JP2591880B2 - 圧迫止血用ベルト - Google Patents
圧迫止血用ベルトInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、動脈カテーテル検査等
を行なった後、カテーテル挿入傷口を止血するために用
いられる圧迫止血用ベルトに関するものである。
を行なった後、カテーテル挿入傷口を止血するために用
いられる圧迫止血用ベルトに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】心臓や脳血管等の造影診断のために、最
近動脈カテーテル検査が行なわれるようになっている。
心臓カテーテル検査は、小数例として切開方式で行なう
場合もあるが、殆ど大部分はカテーテルを鼠蹊部の大腿
動静脈から心臓に向けて進行させる所謂、カテーテル穿
刺法（セルジンガー法）によって行なわれている。この
検査方式では、大腿動静脈に穿刺したカテーテルを通し
て造影剤や各種の薬剤を注入したり、エンポリゼーショ
ン、術前・術後の各種検査を行なうものであるが、検査
終了後、鼠蹊部の大腿動静脈からのカテーテルの抜去に
よるカテーテル挿入傷口からの出血を防止するため、相
当長時間に亘ってカテーテル挿入傷口を圧迫する必要が
ある。このようなカテーテル挿入傷口の圧迫止血方法と
して、従来、医師あるいは看護婦によるカテーテル挿入
傷口の約15分間程度の手圧迫の後、カテーテル挿入傷口
にガーゼをあて、このガーゼの上に長さ70cm、幅 5cm程
度の布製絆創膏を 3〜 4本貼着して上記ガーゼの上から
カテーテル挿入傷口を圧迫し、更に上記布製絆創膏の上
に 500〜1000ｇ程度に重量を調整された砂のうを載せ、
この砂のうを布製絆創膏で動かないように固定し、この
固定状態を12〜24時間維持する方法が採用されていた。
近動脈カテーテル検査が行なわれるようになっている。
心臓カテーテル検査は、小数例として切開方式で行なう
場合もあるが、殆ど大部分はカテーテルを鼠蹊部の大腿
動静脈から心臓に向けて進行させる所謂、カテーテル穿
刺法（セルジンガー法）によって行なわれている。この
検査方式では、大腿動静脈に穿刺したカテーテルを通し
て造影剤や各種の薬剤を注入したり、エンポリゼーショ
ン、術前・術後の各種検査を行なうものであるが、検査
終了後、鼠蹊部の大腿動静脈からのカテーテルの抜去に
よるカテーテル挿入傷口からの出血を防止するため、相
当長時間に亘ってカテーテル挿入傷口を圧迫する必要が
ある。このようなカテーテル挿入傷口の圧迫止血方法と
して、従来、医師あるいは看護婦によるカテーテル挿入
傷口の約15分間程度の手圧迫の後、カテーテル挿入傷口
にガーゼをあて、このガーゼの上に長さ70cm、幅 5cm程
度の布製絆創膏を 3〜 4本貼着して上記ガーゼの上から
カテーテル挿入傷口を圧迫し、更に上記布製絆創膏の上
に 500〜1000ｇ程度に重量を調整された砂のうを載せ、
この砂のうを布製絆創膏で動かないように固定し、この
固定状態を12〜24時間維持する方法が採用されていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来方
法では、カテーテル抜去後、カテーテル挿入傷口にあて
たガーゼ、並びにその上に載せた砂のうの固定手段とし
て絆創膏を使用しているため、患者に突張り感や痛み、
或いは掻痒感を与えるとともに、皮膚炎や水泡等の発生
を招き易いといった不具合がある。また、仰向けに寝て
いても少し身体を傾けるだけで砂のうがずれ落ち易く、
このような砂のうのずれによって圧迫部位にずれが生じ
て傷口の止血が不完全になり、皮下血腫等の不都合も派
生する。
法では、カテーテル抜去後、カテーテル挿入傷口にあて
たガーゼ、並びにその上に載せた砂のうの固定手段とし
て絆創膏を使用しているため、患者に突張り感や痛み、
或いは掻痒感を与えるとともに、皮膚炎や水泡等の発生
を招き易いといった不具合がある。また、仰向けに寝て
いても少し身体を傾けるだけで砂のうがずれ落ち易く、
このような砂のうのずれによって圧迫部位にずれが生じ
て傷口の止血が不完全になり、皮下血腫等の不都合も派
生する。
【０００４】一方、上記問題を解決するため、絆創膏お
よび砂のうに代わるカテーテル挿入傷口の圧迫止血手段
