JP2590446Y2 - スイッチ装置 - Google Patents

スイッチ装置

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JP2590446Y2
JP2590446Y2 JP1993050956U JP5095693U JP2590446Y2 JP 2590446 Y2 JP2590446 Y2 JP 2590446Y2 JP 1993050956 U JP1993050956 U JP 1993050956U JP 5095693 U JP5095693 U JP 5095693U JP 2590446 Y2 JP2590446 Y2 JP 2590446Y2
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knob
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、4方向に揺動可能な操
作ノブの押込み操作によって複数個のスイッチ要素をス
イッチング操作する構成のスイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車において、左右のドアに設
けられたアウタミラーの向きをモータで調整するように
した電動ミラーに対して、そのモータを制御するための
スイッチ装置として、次のような構成のものがある(例
えば実願平1−35718号参照)。
【0003】すなわち、スイッチボディに略矩形状をな
す操作ノブを4方向に揺動可能に設けると共に、スイッ
チボディ内部の配線基板に、その操作ノブの操作に基づ
き押圧されてスイッチングされる複数個のスイッチ要素
を設けている。また、操作ノブの中央部に形成した開口
部内に位置させて左右切換用の切換ノブを横方向にスラ
イド可能に設けると共に、上記配線基板上に、その切換
ノブのスライド操作により切り換えられる切換スイッチ
を設けた構成となっている。
【0004】しかして、上記構成において、切換ノブを
スライド操作して切換スイッチをスイッチング操作する
ことにより、左右のミラーの一方を選択し、そして、操
作ノブを揺動操作して複数個のスイッチ要素をスイッチ
ング操作することにより、選択した側のミラーの向きを
上下左右に調整する構成となっている。
【0005】ここで、上記操作ノブによってスイッチン
グされるスイッチ要素は、具体的には図10に示すよう
に6個配置されている。この場合、矩形状をなす操作ノ
ブ1の対向する2箇所のコーナー部に対応した部位に2
個のスイッチ要素2a,2bを配置し、また、操作ノブ
1の残りの2箇所のコーナー部の近傍においてそれぞれ
コーナー部から少し外れた部位に2個ずつのスイッチ要
素2c,2d及び2e,2fを配置している。
【0006】この構成において、操作ノブ1の上用操作
部1aを押込み操作すると、図中上側の2個のスイッチ
要素2a,2cが同時にオンし、これに基づき上下用の
モータが正転されてミラーが上向きに回動され、操作ノ
ブ1の下用操作部1cを押込み操作すると、下側の2個
のスイッチ要素2b,2fが同時にオンし、これに基づ
き上下用のモータが反転されてミラーが下向きに回動さ
れる。また、操作ノブ1の左用操作部1bを押込み操作
すると、左側の2個のスイッチ要素2a,2eが同時に
オンし、これに基づき左右用のモータが正転されてミラ
ーが左向きに回動され、操作ノブ1の右用操作部1dを
押込み操作すると、右側の2個のスイッチ要素2b,2
dが同時にオンし、これに基づき左右用のモータが反転
されてミラーが右向きに回動される。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
ものにおいて、操作ノブ1が斜め押しされた場合、次の
ような不具合がある。すなわち、操作ノブ1の左斜め上
もしくは右斜め下が操作された場合には、スイッチ要素
2aもしくは2bのみがオンされることになるが、この
場合にはモータへの通電路は形成されず、ミラーは動か
ない。ところが、操作ノブ1の右斜め上もしくは左斜め
下が操作された場合には、スイッチ要素2cと隣の組の
スイッチ要素2d、もしくはスイッチ要素2eと隣の組
のスイッチ要素2fが同時にオンされることになり、こ
の場合には、上下用及び左右用の双方のモータが同時に
