JP2709162B2 - マイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents
マイクロ波プラズマ処理装置Info
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- JP2709162B2 JP2709162B2 JP1295084A JP29508489A JP2709162B2 JP 2709162 B2 JP2709162 B2 JP 2709162B2 JP 1295084 A JP1295084 A JP 1295084A JP 29508489 A JP29508489 A JP 29508489A JP 2709162 B2 JP2709162 B2 JP 2709162B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体デバイス製造工程における半導体基板
のドライエッチング処理や、プラズマCVD処理などを行
うプラズマ処理装置に係り、特に高密度かつ均一なプラ
ズマを形成するに好適なマイクロ波プラズマ処理装置に
関するものである。
のドライエッチング処理や、プラズマCVD処理などを行
うプラズマ処理装置に係り、特に高密度かつ均一なプラ
ズマを形成するに好適なマイクロ波プラズマ処理装置に
関するものである。
半導体デバイスのプラズマ処理装置は、例えばドライ
エッチング処理においては真空雰囲気としたプラズマ処
理室(以下、単に処理室と略称する)に処理ガスを導入
してプラズマを形成し、処理ガスの電離や解離過程によ
って化学的に反応性の高いイオンやラジカル(中性活性
種)を生成して、これらの活性粒子が物理的あるいは化
学的に作用して半導体基板上の被処理膜の所望部分をエ
ッチング除去してデバイスパターンを形成するものであ
る。このような装置で、マスクパターンに忠実な、いわ
ゆるサイドエッチングの少ないエッチング処理を実現す
るためには、イオンやラジカルの運動の指向性を増大す
る為に低圧力で処理する必要がある。
エッチング処理においては真空雰囲気としたプラズマ処
理室(以下、単に処理室と略称する)に処理ガスを導入
してプラズマを形成し、処理ガスの電離や解離過程によ
って化学的に反応性の高いイオンやラジカル(中性活性
種)を生成して、これらの活性粒子が物理的あるいは化
学的に作用して半導体基板上の被処理膜の所望部分をエ
ッチング除去してデバイスパターンを形成するものであ
る。このような装置で、マスクパターンに忠実な、いわ
ゆるサイドエッチングの少ないエッチング処理を実現す
るためには、イオンやラジカルの運動の指向性を増大す
る為に低圧力で処理する必要がある。
また、処理速度の向上を図るためにはイオンやラジカ
ルの濃度を高める必要があり、このため低い処理ガス圧
力で高密度のプラズマを形成する必要が有る。
ルの濃度を高める必要があり、このため低い処理ガス圧
力で高密度のプラズマを形成する必要が有る。
こうした必要性に応えるための技術の一つとして、マ
イクロ波を用いたプラズマ発生方式が有る。
イクロ波を用いたプラズマ発生方式が有る。
マイクロ波を用いてプラズマを発生させる従来技術で
は、処理ガスが低圧に保たれている処理室にマイクロ波
を導入しても、マイクロ波の電界強度が十分でないため
プラズマ中の電子に十分なエネルギが供給されず、また
低圧であるため電子のガス分子との衝突周波数が低いの
で効率良くプラズマを発生させることが困難である。こ
のため、マイクロ波を用いたプラズマ発生方式では、低
いガス圧力で高密度プラズマを得るために、例えば特開
