JP2008056186A - 自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材 - Google Patents

自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材 Download PDF

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Abstract

【課題】 無機材料を用いることなくプラスチック材料のみで構成され、軽量、高剛性で、更に等方的に寸法安定性が優れ、かつ環境適合性を有する自動車内装材用発泡シ−ト、および該シ−トを用いた自動車内装材を提供する。
【解決手段】 耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層の両面に、非晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層が積層された発泡積層シートであって、少なくとも一方の非発泡層が、非溶融性有機繊維からなるクロスウェブに対して高圧柱状水流加工またはニードリング加工を施すことにより得られた目付量50g/m2以下の不織布および結晶性樹脂フィルムを積層されてなることにより、上記特性を有する自動車内装材用発泡シ−トおよび自動車内装材を得ることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車内装材用発泡積層シ−トおよび該シ−トを用いた自動車内装材に関する。詳しくは、軽量、高剛性で更に寸法安定性に優れ、かつ、サーマルリサイクルが可能な自動車内装材用発泡シ−ト、および該シ−トを用いた自動車内装材に関する。
従来から自動車内装材が、種々提案されている。例えば、スチレン−無水マレイン酸共重合体の発泡層の両面にスチレン−無水マレイン酸共重合体の非発泡層を積層した発泡積層シ−トを所望の形状に成形したもの(特許文献1)、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂の混合体(変性ポリフェニレンエーテル系樹脂)からなる発泡シートの両面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂フィルムを積層した発泡積層シートを所望の形状に成形したもの(特許文献2)等があり、これらの自動車内装材は、軽量で断熱性が高く、成形加工性が優れているという特徴がある。
しかしながら、上記のような従来の自動車内装材は、高温に長時間晒されると、材料の寸法が変化し、フロント部が自重で垂れ下がる(ヒ−トサグ)、変形を生じるなどの問題を発生することがあった。例えば、自動車内の温度は使用環境(使用場所、季節変化および直射日光の有無等)によって大きく変化し、極端な場合は100℃の温度差が生ずる可能性があるため、このような温度変化においても寸法変化が少ない自動車内装材すなわち、低線膨張率の自動車内装材が望まれている。
上記問題を解決するために、無機質のガラス繊維とプラスチックとの複合材料をベースとした自動車内装材(例えば、特許文献3)、ウレタン系発泡シ−トの両面に、無機質のガラス繊維強化層が積層された自動車内装材(例えば、特許文献4)が提案されているが、軽量化を図ることが困難なことに加え、ガラスフリー化への要求(ガラス繊維を使用することにより、製造時の作業環境の悪化、焼却処理の際の残渣、焼却炉へのダメージ等に起因する)に応える自動車内装材ではなかった。
ガラスフリー化への要求に応え、線膨張率が小さい自動車内装材としては、例えば、合成樹脂製発泡シートの一面に、繊維長が30mm以上の非溶融繊維と熱可塑性樹脂繊維とからなる混織不織布を積層一体化されたもの(特許文献5)また、変性ポリフェニレンエーテル系発泡シートに繊維長が30mm未満の天然繊維と熱可塑性樹脂繊維とを含む表面シートが積層一体化されたもの(特許文献6)が提案されている。しかしながら、特許文献5の発明においては、非溶融繊維として実質無機繊維(炭素繊維、ガラス繊維)を用いているにもかかわらず実用上問題となるレベルの剛性しか得られず、特許文献6の発明においては、線膨張率を抑制するため不織布の目付量を上げる必要が生じ、コストアップとなる可能性があるため、共に広く市場に出回っていないのが現状である。
また、耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層の両面に、有機繊維成分を包含した熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層が積層された発泡積層シート(特許文献7)が提案されており、低目付の不織布においても、発泡積層シートの低線膨張率が達成されることが示されている。但し、実施例に示されるように特許文献7の発明においては、線膨張率に関する異方性に改善の余地が有り、自動車内装材として使用する際には、この異方性の大きさに注意を払った金型設計が必要と考える。
以上のように、これら市場要求をすべて満足できる材料が見出されておらず、実用特性を満足し、ガラスフリーで線膨張率が小さく、異方性も少なく、しかも軽量安価な新規自動車内装材の出現が待望されている。
特公昭63−045936号公報 特開平06−344483号公報 特開昭60−113747号公報 特開平05−096697号公報 特開2002−205350号公報 特開2005−028593号公報 特開2005−350055号公報
本発明は、無機材料を用いることなくプラスチック材料のみで構成されており、軽量で耐熱性、寸法安定性および曲げ剛性に優れ、サーマルリサイクルが可能な自動車内装材用発泡積層シ−ト、および該シ−トを用いた自動車内装材を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、耐熱性を有する熱可塑性樹脂を基材樹脂とする発泡層の両面に、非晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層を積層した自動車内装材用発泡積層シートにおいて、以下のことを見出し、本発明に至った。
(1)少なくとも一方の非晶性熱可塑性樹脂からなる非発泡層に対して、繊維配向の調整が可能なクロスウェブを高圧柱状水流加工またはニードリング加工を施すことにより得られる不織布および結晶性樹脂フィルムを積層することにより、得られる自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材の線膨張率における異方性を改善できること。
(2)不織布を構成する繊維として非溶融性有機繊維を使用することにより、自動車内装材用発泡積層シートおよび自動車内装材の0℃〜80℃における寸法変化により算出される線膨張率を低減できること。
(3)非発泡層に積層される結晶性樹脂フィルムの融点を、成形時の加熱温度の下限と想定される130℃以下とし、不織布の構成繊維を主に結晶性樹脂フィルム中に包含させることによって、成形時に発生する内在歪が低減され、高温下に置かれた際に発生する成形体の変形が低減されること。
なお、後述するように、結晶性樹脂フィルムを使用することにより、結晶収縮等により寸法安定性に劣る可能性が考えられるが、130℃以下の融点を有する結晶性樹脂フィルムの剛性は、本発明の非晶性樹脂の剛性に対して圧倒的に低いため、結晶性樹脂フィルムの結晶収縮による影響を無視することが可能となる。
すなわち、本発明は、
[1]耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層の両面に、非晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層が積層された発泡積層シートであって、少なくとも一方の非発泡層が、有機繊維不織布および結晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とするフィルムが積層されてなることを特徴とする、自動車内装材用発泡積層シ−ト(請求項1)、
[2]発泡層を構成する耐熱性樹脂が、ポリスチレン系樹脂およびポリフェニレンエーテル系樹脂の混合樹脂からなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂であることを特徴とする、[1]に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項2)、
[3]発泡層を構成する耐熱性樹脂が、フェニレンエーテル系成分の含有量が25〜70重量部であり、スチレン系成分の含有量が75〜30重量部である(フェニレンエーテル系成分とスチレン系成分との合計含有量は100重量部である)変性ポリフェニレンエーテル系樹脂であることを特徴とする[1]または[2]に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項3)、
[4]非発泡層を構成する非晶性熱可塑性樹脂が、ポリスチレン系樹脂、耐熱ポリスチレン系樹脂およびポリフェニレンエーテル系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項[1]〜[3]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項4)、
[5]非発泡層を構成する非晶性熱可塑性樹脂のガラス転移温度が85℃以上130℃以下であることを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項5)、
[6]有機繊維不織布が、クロスウェブに高圧柱状水流加工またはニードリング加工を施すことによって得られた不織布であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項6)、
[7]不織布を構成する有機繊維が非溶融性有機繊維であることを特徴とする、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項7)、
[8]不織布を構成する有機繊維がレーヨン繊維であることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項8)、
[9]不織布を構成する有機繊維が、有機繊維全体を100重量%とした場合、熱融着性バインダー繊維が10〜30重量%混合されてなることを特徴とする、[1]〜[7]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項9)、
[10]有機繊維不織布の目付量が、50g/m2以下であることを特徴とする、[1]〜[9]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
[11]結晶性熱可塑性樹脂の融点が130℃以下であることを特徴とする、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項11)、
[12]結晶性熱可塑性樹脂が、線状低密度ポリエチレン樹脂であることを特徴とする、[1]〜[11]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項12)、