通電されて、ミラーが斜めに動くことになる。このよう
に、操作ノブ1が斜め押しされた場合には、その操作方
向によってミラーが動いたり、動かなかったりするとい
った違和感があるものであった。
【0008】なお、スイッチ要素の配置としては、従
来、図11に示すように8個の配置も行われていた。こ
のものでは、操作ノブ1の隣り合う各コーナー部間に2
個ずつのスイッチ要素3a,3b、3c,3d、3e,
3f、及び3g,3hを配置している。
【0009】そして、このものにおいて、操作ノブ1の
上用操作部1aを押込み操作した場合には、図中上側の
2個のスイッチ要素3a,3bが同時にオンし、下用操
作部1cを押込み操作した場合には、下側の2個のスイ
ッチ要素3e,3fが同時にオンされる。また、操作ノ
ブ1の左用操作部1bを押込み操作した場合には、左側
の2個のスイッチ要素3c,3dが同時にオンし、右用
操作部1dを押込み操作した場合には、右側の2個のス
イッチ要素3g,3hが同時にオンされる。
【0010】ところが、この図11の場合においても、
操作ノブ1が斜め押しされた場合には、図10の場合と
同様な不具合がある。すなわち、操作ノブ1の左斜め上
もしくは右斜め下が操作された場合には、スイッチ要素
3aと隣の組のスイッチ要素3c、もしくはスイッチ要
素3fと隣の組のスイッチ要素3gがオンされることに
なるが、この場合にはモータへの通電路は形成されず、
ミラーは動かない。ところが、操作ノブ1の右斜め上も
しくは左斜め下が操作された場合には、スイッチ要素3
bと隣の組のスイッチ要素3h、もしくはスイッチ要素
3dと隣の組のスイッチ要素3eが同時にオンされるこ
とになり、この場合には、上下用及び左右用の双方のモ
ータが同時に通電されて、ミラーが斜めに動くことにな
る。
【0011】本考案は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、揺動可能な操作ノブの押込み操作に
よって複数個のスイッチ要素をスイッチング操作するも
のにおいて、操作ノブが斜め押しされた場合の不具合を
解消できるスイッチ装置を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案のスイッチ装置
は、スイッチボディと、4箇所にコーナー部を有すると
共に隣り合った各コーナー部間に操作部を有した略矩形
状をなし、それら4箇所の各操作部の押込み操作に基づ
き4方向に傾動するように前記スイッチボディに揺動可
能に設けられ、操作の解除に伴い中立位置に戻される操
作ノブと、前記スイッチボディ内において前記操作ノブ
の4箇所のコーナー部に対応してそれぞれ2個ずつ設け
られた合計8個のスイッチ要素とを具備し、これら8個
のスイッチ要素は、前記各操作部が押込み操作されるこ
とに基づき、操作された操作部の両側に存する4個ずつ
がオン操作されることにより正常スイッチング動作とす
ることを特徴とするものである。
【0013】
【作用】上記した手段によれば、操作ノブが斜め押しさ
れた場合、コーナー部に配置された2個のスイッチ要素
のみがオン操作されることになり、従来のように隣の組
のスイッチ要素同士が同時にオンされるようなことがな
く、それぞれ同一の条件となる。
【0014】
【実施例】以下、本考案の第1実施例につき図1ないし
図8を参照して説明する。まず図1ないし図4におい
て、略矩形状をなすスイッチボディ11は、内部にこれ
を上下に仕切る仕切り部12が形成され、上面及び下面
は開放されている。スイッチボディ11上部の立上り壁
13には、係合孔14が前後左右の4箇所に形成されて
おり、また、上部が開放された水抜き用開口部15aが
前後の2箇所に形成されていると共に、上部が閉じられ
た水抜き用開口部15bが左右の2箇所に形成されてい
る。
【0015】上記仕切り部12には、略十字状をなす挿
通孔16aを有する案内部16が4隅部に形成されてい
ると共に、水抜き用の切欠凹部17が4箇所に形成され
ている。各案内部16の上部は、仕切り部12の上面よ
り高く形成されている。4箇所の切欠凹部17は、それ
ぞれ上記水抜き用開口部15a,15bと連通してい
る。また、仕切り部12の略中央部には、仕切り部12
の上面よりも高くなる膨出部18が形成され、この膨出
