JP2588472Y2 - 高速回転用ドリルのシャンク - Google Patents

高速回転用ドリルのシャンク

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JP2588472Y2
JP2588472Y2 JP1991065299U JP6529991U JP2588472Y2 JP 2588472 Y2 JP2588472 Y2 JP 2588472Y2 JP 1991065299 U JP1991065299 U JP 1991065299U JP 6529991 U JP6529991 U JP 6529991U JP 2588472 Y2 JP2588472 Y2 JP 2588472Y2
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JP
Japan
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shank
hole
base
speed rotation
diameter
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JP1991065299U
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JPH0516031U (ja
Inventor
洋右 吉野
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有限会社吉野精機
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ドリルの先端の切削
材に冷却流体を供給する構造を有するとともに毎分10
000回転以上の高速回転で使用され、コンクリート構
造物等に小孔を穿設するのに用いられるドリルのシャン
クに関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物等へアンカー孔等の
小孔を穿設する場合には、振動や騒音、あるいは穿孔精
度の観点から、軸方向の打撃破壊機能を主体とするツイ
ストドリルよりも高速回転による回転切削機能のみを有
する穿孔機が有利である。このような高速回転ドリルと
しては、本考案者による実開昭60ー87650号及び
特開昭61ー146412号等がある。
【0003】これらは、軸方向に貫通する通孔を有する
シャンクの先端に、シャンク軸と平行なスリットを有す
る柱状の切削部材を取付ける構造となっており、軸孔を
介して穿孔機本体から切削部材に冷却流体を供給するよ
うになっている。このような高速回転のみの穿孔によっ
て、低騒音、低振動で、且つ、穿孔初期における食い付
きが良く精度の高い穿孔作業が達成されている。
【0004】また、この種のシャンクは、高速回転下で
の振れを抑制するために、穿孔機への取付部が太径とな
っているとともにシャンク本体部が細径となっている。
そして、上記公報に開示されるシャンクは、軸孔と径変
化する外面形状を切削加工によって形成していた。
【0005】しかしながら、切削加工によるものでは、
加工ひずみによって軸方向の応力の不揃いが生じるとと
もに切削傷が生じるため、また、軸孔と外面との肉厚が
異なるため、高速回転下での捩じり応力や曲げ応力に対
する強度が弱く芯振れと金属疲労の助長を来している。
また、径の異なる境界部分で応力集中が生じ、折損等の
早期劣化を来している。
【0006】これに対処すべく、本出願人は実公平3ー
3378号にて、スエージング加工によってシャンク全
体に亘って厚みを均一な状態で縮径するものを提案し
た。これによって、応力の不揃いや加工ひずみが回避さ
れ、高速回転下での強度向上が達成されている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところで、切削部材の
径の種類に対応してシャンク本体部の径も変わるだけで
あるが、上述のスエージング加工によるものでは限界が
ある。すなわち、径が5mm以下のものでは加工後に軸
孔が塞がって冷却流体の供給路を確保することができな
い現状にある。この種の高速回転用ドリルでは切削時の
摩擦熱が大きく、冷却流体の供給が阻害されることは致
命的な欠陥となる。
【0008】そこで、この考案は、5mm以下の細径の
ものでも冷却流体の供給路を確保することができるとと
もに高速回転下での強度条件を満足するシャンクの提供
をその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この考案は上記目的を達
成すべく考案されたもので、その特徴は、基端側に穿孔
機への取付部を有するとともに軸方向の貫通孔を有する
径大のベース部がスエージング加工され、前記貫通孔に
連通され軸方向の通孔を有し後端部が前記ベース部の先
端部に挿入されて固着されるとともに先端には切削部材
が取り付けられるシャンク本体部が5mm以下の径小の
円筒パイプから構成され、前記ベース部とシャンク本体
部とが表面硬化処理されていることにある。
【0010】
【作用】この考案によれば、ベース部にこれと別体のシ
ャンク本体部を固着する構成であるので、シャンク本体
部には対象とする径の円筒パイプ状の中空部材がそのま
ま使用される。とくに、5mm以下の径小の中空部材で
あっても、表面硬化処理によって通孔が塞がることがな
い。従って、細径のものでも流体供給路が確実に確保さ
れるとともに、ベース部とシャンク本体部との間に切削
加工による境界部分が存在しないので、高速回転下で要
求される強度が維持される。また、穿孔時、穿孔機本体
から供給される冷却流体はベース部の貫通孔とシャンク
本体部の通孔を順次経て切削部材から吐出される。
【0011】
【実施例】図1乃至図3はこの考案の一実施例を示す。
高速回転穿孔機のドリル装着部2にはドリル4が装着さ
れており、ドリル4は、シャンク6と、このシャンク6
の先端部に取り付けられた切削部材8とから構成されて
いる。
【0012】シャンク6は、ドリル装着部2に取り付け
られる径大のベース部10と、このベース部10の先端
部に後端側を挿入して固着される径小のシャンク本体部
12とから構成されている。
【0013】ベース部10は、ドリル装着部2の装着孔
2aに装着されるテーパ状の取付部14と、シャンク本
