JP2591528B2 - 複合成形した操作ボタン類 - Google Patents

複合成形した操作ボタン類

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、2種の熱可塑性ポリエステル樹脂材料を用
いて複合成形してなる、ソフトな感触を有するキートッ
プ、プッシュボタン(切り替えスイッチ用等)、ツマ
ミ、その他これに類する指で操作するための部品類(こ
れらを総称して操作ボタン類と言う)に関し、自動車の
内装部品、事務機器、電気・電子機器、建物用具類その
他に使用されるものである。
〔従来の技術およびその課題〕
自動車内装部品、或いは事務機器、電気・電子機器、
建物用具等に用いられる操作ボタン類としては、その軽
量化等のため合成樹脂製のものが多用されており、例え
ばポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂等の硬質プラスチックが使用され
ている。
しかしながら、これらの材料を使用した操作ボタン類
は、ハードな感触を有し、更に一層ソフトな感触が望ま
れる場合が多い。ソフトな感触を出すためには、軟質の
熱可塑性エラストマーが有効であるが、軟質の熱可塑性
エラストマーのみで成形した操作ボタン類は撓み抵抗が
低いため、僅かの外力によって屈曲し変形し易く操作上
不都合を生じる場合が多い。又、硬質の樹脂を基体と
し、二重成形法等により表面が軟質樹脂で覆われている
もの、例えばポリアセタール樹脂の一次成形品に軟質塩
化ビニル樹脂を二次成形したもの等が存在するが、斯か
る複合成形品は一般に両材料間の界面の接着力が低いた
めに長期間の使用に対し剥離し易く、一次成形品側に接
着剤を塗布したり、メカニカルアンカーを設ける等、複
合化に特殊な補強対策が必要となり、多量生産に際し作
成上煩雑であり、経済的にも不利となるのみならず、外
観、感触等においても充分満足されていないのが現状で
ある。又、斯かる成形品の場合、表面の汚れの拭き取り
や消毒のため洗剤や溶剤を使用すると、表面が粗化した
りクラックを生じる等の問題もある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは斯かる問題点を解決すべく、二重成形法
等により複合成形品として操作ボタン類を作成する場合
の一次、二次の2種の樹脂材料の組み合わせについて鋭
意研究を重ね、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、一次材料として熱可塑性ポリエステ
ルを主とする樹脂材料を用いて基体を成形し、その表面
又は表面の一部に、二次成形材料として軟質熱可塑性ポ
リエステルエラストマーを主とする樹脂材料を用いて二
重成形又は二色成形法により一体的に複合成形した操作
ボタン類である。
本発明は、一次材料として比較的硬質の熱可塑性ポリ
エステルを主とする樹脂材料を用いて一次成形して撓み
抵抗を有する操作ボタン類の基体を形成し、次にこの表
面又は必要とする表面の一部に、二次材料として軟質の
熱可塑性ポリエステルエラストマーを主とする樹脂材料
を用いて二重成形又は二色成形法(以下、二重成形法等
と言う)により柔軟な感触を要する部分を形成するよう
複合化した合成樹脂製操作ボタン類であって、かかる2
種の特定の一次、二次樹脂材料を組合せ使用して一体的
に複合化した点に特徴を有し、ソフトな感触を与え且つ
操作ボタン類として適当な撓み抵抗を有してその操作に
よって屈曲するようなことがなく、しかもその複合一体
化に際し、接着剤やアンカー形状を考慮しなくても充分
な融着強度を有し、簡単な二重成形法等により製造可能
で長期にわたる操作の繰り返しによっても界面で剥離を
生じることがなく、更に洗剤等によるクリーニングに対
しても劣化してクラックが発生したり表面粗化するよう
なことのない操作ボタン類を提供することを可能とした
ものである。
以下、本発明の特徴をなす一次材料及び二次材料につ
いて説明する。
一次材料として使用する樹脂材料としては比較的硬質
の熱可塑性ポリエステルを主体とする樹脂材料であれば
何れにてもよい。
具体的には、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンテレフタレートで代表されるポリアルキレンテレフ