昭63−103088号公報に記載のように、マイクロ波を処理
室に導入する直前で空洞共振器によりその電磁界強度を
強め、これを空洞共振器の処理室側の端面に設けたスロ
ットを介して処理室に導入して、高密度プラズマを形成
するようにしたマイクロ波プラズマ処理装置が公知であ
る。
は、処理ガスが低圧に保たれている処理室にマイクロ波
を導入しても、マイクロ波の電界強度が十分でないため
プラズマ中の電子に十分なエネルギが供給されず、また
低圧であるため電子のガス分子との衝突周波数が低いの
で効率良くプラズマを発生させることが困難である。こ
のため、マイクロ波を用いたプラズマ発生方式では、低
いガス圧力で高密度プラズマを得るために、例えば特開
昭63−103088号公報に記載のように、マイクロ波を処理
室に導入する直前で空洞共振器によりその電磁界強度を
強め、これを空洞共振器の処理室側の端面に設けたスロ
ットを介して処理室に導入して、高密度プラズマを形成
するようにしたマイクロ波プラズマ処理装置が公知であ
る。
マイクロ波プラズマ処理の対象物である半導体基板
は、生産性向上のために大口径化される傾向にあり、15
0φ,200φのものが実用されている。
は、生産性向上のために大口径化される傾向にあり、15
0φ,200φのものが実用されている。
このように大口径の半導体基板をプラズマ処理するに
は、大口径プラズマを形成する必要が有る。
は、大口径プラズマを形成する必要が有る。
しかし、前述の従来技術においては大口径プラズマを
高密度、かつ均一に安定形成するという点に配慮がされ
ておらず、φ200mm以上の大口径半導体基板を高速かつ
均一にしかも安定にプラズマ処理することが難しいとい
う問題があった。
高密度、かつ均一に安定形成するという点に配慮がされ
ておらず、φ200mm以上の大口径半導体基板を高速かつ
均一にしかも安定にプラズマ処理することが難しいとい
う問題があった。
また、大口径の半導体基板に対しては、プラズマ密度
が低下するためにイオン量が低下し、ドライエッチング
処理においてはサイドエッチングの少ない異方性エッチ
ングを達成し難いという問題があった。
が低下するためにイオン量が低下し、ドライエッチング
処理においてはサイドエッチングの少ない異方性エッチ
ングを達成し難いという問題があった。
上記のような問題を生じている原因について、次に述
べる。
べる。
従来技術においては、プラズマ処理の均一性を±15%
以下で達成しようとすると、空洞共振器の軸心を中心と
して同心円状に配設されたスロットの前記軸心から最も
遠い開口端を結ぶ円の径(以下、最外周径という)をD
とし、半導体基板を載置する電極とスロットとの距離
(電極間隔)をHとして、D≒(1〜3)Hの範囲で処
理室を構成する必要があった。その為、大口径プラズマ
を得るためにはスロットの最外周径Dを大きく取る必要
がある。
以下で達成しようとすると、空洞共振器の軸心を中心と
して同心円状に配設されたスロットの前記軸心から最も
遠い開口端を結ぶ円の径(以下、最外周径という)をD
とし、半導体基板を載置する電極とスロットとの距離
(電極間隔)をHとして、D≒(1〜3)Hの範囲で処
理室を構成する必要があった。その為、大口径プラズマ
を得るためにはスロットの最外周径Dを大きく取る必要
がある。
そのため、処理の均一性を確保するためには、必然的
に電極間隔Hを増大せざるを得なかった。
に電極間隔Hを増大せざるを得なかった。
しかし、電極間隔Hが増大すると、プラズマ中の電子
やイオンの処理室内壁への損失が増大する。この為、半
導体基板近傍のプラズマ密度が低下するのみならず、処