体部12を保持するテーパ状の保持部16とから構成さ
れており、取付部14にはドリル装着部2の雌ねじ部2
bに螺合するねじ部14aが形成されている。また、ベ
ース部10には軸方向に貫通する貫通孔18が形成され
ており、穿孔機に形成される冷却流体供給路20に連通
されている。貫通孔18の先端側は径大に形成されてお
り、シャンク本体部12の後端部12aを収納する収納
孔18aとしてなる。なお、符号22はドリル装着部2
への着脱操作をするための操作部としてのローレット面
を示す。
【0014】シャンク本体部12は軸方向に貫通する通
孔24を有する中空部材としてなり、例えば径が5mm
以下の鋼製パイプをそのまま利用するもので、シャンク
成形加工としてのスエージング加工や切削加工は不要と
なる。ベース部10に対する後端部12bの固着には、
例えば銅ろう付等の接合付手段を採用することができ
る。ベース部10にシャンク本体部12が接合されるこ
とによって、ベース部10の貫通孔18とシャンク本体
部12の通孔24は連通状態となる。なお、穿孔時にお
けるシャンク6の発熱温度は銅ろうの溶融温度(約10
80℃)をはるかに下回るので固着形態を採ったことに
よる支障はない。
【0015】ベース部10は単独成形となるので、スエ
ージング加工され、また、ベース部10とシャンク本体
部12の接合もベース部10の成形前後を問わない。こ
の例では、図3に示すように、ベース部10の成形前に
シャンク本体部12との接合を行い、接合後ベース部1
0をスエージング加工する手法を採った。
【0016】また、この例では、ベース部10とシャン
ク本体部12の表面を窒化法で硬化処理しており、これ
によって硬化層HLが形成される。表面硬化手段として
は、窒化法や浸炭法等の化学的表面硬化法の他に、高周
焼入等の物理的硬化法も採用できる。
【0017】シャンク本体部12の先端にろう付等の手
段で固着される切削部材8は、ダイヤモンド粒をメタル
ボンド等のバインダ材で焼結したもので、略柱状に形成
されており、側部にはシャンク軸と平行に冷却流体吐出
口としてのスリット8aが形成されており、スリット8
aとシャンク本体部12の通孔12aは連通されてい
る。
【0018】次に、ドリル4による穿孔動作を説明す
る。穿孔機内の回転駆動源によってドリル4が回転駆動
され、コンクリート等の被穿孔材Wへの穿孔が開始され
る。穿孔時、穿孔機の冷却流体供給路20を介して水や
空気、あるいは液体を霧化したミスト等の冷却流体Fが
供給される。冷却流体Fはベース部10の貫通孔18、
シャンク本体部12の通孔24を経て切削部材8のスリ
ット8aから吐出される。冷却流体Fの吐出によって、
切削部材8が冷却されるるとともに切削屑の排出が促進
される。
【0019】ドリル4が毎分10000回転以上の高速
回転で駆動されても、シャンク本体部12はベース部1
0とは別体として構成されているので、径が異なる境界
部分Pでは単体素材としての軸方向の応力の不揃いや切
削傷が存在せず、捩じり応力や曲げ応力に対する強度低
下を来さない。これによって芯振れが抑制され、径小構
造にあっても良好な穿孔性を維持することができる。
【0020】従って、径小であっても、スエージング加
工によるものと同程度の高速回転下における強度を維持
することができるとともに、冷却流体供給路も確実に確
保することができる。
【0021】また、表面硬化処理によって、径小構造上
必然的に生じる曲げ応力等に対する剛性の低下を防止す
ることができるとともに一層の強度向上を図ることがで
きる。
【0022】
【考案の効果】この考案によれば、円筒パイプを用いた
ので、シャンク本体部の径が5mm以下でスエージング
加工等が実施できない場合でも、円筒パイプに表面硬化
処理を施すことによって、軸方向の応力不揃い等の高速
回転下における劣化要因を来すことなくスエージング加
工の場合と同様の強度を得ることができるとともに、冷
却流体の供給路も確実に確保することができる。
【0023】また、この考案によれば、径大のベース部
のみをスエージング加工したうえで表面硬化したので、
高速回転用ドリルの取付部分において高速回転下の強度
を向上させ、芯振れを極力抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る高速回転用ドリルのシャンクの
一実施例を示す使用状態の断面図である。
【図2】分解斜視図である。
【図3】加工前の状態を示す概要断面図である。
【符号の説明】
8 切削部材 10 ベース部 12 シャンク本体部 12b 後端部 14 取付部 18 貫通孔 24 通孔

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端側に穿孔機への取付部を有するとと
    もに軸方向の貫通孔を有する径大のベース部がスエージ
    ング加工され、前記貫通孔に連通され軸方向の通孔を有
    し後端部が前記ベース部の先端部に挿入されて固着され
    るとともに先端には切削部材が取り付けられるシャンク
    本体部が5mm以下の径小の円筒パイプから構成され、
    前記ベース部とシャンク本体部とが表面硬化処理されて
    いる高速回転用ドリルのシャンク。
JP1991065299U 1991-08-19 1991-08-19 高速回転用ドリルのシャンク Expired - Lifetime JP2588472Y2 (ja)

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JPH0516031U JPH0516031U (ja) 1993-03-02
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5310757Y2 (ja) * 1971-09-16 1978-03-23
JPS5413427A (en) * 1977-07-04 1979-01-31 Riken Steel Kk Treatment of drill surfaxe

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JPH0516031U (ja) 1993-03-02

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