JP2588872Y2 - 医薬品用ゴム栓 - Google Patents

医薬品用ゴム栓

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JP2588872Y2
JP2588872Y2 JP1998004271U JP427198U JP2588872Y2 JP 2588872 Y2 JP2588872 Y2 JP 2588872Y2 JP 1998004271 U JP1998004271 U JP 1998004271U JP 427198 U JP427198 U JP 427198U JP 2588872 Y2 JP2588872 Y2 JP 2588872Y2
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盛皓 須藤
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Daikyo Seiko Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】本考案は医薬品用容器、医療
用具に使用する医薬品用ゴム栓に関し、本考案のゴム栓
は医薬品類を長期間に高品位に保持することのできる容
器、医療用具品の一部品として使用できるものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品容器のうち、輸液に関しては第1
2改正日本薬局方の「48輸液用ゴム栓試験法」および
規格値が定められている。その他医薬品粉末用容器に関
しては、医薬的見地から多くの規定、要望項目が提示さ
れ、それらは30項目にも達している。このような多く
の高度の要望項目に対応するために、ゴム栓の耐熱性、
弾性、少ない歪性を満足すると共に医薬的な衛生性を改
善するために、ゴム栓の医薬品、薬液に接する面を不活
性な樹脂フィルムにて積層する技術がある(実公昭44
−5751、同44−27753、同45−1783
1、同49−21346各号公報、特公昭52−135
5、同54−9119、同57−53184、同63−
43104各号公報、特開昭61−272134号公
報、特開平2−23961、同3−136820、同3
−143446、同4−2362各号公報)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】以上のゴム栓の表面に
樹脂フィルムを積層することによって改良される点も多
いが、未だ不満足な点が残っている。それは容器口とゴ
ム栓との嵌合性である。この嵌合性は薬の製剤工程の作
業性と製剤後の密封性とに関係するが、同一条件では両
方を満足できるようには改善できない。一案として、フ
ランジ下面の胴部上端外周をゴム表面にして、その表面
に環状の突起を設ける技術(実開昭61−2233、同
61−31441各号公報)がある。図6にこの種の従
来技術によるゴム栓の一例の断面図を示すがゴム栓上部
のフランジ6を有する天板部4に続き胴部8と脚部9が
設けられ、胴部8には1個の小突起27を有する。11
は針刺し位置、13は脚部に積層した樹脂フィルム、2
4は脚部に設けた歯型突起である。このような従来のゴ
ム栓では、ゴム栓面に油,シリコン油等の潤滑剤を塗布
して、ゴム栓相互の接着、または栓の移動を良好にする
ことにより、製剤工程の作業性、操作性を改善してい
る。しかし、この潤滑剤はゴム栓面への接着性が悪く、
ゴム栓の包装、移動中にゴム面から剥離して微粒子とな
り、薬の製剤の際には異物となり、機械、器具の運転操
作に異常を起こす因子になるのみでなく、薬と共に人体
に入ると毒物となるので、衛生上非常に問題である。本
考案は薬の製剤工程での作業性、操作性を改善し、特に
凍結乾燥製剤の製造に適し、潤滑油を使用しないで、し
かも小なる打栓力で容器口に接着でき、製剤工程で該栓
の浮き上がり等の移動の発生しない、容器口に密封性の
良い形状のゴム栓を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本考案はフランジを有する上部の天板部
と該天板部下面に形成された容器口内に挿入される胴部
とからなるゴム栓において、該胴部が該天板部下面直下
の外周部に3〜7個の環状突起を有してなり、該環状突