[13]結晶性熱可塑性樹脂フィルムおよび有機繊維不織布が積層されてなる非晶性熱可塑性樹脂からなる非発泡層の0℃〜80℃における寸法変化量により算出される線膨張率が、長さ方向、幅方向共に3×10-5/℃以下であることを特徴とする、[1]〜[12]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート(請求項13)、
[14][1]〜[13]のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シートに、表皮材を積層し、成形することにより得られることを特徴とする、自動車内装材(請求項14)、および
[15]自動車内装材の0℃〜80℃における寸法変化量により算出される線膨張率が、長さ方向、幅方向共に3×10-5/℃以下であることを特徴とする、[14]に記載の自動車内装材(請求項15)
に関する。
本発明の自動車内装材は、無機材料を用いることなくプラスチック材料のみで構成されており、軽量で耐熱性、寸法安定性および曲げ剛性に優れ、かつ、サーマルリサイクルが可能な自動車内装材用発泡シ−トおよび該シ−トを用いた自動車用内装材を提供する。
本発明の自動車内装材用発泡積層シ−トおよび自動車内装材を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の1実施形態に係る自動車内装材用発泡積層シ−ト(28)の構成を示すものであり、耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層(10)の両面に、非晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層(12)および非発泡層(14)が積層されてなる。なお、非発泡層(12)は、有機繊維不織布層(16)および結晶性樹脂フィルム層(20)により積層されてなる。
図2は、本発明の1実施形態に係る自動車内装材用発泡積層シート(28)の構成を示すものであり、耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層(10)の両面に、非晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層(12)および非発泡層(14)が積層されてなる。なお、非発泡層(12)および非発泡層(14)は、有機繊維不織布層(16、18)および結晶性樹脂フィルム層(20、22)が積層されてなる。
図3は、本発明の1実施形態に係る自動車内装材(30)の構成を示すものであり、耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層(10)の両面に、非晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層(12)および非発泡層(14)が積層されてなる。なお、室内側非発泡層(12)のみが、有機繊維不織布層(16)および結晶性樹脂フィルム層(20)が積層されてなる。また、結晶性樹脂フィルム層(20)は、接着剤層の役割も担い、室内側非発泡層(12)には、結晶性樹脂フィルム層(20)を介して表皮材層(26)が積層され、室外側非発泡層(14)には異音防止材層(28)が積層されてなる。
図4は、本発明の1実施形態に係る自動車内装材(30)の構成を示すものであり、耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層(10)の両面に非晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層(12)および非発泡層(14)が積層されてなる。なお、室外側非発泡層(14)のみが、有機繊維不織布層(18)および結晶性樹脂フィルム層(22)が積層されてなる。また、室内側非発泡層(12)は接着剤層(24)を介して表皮材層(26)が積層されてなる。なお、結晶性樹脂フィルム層(22)は、異音防止材層の役割も担う。
図5は、本発明の1実施形態に係る自動車内装材(30)の構成を示すものであり、耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層(10)の両面に非晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層(12)および非発泡層(14)が積層されてなる。なお、非発泡層(12)および非発泡層(14)が、有機繊維不織布層(16、18)および結晶性樹脂フィルム層(20、22)が積層されてなる。また、結晶性樹脂フィルム層(20)は、接着剤層の役割も担い、室内側非発泡層(12)には、結晶性樹脂フィルム層(20)を介して表皮材層(26)が積層されてなる。なお、結晶性樹脂フィルム層(22)は、異音防止材の役割も担う。
本発明の発泡層(10)の基材樹脂として使用される耐熱性樹脂は、耐熱性を有するとして当業者に知られるいずれの樹脂をも用いることができる。該耐熱性樹脂の具体例としては、例えば、(i)スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−イタコン酸共重合体等の耐熱ポリスチレン系樹脂、(ii)ポリスチレンあるいは耐熱ポリスチレンとポリフェニレンエーテル(以下、「PPE」と略す場合がある)とのブレンド体、PPEへのスチレングラフト重合物などのスチレン・フェニレンエーテル共重合体、等の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂(以下、「変性PPE系樹脂」と略す場合がある)、(iii)ポリカーボネート樹脂および(iv)ポリブチレンテレフタレートやポリエチレンテレフタレートで例示されるポリエステル樹脂などがあげられる。これらの樹脂は、単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうちでも、変性PPE系樹脂が、耐熱性および剛性等の品質に優れている上に、加工性および製造が容易である点から、好ましい。
変性PPE系樹脂に使用されるPPEとしては、例えば、ポリ(2,6−ジメチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチルフェニレン−4−エーテル)、ポリ(2,6−ジエチルフェニレン−1,4−エーテル)、 ポリ(2,6−ジエチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−n−プロピルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−n−ブチルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−クロルフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−ブロムフェニレン−1,4−エーテル)、ポリ(2−エチル−6−クロルフェニレン−1,4−エーテル)等が挙げられ、これらは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
変性PPE系樹脂において、PPE系樹脂との混合樹脂を形成するポリスチレン系樹脂(以下、「PS系樹脂」と略す場合がある)は、スチレンまたはその誘導体、例えばα−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン等を主成分とする樹脂である。したがって、PS系樹脂は、スチレンまたはスチレン誘導体だけからなる単独重合体に限らず、他の単量体と共重合することによって得られた共重合体であってもよい。
また、前記PPE系樹脂に重合、好ましくはグラフト重合させるスチレン系単量体の具体例としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレンなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせてもよい。これらのうちではスチレンが、汎用性、コストの点から好ましい。
本発明の発泡層(10)に使用される基材樹脂として、変性PPE系樹脂を使用する場合は、通常、フェニレンエーテル成分およびスチレン成分の含有量としては、フェニレンエーテル成分として25〜70重量部および、スチレン成分として75〜30重量部(フェニレンエーテル成分およびスチレン成分の合計含有量が100重量部)であることが好ましく、フェニレンエーテル成分として35〜60重量部およびスチレン成分として65〜40重量部であることがより好ましく、フェニレンエーテル成分として38〜58重量部およびスチレン成分として62〜42重量部であることがさらに好ましい。変性PPE系樹脂中のフェニレンエーテル成分が25重量部より少ないと、耐熱性が劣る傾向にあり、フェニレンエーテル成分が70重量部より多いと、加熱流動時の粘度が上昇し発泡成形が困難になる傾向がある。
本発明に用いられる発泡シートは、1層の発泡層でもよいが、2層以上の発泡層を積層してシート状にしたものであってもよい。
本発明における発泡層(10)を形成する一次発泡層[本発明の発泡積層シートを自動車内装材として成形する際に、加熱による発泡(二次発泡)が生ずることから、成形前の発泡層を「一次発泡層」と呼ぶことがある]の厚みは、1〜5mmが好ましく、1.5〜3.5mmがより好ましい。1次発泡層の厚みが1mm未満では、強度および断熱性に劣り、自動車内装材用発泡積層シートとして適当でない場合がある。一方、厚みが5mmを超えると、成形加熱時に熱が発泡層(10)の厚み方向の中心部まで伝わり難く、そのため充分な加熱が行えず、成形性が悪くなる場合がある。また、充分な加熱を行うべく加熱時間を長くすると、発泡層表面のセルに破泡等が生じ、製品として許容できるものが得られ難くなる場合がある。
本発明における発泡層(10)を形成する一次発泡層の発泡倍率は、3〜20倍が好ましく、5〜15倍がより好ましい。一次発泡倍率が3倍未満では、柔軟性に劣り、曲げなどによる破損が生じ易く、軽量化の効果が少ない傾向がある。一次発泡倍率が20倍を越えると、強度が低下し、中心部まで加熱されにくいため成形性が低下する傾向がある。
本発明における発泡層(10)を形成する一次発泡層のセル径は、0. 05〜0. 9mmが好ましく、0.1〜0.7mmがより好ましい。セル径が0.05mm未満では、充分な強度が得られ難い傾向があり、0.9mmを超えると、表面性の不良や断熱性が低下する場合がある。
本発明における発泡層(10)を形成する一次発泡層の独立気泡率は、70%以上が好ましく、80%以上がより好ましい。独立気泡率が70%未満では、断熱性、剛性に劣るとともに、成形加熱によって目的とする二次発泡倍率を得ることが困難となり、成形性に劣る傾向がある。
本発明における発泡層(10)を形成する一次発泡層中の残存揮発成分量は、発泡層全重量に対して1〜5重量%が好ましく、2〜4重量%がより好ましい。残存揮発成分量が1重量%を下回る場合は、二次発泡倍率が低くなりすぎ、良好な成形性を得るのに影響を与える場合がある。また、残存揮発成分量が5重量%を超える場合は、非発泡層との間に空気だまりが発生したり、経時による寸法安定性が悪くなる傾向がある。
なお、残存揮発成分量は、ガスクロマトグラフ法により測定しても良いが、通常、発泡層試験片を変性PPE系樹脂が軟化し始める温度以上かつ分解温度以下の温度範囲で加熱して、揮発成分を充分に揮発させ、加熱前後の重量差により測定することができる。