理室の半径方向にプラズマ密度が低下して半導体基板近
傍のプラズマ密度分布が不均一となる。
やイオンの処理室内壁への損失が増大する。この為、半
導体基板近傍のプラズマ密度が低下するのみならず、処
理室の半径方向にプラズマ密度が低下して半導体基板近
傍のプラズマ密度分布が不均一となる。
その上、スロットの最外周径Dが大きくなることによ
って、スロットから放射されるマイクロ波の電界強度が
弱くなるために、プラズマが安定に形成できなくなる。
って、スロットから放射されるマイクロ波の電界強度が
弱くなるために、プラズマが安定に形成できなくなる。
こうした理由により、従来においては大口径のプラズ
マを高密度で、均一に、しかも安定した状態で形成する
ことが出来なかった。
マを高密度で、均一に、しかも安定した状態で形成する
ことが出来なかった。
本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので、大口径
のプラズマを高密度,かつ均一に、しかも安定した状態
で形成して、大口径半導体基板を高速かつ均一に処理し
得るマイクロ波プラズマ処理装置を提供することを目的
とする。
のプラズマを高密度,かつ均一に、しかも安定した状態
で形成して、大口径半導体基板を高速かつ均一に処理し
得るマイクロ波プラズマ処理装置を提供することを目的
とする。
上記の目的は、プラズマ処理装置と、該プラズマ処理
装置にマイクロ波を導入する手段と、前記プラズマ処理
室に処理ガスを供給する装置と、前記プラズマ処理室内
を真空に排気する手段とよりなるプラズマ処理装置にお
いて、前記プラズマ処理室へマイクロ波を放射する放射
部と、前記プラズマ処理室の内壁面に、その円周方向お
よび軸方向に、互いに隣接する磁極が逆極性になる磁場
を形成する複数の磁極を配置した磁場形成手段とを備
え、該磁場形成手段により形成される磁場と前記プラズ
マ処理室へ放射されたマイクロ波の関係が、前記プラズ
マ処理室の内壁面近傍で電子サイクロトロン共鳴条件を
満たすように設定することにより達成される。
装置にマイクロ波を導入する手段と、前記プラズマ処理
室に処理ガスを供給する装置と、前記プラズマ処理室内
を真空に排気する手段とよりなるプラズマ処理装置にお
いて、前記プラズマ処理室へマイクロ波を放射する放射
部と、前記プラズマ処理室の内壁面に、その円周方向お
よび軸方向に、互いに隣接する磁極が逆極性になる磁場
を形成する複数の磁極を配置した磁場形成手段とを備
え、該磁場形成手段により形成される磁場と前記プラズ
マ処理室へ放射されたマイクロ波の関係が、前記プラズ
マ処理室の内壁面近傍で電子サイクロトロン共鳴条件を
満たすように設定することにより達成される。
また、マイクロ波を放射する放射部にスロットが形成
されていることが望ましい。
されていることが望ましい。
さらに、前記スロットの近傍に前記磁場形成手段によ
る磁場が形成されることが望ましい。
る磁場が形成されることが望ましい。
プラズマ中の電子やイオン等の荷電粒子は、磁場が存
在すると荷電粒子の運動方向と磁場の方向に垂直な方向
にローレンツカを受けるので、磁力線の回りにサイクロ
トロン運動を行う。したがって、プラズマ処理室内壁に
並行する磁場を形成することによって、プラズマから処
理室内壁に向かって運動する荷電粒子は、磁束密度の大
きさに反比例した半径でサイクロトロン運動を行うの
で、荷電粒子の処理室内壁への拡散損失が抑制される。
在すると荷電粒子の運動方向と磁場の方向に垂直な方向
にローレンツカを受けるので、磁力線の回りにサイクロ
トロン運動を行う。したがって、プラズマ処理室内壁に
