤滑特性に優れた摺動性を得ることはでき
ない。これは、後述する比較例で明白となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、初期
潤滑特性、長期潤滑特性に優れた高摺動性オキシメチレ
ン重合体組成物を提供することにある。更に詳しく言え
ば、本発明の目的は、本発明の組成物から得られる成形
品を摺動部品に用いた場合、使用直後に低い摩擦係数を
有し(初期潤滑特性)、更に、長期的にその低摩擦係数
を維持し、かつ、摩耗量も極めて少ない(長期潤滑特
性)高摺動材料を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、ある特定のオキシメチレン重合体にシリコーン
化合物を添加して得られる組成物が、摺動性、特に初期
潤滑特性と長期潤滑特性に優れていることを見出した。
即ち、本発明は、以下の通りである。 (1)(A)オキシメチレン単位の繰り返しよりなる線
状重合体の片末端が、一般式
【0009】
【化2】
【0010】(R、R’は、水素、アルキル基、置
換アルキル基、アリール基、置換アリール基より選ば
れ、各々同一であっても異なっていてもよい。又、異な
る炭素原子に結合したR、R’ も各々同一であっ
ても異なってもよい。Rは、アルキル基、置換アルキ
ル基、アリール基、置換アリール基より選ばれる。m=
2〜6、n=1〜1000)で表わされるアルコールへ
のアルキレンオキシド付加物残渣及びカルボン酸へのア
ルキレンオキシド付加物残渣より成る群から選ばれた化
合物で封鎖された、末端基を除く数平均分子量が10,
000〜500,000であるオキシメチレン重合体
100重量部、及び、 (B)シリコーン化合物 0.3〜30重量
から成る高摺動性オキシメチレン重合体組成物。 (2) ポリオキシメチレン100重量部、及び、請求
項1に記載のオキシメチレン重合体組成物10〜100
0重量部とから成る高摺動性オキシメチレン重合体組成
物。
【0011】以下本発明の説明において、全て、アルキ
ル基又はアリール基とは、それぞれ置換アルキル基又は
置換アリール基も含むものとする。本発明のオキシメチ
レン重合体組成物について具体的に説明する。本発明で
言うオキシメチレン重合体とは、オキシメチレン単位の
繰り返しよりなる線状の重合体であり、重合体の片末端
が、
【0012】
【化3】
【0013】で表わされた重合体である。構造式を以っ
て例示すると次の如くである。
【0014】
【化4】
【0015】上の構造式で表わされるオキシメチレン重
合体は、末端にヒドロキシル基を有しており不安定であ
り、通常エステル化、エーテル化、ウレタン化等の公知
の方法を用いて安定な基に変換される。オキシメチレン
重合体の末端基を除いたオキシメチレン単位の繰り返し
より成る部分の数平均分子量は、通常の高分子量のポリ
オキシメチレンのそれと同じであるが、大体10,00
0〜500,000の範囲が採用される。数平均分子量
の下限は、オキシメチレン重合体の物性より、また上限
は、オキシメチレン重合体の成形加工性より制約され
る。
【0016】本発明におけるオキシメチレン重合体の片
末端をなすアルコール又はカルボン酸へのアルキレンオ
キシド付加物残渣は、一般式
【0017】
【化5】
【0018】で表わされる構造を有する化合物であり、
これらの残渣は通常一般式ROH(R:アルキル
基、アリール基)又は
【0019】
【化6】
【0020】(R:アルキル基、アリール基)で表わ
されるアルコール又はカルボン酸に、一般式
【0021】
【化7】
【0022】(R、R′:水素、アルキル基、アリ
ール基より選ばれ、各々同一であっても異なっていても
良い。又、異なる炭素原子に結合したR、R′も各
々同一であっても異なってもよい。m=2〜6)で表わ
されるアルキレンオキシドを付加させた化合物から成る
残渣である。アルコールとしては、例えばメチルアルコ
ール、エチルアルコール、sec−ブチルアルコール、
ヘキシルアルコール、シクロヘキシルアルコール、オク
チルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコー
ル、セチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコ
サノール、セリルアルコール、ミリシルアルコール、オ
レイルアルコール、トリテルペンアルコール、3−エチ
ル−6−ウンデカノール、フェノール、p−ブチルフェ
ノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノー
ル、ベンジルアルコール、p−ブチルベンジルアルコー
ル等がある。
【0023】これらのアルコールの中でもオキシメチレ
ン重合体の摺動性を向上させる観点より、炭素数が8以
上である長鎖脂肪族アルコール及びp−アルキル置換フ
ェノールが好ましく、更には、ラウリルアルコール、ス
テアリルアルコール、エイコサノール、p−オクチルフ
ェノール及びp−ノニルフェノールが特に好ましい。カ
ルボン酸としては、例えば酢酸、プロピオン酸、カプロ
ン酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール
酸、リシノール酸、フェニル酢酸、桂皮酸、安息香酸、
p−オクチル安息香酸、α−ナフタリン酸等がある。こ
れらのカルボン酸の中でも、オキシメチレン重合体の摺
動性を向上させる観点より、炭素数が8以上である長鎖
脂肪族カルボン酸が好ましく、更には、ラウリン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸及びリシノール酸が特に好まし
い。
【0024】アルキレンオキシドとしては、例えば、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ド、エピクロルヒドリン、スチレンオキシド、オキセタ
ン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、テトラ
ヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、オキセ
バン等がある。これらのアルキレンオキシドの中でも、
ポリオキシメチレンとの親和性および入手の容易さの観
点より、特にエチレンオキシド及びプロピレンオキシド
が好ましい。また、シリコーン化合物との親和性の観点
からプロピレンオキシドが特に好ましい。
【0025】これらのアルキレンオキシドは、単独で用
いることも出来るし、2種以上混合して用いる事も可能
である。例えば、アルコールにまずプロピレンオキシド
を付加させ、次いでこれにエチレンオキシドを付加さ
せ、更にプロピレンオキシドを付加させる事も出来る。
又、プロピレンオキシド、エチレンオキシドを同時に付
加させる事も出来る。
【0026】アルコール、カルボン酸1モル当りのアル
キレンオキシドの付加モル数(n)は、1〜1,000
の範囲にある事が必要である。オキシメチレン重合体の
潤滑性能を向上させるには、nは大きい方が好ましく、
一方アルコール、カルボン酸へのアルキレンオキシド付
加物の製造及び精製の容易さの観点より見れば、nは小
さい方が好ましい。この両方の制約より、nの最も好ま
しい範囲は、1〜250の間である。
【0027】またアルコール、カルボン酸1モル当りの
アルキレンオキシドの付加モル数(n)は、生成した付
加物の片末端の水酸基を定量する事によって容易に測定
する事ができる。次にオキシメチレン重合体の製法につ
いて述べる。オキシメチレン重合体は、一般式
【0028】
【化8】
【0029】(R、R′:水素、アルキル基、アリ
ール基より選ばれ、各々同一であっても異なっていても
良い。又、異なる炭素原子に結合したR、R′も各
々同一であっても異なっていてもよい。 R:アルキル基、アリール基より選ばれる。m=2〜
6、n=1〜1,000)で表わされるアルコール、カ
ルボン酸へのアルキレンオキシド付加物を連鎖移動剤と
して用いて、ホルムアルデヒドを重合する事により得ら
れる。
【0030】R、R′で表わされるアルキル基とし
ては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等があ
り、R、R′で表わされるアリール基としては、例
えばフェニル基、トリル基、キシリル基等があり、アル
キル基、アリール基の一部を塩素、フッ素等のハロゲン
化合物で置換したものであってもかまわない。 Rで表わされるアルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、オフチ
ル基、デシル基、ラウリル基、セチル基、ステアリル基
等があり、Rで表わされるアリール基としては例えば
フェニル基、p−ブチルフェニル基、p−オクチルフェ
ニル基、p−ノニルフェニル基、ベンジル基、p−ブチ
ルベンジル基等があり、アルキル基、アリール基の一部