本発明において使用される発泡層(10)の基材樹脂には、必要に応じて気泡調整剤、耐衝撃性改良剤、滑剤、酸化防止剤、静電防止剤、顔料、安定剤、臭気低減剤等を添加してもよい。
本発明に係る自動車内装材用積層発泡シートは、耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層(10)の両面に、非晶性熱可塑性樹脂を基材とする非発泡層(12)および(14)が積層される。本発明においては、非発泡層(12)および(14)の積層により、成形体の曲げ剛性の向上、耐熱試験時の変形制御、成形時の成形体形状の安定化が図られる。
なお、非発泡層(12)および(14)の基材樹脂として非晶性熱可塑性樹脂を使用する理由としては、結晶性熱可塑性樹脂を使用した場合には、結晶収縮等により寸法安定性に劣る傾向にあり、熱硬化性樹脂を使用した場合には、成形性に劣る傾向にあることによる。
本発明における非発泡層(12)または(14)に用いられる非晶性熱可塑性樹脂としては、例えば、PS系樹脂、耐熱PS系樹脂、変性PPE系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられ、これらは単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ただし、発泡層(10)として変性PPE系樹脂を使用する場合は、非発泡層(12)または(14)に用いられる熱可塑性樹脂としては、該樹脂層との接着性および寸法安定性の観点から、PS系樹脂、耐熱PS系樹脂、変性PPE系樹脂が好ましく使用される。なお、ポリカーボネート系樹脂を使用した際は、発泡層(10)として変性PPE系樹脂を使用する際に、該樹脂に対して接着性に劣る可能性がある。
非発泡層(12)または(14)の非晶性熱可塑性樹脂として用いられる変性PPE系樹脂としては、上述の発泡層(10)の場合と同様に、PPE系樹脂とスチレン系化合物を主体とする単量体またはその重合体で重合または混合による変性を行ったものであり、例えば、PPE系樹脂とPS系樹脂との混合樹脂、PPE系樹脂にスチレン系単量体を重合させたPPE−スチレン共重合体、この共重合体とPS系樹脂またはPPE系樹脂との混合物、その共重合体とPPE系樹脂とPS系樹脂との混合物などがあげられる。これらのうちでは、PPE系樹脂とPS系樹脂との混合樹脂が、製造が容易であるなどの点から、好ましい。
本発明における非発泡層(12)または(14)に用いられる非晶性熱可塑性樹脂としての、PPE系樹脂、PS系樹脂またはスチレン系単量体の具体例や好ましいものの例示や、PS系樹脂やスチレン単量体と重合可能な単量体の具体例、それを使用する理由などは、発泡層(10)において説明した場合と同様である。ただし、PS系樹脂の好ましい具体例として、ハイインパクトポリスチレン(以下、「HIPS」と略す場合がある)で代表されるスチレン−ブタジエン共重合体が、非発泡層(12)または(14)の耐衝撃性改善効果が大きいという点から好ましい。
本発明における非発泡層(12)または非発泡層(14)の目付量は、30〜200g/m2が好ましく、40〜150g/m2がより好ましい。非発泡層の目付量が30g/m2より少ない場合には、強度、剛性が低下する傾向があり、その結果、発泡層の動きを抑制する効果が充分ではなく寸法安定性が得られない傾向がある。一方、200g/m2より大きい場合には、基材の軽量化に不利となると共に、非溶融性有機繊維不織布層の積層による寸法安定化の効果が発現しにくくなる傾向がある。
本発明における非発泡層を形成する非晶性熱可塑性樹脂には、必要に応じて、耐衝撃性改良剤、充填剤、滑剤、酸化防止剤、静電防止剤、安定剤、臭気低減剤等を、単独または2種以上組み合わせて添加してもよい。
本発明における非発泡層の基材樹脂である非晶性熱可塑性樹脂は、ガラス転移温度(Tg)が85〜130℃であることが好ましく、100〜130℃であることがより好ましい。熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgが85℃未満では、有機繊維と複合化されても、目的とする高温時の寸法安定性が得られない傾向がある。また、ガラス転移温度Tgが130℃を超えると、成形加工時に歪を残して延伸成形を受ける可能性が有り、その結果、寸法安定性が劣る可能性がある。
なお、本発明におけるガラス転移温度(Tg)は、JIS K7121に準じ、示差走査熱量分析(DSC)を用いて測定した測定値である。
本発明における非発泡層(12)および(14)の少なくとも一方は、有機繊維不織布層(16、18)および結晶性樹脂フィルム層(20、22)が積層されてなる。
本発明においては、非発泡層の少なくとも一方を、有機繊維不織布層および結晶性樹脂フィルム層を積層することにより、自動車内装材の0℃〜80℃における線膨張率を効率的に低減できる。
本発明に使用する有機繊維不織布層を構成する有機繊維としては、非溶融性有機繊維が好ましく用いられる。ここで、非溶融性有機繊維とは、発泡積層シートを構成する発泡層および非発泡層の基材樹脂(非晶性樹脂)の溶融温度よりも高い温度においても溶融せずにその形態を保持し得る繊維をいい、竹、綿花、カポック綿、亜麻、大麻、ケナフ、マニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻、マゲー麻、羊毛、もみ、つが、トウヒ、ブナ等の天然繊維、天然素材からの繊維体、例えば、セルロース系の再生繊維であるレーヨン等があげられる。これらの有機繊維においては、加工性およびコストの面から、レーヨンが最も好ましく用いられる。
また、本発明においては、積層に用いられる結晶性樹脂フィルム層と非溶融性有機繊維層の含浸状態を改善することを目的として、結晶性樹脂と同種または、相溶性の良好な樹脂を含む熱融着性バインダー繊維を補助的に使用することが好ましい。
使用される熱融着性バインダー繊維の種類は、結晶性樹脂フィルム層により選定され、その具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系のバインダー繊維、ポリエチレンテレフタレートあるいはポリブチレンテレフタレートにイソフタル酸、ジエチレングリコール、1,6−へキサンジオールなどを共重合したコポリエステル系のバインダー繊維が好ましい。自動車内装材としての成形加工温度領域の下限と考えられる130℃以下の融点を有するポリエチレン系のバインダー繊維が、成形時の歪が低減されること、有機繊維の包含状態が良好になる等の点からより好ましい。
前記熱融着性バインダー繊維は、低融点のポリマーのみからなる繊維のみならず、芯にポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートあるいは主体となる非溶融繊維、鞘に低融点のポリマーといった芯鞘構造を持つ複合繊維としてもさしつかえない。
前記熱融着性バインダー繊維は、線膨張率低減効果の観点から、有機繊維全体を100重量%とした場合、通常10〜30重量%程度混合されることが好ましい。
本発明における非発泡層に積層される非溶融性有機繊維不織布は、繊維同士が立体的に交絡することにより、繊維構成自身が一定の高温剛性を保持していることが好ましい。
繊維の立体的な交絡状態は、種々の方法で作成できる。例えば、繊維は、熱プレスや接着剤を介して交絡させることもできるが、成形加工における熱や応力により交絡状態が崩れ、不安定であり好ましくない。繊維同士が物理的に交絡した状態が、成形加工に影響されないため、最も好ましい形態である。
繊維同士の交絡状態は使用される繊維の繊度に影響されるため、本発明における非溶融性有機繊維の繊度は適宜選択されるが、1〜20デニ−ル(1.1〜22dtex)が好ましく、更に、繊維同士の交絡の容易性から1〜7デニ−ル(1.1〜7.7dtex)がより好ましい。有機繊維の繊度が1デニ−ル(1.1dtex)未満では、極細の特殊繊維を用いた上に、繊維同士の交絡に特殊な加工が必要となり、コストアップとなる傾向がある。繊度が20デニ−ル(22dtex)を超えると、嵩高くなり、繊維の交差が不完全となり寸法安定性の効果が発現しにくい傾向がある。
本発明における非溶融性有機繊維の繊維長は、20〜100mmが好ましく、30〜50mmがより好ましい。繊維長が20mm未満では、不織布に充分な強度を与えにくくなる傾向がある。また、繊維長が100mmを超えると、繊維相互間の交絡が不十分となり、高強度の不織布が得られにくくなる傾向がある。すなわち、高圧柱状水流加工またはニードリング加工による繊維相互間の交絡は、構成繊維の自由端の運動によって促進されるため、繊維長が長すぎると、自由端の割合が少なくなり、このため、交絡が充分に促進されない可能性がある。
本発明における有機繊維不織布層(16、18)として、クロスウェブを高圧柱状水流加工またはニードリング加工することによって、繊維同士を物理的に交絡させ製造されるものを使用することにより、繊維配向の調整が可能となり、自動車内装材の線膨張率の異方性を調整することができる。
ここで、クロスウェブとは、カード機のカーディングによってある程度繊維の方向が揃えられたカードウェブを、クロスラッパーと称される機械で交互に斜めに数枚〜数十重ねに折り畳み(クロスラッピングし)ながら、連続したクロスウェブに形成されたものである。このクロスウェブは、クロスラッパーから取り出された後に数工程を経て最終的には不織布にされるが、その中間材料となるものであり、繊維配向の調整が可能なものである。
本発明においては、クロスウェブに対して高圧柱状水流を付与することにより、クロスウェブ中の繊維が相互に密接に交絡される。このように繊維相互間が緊密に交絡するのは、繊維ウェブ中において、構成繊維が未結合の状態となっており高圧柱状水流の付与によって、繊維の自由端が運動し、相互に絡み合うためと考えられる。ここで、高圧柱状水流とは、微細な直径のノズル孔を通して高圧で水を噴出させて得られるものである。具体的には、直径0.01〜0.3mm程度のノズルを用いて、圧力10〜200kg/cm2で水を噴出させて得られるものである。このようにして製造された不織布を以後、「スパンレース不織布」と記載する。
本発明においては、クロスウェブ中の繊維を相互に密接に交絡させる方法として、前述した高圧柱状水流を付与する方法に代えて、ニードルパンチによる方法を採用しても良い。ニードルパンチは、繊維ウェブにハーブ(とげ付き針やフォーク針)を何度も貫通させることによって、繊維ウェブ中の繊維を運動させ、繊維相互間を緊密に交絡させるというものである。一般的に、繊維ウェブにハーブを貫通させる回数(パンチ密度)は80〜300本/cm2程度である。パンチ密度が80本/cm2未満では、構成繊維の交絡が不十分で、引張強度等の機械的物性に優れた不織布が得られない傾向が生じる。一方、パンチ密度が300本/cm2を越えると、短繊維相互間の交絡が進みすぎ、成形の際に歪が発生し悪影響を与える可能性がある。このように製造された不織布を以後、「ニードルパンチ不織布」と記載する。
本発明における有機繊維不織布の目付は、20〜100g/m2が好ましく、25〜50g/m2がより好ましい。有機繊維不織布の目付が20g/m2未満では、単位面積当たりの繊維量が少なく、物理的強度が小さくなるため非発泡層への充分な積層効果が得られない可能性がある。また、100g/m2を超えると、非発泡層への包含が不利となると共に、コスト的に不利となる傾向がある。