並行する磁場を形成することによって、プラズマから処
理室内壁に向かって運動する荷電粒子は、磁束密度の大
きさに反比例した半径でサイクロトロン運動を行うの
で、荷電粒子の処理室内壁への拡散損失が抑制される。
前述の構成の如く、隣接磁極の極性が反対であると、
一つの磁極から出た磁力線は処理室内部に深く進入する
ことなく、処理室内壁に沿って隣接磁極に流入する。こ
のため、処理室内壁近傍には該内壁と並行する強い磁場
が形成され、かつ、処理室内の中央部付近に形成される
磁場は磁束密度の小さい磁場となる。
一つの磁極から出た磁力線は処理室内部に深く進入する
ことなく、処理室内壁に沿って隣接磁極に流入する。こ
のため、処理室内壁近傍には該内壁と並行する強い磁場
が形成され、かつ、処理室内の中央部付近に形成される
磁場は磁束密度の小さい磁場となる。
これにより、処理室内の中央部付近においてはプラズ
マ中の荷電粒子の拡散抑制効果が小さいので、スロット
近傍のスロット開口領域と非開口領域のプラズマ密度の
疎密分布は、半導体基板近傍に至るまでに拡散によって
均等化される。
マ中の荷電粒子の拡散抑制効果が小さいので、スロット
近傍のスロット開口領域と非開口領域のプラズマ密度の
疎密分布は、半導体基板近傍に至るまでに拡散によって
均等化される。
また、処理室内壁近傍では、内壁に並行する磁場によ
り荷電粒子の処理室内壁への損失が抑制される。
り荷電粒子の処理室内壁への損失が抑制される。
これにより、大口径プラズマを得るためのスロットの
最外周径Dや電極間隔を広くとっても、処理室の半径方
向のプラズマ密度の低下が緩和されるので、大口径の均
一なプラズマを形成し得る。
最外周径Dや電極間隔を広くとっても、処理室の半径方
向のプラズマ密度の低下が緩和されるので、大口径の均
一なプラズマを形成し得る。
さらに、荷電粒子の損失が抑制される為にプラズマは
高密度で維持することができる。
高密度で維持することができる。
また、処理室内の各磁極位置における磁束密度が、電
子サイクロトロン共鳴(ECR)条件を満足する(マイク
ロ波周波数が2.45GHzの場合、磁束密度875G)と、この
位置で電子のサイクロトロン周波数とマイクロ波の周波
数とが一致して電子のサイクロトロン共鳴現象が誘起さ
れるので、マイクロ波のエネルギが効率良く電子に吸収
され、プラズマを安定した状態で形成し得る。
子サイクロトロン共鳴(ECR)条件を満足する(マイク
ロ波周波数が2.45GHzの場合、磁束密度875G)と、この
位置で電子のサイクロトロン周波数とマイクロ波の周波
数とが一致して電子のサイクロトロン共鳴現象が誘起さ
れるので、マイクロ波のエネルギが効率良く電子に吸収
され、プラズマを安定した状態で形成し得る。
次に、第1図乃至第6図を参照して第1の実施例を説
明する。
明する。
第1図は、本発明によるマイクロ波プラズマ処理装置
の第1の実施例を示す縦断面図である。第2図、第3図
および第4図は、それぞれ第1図における空洞共振器1
のAA断面図、処理室のBB断面図およびCC断面図である。
第1図において、空洞共振器1には導波管2を介して2.
45GHzのマイクロ波発生器であるマグネトロン3が取り
付けられる。空洞共振器1はある特定の共振モードにな
るように設計されており、円形空洞共振器がTM01モード
の場合、スロット4は、第2図に示す様に電界を横切る
方向に同心円弧状に構成する。
の第1の実施例を示す縦断面図である。第2図、第3図
および第4図は、それぞれ第1図における空洞共振器1
のAA断面図、処理室のBB断面図およびCC断面図である。
第1図において、空洞共振器1には導波管2を介して2.