を、塩素、フッ素等のハロゲン化合物で置換したもので
あってもかまわない。
【0031】アルコール、カルボン酸へのアルキレンオ
キシド付加物は重合に先立って、蒸留、吸着、乾燥等の
手法によって精製される事が望ましい。またこれらの化
合物は単独で用いる事もできるし、或いは、2種以上混
合して重合に供する事もできる。ホルムアルデヒドの重
合体には、一般にアニオン重合触媒、配位アニオン重合
触媒及びカチオン重合触媒として知られた触媒を用いる
事ができる。
【0032】アニオン重合触媒、配位アニオン重合触媒
の代表的なグループとしては、ナトリウム、カリウム等
のアルカリ金属、ナトリウム−ナフタリン、カリウム−
アントラセン等のアルカリ金属錯化合物、水素化ナトリ
ウム等のアルカリ金属水素化物、水素化カルシウム等ア
ルカリ土類金属水素化物、ナトリウムメトキシド、カリ
ウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド、カ
プロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のカルボ
ン酸アルカリ金属塩、カプロン酸マグネシウム、ステア
リン酸カルシウム等のカルボン酸アルカリ土類金属塩。
【0033】n−ブチルアミン、ジエチルアミン、トリ
オクチルアミン、ピリジン等のアミン、アンモニウムス
テアレート、テトラブチルアンモニウムメトキシド、ジ
メチルジステアリルアンモニウムアセテート等の第4級
アンモニウム塩、テトラメチルホスホニウムプロピオネ
ート トリメチルベンジルホスホニウムエトキシド等の
ホスホニウム塩、トリブチル錫クロライド、ジエチル錫
ジラウレート、ジブチル錫ジメトキシド等の四価有機錫
化合物、n−ブチルリチウム、エチルマグネシウムクロ
ライド等のアルキル金属等がある。
【0034】カチオン重合触媒としては、四塩化錫、四
臭化錫、四塩化チタン、三塩化アルミニウム、塩化亜
鉛、三塩化バナジウム、5弗化アンチモン、三弗化ホウ
素、三弗化ホウ素ジエチルエーテレート、三弗化ホウ素
アセチックアンハイトルート、三弗化ホウ素トリエチル
アミン錯化合物等の三弗化ホウ素配位化合物等のいわゆ
るフリーデル・クラフト型化合物、過塩素酸,アセチル
パークロレート、ヒドロキシ酢酸、トリクロル酢酸。
【0035】p−トルエンスルホン酸等の無機酸及び有
機酸、トリエチルオキソニウムテトラフロロボレート、
トリフェニルメチルヘキサフロロアンチモネート、アリ
ールジアジニウムヘキサフロロホスフェート、アリール
ジアゾニウムテトラフロロボレート等の複合塩化合物、
ジエチル亜鉛、トリエチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロライド等のアルキル金属等があげられる。
【0036】オキシメチレン重合体の重合は、通常有機
媒体中で重合が行われる。重合に用いることのできる有
機媒体としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロ
ヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホル
ム、トリクロルエチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水
素、クロルベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素等が
ある。これら有機媒体は単独で用いても良く、或いは2
種以上重合して用いても差しつかえない。
【0037】重合において用いられるホルムアルデヒド
は実質的には無水である事が必要であり、公知の方法、
例えば冷却トラップ法、溶剤洗浄法等を用いて精製され
る事が必要である。オキシメチレン重合体の重合には、
吹込重合法、溶液重合法等の従来より知られている方法
を用いる事ができる。
【0038】連鎖移動剤として機能するアルコール、カ
ルボン酸へのアルキレンオキシド付加物は、有機媒体中
に均一に溶解もしくは分散されて用いられる。連鎖移動
剤の有機媒体中における濃度は、所望するポリアセター
ル重合体の分子量の要求に応じて、実験により容易に決
定することができる。重合の完了した重合体は、有機媒
体より分離された後、末端不安定部を例えば無水酢酸を
用いて封鎖され、次いで安定剤等が添加され、オキシメ
チレン重合体として使用される。
【0039】次に潤滑剤として用いるシリコーン化合物
