JP2592208B2 - スラスト軸受装置 - Google Patents

スラスト軸受装置

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JP2592208B2
JP2592208B2 JP5094872A JP9487293A JP2592208B2 JP 2592208 B2 JP2592208 B2 JP 2592208B2 JP 5094872 A JP5094872 A JP 5094872A JP 9487293 A JP9487293 A JP 9487293A JP 2592208 B2 JP2592208 B2 JP 2592208B2
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啓一 白石
彰三 諸星
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/04Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only
    • F16C17/047Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only with fixed wedges to generate hydrodynamic pressure

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  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排気タービン過給機等
の回転機械におけるロータのスラスト軸受とスラストカ
ラーの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図4〜図5に、従来のテーパランド型ス
ラスト軸受を使用した排気タービン過給機のスラスト軸
受装置の詳細を示す。
【0003】図4〜図5において、5はロータ軸6に固
着された円板状のスラストカラー、4はスラスト軸受で
ある。前記スラストカラー5は、耐摩耗性を高めるた
め、その表面に硬化処理が施されている。
【0004】上記、スラスト軸受4は、軸受台3に固定
され、これのメタル部は、金属粉等の軟質材料46がバ
ックメタル上に接合されている。
【0005】31は軸受台3に穿設された潤滑油入口で
あり、図示しない油ポンプ(又はヘッドタンク)からの
潤滑油は、軸受の外周溝47、油通路41、給油穴43
を通って給油溝42に入り、スラスト軸受4のテーパ状
軸受面44に供給される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ディーゼル機関用の過
給機のスラスト軸受等、潤滑油中に金属粉等の異物が含
まれる場合、従来のすべりスラスト軸受4はメタル部に
異物の埋没性を考慮して軟らかい材料を用いているの
で、異物の混入による摩耗はスラスト軸受メタルに生じ
る。この摩耗により、例えばテーパランド形スラスト軸
受では、テーパ部の面積が徐々に減少する。
【0007】この状況を図5に示す。前記のような摩耗
が進む結果、スラスト軸受4の負荷能力が減少し、つい
には焼損に至る。従って、テーパランド形スラスト軸受
は、ある程度摩耗が進行した時点で新品と交換し、焼損
を未然に防止する必要がある。
【0008】しかしながら、従来のテーパランド形スラ
スト軸受は、バックメタル上に軸受メタル材46を接合
し、さらに給油溝、テーパ及びフラット部を機械加工に
よって形成されているので、比較的高価である上、軸受
交換の際には機械の運転停止を余儀なくされ、交換作業
に手間がかかることから頻繁な軸受交換は費用がかさ
み、機械の稼動率が低下する。
【0009】本発明の目的は、前記問題点を解決し、軸
受面の摩耗が少なくかつ安価なスラスト軸受を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスラスト軸
受装置の特徴とする手段は、高硬度かつ高い耐摩耗性を
有する円環状のスラストカラー1(7)に、潤滑油を導
入する油入口溝11(72)と潤滑油拡散用のテーパ部
13、スパイラル溝71等の油溝とを形成して、これを
ロータ軸6に固定し、軸受台3の前記スラストカラー1
(7)に対向する部位に前記油入口溝に潤滑油を供給す
る油路を有する円環状のスラスト軸受2を固定し、該ス
ラスト軸受の前記スラストカラーとの当接面に錫合金等
の異物の埋没性に優れた軟質の金属24を接着したこと
にある。また、上記手段において、前記スラスト軸受2
の内周側に油供給溝22を設けるとともに、前記スラス
トカラー1(7)の油入口溝11(72)を前記油供給
溝22に対向する部位に設けて、前記油供給溝から油入
口溝に潤滑油を供給するように構成したことも本発明の
特徴の1つである。
【0011】
【作用】軸受台3からスラスト軸受2に導入された潤滑
油は、内周の油供給溝22からスラストカラー1(7)
の内周に設けられた油入口溝11に流入する。該入口溝
11内に分布した潤滑油は、スラストカラーがロータ軸
6とともに回転していることから、これ自身の遠心力に
より軸受面上を外周へ向けて均等に拡散される。
【0012】これにより、スラスト軸受面が充分に潤滑
され、また異物の混入があってもスラスト軸受に接着し
た軟質金属に埋没せしめられるので軸受の事故の発生が
未然に防止される。
【0013】
【実施例】以下図1〜図2を参照して本発明の実施例に
つき説明すると、1はロータ軸6に固着されたスラスト
カラー、2は軸受台3に固着されたスラスト軸受であ
る。
【0014】前記スラストカラー1は優れた耐摩耗性を
有する高硬度の材料で一体で製作される。尚、前記スラ
ストカラー1は、その当接面の表面のみ硬化処理しても
よい。前記スラストカラー1の内周側には、油入口溝1
1が設けられ、該溝11からテーパ部13への給油溝1
2に接続されている。
【0015】一方、前記スラスト軸受2は、スラストカ
ラー1の油入口溝11に対向する位置に油供給溝22が
設けられている。31は、軸受台に設けられた油供給穴
で、スラスト軸受2の外周溝23に連通している。21
は前記外周溝23と油供給溝22とを連通する複数個の
油通路である。