として、特開昭60− 92746号公報或いは特開昭60−1981
39号公報には、伸縮性布からなる圧迫止血用ベルトが提
案されている。しかしながら、これらの圧迫止血用ベル
トでは、巻き方が複雑で、しかも、カテーテル挿入傷口
に作用する圧迫力のレベルを目視で確認することができ
ないとともに、圧迫力を調整する際には圧迫止血用ベル
トを巻き直す必要があり、圧力の負荷状態が不安定にな
るという問題がある。また、高価な伸縮性繊維布を使用
しているため、圧迫止血用ベルトの製造コストが高騰
し、血液の付着による感染症の発生という衛生上の問題
があるにも拘らず使い捨てが難しい。従って、血液感染
症防止のため、使用の度に洗濯と滅菌消毒を繰り返す必
要があり、衛生的見地からだけでなく、看護作業の省力
化の促進に対しても実用上大きな制約が認められてい
る。
よび砂のうに代わるカテーテル挿入傷口の圧迫止血手段
として、特開昭60− 92746号公報或いは特開昭60−1981
39号公報には、伸縮性布からなる圧迫止血用ベルトが提
案されている。しかしながら、これらの圧迫止血用ベル
トでは、巻き方が複雑で、しかも、カテーテル挿入傷口
に作用する圧迫力のレベルを目視で確認することができ
ないとともに、圧迫力を調整する際には圧迫止血用ベル
トを巻き直す必要があり、圧力の負荷状態が不安定にな
るという問題がある。また、高価な伸縮性繊維布を使用
しているため、圧迫止血用ベルトの製造コストが高騰
し、血液の付着による感染症の発生という衛生上の問題
があるにも拘らず使い捨てが難しい。従って、血液感染
症防止のため、使用の度に洗濯と滅菌消毒を繰り返す必
要があり、衛生的見地からだけでなく、看護作業の省力
化の促進に対しても実用上大きな制約が認められてい
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】 上記課題の解決手段と
して本発明は、帯体の所定位置に流体を充填することに
よって膨張可能なバルーンを取付手段により取付けた圧
迫止血用ベルトであって、帯体の少なくともバルーンと
の対向部分を、それ以外の部分より強度の強い材質から
なる非伸縮性補強繊維布で形成したことを特徴とする圧
迫止血用ベルトを提供する。
して本発明は、帯体の所定位置に流体を充填することに
よって膨張可能なバルーンを取付手段により取付けた圧
迫止血用ベルトであって、帯体の少なくともバルーンと
の対向部分を、それ以外の部分より強度の強い材質から
なる非伸縮性補強繊維布で形成したことを特徴とする圧
迫止血用ベルトを提供する。
【０００６】また、本発明は、帯体の所定位置に流体を
充填することによって膨張可能なバルーンを取付手段に
より取付けた圧迫止血用ベルトであって、帯体の少なく
ともバルーンとの対向部分に、複数の非伸縮性補強繊維
布を重合したことを特徴とする圧迫止血用ベルトを提供
する。
充填することによって膨張可能なバルーンを取付手段に
より取付けた圧迫止血用ベルトであって、帯体の少なく
ともバルーンとの対向部分に、複数の非伸縮性補強繊維
布を重合したことを特徴とする圧迫止血用ベルトを提供
する。
【０００７】更に、本発明は、帯体の所定位置に流体を
充填することによって膨張可能なバルーンを取付手段に
より取付けた圧迫止血用ベルトであって、上記取付手段
が帯体の所定位置に形成された上記バルーンを収容可能
なポケットであり、ポケットの止血部との対向面が伸縮
可能なシート状部材であることを特徴とする圧迫止血用
ベルトを提供する。
充填することによって膨張可能なバルーンを取付手段に
より取付けた圧迫止血用ベルトであって、上記取付手段
が帯体の所定位置に形成された上記バルーンを収容可能
なポケットであり、ポケットの止血部との対向面が伸縮
可能なシート状部材であることを特徴とする圧迫止血用
ベルトを提供する。
【０００８】上記ポケットに収納されたバルーンと帯体
との間に、バルーンの止血部と反対側への膨張を防止す
るための硬質部材を介在させた。
との間に、バルーンの止血部と反対側への膨張を防止す
るための硬質部材を介在させた。
【０００９】上述した各々の圧迫止血用ベルトにおい
て、バルーンに逆止弁を介して流体供給用ポンプおよび
圧力計を着脱自在に接続させた。