45GHzのマイクロ波発生器であるマグネトロン3が取り
付けられる。空洞共振器1はある特定の共振モードにな
るように設計されており、円形空洞共振器がTM01モード
の場合、スロット4は、第2図に示す様に電界を横切る
方向に同心円弧状に構成する。
第1図の空洞共振器1は、石英またはアルミナなどの
誘電体から成るマイクロ波透過窓5を介して、スロット
4を設けた面で処理室6に接続され、大気圧下の空洞共
振器1と真空雰囲気下の処理室6とがマイクロ波透過窓
5を隔てて分離される。
誘電体から成るマイクロ波透過窓5を介して、スロット
4を設けた面で処理室6に接続され、大気圧下の空洞共
振器1と真空雰囲気下の処理室6とがマイクロ波透過窓
5を隔てて分離される。
処理室6の側面には、大気側に永久磁石7,8,9が配設
され、これら永久磁石の外周側には透磁率の高い材料か
ら成るヨーク10,11が設置される。ここで、永久磁石7,
8,9の磁極は処理室内壁側でそれぞれN,S,Nと隣り合う極
性が逆極性となるように配置される。したがって、磁界
は磁力線12で示す様に形成される。
され、これら永久磁石の外周側には透磁率の高い材料か
ら成るヨーク10,11が設置される。ここで、永久磁石7,
8,9の磁極は処理室内壁側でそれぞれN,S,Nと隣り合う極
性が逆極性となるように配置される。したがって、磁界
は磁力線12で示す様に形成される。
また、永久磁石7、および同8,9の処理室横断面にお
ける配置は、それぞれ第3図および第4図に示す様に偶
数個配置されており、互いに隣り合う磁石は極性が逆極
性となっている。したがって、処理室6の横断面におい
ては、磁界は磁力線13および14で示す様に多重磁極のカ
スプ磁場が形成される。ここで、永久磁石7,8,9は、処
理室内の各磁極位置で磁束密度が875GのECR条件になる
ような残留磁束密度の高い磁石で構成される。
ける配置は、それぞれ第3図および第4図に示す様に偶
数個配置されており、互いに隣り合う磁石は極性が逆極
性となっている。したがって、処理室6の横断面におい
ては、磁界は磁力線13および14で示す様に多重磁極のカ
スプ磁場が形成される。ここで、永久磁石7,8,9は、処
理室内の各磁極位置で磁束密度が875GのECR条件になる
ような残留磁束密度の高い磁石で構成される。
第1図の処理室6の内部には下部電極15が絶縁体16に
よりアース電位に対して電気的に絶縁されて設置され、
絶縁体16はアース電位の金属性カバー17で覆われてい
る。この下部電極15には高周波電源18が接続され、プラ
ズマ処理される半導体基板19は下部電極15上に載置され
る。また、処理室6には図示しないガス供給装置が接続
されており、ガス供給ノズル20より処理ガスが供給さ
れ、供給された処理ガスは反応したのち排気口21から図
示しない排気装置により排気される。この際、処理室6
の圧力は、図示しない圧力調整装置により所定の圧力に
制御される。
よりアース電位に対して電気的に絶縁されて設置され、
絶縁体16はアース電位の金属性カバー17で覆われてい
る。この下部電極15には高周波電源18が接続され、プラ
ズマ処理される半導体基板19は下部電極15上に載置され
る。また、処理室6には図示しないガス供給装置が接続
されており、ガス供給ノズル20より処理ガスが供給さ
れ、供給された処理ガスは反応したのち排気口21から図
示しない排気装置により排気される。この際、処理室6
の圧力は、図示しない圧力調整装置により所定の圧力に
制御される。
上記の構成により、半導体基板19をドライエッチング
処理する場合の動作について説明する。
処理する場合の動作について説明する。
Al合金膜をドライエッチング処理する場合は、処理ガ
スとして例えばCl2+BCl3が用いられ、ガス供給ノズル2
0から処理室6内に供給するとともに、該処理室6内を
所定の圧力100〜10-2Paに制御する。続いてマグネトロ
ン3から2.45GHzのマイクロ波を発生させ、導波管2を
経て空洞共振器1に導入する。空洞共振器1に導入され
たマイクロ波は、例えばTM01モードで共振してその電磁
界が強められ、スロット4から処理室6に放射され、こ
れにより処理室6内にプラズマが形成される。
スとして例えばCl2+BCl3が用いられ、ガス供給ノズル2
0から処理室6内に供給するとともに、該処理室6内を
所定の圧力100〜10-2Paに制御する。続いてマグネトロ
ン3から2.45GHzのマイクロ波を発生させ、導波管2を
経て空洞共振器1に導入する。空洞共振器1に導入され
たマイクロ波は、例えばTM01モードで共振してその電磁
