JP2589941B2 - グルコアミラーゼ酵素分画 - Google Patents

グルコアミラーゼ酵素分画

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    • C12N9/24Hydrolases (3) acting on glycosyl compounds (3.2)
    • C12N9/2402Hydrolases (3) acting on glycosyl compounds (3.2) hydrolysing O- and S- glycosyl compounds (3.2.1)
    • C12N9/2405Glucanases
    • C12N9/2408Glucanases acting on alpha -1,4-glucosidic bonds
    • C12N9/2411Amylases
    • C12N9/2428Glucan 1,4-alpha-glucosidase (3.2.1.3), i.e. glucoamylase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/20Preparation of compounds containing saccharide radicals produced by the action of an exo-1,4 alpha-glucosidase, e.g. dextrose
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12YENZYMES
    • C12Y302/00Hydrolases acting on glycosyl compounds, i.e. glycosylases (3.2)
    • C12Y302/01Glycosidases, i.e. enzymes hydrolysing O- and S-glycosyl compounds (3.2.1)
    • C12Y302/01003Glucan 1,4-alpha-glucosidase (3.2.1.3), i.e. glucoamylase

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な特性を有するグル
コアミラーゼ酵素分画に関する。
【0002】
【従来の技術】澱粉は無水グルコース単位で縮合したグ
ルコースから成る高分子量ポリマーである。澱粉ポリマ
ーの完全な加水分解はデキストロース(グルコース)を
生ずることになる、また澱粉はそれ自身の末端部として
あるいは、フラクトース及びその他の生成物を製造する
ための原料としてデキストロースを生成するのに用いら
れる。
【0003】澱粉は周囲温度において本質的に水に不溶
な個々の顆粒として、現実に多くの植物中に生成する。
一部には不溶性であるために、「粗」澱粉(その本来の
顆粒形の澱粉)からデキストロース溶液またはグルコー
スシロップへの営利的転換は高エネルギーを消費するプ
ロセスである。
【0004】現在用いられている営利的プロセスの第一
段階では、非ペースト状澱粉の水性スラリーを、酸また
は熱に安定な酵素製剤による澱粉の糊化温度以上の温度
に加熱する。この目的は澱粉の顆粒構造を破壊し(すな
わち、糊化させ)、澱粉を水和させ、澱粉を部分的に加
水分解することによって、その粘性を減ずることであ
る。このことは、粘性、水分除去費用及び好ましくない
副生成物の形成の釣り合いを保たせるために選択した、
適当な濃度で操作するために必要である。他の方法で操
作するための提案が多くなされているが、「希釈」と呼
ばれる、この第一段階の部分的加水分解はその費用と欠
点にも拘らず依然として用いられている。
【0005】希釈の後に、澱粉は糖化型酵素グルコアミ
ラーゼ(EC3.2.1.3)の存在下での加水分解に
よって、デキストロースに転化する。通常は120℃の
オーダの温度における酸による澱粉の希釈は澱粉フラグ
メントおよび再重合生成物を生ずるが、これらはグルコ
アミラーゼによる加水分解に対して耐性であり、収率を
減ずる。このような副生成物は濾過を困難にし、デキス
トロースの結晶を妨げ、特にクロマトグラフィ濃縮法を
用いた場合には、デキストロースから高フラクトースシ
ロップへの転化を妨げる。着色体、ヒドロキシメチルフ
ルフラール及びその他の分解生成物も生成するので、こ
れらは精製によって除去しなければならない。
【0006】酵素希釈(α−アミラーゼ,EC3.2.
1.1による)は通常85℃〜110℃の温度及び糖化
反応に用いるpHよりも高いpHにおいて実施される
が、澱粉の完全な分散を保障し、次に行う濾過を改良す
るために、120℃以上での加熱段階も通常含まれる。
酵素希釈は前記種類の好ましくない副生成物の形成を排
除しないとしても減ずる。グルコアミラーゼはかなり低
温の最適条件を有しているので、全ての方法において希
釈後に冷却を行うことが必要である。1980年11月
25日に発行された、Walonの米国特許第4,23
5,965号にはこれらの問題の幾つかが述べられてい
る。
【0007】希釈プロセスの他の欠点は、pHまたは酸
性度を調節する必要があることである。広く用いられて
いるグルコアミラーゼの最適pH条件は5.0以下、最
も一般的には4.0〜4.5である。澱粉の希釈に酸を
用いる場合には、pHをアルカリによってこのレベルに
まで高めなければならない。α−アミラーゼは5.0以
上の最適pH条件を有しているので、pHをグルコアミ
ラーゼの最適条件にまで下げなければならない。いずれ
の場合にも、pHの変化がイオンを誘発し、このイオン
を後に除去しなければならない。
【0008】本発明は粒状澱粉の直接の転化、すなわち
水性スラリー(懸濁液)状態の粗澱粉から溶液状態のデ
キストロース(グルコース)への転化を可能にするもの
である。このことは、独特の複合性質を有する新規な酵
素製剤の使用によって達成される。この酵素製剤は、す
でに発見され同定されている多くの好熱性及び中温性の
真菌類によって生成される。この酵素製剤は、営利的な
グルコース製造のための充分に高い澱粉温度での澱粉の
膨潤温度以下の温度において不溶性澱粉を直接デキスト
ロースに転化させる能力のために注目に値するものであ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は粒状澱
粉を直接デキストロースに転化させる酵素製剤を提供す
ることである。
【0010】本発明の他の目的は、澱粉から直接に、中
間の希釈または溶解化段階なしに、または澱粉のペース
ト化または膨潤化を行わずにデキストロースを製造する
新しい方法を提供することである。
【0011】本発明のさらに他の目的は新しい澱粉〜グ
ルコース転化プロセスのエネルギー消費量を減ずること
である。
【0012】本発明のさらに他の目的は新しい澱粉糖化
型酵素製剤の製造方法を提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、新しい澱粉糖化型酵
素を産生する好熱性菌、特にフミコーラ(Humico
la)属の菌の突然変異体の生物学的に純粋な培養物を
提供することである。
【0014】本発明は粗澱粉を溶解化し、加水分解し
て、主としてグルコースである炭水化物組成物を製造す
ることを意図するものである。この方法は、約pH8.
0またはそれ以上の等電点を有するグルコアミラーゼ酵
素(EC3.2.1.3)及び、グルコアミラーゼに協
力して粒状澱粉の可溶化を触媒する、グルコアミラーゼ
強化活性を有する蛋白質物質を含むことを特徴とする酵
素混合物含有の真菌発酵ブイヨンの製造を含む。この酵
素混合物はさらに、グルコアミラーゼがカルボキシメチ
ルセルロースゲルに付着するが、強化物質(以下では
「強化因子」と呼ぶ)はカルボキシメチルセルロース陽
イオン交換体に吸収されないことを特徴とする。この酵
素製剤は、例えば水中の15%澱粉固体懸濁液を加水分
解して、加水分解を最適pHである約5.0〜7.0の
pHにおいて行った場合に、枝切り酵素の不在下または
α−アミラーゼの添加なしに、本質的に澱粉残渣を含ま
ず、三糖類と高級無水グルコースポリマーの含量が1%
未満であり、乾燥固体ベースで少なくとも97%のデキ
ストロースを含む糖溶液を生成する能力を有する。
【0015】この酵素混合物は特定の真菌、特にフミコ
ーラ属の真菌による細胞外酵素製剤として表される。酵
素混合物を単離するフミコーラ属の好ましい種属はフミ
コーラ・グリシー・変種・サーモイデア(Humico
la grisea Var. thermoide
)である。野生型の活性を充分に凌駕する粗澱粉加水
分解活性を有する、この種属の突然変異体が誘発されて
いる。
【0016】特に、フミコーラ・グリシー変種サーモイ
デアNRRL15219;NRRL15220;NRR
L15221;NRRL15222;NRRL1522