部18に、左右方向に長い挿通孔19が前後の2箇所に
形成されている。
【0016】スイッチボディ11の下部には、基板とし
ての配線基板20が配設されていると共に、この配線基
板20の下方にコネクタ21が設けられている。配線基
板20には、図7に示すように、配線パターン22が設
けられている。また、配線基板20上には、図5に示
す、例えばシリコンゴム製の弾性部材23が配置されて
いる。
【0017】弾性部材23は、全体として矩形枠状をな
していて、上記案内部16の下方に対応した4隅部に、
内面にそれぞれ2個ずつの可動コンタクト24(図6参
照)を有する弾性変形可能なコンタクトホルダ部25を
有している。また、この弾性部材23において、4辺の
うち左右の短辺側の対向する2箇所には、略T字状をな
す緩衝部26が一体に設けられている。
【0018】ここで、図7に示すように、弾性部材23
の4個のコンタクトホルダ部25が有する8個の可動コ
ンタクト24と、配線基板20における配線パターン2
2の固定コンタクトとにより、8個のスイッチ要素27
〜34を構成しており、これら8個のスイッチ要素27
〜34は、図8に示すように、ミラーのモータを操作す
るための操作スイッチ35を構成している。
【0019】スイッチボディ11の上部には、操作ノブ
としての略矩形状をなす第1の操作ノブ36が配設され
ている。この第1の操作ノブ36は、上部側の操作体3
7と、下部側の保持体38との2部材から構成されてい
る。このうち、操作体37には、中央部に矩形状の開口
部39が形成され、左右両側部に係合孔40が形成され
ている。また、操作体37において、4箇所のコーナー
部41a〜41dのうち、隣り合った各コーナー部41
a〜41d間を操作部42a〜42dとしている(図1
参照)。操作体37の上面には、操作部42a〜42d
に対応する部位に操作方向を示す4つの記号や文字が表
示されている。
【0020】これに対して、保持体38の上面には矩形
枠状の環状壁43が形成されていて、この環状壁43の
左右両側部に形成された係合爪44と操作体37の係合
孔40とが係合することにより、操作体37と保持体3
8とが一体化されている。これら、操作体37と保持体
38との間には空間部45が形成されている。
【0021】保持体38の周縁部のうち、前縁部及び後
縁部の左右両側部には突部からなる可変ヒンジ部46が
合計4箇所に形成されていると共に、左縁部及び右縁部
には突部47が2箇所に形成されている。これらのう
ち、4個の可変ヒンジ部46はスイッチボディ11の上
記係合孔14にそれぞれ上下方向に移動可能に挿入さ
れ、また、2個の突部47は水抜き用開口部15bにそ
れぞれ上下方向に移動可能に挿入されている。
【0022】また、保持体38において、環状壁43内
の外周部である前後に位置して水抜き孔48が2箇所に
形成されている。保持体38の中央部には周囲よりも高
くなる膨出部49が形成され、この膨出部49に、スイ
ッチボディ11の挿通孔19と連通する左右方向に長い
挿通孔50が前後の2箇所に形成されている。
【0023】そして、スイッチボディ11における4箇
所の案内部16の挿通孔16aにはプッシュロッド51
が上下方向に移動可能に挿通されている。このプッシュ
ロッド51は、下端部がコンタクトホルダ部25に上方
から当接し、上端部が第1の操作ノブ36における保持
体38の下面に下方から当接している。第1の操作ノブ
36は、各プッシュロッド51を介して各コンタクトホ
ルダ部25の弾性力により中立位置に付勢されていて、
4箇所の操作部42a〜42dの前後左右の押込み操作
に応じて前後左右の4方向へ揺動されるようになってお
り、その揺動方向に応じてプッシュロッド51を介しコ
ンタクトホルダ部25を押圧操作するように構成されて
いる。
【0024】ここで、上記8個のスイッチ要素27〜3
4は、図1に示すように、操作ノブ36の4箇所のコー
ナー部41a〜41dに対応して、それぞれ2個ずつ設
けられていることがわかる。
【0025】第1の操作部36内には左右切換用の第2
の操作ノブ52が配設されている。この第2の操作ノブ
52は、操作体37の開口部39に臨む操作部53と、
開口部39よりも大きな矩形状をなし保持体38の挿通
孔50を上方から覆う庇部54と、上下方向に延びるレ