本発明において、非晶性樹脂からなる非発泡層は、有機繊維不織布層と結晶性樹脂フィルム層が積層されてなる。
本発明においては、有機繊維不織布層の包含を容易にすること、および、成形後の内在歪の増大を抑制することを目的として、結晶性樹脂フィルムの積層が導入される。なお、成形後の内在歪を低減する目的に対して、結晶性樹脂フィルムの構成樹脂としては、成形加工温度の下限と想定される130℃以下において、その溶融粘度が極端に低下するものが好ましく、130℃以下の融点を有する結晶性樹脂が選定される。
また、前述したように、結晶性樹脂フィルムを使用することによって、結晶収縮等により寸法安定性に劣る可能性が考えられるが、低融点(130℃以下)の結晶性樹脂フィルムの剛性は、本発明の非晶性樹脂の剛性に対して圧倒的に低いため、結晶性樹脂フィルムの結晶収縮による影響を無視することが可能となる。
本発明において、非発泡層を有機繊維不織布および結晶性樹脂フィルムを積層することにより、樹脂中への有機繊維の包含が確実となり、非発泡層、発泡積層シートおよび自動車内装材の線膨張率を低減することができる。
本発明における非発泡層に積層される結晶性樹脂フィルム(20、22)の基材樹脂としては、結晶性樹脂であるポリオレフィン系樹脂、ポリアセタール系樹脂が好ましい。更に好ましくは、コスト、汎用性、フィルム加工の容易さからポリオレフィン系樹脂が好ましい。
使用されるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等の単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンとメタアクリレート、アクリレート、ブテン等のオレフィンと共重合できる単量体との共重合体、プロピレンとの単独共重合体、プロピレン酢酸ビニル共重合体、プロピレンとメタアクリレート、アクリレート、ブテン等のオレフィンと共重合できる単量体との共重合体、またはこれらの混合物等からなるポリプロピレン系樹脂が好ましい。これらの中では、成形加工温度の下限と考えられる130℃以下の融点を有する低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンあるいはエチレン−プロピレンランダム共重合体が、成形加工時の歪が低減できること、非溶融性有機繊維の包含が良好になる点からより好ましい。
これらの中でも、線状低密度ポリエチレンが融点以上での溶融粘度の低減割合が大きいことから、有機繊維の包含状態を良好にする意味で、さらに好ましい。
結晶性樹脂フィルム(20)は、場合により、発泡積層シート(30)と表皮材層(26)を接着する接着剤層としての役割も担う。
表皮材層(26)との良好な接着性を得るには、結晶性樹脂フイルム(20)としてポリオレフィン系フィルムを用いるのが好ましく、更に好ましくは、成形加工温度の下限と考えられる130℃以下の融点を有する線状低密度ポリエチレン系樹脂からなるポリエチレンフィルムを用いるのがよい。線状低密度ポリエチレン系樹脂は、結晶性を有し、加熱により安定して低粘度状態が維持できるため、表皮材に、溶融した線状低密度ポリエチレン系樹脂が良好に染み込むことによるアンカー効果が効果的に発揮され、表皮材層(26)との強固な接着性を示すことを可能とする。
接着剤層として使用される場合の結晶性樹脂フィルムの厚みは、30〜100μmであることが好ましく、40〜70μmであることがより好ましい。結晶性樹脂フィルムの厚みが30μmより薄い場合、加熱により低粘度化したポリオレフィン系フィルムが非溶融性有機繊維不織布層(16)に染み込むため、表皮材層(26)の中に浸透せず、適度なアンカー効果が発揮できず、表皮材との良好な接着性を示さない傾向がある。一方、厚みが100μmより厚い場合、加熱により低粘度化したポリオレフィン系フィルムが大量に表皮材層(26)に浸透し、表皮材の触感を悪化させる可能性がある。

結晶性樹脂フィルム(22)は、場合により、異音防止材層としての役割も担う。
異音防止材層は、自動車に装着した場合、車内をクーラー等で急冷した際、また、凹凸のある路面での走行中や急カ−ブでの走行中に発生する異音を防止するのに効果を発揮する。
異音防止材層として使用される場合の、結晶性樹脂フィルム(22)の基材樹脂としては、摺動性に優れるポリオレフィン系樹脂、ポリアセタール系樹脂が好ましい。更に好ましくは、コスト、汎用性、フィルム加工の容易さからポリオレフィン系樹脂が好ましい。
異音防止材層として使用される場合の、結晶性樹脂フィルムの基材樹脂に使用されるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等の単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンとメタアクリレート、アクリレート、ブテン等のオレフィンと共重合できる単量体との共重合体、プロピレンとの単独共重合体、プロピレン酢酸ビニル共重合体、プロピレンとメタアクリレート、アクリレート、ブテン等のオレフィンと共重合できる単量体との共重合体、またはこの混合物等からなるポリプロピレン系樹脂が好ましい。これらの中では、成形加工温度の下限と考えられる130℃以下の融点を有し、摺動性が良好で、しかも材料費が安価である低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンあるいはエチレン−プロピレンランダム共重合体が成形加工時の歪が低減出来ること、有機繊維の包含が良好になる点からより好ましい。
本発明における、有機繊維不織布層(16、18)および結晶性樹脂フィルム(20、22)による非発泡層(12、14)の積層方法としては、(i)非発泡層(12、14)の基材樹脂(非晶性熱可塑性樹脂)を溶融軟化させた状態で、結晶性熱可塑性樹脂フィルム(20、22)および非溶融性有機繊維不織布層(16、18)を圧着させ、該不織布の構成繊維間に樹脂(主に結晶性熱可塑性樹脂)を包含させ一体化させる方法、(ii)非発泡層上に接着剤層を塗布し、接着剤層が未乾燥の状態で不織布層を圧着させた後、接着剤層を乾燥固化させ、その後、不織布層(16,18)上から結晶性熱可塑性樹脂フィルムを結晶性熱可塑性樹脂の融点以上で熱圧着させ、不織布の構成繊維間に樹脂(主に結晶性熱可塑性樹脂)を包含させ一体化させる方法、(iii)不織布層(16、18)を溶融軟化させた非発泡層の基材樹脂(非晶性熱可塑性樹脂)と、結晶性熱可塑性樹脂を溶融軟化させたフィルムで挟み込み圧着させ一体化させる方法、等があげられる。
本発明において、不織布の構成繊維間に樹脂(主に結晶性熱可塑性樹脂)が包含された状態とは、有機繊維の間隙が熱可塑性樹脂にて埋められている状態である。ただし、樹脂(主に結晶性熱可塑性樹脂)内部に繊維成分が一部でも入り込んでいる状態でもよいが、繊維成分の表層部のみであると、寸法安定性および曲げ剛性の改善効果は得られない傾向にある。
本発明に係る自動車内装材においては、図3に例示するように、室外側非発泡層(14)の表面に、異音防止材層(28)が積層される。
本発明における異音防止材層(28)の形態としては、樹脂フィルムまたは不織布が好ましく使用される。
本発明において、結晶性熱可塑性樹脂フィルムを異音防止材層(28)として使用する場合、基材樹脂としては、前述したとおりである。
本発明においては、異音防止材層(28)用フィルムをカーボンブラック等の顔料などの着色剤で着色することにより、耐光性を増す(光を遮断し、非発泡層の光劣化を防止する)ことが可能となるので、サンルーフを有する車等には好ましい。
本発明における異音防止材層(28)用不織布は、原料繊維を、接着剤、溶融繊維、あるいは機械的方法により接合させた布状物であれば、いずれの種類でも用いることができる。原料繊維の種類も特に限定されず、合成繊維、半合成繊維、あるいは天然繊維のいずれも用いることができる。具体的には、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン)、ポリアクリロニトリル等の合成繊維や、羊毛、木綿、セルロース等の天然繊維を使用することができるが、中でも、リサイクル性等の点から、ポリエステル繊維が好ましく、特に耐熱性の高いポリエチレンテレフタレート繊維が好ましい。またこれらの繊維を単独で使用することも、2種以上組み合わせて使用することもできる。不織布の種類は、その製造加工方法により、接合バインダー接着布、ニードルパンチ布、スパンボンド布、スプレファイバー布、ウォーターパンチ布、あるいはステッチボンド布が挙げられ、いずれの不織布も用いることができる。このうち、長繊維フィラメントからなるスパンボンド布、スパンレース布が好ましい。フィラメントがけん縮性があり、強度が高く、柔らかな風合いを有し、音を吸収するのに都合がよい。
異音防止材層(28)用不織布は、品質およびコストを考慮すると、10〜60g/m2の目付を有していることが好ましく、更には20〜40g/m2の目付のものが好ましい。異音防止用不織布層の目付が10g/m2未満では、不織布層を設けた箇所において、室外側非発泡層(14)の表面が部分的に露出し、有効な異音防止効果が得られない場合がある。一方、目付が60g/m2を超えると、不織布層の成形歪みによって、内装材に耐熱変形が生じたり、コストが無駄に増加したりする場合がある。
異音防止材層(28)用フィルムを、室外側非発泡層(14)または、非溶融繊維不織布層(18)および結晶性樹脂フィルム(22)が積層されてなる室外側非発泡層(14)に積層する方法としては、接着剤層を介して積層する方法、接着剤層を介さずに積層する方法があげられる。
接着剤層を介して積層する際に、使用される接着剤層としては、少なくとも分子間力、水素結合、共有結合等の化学的な結合で室外側非発泡層(14)と異音防止フィルムを接着させる働きを有するものが用いられる。
接着剤層の具体例としては、酢酸ビニル系、セルロース系、アクリル系、ポリアミド系、ポリビニルアセテート系等の熱可塑性接着剤、ウレタン系、メラミン系、フェノール系、エポキシ系、アクリル系等の熱硬化性接着剤、クロロプレンゴム系、二トリルゴム系、シリコーンゴム系等のゴム系接着剤、でんぷん、たん白質、天然ゴム等の天然物系接着剤、ホットメルト接着剤があげられる。また、ホットメルト接着剤の具体例としては、ポリオレフィン系、変性ポリオレフィン系、ポリウレタン系、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂系、ポリアミド系、ポリエステル系、熱可塑性ゴム系、スチレン−ブタジエン共重合体系、スチレン−イソプレン共重合体系等などの樹脂を成分とする物があげられる。
異音防止材層(28)用の不織布を室外側非発泡層(14)に接着剤層を介さずに積層する場合においては、前記したごとき室外側非発泡層(14)の基材樹脂を加熱して溶融させ、溶融した室外側非発泡層(14)の基材樹脂を、発泡層(10)と異音防止材層(28)用の不織布層との間で圧着することにより、室外側非発泡層(14)の基材樹脂が適度に異音防止用の不織布層に染み込む。このことで生ずるアンカー効果によって良好な接着性を得るのが好ましい実施態様である。このようにして圧着された異音防止用の不織布層は、自動車に装着され、長期間の使用、過酷な環境下での使用においても脱落のない安定な接着を得ることができる。
