JP2591775Y2 - レンズ鏡筒のヘリコイドのバックラッシュ除去機構 - Google Patents

レンズ鏡筒のヘリコイドのバックラッシュ除去機構

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JP2591775Y2
JP2591775Y2 JP1991014207U JP1420791U JP2591775Y2 JP 2591775 Y2 JP2591775 Y2 JP 2591775Y2 JP 1991014207 U JP1991014207 U JP 1991014207U JP 1420791 U JP1420791 U JP 1420791U JP 2591775 Y2 JP2591775 Y2 JP 2591775Y2
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忠義 石井
宏 武内
秀夫 金子
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旭精密株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本考案は、レンズ鏡筒のヘリコイド構造に
関し、特にそのバックラッシュ除去機構に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】レンズ鏡筒には、例え
ば、フォーカシングレンズを光軸方向に移動させるため
に、ヘリコイド構造が広く用いられている。このヘリコ
イド構造は、基本的に、相対回転する二つの環状部材の
一方(例えば固定環)に雄ヘリコイドを設け、他方(例
えばフォーカシングレンズ支持環)にこの雄ヘリコイド
に螺合する雌ヘリコイドを設けて構成されている。レン
ズ支持環を固定環に対して回転させると、ヘリコイドの
リードに従って、レンズ支持環が軸方向に移動し、フォ
ーカシングがなされる。
【0003】このヘリコイド機構では、互いにかみ合う
ヘリコイドの間に存在するクリアランスによるバックラ
ッシュが避けられない。このバックラッシュは、フォー
カシング機構では、ピント位置が急に変化する像飛びの
現象として表われる。このバックラッシュを小さくする
ため従来、ヘリコイド螺合部にグリス等の潤滑剤を介在
させることが行なわれていた。しかし潤滑剤の物理的性
質、例えば粘度は、温度によって大きく変化する。この
ため監視カメラのように使用温度範囲が−30℃〜+5
0℃と広範囲に渡る場合、低温時には、高粘度に起因し
てレンズ支持環の回動抵抗が増大し駆動が困難になる場
合がある。逆に高温時には、潤滑剤が低粘度になって流
れ出し、レンズを汚したり、内面反射の原因になって、
光学性能を劣化させることがあった。潤滑剤として、固
形潤滑剤、例えばテフロン系の固形潤滑剤を塗布するこ
とにより、上記問題点を解決する試みもなされている
が、固形潤滑剤はその塗布厚の管理が難しい。このた
め、固形潤滑剤を塗布後、ラッピングを施して寸法精度
を出したり、固形潤滑剤を複数回塗布する等の対策が講
じられてきたが、いずれも作業能率が悪く、コスト高で
あり、しかもバックラッシュをより完全に除去すること
は困難であった。
【0004】また従来のバックラッシュ除去機構とし
て、一方の環状ヘリコイド部材を軸方向の一方向に移動
付勢し、一対のヘリコイドを常に同じ面で接触させるこ
とによりバックラッシュが生じないようにする付勢タイ
プが知られている。しかし従来のこの付勢タイプのバッ
クラッシュ除去機構は、環状ヘリコイド部材の軸方向位
置によって、付勢力が変化してしまうという問題があっ
た。付勢力が変化すると、回動抵抗等が変化し、安定し
た作動が得られない。また最近では、コストダウンのた
めに、環状ヘリコイド部材の樹脂成形品化が進行してお
り、成形品の精度は機械加工品に比してどうしても劣る
ために、このバックラッシュの問題がより大きくなる。
【0005】
【考案の目的】本考案は、このような従来の問題点を解
消し、環状ヘリコイド部材を軸方向に移動付勢するタイ
プのバックラッシュ除去機構において、小型で、環状ヘ
リコイド部材の軸方向位置によって付勢力が変化しない
バックラッシュ除去機構を得ることを目的とする。
【0006】
【考案の概要】本考案は、互いに螺合する一対の環状ヘ
リコイド部材の一方に、そのヘリコイドとは軸方向位置
を異ならせて、該ヘリコイドの山と平行な傾斜押圧面を
設け、他方に、この傾斜押圧面に弾接し一方の環状ヘリ
コイド部材を軸方向の一方に移動付勢する弾性部材を設
けたことを特徴としている。この構成によると、傾斜押
圧面とヘリコイド山とが平行であるために、環状ヘリコ
イド部材の軸方向位置が変化しても、弾性部材による軸
方向付勢力は変化しない。
【0007】傾斜押圧面と弾性部材は、環状ヘリコイド
部材の内外周面に対して略直交する直交面を介して接触