起は全体で幅2〜20mmの帯状の突起部分を形成し、
且つ該突起部分の外径が上記容器口内径より4〜10%
大きいものであることを特徴とする医薬品用ゴム栓を提
供する。
【0005】
【考案の実施の形態】本考案に係る医薬品用ゴム栓の形
状を本考案の実施例を示す図1を参照して説明すると、
図1の(a),(b)は本考案ゴム栓の具体例の概略断
面図であり、ゴム栓3の胴部8において、天板部4のフ
ランジ6の下面7の直下部分の胴部8の外周に複数の突
起を有してなる突起部分10が設けられ、該突起部分1
0は複数の環状突起からなっている。図1の(a)の例
は3本の環状突起14,15,16、図1の(b)の例
は5本の環状突起17,18,19,20,21を有す
る。
【0006】本考案においては、図1の(a),(b)
に示したように天板下面直下の胴部外周に並行する3〜
7個の環状突起を設ける。また突起の先端形状は図2の
(a)に示すように先端が鋭角をなすものであってもよ
いし、図2の(b)に示すように先端が円形形状であっ
てもよい。さらに図示は省略したが先端が台形状であっ
てもよい。本考案において、上記した3〜7個の環状突
起は、全体として同部外周に幅2〜10mmとなるよう
に設けられる。また、本考案は容器口よりゴム栓の胴部
の突起部分先端の外径を、該容器口内径より4〜10%
大きくなるように成形する。
【0007】このように3〜7個の突起を有する、すな
わち環状の小突起を3〜7本帯状に設けてなる突起部分
10を、フランジ6直下の胴部外周に設けることによ
り、ゴム栓の容器口内への挿入を容易にし、ゴム栓の打
栓においては小さな力で完全に容器口内に挿入できて、
挿入後は容器口内壁壁に密着し良好に内容物を密封でき
ると共に、長期に気密性を保持することができる。ま
た、凍結乾燥製剤等に本考案のゴム栓を使用すると、製
剤工程での真空度保持性が向上し、容器内を例えば窒
素、炭酸ガス等の気体で置換した際もガス圧力によって
ゴム栓が浮き上がることがない。
【0008】上記の本考案の胴部外周の突起形状は、フ
ランジ付天板と該天板下面に形成され容器口内に嵌挿さ
れる胴部からなるタイプのゴム栓であれば、どのような
ゴム栓にも適用でき、胴部に続き脚部を有するゴム栓に
おいても非常に有効である。本考案に係る突起部分の種
々のゴム栓への適用を、図1の(a)に示した環状突起
を例にして説明すると、図3は本考案の一具体例を示
し、薬面12及び天面に樹脂フィルム13を積層し、胴
部8の表面はゴム素面として図1の(a)と同様の3本
のリング状突起14,15,16を設けてあるため、容
器口内壁とのスベリ、嵌合性、密着性が改善されてい
る。
【0009】また図4は本考案の一具体例である凍結乾
燥製剤用ゴム栓であって、薬面12と天面には樹脂フィ
ルム13を積層し、ゴム素面とした胴部外周に図1の
(a)と同様の3本の環状突起14,15,16を設
け、さらに樹脂フィルム13を積層した脚部9を大きく
切り欠き、脚部9の外面に歯型突起24を設けて凍結乾
燥工程でのゴム栓の位置を安定に固定できるようにした
例である。
【0010】本考案の医薬品用ゴム栓は、図5に示す如
く、容器1内に薬2を入れ、本考案のゴム栓3を容器口
5に打栓し、その上にアルミキャップ25を巻き締めて
製品とする。 容器1内の薬の使用に際しては、ゴム栓
3のフランジ6中央の注射針刺し部11から注射針(図
示せず)にて注射剤用精製水を注入し、薬2を溶解し、
該溶液を注射器などにて人体に投与する。
【0011】本考案のゴム栓は該注射針刺し位置に適す
るような形状を有する。即ち、図1、図3〜図5に示す
ように注射針刺位置11を浅い凹部に形成し、該針刺し
位置11の反対面、即ち薬面12に大きな窪26を設け
ることにより、針刺し部11のゴムの厚さを薄層にし
て、ゴム破れを防止している。ただし、容器口5の内壁
との接触面が広くなるようにゴム栓3には胴部8に続き
脚部9を設けて面を広めることもある。
【0012】本考案のゴム栓の素材としては、耐熱性、
耐酸化性、耐水、耐透湿、耐透酸素性を有し薬品に対し
不活性である、イソプレン−イソブチレン共重合ゴム
(IIR)、ハロゲン化IIR(CIIR、BII
R)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(B
