JP2591644Y2 - エアゾール形噴出器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、手動で霧あるいは泡を
噴出させるエアゾール形噴出器に関する。

【０００２】

【従来の技術】エアゾール形噴出器は例示するまでもな
く周知である。即ち、例えばフロンガスを内容物と共に
缶容器体内に封入し、このガスの気化した圧力を利用
し、頂部の噴出ヘッドの押下げ操作でエアゾール弁を開
弁している間連続的に霧あるいは泡等を噴出できるよう
にしたものであり、最近環境保全の観点からフロンガス
に代え、クエン酸と重そうの圧力を利用したものあるい
は蓄圧形の加圧シリンダーを改良したものなど無公害形
が開発され、出現している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】この種エアゾール形噴
出器の操作は、缶容器体の胴体を片手で把持し、この把
持した手の指先で噴出ヘッドを押下げ操作することで行
なうわけであるが、このエアゾール形噴出器も最近長尺
で重い大形の外国仕様のものが出現し、扱いにくくなっ
てきている。

【０００４】本考案は、操作レバー付きのハンドルを付
設して操作を容易化したエアゾール形噴出器を得るにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本考案のエアゾール形噴
出器は、缶容器体５の頂部中心部から噴出ヘッド６を立
ち上げた噴出器本体１と、逆Ｌ形の細長な筒状体であっ
て、横筒部分を取付け部７に、縦筒部分を握り部８と
し、取付け部７の先端部を当該先端部の底面壁９に開孔
した孔10を前記噴出ヘッド６をくぐらせて缶容器体５頂
部に乗せると共に、この孔10まわりの底面壁９から垂設
した円形配置のとびとび数個の弾性係合脚11を頂部回り
縁12に外嵌させて取付け、かつ取付け部７上面壁を開放
13すると共に握り部８の内側壁上部を窓14に切欠いたハ
ンドル２と、下拡がり筒状であって、前記缶容器体５肩
部に外嵌され、所定方向に回転されると前記弾性係合脚
11群を締付け、この弾性係合脚11群を前記回り縁12に係
合固定するねじキャップ３と、前記ハンドル２の取付け
部７内に配置した横向きの基板15後端から握り部８内を
窓14部まで、一部がこの窓14外にはみ出して届く操作板
16を垂下した逆Ｌ形であって、基板15中間部を取付け部
７に枢支し、ハンドル２の握り部８を握った手の指で操
作板16下部をピストルの引き金操作の如く引込んでこの
操作板(16)を押上げると基板15先端が反転して噴出ヘッ
ド６を押下げる操作レバー４とで構成している。

【０００６】

【作用】上記において、噴出器本体１はハンドル２を片
方の手で持って持ち運びする。収納液を噴出させるとき
は、ハンドル２の握り部８を握った手の指で操作板(16)
下部をピストルの引き金操作のように引込み、この引込
みで操作板16を押上げ、この押上げで基板15の先端を反
転させて噴出ヘッド６を押下げ、エアゾール弁を開弁し
てこの噴出ヘッド６のノズル孔から噴出させる。操作板
16引込みを停止すればエアゾール弁が閉弁し噴出は停止
する。この場合、ピストルの引き金操作に代え、操作板
(16)下端を指先で押上げても同様の結果が得られる。

【０００７】なお、ハンドル２は着脱自在なので、収納
液を噴出し盡した場合は取外し、新らしい噴出器本体１
に取付ければよい。

【０００８】即ち、ねじキャップ３を緩め方向に戻し回
しすれば、弾性係合脚11は原形に戻り缶容器体５頂部の
回り縁12への係合が解放されるので、操作レバー４付き
のハンドル２を上方外部に取外し、このあとねじキャッ
プ３を外す。

【０００９】つぎにねじキャップ３を新らしい、噴出器
本体１の缶容器体５肩部に嵌め、このあとハンドル２の
取付け部７の弾性係合脚11群をねじキャップ３の開口周
縁と缶容器体５頂部の回り縁12間に押込み、ねじキャッ
プ３を締め方向に回転して弾性係合脚11を回り縁12に係
合固定する。

