JP2590393B2 - Ecrプラズマエッチング加工方法 - Google Patents
Ecrプラズマエッチング加工方法Info
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- JP2590393B2 JP2590393B2 JP4150787A JP15078792A JP2590393B2 JP 2590393 B2 JP2590393 B2 JP 2590393B2 JP 4150787 A JP4150787 A JP 4150787A JP 15078792 A JP15078792 A JP 15078792A JP 2590393 B2 JP2590393 B2 JP 2590393B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic field
- microwave
- plasma etching
- etching method
- pulse
- Prior art date
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- Drying Of Semiconductors (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異方性ECRプラズマ
エッチング加工方法に関する。
エッチング加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のECRプラズマエッチング方法
は、永久磁石を使用して一定磁界(0.0875T)中
で電子が磁力線の周りで円運動をし、その角振動数ωC
とマイクロ波の角振動数ωが一致してECR現象が生
じ、これをエッチング加工に応用している。
は、永久磁石を使用して一定磁界(0.0875T)中
で電子が磁力線の周りで円運動をし、その角振動数ωC
とマイクロ波の角振動数ωが一致してECR現象が生
じ、これをエッチング加工に応用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のECRプラズマ
エッチング加工では、一定磁場中でECR現象を利用し
ているため、プラズマ中のイオン温度が高く、しかもイ
オンエネルギーが低いため、異方性のあるECRプラズ
マエッチング形状が得られなかった。
エッチング加工では、一定磁場中でECR現象を利用し
ているため、プラズマ中のイオン温度が高く、しかもイ
オンエネルギーが低いため、異方性のあるECRプラズ
マエッチング形状が得られなかった。
【0004】ECRプラズマエッチング加工において反
応を誘起するイオン温度を低くすることは、イオン衝撃
によるダメージの低減の点において重要である。イオン
温度を低温化すれば、イオンの方向性が向上できる。イ
オン温度はほぼ中性分子温度に等しいと考えられる。質
量の違う電子とイオンの運動に大きなずれを生じさせ、
したがって磁化プラズマ中では常に荷電分離した状態と
なり、荷電分離がもたらす電界によって、電子とイオン
が結合された状態で、この電界が速やかに中和されず、
磁界との相互作用などにより荷電分離が進行する場合、
プラズマが不安定となり、イオンを加熱する主原因とな
る。
応を誘起するイオン温度を低くすることは、イオン衝撃
によるダメージの低減の点において重要である。イオン
温度を低温化すれば、イオンの方向性が向上できる。イ
オン温度はほぼ中性分子温度に等しいと考えられる。質
量の違う電子とイオンの運動に大きなずれを生じさせ、
したがって磁化プラズマ中では常に荷電分離した状態と
なり、荷電分離がもたらす電界によって、電子とイオン
が結合された状態で、この電界が速やかに中和されず、
磁界との相互作用などにより荷電分離が進行する場合、
プラズマが不安定となり、イオンを加熱する主原因とな
る。
【0005】本発明はこの欠点を改良し、プラズマを安
定させ、異方性エッチング処理を可能にするものであ
る。
定させ、異方性エッチング処理を可能にするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子サイクロ
トロン共鳴(ECR)現象を利用したECRプラズマエ
ッチング加工方法において、マイクロ波の進行方向と平
行に0.08T以上のパルス磁界を与え、しかもイオン
源に対してマイクロ波の進行方向と直角方向に0.08
T以上のパルス磁界を与えてプラズマMHDを安定化さ
せて加工するECRプラズマエッチング加工方法であ
る。本発明は又、ECRプラズマエッチング加工方法に
おいて、マイクロ波の進行方向と平行に0.08T以上
のパルス磁界を与え、しかもイオン源に対してマイクロ
波の進行方向と直角方向にパルス幅0.01〜500m
sのパルス電流をコイルに通電してパルス磁界を与え、
プラズマMHDを安定化させて加工するECRプラズマ
エッチング加工方法である。すなわち、マイクロ波の進
行方向と平行に0.08T以上のパルス磁界を与えるこ
とにより、パルスオンタイム時の瞬時には平均して従来
の一定磁界の0.0875Tを越える磁界が生じ、しか
もイオン源に対してマイクロ波の進行方向と直角方向に
0.08T以上のパルス磁界を与えることにより、後出
の図2におけるNからSへの磁力線に沿ってマイクロ波
電界の電子が回転し、マイクロ波管の中心部へと移動す
る。この際、電子は管の内部に存在するガス分子に衝突
してイオン化させ、電子とイオンのプラズマ状態を形成
する。すなわち、この電子、イオンは管の中心方向に集
まるため、それらの管内における分散率は低く、かつ緻
密となり、電子が分子に衝突するための移動距離は小さ
く、管の中央部に集まっている磁束に対する電子、イオ
ンの旋回曲率と速度は小さくなり、方向が真直となっ
て、異方性処理効果が大となり、試料の裏面への回り込
みがなく、正確な加工ができる。又、イオン源に対して
マイクロ波の進行方向と直角方向に0.08T以上のパ