本発明の自動車内装材では、図4に示すように、室内側非発泡層(12)の発泡層(10)と積層されていない面に接着剤層(24)を介して表皮材層(26)が積層される。また、本発明の自動車内装材では、図3または5に示すように、非溶融性有機繊維不織布層(16)および結晶性樹脂フィルム(20)が積層されてなる室内側非発泡層(12)の発泡層(10)と積層されていない面に、表皮材層(26)が積層される。
表皮材層(26)としては、不織布からなるもの、ニットと不織布の構成体からなるもの、ニットとウレタンと不織布の構成体からなるもの等、自動車の内装材用の表皮材として不織布を構成要素としたものはいずれも用いることができる。
表皮材層(26)の主たる構成要素として機能する不織布層は、原料繊維を、接着剤、溶融繊維、あるいは機械的方法により接合または絡合させた布状物、シート状物であればいずれの種類でも用いることができる。
本発明において、表皮材層(26)としての不織布を構成する原料繊維としては、合成繊維と再生繊維とを混合(本発明では、簡単に「混紡」と称する場合がある)して得られる不織布を用いることが好ましい。
本発明でいう合成繊維とは、合成繊維と半合成繊維とを含めた概念で用いている。具体的には、合成繊維としては、ポリエステル系、ポリプロピレン系、ポリアミド(ナイロン)系、ポリアクリロニトリル系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系等が挙げられる。半合成繊維としては、セルロース系、蛋白質系等が挙げられ、これら繊維の1種または2種以上混合したものを使用できる。再生繊維としては、レーヨン系、特殊レーヨン系、キュプラ等からなる1種または2種以上混合したものを使用することができる。
これら不織布を構成する原料繊維の中でも、強度、耐熱性、耐光性及び燃焼性の点から、合成繊維としては、リサイクル性等の点から、ポリエステル系繊維を使用することが好ましく、特に耐熱性の高いポリエチレンテレフタレート繊維が最も好ましい。更に、該合成繊維に混紡する再生繊維として、レーヨン系繊維が経済性の面で最も好ましい。
本発明における不織布の種類としては、その製造加工方法により、接合バインダー接着布、ニードルパンチ布、スパンボンド布、スプレファイバー布、ウォーターパンチ布、あるいはステッチボンド布が挙げられ、いずれの不織布も用いることができる。このうち、フィラメントがけん縮性があり、強度が高く、柔らかな風合いを有する点より、ニードルパンチ布、ウォーターパンチ布が好ましい。
本発明において表皮材層(26)として用いる不織布は、好ましい態様として、ポリエステル系繊維と再生繊維を混合するが、その場合の再生繊維の混合割合は、表皮材総重量の2〜15重量%の割合で再生繊維を混合することが好ましい。前記混合量が2重量%未満では、表皮材層(26)の難燃性の確保が困難となり易い傾向にあり、15重量%を越えると、難燃性に優れるが、耐光性の悪化につながり易い場合がある。
表皮材層(26)を構成する要素として用いることのあるニットとしては、例えば、トリコット、ダブルラッセル、ビロード等、自動車内装材に使用されるものであればいずれも用いることができる。
ニットは、一本の糸を使用し、ループを連続的に平面的につづって編み上げたものであり、このループが集合した構造を有しているため、伸縮性に富み、柔軟性があり、しわや折り目がつき難く、多孔性のため保温性が優れており、比重が少なくボリューム感の割には軽い仕上がりを有することができる。ニットは、編み方によりさまざまな風合いをもったものに仕上がり、特に、トリコットはループを布の厚さ方向に連続してつづったものであるため、前述した特長の他に、編み地がより緻密に仕上がり、フィット感に優れるため、自動車内装用に特に好ましく使用される。
ニットを構成する原料繊維は、前述した不織布と同様な合成繊維及び半合成繊維や天然繊維、再生繊維などが使用される。
本発明において表皮材層(26)として用いる不織布は、品質およびコストを考慮すると、100〜300g/m2の目付量を有していることが好ましく、更には140〜200g/m2の目付量を有していることが好ましい。表皮材用不織布の目付が100g/m2未満では、内装材としての充分な感触を得ることができない場合がある。一方、目付が300g/m2を超えると、表皮材の成形歪みが熱変形に影響を与える場合がある。
表皮材層(26)として用いる不織布の原料繊維を相互に接合させ、そして、表皮材の耐磨耗性を確保するために、接着剤としてバインダー樹脂を表皮材の表面または裏面より塗布、塗工などにより、含浸させる方法が一般に行われている。この場合、一般的には、難燃性を確保するために、当該バインダー樹脂に難燃剤を混合して使用するか、または、ハロゲン含有バインダー樹脂を用いる方法がとられる。しかしながら、これらの方法においては、難燃剤を含有するバインダー樹脂またはハロゲン含有バインダー樹脂を、表皮材の意匠面(表面)より含浸しようとすると、難燃剤または樹脂の影響により表皮材の調色が非常に困難となる。従って、難燃剤を含むバインダー樹脂、または、ハロゲン含有バインダー樹脂を含浸する場合においては、表皮材の意匠反対面(裏面)より含浸せざるを得ない。また、表皮の耐磨耗性を確保のため、難燃剤を含有するバインダー樹脂、または、ハロゲン含有バインダー樹脂の量を増やさざるを得ない。
こうした事実に対し、本発明では、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を基材樹脂とする発泡積層シートを用い、かつ、表皮材として合成繊維中に再生繊維を混紡した不織布を用いることにより、難燃性が向上する。このため、不織布の原料繊維を接合させるバインダー樹脂として、難燃剤を含むバインダー樹脂、または、ハロゲン含有バインダー樹脂を用いることなく、難燃剤非含有バインダー樹脂、または、ハロゲン非含有バインダー樹脂を用いることが可能となる。
これらバインダー樹脂は、透明性が良いことから調色性に優れており、不織布の意匠面(表面)より含浸でき、少量のバインダー樹脂の含浸のみで表皮材としての不織布の耐磨耗性を確保できるようになる。本発明では、こうした構成により、良好な難燃性が確保できると共に、軽量にして意匠性に優れ、環境適合性に優れた良好な表皮材が使用できる。
ここで、表皮材層(26)の意匠面(表面)というのは、本発明の自動車内装材用発泡積層シートを自動車内装材として使用した場合、自動車の室内側面という意味である。従って、表皮材の意匠反対面(裏面)というのは、自動車の室外側面という意味である。
バインダー樹脂としては、水溶性、溶剤可溶性、ビスコース液、エマルジョン、合成樹脂粉末などのタイプがあげられるが、耐水性、柔軟性、作業性の観点から、エマルジョンのものが好ましい。エマルジョンタイプとして、アクリロ・ニトリル・ブタジエンラテックス、スチレン・ブタジエンラテックス、アクリレート・ラテックス、酢酸ビニル系ラテックスなどが用いられ、これらは1種または2種以上の混合物としても用いることができる。
本発明で使用される接着剤層(24)が結晶性を有するホットメルト系接着剤の場合には、ホットメルト系接着剤の融点(JIS K7121 プラスチックの転移温度測定方法に準じた測定)は、100〜160℃であることが好ましい。さらに、2次発泡積層成形体を得る2次成形時の成形性およびサーマルコストの点から、融点は100〜125℃であることがより好ましい。ホットメルト系接着剤の融点が100℃未満では、得られた自動車内装材用基材が100℃の高温下で表皮材層(26)の剥離が発生する場合がある。融点が160℃より高いと、表皮材層(26)との接着を付与するために接着剤層(24)の溶融する温度、つまり接着剤層(24)が積層された自動車内装材用基材の加熱温度を高くする必要があり、自動車内装材用基材の発泡層(10)が破泡し、外観不良および自動車内装材用基材の剛性が低下する傾向がある。
また、該結晶性を有するホットメルト系接着剤は、その結晶化エネルギー(JIS K7121 プラスチックの転移温度測定方法に準じた測定)が35J/g以上であることが好ましく、さらには35J/g以上100J/g以下であることが好ましい。結晶エネルギーが35J/g未満では、自動車内装材用積層発泡シートと表皮材層(26)との接着安定性が悪く、表皮材が剥離する場合がある。一方、結晶化エネルギーが100J/gより大きい場合には、表皮材層(26)との接着性を付与するために自動車内装材用積層発泡シートから2次成形により2次発泡積層成形体を得る時の接着剤層(24)が積層された自動車内装材用積層発泡シートの加熱に多大の熱量を必要とする場合がある。
上記ホットメルト接着剤を用いず、本発明での接着剤層(24)として、結晶性を有する積層フィルムを使用する場合においては、表皮材層(26)側にポリオレフィン系フィルムを、室内側非発泡層(14)側にポリスチレン系フィルムを配した、ポリオレフィン系フィルム−ポリスチレン系フィルムからなる積層フィルムを用いるのが好ましい。上記積層フィルムにおけるオレフィン系フィルムとしては、表皮材層(26)との良好な接着性を得るために、線状低密度ポリエチレン系樹脂からなるポリエチレンフィルムを用いるのが好ましい。上記積層フィルムの厚みは、15〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることが更に好ましい。上記積層フィルムの厚みが15μmより薄いと、加熱により低粘度化した上記積層フィルムが表皮材層(26)の中に浸透せず、表皮材との良好な接着性を示さない場合がある。一方、100μmより厚いと、加熱により低粘度化した上記積層フィルムが大量に表皮材層(26)に浸透し、表皮材の触感を悪化させる場合がある。
非発泡層/異音防止材間での接着においては、効果的に熱接着させるため、同種のポリスチレン系フィルムを用いることが好ましい。なかでも、成形加工時の歪みが抑制できることから、ハイインパクトポリスチレン系樹脂を用いることが好ましい。
ポリスチレン系フィルムの厚みは、15〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることが更に好ましい。ポリスチレン系フィルムの厚みが15μmより薄い場合、非発泡層との安定した接着性が得られない傾向がある。一方、厚みが100μmより厚い場合、多大の熱量を与えれば非発泡層との安定した接着性を得ることができるが、大幅な生産性の低下を引き起こす場合がある。
次に、本発明の自動車内装材の製造法について説明する。
本発明において使用される発泡層(10)(1次発泡層)は、例えば、以下のように製造される。すなわち、各種の添加剤を加えた耐熱性基材樹脂を、押出機を用いて樹脂温度150℃〜300℃にて溶融混練する。次いで、150〜300℃および10〜30MPaの高温高圧下において、樹脂100部に対して発泡剤1〜15部を押出機中に圧入し、発泡最適温度(150〜300℃)に調節した後、サーキュラーダイなどを用いて、低圧帯(通常は大気中)に押出した後、マンドレル(冷却筒)などに接触させて、例えば、3〜30m/分の速度で引き取りながらシート状に成形し、カット後、巻き取るなどの方法により製造することができる。