【００１０】

【実施例】以下図面を参照して一実施例を説明するに、
本考案のエアゾール形噴出器は、噴出器本体１頂部に操
作レバー４を付設したハンドル２をねじキャップ３で着
脱自在に取付け、噴出操作の取扱いを容易便利化した点
に特徴を有する。

【００１１】噴出器本体１は、首記したように極く周知
であり、また本考案要旨と直接係わりがないので簡単に
説明すると、缶容器体５の頂部の中心部から図示しない
エアゾール弁に連通結合させて噴出ヘッド６を上方外部
に立設したものであり、この噴出ヘッド６を介しエアゾ
ール弁を復帰ばねに抗し僅かに押下げ操作すると、その
押下げ操作している間開弁して収納液を噴出ヘッド６前
面のノズル孔17から霧状あるいは泡状に噴出するもので
あり、噴出ヘッド６の押下げを停止するとエアゾール弁
は閉弁し、噴出が停止する。

【００１２】ハンドル２は逆Ｌ形の細長な角筒状体であ
って、横筒部分を取付け部７に、縦筒部分を握り部８と
している。

【００１３】取付け部７は、上面壁の先端から後部屈曲
部近くまでを切欠き開放13し、また底面壁９の先端部を
前記缶容器体５頂部の回り縁12上に乗る円板体18に張出
し形成し、この円板体18の中央部に前記噴出ヘッド６を
くぐらせることのできる孔10を開孔し、この孔10まわり
の円板体18底面から円形の四方に位置するよう４個の弾
性係合脚11を垂設し、また中間部の対向する両側壁内面
に下向きコ字形の部材を隆設して係合溝19を形成してい
る。

【００１４】弾性係合脚11は缶容器体５頂部の回り縁12
外面に遊嵌するもので、周方向に弧状に弯曲し、かつ下
拡がりに傾斜し、そして下端内外面にそれぞれ係合突条
20,21を突出した形状であり、内方に弾性変形できるも
のである。

【００１５】握り部８は、内側壁上部に、取付け部７底
面壁９の後端部にかけての窓14を切欠き形成している。
なお、22は上面視Ｕ形の案内壁、23は噴出ヘッド６のノ
ズル孔17からの液噴出を妨げないための大きな窓、24は
成形加工上に生じた孔である。

【００１６】ねじキャップ３は、周壁の上半部を内方に
傾斜縮径した筒状のもので、この周壁の内周面にとびと
びに缶容器体５の肩部に当てる８個の支え板25を突設
し、また上端開口の縁部26の直下部四方に、締め方向に
徐々に浅くなるテーパー状の締着面27を形成したもの
で、前記ハンドル２の取付ける前に予かじめ缶容器体５
の肩部に回転可能に外嵌されているものである。

【００１７】即ち、ハンドル２は取付け部７先端部下面
の弾性係合脚11群をねじキャップ３の開口周縁と缶容器
体５頂部の回り縁12間に押込んで円板体18をこの回り縁
12上に乗せ、この状態でねじキャップ３を締め方向に回
転する。すると、弾性係合脚11群はねじキャップ３の締
着面27により締込まれて徐々に内方に弾性変形し、限界
のストッパ28位置まで締込まれると係合突条20, 21はそ
れぞれ回り縁12下面と縁部26下面に係合し、ハンドル２
は缶容器体５頂部に固定される。

【００１８】操作レバー４は、一部断面が下向きコ字形
の横向きの基板15後端から一部断面が後向きコ字形の操
作板16を垂設した逆Ｌ形の形状のもので、基板15前端下
面には前記噴出ヘッド６頂部に外嵌する嵌合部29を垂下
形成し、またこの基板15の両側壁中間部から取付け片3
0, 30を垂下し、この取付け片30, 30から外向きにピン3
1を突出している。