ルス磁界を与えることにより、電子、イオンの旋回曲率
と速度が小さいためプラズマ状態が安定化し、イオン温
度を低温化させることができた。その結果、正確なエッ
チング加工を高速に行うことができる。又、平行パルス
磁界のパルス幅を大きくすることにより、イオンのまわ
り込みが多くなり、側面エッチングも効率良くできる。
又、マイクロ波の進行方向と直角方向に与えるパルス磁
界のパルス幅は0.01ms未満で共鳴吸収させるには
極めて高い電圧を印加し 、磁界を発生させなければなら
ず、現状の技術ではむずかしい。500msを超えるパ
ルス幅では電子、イオンの旋回曲率が大きくなり、荷電
分離が進行してイオン温度が高くなり、発明の効果が得
られない。
トロン共鳴(ECR)現象を利用したECRプラズマエ
ッチング加工方法において、マイクロ波の進行方向と平
行に0.08T以上のパルス磁界を与え、しかもイオン
源に対してマイクロ波の進行方向と直角方向に0.08
T以上のパルス磁界を与えてプラズマMHDを安定化さ
せて加工するECRプラズマエッチング加工方法であ
る。本発明は又、ECRプラズマエッチング加工方法に
おいて、マイクロ波の進行方向と平行に0.08T以上
のパルス磁界を与え、しかもイオン源に対してマイクロ
波の進行方向と直角方向にパルス幅0.01〜500m
sのパルス電流をコイルに通電してパルス磁界を与え、
プラズマMHDを安定化させて加工するECRプラズマ
エッチング加工方法である。すなわち、マイクロ波の進
行方向と平行に0.08T以上のパルス磁界を与えるこ
とにより、パルスオンタイム時の瞬時には平均して従来
の一定磁界の0.0875Tを越える磁界が生じ、しか
もイオン源に対してマイクロ波の進行方向と直角方向に
0.08T以上のパルス磁界を与えることにより、後出
の図2におけるNからSへの磁力線に沿ってマイクロ波
電界の電子が回転し、マイクロ波管の中心部へと移動す
る。この際、電子は管の内部に存在するガス分子に衝突
してイオン化させ、電子とイオンのプラズマ状態を形成
する。すなわち、この電子、イオンは管の中心方向に集
まるため、それらの管内における分散率は低く、かつ緻
密となり、電子が分子に衝突するための移動距離は小さ
く、管の中央部に集まっている磁束に対する電子、イオ
ンの旋回曲率と速度は小さくなり、方向が真直となっ
て、異方性処理効果が大となり、試料の裏面への回り込
みがなく、正確な加工ができる。又、イオン源に対して
マイクロ波の進行方向と直角方向に0.08T以上のパ
ルス磁界を与えることにより、電子、イオンの旋回曲率
と速度が小さいためプラズマ状態が安定化し、イオン温
度を低温化させることができた。その結果、正確なエッ
チング加工を高速に行うことができる。又、平行パルス
磁界のパルス幅を大きくすることにより、イオンのまわ
り込みが多くなり、側面エッチングも効率良くできる。
又、マイクロ波の進行方向と直角方向に与えるパルス磁
界のパルス幅は0.01ms未満で共鳴吸収させるには
極めて高い電圧を印加し 、磁界を発生させなければなら
ず、現状の技術ではむずかしい。500msを超えるパ
ルス幅では電子、イオンの旋回曲率が大きくなり、荷電
分離が進行してイオン温度が高くなり、発明の効果が得
られない。
【0007】
【実施例】実施例を図面に基づいて説明する。
【0008】図1、図2において、1は被加工材で、2
はマイクロ波の進行方向に平行なパルス磁界を発生させ
るコイル、3はイオン源においてマイクロ波の進行方向
に垂直なパルス磁界を発生させるコイル、4はヨーク、
5はイオン源であり、6は2.45GHzのマイクロ波
の進行方向を示す。7は反応ガス導入口で8は排気系で
ある。イオン引出し電源としてDC200〜1000V
を与える。
はマイクロ波の進行方向に平行なパルス磁界を発生させ
るコイル、3はイオン源においてマイクロ波の進行方向
に垂直なパルス磁界を発生させるコイル、4はヨーク、
5はイオン源であり、6は2.45GHzのマイクロ波
の進行方向を示す。7は反応ガス導入口で8は排気系で
ある。イオン引出し電源としてDC200〜1000V
を与える。
【0009】次に具体的な加工例について説明する。例
えば多結晶Siを被加工材とした場合、エッチングガス
としてCF4+O2を流し、0.05Torrの雰囲気中
で高電離プラズマを生成させるため、マイクロ波の進行
方向に平均磁界0.0875Tとなるパルス磁界を与え
た。さらにイオン濃度を低温化させるための閉じ込め磁
場として、コイル3に平均磁界0.0875以上0.1
2Tの磁界を与えた。その結果、0.86μm/min
の高速エッチングを行うことができた。従来の方法の4
倍以上のエッチング速度が得られ、従来のまわり込み角
15°に対して0.1°であり、極めて優れた異方性が
得られた。この時のパルス幅条件と結果を表1〜4に示
す。又、被加工材として、Si3N4、SiO2、Al2O
3についても加工をしたところ、パルス磁界によりイオ
ン温度の低温度化と異方性エッチングが可能であること
がわかった。これらについても表1に併記する。なお、
まわり込み角とは、図3に示す如く、試料側面のエッチ
ングによるへこみ角度θを示す。
えば多結晶Siを被加工材とした場合、エッチングガス
としてCF4+O2を流し、0.05Torrの雰囲気中
で高電離プラズマを生成させるため、マイクロ波の進行
方向に平均磁界0.0875Tとなるパルス磁界を与え
た。さらにイオン濃度を低温化させるための閉じ込め磁
場として、コイル3に平均磁界0.0875以上0.1
2Tの磁界を与えた。その結果、0.86μm/min
の高速エッチングを行うことができた。従来の方法の4
倍以上のエッチング速度が得られ、従来のまわり込み角
15°に対して0.1°であり、極めて優れた異方性が
得られた。この時のパルス幅条件と結果を表1〜4に示
す。又、被加工材として、Si3N4、SiO2、Al2O
3についても加工をしたところ、パルス磁界によりイオ