本発明における発泡層(10)を製造する際に使用される発泡剤としては、ブタン、プロパン、ペンタン等の炭化水素系発泡剤があげられる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明における有機繊維不織布層(16、18)および結晶性樹脂フィルム層(20、22)が積層されてなる非晶性樹脂からなる非発泡層(12、14)としては、例えば、予め有機繊維不織布層、結晶性樹脂フィルム層、および非晶性樹脂フィルム層が複合化されたシ−トを用いることができる。有機繊維不織布と結晶性樹脂フィルム層、および非晶性樹脂フィルム層との複合化方法の例としては、例えば、一方から非晶性樹脂を押出機にて溶融混練した後、Tダイスを用いてフイルム状に押出し、他方から繰り出された有機繊維不織布層および結晶性樹脂フィルム層に積層し、ロ−ル間で圧着する方法があげられる。この際、圧着ロール間の間隙を調整することにより、または、圧着ロールの温度調節を行うことにより、有機繊維中の樹脂の包含度合いを調整することができる。また、例えば、予め溶融状態にある非晶性樹脂と結晶性樹脂で有機繊維不織布層を挟み込むようにして、プレス機を用いて圧着する方法もあげられる。
本発明における発泡層(10)上に有機繊維不織布層(16、18)および結晶性樹脂フィルム層(20、22)が積層されてなる発泡層(12、14)を積層する方法としては、例えば、予め作製された発泡シ−トと複合化されたシ−トとの間に、Tダイスから溶融樹脂をフイルム状に押出し、冷却ロ−ルで挟みこむ形に圧着する方法があげられる。
本発明においては、有機繊維不織布層(16、18)および結晶性樹脂フィルム層(20、22)が積層されてなる非発泡層(12、14)の複合化および、発泡層(10)との積層化を同時に行ってもよい。
更に、例えば、発泡積層シ−トの片面に接着層を塗布し、表皮材層(22)または異音防止材層(24)を乗せてロ−ルで圧着しながら積層することにより、本発明の自動車内装材用の発泡積層シ−トを得ることができる。
本発明の発泡積層シートを成形加工して自動車内装材を得る方法としては、例えば、積層発泡シ−トをクランプし、上下にヒーターを持つ加熱炉に導き、成形に適した温度(例えば、120〜200℃)に加熱することにより2次発泡させた後、温度調節した金型にてプレス成形することにより得られる。
成形方法の例としては、例えば、プラグ成形、フリードローイング成形、プラグ・アンド・リッジ成形、リッジ成形、マッチド・モールド成形、ストレート成形、ドレープ成形、リバースドロー成形、エアスリップ成形、プラグアシスト成形、プラグアシストリバースドロー成形などの方法が挙げられる。
本発明において、前述の(一次)発泡シートを加熱二次発泡させる際には、一次発泡シートに対して、通常1.2〜4倍に2次発泡させるのが好ましく、さらには1.5〜3倍に2次発泡させるのがより好ましい。従って、二次発泡シートの発泡倍率は、3.6〜80倍が好ましく、7.5〜45倍がより好ましい。二次発泡シートの厚さは、1.2〜20.0mmが好ましく、2.25〜10.5mmがより好ましい。
本発明における自動車内装材の0℃〜80℃の寸法変化量により算出される線膨張率は、長さ方向、幅方向共に、4×10-5/℃未満が好ましく、3×10-5/℃未満がより好ましく、2×10-5/℃未満がさらに好ましい。長さ方向あるいは幅方向のいずれかの線膨張率が4×10-5/℃以上となると、車内温度の変化により5mm以上の寸法変化が起こり、留め具のはずれや基材の変形が発生し易くなる傾向がある。
なお、本発明における自動車内装材の0℃〜80℃の寸法変化量により算出される線膨張率は、積層発泡シートまたは成形体に対して、以下のようにして算出した値である。すなわち、300mm×30mmの試験片を3枚ずつ採取し、試験片を85℃の恒温槽中に24時間放置した後、23℃および50%RHの雰囲気中で放冷すると共に24時間放置することにより、アニーリングおよび常態調整を行い、23℃および50%RH雰囲気中にて、試験片に280mmの標線を付け、寸法を測定した。
次に、標線を付けた試験片を80℃恒温槽中に6時間放置した後、80℃恒温槽中で標線間寸法を測定した。さらに、この試験片を0℃恒温槽中に6時間放置した後、0℃恒温槽中にて標線間寸法を測定した。それぞれの温度における試験片の標線間寸法について、下記式を用いて0℃〜80℃における線膨張率を算出し、その相加平均値を採用した。
Figure 2008056186
また、本発明における積層発泡シートの長さ方向および幅方向とは、それぞれシート製造時の流れ方向(MD方向)、および流れ方向に垂直な方向(TD方向)を意味する。
本発明における自動車内装材の加熱収縮率は、0.7%未満が好ましく、0.5%未満がより好ましく、0.3%未満がさらに好ましい。長さ方向あるいは幅方向のどちらかの加熱収縮率が0.7%以上となると、車内温度の増減により自動車内装材が歪な変形を発生する可能性がある。
なお、本発明における自動車内装材の加熱収縮率は、積層発泡シートまたは成形体に対して、以下のようにして算出した値である。すなわち、150mm×30mmの試験片を3枚ずつ採取し、上記試験片を自家製の一軸延伸機を用いて、130℃でサンプル長尺方向に延伸速度200mm/minで10%延伸後急冷させた後、23℃、50%RH雰囲気中で24時間放置することにより常態調整を行い。23℃、50%RH雰囲気下で140mmの標線を付け、寸法を測定した。
次に、標線を付けた試験片を85℃恒温槽中に24時間放置した後、取り出し23℃、50%RH雰囲気中で24時間放置後標線間寸法を測定した。加熱前後の試験片の標線間寸法を用いて、下記式を用いて加熱収縮率を算出した。
Figure 2008056186
また、本発明における積層発泡シートの長さ方向および幅方向とは、それぞれシート製造時の流れ方向(MD方向)、および流れ方向に垂直な方向(TD方向)を意味する。
本発明における自動車内装材の曲げ弾性勾配としては、積層発泡シート製造の流れ方向(MD方向)、幅方向(TD方向)共に、30N/50mm/cm以上が好ましく、40N/50mm/cm以上がより好ましく、50N/50mm/cmがさらに好ましい。流れ方向(MD方向)、幅方向(TD方向)のいずれかの曲げ弾性勾配が30N/50mm/cm未満では、移送時または車体への組み付け時に折れ曲がりが発生し、不良率が増大する傾向がある。
以上、本発明に係る自動車内装材用積層発泡シートの実施態様を種々説明したが、本発明は上述の態様に限定されるものではない。例えば、自動車内装材用発泡積層シートは、用途として電車などの内装材用発泡積層シートにも使用することができ、広義に解釈されるべきものである。
以下に実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるものではない。実施例に用いた樹脂および不織布、フィルム層を、表1に示す。
Figure 2008056186
なお、表1に示した樹脂に関する各略号は、次の通りである。
PPE :ポリフェニレンエ−テル樹脂
PS :ポリスチレン樹脂
HIPS :ハイインパクトポリスチレン樹脂
耐熱PS :耐熱ポリスチレン樹脂
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
PET :ポリエチレンテレフタレート樹脂
実施例で行った評価方法を、以下に示す。
(発泡層および成形体の厚さ)
得られた1次発泡シートおよび成形体の幅方向に20ヶ所の厚さを測定し、その測定値の平均値を算出した。
(発泡倍率)
得られた1次発泡シートの密度dfをJIS K7222に準じて測定し、変性PPE系樹脂の密度dpを JIS K7112に準じて測定し、次より求めた。
Figure 2008056186
(独立気泡率)
得られた1次発泡シートの独立気泡率は、ASTMD−2859に準じて、マルチピクノメーター(ベックマン社製)を用いて測定した。
(セル径)
得られた1次発泡シートの断面の光学顕微鏡造影を印刷した後、ステンレスゲージを用いて20個のセル径を測定し、その測定値の平均値を算出した。発泡層の断面を光学顕微鏡で観察し、20個のセル径を測定し、その測定値の平均値を算出した。
(目付)
得られた1次発泡シートの押出方向の5ヶ所より、100mm×100mmの大きさの試験片を切り出し、それらの重量を測定した後、平均値を算出し、m2当たりに換算した。
(寸法安定性評価:線膨張率)
実施例および比較例によって得られた積層発泡シートから、シート製造時の長さ方向(流れ方向(MD方向))、巾方向(流れ方向の垂直方向(TD方向))それぞれにおいて、300mm×30mmの試験片を3枚ずつ採取した。
試験片を85℃の恒温槽中に24時間放置した後、23℃および50%RHの雰囲気中で放冷すると共に24時間放置することにより、アニーリングおよび常態調整を行った。23℃、50%RH雰囲気中にて、試験片に280mmの標線を付け、寸法を測定した。
次に、標線を付けた試験片を80℃恒温槽中に6時間放置した後、80℃恒温槽中で標線間寸法を測定した。さらに、この試験片を0℃恒温槽中に6時間放置した後、0℃恒温槽中にて標線間寸法を測定した。それぞれの温度における試験片の標線間寸法について、下記式を用いて0℃〜80℃における線膨張率を算出した。なお、表2に記載の実施例および比較例中に記載の線膨張率は、長さ方向(MD)、幅方向(TD)各々についての相加平均の算出値である。
Figure 2008056186
実施例および比較例によって得られた成形体から、長さ方向、幅方向それぞれにおいて、300mm×30mmの試験片を3枚ずつ採取した。
これらの試験片に関して、上記の操作により、0℃〜80℃における線膨張率を算出した。
なお、表2においては、実用特性を加味し、以下に示す基準を用いて判断を行った。
○・・・・線膨張率が3×10-5/℃未満
△・・・・線膨張率が3×10-5/℃以上4×10-5/℃未満
×・・・・線膨張率が4×10-5/℃以上。
(寸法安定性評価:加熱収縮率)
実施例および比較例によって得られた積層発泡シートから、長さ方向(流れ方向(MD方向))、巾方向(流れ方向の垂直方向(TD方向))それぞれにおいて、150mm×30mmの試験片を3枚ずつ採取した。
上記試験片を自家製の一軸延伸機を用いて、130℃でサンプル長尺方向に延伸速度200mm/minで10%延伸後急冷させた後、23℃、50%RH雰囲気中で24時間放置することにより常態調整を行い。23℃、50%RH雰囲気下で140mmの標線を付け、寸法を測定した。
次に、標線を付けた試験片を85℃恒温槽中に24時間放置した後、取り出し23℃、50%RH雰囲気中で24時間放置後標線間寸法を測定した。加熱前後の試験片の標線間寸法を用いて、下記式を用いて加熱収縮率を算出した。なお、表2に記載の実施例および比較例中に記載の加熱収縮率は、長さ方向(MD)、幅方向(TD)各々についての相加平均の算出値である。
Figure 2008056186
実施例および比較例によって得られた成形体から、長さ方向、幅方向それぞれにおいて、150mm×50mmの試験片を3枚ずつ採取した。
これらの試験片に関して、上記の操作により、加熱収縮率を算出した。
なお、表2においては、実用特性を加味し、以下に示す基準を用いて判断を行った。
○・・・・加熱収縮率が、0.5%未満
△・・・・加熱収縮率が、0.5%以上0.7%未満
×・・・・加熱収縮率が、0.7%以上。
(曲げ弾性勾配)
実施例および比較例により得られた成形体から、長さ方向、幅方向より150mm×50mmの試験片を各々3枚ずつ採取した後、23℃および50%RHの雰囲気中で24時間放置することにより、常態調整を行った。この試験片を用い、3点曲げ試験用冶具(支点間距離100mm、くさびのR3.2mm)に、室内側が上面になるようにセットし、中央から50mm/minの速度で荷重を加え、JIS K7203に則り、曲げ弾性勾配を測定した。