て、バルーンに逆止弁を介して流体供給用ポンプおよび
圧力計を着脱自在に接続させた。
【００１０】
【作用】帯体の少なくともバルーンとの対向部分を、そ
れ以外の部分より強度の強い材質からなる非伸縮性補強
繊維布で形成したことにより、バルーンを硬質部材を用
いないで止血部と反対側への膨張を防止しながら止血部
へだけ膨張して止血部を圧迫する。
れ以外の部分より強度の強い材質からなる非伸縮性補強
繊維布で形成したことにより、バルーンを硬質部材を用
いないで止血部と反対側への膨張を防止しながら止血部
へだけ膨張して止血部を圧迫する。
【００１１】帯体の少なくともバルーンとの対向部分
に、複数の非伸縮性補強繊維布を重合したことにより、
バルーンを硬質部材を用いないで止血部と反対側への膨
張を防止しながら止血部へだけ膨張して止血部を圧迫す
る。
に、複数の非伸縮性補強繊維布を重合したことにより、
バルーンを硬質部材を用いないで止血部と反対側への膨
張を防止しながら止血部へだけ膨張して止血部を圧迫す
る。
【００１２】取付手段が帯体の所定位置に形成された上
記バルーンを収容可能なポケットであり、ポケットの止
血部との対向面が伸縮可能なシート状部材であることに
より、帯体の所定位置に形成されたポケットにバルーン
を収容し、このバルーンを膨張して止血部を圧迫する。
記バルーンを収容可能なポケットであり、ポケットの止
血部との対向面が伸縮可能なシート状部材であることに
より、帯体の所定位置に形成されたポケットにバルーン
を収容し、このバルーンを膨張して止血部を圧迫する。
【００１３】上記ポケットに収納されたバルーンと帯体
との間に、バルーンの止血部と反対側への膨張を防止す
るための硬質部材を介在させたことにより、バルーンを
止血部と反対側への膨張を防止しながら止血部へだけ膨
張して止血部を圧迫する。
との間に、バルーンの止血部と反対側への膨張を防止す
るための硬質部材を介在させたことにより、バルーンを
止血部と反対側への膨張を防止しながら止血部へだけ膨
張して止血部を圧迫する。
【００１４】バルーンに逆止弁を介して流体供給用ポン
プおよび圧力計を着脱自在に接続させたことにより、圧
力計を眺めながらポンプを操作させてバルーンに流体を
充填して止血部を圧迫させる。
プおよび圧力計を着脱自在に接続させたことにより、圧
力計を眺めながらポンプを操作させてバルーンに流体を
充填して止血部を圧迫させる。
【００１５】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例について説
明すると次の通りである。
明すると次の通りである。
【００１６】図１および図２は本発明の第１の実施例を
示すもので、（１）は非伸縮性もしくは低伸縮性の繊維
布からなる帯体で、所定位置に伸縮性の繊維布からなる
ポケット布（２）を縫着させてポケット（３）を形成し
ている。（４）は椀形に形成された合成樹脂等からなる
硬質部材としての硬質ケースで、帯体（１）のポケット
（３）内に開口側をポケット布（２）に向けた状態で収
容されている。（５）は適当な流体（空気、窒素ガス、
炭酸ガス等の気体もしくはゲル状も含む液体）を充填す
ることによって膨張が可能なゴム製のバルーンで、帯体
（１）のポケット（３）内で逆止弁（６）を有する流体
供給管（７）を外部に突出させた状態で硬質ケース
（４）内に収容されている。このバルーン（５）の流体
供給管（７）には、例えば、手動操作式のポンプ（８）
および圧力計（９）が接続されるようになっており、圧
力計（９）を眺めながらポンプ（８）を操作することに
よって、流体が流体供給管（７）を通してバルーン
（５）内に充填されて当該バルーン（５）が膨張するよ
うになっている。
示すもので、（１）は非伸縮性もしくは低伸縮性の繊維
布からなる帯体で、所定位置に伸縮性の繊維布からなる
ポケット布（２）を縫着させてポケット（３）を形成し
ている。（４）は椀形に形成された合成樹脂等からなる
硬質部材としての硬質ケースで、帯体（１）のポケット
（３）内に開口側をポケット布（２）に向けた状態で収
容されている。（５）は適当な流体（空気、窒素ガス、
炭酸ガス等の気体もしくはゲル状も含む液体）を充填す
ることによって膨張が可能なゴム製のバルーンで、帯体
（１）のポケット（３）内で逆止弁（６）を有する流体
供給管（７）を外部に突出させた状態で硬質ケース
（４）内に収容されている。このバルーン（５）の流体
供給管（７）には、例えば、手動操作式のポンプ（８）
および圧力計（９）が接続されるようになっており、圧
力計（９）を眺めながらポンプ（８）を操作することに
よって、流体が流体供給管（７）を通してバルーン
（５）内に充填されて当該バルーン（５）が膨張するよ
うになっている。
【００１７】次に、本発明の圧迫止血用ベルトの使用要
領を説明する。
領を説明する。
【００１８】図３に示すように、カテーテルを抜去した
後のカテーテル挿入傷口（Ａ）にガーゼ（10）を載せ、
その上にバルーン（５）を収容しているポケット（３）
のポケット片（２）をガーゼ（10）側に向けた状態で置
いた後、例えば、図４に示すように、帯体（１）を患者
の腰部の周りに１回以上捲回してその端部を絆創膏等の
固定手段を利用して係止することにより、患者の身体に
巻き付ける。
後のカテーテル挿入傷口（Ａ）にガーゼ（10）を載せ、
その上にバルーン（５）を収容しているポケット（３）
のポケット片（２）をガーゼ（10）側に向けた状態で置
いた後、例えば、図４に示すように、帯体（１）を患者
の腰部の周りに１回以上捲回してその端部を絆創膏等の
固定手段を利用して係止することにより、患者の身体に
巻き付ける。
【００１９】このように帯体（１）の巻き付けを完了す
ると、バルーン（５）の流体供給管（７）に手動操作式
のポンプ（８）および圧力計（９）を接続し、圧力計
（９）を眺めながらポンプ（８）を操作してバルーン
（５）内に流体を充填することにより、図５に示すよう
に、バルーン（５）を硬質ケース（４）によりカテーテ
ル挿入傷口（Ａ）の反対側への膨張を抑制させながらカ
テーテル挿入傷口（Ａ）側に膨張させ、ガーゼ（10）を
介してカテーテル挿入傷口（Ａ）を圧迫すると同時に、
帯体（１）を患者にしっかりと固定する。
ると、バルーン（５）の流体供給管（７）に手動操作式
のポンプ（８）および圧力計（９）を接続し、圧力計
（９）を眺めながらポンプ（８）を操作してバルーン
（５）内に流体を充填することにより、図５に示すよう
に、バルーン（５）を硬質ケース（４）によりカテーテ
ル挿入傷口（Ａ）の反対側への膨張を抑制させながらカ
テーテル挿入傷口（Ａ）側に膨張させ、ガーゼ（10）を
介してカテーテル挿入傷口（Ａ）を圧迫すると同時に、
帯体（１）を患者にしっかりと固定する。
【００２０】ここで、バルーン（５）を膨張させる流体
を液体にすると、気体に比べてバルーン（５）およびそ
れに取付けられた逆止弁（６）から漏れ難く、万一漏れ
ても帯体（１）等が濡れて直ぐに分かり、圧迫力を一定
に保つことが容易である。
を液体にすると、気体に比べてバルーン（５）およびそ
れに取付けられた逆止弁（６）から漏れ難く、万一漏れ
ても帯体（１）等が濡れて直ぐに分かり、圧迫力を一定
に保つことが容易である。
【００２１】このように、上記圧迫止血用ベルトは、バ
ルーン（５）の膨張を利用してカテーテル挿入傷口
（Ａ）を圧迫させるので、カテーテル挿入傷口（Ａ）の
みを圧迫することができ、それ以外の部位には圧迫感が
殆ど伝播しない。しかも、患者の体形に応じて圧力計
（９）を眺めながらポンプ（８）を操作することによっ
て、流体のバルーン（５）への充填量を調整してカテー
テル挿入傷口（Ａ）に付加される圧迫力の大きさを自由
に選択することにより、その患者に適した圧迫止血を行
なうことができるとともに、その選択した圧迫力を逆止
弁（６）によって長時間に亘って維持することが可能で
あり、必要に応じてコンピューターによる自動圧迫力制
御を採用することも可能である。更に、帯体（１）に非
伸縮性もしくは低伸縮性の繊維布等を使用しているか
ら、突張り感や痛み、或いは掻痒感の発生が回避される
とともに、皮膚炎や水泡も予防される。
ルーン（５）の膨張を利用してカテーテル挿入傷口
（Ａ）を圧迫させるので、カテーテル挿入傷口（Ａ）の
みを圧迫することができ、それ以外の部位には圧迫感が
殆ど伝播しない。しかも、患者の体形に応じて圧力計
（９）を眺めながらポンプ（８）を操作することによっ
て、流体のバルーン（５）への充填量を調整してカテー
テル挿入傷口（Ａ）に付加される圧迫力の大きさを自由