3;NRRL15224及びNRRL15225の菌株
の突然変異体の純粋な培養物が誘発されている。これら
の中で特に好ましい種属はNRRL15219である。
これらは、免疫学的に同一である酵素製剤を製造し、単
離したグルコアミラーゼ分画および強化因子分画も対応
する分画に免疫学的に適合する。なお、上記微生物の寄
託はブタペスト条約に基づく国際寄託である。
【0017】例えば少なくとも約15%の固体澱粉を含
む水性懸濁液中でα−アミラーゼまたは枝切り酵素を添
加せずに粒状澱粉を加水分解して乾燥物質ベースで95
%以上のデキストロースを含むシロップを製造するため
に、発酵ブイヨンの有効量を用いる。
【0018】酵素製剤中に存在する本発明のグルコアミ
ラーゼ酵素は、粒状澱粉から誘導される種々の中間生成
物の加水分解にも有効である。グルコアミラーゼは一般
に、希釈な澱粉加水分解物を加水分解してグルコースを
生成するために用いられる。本発明のグルコアミラーゼ
は公知のグルコアミラーゼと同様な方法で、希薄な澱粉
加水分解物を加水分解してグルコースを生成する。しか
し、一般に広く用いられているグルコアミラーゼ製剤の
最適pHが5.0未満、最も一般的には4.0〜4.5
であるのに比べて、本発明のグルコアミラーゼの最適p
Hは5.0〜7.0の範囲である。この酵素製剤のグル
コアミラーゼの最適pHが高いために、希薄な澱粉から
グルコースへの転化プロセスに必要なpH調節の手間が
減ずる。また、酵素製剤のグルコアミラーゼの分画を用
いると、希薄な澱粉からグルコースへの加水分解が終了
した後のイオン除去の必要性も減ずる。
【0019】あらゆる公知の先行技術方法では、澱粉の
加水分解はグルコースの溶解性中間体ポリマー、デキス
トリンまたはオリゴマーの形成を通して進行する。意外
なことに、本発明のグルコアミラーゼ酵素分画が含まれ
る酵素製剤は、可溶性中間体または溶解したデキストリ
ン様澱粉加水分解生成物を最初に生ずることなく、通常
不溶性の粒状澱粉を、溶解したグルコースに直接加水分
解する能力を有している。中間加水分解生成物が生成し
た場合には、顆粒中に残留するように思われ、固溶体中
のデキストロース含量は最初実質的に100%であり、
経時的に幾らか減少するが、非常に高い初期澱粉濃度に
おいてもまだ90%以上残留する。固体澱粉16%の初
期濃度では、グルコース濃度が溶解した糖類の99%以
上を占めている。典型的には、固体25%においても、
24時間後にグルコース含量は97%以上であり、72
時間後に澱粉の80%以上が加水分解した後に95%に
減少し、二糖(D.P.2無水グルコースポリマー)が
除々に増加する。このことは、溶解している固体のデキ
ストロース含量が連続的に除々に増加し、可溶性の中間
体多糖類またはオリゴ糖類連鎖が初期に形成される先行
技術の方法とは完全に異なるものである。
【0020】本発明のグルコアミラーゼ酵素分画が含ま
れる酵素製剤はフミコーラ・グリシー・変種サーモイデ
アATCC16453(1982年カタログ,389
頁)の菌株から最初に単離されたものである。この有機
体は、CooneyとEmersonによる「Ther
mophilic Fungi(好熱性真菌類)」(1
964年、Freeman出版,サンフランシスコ)に
述べられている。望ましい培養培地(ATCCカタロ
グ,上記参照)は可溶性澱粉を含むエマーリンYpSs
寒天であった(CooneyとEmerson,13
頁)。本発明の酵素は最初は、この培養物をコーン浸漬
液、無機塩、ペースト状澱粉0.1%及び、ジェチルエ
ーテル下で一晩貯蔵することによって無菌化した粒状澱
粉1〜2%から成る液体培地で増殖させることによって
得られた。ペースト状澱粉は有機体の増殖のために実質
的に最適とはいえないが、増殖を開始させるのに充分で
あった。粒状澱粉が分解しているのが認められた。
【0021】この方法で製造された酵素は先ず最初に、
増殖培地1部に対して添加イソプロパノール2部を用い
て沈殿させて分離した。この単離した酵素は粒状澱粉を
急速に分解して、pH4.5において及び意外なことに
は、グリコアミラーゼが一般に不活性になると考えられ
るpH6.0においても主としてグルコースを生成し
た。粒状澱粉を含有する培地中で産生した酵素を、ペー
スト状澱粉のみを含有する培地中で産生した酵素と比較
した。後者の酵素は粒状澱粉を約92%のデキストロー
スに転化させたが、前者の酵素は96%までのデキスト
ロースに転化させた。
【0022】澱粉をその顆粒形状からデキストロース
(グルコース)へ直接転化させるという好ましい方法
は、特にグルコースシロップと結晶性デキストロースの
世界的に主要な原料であるコーン(もろこし)からの澱
粉に適用するために、多くの研究の目的であった。最近
の特許は、1975年11月25日に発行された、Le
ach等の米国特許第3,922,196号と第3,9
22,197号及びMarshallの1980年11
月18日に発行された米国特許第4,234,686号
及び1982年3月9日に発行された米国特許第4.3
18,989号である。Leach等は細菌性α−アミ
ラーゼをグルコアミラーゼを加えてまたは加えずに用い
て、グルコアミラーゼによってデキストロースに転化さ
せることのできる可溶性の一部加水分解物を得ている。
Marshallはプルラナーゼ活性を有する酵素なら
びに枝切りまたはデキストリン化活性を有する他のアミ
ラーゼを用いている。
【0023】他方では、希薄な濃度において多少アカデ
ミックな研究が多く行われている。次のような研究を参
照することができる: 1) J.J.Marshallによって編集された
(1980年)Mechanisms of Sacc
haride Polymerizationand
Depolymerization 55〜72頁のU
eda等による「Raw Starch Digest
ion by Mold Glucoamylases
and Debranching Enzyme
s」;Trends in Biochemical
Science (TIBS)(1981年3月)89
〜90頁; Staerke 33(1981年)31
3〜316頁; 同誌32(1980年)122〜12
5頁; 同誌31(1979年)307〜314頁;
同誌28(1976年)20〜22頁; 同誌27(1
975年)123〜127頁 2) Hayashida等によるAgric.&Bi
ol.Chem. 46(1982年)83〜89頁;
同誌39(1975年)2093〜2099頁; 3) Fuwaら;Marshallによる上記刊行
物、73〜100頁の「Degradation of
Various Starch Granules
by Amylases」及びその他多くの研究者によ
る文献. これらの文献は粒状澱粉の、多くのグルコアミラーゼ製
剤による加水分解に対する感受性を示しているが、高度
な転化は低澱粉濃度においてのみ生ずる。
【0024】グルコアミラーゼによる粒状澱粉の転化を
促進するために用いる酵素は、例えばマルトース,マル
トトリオース及びデキストリンのような、短鎖オリゴ糖
類を加水分解中に形成することを特徴とする。最近の論
文(Wankhede等,Staerke34(1
982年)309〜312頁)は粗澱粉の消化中のグル
コアミラーゼに対するα−アミラーゼまたはプルラナー
ゼ(EC3.2.1.41)の「相乗」効果をとり挙げ
ているが、非常に希薄な懸濁液における条件下でも、6
0時間内に澱粉の70%未満が転化したにすぎない。
【0025】上記TIBSの1981年のUedaのレ
ヴューは、酵母の存在下で粗澱粉を消化してアルコール
にするためのグルコアミラーゼ製剤のレヴューである。
少なくとも希薄な濃度において粗澱粉消化性を有すると
いわれているカビから得たグルコアミラーゼ製剤が参照
されており、またフミコーラ・ラヌギノーサ(Humi
cola lanuginosa)が参照されている
が、これのグルコアミラーゼ活性には有意差が認められ
ていない。このレヴューはまた、グルコースとマルトー
スが粗澱粉の消化及び粗澱粉に対する酵素の吸着を抑制
することを結論している。フミコーラ・ラヌギノーサに
よって製造されるグルコアミラーゼはTayler等の
研究対象であり(Carbonhydrate Res
earch61(1978年)301〜308頁),フ
ミコーラ属の他の菌、すなわちフミコーラ・グリシー・
変種・サーモイデア及びフミコーラ・インソレンス
(H.insolens)の性質についてはEllis
が述べている(Trans.Br. Mycol. S
oc. 78(1982年),129〜139頁)。好
熱性菌類の幾つかの性質のレヴューは、pH及び温度の
最適条件に重点をおいて、Rosenbergによって
Can.J.Microbiol. 21(1975
年)1535〜1540頁に述べられている。この論文
はフミコーラ属の菌に関するデータを含んでおり、フミ
コーラ・ラヌギノーサ(ATCC16455)がサーモ