なお、表2においては、実用特性を加味し、以下に示す基準を用いて判断を行った。
○・・・・曲げ弾性勾配が、55N/50mm/cm以上
△・・・・曲げ弾性勾配が、45N/50mm/cm以上55N/50mm/cm未満
×・・・・曲げ弾性勾配が、45N/50mm/cm未満。
(実施例1)
[発泡層の製造方法]
PPE樹脂成分40重量%、PS樹脂成分60重量%となるように、PPE樹脂(A)57.1重量部およびPS樹脂(B)42.9重量部を混合した混合樹脂100部に対して、iso−ブタンを主成分とする発泡剤(iso−ブタン/n−ブタン=85/15)3.4重量部およびタルク0.32重量部を押出機により混練し、サーキュラーダイスにより押出し、引き取りロールを介して巻取りロールにロール状に巻き取り、一次厚み2.0mm、一次発泡倍率12.9倍、独立気泡率88%、セル径0.17mm、目付量150g/m2の発泡シートを得た。
[非発泡層の製造方法]
(変性PPE系非発泡層α−1・α−2)
PPE系樹脂成分が20重量%となるようにPPE樹脂(A)28.6重量部、PS樹脂(B)66.4重量部およびHIPS樹脂(C)5.0重量部を混合した混合樹脂(ガラス転移点=124℃)を、樹脂温度が265℃となるように押出機で溶融・混練し、Tダイを用いてフィルム状に押し出し、目付60g/m2の変性PPE樹脂フィルム(α−1)を得た。得られた変性PPE樹脂フィルム(α−1)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)5.0×10-5/℃、巾方向(TD方向)5.0×10-5/℃であった。
また、同様にして、目付120g/m2の変性PPE樹脂フィルム(α−2)を得た。得られた変性PPE樹脂フィルム(α−2)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)5.0×10-5/℃、巾方向(TD方向)5.2×10-5/℃であった。
[有機繊維不織布および結晶性樹脂フィルムによる非発泡層への積層方法]
(変性PPE/クロスウェブレーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られたPPE系非発泡層(α−1)と有機繊維不織布(E−1)と結晶性樹脂フィルム(F−2、融点115℃)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(a)を得た。得られた不織布積層フィルム(a)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)2.2×10-5/℃、巾方向(TD方向)2.9×10-5/℃であった。
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に不織布積層フィルム(a)を、反対面(室外側面)に変性PPE系樹脂フィルム(α−2)を150℃の熱ロールを使用してラミネートした。その後、室外側面の変性PPE系樹脂フィルム(α−2)上に異音防止不織布(G)を150℃の熱ロールを使用してラミネートして、発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートの室内側面に表皮材(H)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
(実施例2)
[有機繊維不織布および結晶性樹脂フィルムによる非発泡層への積層方法]
(変性PPE/クロスウェブレーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られた変性PPE系非発泡層(α−1)と、有機繊維不織布(E−1)と結晶性樹脂フィルム(F−1、融点115℃)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(b)を得た。得られた不織布積層フィルム(b)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)1.9×10-5/℃、巾方向(TD方向)2.6×10-5/℃であった。
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に変性PPE系樹脂フィルム(α−2)を、反対面(室外側面)に不織布積層フィルム(b)を150℃の熱ロールを使用してラミネートして発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートの室内側面にホットメルトフィルム(I)を介して表皮材(H)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を、表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
(実施例3)
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に不織布積層フィルム(a)を、反対面(室外側面)に不織布積層フィルム(b)を150℃の熱ロールを使用してラミネートし発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートに表皮材(H)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を、表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
(実施例4)
[有機繊維不織布および結晶性樹脂フィルムによる非発泡層への積層方法]
(変性PPE/クロスウェブ熱融着繊維含有レーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られた変性PPE系非発泡層(α−1)と有機繊維不織布(E−2)と結晶性樹脂フィルム(F−2)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(c)を得た。得られた不織布積層フィルム(c)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)2.6×10-5/℃、巾方向(TD方向)2.9×10-5/℃であった。
(変性PPE/クロスウェブ熱融着繊維含有レーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られた変性PPE系非発泡層(α−1)と有機繊維不織布(E−2)と結晶性樹脂フィルム(F−1)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(d)を得た。得られた不織布積層フィルム(d)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)2.0×10-5/℃、巾方向(TD方向)2.9×10-5/℃であった。
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に不織布積層フィルム(c)を、反対面(室外側面)に不織布積層フィルム(d)を150℃の熱ロールを使用してラミネートし発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートに表皮材(I)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を、表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
(実施例5)
[非発泡層の製造方法]
(GPPS系非発泡層β)
PS樹脂(B)(ガラス転移点=100℃)を、樹脂温度が255℃となるように押出機で溶融・混錬し、Tダイを用いてフィルム状に押し出し、60g/m2のGPPS樹脂フィルム(β)を得た。得られたGPPS樹脂フィルム(β)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)5.3×10-5/℃、巾方向(TD方向)5.3×10-5/℃であった。
[有機繊維不織布および結晶性樹脂フィルムによる非発泡層への積層方法]
(GPPS/クロスウェブレーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られたGPPS系非発泡層(β)と有機繊維不織布(E−1)と結晶性樹脂フィルム(F−2)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(e)を得た。得られた不織布積層フィルム(e)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)2.4×10-5/℃、巾方向(TD方向)2.9×10-5/℃であった。
(GPPS/クロスウェブレーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られた上記非発泡層(β)と有機繊維不織布(E−1)と結晶性樹脂フィルム(F−1)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(f)を得た。得られた不織布積層フィルム(f)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)2.2×10-5/℃、巾方向(TD方向)2.7×10-5/℃であった。
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に不織布積層フィルム(e)を、反対面(室外側面)に不織布積層フィルム(f)を150℃の熱ロールを使用してラミネートし発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートに表皮材(H)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を、表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
(実施例6)
[非発泡層の製造方法]
(HIPS系非発泡層γ)
HIPS樹脂(C)(ガラス転移融点=100℃)を、樹脂温度が255℃となるように押出機で溶融・混錬し、Tダイを用いてフィルム状に押し出し、60g/m2のHIPS樹脂フィルム(γ)を得た。得られたHIPS樹脂フィルム(γ)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)6.5×10-5/℃、巾方向(TD方向)6.8×10-5/℃であった。
[有機繊維不織布および結晶性樹脂フィルムによる非発泡層への積層方法]
(HIPS/クロスウェブレーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られたHIPS系非発泡層(γ)と有機繊維不織布(E−1)と結晶性樹脂フィルム(F−2)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(g)を得た。得られた不織布積層フィルム(g)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)3.0×10-5/℃、巾方向(TD方向)3.4×10-5/℃であった。