について詳細に説明する。本発明に用いることのできる
シリコーン化合物としては、公知のシリコーン化合物及
びその変性品から必要に応じて選ばれるものであって特
に限定されるものではない。例えば、一般式
【0040】
【化9】
【0041】で表わされる。ジメチルポリシロキサン、
及び、そのメチル基の一部が水素、アルキル基、アリー
ル基、エーテル基等で変性されたシリコーン化合物を用
いることができる。アルキル基としては、例えばエチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オフチル基、
デシル基、ラウリル基、セチル基、ステアリル基等があ
り、アリール基としては、例えばフェニル基、p−ブチ
ルフェニル基、p−オフチルフェニル基、p−ノニルフ
ェニル基、ベンジル基、p−ブチルベンジル基、トリル
基、キシリル基等がある。また、エーテル基としては、
例えばエチルエーテル基、プロピルエーテル基、ブチル
エーテル基等がある。
【0042】これら公知のシリコーン化合物が、本発明
のオキシメチレン重合体へ極めて高く相溶し、本発明で
言う初期潤滑特性、長期潤滑特性に優れた高摺動性を発
現することは、同業者といえども推測不可能であり、か
つ、当業界に大きな進歩をもたらすものである。好まし
いシリコーン化合物としては、ジメチルポリシロキサン
及び、そのメチル基の一部がアルキル基、エーテル基で
変性されたシリコーン化合物がある。本発明のオキシメ
チレン重合体組成物の摺動性向上の観点から、アルキル
基は炭素数10以上の長鎖アルキル基が好ましく、ま
た、エーテル基は、オキシメチレン重合体の片末端を構
成するアルキレンオキシド単位
【0043】
【化10】
【0044】と同一であることがより好ましい。これら
のシリコーン化合物は2種類以上併用してもかまわな
い。シリコーン化合物の平均重合度は、得られるオキシ
メチレン重合体組成物の摺動性、成形性等によりバラン
スよく好適に決定され、好適な平均重合度は10〜2,
000である。
【0045】また、シリコーン化合物は、耐電気接点汚
染性の観点より低分子量を極力少なくしたものを用いる
ことが好ましい。シリコーン化合物のオキシメチレン重
合体に対する添加量は、オキシメチレン重合体100部
に対して、0.3〜30部の範囲内にある方が好まし
い。添加量が0.3部より小さい場合は、本組成物の摺
動性の向上効果が小さく30部より大きい場合は、本組
成物の成形性、機械的物性が著しく低下する。変性シリ
コーンの添加量は、更には0.5〜20部が好ましく、
更には2〜10部がより好ましい。
【0046】本発明の組成物には、その用途や目的に応
じて必要な特性を付与するために、公知の添加剤、例え
ば熱安定剤、滑剤、核剤、離型剤、帯電防止剤、界面活
性剤、無機充填剤などを本発明の目的を損なわない範囲
で添加することができる。特に、核剤の添加は、本組成
物から得られる成形品の表面付近の非晶部分を薄くし、
優れた摺動性を本成形品に付与するためにも、非常に有
用である。
【0047】核剤としては、窒化ホウ素,タルク、葉ロ
ウ石等の無機系核剤、及び、3次元架橋構造を有するポ
リオキシメチレン等の有機系核剤等を使用することがで
きる。また、本発明のオキシメチレン重合体組成物に、
公知のポリオキシメチレンを添加して使用することもで
きる。
【0048】ここで言うポリオキシメチレンとは、オキ
シメチレン単位
【0049】
【化11】
【0050】の繰り返しよりなる単独重合体、及び、オ
キシメチレン単位の繰り返しよりなる単独重合体に、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシド等のコモノマーを
挿入した共重合体、及び3次元架橋構造を有する共重合
体等を、重合体末端からの分解に対して公知の方法で安
定化したものを言う。ポリオキシメチレンを、本発明の
オキシメチレン重合体組成物に添加することは、得られ
る組成物の特に曲げ弾性率、伸度等の機械的物性を向上
する点においても非常に有用な方法である。
【0051】本発明のオキシメチレン重合体組成物は、
ポリオキシメチレン100部に対し10〜1,000部
が好ましく、更には、30〜300部がより好ましい。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。
【0053】
【実施例1】(1) オキシメチレン重合体の製造 十分に脱水乾燥されたパラホルムアルデヒドを150℃