に選択することにより、その患者に適した圧迫止血を行
なうことができるとともに、その選択した圧迫力を逆止
弁（６）によって長時間に亘って維持することが可能で
あり、必要に応じてコンピューターによる自動圧迫力制
御を採用することも可能である。更に、帯体（１）に非
伸縮性もしくは低伸縮性の繊維布等を使用しているか
ら、突張り感や痛み、或いは掻痒感の発生が回避される
とともに、皮膚炎や水泡も予防される。
【００２２】ところで、上記第１の実施例ではバルーン
（５）がカテーテル挿入傷口（Ａ）の反対側へ膨張する
ことを硬質ケース（４）によって防止させているため、
帯体（１）を身体に巻き付けた場合、硬質ケース（４）
が身体に触れて不快感を与える虞があり、次に、硬質ケ
ース（４）を用いないでバルーン（５）がカテーテル挿
入傷口（Ａ）の反対側へ膨張することを防止するように
した本発明の第２の実施例および第３の実施例について
説明する。
（５）がカテーテル挿入傷口（Ａ）の反対側へ膨張する
ことを硬質ケース（４）によって防止させているため、
帯体（１）を身体に巻き付けた場合、硬質ケース（４）
が身体に触れて不快感を与える虞があり、次に、硬質ケ
ース（４）を用いないでバルーン（５）がカテーテル挿
入傷口（Ａ）の反対側へ膨張することを防止するように
した本発明の第２の実施例および第３の実施例について
説明する。
【００２３】先ず、第２の実施例は第１の実施例の構成
における帯体（１）を図６に示すような構造としてい
る。即ち、帯体（１）のバルーン（５）との対向部分、
即ちポケット布（２）を逢着させた部分が、それ以外の
部分を形成している繊維布より強度の強い繊維布（例え
ば柔道着の繊維布等）、皮革、ビニール等の材質からな
る非伸縮性補強部材（11）で形成されている。
における帯体（１）を図６に示すような構造としてい
る。即ち、帯体（１）のバルーン（５）との対向部分、
即ちポケット布（２）を逢着させた部分が、それ以外の
部分を形成している繊維布より強度の強い繊維布（例え
ば柔道着の繊維布等）、皮革、ビニール等の材質からな
る非伸縮性補強部材（11）で形成されている。
【００２４】この第２の実施例ではバルーン（５）内に
流体を充填すると、帯体（１）のバルーン（５）との対
向部分が非伸縮性補強部材（11）で形成されているた
め、図７に示すように、バルーン（５）は非伸縮性補強
部材（11）によってカテーテル挿入傷口（Ａ）の反対側
へ膨張することは防止され、カテーテル挿入傷口（Ａ）
側へ大きく膨張する。このため、カテーテル挿入傷口
（Ａ）をガーゼ（10）を介して十分な圧迫力で圧迫する
ことができる。
流体を充填すると、帯体（１）のバルーン（５）との対
向部分が非伸縮性補強部材（11）で形成されているた
め、図７に示すように、バルーン（５）は非伸縮性補強
部材（11）によってカテーテル挿入傷口（Ａ）の反対側
へ膨張することは防止され、カテーテル挿入傷口（Ａ）
側へ大きく膨張する。このため、カテーテル挿入傷口
（Ａ）をガーゼ（10）を介して十分な圧迫力で圧迫する
ことができる。
【００２５】尚、この実施例では帯体（１）のバルーン
（５）との対向部分だけを非伸縮性補強部材（11）で形
成するようにしているが、帯体（１）の全体を非伸縮性
補強部材（11）で形成するようにしても良い。
（５）との対向部分だけを非伸縮性補強部材（11）で形
成するようにしているが、帯体（１）の全体を非伸縮性
補強部材（11）で形成するようにしても良い。
【００２６】次に、第３の実施例は第１の実施例の構成
における帯体（１）を図８に示すような構造としてい
る。即ち、帯体（１）のバルーン（５）との対向部分、
即ちポケット布（２）を逢着させる部分に、複数枚の非
伸縮性補強繊維布（12）（12）…を重合させて当該部分
をそれ以外の部分より強度を強くしてある。
における帯体（１）を図８に示すような構造としてい
る。即ち、帯体（１）のバルーン（５）との対向部分、
即ちポケット布（２）を逢着させる部分に、複数枚の非
伸縮性補強繊維布（12）（12）…を重合させて当該部分
をそれ以外の部分より強度を強くしてある。
【００２７】この第３の実施例ではバルーン（５）内に
流体を充填すると、帯体（１）のバルーン（５）との対
向部分に複数枚の非伸縮性補強繊維布（12）（12）…を