【0016】前記スラスト軸受2のスラストカラー1と
の当接面には錫合金等の比較的軟質の金属24が接合さ
れ、金属粉等の異物を埋没可能としている。
【0017】次に前記のように構成されたスラスト軸受
装置の作用について説明する。潤滑油は、スラスト軸受
2内の通路21、22を通って、スラスト軸受当接面上
の溝に供給され、対向するスラストカラー1の当接面上
の入口溝11に入り、さらに給油溝12を経て、回転中
のスラストカラー1のテーパ部13へと導かれる。
【0018】前記スラストカラー1に半径方向に設けら
れた溝は、スラストカラー1の回転により遠心ポンプ作
用をなすので、潤滑油がスラスト軸受2側より吸出され
る作用をなし、確実な給油がなされる。また、スラスト
カラー1の受圧面は、硬い耐摩耗性材料から成っている
ので潤滑油中の異物による該スラストカラー1の摩耗
は、殆ど発生しない。
【0019】また、前記スラスト軸受2の当接面には軟
質の金属24が接合されているので、異物の埋没性に優
れ、また、スラスト軸受2の当接面側が摩耗しても、ス
ラストカラー1の形状、例えばテーパランド形スラスト
カラーのテーパフラット部の長さの比に影響はないの
で、スラストカラー1の負荷能力は低下しない。さら
に、スラスト軸受2の交換の必要性が生じても本発明の
スラスト軸受装置は、従来のスラスト軸受に比べ、スラ
スト軸受2の構造が簡単で安価であり、交換費用が大幅
に削減される。
【0020】また、このスラストカラー1は従来のもの
のように異種材料の接合を必要とせず、同一材で一体製
作できるので、例えば電解加工によって容易にスラスト
カラー1を製作でき、製作コストが低減される。
【0021】図3は、本発明の第2実施例を示す。この
実施例においては、スラストカラー7のスラスト軸受面
に内周の油入口溝72から円周方向等間隔に放射状に刻
設されたスパイラル溝71を備えている。
【0022】潤滑油はスラスト軸受2の油供給溝22か
らスラストカラー7の内周の油入口溝72内に導入さ
れ、ここから各スパイラル溝71を通って軸受面に拡散
される。この場合、スラストカラー1がロータ軸6と一
体となって回転しているので、潤滑油はその遠心力によ
り軸受面に充分に拡散される。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ロータ軸
に固定されたスラストカラーのテーパ部及びフラット部
は、耐摩耗性の高い高硬度の材料から成るので、潤滑油
中の異物による摩耗は非常に少なく、スラストカラーの
寿命が大幅に延長され、信頼性が向上する。また、スラ
スト軸受側においては、軟質の金属が軸受との当り面に
接合されているので、異物の埋没性はスラスト軸受によ
り保持され、油中に異物が混入した際にも良好な潤滑が
保持される。
【0024】また、従来のスラストカラーはロータ軸と
ともにに回転するので、従来のスラストカラーの表面に
軟質の金属を接合したのではロータ軸の回転による遠心
力によって接合部がはく離する恐れがあるが、本発明に
よれば、軟質金属が接合されるスラスト軸受は軸受台に
固定されているので、当然ながら遠心力はなく、軟質金
属のはく離は生じない。
【0025】また、本発明のスラスト軸受とスラストカ
ラーとでは表面がやわらかいスラスト軸受の方が摩耗す
る。しかしながら、スラスト軸受の表面が摩耗しても、
スラストカラーのテーパ部とフラット部の長さの割合に
は影響しないので軸受の負荷能力は摩耗が進行しても低
下せず、従って、信頼性の低下がないという効果を奏す
る。またスラスト軸受の摩耗が進行し交換が必要となっ
ても、従来のスラスト軸受よりも格段に安価であるの
で、交換部品コストは小さくメンテナンス費用が削滅さ
れる。
【0026】さらに、従来のスラスト軸受は、軸受表面
に軟質金属を接合させるとともに、テーパ部及びフラッ
ト部を機械加工によって形成し、各テーパ部に油を送る
ための給油溝、油通路等を機械加工により設ける必要が
あったが、本発明に係るスラストカラーにおいては、軸
受内部にキリ穴等が不要となるので、例えば電解加工等
により容易にテーパ部及びフラット部を形成させること
ができ、軸受の製作コストが大幅に削減されるという効
果もある。以上のように本発明によれば、スラスト軸受
装置の信頼性が向上しメンテナンスのコスト及びスラス
ト軸受装置の製造コストが大幅に低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るスラスト軸受装置の
断面図。
【図2】同潤滑作用説明図。
【図3】本発明の第2実施例に係るスラスト軸受の潤滑
作用説明図。
【図4】従来例を示す図1応当図。
【図5】従来のスラスト軸受の構成図。
【図6】従来のスラスト軸受の作用説明図。
【符号の説明】
1…スラストカラー、2…スラスト軸受、3…軸受台、
6…ロータ軸、11…油入口溝、21…油通路、22…
油供給溝、24…軟質金属。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高硬度かつ高い耐摩耗性を有する円環状
    のスラストカラー(1)((7))に、潤滑油を導入す
    る油入口溝(11)((72))と潤滑油拡散用のテー
    パ部(13)、スパイラル溝(71)等の油溝とを形成
    して、これをロータ軸(6)に固定し、軸受台(3)の
    前記スラストカラー(1)((7))に対向する部位に
    前記油入口溝に潤滑油を供給する油路を有する円環状の
    スラスト軸受(2)を固定し、該スラスト軸受の前記ス
    ラストカラーとの当接面に錫合金等の異物の埋没性に優
    れた軟質の金属(24)を接着したことを特徴とするス
    ラスト軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記スラスト軸受(2)の内周側に油供
    給溝(22)を設けるとともに、前記スラストカラー
    (1)((7))の油入口溝(11)((72))を前
    記油供給溝(22)に対向する部位に設けて、前記油供
    給溝から油入口溝に潤滑油を供給するように構成した請
    求項1記載のスラスト軸受装置。
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