JP2588757Y2 - 車両用座席 - Google Patents

車両用座席

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JP2588757Y2
JP2588757Y2 JP1991040338U JP4033891U JP2588757Y2 JP 2588757 Y2 JP2588757 Y2 JP 2588757Y2 JP 1991040338 U JP1991040338 U JP 1991040338U JP 4033891 U JP4033891 U JP 4033891U JP 2588757 Y2 JP2588757 Y2 JP 2588757Y2
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Japan
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seat
cushion material
thermoforming
layer
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JP1991040338U
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Inventor
英夫 磯田
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、リサイクルが可能な車
両用クッション材で構成された座席に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用クッション材としてポリウレタン
が知られている。ポリウレタンは、耐久性、クッション
性共に優れ、安価であり車両用に多く使われている。
が、廃棄する場合、回収業者により焼却処分されるのが
通常である。野焼きなどでの焼却時、シアンガス等の有
毒ガスを多く発生し公害問題が起こった。焼却炉を使っ
て有毒ガスを除去しながら処分する場合コストが高くな
り埋め立て処分される場合が多い。ところが、埋め立て
用地も少なくなって、処分されず空き地に放置されてい
る場合も多い。膨大な使用量に対してリサイクルは殆ど
されていないのが実情である。最近、蒸れの防止を狙っ
て繊維を使った車両用クッション材が使われ始めた。耐
久性の面から、天然繊維と接着剤、または、合成繊維と
接着剤(例えばポリウレタン)などの組合せで高級乗用
車などに使われているが、異質の組成物の為、ポリウレ
タンと同様の処分がなされると考えられる。ポリエステ
ル繊維を使ったクッション材は、公知であるが、過酷な
条件で使用される電車、自動車などの車両用座席には、
リサイクルを考慮した具体的な提案はない。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、膨大な使用
量のあるクッション材をリサイクルできるようにし、地
球の温暖化、有毒ガスの発生による公害をなくす、及び
省資源と資源活用を計れるクッション材よりなる車両用
座席を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本考案はかかる課題を解
決するために次の手段をとる。即ち、本考案は背もたれ
部と腰掛け部からなる車両用座席であって、該座席のク
ッション材が、熱可塑性ポリエステル系繊維のみからな
るウェッブを熱成形または交絡処理後熱成形した成形体
よりなり、該成形体が、嵩密度0.01g/ccのソフ
ト層、0.04g/ccの中硬層および0.08g/c
cのベース層より構成されていることを特徴とする車両
用座席である。
【0005】
【実施例】以下図面により本考案の構成の概略を説明す
る。図1は、本考案のクッション材を使った1例の電車
用シ−トの断面概略図である。図2は、そのときの熱成
形されたクッション材の形態概略図である。図1中1は
側地及び内張の布であり、2は、本考案の座席に用いら
れた熱成形されたクッション材、3は、クッション材を
支える型枠、4はスプリングで構成されている。2のク
ッション材は、一体成形されており、1の布地と共にA
の部分までおりかえして止められている。Aの部分以外
にも必要に応じ、たるみ防止のため図2中Bに示すクッ
ション材に切り込みを付けて布地を引っ張るなどの止め
も出来る。本考案のクッション材は、熱成形して一体化
されているためポリウレタンクッション材と同じように
取扱が容易即ち、取付けが容易で、切り込みをつけるな
ど自由度があり且つ取り外しも容易である。リサイクル
時の回収が容易になるためにも一体成形が必要である。
【0006】図中2の一体成形されたクッション材がポ
リエステル以外の繊維や接着材で構成または、ポリエス
テル繊維と混合されると例えば、ポリエステル以外の繊
維または接着材が羊毛、ナイロン、ポリウレタン、ハロ
ゲンやスルホン含有組成ポリマ−などでは、車両火災の
際、シアンガス、ハロゲンガス、亜硫酸ガスなどの致死
量の少ない有毒ガスが多量に発生し、中毒死の原因にな
る。反面、ポリエステルでは有毒ガスの発生が少なく、
毒性指数も低く安全性が高い。また、ポリエチレン、ポ
リプロピレンなどのオレフィン系のものは、耐熱耐久性
が著しく劣りかつ比較的低融点の為、火災時オレフィン
成分が溶融し、ロ−ソク効果でよく燃え危険である。ま
た、熱分解し易いため多量の安定剤やハロゲン系難燃剤
を使うと有毒ガスの発生が多くなり好ましくない。回収
後、ポリエステルと混ざると溶融再生する時、相溶性が
悪いため糸切れが著しくなり再生出来なくなる。更に、
不溶融物やポリエステルでも架橋して溶融しない素材で
は、溶融再生が出来ず、またポリエステルなどの熱可塑
性ポリマ−と混合されて要る場合、火災時にはロ−ソク
効果でよく燃え危険である。また溶融再生が困難になる
ので好ましくない。本考案では、熱可塑性ポリエステル
系繊維のみからなる必要がある。本考案に言う熱可塑性
ポリエステル系繊維とは、ポリエチレンテレフタレ−ト
(PET)、ポリブチレンテレフタレ−ト(PBT)、