重合させて当該部分の強度を強くしてあるため、図９に
示すように、バルーン（５）は非伸縮性繊維布補強（1
2）（12）…によってカテーテル挿入傷口（Ａ）の反対
側へ膨張することは防止され、カテーテル挿入傷口
（Ａ）側へ大きく膨張する。このため、カテーテル挿入
傷口（Ａ）をガーゼ（10）を介して十分な圧迫力で圧迫
することができる。
流体を充填すると、帯体（１）のバルーン（５）との対
向部分に複数枚の非伸縮性補強繊維布（12）（12）…を
重合させて当該部分の強度を強くしてあるため、図９に
示すように、バルーン（５）は非伸縮性繊維布補強（1
2）（12）…によってカテーテル挿入傷口（Ａ）の反対
側へ膨張することは防止され、カテーテル挿入傷口
（Ａ）側へ大きく膨張する。このため、カテーテル挿入
傷口（Ａ）をガーゼ（10）を介して十分な圧迫力で圧迫
することができる。
【００２８】尚、この実施例では帯体（１）のバルーン
（５）との対向部分だけに複数枚の非伸縮性補強繊維布
（12）（12）…を重合させるようにしているが、帯体
（１）の全体を複数枚の非伸縮性補強繊維布（12）（1
2）…で重合するようにしても良い。
（５）との対向部分だけに複数枚の非伸縮性補強繊維布
（12）（12）…を重合させるようにしているが、帯体
（１）の全体を複数枚の非伸縮性補強繊維布（12）（1
2）…で重合するようにしても良い。
【００２９】このように第２の実施例および第３の実施
例は、第１の実施例のような硬質ケース（４）を用いて
いないから、身体に巻き付けた場合に第１の実施例での
硬質ケース（４）が身体に触れることによる不快感が解
消され、しかも、使い捨てを行う場合のコストが低下し
てより安価に提供することができるとともに、焼却また
は埋め込みにより廃棄しても自然に分解して環境汚染の
虞が皆無である。
例は、第１の実施例のような硬質ケース（４）を用いて
いないから、身体に巻き付けた場合に第１の実施例での
硬質ケース（４）が身体に触れることによる不快感が解
消され、しかも、使い捨てを行う場合のコストが低下し
てより安価に提供することができるとともに、焼却また
は埋め込みにより廃棄しても自然に分解して環境汚染の
虞が皆無である。
【００３０】尚、以上の実施例では帯体（１）に繊維布
を用いているが、この繊維布以外に皮革、フィルム等の
非伸縮性もしくは低伸縮性の材料からなるものを用いる
ことも可能であり、また、ポケット布（２）に伸縮性繊
維布を用いているが、この伸縮性繊維布以外にゴム等の
伸縮性の材料からなるものを用いることも可能である。
を用いているが、この繊維布以外に皮革、フィルム等の
非伸縮性もしくは低伸縮性の材料からなるものを用いる
ことも可能であり、また、ポケット布（２）に伸縮性繊
維布を用いているが、この伸縮性繊維布以外にゴム等の
伸縮性の材料からなるものを用いることも可能である。
【００３１】
【発明の効果】 本発明によれば、帯体のバルーンとの
対向部分の強度を強くしてバルーンの止血部と反対側へ
の膨張を防止するようにしているから、バルーンの止血
部と反対側への膨張を防止するための合成樹脂等からな
る硬質部材が不要となり、圧迫手段が柔軟なバルーンの
みとなって患者の身体に巻付けても患者に不快感を与え
ません。しかも、合成樹脂等からなる硬質部材が不要と
なれば、製造コストが安価に抑えられるとともに、焼却
または埋込みにより廃棄しても自然に分解して環境汚染
の問題がないため、１回限りの使い捨てが可能であり、
衛生管理面の改善と省力化の促進に対しても注目すべき
効果が発揮される。
対向部分の強度を強くしてバルーンの止血部と反対側へ
の膨張を防止するようにしているから、バルーンの止血
部と反対側への膨張を防止するための合成樹脂等からな
る硬質部材が不要となり、圧迫手段が柔軟なバルーンの
みとなって患者の身体に巻付けても患者に不快感を与え
ません。しかも、合成樹脂等からなる硬質部材が不要と
なれば、製造コストが安価に抑えられるとともに、焼却
または埋込みにより廃棄しても自然に分解して環境汚染
の問題がないため、１回限りの使い捨てが可能であり、
衛生管理面の改善と省力化の促進に対しても注目すべき
効果が発揮される。
【００３２】また、本発明によれば、帯体の所定位置に