マイセス・ラヌギノーサ(Thermomyces l
onuginosa)と同じものであることが認められ
る。これらの論文は粒状澱粉をデキストロースに転化さ
せるためのグルコアミラーゼの使用を開示していない。
【0026】1981年1月27日にWalonに付与
された米国特許第4,247,637号では、フミコー
ラ・ラヌギノーサ(サーモマイセス・ラヌギノーサ)に
よって製造される酵素と、タラロマイセス(Talar
omyces)種菌株によって製造される、この特許で
特許権を請求する、この発明の酵素との比較を行ってい
る。この特許はサーモマイセス・ラヌギノーサ有機体の
グルコアミラーゼが当時の最も熱に安定なグルコアミラ
ーゼ製剤であるが、pH6.0,70℃において急速に
不活化されることを開示している。この特許で特許権を
請求する酵素の最適pHと最適温度はそれぞれ、4.0
と75℃であると述べられており、フミコーラ属酵素の
最適pHと最適温度はそれぞれ、6.5と65℃であっ
た。
【0027】Barbesgaard等に1984年3
月6日付与された米国特許第4,435,307号で
は、フミコーラ・インソレンスからのセルロース酵素製
剤、DSM1800が開示されている。電子顕微鏡検査
に基づいて述べているEllisによる上記刊行物に基
づくと、フミコーラ・インソレンスとフミコーラ・グリ
シー・変種・サーモイデアの分類学的な区別は「明確で
はない」と云われている。CooneyとEmerso
nはThermophilic Fungiの中で、色
とフミコーラ・インソレンスには小胞子のないことによ
って両者を区別している。Emersonの分類は、フ
ミコーラ・グリシー・変種・サーモイデアの厚壁胞子が
短い側在性粉状胞子上にのみ生じ、部間胞子としてはめ
ったに存在しないという観察に明らかに基づくものであ
る。本発明のフミコーラ・グリシー・変種・サーモイデ
ア真菌のテストは、末端粉状胞子と部間厚壁胞子の両方
を示し、Emersonの意見を確証した。「部間」な
る用語はカビのフィラメントすなわち菌糸内に発生する
胞子に適用される。
【0028】本発明によると、特定の真菌類、特にフミ
コーラ属の真菌は発酵ブイヨン中で蛋白質の酵素混合物
(酵素製剤)を分泌し、この酵素混合物は直鎖または分
枝鎖澱粉を含めて粗澱粉すなわち粒状澱粉を加水分解
し、澱粉を実質的に完全にグルコースに加水分解する。
この酵素混合物はpH8.0より高い等電点を有するグ
ルコアミラーゼ酵素(EC3.2.1.3)と、グルコ
アミラーゼに協力して粒状澱粉の溶解を触媒するグルコ
アミラーゼ強化活性を有する蛋白質物質とを含むことを
特徴とする。この酵素混合物はさらに、グルコアミラー
ゼがカルボキシメチルセルロースに付着するが、強化物
質(以下では「強化因子」と呼ぶ)はカルボキシメチル
セルロースゲルに吸着されないことを特徴とする。この
酵素混合物は例えば水中の15%澱粉固体懸濁液を加水
分解して、この加水分解を最適pHである約5.0〜
6.5のpHにおいて実施する場合には、枝切り酵素ま
たは添加α−アミラーゼが存在しなくとも、乾燥固体ベ
ースで少なくとも97%のグルコースを含み、本質的に
澱粉残渣を含まず、1%未満の三糖類及び高級無水グル
コースポリマーを含むにすぎない糖溶液を生成する。
【0029】粗澱粉を加水分解する酵素活性は最初野生
型のフミコーラ種で発見されたが、公知の野生型に比べ
て粗澱粉加水分解(RSH)酵素活性量を高める種々の
突然変異体が人工的に誘発されている。突然変異体菌株
を以下で述べるように発芽させて発酵に用いた場合に生
ずるブイヨンは、以下で述べるように分析したときに1
20単位/ml以上のRSH酵素活性を有する。突然変
異体菌株によって生ずるブイヨンの酵素活性増加は、発
芽及び酵素条件下での個々の有機体による酵素生成量の
上昇及び/または種属増殖上昇によって生ずると考えら
れる。このように非常に開発された突然変異体の大部分
では、酵素分泌量の増加は有機体の迅速な増加というよ
りもむしろ個々の有機体による酵素生成量の増加によっ
て生じたように思われる。ブイヨンを生成する発酵中
に、同量の炭水化物フィードストック、例えば澱粉を用
いて高い酵素生成量が得られるので、これは幸運であっ
たと考えられる。
【0030】RSH活性の上昇したブイヨンを生成する
突然変異体菌株は、本発明の方法が完全に営利化できる
可能性を高めている。野生型の菌類は、RSH活性を有
するブイヨンを生成するが、生成量は大規模の澱粉加水
分解用に望ましい量には一般に及ばない。RSH酵素混
合物を製造するのに用いる菌類は250単位/ml以上
の活性を有するまでブイヨンを生成するものであること
が望ましい。
【0031】突然変異は、突然変異誘発性化学薬品及び
種々な種類の照射への暴露を含めた、公知の種々な方法
によって誘発される。幾つかの有用なフミコーラ種突然
変異体はこのようにして開発されたものである。突然変
異体種は高力価のRSH活性を生ずるためならびにその
他の望ましい特性のために突然変異体種が選択される。
さらに、明らかに有効な突然変異体は少なくとも3回継
代して、それらの獲得された遺伝特性の安定性を確実に
する。
【0032】高力価の酵素を生ずる他に、菌種が比較的
高温で増殖するのが好ましく、中でも37℃〜40℃の
温度で増殖する中等温度好性菌及び40℃〜50℃の温
度で増殖する好熱性菌がRSH酵素混合物を生成する好
ましい種である。耐熱性菌の重要な利点は、比較的高温
で増殖するときにこのような温度で生存することのでき
ないような夾雑菌類及びその他の夾雑有機体が除かれる
ことである。高温で増殖することの他の利点は有機体が
より迅速に増殖する傾向があるため、高力価のRSH酵
素製剤が得られるということである。
【0033】上述のようなRSH活性を有する酵素混合
物が粗澱粉から直接デキストロースを製造する方法に用
いられる。この方法は菌胞子の発芽、発芽した菌を用い
る発酵、培養した有機体から発酵ブイヨンの分離及び分
離したブイヨンを用いる粗澱粉の加水分解から成る。R
SH酵素混合物を生成する菌によって粗澱粉を発酵させ
るとデキストロースが生成するが、おそらく生成するデ
キストロースが培養によって消費されるために、デキス
トロースの収率は低い。従って、粗澱粉の加水分解に用
いる酵素的に活性なブイヨンの分離が、デキストロース
の収率を良くするために必要であると思われる。さら
に、菌が中等温度好性または好熱性であり、比較的高温
で増殖するとしても、酵素混合物は有機体の増殖を促進
する温度以上の温度(例えば55℃)において最大触媒
活性を有する。ブイヨン製造発酵段階を酵素加水分解段
階と分離することによって、温度を発酵段階ならびに酵
素加水分解段階のそれぞれに対して最適化することがで
きる。さらに、この分離処理は、生成するデキストロー
スシロップの色及び質に影響を与えるような有機体、胞
子及びその他の夾雑物の分離を可能にする。
【0034】この処理は胞子からの菌の発芽から始まっ
て、実質的な発酵を行うための接種物を製造する。例え
ば、希薄な澱粉のような炭水化物源を含む無菌基質を供
給する。炭水化物は基質の約10〜約48重量%を占め
る。培地のpHを約4.5〜約7.5、好ましくは約
5.0〜約6.5に調節する。培地1mlにつき50,
000〜500,000胞子を充分に与えるほどの接種
物を基質に接種する。個々の菌種または菌株の発芽を促
すような温度において、数日間、典型的には約3日〜約
7日間胞子を発芽させる。発芽した胞子は使用するまで
凍結保存することができる。
【0035】炭水化物基質を含む発酵培地の接種物とし
て、発芽した胞子を用いる。典型的には、無菌液体発酵
培地に発芽した菌を接種する。液体培地は、例えば低濃
度のペースト状澱粉のような炭水化物基質と、蛋白質及
びビタミン類を含む他の栄養物源とを与える。液体培地
は窒素をも与える。コーン浸漬液は比較的安価な好まし
い栄養物源である。この液体培地を、菌増殖に都合の良
い無機塩によって約4.5〜約7.0、好ましくは約
5.0〜6.5のpHに緩衝化する。さらに、例えばペ
ニシリンG及びオキシテトラサイクリンのような抗菌剤
を加えることができる。全発酵培地は少なくとも若干の
粗澱粉を含むのが好ましい。液体培地に接種した後に、
粗澱粉を液体培地に加えることができる。
【0036】発酵培地に加える粗澱粉はRSH酵素混合
物の産生を誘発するように思われる。すなわち、少なく
とも若干の粗澱粉が発酵培地中に存在する場合には、全
く存在しない場合よりも、同じ菌種または菌株が高力価
のRSH活性を生ずる。
【0037】菌の増殖を促進させるような温度において
発酵を実施し、温度は特定の菌種または菌株に合わせて
最適化するのが好ましい。発酵混合物を絶えず撹拌し、
通気するのが好ましい。発酵は培養物が実質的な力価の
酵素混合物をブイヨン中に分泌するのに充分な時間、典
型的には約24〜約84時間実施する。
【0038】発酵後に、ブイヨンを例えば菌糸のような