タレート(アルキレン基の炭素数2〜4)であり、これ
らを主成分とする公知の共重合体、或いは補助的に他の
熱可塑性樹脂を少量配合したものであってもよい。
かかる一次樹脂材料は二次成形において二次材料によ
って融着する必要があるため、著しく高融点のものは二
次成形における二次材料の樹脂温度をそれ以上に高くす
る必要が生じるため二次材料が熱分解を生じ易く、又異
常な粘度低下を生じて成形上問題が生ずる場合もあるの
で、融点が230℃以下の材料を選定することが好まし
い。特に好ましくは220℃以下である。
かかる観点から一次材料として好ましいものはポリブ
チレンテレフタレート又はこれを主成分とする共重合体
又は混合体である。共重合成分の種類は特に限定するも
のではなく公知の共重合成分が用いられるが、その導入
量は弾性率(撓み抵抗性)の見地から一般には40%以下
であることが望ましい。
又、一次材料としてはその機械的物性を補強し、耐熱
性(熱変形温度)、寸法精度等の見地から、又特に最終
成形品の弾性率を増大させる必要のある場合は無機充填
剤を配合してもよい。無機充填剤としてはガラス繊維、
炭素繊維の如き繊維状強化剤、ガラスフレーク、ガラス
粉、ガラスビーズ、マイカ、炭酸カルシウム、その他の
粒状又は板状の充填剤が挙げられるが、これに限定した
ものではなく、公知の何れの無機充填剤もその目的とす
る物性を付与するため選択使用することが出来る。無機
充填剤は二種以上を併用してもよい。
本発明の操作ボタン類の変形抵抗性は一次成形品の曲
げ弾性率によって規定されるので、基体となる一次成形
品の材料の構成の選択は目的とする操作ボタン類の弾性
率の見地から行うべきであり、一次成形材料として使用
する熱可塑性ポリエステル樹脂の種類、共重合成分の種
類と量、他の補助的に併用する熱可塑性樹脂の種類と
量、無機充填剤の種類と量等によって目的に応じ調節す
ることが可能であるが、一般に操作ボタン類としての機
能上、曲げ弾性率が15000kg/cm2以上であることが望ま
しい。特に高弾性率を要する場合にはガラス繊維等の無
機充填剤を配合して、曲げ弾性率50000kg/cm2以上とす
ることも可能である。
次に本発明の操作ボタン類としての複合成形品の柔軟
な感触を有する表面部を形成するための樹脂材料は熱可
塑性ポリエステルエラストマーを主体とするものであ
り、柔軟性を付与する目的から、一般的には曲げ弾性率
が10000kg/cm2以下のものが好ましい。更に好ましくは7
000kg/cm2以下のものである。
かかる二次材料を構成する主成分のポリエステルエラ
ストマーはポリオキシアルキレングリコールエステルの
如きソフトセグメントを構成単位とするランダム又はブ
ロック共重合ポリエステルであれば何れにてもよく任意
の市販品又は調製品を使用することが出来る。
代表的なものはポリオキシエチレングリコール又はポ
リオキシブチレングリコールのフタル酸エステルをソフ
トセグメントとし、ブチレンテレフタレート又はエチレ
ンテレフタレートを他の構成単位とするポリエステル共
重合体である。
又、少量の他の熱可塑性樹脂が補助的に配合されたも
のであってもよい。本発明の操作ボタン類の表面部の柔
軟性の程度はかかる二次材料を構成するポリエステルエ
ラストマー中のソフトセグメント、例えばポリオキシア
ルキレングリコールエステルセグメントの含有量、その
セグメントの分子量、その他の共重合成分又は他の補助
的添加樹脂等を適宜選択することによって目的とする値
に調整される。
本発明の操作ボタン類は前記の一次材料を用いて一次
成形した基体成形品上に、柔軟性を要する表面部を通常
行われている二重成形法等により二次材料にて被覆する
よう成形し融着するもので、二次成形における二次材料
の樹脂温度は少なくとも一次材料の融点以上とする必要
があり、好ましくは一次材料の融点より10〜70℃高い樹
脂温度とすることが融着を強固にする上で望ましい。
〔発明の効果〕
本発明の合成樹脂製操作ボタン類は前述の如き特定の
2種のポリエステル系樹脂材料を選択使用して二重成形
法等により複合成形したもので、 (1)成形品全体が操作ボタン類としての適当な撓み抵
抗を有し、指圧によって変形するようなことがなく、 (2)しかも表面はソフトな感触を有し、 (3)一次成形基体と表面柔軟部分とが強固に融着し
て、長期の使用に対しても剥離し難く、 (4)機械的物性、耐熱性、耐化学薬品性にも優れ、特
に洗剤等に対しても劣化抵抗を有し、 (5)しかし軽量であって、 自動車、事務機器その他の機器、器具等における操作ボ
タン類として好適である。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜5 一次成形品として、図−1に示す形状のキートップの
基体を下記に示す一次樹脂材料(A)を用いて射出成形
し、次いでこれを二次成形用金型に装着し下記に示す二
次樹脂材料(B)を用いてその表面部を図−2に示す如
く、二重成形法により複合成形してワードプロセッサー
用のキートップを作成した。
一次材料 A−1:ポリブチレンテレフタレート樹脂(融点225℃、
曲げ弾性率26000kg/cm2) A−2:ポリブチレンイソフタレートを少量含有するポリ
ブチレンテレフタレート共重合樹脂(融点205℃、曲げ
弾性率26000kg/cm2) A−3:ポリブチレンテレフタレート共重合体(融点185
℃)にガラス繊維を5重量%、ガラスフレームを20重量
%配合した組成物(曲げ弾性率約70000kg/cm2) 二次材料 B−1:ポリエステルエラストマー(融点182℃、曲げ弾
性率720kg/cm2) B−2:ポリエステルエラストマー(融点198℃、曲げ弾
性率1100kg/cm2) 又、実施例1〜5における一次材料と二次材料の組み
合わせ、二次成形樹脂温度は表1に示す通りである。
実施例1〜5の複合成形品は何れも充分な屈曲変形抵
抗を有し(特に実施例3、5のものは屈曲変形抵抗
大)、表面接指部はソフトな感触を与え、外観(変色、
光沢等)も良好であった。又、材料の界面の強制剥離を
試みたが、充分な融着が認められた。
尚、比較のため、一次材料(A)のみ、又は二次材料
(B)のみで一回の成形により図−2の成形品(キート
ップ)を作成したところ、一次材料(A)のみ用いた場
合は剛直でソフトな感触に乏しく、特にA−1の場合は
若干ひけによる変形が認められ、又、A−3の場合は外
観が不良であった。又、二次材料(B)のみで成形した
ものは屈曲抵抗が不十分であった。
【図面の簡単な説明】
図−1は本発明の操作ボタン類の一例(キートップ)と
しての一次成形品の形状を示す図であり、(a)は平面
図、(b)は(a)のX−X線断面図である。 図−2は本発明の操作ボタン類(図−1を基体として二
次成形により複合成形)の一例を示す図であり、(a)
は平面図、(b)は(a)のX−X線断面図である。 1:一次成形部 2:二次成形部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一次材料として熱可塑性ポリエステルを主
    とする樹脂材料を用いて基体を成形し、その表面又は表
    面の一部に、二次成形材料として軟質熱可塑性ポリエス
    テルエラストマーを主とする樹脂材料を用いて二重成形
    又は二色成形法により一体的に複合成形した操作ボタン
    類。
  2. 【請求項2】一次材料を構成する熱可塑性ポリエステル
    を主とする樹脂材料が、曲げ弾性率15000kg/cm2以上で
    ある請求項1記載の操作ボタン類。
  3. 【請求項3】一次材料を構成する熱可塑性ポリエステル
    を主とする樹脂材料が、融点230℃以下である請求項1
    又は2記載の操作ボタン類。
  4. 【請求項4】一次材料を構成する熱可塑性ポリエステル
    がポリアルキレンテレフタレート(アルキレン基の炭素
    数2〜4)又はこれを主体とする共重合体又は混合体で
    ある請求項1〜3の何れか1項記載の操作ボタン類。
  5. 【請求項5】一次材料を構成する熱可塑性樹脂材料が無
    機充填剤を含有するポリエステル樹脂組成物である請求
    項1〜4の何れか1項記載の操作ボタン類。
  6. 【請求項6】二次成形に用いるポリエステルエラストマ
    ーを主とする樹脂材料が、曲げ弾性率10000kg/cm2以下
    である請求項1〜5の何れか1項記載の操作ボタン類。
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