(HIPS/クロスウェブレーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られたHIPS系非発泡層(γ)と有機繊維不織布(E−1)と結晶性樹脂フィルム(F−1)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(h)を得た。得られた不織布積層フィルム(h)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)2.6×10-5/℃、巾方向(TD方向)3.3×10-5/℃であった。
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に不織布積層フィルム(g)を、反対面(室外側面)に不織布積層フィルム(h)を150℃の熱ロールを使用してラミネートし発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートに表皮材(H)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を、表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
(実施例7)
[非発泡層の製造方法]
(耐熱PS系非発泡層δ)
耐熱PS樹脂(D)50重量部、HIPS樹脂(C)50重量部を混合した混合樹脂(ガラス転移点=125℃、100℃)を、樹脂温度が260℃となるように押出機で溶融・混連し、Tダイを用いてフィルム状に押し出し、60g/m2の耐熱PS樹脂フィルム(δ)を得た。得られた耐熱PS樹脂フィルム(δ)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)5.5×10-5/℃、巾方向(TD方向)5.7×10-5/℃であった。
[有機繊維不織布および結晶性樹脂フィルムによる非発泡層への積層方法]
(耐熱PS/クロスウェブレーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られた耐熱PS系非発泡層(δ)と有機繊維不織布(E−1)と結晶性樹脂フィルム(F−2)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(iソ)を得た。得られた不織布積層フィルム(i)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)2.6×10-5/℃、巾方向(TD方向)3.0×10-5/℃であった。
(耐熱PS/クロスウェブレーヨン系不織布/LLDPEフィルム系)
得られた耐熱PS系非発泡層(δ)と有機繊維不織布(E−1)と結晶性樹脂フィルム(F−1)を400mm×400mmで切り出し、有機繊維不織布を2枚の樹脂フィルムで挟み込むように重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(j)を得た。得られた不織布積層フィルム(j)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)2.4×10-5/℃、巾方向(TD方向)2.8×10-5/℃であった。
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に不織布積層フィルム(i)を、反対面(室外側面)に不織布積層フィルム(j)を150℃の熱ロールを使用してラミネートし発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートに表皮材(J)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を、表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
(比較例1)
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に変性PPE系樹脂フィルム(α−1)を、反対面(室外側面)に変性PPE系樹脂フィルム(α−1)を150℃の熱ロールを使用してラミネートした。その後、室外側面の変性PPE系樹脂フィルム(α−1)上に異音防止不織布(G)を150℃の熱ロールを使用してラミネートし発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートの室内側面にホットメルトフィルム(I)を介して表皮材(H)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
(比較例2)
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に変性PPE系樹脂フィルム(α−2)を、反対面(室外側面)に変性PPE系樹脂フィルム(α−2)を150℃の熱ロールを使用してラミネートした。その後、室外側面の変性PPE系樹脂フィルム(α−2)上に異音防止不織布(G)を150℃の熱ロールを使用してラミネートし発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートの室内側面にホットメルトフィルム(I)を介して表皮材(H)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
(比較例3)
[有機繊維不織布による非発泡層への積層方法]
(変性PPE/ランダムウェブ熱融着繊維含有レーヨン系不織布系)
得られた変性PPE系非発泡層(α−1)と異音防止不織布(G)を400mm×400mmで切り出し、重ね合わせた後、200℃、5MPaで1分間熱プレスし、不織布積層フィルム(l)を得た。得られた不織布積層フィルム(l)の0〜80℃の線膨張率は流れ方向(MD方向)2.0×10-5/℃、巾方向(TD方向)5.0×10-5/℃であった。
[発泡積層シートの製造方法]
発泡シートの片面(室内側面)に不織布積層フィルム(l)を、反対面(室外側面)に不織布積層フィルム(l)を150℃の熱ロールを使用してラミネートし発泡積層シートを得た。
[成形体の製造方法]
圧縮成形機((株)浅野研究所製)を用いて、上記発泡積層シートの室内側面にホットメルトフィルム(I)を介して表皮材(H)を乗せた後、四方をクランプし加熱炉に入れ表面温度が150℃となるように60秒加熱した。その後、長さ300mm×幅300mmの平板金型を用いて、金型クリアランス4.5mmでプラグ成形を行った。
発泡積層シートおよび成形体の物性を測定した結果を表2に示す。なお、得られた成形体を燃焼させたところ、残渣は認められなかった。
Figure 2008056186
図1は、本発明に係る自動車内装材用発泡積層シートの要部拡大断面説明図である。 図2は、本発明に係る自動車内装材用発泡積層シートの要部拡大断面説明図である。 図3は、本発明に係る自動車内装材の要部拡大断面説明図である。 図4は、本発明に係る自動車内装材の要部拡大断面説明図である。 図5は、本発明に係る自動車内装材の要部拡大断面説明図である。
符号の説明
10 発泡層
12 (室内側)非発泡層
14 (室外側)非発泡層
16 有機繊維不織布層
18 有機繊維不織布層
20 結晶性樹脂フィルム層
22 結晶性樹脂フィルム層
24 接着剤層
26 表皮材層
28 異音防止材層
30 自動車内装材用発泡積層シート
32 自動車内装材

Claims (15)

  1. 耐熱性樹脂を基材樹脂とする発泡層の両面に、非晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とする非発泡層が積層された発泡積層シートであって、少なくとも一方の非発泡層が、有機繊維不織布および結晶性熱可塑性樹脂を基材樹脂とするフィルムが積層されてなることを特徴とする、自動車内装材用発泡積層シ−ト。
  2. 発泡層を構成する耐熱性樹脂が、ポリスチレン系樹脂およびポリフェニレンエーテル系樹脂の混合樹脂からなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  3. 発泡層を構成する耐熱性樹脂が、フェニレンエーテル系成分の含有量が25〜70重量部であり、スチレン系成分の含有量が75〜30重量部である(フェニレンエーテル系成分とスチレン系成分との合計含有量は100重量部である)変性ポリフェニレンエーテル系樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  4. 非発泡層を構成する非晶性熱可塑性樹脂が、ポリスチレン系樹脂、耐熱ポリスチレン系樹脂およびポリフェニレンエーテル系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  5. 非発泡層を構成する非晶性熱可塑性樹脂のガラス転移温度が85℃以上130℃以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  6. 有機繊維不織布が、クロスウェブに高圧柱状水流加工またはニードリング加工を施すことによって得られた不織布であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  7. 不織布を構成する有機繊維が非溶融性有機繊維であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  8. 不織布を構成する有機繊維がレーヨン繊維であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  9. 不織布を構成する有機繊維が、有機繊維全体を100重量%とした場合、熱融着性バインダー繊維が10〜30重量%混合されてなることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  10. 有機繊維不織布の目付量が、50g/m2以下であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  11. 結晶性熱可塑性樹脂の融点が130℃以下であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  12. 結晶性熱可塑性樹脂が、線状低密度ポリエチレン樹脂であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  13. 結晶性熱可塑性樹脂フィルムおよび有機繊維不織布が積層されてなる非晶性熱可塑性樹脂からなる非発泡層の0℃〜80℃における寸法変化量により算出される線膨張率が、長さ方向、幅方向共に3×10-5/℃以下であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シート。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の自動車内装材用発泡積層シートに、表皮材を積層し、成形することにより得られる自動車内装材。
  15. 自動車内装材の0℃〜80℃における寸法変化量により算出される線膨張率が、長さ方向、幅方向共に3×10-5/℃以下であることを特徴とする、請求項14に記載の自動車内装材。
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