【００１９】この操作レバー４は、基板15を上面を開放
13した前記ハンドル２の取付け部７内に配設され、この
ときピン31, 31を係合溝19, 19に押込んで枢支係合さ
せ、この状態で操作板16は握り部８内を窓14部まで垂下
している。この場合、操作板16の内方一側は窓14から握
り部８外にはみ出した状態にある。

【００２０】この実施例において、噴出器本体１はハン
ドル２の握り部８を片手で握って持ち運びされる。収納
液を噴出するときは、握り部８を握った手の指で操作板
(16)下部をピストルの引き金操作のように引込むか、あ
るいは指先で操作レバー４の操作板16下端を押上げるこ
とにより操作レバー４の基板15先端を下降させて噴出ヘ
ッド６を押下げ、エアゾール弁を開弁させればよい。操
作板16の引込みあるいは押上げを停止すればエアゾール
弁は閉弁し、噴出は停止する。

【００２１】操作レバー４を取付けたハンドル２は着脱
自在なので、収納液を出し盡したときは取外し、新らし
い噴出器本体１に取付ければよい。この場合は、ねじキ
ャップ３を緩めて弾性係合脚11群の係合固定を解除し、
ハンドル２を上方外部に取外し、ついでねじキャップ３
も外せばよい。

【００２２】

【考案の効果】上記したように、本考案のエアゾール形
噴出器では、噴出器本体１に握り易いハンドル２を取付
けたので、噴出器本体１が長尺で重い大形であっても持
ち運び易く、しかもハンドル２の握り部８を握った状態
でその握った手の指先で操作レバー４をピストルの引き
金操作の如く操作して噴出できるので便利であり、扱い
易い。また操作レバー４を取付けたハンドル２はねじキ
ャップ３により簡単に着脱できるので継続して使用する
ことができ、ランニングコストが安くすむ利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】要部を縦断して示した一実施例の側面図であ
る。

【図２】同実施例のハンドルを示し、ａは上面図、ｂは
縦断面図、ｃは底面図、ｄは左側面図である。

【図３】同実施例のねじキャップを示し、ａは縦断面
図、ｂは底面図である。

【図４】同実施例の操作レバーを示し、ａは縦断面図、
ｂは底面図、ｃは左側面図である。

【符号の説明】

１ 噴出器本体 ２ ハンドル ３ ねじキャップ ４ 操作レバー ５ 缶容器体 ６ 噴出ヘッド 11 弾性係合脚

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B05B 9/00 - 9/08 B05B 15/00 - 15/12 B65D 83/14

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 缶容器体５の頂部中心部から噴出ヘッド
   ６を立ち上げた噴出器本体１と、逆Ｌ形の細長な筒状体
   であって、横筒部分を取付け部７に、縦筒部分を握り部
   ８とし、取付け部７の先端部を当該先端部の底面壁９に
   開孔した孔10を前記噴出ヘッド６をくぐらせて缶容器体
   ５頂部に乗せると共に、この孔10まわりの底面壁９から
   垂設した円形配置のとびとび数個の弾性係合脚11を頂部
   回り縁12に外嵌させて取付け、かつ取付け部７上面壁を
   開放13すると共に握り部８の内側壁上部を窓14に切欠い
   たハンドル２と、下拡がり筒状であって、前記缶容器体
   ５肩部に外嵌され、所定方向に回転されると前記弾性係
   合脚11群を締付け、この弾性係合脚11群を前記回り縁12
   に係合固定するねじキャップ３と、前記ハンドル２の取
   付け部７内に配置した横向きの基板15後端から握り部８
   内を窓14部まで、一部がこの窓14外にはみ出して届く操
   作板16を垂下した逆Ｌ形であって、基板15中間部を取付
   け部７に枢支し、ハンドル２の握り部８を握った手の指
   で操作板16下部をピストルの引き金操作の如く引込んで
   この操作板(16)を押上げると基板15先端が反転して噴出
   ヘッド６を押下げる操作レバー４とからなるエアゾール
   形噴出器。