で熱分解させ、冷却トラップを数回通す事により、純度
99.9%のホルムアルデヒドガスを得た。1時間当り
110部(以下部は重量部を示す。)のホルムアルデヒ
ドガスを、1.0×10−4mol/1のテトラブチル
アンモニウムアセテート、5.0×10−3mol/1
のC1837O(CHCHO)70H(ステアリ
ルアルコールへのエチレンオキシド付加物、エチレンオ
キシドの平均付加モル数70、以下S−70と略記)を
含有するトルエン500部に導入した。
【0054】ホルムアルデヒドガスの供給と同時に、
1.0×10−4mol/1のテトラブチルアンモニウ
ムアセテート、5.0×10−3mol/1のS−70
を含むトルエンを1時間当り500部の割合で3時間連
続して供給した。ホルムアルデヒドガスも1時間当り1
10部の割合で3時間連続供給し、この間重合温度は6
0℃に維持した。重合体を含むトルエンを供給量に見合
って連続的に抜き出し、重合体をろ過により分離した。
重合体をアセトンで十分洗浄後60℃にて真空乾燥し2
89部の白色重合体を得た。こうして得たポリアセター
ル重合体50部を無水酢酸500部、酢酸ソーダ0.1
部とともに139℃にて3時間加熱し冷却後、同様に洗
浄、乾燥後、重合体49部を回収した。 (2)組成物の製造 上記オキシメチレン重合体100部に、2,2′−メチ
レン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェ
ノール)(以下2246と略称)0.25部、ポリカプ
ロラクタム/ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキ
サメチレンセバカミドのターポリマー(以下PAと略
称)0.5部、及び、潤滑剤として下記のシリコーン化
合物。
【0055】
【化12】
【0056】3部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合
後、30mmφ2軸押出機を用いて造粒した。 (3)更に、摺動性評価用成形品を成形し、下記の方法
で摺動性を評価した。摺動性評価: 鈴木式摩擦摩耗試験機を用いて下記条件で摩擦係数、及
び摩耗量を測定した。
【0057】 面 圧: 4kgf/cm(接触面積2cm) 線速度: 6cm/sec 相手材: ポリオキシメチレン(旭化成工業(株)製、
テナック〈登録商標〉−C,4520) 1)初期潤滑特性 測定開始直後の摩擦係数(以下μと略称)であり、μの
値が小さいほど、初期潤滑特性に優れる。
【0058】2)長期潤滑特性 連続走行24時間後μ、及び摩耗量でありμ、及び摩耗
量の値が小さいほど長期潤滑特性に優れる。評価結果を
表1に示す。測定開始直後、及び24時間後のμは低く
また、摩耗量も極めて少なく、本発明で言う初期潤滑特
性、長期潤滑特性に優れていた。
【0059】また、本組成物の成形性については何ら問
題なく、摺動性評価中、こすれ音、キシミ音等は全く発
生しなかった。
【0060】
【実施例2〜14】実施例1において、潤滑剤であるシ
リコーン化合物の種類及び量を変えたこと以外は実施例
1と同様に操作し、評価を実施した。シリコーン化合物
組成、及び、評価結果をまとめて表1〜4に示す。いず
れの実施例においても、優れた初期潤滑特性、長期潤滑
特性が得られた。
【0061】
【実施例15〜32】実施例1において、オキシメチレ
ン重合体の製造に用いたS−70を、
【0062】
【化13】
【0063】(ステアリルアルコールへのプロピレンオ
キシド付加物、プロピレンオキシドの平均付加モル数4
0、以下S−40と略称)に変えたこと以外は実施例1
と同様に操作し、オキシメチレン重合体を得た。更に、
表5〜8に示す様な種々のシリコーン化合物を用いて摺
動性を評価した。全ての実施例において、初期潤滑特
性、長期潤滑特性に優れた良好な結果が得られた。
【0064】
【比較例1】実施例1において、潤滑剤を用いなかった
こと以外は、実施例1と同様に操作し評価を行なった。
評価結果を表9に示す。本比較例においては、本発明で
言う優れた初期潤滑特性、長期潤滑特性を合わせ持つ性
能は得られていない。
【0065】
【比較例2】実施例1において用いたオキシメチレン重
合体の代わりに、ポリオキシメチレンホモポリマー(旭
化成工業(株)製、テナック〈登録商標〉5010)を
用いたこと以外は、実施例1と同様に操作し、評価を行
なった。評価結果を表9に示す。