バー55とを有していて、そのレバー55が、保持体3
8及びスイッチボディ11の後側の挿通孔50,19に
挿通されている。
【0026】レバー55の下端部はコンタクトホルダ5
6に嵌合していて、このコンタクトホルダ56は、上記
配線基板20上の略中央部に左右方向に摺動可能に配設
されている。コンタクトホルダ56には、3個の可動コ
ンタクト57(図7参照)が取り付けられている。これ
ら3個の可動コンタクト57と、配線基板20における
配線パターン22の中央部の固定コンタクトとにより、
3個のスライドスイッチ58〜60を構成しており、こ
れら3個のスイッチ58〜60は、図8に示すように、
左右のミラーのうちの一方を選択するための切換スイッ
チ61を構成している。
【0027】コンタクトホルダ56の前部中央部には、
スプリング62及び節度ピース63が設けられ、スイッ
チボディ11側には、これに対応して節度壁64(図2
参照)が設けられていて、これらスプリング62及び節
度ピース63と節度壁64とにより節度機構65を構成
している。
【0028】しかして、コンタクトホルダ56は、第2
の操作ノブ52により左右方向にスライドされると共
に、節度機構65により左右方向の中央部の中立位置と
左右の作動位置とに保持されるようになっている。ま
た、コンタクトホルダ56が左及び右の作動位置である
摺動終点位置へ移動したときに、このコンタクトホルダ
56の端部が上記弾性部材23の緩衝部26に当接する
ようになっている。
【0029】一方、電気的構成を示す図8において、6
6は左右のミラー(図示せず)のうち左側のミラーの上
下調整用モータ、67は同じく左側のミラーの左右調整
用モータであり、また、68は右側のミラーの上下調整
用モータ、69は同じく右側のミラーの左右調整用モー
タであり、図8に示すように接続されている。なお、図
7において、破線で示された部分は、配線基板20の裏
側において接続されたパターンを示している。
【0030】次に上記構成の作用を説明する。第1及び
第2の操作ノブ36及び52が共に中立位置に保持され
た状態において(図1〜図3参照)、第2の操作ノブ5
2を例えば左方向へスライド操作すると、レバー55を
介してコンタクトホルダ56が左方向へ摺動し、これに
伴い切換スイッチ61の各スライドスイッチ58〜60
が図8中左側へ切り換えられてその状態に保持される。
これにより、左側のミラーのモータ66,67が選択さ
れることになる。
【0031】このとき、コンタクトホルダ56が左側の
摺動終点位置まで移動すると、コンタクトホルダ56の
左端部が弾性部材23の左側の緩衝部26に当接するよ
うになるから、その際の衝突音は緩和されることにな
る。
【0032】第2の操作ノブ52が左側へ操作された状
態で、第1の操作ノブ36の上用の操作部42aを押込
み操作すると、第1の操作ノブ36は、前縁部の可変ヒ
ンジ部46,46を支点にして後側へ傾動し、プッシュ
ロッド51,51を介して後側の2箇所のコンタクトホ
ルダ部25,25が押圧され、後側の4個のスイッチ要
素27〜30がオンされる。すると、図8において、左
側のミラーの上下調整用モータ66に矢印A方向への電
流が流れ、これに伴い左側のミラーが上向きに回動され
る。
【0033】なお、第1の操作ノブ36に対する操作力
を解除すると、第1の操作ノブ36は各コンタクトホル
ダ部25の付勢力により中立位置に復帰すると共に、各
スイッチ要素27〜30はオフ状態となる。
【0034】第1の操作ノブ36の下用の操作部42c
を押込み操作した場合には、第1の操作ノブ36は、後
縁部の可変ヒンジ部46,46を支点にして前側へ傾動
し、プッシュロッド51,51を介して前側の2箇所の
コンタクトホルダ部25,25が押圧され、前側の4個
のスイッチ要素31〜34がオンされる。すると、図8
において、左側のミラーの上下調整用モータ66に矢印
Aとは反対方向への電流が流れ、これに伴い左側のミラ
ーが下向きに回動される。
【0035】また、第1の操作ノブ36の左用の操作部
42bを押込み操作した場合には、第1の操作ノブ36
は、右側の可変ヒンジ部46,46を支点にして左側へ
傾動し、プッシュロッド51,51を介して左側の2箇
所のコンタクトホルダ部25,25が押圧され、左側の
4個のスイッチ要素27,28,31,32がオンされ