ン温度の低温度化と異方性エッチングが可能であること
がわかった。これらについても表1に併記する。なお、
まわり込み角とは、図3に示す如く、試料側面のエッチ
ングによるへこみ角度θを示す。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】
【表3】
【0013】
【表4】
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、パルス磁界のτONを種
々変えることによりプラズマ閉じ込めも効率良くなり、
その上イオン温度が低下し、さらに平行パルス磁界によ
り異方性エッチングを行うことができる。超LSIの加
工精度においても、高異方性、低損傷のエッチング加工
を施すことができる。
々変えることによりプラズマ閉じ込めも効率良くなり、
その上イオン温度が低下し、さらに平行パルス磁界によ
り異方性エッチングを行うことができる。超LSIの加
工精度においても、高異方性、低損傷のエッチング加工
を施すことができる。
【図1】本発明を実施する装置の説明図である。
【図2】図1のA−A’断面図である。
【図3】まわり込み角θの説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 999999999 大場 章 埼玉県朝霞市宮戸3丁目12番89号 (72)発明者 大場 和夫 埼玉県東村山市松葉町4丁目2番3号 (72)発明者 嶋 好範 神奈川県川崎市麻生区王禅寺768番地15 (72)発明者 大場 章 埼玉県朝霧市浜崎1丁目9番地の3− 205 (56)参考文献 特開 昭63−79986(JP,A) 特開 平2−77123(JP,A) 特開 平2−312227(JP,A) 特開 平2−22486(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】 電子サイクロトロン共鳴(ECR)現象
を利用したECRプラズマエッチング加工方法におい
て、マイクロ波の進行方向と平行に0.08T以上のパ
ルス磁界を与え、しかもイオン源に対してマイクロ波の
進行方向と直角方向に0.08T以上のパルス磁界を与
えてプラズマMHDを安定化させて加工することを特徴
とするECRプラズマエッチング加工方法。 - 【請求項2】 ECRプラズマエッチング加工方法にお
いて、マイクロ波の進行方向と平行に0.08T以上の
パルス磁界を与え、しかもイオン源に対してマイクロ波
の進行方向と直角方向にパルス幅0.01〜500ms
のパルス電流をコイルに通電してパルス磁界を与え、プ
ラズマMHDを安定化させて加工することを特徴とする
ECRプラズマエッチング加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4150787A JP2590393B2 (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | Ecrプラズマエッチング加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4150787A JP2590393B2 (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | Ecrプラズマエッチング加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05339761A JPH05339761A (ja) | 1993-12-21 |
JP2590393B2 true JP2590393B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=15504428
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4150787A Expired - Lifetime JP2590393B2 (ja) | 1992-06-10 | 1992-06-10 | Ecrプラズマエッチング加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2590393B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6566272B2 (en) | 1999-07-23 | 2003-05-20 | Applied Materials Inc. | Method for providing pulsed plasma during a portion of a semiconductor wafer process |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6379986A (ja) * | 1986-09-25 | 1988-04-09 | Canon Inc | プラズマ制御装置 |
JP2679816B2 (ja) * | 1988-06-24 | 1997-11-19 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ処理方法 |
JPH0222486A (ja) * | 1988-07-12 | 1990-01-25 | Anelva Corp | マイクロ波プラズマ処理装置 |
JP2972227B2 (ja) * | 1989-05-29 | 1999-11-08 | 株式会社日立製作所 | プラズマ処理方法及び装置 |
-
1992
- 1992-06-10 JP JP4150787A patent/JP2590393B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05339761A (ja) | 1993-12-21 |
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