個体から分離する。この分離は濾過、遠心分離、または
液体から固体を分離するために適した先行技術で公知の
他の方法によって行うことができる。分離した酵素ブイ
ヨンはさらに精製することなく、粗澱粉の加水分解に適
している。発酵が約48時間進行した場合に酵素産生が
最大に達する傾向のあることが発見された。発酵がさら
に長時間進行した場合には、酵素生成が横ばい状態にな
り、低下することもある。
【0039】分離した発酵ブイヨンはさらに精製するこ
となく、粗澱粉の加水分解に用いることができ、粗ブイ
ヨンを精製することなく用いることが、一般に最も経済
的である。粗澱粉は水性スラリー状で供給され、グルコ
ースを効果的に製造するためには、粗澱粉含量は少なく
とも約15重量%の乾燥物質澱粉であり、好ましくは少
なくとも約25重量%の乾燥物質澱粉であるが、約60
重量%までの乾燥物質澱粉であり得る。加水分解のため
の最適pHは約6.0であるが、5.0〜7.0の範囲
のpHにおいて加水分解を行うことができる。RSH酵
素混合物による加水分解のための最適温度は約55℃で
あるが、酵素活性は約60℃以上の温度で失われる。0
℃までの低温でも加水分解は生ずるが、低温になればな
るほど、加水分解率は低下する。しかし、効果的にグル
コースを製造するためには加水分解を40℃以上で実施
するべきであると一般に考えられる。このスラリーにブ
イヨンを加えると、澱粉1gにつき約10〜約300単
位の酵素活性、特に澱粉1gにつき約25〜約100単
位の酵素活性を生ずる。低力価の酵素は当然かなり緩慢
にグルコースを生成する。他方では、酵素1単位あたり
のグルコース生成量は直線状になるとは思われず、高力
価の酵素のデキストリン生成量は、中等力価の酵素に比
べて比較的少ない。従って、かなり迅速な速度で、しか
も酵素1単位につき一般に最適の生成率でグルコースを
生成するような酵素力価を選択すべきである。
【0040】酵素の特性 本発明のグルコアミラーゼ酵素分画が含まれる酵素製剤
は、単離状態、乾燥粉砕生成物状態または植物組織のマ
トリックス内の粒状澱粉の加水分解を触媒する。この酵
素製剤はコーン湿式粉砕プロセスで分離されたコーンの
からから残留澱粉を取り出すのに用いられる。この酵素
は、例えばコーン(もろこし)、小麦、米のような穀類
澱粉、及び例えばジャガイモ、サツマイモ、タピオカの
ような根、塊茎澱粉、ならびに直鎖及び分枝鎖澱粉分
子、すなわちアミロース及びアミロペクチンを、単離分
画としてまたはろう状澱粉もしくは高アミロース・コー
ンスターチとして、加水分解するのに有用である。本発
明の酵素は、そのグルコアミラーゼ活性のために、ペー
スト状澱粉、溶解性澱粉、低D.E.澱粉加水分解物
(例えば、2〜20のD.E.)及びその他の澱粉様の
グルコースポリマーの加水分解に用いられる。
【0041】酵素の回収と分画化 本発明の独特な面は、グルコアミラーゼに加えて粒状澱
粉の加水分解を可能にするように思われる強化因子の存
在である。精製した酵素製剤から分画されるような強化
因子は、酵素活性によって確認される成分とともに、構
造が決定されていない蛋白質を含む混合物である。
【0042】本発明の酵素製剤は発酵培地から濾過また
は遠心分離によって、菌糸、破片及びその他の残留物を
除去して回収される。溶液を濃縮する場合には、濾液の
pHを6に調節し、真空蒸発または限外濾過によって濃
縮する。酵素製剤を濃縮する代わりに、4℃においてア
セトン(等量)または硫酸ジアンモニウム(50%飽
和)によって沈殿させ、遠心分離によって回収すること
もできる。アセトンによる沈殿が望ましい。酵素製剤を
回収するために他の方法もあることは、当業者にとって
明らかである。
【0043】粗澱粉加水分解(RSH)活性を研究用に
精製するために、アセトン沈殿した酵素をジエチルアミ
ノエチル(DEAE)セルロースによって処理する。
【0044】本発明の酵素製剤は、他の全てのグルコア
ミラーゼ製剤と実質的に異なり、DEAEセルロース
(Whatman前膨潤したDEAEセルロース、DE
−52を用いた)に吸着されない;その代わりに、不活
性蛋白質が除去され、溶離液中の望ましい活性(グルコ
アミラーゼと強化因子)がこれによって濃縮される。こ
の処置はpH約5.0〜7.0(好ましくは6.5〜
7.0)においてカラム式またはバッチ式のいずれで実
施しても同じ様に効果的であり、比活性(単位/gまた
は単位/ml)が2〜4.5倍に増加する。この増加の
少なくとも一部は不活性蛋白質が除かれることに起因す
る。この生成物を「精製酵素製剤」と呼ぶ。
【0045】強化因子を含む分画を分離するために、精
製酵素製剤に対して吸着剤としてカルボキシメチルセル
ロースを用いる陽イオン交換クロマトグラフィを行う。
グルコアミラーゼ酵素は単独の蛋白質バンドとして強く
吸着され、希NaClによって溶離されるが、強化因子
を含む分画は吸着されない。
【0046】「強化因子」は次のような条件下でのカル
ボキシメチルセルロースイオン交換物質を用いたカラム
クロマトグラフィによって、精製酵素製剤から吸着され
ない、酵素製剤の分画である:カラム : 10mMリン酸ナトリウム緩衝液pH6.8
で平衡させたWhatman CM−52カルボキシメ
チルセルロース2.5cm×13.4cmサンプル : 精製酵素製剤50ml、蛋白質0.43m
g/ml、40単位/mlまたはこれと等価のもの洗浄 : 10mMリン酸ナトリウムpH6.8、110
mlずつ直線勾配 : 10mMリン酸ナトリウムpH6.8、4
00ml、0〜0.5M塩化ナトリウム、洗浄後に開始流量 :2ml/分分画量 :9〜12ml 強化因子はカラム洗浄中に溶離するが、グルコアミラー
ゼは強く吸着する。グルコアミラーゼは塩化ナトリウム
50mM〜200mMの直線勾配によって溶離する。回
収は蛋白質約0.1mg/mlの濃度においてグルコア
ミラーゼ単位の80%以上である。各分画は凍結または
凍結乾燥によって保存することができる。
【0047】「クロマトフォーカッシング」(「Chr
omatofocusing with Polybu
ffer and PBE」Pharmacia Fi
neChemicals,1980年11月号)と呼ば
れる技術による強化因子分画の蛋白質成分の分離とテス
トは、これが次の活性を有することを示した:α−グル
コシダーゼ、β−グルコシダーゼ、セルラーゼ、グルコ
アミラーゼ、α−アミラーゼ及びキシラナーゼ。次の成
分は検出されなかった:β−アミラーゼ、プルラナー
ゼ、イソアミラーゼ、プロテアーゼ、デキストラナー
ゼ、イソマルターゼ、フラクトシルトランスフェラー
ゼ、インバターゼ及びα−1.6−ガラクトシダーゼ。
α−アミラーゼ活性が比較的低レベルであることも、カ
ルシウムイオンの増進効果、EDTAによる抑制、pH
が5以下に低下した場合の活性損失(変性α−アミラー
ゼ)及びアミロペクチン(ろう状澱粉)に対する活性に
よって推論された。しかし、強化因子のみの作用によっ
て澱粉から生じた糖は、α−アミラーゼによって生じた
糖とは全く異なるものである:すなわち、デキストロー
スが約1/3、多糖類(D.P.10以上)が約1/3
であり、及びD.P.3糖含量がD.P.2糖(α−
1,6−結合存在せず)含量よりも多い。α−アミラー
ゼはデキストロースを生じない。さらに、単独で測定さ
れたα−アミラーゼ活性は非常に低いため、可溶性短鎖
多糖類を実質的に形成することなく、顆粒状の澱粉を加
水分解する本発明の酵素製剤の能力をとても説明できる
ものではない。これについては後にさらに説明する。
【0048】強化因子が一般の炭水化物酵素でないこと
は、強化因子をα−アミラーゼ、プルラナーゼ及びイソ
アミラーゼならびにグルコアミラーゼと比較した表1の
データによって明らかである。使用した基質はLint
nerの(可溶性)澱粉、Sigmaブランドのジャガ
イモのアミロペクチン、ジャガイモのアミロースとプル
ランであった。酵素はThermamyl120L細菌
性α−アミラーゼ、Hayashibaraイソアミラ
ーゼ及びNovoプルラナーゼSP247であった。加
水分解は全て、基質濃度1%、pH5.5及び50℃に
おいて30分間実施したが、但しアミロペクチンは、供
給した生成物がかなり高い還元糖ブランク値を示したの
で、0.5%濃度で用いた。還元糖はソモジーネルソン
法(Starch and Its Derivati
ves編集者Radley,第4版,431頁)によっ
て測定し、デキストロースはYellow Sprin
gInstrument社の工業用分析器によって定量
した。デキストロースに対する還元糖の比は、澱粉に対
するグルコアミラーゼに関して1.0であるべきであ
る。アミロースまたはアミロペクチンを用いた場合には
デキストロースが検出されないこと、及びプルランを用
いた場合には還元糖が検出されないことを、表中のブラ
ンク値は示している。
【0049】
【表1】 最適pH及びpHの安定性 本発明の酵素製剤の粒状澱粉加水分解におけるpH範囲
は5.0〜7.0であり、pH5.5〜6.0において
最大活性が得られる。数値は、pH6.0以下の酢酸ナ
トリウム緩衝液中及びpH6.0以上のリン酸ナトリウ
ム緩衝液中において、49℃で1時間、17%(W/
V)コーン粒状澱粉と0.69及び2.5酵素活性単位
/mlを反応させたことによって測定した。不溶な澱粉
は遠心分離によって除去し、希釈し上清を沸騰させるこ
とによって反応を抑制した。
【0050】本発明の酵素製剤のpH安定性を、25℃
において1時間及び50℃において20分間、2〜8の
pHレベルに維持することによって測定した。両温度に
おいて、活性の90%以上が5〜8のpH範囲では保留
され、最も安定な範囲はpH6〜7である。
【0051】希薄な澱粉(D.E.10マルトデキスト
リン)中での本発明の酵素の活性は、pH4.5におい
てクロカビ(A.niger)、コウジカビ(A.or
yzae)またはクモノスカビ(R.niveus)か
らのグルコアミラーゼに比べて低い。pH5.0以下で
強化因子活性は失われるので、本発明の酵素は粒状澱粉
に対する作用において、他のグルコアミラーゼ製剤に類
似している。
【0052】熱安定性 澱粉が存在しない場合の酵素製剤の熱安定性を50〜6
0℃において、酵素製剤サンプルを各温度において20
分間pH6.7に維持し、10D.E.マルトデキスト
リンを用いて分析することによって、測定した。室温に
保持したサンプルに比べて、53℃では活性の90%以
上及び57℃では活性の55%以上が保留された。
【0053】加水分解の形式 本発明の酵素製剤は、形成される可溶性糖類から判明す
る加水分解形式において、特に粒状澱粉に対する澱粉加
水分解に用いられる先行技術の酵素組成物と区別され
る。本発明では、最初の数時間の加水分解中に溶液中に
存在する唯一の糖はデキストロースである、すなわち、
乾燥した糖固体ベースで溶液は実質的に100%グルコ
ースである。澱粉溶解の初期段階後に、明らかにグルコ
ースの再複合または再重合によって形成される高級糖類
が除々に増加するように思われる。24時間の最後に、
15%以上の澱粉スラリーからの液体のグルコース含量
は乾燥物質ベースで100%から97〜98%に減少
し、48時間後には96〜97%及び72時間後には9
5〜96%にさらに漸減した。これに反して、α−アミ
ラーゼとグルコアミラーゼの組合せによる粒状澱粉の典
型的な加水分解は24時間後に90%未満のデキストロ
ース含量を示すが、この含量は72時間後に92〜93
%まで上昇し、95%以下で横ばい状態になった。この
ことは図1のグラフに示すが、詳しいことは後に実施例
5で述べる。
【0054】周知のように、グルコアミラーゼ存在下で
の澱粉の加水分解を長時間続けた場合には、デキストロ
ース濃度のピークが生ずる。グルコアミラーゼ10〜2
0単位/gを用いる営利的条件下では、通常約48〜7
2時間でデキストロース含量は最大値に達し、その後再
重合が生じて、加水分解に耐性な短鎖無水グルコースポ
リマーが形成されるため、デキストロース含量は除々に
減少する。本発明の酵素製剤はこのようなピークを有さ
ず、その代わりに、澱粉加水分解物のデキストロース含
量の初期測定は本質的に100%であり、図1に示すよ
うに、濃度が緩慢に低下するに過ぎない。
【0055】澱粉1gにつき本発明の酵素30単位は、
pH5.7,55℃において48時間内に16%固体分
の粒状澱粉を完全に溶解した。溶液中の糖は95%以上
のデキストロースであり、澱粉が反応するヨウ素に対す
る反応によって澱粉様物質は検出されない。すなわち、
ヨウ素錯塩を形成する無水グルコースポリマーは存在し
ない。
【0056】等電点 本発明の酵素のグルコアミラーゼ分画の等電点は他の大
部分のグルコアミラーゼ製剤に対して測定されたよりも
高い。単離したグルコアミラーゼ分画はpH8.0以上
の等電点を有する。3種類の酵素製剤クロカビ、コウジ
カビ及びクモノスカビに関する測定値は、それぞれ3.
7,3.4及び7.7であった(文献では:それぞれ
3.4〜4.0,3.4〜3.5及び8.7〜8.
8)。この測定等電点は、イソゲル・アガロース・イソ
エレクトリックフォーカッシング法(「A Step
by Step Guide to Isogel A
garose Isoelectric Focusi
ng」,FMC MarineColloids Di
vision Bioproducts,1980年1
月)によって求めたものである。
【0057】分子量 LaemmliのSDSポリアクリルアミドゲル電気泳
動法(Nature227号(1970年)680頁以
降)によって、グルコアミラーゼと強化因子分画を分析
し、分子量を測定した。用いたゲルはそれぞれ2.7%
架橋している、7%及び10%アクリルアミドであっ
た。グルコアミラーゼ酵素の分子量を64,300と測
定し、強化因子の3主要成分の分子量をそれぞれ、8
7,300,72,500及び52,200と測定した。
【0058】金属イオンに対する感受性 テストした金属イオンはカルシウム、クロム、第二鉄、
亜鉛、マグネシウム、マンガン及びニッケルであった。
粒状澱粉の加水分解に対する唯一の観察された効果は、
カルシウムイオンによって速度がやや促進されることで
あったが、これは加水分解の初期段階において生じたに
過ぎなかった。
【0059】形態 上述したように、本発明の酵素の最初のサンプルは、文
献に述べられている有機体のフミコーラ・グリシー変種
サーモイデアATCC16453から単離された。AT
CC16453はこの菌及びこの菌の誘導体である変種
をN−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン
または殺菌紫外光線(253nm波長)に暴露させるこ
とによって、除々に突然変異した。ATCC16453
及び発生した各突然変異体のサンプルを次の組成のYp
Ss寒天上で増殖させた: 酵母エキス(Difco) 4.0g K2HPO4 1.0g MgSO4・7H2O 0.5g 可溶性澱粉 15.0g 蒸留水 1000ml 寒天(Difco) 15g この有機体から誘導された突然変異体の形態は次の点で
ATCC16453の形態とは異なる:表面 : ATCC16453は起伏のある表面及び寒天
中に切り込まれた比較的明確なエッジを備えた幾らか不
規則な溝を有し、暗灰色であるが、突然変異体はATC
C16453よりも全てが高度に着色しており(より強
く黒色)、次のような特徴を有する: NRRL15219−滑らかな表面と細い溝を有し、褐
色がかった灰色 NRRL15220−滑らかな表面とATCC1645
3よりも細い溝のある灰褐色 NRRL15221−やや起伏のある表面を有し、褐色
がかった灰色 NRRL15222−起伏ある表面になりがちな、比較
的幅の広い溝を有し、灰色 NRRL15223−褐色がかった灰色、若干しわのあ
る滑らかな表面、ローンは完全には連接していない NRRL15224−不連続なコロニーを有し明るい灰
色、ローンは連接していない NRRL15225−暗灰色から黒色、ざらざらしてい
る、表面増殖は連接していない、寒天中に色素あり裏面 : ATCC16453は30℃において暗褐色か
ら灰色及びもも色であるが、突然変異体は全てATCC
16453よりも濃く着色しており(黒色)、次の特徴
を有する: NRRL15219,−221及び−223暗灰色から
黒色 NRRL15220及び−224灰色から黒色 NRRL15222灰色から黒色、殆んど黒色 NRRL15225黒色粉状胞子及び厚壁胞子: 突然変異体はATCC164
53のオリジナル菌株から区別することができず、Em
ersonとCooneyの古典的な説明(Therm
ophilic Fungi, 第8章)を確証した。
同一条件下で増殖させた、フミコーラ・インソレンスの
菌株(ATCC16454とATCC22082)の比
較は、これらの菌株がEmersonとCooneyの
記述に適合することを示した。
【0060】温度限界: 25,30,37,42,4
5,50及び55℃の温度において上述の組成の寒天上
で5日間増殖させたサンプルを観察した。この観察は以
下の増殖と胞子形成の表に示す。「見出し」の中で、
「良好な増殖」とは繁茂したローンを意味し、「中等度
の増殖」は幾らか少なく茂ったローンを意味し、「軽
度」はプレートが完全には覆われていない増殖を表わす
のに用いる。サンプルのいずれも55℃で増殖するのは
観察されなかった。
【0061】胞子形成量は温度と共に急速に増加し、コ
ロニーと培地の両方の色(着色)に明らかに影響を与え
る。大量の胞子形成は灰色から黒色を生ずる。「肉眼で
認められず」なる用語は、殆んどまたは全く着色の認め
られない、すなわち殆んど白色の増殖を意味するが、
「軽度」なる用語は殆んど着色のない、通常黄褐色に見
えるようなプレートを表すのに用いられる。
【0062】 上記で言及したものを除いて、突然変異体は全て、AT
CC16453のオリジナル菌株に類似していた。完全
に発生した胞子は球形もしくは球形に近かった。菌糸体
ローンの増殖度が増すにつれて、単離した菌糸パッチを
区別することは困難になり、成熟した個々の胞子の発生
は頻繁になった。同時に、胞子及び胞子連鎖が発生した
菌糸ストランド数は減少した。すなわち、増殖が増加す
るにつれて、部間胞子の検出は困難になった。
【0063】標準培養方法 種々の菌株のRSH酵素製剤を生成する能力を比較する
ために、標準培養方法は次のように定義される。標準培
養方法に従って培養した場合に、種々な菌変種のブイヨ
ンを分析し、直接比較することができる。次の組成を有
する無菌の液体基質上で培養する: 酵母エキス 0.4% K2HPO4 0.1% MgSO4・7H2O 0.05% 希釈澱粉※ 20.0% 水 バランス ※ 希釈澱粉は、3%プロピオン酸カルシウムを含む2
M酢酸ナトリウムの約2容量%の存在下のpH6.4〜
6.6において、約10%(W/V)濃度のコーン澱粉
を糊化し、70℃に冷却し、少量のThermamyl
ブランドα−アミラーゼを加え、70℃の温度を1時間
維持することによって製造する。
【0064】500ml−バッフル付き振盪フラスコ中
で無菌の胞子形成培地(100ml,pH7)に有機体
を接種し、フラスコを42℃に5〜6日間維持して、胞
子群を発生させた。胞子フラスコは使用するまで凍結す
る。
【0065】500ml振盪フラスコ内で、同じ組成の
無菌接種培地100mlと、約3000万胞子に対応す
る量の胞子培地とを混合することによって、発酵器接種
物を調製する。接種した接種培地を42℃において16
時間振盪し、生成した接種物を、空気供給源と撹拌機付
きの14l発酵器内の無菌増殖培地10lに、5容量%
で加える。
【0066】液体発酵器培地は次の組成を有する: コーン浸漬液 2.0% K2HPO4 0.15% MgSO4・7H2O 0.05% ペースト状コーン粉末 0.10% 水 バランス 殺菌後、ペニシリンGとオキシテトラサイクリンのそれ
ぞれ1gを発酵器に加える。接種物を加えるときに、無
菌顆粒状コーン粉末100gをも培地に混入する。
【0067】最初は撹拌機を500rpmで作動させ、
増殖培地を通して0.5量/量/分(vvm)の流量で
空気を流しながら、発酵器を42℃に維持する。18時
間後に、無菌コーン粉末200gと無菌のコーン浸漬液
200mlを発酵器に加える。空気流量と撹拌機速度を
それぞれ、約1.8vvm,60rpmに高める。26
時間目に、無菌コーン粉末100gを発酵器に加える。
発酵は73時間後に終了する。
【0068】発酵器からの酵素ブイヨンを濾過して、菌
糸体とその他の固体物質を除去する。例えば37℃で発
酵する菌のような、42℃では増殖しない中等温度好性
菌に対しては、標準培養法を改良する。
【0069】酵素活性の測定 酵素活性の測定には2種類の方法が用いられている。
【0070】本発明の目的のために、最初のテストを標
準分析法No.1とする。この分析法は粒状澱粉に対す
る酵素製剤の相対活性を測定するのに用いられる粗澱粉
加水分解テストである。このテストはDNSAテスト
(ジニトロサリチル酸)による還元糖(グルコース)の
測定に基づくものである。標準分析法No.1では、
0.025Mリン酸塩緩衝液、カルシウムイオンとして
0.01M(pH6.5)中に懸濁させた1%コーン粒
状澱粉1mlに培養ブイヨン(または酵素溶液)0.1
mlを加える。懸濁液を50℃に1時間保持し、次に
「DNSA」溶液1mlを加える(ジニトロサリチル酸
10g、2.66N水酸化ナトリウム150ml、酒石
酸ナトリウムカリウム300gを水で1000mlにし
たもの)。この澱粉懸濁液を沸騰水中に5分間保持し、
水10mlを加える。540nmにおける光学密度を分
光光度計(例えば、Spectronic70ブランド
比色計)によって、相対活性の尺度として読み取る。1
粗澱粉加水分解(RSH)単位を一定条件下で、光学密
度を0.1高めるのに必要な還元糖の量として定義す
る。零時間におけるデキストロースを定量するためにブ
ランクをランする。還元糖含量は光学密度対還元糖溶液
(0〜0.3%溶液)の標準曲線から算出することがで
きる。このデータから、酵素活性の国際単位を決定する
ことができる。活性1単位は分析条件下で1分間にデキ
ストロース1μmoleを生ずる酵素量である。
【0071】粒状澱粉基質によって生ずる影響(濃度に
関する速度の変化、加水分解物の混合及び透明化に関す
る問題点等)を避けるために、他の方法を用いることも
できる。本発明の目的のために、この方法を標準分析法
No.2とする。これは10D.E.マルトデキストリ
ンテストとも呼ばれる。これは粒状澱粉よりもむしろ1
0D.E.マルトデキストリンを基質として用いるスク
リーニングテストである。0.06〜1.1単位を含む
酵素製剤1/10mlを、必要ならば希釈して、50℃
で5分間前加熱した基質溶液0.9mlに加える。基質
溶液は0.25M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5)
40容量部と4重量%10D.E.マルトデキストリン
水溶液50容量部から成るものである。基質溶液を酵素
溶液添加の前に、50℃に5分間保持する。10分間後
に、前加熱した16mm試験管中に注入し、100℃水
溶中で6分間加熱することによって、反応を中断させ
る。例えばグルコース試薬キット15−UV(Sigm
a Chemical)またはTechnicon A
utoanalyzerのような機器等の従来の方法に
よって、グルコースを定量する。零時間におけるグルコ
ースを定量するために、ブランクをランする。結果をサ
ンプルの希釈に関して補正する。この単位を10D.
E.または10D.E.マルトデキストリン単位と呼
ぶ。
【0072】幾つかの改良突然変異体のRSH活性 上述の標準培養方法と標準分析方法No1を用いて、特
定の突然変異体が以下の表に示すように、野生型ATC
C16453よりも高力価RSH酵素活性を生ずること
が発見された: これらの突然変異体が野生型の約2倍から約3.5倍の
RSH活性を生ずることがわかる。
【0073】次の実施例は本発明の方法と組成物を説明
するために示すのであって、実施例に述べる詳細に本発
明を限定するものでないことは自明のことである。明細
書及び特許請求の範囲を通して、%、部及び比は重量に
関するものであり、温度は他に記載しない限り、℃であ
る。
【0074】
【実施例1】フミコーラ・グリシー変種サーモイデアの
突然変種体菌株、NRRL15219を、次の組成の無
菌液体基質上で培養した: 酵母エキス 0.4% K2HPO4 0.1% MgSO4・7H2O 0.05% 希釈澱粉※ 20.0% 水 バランス ※ 希釈澱粉は、3%プロピオン酸カルシウムを含む2
M酢酸ナトリウム緩衝液約2容量%の存在下のpH6.
4〜6.6において、約10%(W/V)濃度の澱粉を
糊化させ、70℃に冷却し、少量のThermamyl
ブランドα−アミラーゼを加え、70℃の温度に1時間
保持することによって製造されたものである。
【0075】500mlバッフル付き振盪フラスコ内で
無菌胞子形成培地(100ml,pH7)に有機体を接
種し、フラスコを5〜6日間42℃に維持して、胞子群
を発生させた。胞子フラスコは使用するまで凍結させ
た。
【0076】500ml−振盪フラスコ内で同じ組成の
無菌接種培地100mlに約3000万胞子に相当する
ような量の胞子培地を混合することによって、発酵器接
種物を調製した。接種した接種培地を42℃で16時間
振盪し、生成した接種物を5容量%で、空気供給源と撹
拌機付きの14l−発酵器内の無菌増殖培地10lに加
えた。この実施例の酵素生成物を2つの発酵器内で製造
した。
【0077】液体発酵器培地は次の組成を有するもので
あった: コーン浸漬液 2.0% K2HPO4 0.15% MgSO4・7H2O 0.05% ペースト状コーン粉末 0.10% 水 バランス 殺菌後、ペニシリンGとオキシテトラサイクリンの各1
gを各発酵器に加えた。接種物を加えるときに、無菌の
顆粒状コーン粉末100gも培地に混入した。
【0078】各発酵器を42℃に維持して、最初は撹拌
機を500rpmで作動させ、増殖培地に0.5量/量
/分(vvm)の流量で空気を供給した。18時間後
に、無菌コーン粉末200gと無菌コーン浸漬液200
mlを各発酵器に加えた。空気流量と撹拌機速度をそれ
ぞれ、約1.2〜2.2vvmと600rpmに高め
た。26時間目に、無菌コーン粉末100gを発酵器の
1つに加えた。発酵は73時間後に終了した。
【0079】各発酵器からの酵素ブイヨンを濾過して、
菌糸体及びその他の固体物質を除去した。2つの発酵器
からの濾過したブイヨンをプールし、凍結保存した。解
凍した酵素溶液を遠心分離して、形成された固体を除去
した。濾過したブイヨンの活性は、10D.E.マルト
デキストリンを用いる上述の方法(標準分析法No.
2)による測定によって、183単位/mlであった。
【0080】この酵素を澱粉1gにつき10D.E.単
位50の割合で用いて、乾燥物質26%のスラリー状態
のコーン粒状澱粉を加水分解した。このスラリーは防腐
剤として加えた0.02%プロピルパラベンと0.1%
メチルパラベンとともに、カルシウムイオン100pp
mを含有した(ppmはスラリー重量に基づく)。絶え
ず撹拌しながら、pHと温度はそれぞれ、6.0と55
℃に96時間維持した。結果は表2に示す。
【0081】
【表2】
【0082】
【実施例2】フミコーラ・グリシー変種サーモイデア、
ATCC16543を次の組成の寒天(pH7)上でス
トリークした: 酵母エキス 0.2% 牛肉エキス 0.2% 麦芽エキス 0.3% Bacto寒天Difco 1.5% Lintner澱粉 1.0% 水 バランス カバーしたプレートを逆にして、5〜6日間42℃に維
持した。これらは必要時まで凍結保存した。
【0083】培地100mlを含有する500mlフラ
スコに対して約1/4プレートの割合で、接種培地に胞
子を加え、ブレンダーで混合することによって、発酵器
接種物を製造した。この接種培地は次の組成を有した: 綿実蛋白質 単離ProfioTM※ 3.0% コーン粉末 3.0% ※ Traders Oil Mill Compan
yのTraders蛋白質部門 2組のフラスコを用意し、1つはコーン粉末を加えた後
に殺菌し(コーン粉末澱粉は糊化する)、他方は完全な
粒状澱粉を有する無菌コーン粉末を加える前に殺菌し
た。フラスコを42℃において16時間振盪し、接種物
は凍結保存した。
【0084】空気供給源と撹拌機付きの14l−発酵器
内の無菌増殖培地10lに、各接種物5重量%を加え
た。発酵器には水に加えた4%Profioブランド綿
実蛋白質単離物のみを含めた。接種物の添加時に、無菌
顆粒状コーン粉末100gをも加え、この操作を18時
間目と24時間目の終わりに繰り返した。各発酵器を4
2℃に維持し、最初は撹拌機を500rpmで作動さ
せ、空気を0.5vvmの流量で供給した。18時間後
に、空気流量と撹拌速度をそれぞれ、約1.6〜2.2
vvmと600rpmに高めた。発酵は72時間後に終
了した。
【0085】発酵器からの酵素ブイヨンを実施例1と同
様に処理した。この活性は実施例1と同様な測定によっ
て1mlあたり10D.E.単位29であった。
【0086】酵素を1gにつき10D.E.単位15の
割合で用いて、乾燥物質29%のスラリー状態のコーン
粒状澱粉を加水分解した。このスラリーは防腐剤として
加えた0.028%プロピルパラベンと0.1%メチル
パラベンを含むものであった。(%はスラリー重量に基
づく)。絶えず撹拌しながら、pHと温度をそれぞれ、
6.0と55℃に96時間維持した。結果を表3に示
す。
【0087】
【表3】
【0088】
【実施例3】この実施例では、粒状澱粉と希釈澱粉(1
0D.E.マルトデキストリン)の加水分解における本
発明のグルコアミラーゼの活性に及ぼす強化因子分画の
効果を説明する。本発明の酵素製剤から上述のように分
画化したグルコアミラーゼの10D.E.単位2によっ
て、1%粒状澱粉懸濁液を50℃,pH5.5において
加水分解した。強化分画溶液を、表4に示すような量
で、澱粉懸濁液に加えた。デキストロースを4時間にわ
たって測定した。この4時間の結果(表4)は、粒状澱
粉の可溶化及び澱粉のデキストロースへの転化における
グルコアミラーゼに対する強化酵素の効果を明白に実証
している。
【0089】
【表4】 17%(W/V)粒状澱粉懸濁液中で10D.E.単位
2.5〜2.8のグルコアミラーゼを用いて、本質的に
同じ反応条件下で同じテストを6時間実施した。テスト
した3種類のサンプルは本発明の非分画化酵素、単離し
たグルコアミラーゼ分画及び、強化因子(蛋白質13μ
g)を加えた単離グルコアミラーゼ分画であった。この
液体のデキストロース濃度はそれぞれ、72,16及び
76mg/mlであった。
【0090】対照のために、公知の市販のグルコアミラ
ーゼ製剤のサンプルを最適pH4.4と、供給者が勧め
ているような、各々に対する最適温度とを用いて比較し
た。これらはBoehringer Mannheim
からのクロカビとSigmaChemicalからのコ
ウジカビとクモノスカビであった。最初の2種類は60
℃;最後の種類は50℃において、上述のような1%粒
状澱粉スラリーを用いて4時間テストした。これら3種
類の製剤をそれぞれ2.4単位、1.7単位及び2.0
単位において、本発明の精製されているが非分画化の酵
素2.4単位と比較した。組成物のグルコース含量はそ
れぞれ、0.7,1.7,1.2及び5.0mg/ml
であり、本発明の酵素の粒状澱粉に対する効果を示して
いる。同じテストを可溶性10D.E.マルトデキスト
リンに対して実施した場合には、対照的に、4種類の酵
素製剤の全てが、1.5時間後に95%デキストロース
に達した、すなわち同時に本質的に同じ終点に達した。
【0091】
【実施例4】この実施例では,B等級小麦澱粉の加水分
解への本発明のグルコアミラーゼ製剤の使用を説明す
る。この澱粉は、グルテン除去後に小麦澱粉を遠心分離
によって2つの分画に分画化する結果として得られる。
B等級澱粉はクリーム色であり、α−アミラーゼの作用
に耐性であり、「ジェット」クッカー(蒸気噴射ヒータ
ー)におけるような、高温澱粉処理と呼ばれるプロセス
で処理するのが困難である。
【0092】顆粒状B−等級小麦澱粉の固体分26%,
pH5.5である水性スラリーを、澱粉1gにつき酵素
製剤10D.E.単位15の存在下、55℃において2
4時間撹拌した。残留固体から分離したシロップは9
5.7%のデキストロースを含み、澱粉の64%は溶解
していた。96時間後に、デキストロース含量は95.
3%であり、澱粉の約73.0%が溶解した。澱粉1g
につき酵素製剤10D.E.単位30の存在における対
応する結果は、24時間後にデキストロース含量95.
7%、澱粉の71%溶解及び48時間後にデキストロー
ス含量94.4%、澱粉78%溶解であった。
【0093】澱粉固体分34.4%における同じ条件で
は、澱粉1gにつき10D.E.単位15によってシロ
ップ中に、24時間後にデキストロース96%、溶解5
4%及び48時間後には、転化が終了して、デキストロ
ース95.2%、溶解57%であった。澱粉につき10
D.E.単位20では、24時間及び48時間の最後に
それぞれ、デキストロース含量95.1と94.2%達
し、溶解は55%と58%であった。
【0094】
【実施例5】この実施例では本発明の酵素と、グルコア
ミラーゼ製剤をα−アミラーゼとともに用いて粒状澱粉
をグルコースに転化させる先行技術の方法との間の重要
であるがまだ明らかにされていない相違について説明す
る。この相違は加水分解で形成される生成物の糖分布に
あると思われる。データも本発明の酵素製剤を用いて大
きな改良が得られることを示している。
【0095】本発明の酵素製剤(ATCC16453,
NRRL15219から得られたもの)を澱粉1gにつ
き10D.E.単位15の割合で、カルシウムイオン5
0ppm含有のコーン粒状澱粉の26%固体物質水性ス
ラリーに加えたサンプルを24,48及び96時間後に
採取した。データは図1に示す(断続線)。液体の分析
結果(乾燥物質ベース)を表5に示す。澱粉固体濃度は
26%から約9%に減少した。同じ実験を澱粉1gにつ
き酵素10D.E.単位22.5を用いて繰り返した場
合には、澱粉残渣が6%にまで減少した。
【0096】固体分16%では、24時間の最後にデキ
ストロース含量が97%以上になり、澱粉残渣は1%未
満になった。多くの試行で、澱粉残渣が検出できないこ
とが発見されている。
【0097】対照実験を、乾燥物質27.5%のコーン
澱粉スラリー中で、両方とも澱粉乾燥重量に基づいて、
0.275%のNovo Thermamyl60Lブ
ランドの細菌性α−アミラーゼ及び0.275%のMi
les Laboratories DiazymeL
−100ブランドのグルコアミラーゼ製剤を併用して実
施した。pH5.5及び温度60℃を120時間維持
し、24時間毎にサンプルを採取した。これらの結果も
図1(実線)及び表5に示す。α−アミラーゼはバチル
ス・リチェニホルミス(Bacillus liche
niformis)から製造され、最適pHは60℃に
おいて5.5である。グルコアミラーゼはアスペルギル
ス(Aspergillus)属の文献ではクロカビの
菌株と同定された菌株から生成する(Smith等、S
taerke 28(1976年),243〜249
頁)。このような条件下で、pH5.5が澱粉の溶解に
最適であるように思われた。pHが低くなるほど、液相
中のグルコース含量が高くなるが、溶解する澱粉は減少
することが観察された。図1に示すように、デキストロ
ース含量が経時的に減少する本発明とは対照的に、デキ
ストロース含量(可溶性糖に基づく乾燥物質)は除々に
増加する。α−アミラーゼ−グルコアミラーゼの組合せ
は72時間の終わりに16%の澱粉を残し、120時間
後に14%の澱粉を残した。
【0098】
【表5】 図1と表5のデータは、本発明の酵素が粒状澱粉を加水
分解させて溶解させる形式には、明らかに根本的な差異
があることを示している。すなわち、すくなくとも最初
の24時間に形成される可溶性澱粉は95%より多いデ
キストロースであり、D.P.3及びこれ以上のグルコ
ースポリマーは実質的に形成されない。D.P.2糖類
の増加は再重合の結果であると考えられる。これとは対
照的に、相互作用して粒状澱粉を可溶化させる酵素とし
てα−アミラーゼを含む、典型的なグルコアミラーゼ製
剤は24時間内に90%デキストロースに達せず、96
時間後に94〜95%に除々に減少する。D.P.3及
びこれ以上の重合度の糖を比較的多く生成し、本発明に
おけるよりも実質的に高いレベルでこれらの生成が横ば
い状態になることも明らかである。
【0099】
【発明の効果】本発明の幾つかの利点をさらに完全に知
ることができる。特定の菌によって生成される酵素を用
いると、ペースト状澱粉よりもむしろ粗澱粉をグルコー
ス形成の基質とすることができる。澱粉をペースト化す
る必要がなくなるため、実質的に非常なエネルギー節約
が可能になる。この酵素製剤は高い重量%の澱粉を含む
粗澱粉スラリーを加水分解して、希薄な溶液よりも水分
を非除するエネルギー必要量が少ない比較的濃厚なグル
コース溶液を生成するのに有効である。加水分解の出発
点から、溶液中の生成物は実質的に完全にグルコースで
ある。この酵素製剤が非常に低濃度の限界デキストリン
及び三糖類を生成するという事実は非常に重要である。
これらの基質はグルコースまたは、高フラクトースシロ
ップのような、誘導生成物の甘味を高めることはなく、
甘味を減ずることさえある。このように、この酵素製剤
は澱粉からグルコースを生成するための殆んど全ての見
地から理想的である。高力価の酵素混合物を生成するた
めに開発された突然変異体種は、グルコースを大規模に
製造するために酵素混合物を使用する可能性を高めるも
のである。
【0100】本発明を特定の好ましい実施態様に関して
説明してきたが、当業者にとって明らかな改良を本発明
の範囲から逸脱することなく、行うことも可能である。
例えば、非常に高力価の酵素を生成する改良された突然
変異体が引続いて開発されるであろうと期待される。ま
た、このRSH酵素混合物を構成する酵素の性質につい
てさらに多く知られるようになるにつれて、酵素を生成
する遺伝子がクローン化され、組換え体DNAテクノロ
ジーによって他の有機体中に適当に挿入されることも考
えられる。本発明の目的に関して、同じ酵素混合物を生
成する改良された突然変異体または組換え体の有機体
は、ここに述べた有機体の等価物であると考えられる。
【0101】本発明の種々な特徴については、特許請求
の範囲の中で述べる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のグルコアミラーゼ酵素分画が含
まれる酵素製剤とα−アミラーゼ/グルコアミラーゼ組
合わせとを用いた比較加水分解の過程でのデキストロー
ス含量と澱粉溶解量の変化を示すグラフである。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 約8.0以上の等電点を有し、カルボキ
    シメチルセルロースに吸着されることができ、粒状澱粉
    の加水分解を触媒することができ、かつpH約5.0〜
    約7.0及び温度約55℃において最大活性を示すこと
    を特徴とするグルコアミラーゼ酵素分画。
  2. 【請求項2】 a)約15重量%の固体澱粉濃度で水中
    に懸濁した粒状澱粉の加水分解を触媒して、この加水分
    解をpH約5.0〜約7.0及び温度約55℃におい
    て、α−アミラーゼを添加せず、またプルラナーゼ、イ
    ソアミラーゼもしくはβ−アミラーゼ型の枝切り酵素も
    添加せずに行った場合に、乾燥物質べースで少なくとも
    約97重量%のグルコースを含む可溶性グルコースシロ
    ップ固体にまで実質的に完全に加水分解し、そして b)グルコアミラーゼ酵素分画の他に、カルボキシメチ
    ルセルロースに吸着せずに、グルコアミラーゼ強化活性
    を有する分画を含むことを特徴とする酵素製剤のカルボ
    キシメチルセルロース吸着性分画である、請求項1に記
    載のグルコアミラーゼ酵素分画。
  3. 【請求項3】 フミコーラ属の真菌から誘導される請求
    項1に記載のグルコアミラーゼ酵素分画。
  4. 【請求項4】 フミコーラ・グリシー変種サーモイデア
    の菌株である真菌から誘導される請求項3に記載のグル
    コアミラーゼ酵素分画。
  5. 【請求項5】 真菌が、ATCC16453,NRRL
    15219,NRRL15220,NRRL1522
    1,NRRL15222,NRRL15223,NRR
    L15224及びNRRL15225ならびにこれらか
    ら人工的に誘導される遺伝学的に変化した菌株から成る
    群から選択したフミコーラ・グリシー変種サーモイデア
    の菌株である、請求項3に記載のグルコアミラーゼ酵素
    分画。
  6. 【請求項6】 a)粒状澱粉の実質的に完全なグルコー
    スまでの加水分解を触媒する酵素製剤であって、1)約
    15重量%の固体澱粉濃度で水中に懸濁した粒状澱粉の
    加水分解を触媒して、この加水分解をpH約5.0〜約
    7.0及び温度約55℃において、α−アミラーゼを添
    加せず、またプルラナーゼ、イソアミラーゼもしくはβ
    −アミラーゼ型の枝切り酵素も添加せずに行った場合
    に、乾燥物質ベースで少なくとも約97重量%のグルコ
    ースを含む可溶性グルコースシロップ固体にまで実質的
    に完全に加水分解し、そして2)酵素製剤分画がカルボ
    キシメチルセルロースに吸着され、また約8.0以上の
    等電点を有するグルコアミラーゼ酵素(EC3.2.
    1.3)を含むことを特徴とする酵素製剤の部分である
    ことを特徴とするグルコアミラーゼ酵素分画を得る; b)該グルコアミラーゼ酵素分画を希薄な澱粉加水分解
    液に加えて、同澱粉をグルコースに加水分解することか
    ら成る希薄な澱粉加水分解物をグルコースに加水分解す
    る方法。
  7. 【請求項7】 グルコアミラーゼ酵素分画がフミコーラ
    属の真菌から誘導される請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 グルコアミラーゼ酵素分画がフミコーラ
    ・グリシー変異サーモイデアの菌株である真菌から誘導
    される請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 真菌が、ATCC16453,NRRL
    15219,NRRL15220,NRRL1522
    1,NRRL15222,NRRL15223,NRR
    L15224及びNRRL15225ならびにこれから
    人工的に誘導される遺伝学的に変化した菌株から成る群
    から選択したフミコーラ・グリシー変異サーモイデアの
    菌株である請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 希薄な澱粉加水分解液が約1〜25の
    D.E.、約5〜7のpH、乾燥物質ベースで約15〜
    60%の固体澱粉含量を有し、澱粉加水分解物の加水分
    解が約55℃以上の温度で生ずる請求項6に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 希薄な澱粉加水分解液が約5〜15の
    D.E.を有する請求項10に記載の方法。
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