る。すると、図8において、左側のミラーの左右調整用
モータ67に矢印A方向への電流が流れ、これに伴い左
側のミラーが左向きに回動される。
【0036】第1の操作ノブ36の右用の操作部42d
を押込み操作した場合には、第1の操作ノブ36は、左
側の可変ヒンジ部46,46を支点にして右側へ傾動
し、プッシュロッド51,51を介して右側の2箇所の
コンタクトホルダ部25,25が押圧され、右側の4個
のスイッチ要素29,30,33,34がオンされる。
すると、図8において、左側のミラーの左右調整用モー
タ67に矢印Aとは反対方向への電流が流れ、これに伴
い左側のミラーが右向きに回動される。
【0037】一方、第1及び第2の操作ノブ36及び5
2が共に中立位置に保持された状態において、第2の操
作ノブ52を上述とは逆の右方向へスライド操作した場
合には、レバー55を介してコンタクトホルダ56が右
方向へ摺動し、これに伴い切換スイッチ61の各スライ
ドスイッチ58〜60が図8中右側へ切り換えられてそ
の状態が保持される。これにより、右側のミラーのモー
タ68,69が選択されることになる。
【0038】このとき、コンタクトホルダ56が右側の
摺動終点位置まで移動すると、前述の場合と同様に、コ
ンタクトホルダ56の右端部が弾性部材23の右側の緩
衝部26に当接するようになるから、その際の衝突音は
緩和されることになる。
【0039】そして、第2の操作ノブ52が右側へ操作
された状態で、第1の操作ノブ36の各操作部42a〜
42dが押込み操作された場合には、前述した左側のミ
ラーの上下調整用モータ66の代わりに右側のミラーの
上下調整用モータ68が選択され、また、左側のミラー
の左右調整用モータ67の代わりに右側のミラーの左右
調整用モータ69が選択される以外は作用が同様である
ので、その説明は省略する。
【0040】ここで、第2の操作ノブ52が左側または
右側へ操作された状態で、第1の操作ノブ36が斜め押
しされた場合、すなわちコーナー部41a〜41dの1
箇所が押圧操作された場合、その操作された部分に対応
する2個ずつのスイッチ要素27,28、31,32、
33,34、29,30がオン操作されることになる
が、どの場合もモータ66〜69への通電回路は形成さ
れず、したがってミラーは動かない。
【0041】一方、上記構成のものにおいて、例えば第
1の操作ノブ36部分に水が掛かり、その水が中央部の
開口部39から内部へ浸入したような場合、その水は、
図2に矢印Bで示すように、第2の操作ノブ52の操作
部53及び庇部54の外面に沿って流れ、第1の操作ノ
ブ36における保持体38にて受けられる。そして、そ
の水は保持体38の外周部側に形成された水抜き孔48
から、スイッチボディ11の仕切り部12上に流れ落
ち、切欠凹部17及び水抜き用開口部15a,15bを
通してスイッチボディ11の外部へ排出されることにな
る。
【0042】また、第1の操作ノブ36の周縁部からス
イッチボディ11内に水が浸入したような場合には、そ
の水は、仕切り部12上に受けられた後、やはり切欠凹
部17及び水抜き用開口部15a,15bを通してスイ
ッチボディ11の外部へ排出されることになる。
【0043】したがって、第1の操作ノブ36部分に水
が掛かったとしても、その水が配線基板20側へ浸入す
ることを確実に防止することができ、ひいては各スイッ
チ要素27〜34、及びスライドスイッチ58〜60側
へ水が浸入することを確実に防止することができる。よ
って、それらスイッチ27〜34、58〜60の接点間
に絶縁不良が生じたり、電蝕が発生したりする不具合を
確実に防止できる。
【0044】上記した第1実施例によれば、第1の操作
ノブ36の操作に基づき操作される8個のスイッチ要素
27〜34は、すべて第1の操作ノブ36のコーナー部
41a〜41dに対応する部位に2個ずつ配置している
から、第1の操作ノブ36が斜め押しされた場合、各コ
ーナー部に配置された2個のスイッチ要素27,28、
31,32、33,34、29,30のみがオン操作さ
れることになり、従来のように隣の組のスイッチ要素同
士が同時にオンされるようなことがない。しかもこの場
合、4個のスイッチ要素がオン操作されない限り正常ス
イッチング動作とはならないから、いずれの場合もモー