【0066】本組成物は、初期潤滑特性には優れている
が、本発明で言う優れた長期潤滑特性は有していないこ
とがわかる。
【0067】
【実施例33、34】実施例1で得られた組成物を、ポ
リオキシメチレンホモポリマー(旭化成工業(株)製、
テナック〈登録商標〉5010)に表11に示す配合で
混合し造粒、成形した後、摺動性及び曲げ特性について
評価した。摺動性評価結果については、表10にまとめ
て示した。実施例1とほぼ同等の初期潤滑特性、長期潤
滑特性が得られた。
【0068】曲げ特性については、ASTM D−79
0に準じて測定した。結果を表11に示す。実施例3
3、34は実施例1(曲げ強度830kgf/cm
曲げ弾性率22,00kgf/cm)に比較して、高
い曲げ強度、弾性率を有しており、機械的物性に優れて
いる。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【表3】
【0072】
【表4】
【0073】
【表5】
【0074】
【表6】
【0075】
【表7】
【0076】
【表8】
【0077】
【表9】
【0078】
【表10】
【0079】
【表11】
【0080】
【比較例3】 実施例1において、潤滑剤であるシリコー
ン化合物の量を変えたこと以外は実施例1と同様に操作
し、高摺動性オキシメチレン重合体組成物を得た。この
組成物の曲げ特性をASTMD−790に準じて測定し
た。その結果を実施例1と対比して表12に示す。
【0081】
【表12】
【0082】
【発明の効果】本発明の組成物は、使用直後の初期の低
い摩擦係数を長期に渡り維持し、また、摩耗量も極めて
少なく、従来のポリオキシメチレンにはない優れた摺動
特性を有するものである。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)オキシメチレン単位の繰り返しよ
    りなる線状重合体の片末端が、一般式 【化1】 (R、R’は、水素、アルキル基、置換アルキル
    基、アリール基、置換アリール基より選ばれ、各々同一
    であっても異なっていてもよい。又、異なる炭素原子に
    結合したR、R’ も各々同一であっても異なって
    いてもよい。Rは、アルキル基、置換アルキル基、ア
    リール基、置換アリール基より選ばれる。m=2〜6、
    n=1〜1,000)で表わされるアルコールへのアル
    キレンオキシド付加物残渣及びカルボン酸へのアルキレ
    ンオキシド付加物残渣より成る群から選ばれた化合物で
    封鎖された、末端基を除く数平均分子量が10,000
    〜500,000であるオキシメチレン重合体
    100重量部、及び、 (B)シリコーン化合物 0.3〜30重量部から成
    る高摺動性オキシメチレン重合体組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオキシメチレン100重量部、及
    び、請求項1に記載のオキシメチレン重合体組成物10
    〜1000重量部とからなる高摺動性ポリオキシメチレ
    ン組成物。
  3. 【請求項3】 オキシメチレン単位の繰り返しよりなる
    線状重合体の片末端 が、炭素数8以上の長鎖脂肪族アル
    コールへのアルキレンオキシド付加物残渣で封鎖された
    オキシメチレン重合体である請求項1又は請求項2記載
    の組成物。
  4. 【請求項4】 オキシメチレン単位の繰り返しよりなる
    線状重合体の片末端が、炭素数8以上の長鎖脂肪族カル
    ボン酸へのアルキレンオキシド付加物残渣で封鎖された
    オキシメチレン重合体である請求項1又は請求項2記載
    の組成物。
  5. 【請求項5】 シリコーン化合物が、ジメチルポリシロ
    キサン又はジメチルポリシロキサンのメチル基の一部が
    水素、アルキル基、アリール基、エーテル基で変性され
    た化合物である請求項1又は請求項2記載の組成物。
  6. 【請求項6】 炭素数8以上の長鎖脂肪族アルコール
    が、ステアリルアルコールである請求項3記載の高摺動
    性オキシメチレン重合体組成物。
  7. 【請求項7】 アルキレンオキシドが、エチレンオキシ
    ド、プロピレンオキシドである請求項3又は請求項4記
    載の組成物。
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