界が強められ、スロット4から処理室6に放射され、こ
れにより処理室6内にプラズマが形成される。
プラズマ中の荷電粒子、特にイオンに比べて2桁高い
熱速度で運動する電子は、第1図および第3図、第4図
に示す磁力線12,13,14に捕捉されてサイクロトロン運動
を行うので、電子のマイクロ波透過窓5、処理室6内壁
への損失が抑制される。これにより、処理室内のプラズ
マは高密度に維持される。
熱速度で運動する電子は、第1図および第3図、第4図
に示す磁力線12,13,14に捕捉されてサイクロトロン運動
を行うので、電子のマイクロ波透過窓5、処理室6内壁
への損失が抑制される。これにより、処理室内のプラズ
マは高密度に維持される。
従って、大口径プラズマを得るためにマイクロ波透過
窓5から電極15までの距離Hを広くとっても、半導体基
板近傍のプラズマ密度は高密度に維持できるのみなら
ず、荷電粒子の処理室内壁への損失が抑制され、処理室
半径方向のプラズマ密度の低下が緩和されるので半導体
基板近傍のプラズマ密度の分布が均一となる。
窓5から電極15までの距離Hを広くとっても、半導体基
板近傍のプラズマ密度は高密度に維持できるのみなら
ず、荷電粒子の処理室内壁への損失が抑制され、処理室
半径方向のプラズマ密度の低下が緩和されるので半導体
基板近傍のプラズマ密度の分布が均一となる。
また、処理室内の各磁極位置で電子サイクロトロン共
鳴現象を利用することにより、プラズマを安定した状態
で形成できる。
鳴現象を利用することにより、プラズマを安定した状態
で形成できる。
第5図は、前記の距離H(第1図参照)と電極流入イ
オン電流密度との関係を示す図表である。
オン電流密度との関係を示す図表である。
黒丸を実線で繋いだカーブは本実施例における実測値
である。
である。
また、本実施例の装置から永久磁石7,8,9を取り外し
て従来例と同様の状態とした場合の実測値は白丸を鎖線
で繋いだカーブとなる。
て従来例と同様の状態とした場合の実測値は白丸を鎖線
で繋いだカーブとなる。
本例によれば、半導体基板近傍のプラズマ密度を高く
維持できるので、イオン電流密度が高く、特に距離Hが
100〜150mmの広い時に2〜3倍と高密度プラズマの維持
に効果が大きい。
維持できるので、イオン電流密度が高く、特に距離Hが
100〜150mmの広い時に2〜3倍と高密度プラズマの維持
に効果が大きい。
第6図は、電極中心からの距離と電極流入イオン電流
密度との関係を示した図表であり、黒丸を繋いだ実線は
本実施例、白丸を繋いだ鎖線は前記の永久磁石7,8,9を
取り外した従来例相当の装置における実測値である。本
実施例におけるイオン電流密度分布は、イオン電流密度
の絶対量が多いのみならず、電極周辺部におけるイオン
電流密度の低下が抑制されるので、φ200mmの大口径電
極においても高い均一性を達成することができる。
密度との関係を示した図表であり、黒丸を繋いだ実線は
本実施例、白丸を繋いだ鎖線は前記の永久磁石7,8,9を
取り外した従来例相当の装置における実測値である。本
実施例におけるイオン電流密度分布は、イオン電流密度
の絶対量が多いのみならず、電極周辺部におけるイオン
電流密度の低下が抑制されるので、φ200mmの大口径電
極においても高い均一性を達成することができる。
本実施例によれば、200φ以上の大口径半導体基板の
近傍のプラズマを、高密度に、しかも安定した状態に維
持することができるので、大口径半導体基板を高速かつ
均一に処理できる効果がある。また、ドライエッチング
においては、プラズマから半導体基板に直進性を持って
入射するイオンの量が高いので、サイドエッチングの少
ない異方性エッチングを達成し易いという効果がある。
近傍のプラズマを、高密度に、しかも安定した状態に維
持することができるので、大口径半導体基板を高速かつ
均一に処理できる効果がある。また、ドライエッチング
においては、プラズマから半導体基板に直進性を持って
入射するイオンの量が高いので、サイドエッチングの少
ない異方性エッチングを達成し易いという効果がある。
第7図は、本発明に係るマイクロ波プラズマ処理装置
の第2の実施例を示す縦断面図である。第8図および第
9図は、それぞれ第7図の処理室6のDD断面およびEE断
面である。第7図および第8図、第9図において、第1
図に示した第1の実施例と同一構成要素には同一符号を
記した。本実施例の場合には、第7図に現われた永久磁
石7,8の処理室内壁側における極性は互いに逆極性であ
るが、第8図,第9図に示されているように処理室6の