タへの通電路は形成されず、ミラーは動かない。したが
って、第1の操作ノブ36がどの方向に斜め押しされた
場合でも同一の条件となるから、操作方向によってミラ
ーが動いたり、動かなかったりするといった違和感を解
消することができる。
【0045】また、このものによれば、通常の操作にお
いて、第1の操作ノブ36の操作部42a〜42dのう
ちの1箇所の操作部を押込み操作した際に、操作された
操作部とは反対側に存する4個のスイッチ要素が中途半
端にオン操作されるという不具合はなく、操作されるべ
き4個のスイッチ要素のみを確実にオンさせることがで
きる。
【0046】図9は本考案の第2実施例を示したもので
あり、上記した第1実施例とは次の点が異なっている。
すなわち、上記第1実施例の場合には、操作スイッチ3
5(8個のスイッチ要素27〜34)及び切換スイッチ
61(スライドスイッチ58〜60)により、各モータ
66〜69を直接通断電制御する、いわゆる直切用の構
成としたものに適用したが、図9の第2実施例の場合に
は、各モータ66〜69を、マイクロコンピュータを備
えたドア用制御回路70を介して制御する構成としてい
る。
【0047】この場合、ドア用制御回路70は、VL、
VR、HL、HRの4つの端子と、B、Eの2つの端子
とのうちの、どの端子間が短絡したかを判別することに
よりどのスイッチ(8個のスイッチ要素27〜34及び
スライドスイッチ58〜60)が操作されたかを判別
し、その判別に基づき、駆動回路71を介して各モータ
66〜69を制御する。
【0048】なお、この第2実施例においては、モータ
66〜69を制御するについて、8個のスイッチ要素2
7〜34のうち、C端子に接続された2個のスイッチ要
素28と33の信号は必要としないため、それら2個の
スイッチ要素28、33は、いわば遊びとなっている。
【0049】このように、本考案のスイッチ装置は、第
1実施例で示した直切用と、第2実施例で示した、マイ
クロコンピュータを用いた、いわば間接用との双方に使
用することができる。
【0050】
【考案の効果】以上の記述にて明らかなように、本考案
によれば、4方向に揺動可能な操作ノブの押込み操作に
よって複数個のスイッチ要素をスイッチング操作するも
のにおいて、8個のスイッチ要素を操作ノブの4箇所の
コーナー部に対応して2個ずつ配置した構成としたの
で、操作ノブが斜め押しされたとしても、従来のように
隣の組のスイッチ要素同士が同時にオンされることがな
く、どの方向に斜め押しされたとしても同一の条件とな
るから、斜め押しされた際の従来の不具合を解消するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す平面図
【図2】図1中イ−イ線に沿う断面図
【図3】図1中ロ−ロ線に沿う断面図
【図4】主要部品の分解斜視図
【図5】弾性部材の平面図
【図6】図5中ハ−ハ線に沿う拡大断面図
【図7】配線基板の平面図
【図8】電気回路図
【図9】本考案の第2実施例を示す図8相当図
【図10】従来構成におけるスイッチ要素の配置図
【図11】異なる従来構成における図10相当図
【符号の説明】
11はスイッチボディ、27〜34はスイッチ要素、3
6は第1の操作ノブ(操作ノブ)、41a〜41dはコ
ーナー部、42a〜42dは操作部である。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチボディと、 4箇所にコーナー部を有すると共に隣り合った各コーナ
    ー部間に操作部を有した略矩形状をなし、それら4箇所
    の各操作部の押込み操作に基づき4方向に傾動するよう
    に前記スイッチボディに揺動可能に設けられ、操作の解
    除に伴い中立位置に戻される操作ノブと、 前記スイッチボディ内において前記操作ノブの4箇所の
    コーナー部に対応してそれぞれ2個ずつ設けられた合計
    8個のスイッチ要素とを具備し、 これら8個のスイッチ要素は、前記各操作部が押込み操
    作されることに基づき、操作された操作部の両側に存す
    る4個ずつがオン操作されることにより正常スイッチン
    グ動作とすることを特徴とするスイッチ装置。
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