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン
プロピレンターポリマー(EPDM)などの溶液中で重
合したゴム類が好ましく、その他弾性体、即ちゴム類、
熱可塑性エラストマー等にも適用される。これらのゴム
類にはゴム素材に加硫剤、加硫促進剤、補強剤、加工助
剤等を配合し、加熱加圧して図1〜図4に示したような
形状のゴム栓を作る。
【0013】
【実施例】〔実施例1〜4及び比較例1〜4〕 内容量100ml、瓶の口内径22.0±0.1mmの
薬容器に、表 に示すように図1,図2,図4の各形状
の本考案の凍結乾燥製剤用ゴム栓を打栓した。ゴム栓の
素材はIIR、ゴム栓のカタサは30±3(JISK6
301)、ゴム栓の胴部直径22.6±0.2mm、ゴ
ム栓の小突起の直径は23.0±0.2mm(胴部直径
より4.5%大)である。各ゴム栓25個を用意して打
栓し、試験した測定値の平均を求め、表1に示した。 栓の打栓力:テンション型ゴム引張試験機〔(株)島津
製作所製〕を用いて測定。 栓の浮き上がり数:常温、常圧下に打栓し、24時間後
の状態を観察 真空性保持試験:真空℃10±1Torr下にて施栓し、速
やかにアルミキャップを巻き締めて、30日後の検体内
の真空度を電子マノメーター〔豊田工機(株)製〕で測
定した。また、比較のために突起なしのゴム素面(従
来品)、突起1個、突起なし、胴全面を樹脂で積
層、突起なしのゴム素面にシリコン油塗布、の〜
のゴム栓各25個ずつを上記と同じ薬容器に打栓し、同
様に評価した。この結果も併せて表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1に示すごとく、本考案のゴム栓は、容
器口に挿入する打栓操作が小さい力で可能であり、打栓
した後にゴム栓が容器口上又は傾いて浮き上がることが
なく、また凍結乾燥製剤のように真空中で打栓した後に
空気が入り込む割合が少ない優れたゴム栓である。
【0016】
【考案の効果】以上の実施例、比較例の結果から示され
るように、本考案の医薬品用ゴム栓は、薬瓶口内に小さ
な押し圧力にて打栓することができ、且つ確実,完全に
施栓できて、容器口上に浮き上がることなく、容器口内
壁に嵌合、密封性の極めて良好なる形状を有するゴム栓
である。従って、医薬品を安定して製造し、長期間、高
品質を保持し得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のゴム栓の実施態様を示す概略断面図で
ある。
【図2】本考案のゴム栓の胴部外周の複数突起を有する
環状帯体の種々の形状を示す概略説明図であり、(a)
は突起の先端断面が鋭角形状を示す例、(b)は突起の
先端断面が円形形状を示す例を表す。
【図3】本考案のゴム栓の他の実施態様であって樹脂積
層ゴム栓の一例を示す概略断面図である。
【図4】本考案のゴム栓の他の実施態様であって樹脂積
層された凍結乾燥製剤用ゴム栓の一例を示す概略断面図
である。
【図5】本考案のゴム栓を容器に適用した状態を示す概
略説明図である。
【図6】従来のゴム栓を示す概略断面図である。
【符合の説明】
1 容器 2 薬 3 ゴム栓 4 天板部 5 容器口 6 フランジ 7 天板部下面 8 胴部 9 脚部 10 突起部分 11 針刺し位置 12 薬面 13 樹脂フィルム 14 環状突起 15 環状突起 16 環状突起 17 環状突起 18 環状突起 19 環状突起 20 環状突起 21 環状突起 24 脚部の歯状突起 25 アルミキャップ 26 窪 27 小突起

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジを有する上部の天板部と該天板
    部下面に形成された容器口内に挿入される胴部とからな
    るゴム栓において、該胴部が該天板部下面直下の外周部
    に3〜7個の環状突起を有してなり、該環状突起は全体
    で幅2〜20mmの帯状の突起部分を形成し、且つ該突
    起部分の外径が上記容器口内径より4〜10%大きいも
    のであることを特徴とする医薬品用ゴム栓。
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