させてもよいが、これらを樹脂成形品から構成する場
合、成形時の抜け勾配を考慮して、両者を、環状ヘリコ
イド部材の内外周面と直交する面に対して傾斜したテー
パ面を介して接触させることが望ましい。傾斜押圧面
は、環状ヘリコイド部材に直接形成してもよいが、環状
ヘリコイド部材とは別部材からなる押圧部材に傾斜押圧
面を設け、この押圧部材と環状ヘリコイド部材とを、軸
方向の相対移動が生じないように結合してもよい。
【0008】
【実施例】以下図示実施例について本考案を説明する。
この実施例は、監視カメラ用レンズに本考案を適用した
ものである。この監視カメラ用レンズは、図1に示すよ
うに、物体側から順に、フォーカシングレンズ群L1、
変倍レンズ群L2、コンペンセータレンズ群L3および
マスターレンズ群L4を備えた4群構成である。各レン
ズ群L1〜L4は、それぞれのレンズ枠11、12、1
3および14にそれぞれ支持されており、レンズ枠11
は、固定筒15の外周に位置するフォーカシング環16
に固定されており、この固定筒15とフォーカシング環
16に、互いに螺合する雄ヘリコイド17と雌ヘリコイ
ド18がそれぞれ形成されている。レンズ枠12および
13は、固定筒15に直進案内されていて、固定筒15
の内周に回転可能に嵌めたカム環19の回転により、光
軸方向に移動する。マスターレンズ群L4は固定筒15
に固定されている。
【0009】本考案の特徴とするバックラッシュ除去機
構は、フォーカシング環(環状雌ヘリコイド部材)16
と固定筒(環状雄ヘリコイド部材)15との間に設けら
れている。図1ないし図3は本考案の第一の実施例を示
すもので、フォーカシング環16の後端部には、ヘリコ
イド17(18)の山と平行な傾斜押圧面20が形成さ
れている。この傾斜押圧面20はまた、フォーカシング
環16の内外周面と直交する直交面でもある。図3の角
度αは、光軸Oと平行な方向からの雄ヘリコイド17お
よび傾斜押圧面20の傾斜角度を示している。この傾斜
押圧面20は、フォーカシング環16の回動角度に対応
させた角度だけ設けられており、その角度に応じて、周
方向に複数に分割形成されている。
【0010】他方、固定筒15上には、軸21により、
各傾斜押圧面20に弾接する弾性部材22が設けられて
いる。この弾性部材22は、軸21に関し対称に、傾斜
押圧面20の延長方向の反対方向に向かう一対の弾性脚
22aを有している。この一対の弾性脚22aは、弾性
変形した状態で傾斜押圧面20に接触しており、その結
果、フォーカシング環16は、光軸O方向前方への移動
付勢力を受ける。傾斜押圧面20は、ヘリコイド17
(18)の山と平行であるから、フォーカシング環16
が弾性部材22によって受ける前方への付勢力は、フォ
ーカシング環16の回動位置に拘らず一定である。
【0011】従って上記構成によれば、フォーカシング
環16は、その移動方向および移動位置に拘らず、弾性
部材22による同じ力で前方に移動付勢されるので、ヘ
リコイド17と18は、その山の前後の面のうちの同じ
接触面17aと18a(図2)で接触する。特に、フォ
ーカシング環16が回動方向を転換する際にも、この関
係が維持されるので、フォーカシング状態が急激に変化
する『像飛び』の現象は生じない。また、駆動ギヤ25
を介してフォーカシング環16を駆動する際の駆動力も
変化することがない。
【0012】図4は、本考案の別の実施例を示すもので
ある。この実施例は、傾斜押圧面20と弾性部材22の
接触面を、フォーカシング環16の内外周面に直交する
面に対して角度βだけ傾斜したテーパ面20T、22T
としたものである。このテーパ面20T、22Tは、フ
ォーカシング環16と弾性部材22を樹脂成形品から成
形する際の抜き勾配として形成されている。
【0013】図5は、本考案のさらに別の実施例を示
す。この実施例は、傾斜押圧面20またはテーパ面20
Tを、フォーカシング環16に形成することなく、フォ
ーカシング環16とは別部材からなる押圧部材16Aに
形成し、この押圧部材16Aとフォーカシング環16と
を、少なくとも軸方向の相対移動が生じないように結合
したことを特徴としている。この実施例によれば、複数
のレンズ鏡筒に対し押圧部材16Aを共通化し、フォー
カシング環16を各レンズ鏡筒毎に設計することができ
る。押圧部材16Aとフォーカシング環16は勿論周方
向の相対移動も生じないように結合(固定)することが
できる。
【0014】図6、7、8および9は、弾性部材22の
変形例を示す。図6は、弾性脚22aに中空部22bを
設けて弾性力のアップを図ったもの、図7は、弾性脚2
2aの先端にU字状屈曲部22cを設けて弾性力のアッ
プを図ったもの、図8は、一つの中空部22dだけで、
弾性接触部22eを形成したもの、図9は、一対の弾性
脚22aを非対称形状にしたもの、をそれぞれ示してい
る。
【0015】なお上記実施例では、傾斜押圧面20また
はテーパ面20Tを、フォーカシング環16または押圧
部材16Aの後端部に形成したが、例えばフォーカシン
グ環16に溝を形成して、この溝の一側に傾斜押圧面2
0またはテーパ面20Tを形成することも可能である。
上記実施例は、レンズ鏡筒のフォーカシング機構に本考
案を適用したものであるが、本考案は、ヘリコイド結合
する二部材間のバックラッシュ除去機構として広く適用
できる。
【0016】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、ヘリコイ
ド結合した環状ヘリコイド部材間のヘリコイドによるバ
ックラッシュを、ヘリコイドとは別に該ヘリコイドと平
行に形成した傾斜押圧面と、これに弾接する弾性部材に
よって、簡単確実に除去することができる。環状ヘリコ
イド部材の回転位置が変化しても、その軸方向への移動
付勢力は変化しないので、一定の安定した力で回転駆動
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のヘリコイドのバックラッシュ除去機構
を適用したレンズ鏡筒の上半断面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】図1および図2のX矢視図である。
【図4】本考案の別の実施例を示す図3と同様の断面図
である。
【図5】本考案のさらに別の実施例を示す図3と同様の
断面図である。
【図6】本考案に用いる弾性部材の他の例を示す平面図
である。
【図7】本考案に用いる弾性部材のさらに他の例を示す
平面図である。
【図8】本考案に用いる弾性部材の別の例を示す平面図
である。
【図9】本考案に用いる弾性部材の別の例を示す平面図
である。
【符号の説明】
11 レンズ枠 15 固定環(環状雄ヘリコイド部材) 16 フォーカシング環(環状雌ヘリコイド部材) 16A 押圧部材 17 雄ヘリコイド 18 雌ヘリコイド 20 傾斜押圧面 20A テーパ面 21 軸 22 弾性部材 22T テーパ面
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−118612(JP,A) 実開 昭58−71705(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 7/04 - 7/16

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転する環状の二部材をヘリコイド
    を介して螺合させたレンズ鏡筒において、 一方の環状ヘリコイド部材に、そのヘリコイドとは軸方
    向位置を異ならせて、該ヘリコイドの山と平行な傾斜押
    圧面を設け、 他方の環状ヘリコイド部材に、この傾斜押圧面に弾接
    し、上記一方の環状ヘリコイド部材を軸方向の一方に移
    動付勢する弾性部材を設けたことを特徴とするレンズ鏡
    筒のヘリコイドのバックラッシュ除去機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のバックラッシュ除去機
    構において、傾斜押圧面および弾性部材は、上記一方の
    環状ヘリコイド部材の内外周面に対して略直交する直交
    面を介して接触しているバックラッシュ除去機構。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のバックラッシュ除去機
    構において、傾斜押圧面および弾性部材は、上記一方の
    環状ヘリコイド部材の内外周面に直交する面に対して傾
    斜したテーパ面を介して接触しているバックラッシュ除
    去機構。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    のバックラッシュ除去機構において、傾斜押圧面は、上
    記一方の環状ヘリコイド部材とは別部材からなる押圧部
    材に形成され、この押圧部材と上記一方の環状ヘリコイ
    ド部材とが、軸方向の相対移動が生じないように結合さ
    れているバックラッシュ除去機構。
JP1991014207U 1991-02-21 1991-02-21 レンズ鏡筒のヘリコイドのバックラッシュ除去機構 Expired - Lifetime JP2591775Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5871705U (ja) * 1981-11-06 1983-05-16 株式会社リコー ヘリコイドねじのバツクラツシユ除去装置
JPS58118612A (ja) * 1982-01-08 1983-07-14 Konishiroku Photo Ind Co Ltd レンズ鏡胴のヘリコイド装置

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