横断面で見た極性配置は永久磁石7も8も処置室内壁側
において同極性の磁極が隣接している。
の第2の実施例を示す縦断面図である。第8図および第
9図は、それぞれ第7図の処理室6のDD断面およびEE断
面である。第7図および第8図、第9図において、第1
図に示した第1の実施例と同一構成要素には同一符号を
記した。本実施例の場合には、第7図に現われた永久磁
石7,8の処理室内壁側における極性は互いに逆極性であ
るが、第8図,第9図に示されているように処理室6の
横断面で見た極性配置は永久磁石7も8も処置室内壁側
において同極性の磁極が隣接している。
本例においては第7図に示されたように磁力線12′が
形成される。このような構成の第2の実施例において
も、前記第1の実施例におけると同様の動作により同様
の効果が得られる。
形成される。このような構成の第2の実施例において
も、前記第1の実施例におけると同様の動作により同様
の効果が得られる。
本発明によれば、処理室内壁近傍で磁力線がプラズマ
処理室内壁に並行するような磁場が形成され、プラズマ
中の荷電粒子の処理室内壁への損失が小さく抑制され
る。従って、大口径プラズマを得るためにスロットの最
外周径と電極間隔を大きくとって荷電粒子の損失面積が
増大しても、大口径半導体基板近傍のプラズマを高密度
かつ均一性良く維持することができる。また、処理室内
壁近傍の各磁極位置には電子サイクロトロン共鳴条件の
磁場を形成すると、大口径プラズマを得るためにスロッ
トの最外周径を大きくとってマイクロ波の電界強度が低
下しても、マイクロ波中のエネルギがプラズマ中の電子
に効率よく吸収されるので、大口径プラズマを安定に維
持することができる。
処理室内壁に並行するような磁場が形成され、プラズマ
中の荷電粒子の処理室内壁への損失が小さく抑制され
る。従って、大口径プラズマを得るためにスロットの最
外周径と電極間隔を大きくとって荷電粒子の損失面積が
増大しても、大口径半導体基板近傍のプラズマを高密度
かつ均一性良く維持することができる。また、処理室内
壁近傍の各磁極位置には電子サイクロトロン共鳴条件の
磁場を形成すると、大口径プラズマを得るためにスロッ
トの最外周径を大きくとってマイクロ波の電界強度が低
下しても、マイクロ波中のエネルギがプラズマ中の電子
に効率よく吸収されるので、大口径プラズマを安定に維
持することができる。
したがって、大口径半導体基板を高速で均一性良くプ
ラズマ処理することができ、半導体デバイス製造の生産
性向上,歩留り向上に効果がある。
ラズマ処理することができ、半導体デバイス製造の生産
性向上,歩留り向上に効果がある。
第1図は本発明に係るマイクロ波プラズマ処理装置の第
1の実施例を示す縦断面図、第2図は第1図のAA断面
図、第3図は第1図のBB断面図、第4図は第1図のCC断
面図である。 第5図及び第6図は上記第1の実施例の効果を説明する
ための図表である。 第7図は本発明に係るマイクロ波プラズマ処理装置の第
2の実施例を示す縦断面図、第8図は第7図のDD断面
図、第9図は同じくEE断面図である。 1……空洞共振器、2……導波管、4……スロット、5
……マイクロ波透過窓、6……処理室、7,8,9……永久
磁石、10,11……ヨーク、12,13,14……磁力線、15……
下部電極、18……高周波電源、19……半導体基板。
1の実施例を示す縦断面図、第2図は第1図のAA断面
図、第3図は第1図のBB断面図、第4図は第1図のCC断
面図である。 第5図及び第6図は上記第1の実施例の効果を説明する
ための図表である。 第7図は本発明に係るマイクロ波プラズマ処理装置の第
2の実施例を示す縦断面図、第8図は第7図のDD断面
図、第9図は同じくEE断面図である。 1……空洞共振器、2……導波管、4……スロット、5
……マイクロ波透過窓、6……処理室、7,8,9……永久
磁石、10,11……ヨーク、12,13,14……磁力線、15……
下部電極、18……高周波電源、19……半導体基板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05H 1/46 H01L 21/302 B (56)参考文献 特開 昭63−103088(JP,A) 特開 昭62−235484(JP,A) 特開 昭63−217620(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】プラズマ処理装置と、該プラズマ処理装置
にマイクロ波を導入する手段と、前記プラズマ処理室に