ポリエチレンイソフタレ−ト(PEI)等及びそれらの
共重合ポリエステル、例えばPBTとポリテトラメチレ
ングリコ−ルの共重合物等を主たる繰り返し単位とする
ポリエステルからなる繊維である。必要に応じ各種添加
剤、改質剤、着色剤を含有されてもよいが、更には、染
色された繊維でもよいが、95%以上は、熱可塑性ポリ
エステル成分からなる繊維であり、多成分系複合繊維を
含む。溶融再生してリサイクルする場合、ポリエステル
同士では、溶融時良く混合されると、容易に共重合して
相溶性が良好となり、再生時のトラブルが少ない。ま
た、回収されたクッション材は種々の理由から分子量が
低下している、または、再溶融時分子量が低下するが、
高分子量のポリエステルを追加混合することで分子量低
下による力学特性の低下を防止して再生が可能となる。
【0007】本考案の座席に配されるクッション材は、
図2にその一例として示す如く熱可塑性ポリエステル系
繊維からなるウェッブを熱成形または、交絡処理後熱成
形で一体成形されている。図2abcdで囲む破線の断
面を図3に示す。図中5は表層をソフトタッチにするた
めで、嵩密度が0.01g/ccのソフト層、6は適度
の弾力性と体型保持性を与えるため、嵩密度が0.04
g/ccの中硬層、7は型崩れさせず体型を保持するた
めの層として嵩密度が0.08g/ccのベ−ス層であ
る。
【0008】このような構造は、ポリエステル繊維ウェ
ッブを熱成形金型に積層して圧縮し熱接着して成形する
ことにより出来る。積層する状態の具体的一例を図4に
示す。5のソフト層は、1〜10dで、巻縮度が低く、
摩擦係数のやや低い立体巻縮をもつ母材繊維と少量の熱
接着繊維を開繊してカ−ドウェッブ5’としたものを6
の中硬層の上になるように熱成形用めす金型のうえにお
く。6の中硬層は、6〜30dで、巻縮度の高い、巻縮
数も大きい立体巻縮の母材繊維と10〜30%の熱接着
繊維をカ−ドウェッブ化して、密度を高くするためニ−
ドルパンチして交絡処理したウェッブ6’とし7のベー
ス層の上になるように積層する。7の層は、10〜15
0dの機械巻縮の母材繊維と10〜50%の熱接着繊維
をカ−ドウェッブ化して、取扱性向上と密度を高くする
ためニ−ドルパンチで交絡処理したウェッブ7’とし、
6の中硬層の下になるよう積層する。積層後図5に示す
ように、おす金型で押さえ、所望の厚みまで圧縮し、熱
成形して一体成形したクッション材をつくる。好ましい
プレス圧力は、20kg以上、より好ましくは、50k
gである。また、熱接着温度の好ましい範囲は、140
℃以上、より好ましくは160℃以上、220℃以下で
ある。あまり高温で処理すると母材のモジュラスは低下
し、へたり易くなるので好ましくない。
【0009】かくして作られた本考案の座席に用いるク
ッション材は、座席のクッション材に配置されると快適
性の面からは、繊維で構成することにより、適度のクッ
ション性、通気性、透湿透水性を付与できるため蒸れに
くい、疲れ難い、かつ、加熱高圧縮されているため耐久
性にも優れた特徴を有し車両用として最適である。一体
成形されたクッション材の平均の嵩密度は、0.01g
/cc以上任意に設定できるが、軽量化のためには、
0.02〜0.06g/ccが好ましい。なお、熱接着
での一体成形加工は量産化が可能なことから、コスト面
からも安価に提供ができる。
【0010】
【考案の効果】本考案は、座席のクッション材が、熱可
塑性ポリエステル系繊維のみからなるウェッブを熱成形
または、交絡処理後熱成形された嵩密度が0.01g/
cc以上としているので、適度のクッション性、通気
性、透湿透水性を付与できるため蒸れにくい、疲れ難
い、かつ、加熱高圧縮されているため耐久性にも優れた
特徴を有し更に、取付けが容易で、切り込みをつけるな
ど自由度があり且つ取り外しも容易である。廃棄時の回
収が容易になり、溶融再生がシステム化でき、車両用ク
ッション材として大量に使用されても公害を発生させ
ず、省資源と資源活用を計れるリサイクルができるた
め、車両用に最適な座席を提供することが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の座席の一例を示す電車用座席の断面概
略図
【図2】図1に配置されている熱成形されたクッション
材成形体の概略図
【図3】図2のa、b、c、d断面を示す図
【図4】クッション材の金型成形を示す図
【図5】クッション材の金型成形を示す図
【符号の説明】
1は布地、2はクッション材、3は型枠、4はスプリン
グ、5、6、7はクッション材のソフト層、中硬層、ベ
ース層、5’、6’、7’は各層のカードウェッブ、8
は未プレス耳部、9はめす金型、10おす金型である。
また、イは背もたれ部、ロは腰掛け部、Aは型枠との接
続部、Bは切り込み部を示す。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】背もたれ部と腰掛け部からなる車両用座席
    であって、該座席のクッション材が、熱可塑性ポリエス
    テル系繊維のみからなるウェッブを熱成形または交絡処
    理後熱成形した成形体よりなり、該成形体が、嵩密度
    0.01g/ccのソフト層、0.04g/ccの中硬
    層および0.08g/ccのベース層より構成されてい
    ることを特徴とする車両用座席。
JP1991040338U 1991-04-30 1991-04-30 車両用座席 Expired - Lifetime JP2588757Y2 (ja)

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JPH04125798U JPH04125798U (ja) 1992-11-17
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JPS6472788A (en) * 1987-09-16 1989-03-17 Toray Industries Fiber filler

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