形成したポケットに収容してバルーンを帯体の所定位置
に取り付けるようにしているから、特殊な構造を用いる
ことなく帯体の所定位置にバルーンを取り付けることが
できるとともに、その取り付け取り外しも非常に簡単で
ある。
形成したポケットに収容してバルーンを帯体の所定位置
に取り付けるようにしているから、特殊な構造を用いる
ことなく帯体の所定位置にバルーンを取り付けることが
できるとともに、その取り付け取り外しも非常に簡単で
ある。
【図１】本発明の第１の実施例を示す正面図である。
【図２】上記第１の実施例のポケット位置における縦断
面図である。
面図である。
【図３】上記第１の実施例の使用状態を示すポケット位
置における縦断面図である。
置における縦断面図である。
【図４】ベルトの巻き付け例を示す説明図である。
【図５】上記第１の実施例における傷口圧迫の状態を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
【図６】本発明の第２の実施例における帯体のバルーン
との対向部分を示す縦断面図である。
との対向部分を示す縦断面図である。
【図７】上記第２の実施例における傷口圧迫の状態を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
【図８】本発明の第３の実施例における帯体のバルーン
との対向部分を示す縦断面図である。
との対向部分を示す縦断面図である。
【図９】上記第３の実施例における傷口圧迫の状態を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
１ 帯体 ２ ポケット布 ３ ポケット ４ 硬質ケース ５ バルーン ６ 逆止弁 ７ 流体供給管 ８ ポンプ ９ 圧力計 10 ガーゼ 11 非伸縮性補強部材 12 非伸縮性補強繊維布 Ａ カテーテル挿入傷口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊 俊明 兵庫県加古川市尾上町養田1314番地１ (72)発明者 三木 みよ 兵庫県神戸市垂水区向陽３丁目４−９ 向陽荘 (56)参考文献 特開 昭52−48293（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−115487（ＪＰ，Ａ)
Claims (5)
- 【請求項１】 帯体の所定位置に流体を充填することに
よって膨張可能なバルーンを取付手段により取付けた圧
迫止血用ベルトであって、帯体の少なくともバルーンと
の対向部分を、それ以外の部分より強度の強い材質から
なる非伸縮性補強繊維布で形成したことを特徴とする圧
迫止血用ベルト。 - 【請求項２】 帯体の所定位置に流体を充填することに
よって膨張可能なバルーンを取付手段により取付けた圧
迫止血用ベルトであって、帯体の少なくともバルーンと
の対向部分に、複数の非伸縮性補強繊維布を重合したこ
とを特徴とする圧迫止血用ベルト。 - 【請求項３】 帯体の所定位置に流体を充填することに
よって膨張可能なバルーンを取付手段により取付けた圧
迫止血用ベルトであって、上記取付手段が帯体の所定位
置に形成された上記バルーンを収容可能なポケットであ
り、ポケットの止血部との対向面が伸縮可能なシート状
部材であることを特徴とする圧迫止血用ベルト。 - 【請求項４】 上記ポケットに収納されたバルーンと帯
体との間に、バルーンの止血部と反対側への膨張を防止
するための硬質部材を介在させたことを特徴とする請求
項３の圧迫止血用ベルト。 - 【請求項５】 上記バルーンに逆止弁を介して流体供給
用ポンプおよび圧力計を着脱自在に接続させたことを特
徴とする請求項１乃至４のいずれか記載の圧迫止血用ベ
ルト。
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|---|---|---|---|
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| EP19920305986 EP0554602B1 (en) | 1992-02-06 | 1992-06-29 | Compressive hemostatic belt |
| US08/206,255 US5464420A (en) | 1992-02-06 | 1994-03-07 | Compressive hemostatic belt |
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|---|---|---|---|
| JP12235191 | 1991-04-23 | ||
| JP3-122351 | 1992-02-06 | ||
| JP2079392 | 1992-02-06 | ||
| JP4-20793 | 1992-02-06 |
Publications (2)
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| JPH05277126A JPH05277126A (ja) | 1993-10-26 |
| JP2591880B2 true JP2591880B2 (ja) | 1997-03-19 |
Family
ID=26357780
Family Applications (3)
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| JP4067682A Expired - Lifetime JP2591879B2 (ja) | 1991-04-23 | 1992-03-26 | 圧迫止血用ベルト |
| JP4102851A Expired - Fee Related JP2591880B2 (ja) | 1991-04-23 | 1992-04-22 | 圧迫止血用ベルト |
| JP4102850A Pending JPH05277125A (ja) | 1991-04-23 | 1992-04-22 | 圧迫止血用ベルト |
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|---|---|---|---|
| JP4067682A Expired - Lifetime JP2591879B2 (ja) | 1991-04-23 | 1992-03-26 | 圧迫止血用ベルト |
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| JP4102850A Pending JPH05277125A (ja) | 1991-04-23 | 1992-04-22 | 圧迫止血用ベルト |
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|---|---|
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| KR102461661B1 (ko) * | 2020-06-18 | 2022-11-01 | 주식회사 코빌드 | 압박 고정성이 우수한 지혈 밴드 |
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-
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- 1992-03-26 JP JP4067682A patent/JP2591879B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1992-04-22 JP JP4102851A patent/JP2591880B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1992-04-22 JP JP4102850A patent/JPH05277125A/ja active Pending
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| JP2591879B2 (ja) | 1997-03-19 |
| JPH05277123A (ja) | 1993-10-26 |
| JPH05277125A (ja) | 1993-10-26 |
| JPH05277126A (ja) | 1993-10-26 |
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