処理ガスを供給する装置と、前記プラズマ処理室内を真
空に排気する手段とよりなるプラズマ処理装置におい
て、前記プラズマ処理室へマイクロ波を放射する放射部
と、前記プラズマ処理室の内壁面に、その円周方向およ
び軸方向に、互いに隣接する磁極が逆極性になる磁場を
形成する複数の磁極を配置した磁場形成手段とを備え、
該磁場形成手段により形成される磁場と前記プラズマ処
理室へ放射されたマイクロ波の関係が、前記プラズマ処
理室の内壁面近傍で電子サイクロトロン共鳴条件を満た
すように設定されていることを特徴とするマイクロ波プ
ラズマ処理装置。 - 【請求項2】マイクロ波を放射する放射部にスロットが
形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマイ
クロ波プラズマ処理装置。 - 【請求項3】前記スロットの近傍に前記磁場形成手段に
よる磁場が形成されることを特徴とする請求項2に記載
のマイクロ波プラズマ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1295084A JP2709162B2 (ja) | 1989-11-15 | 1989-11-15 | マイクロ波プラズマ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1295084A JP2709162B2 (ja) | 1989-11-15 | 1989-11-15 | マイクロ波プラズマ処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03158471A JPH03158471A (ja) | 1991-07-08 |
JP2709162B2 true JP2709162B2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=17816107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1295084A Expired - Fee Related JP2709162B2 (ja) | 1989-11-15 | 1989-11-15 | マイクロ波プラズマ処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2709162B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4235914A1 (de) * | 1992-10-23 | 1994-04-28 | Juergen Prof Dr Engemann | Vorrichtung zur Erzeugung von Mikrowellenplasmen |
ATE450631T1 (de) * | 2001-09-10 | 2009-12-15 | Univ Virginia | Verfahren zum aufbringen von metalllegierungsüberzügen und überzogene komponente |
FR2838020B1 (fr) * | 2002-03-28 | 2004-07-02 | Centre Nat Rech Scient | Dispositif de confinement de plasma |
CN113151809B (zh) * | 2021-04-01 | 2022-07-22 | 上海征世科技股份有限公司 | 一种微波等离子体加工装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0692638B2 (ja) * | 1986-04-03 | 1994-11-16 | 株式会社日立製作所 | 薄膜装置 |
JP2569019B2 (ja) * | 1986-10-20 | 1997-01-08 | 株式会社日立製作所 | エッチング方法及びその装置 |
JPS63217620A (ja) * | 1987-03-06 | 1988-09-09 | Hitachi Ltd | プラズマ処理装置 |
-
1989
- 1989-11-15 JP JP1295084A patent/JP2709162B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03158471A (ja) | 1991-07-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |