JP2587928Y2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2587928Y2
JP2587928Y2 JP1996000558U JP55896U JP2587928Y2 JP 2587928 Y2 JP2587928 Y2 JP 2587928Y2 JP 1996000558 U JP1996000558 U JP 1996000558U JP 55896 U JP55896 U JP 55896U JP 2587928 Y2 JP2587928 Y2 JP 2587928Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】本考案はシンクロモード設定
可能なカメラに関するものである。更に詳しくは先幕シ
ンクロモードと後幕シンクロモードを設定できる閃光発
光器を装着可能なカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来閃光発光器には後幕シンクロモード
と先幕シンクロモードとを閃光発光器自体に切り替え部
材が設けられて切り替え可能なものがあった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら従来の装
置では専門の閃光発光器を装着した場合のみ後幕シンク
ロモードの設定が可能であった。しかし大型の特殊な閃
光発光器や、逆に小型の閃光発光器を考えると本体にそ
の設定手段がある方がよい。そこでカメラ本体にシンク
ロモード設定部材を設けると、閃光発光器とカメラ本体
の双方にシンクロモード設定部材が設けられることにな
り、シンクロモード設定時に混乱が発生する。
【0004】本考案はこのような課題に鑑みてなされた
もので、カメラと閃光発光器の双方が先幕シンクロモー
ドと後幕シンクロモードとのいずれかのシンクロモード
を設定する設定手段をそれぞれに有しているとき、閃光
発光器の設定したシンクロモードを優先し、シンクロモ
ードの設定に際して生ずる混乱を防止したカメラを提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的のために本考
案では、シャッタの先幕走行完了直後に発光を行う先幕
シンクロモードとシャッタの後幕走行完了直前に発光を
行う後幕シンクロモードとのいずれかのシンクロモード
を設定する設定手段を有する閃光発光器を装着可能なカ
メラにおいて、先幕シンクロモードと後幕シンクロモー
ドとのいずれかのシンクロモードを設定する設定手段
と、該閃光発光器を装着の有無、及び該閃光発光器が装
着されているときは該閃光発光器に設定されているシン
クロモードがいずれのシンクロモードかを検出する検出
手段とを有し、該閃光発光器の装着が検出されたとき
は、専ら該閃光発光器に設定されているシンクロモード
により機能することを特徴とするシンクロモード設定可
能なカメラを構成した。シンクロモードの設定手段を有
する閃光発光器が装着されていないときは、カメラ側に
設けられた設定部材により先幕シンクロモードと後幕シ
ンクロモードとのいずれかのシンクロモードが設定され
る。シンクロモードの設定手段を有する閃光発光器が装
着されているときは、カメラ側に設定されたシンクロモ
ードより、閃光発光器側に設定されたシンクロモードが
優先的される。
【0006】
【考案の実施の形態】本考案の第1の実施形態を図1〜
図3により説明する。図1は本考案の実施の形態のブロ
ック図である。 10はマイクロコンピュータ(以下M
CUという)であり、カメラの各部の制御をする。11
は閃光発光器の閃光を調節する調光手段、12は被写体
の輝度値を測定する測光手段、13は各種設定を行う設
定手段、14は各種表示を行う表示手段、15は絞りを
制御する絞り制御手段、16はシャッタを制御するシャ
ッタ制御手段、17はシーケンスの実行やフィルム給送
を行うモータを制御するモータ制御手段である。
【0007】スイッチSW1はシンクロモードを切り替
えるための「シンクロ」ボタンに連動するスイッチであ
り、ボタンを押すとオンし、離すとオフする。そしてオ
ンの度にシンクロモードが切り替わり、押し続けていて
も設定は変わらない。スイッチSW2はレリーズボタン
に連動するレリーズスイッチであり、レリーズボタンを
押したときオンとなってレリーズシーケンスを開始す
る。スイッチSW3はシンクロスイッチであり、シャッ
タの先幕走行完了時オンとなり、後幕走行に連動してオ
フとなる。
【0008】20は閃光発光器であり、レディ信号によ
って閃光発光器20の電源オンをMCU10へ伝達し、
MCU10からのシンクロ出力(L1)によって閃光を
開始し、調光手段11からストップ信号(L4)を受け
て閃光の停止を行う。また、閃光発光器20は、MCU
10間とシリアルデータの通信機能を有し、公知のクロ
ックドシリアル通信を行う。L2はMCU10からのデ
ータ通信を起動するための端子であり、L3はシリアル
クロックを転送するための端子であり、L4はシリアル
データを転送するための端子であり、調光手段11から
の発光ストップ信号とはタイミングをずらすことによっ
て、1本の端子を兼用している。これは特公平1- 29
5238号公報に開示された公知技術である。スイッチ
SW4は閃光発光器20にあって後幕シンクロモードを
設定するためのスイッチであり、後幕シンクロモードの
時オンとなり、先幕シンクロモードの時オフとなる。
【0009】次に本実施の形態のフローを図2〜図4、
及び図6により説明する。図2はMCU10のメインル
ーチンのフローチャートである。ステップ#11におい
て通信ルーチンをサブルーチンコールし、閃光発光器2
0とのシリアルデータの通信を行う。閃光発光器20か
らは表1のようなデータが得られる。必要の場合はMC
U10から閃光発光器20へのデータ転送も可能であ
る。
【0010】
【表1】
【0011】1バイト目の通信データは、閃光発光器2
0からMCU10へ転送されるビットデータである。ビ
ット0は充電完了フラグであり、ビット0が1の時には
充電完了状態であり、ビット0が0の場合は充電未完の
状態を示す。ビット1は閃光器側の後幕シンクロモード
設定部材の有無を示すフラグであり、ビット1が1の時
には設定部材のある状態であり、ビット1が0の場合は
設定部材のない状態を示す。ビット2は閃光器側に後幕
シンクロモード設定部材のあるとき、その設定が後幕シ
ンクロモードかどうかを表すためのフラグであり、ビッ
ト2が1の時には設定部材によって後幕シンクロモード
に設定されている状態であり、ビット2が0の場合は設
定部材によって後幕シンクロモードに設定されていない
状態(先幕シンクロモードに設定されている状態)を示
す。以下、ビットデータや2バイト目以降のデータに種
々の情報を付加することが出来るが本願の主旨ではない
ので省略する。なお、閃光発光器が装着されていなかっ
たり、通信機能のない閃光発光器が装着されている場合
には、通信が不成立になる。その場合には表1のデータ
を格納するMCU10のRAM領域は全て0となる。
【0012】ステップ#12において、設定ルーチンを
サブルーチンコールして設定手段13やスイッチSW1
の状態に応じてMCU10内の各種パラメータの設定を
行い、ステップ#13へ進む。ステップ#13におい
て、測光ルーチンをサブルーチンコールして、測光手段
12からの測光出力をA/D変換して輝度情報に変換
し、ステップ#14へ進む。ステップ#14において、
演算ルーチンをサブルーチンコールし、ステップ#12
で求めた設定値情報とステップ#13で求めた輝度情報
に応じて、APEX演算を行って制御値を求め、ステッ
プ#15へ進む。ステップ#15において、ステップ#
12で決定した設定値やステップ#14で求めた制御値
に対応した表示データを求めこの表示データを表示手段
14へ送って必要な表示を行い、ステップ#16へ進
む。ステップ#16において、割り込み許可を行い、ス
テップ#11へ戻り、以上の処理を繰り返す。
【0013】図3は、図2のステップ#16の割り込み
許可のあった後実行されるタイマー割り込み処理ルーチ
ンのフローチャートである。1[ms]のタイマー割り
込みによって、図2のメインルーチンの実行途中で本ル
ーチンの処理に切り替わる。ステップ#21において、
レリーズスイッチSW2のオン/オフを調べ、オフであ
ればそのままリターンしてメインルーチンの処理に戻
り、オンであればステップ#22へ進み、レリーズシー
ケンスが開始される。ステップ#22において、シャッ
タの先幕と後幕を係止するマグネットに通電し、電気系
によるシャッタの係止を行う。ステップ#23におい
て、モータ制御回路17を駆動してモータを逆転させる
と、ミラーアップが開始する。ステップ#24におい
て、図2のステップ#12において設定されたフィルム
感度に応じて調光手段11の調光感度設定を行う。ステ
ップ#25において、絞り制御手段15を駆動して図2
のステップ#14において求めた絞り値に制御する。ス
テップ#26において、ミラーアップの完了を不図示の
ミラースイッチで検出し、モータ制御手段17を駆動し
てモータの停止を行う。ステップ#27において、シャ
ッタ制御手段16を駆動して図2のステップ#14にお
いて求めたシャッタ速度に制御する。この間、シンクロ
スイッチSW3をモニタし続け、ステップ#14におい
て、設定されたシンクロモードに応じたシンクロ出力を
発生し、閃光発光器20を制御をする。ステップ#28
において、モータ駆動回路17を駆動してモータを正転
させてミラーダウン行程を行い、シャッタチャージとフ
ィルム巻上げを行い、不図示の巻上げ完了スイッチの変
化でモータの停止を行い、一連のレリーズシーケンスを
終了する。
【0014】図4は図2のステップ#12からサブルー
チンコールする設定ルーチンのフローチャートの一部で
シンクロモードの設定に関するサブルーチンのフローチ
ャートである。ステップ#31において、スイッチSW
1のオン/オフを調べ、「シンクロ」ボタンが押されて
いる状態かどうかを調べる。「シンクロ」ボタンが押さ
れていなくてオフであればステップ#44へ進み、「シ
ンクロ」ボタンが押されてオンであればステップ#32
へ進む。ステップ#32において、ボタンフラグが1か
0かを調べる。1であればリターンし設定は変わらな
い。そして、0であればステップ#33へ進む。ステッ
プ#33において、後幕シンクロの設定部材のある閃光
発光器が装着されている状態であるかどうかを調べる。
すなわち、図2のステップ#11における閃光発光器と
の通信が成立したとき表1に示す1バイト目の通信デー
タのビット1が1か0かによって判別する。そして、ビ
ット1が1であれば#36へ進み、ビット1が0であれ
ばステップ#34へ進む。閃光装置が着いていない場合
や着いていても通信機能のない場合にはビット1は0と
なって#34へ進む。ステップ#34において、後幕シ
ンクロフラグが1か0かを調べ、後幕シンクロモードに
設定されているかどうかを調べる。後幕シンクロフラグ
が1となって後幕シンクロモードに設定されていればス
テップ#37へ進み、後幕シンクロフラグが0となって
先幕シンクロモードに設定されてればステップ#35へ
進む。
【0015】ステップ#35において、スローシンクロ
フラグが1か0かを調べ、スローシンクロモードに設定
されているかどうかを調べる。スローシンクロフラグが
1となってスローシンクロモードに設定されていればス
テップ#39へ進み、スローシンクロフラグが0となっ
てノーマルシンクロモードに設定されていればステップ
#40へ進む。ここで、スローシンクロモードとはシャ
ッタ速度を手ぶれ秒時に制限しないモードであり、ノー
マルシンクロモードとはシャッタ速度を手ぶれ秒時に制
限するモードである。閃光発光器を装着した場合は、被
写体輝度か低くても通常手ぶれしないシャッタ秒時(1
/60[s]ぐらい)にして撮影を行う。背景は暗くな
っても主要被写体は手ぶれせずに明確に写る。スローシ
ンクロとは、背景にも露出がかかるようにして、なおか
つ、主要被写体もきれいに写るように露出するモードで
あるが、手ぶれのおそれがある。
【0016】ステップ#36において、閃光装置20か
らの1バイト目の通信データのビット2が1か0かを調
べ、閃光装置20が後幕シンクロモードに設定されてい
るかどうかを調べる。ビット2が1となって後幕シンク
ロモードに設定されていればステップ#39へ進み、ビ
ット2が0となって先幕シンクロモードに設定されてい
ればステップ#41へ進む。ステップ#37において、
後幕シンクロフラグをリセットし、先幕シンクロの設定
にして、ステップ#38へ進む。ステップ#38におい
て、スローシンクロフラグをリセットし、ノーマルシン
クロモードの設定にして、ステップ#43へ進む。ステ
ップ#39において、後幕シンクロフラグをセットし、
後幕シンクロモードに設定して、ステップ#43へ進
む。ステップ#40において、スローシンクロフラグを
セットし、スローシンクロモードに設定して、ステップ
#43へ進む。ステップ#41において、後幕シンクロ
フラグをリセットし、先幕シンクロモードに設定して、
ステップ#42へ進む。
【0017】ステップ#42において、スローシンクロ
フラグが1か0かを調べ、スローシンクロモードに設定
されているかどうかを調べる。スローシンクロフラグが
1となってスローシンクロモードに設定されていればス
テップ#38へ進み、スローシンクロフラグが0となっ
てノーマルシンクロモードに設定されていればステップ
#40へ進む。ステップ#38、あるいは、ステップ#
40の処理の後、ステップ#43において、ボタンフラ
グを1にしてリターンする。ステップ#44において、
ボタンフラグを0にしてリターンする。ボタンフラグ
は、このように、「シンクロ」ボタンが押された後1と
なって、押されていないとき0とする。そして、ボタン
が押し続けられている状態ではステップ#32からリタ
ーンする。すなわち、ボタンフラグは、ボタンがオフの
状態からオンとなったときの設定のみを有効とし、オン
のままの時設定を替えないためのフラグとなっている。
【0018】図5は、図4のシンクロモード設定ルーチ
ンによって定まるシンクロモードの状態遷移図である。
(5a)は、通信機能のある閃光装置が装着されていな
い場合の状態遷移図である。「シンクロ」ボタンを押さ
れれば、図4のフローチャートをステップ#31→ステ
ップ#32→ステップ#33と進む。ステップ#33に
おいて、通信機能のある閃光装置が装着されていない場
合、閃光装置からの通信データを格納するメモリの1バ
イト目のビット1は0となって、ステップ#34へ進
む。先幕/ノーマルシンクロモードの時「シンクロ」ボ
タンが押されれば、ステップ#34→ステップ#35→
ステップ#40と進み、ステップ#40においてスロー
シンクロフラグのみがセットされて、先幕/スローシン
クロモードとなる。先幕/スローシンクロモードの時
「シンクロ」ボタンが押されれば、ステップ#34→ス
テップ#35→ステップ#39→ステップ#40と進
み、後幕シンクロフラグとスローシンクロフラグがとも
にセットされて後幕/スローシンクロモードとなる。後
幕/スローシンクロモードの時「シンクロ」ボタンが押
されれば、ステップ#34→ステップ#37→ステップ
#38と進み、後幕シンクロフラグとスローシンクロフ
ラグが共にリセットされて先幕/ノーマルシンクロモー
ドとなる。すなわち、「シンクロ」ボタンを押す度に先
幕/ノーマルシンクロモード→先幕/スローシンクロモ
ード→後幕/スローシンクロモードと切り替わり、もう
1度「シンクロ」ボタンを押すと先幕/ノーマルシンク
ロモードに戻ることになる。 以上に示すように、後幕
/ノーマルシンクロモードの組み合わせは存在しないこ
とになる。後幕シンクロモードが効果的なのは、動いて
いる被写体の光跡を低速秒時で写しながら、後幕を閉じ
るときに閃光発光器の閃光で主要被写体を適正露出で写
すことによって、主要被写体の後ろに光が流れるように
なり自然な写真となる。よって、後幕シンクロが効果的
となるのは低速秒時で撮影する場合であり、ノーマルシ
ンクロモードに設定して手ブレ秒時で制限すると後幕シ
ンクロの効果がでなる。よって、ノーマルシンクロモー
ドと後幕シンクロモードの組み合わせを禁止している。
【0019】(5b)は、通信機能のある閃光装置が装
着されていて閃光装置側で先幕シンクロに設定されてい
る場合の状態遷移図である。「シンクロ」ボタンが押さ
れれば、図4のフローチャートをステップ#31→ステ
ップ#32→ステップ#33と進む。ステップ#33に
おいて、通信機能のある閃光装置が装着されている場
合、閃光装置20からの通信データを格納するメモリの
1バイト目のビット1は1となって、ステップ#36へ
進む。ステップ#36において、1バイト目の通信デー
タのビット2によって閃光装置側の設定を調べると、閃
光装置側で先幕シンクロに設定されている場合にはビッ
ト2は0であり、常にステップ#41へ進み、カメラ側
で後幕シンクロフラグをリセットして先幕シンクロの設
定にして、ステップ#42へ進む。先幕/ノーマルシン
クロモードの時「シンクロ」ボタンが押されれば、ステ
ップ#42→ステップ#40と進み、ステップ#40に
おいてスローシンクロに設定されて、先幕/スローシン
クロモードとなる。先幕/スローシンクロモードの時
「シンクロ」ボタンが押されれば、ステップ#42→ス
テップ#38と進み、ステップ#38において、スロー
シンクロフラグがリセットされて先幕/ノーマルシンク
ロモードとなる。すなわち、「シンクロ」ボタンを押す
度にノーマルシンクロモードとスローシンクロモードが
切り替わることになるが、常に閃光発光器20の設定に
よって先幕シンクロに設定されたままとなる。
【0020】(5c)は、通信機能のある閃光装置が装
着されていて閃光装置側で後幕シンクロに設定されてい
る場合の状態遷移図である。「シンクロ」ボタンが押さ
れれば、(5b)の場合と同様に、図4のフローチャー
トをステップ#31→ステップ#32→ステップ#33
→ステップ#36と進む。ステップ#36において、1
バイト目の通信データのビット2によって閃光装置側の
設定を調べると、閃光装置側で後幕シンクロに設定され
ている場合には、ビット2が1となので常にステップ#
39へ進み、後幕シンクロフラグをセットし、さらにス
テップ#40へ進んでスローシンクロフラグをセットす
る。すなわち、「シンクロ」ボタンを押しても、常に後
幕/スローシンクロモードとなって状態を変えることは
出来ない。これは、(5a)の説明に述べたように、後
幕シンクロの設定を有効にするための処置である。
【0021】図6は、図2のステップ#15の表示ルー
チンの一部であって、シンクロモードの表示に関するサ
ブルーチンである。ステップ#71において、閃光発光
器の有無を調べる。閃光発光器がある場合にはステップ
#73へ進み、閃光発光器がない場合にはステップ#7
2へ進む。このとき、図2のステップ#11のシリアル
データの通信が成立していれば、もちろんステップ#7
3へ進む。しかし、シリアルデータの通信が成立してい
なくとも、通信ラインのレベル判定で閃光発光器の装着
を判別できる場合にもステップ#73へ進む。ステップ
#71からステップ72へ進むのは閃光発光器が装着さ
れていない場合である。ステップ#72において、ボタ
ンフラグが1か0かを調べ、1であればステップ#73
へ進み、0であれば、ステップ#80へ進む。すなわ
ち、閃光発光器が装着されていなくとも「シンクロ」ボ
タンの押されている状態ではステップ#73へ進む。ス
テップ#73において、後幕シンクロフラグが1か0か
を調べ、後幕シンクロフラグが1であればステップ#7
4へ進んで「REAR」表示を点灯状態にする。後幕シ
ンクロフラグが0であればステップ#75へ進んで「R
EAR」表示を消灯状態にする。ステップ#74、ある
いは、ステップ#75の処理の後はステップ#76へ進
む。ステップ#76において、スローシンクロフラグが
1か0かを調べ、スローシンクロフラグが1であればス
テップ#77へ進んで「SLOW」表示を点灯状態にす
る。スローシンクロフラグが0であればステップ#78
へ進んで「SLOW」表示を消灯状態にする。ステップ
#77、あるいは、ステップ#78の処理の後は、ステ
ップ#79へ進む。ステップ#79において、「シンク
ロ」マークを点灯状態にしてリターンする。一方、ステ
ップ#80において、「REAR」、「SLOW」、
「シンクロ」マークを消灯状態にしてリターンする。
【0022】図7は、図6の表示ルーチンで表示される
表示手段14の表示の一例である。(7a)は、閃光装
置が装着されていないで、なおかつ、「シンクロ」ボタ
ンが押されていない場合の表示である。図6のフロー
で、ステップ#71→ステップ#72→ステップ#80
と進む。(7b)、(7c)、(7d)と異なり、「S
LOW」、「REAR」、「シンクロ」表示が何れも消
灯状態となっている。
【0023】(7b)、(7c)、(7d)は、閃光装
置が装着されているか、「シンクロ」ボタンが押されて
いる場合の表示である。後幕シンクロフラグとスローシ
ンクロフラグが共にリセットされている「先幕/ノーマ
ルシンクロモード」の状態では、図6のフローは、ステ
ップ#71(→ステップ#72)→ステップ#73→ス
テップ#75→ステップ#76→ステップ#78→ステ
ップ#79と進んで、(7b)のようになる。「SLO
W」、「REAR」表示は消灯状態であるが、「シンク
ロ」表示は点灯状態となる。後幕シンクロフラグがリセ
ットされスローシンクロフラグがセットされている「先
幕/スローシンクロモード」の状態では、図6のフロー
は、ステップ#71(→ステップ#72)→ステップ#
73→ステップ#75→ステップ#76→ステップ#7
7→ステップ#79と進んで、(7c)のようになる。
「REAR」表示は消灯状態であるが、「SLOW」と
「シンクロ」表示は点灯状態となる。後幕シンクロフラ
グとスローシンクロフラグが共にセットされている「後
幕/スローシンクロモード」の状態では、図6のフロー
は、ステップ#71(→ステップ#72)→ステップ#
73→ステップ#74→ステップ#76→ステップ#7
7→ステップ#79と進んで、(7d)のようになる。
「SLOW」、「REAR」、「シンクロ」表示の何れ
も点灯状態となる。図5の「シンクロ」ボタンによるシ
ンクロモードの設定に関する状態遷移図は図7の表示と
組み合わされて始めて有効となる。この中の3つのモー
ドに(7b)、(7c)、(7d)の表示が対応してい
る。これに対して(7a)の表示は何れにも対応しな
い。それは、(7b)、(7c)、(7d)の表示は、
閃光発光器が装着したときやシンクロモードの設定をす
るとき始めて必要となるもので、それ以外の時にはむし
ろわずらわしいものとなるからである。
【0024】図8は、先幕シンクロモードとノーマルシ
ンクロモードが選択された場合のシャッタ制御中のタイ
ミングチャートである。(a)は閃光発光器20の閃光
波形、(b)はシャッタ走行曲線、(c)は先幕制御信
号、(d)は後幕制御信号、(e)はシンクロスイッチ
SW3の波形、(f)はシンクロ出力である。MCU1
0がレリーズシーケンスに入って、図3のステップ#2
2においてシャッタMgに通電すると、t1 のタイミン
グで先幕制御信号(c)と後幕制御信号(d)がともに
LからHとなる。ミラーアップが完了して、図3のステ
ップ#27においてシャッタ制御ルーチンをコールする
と、t2 のタイミングで先幕制御信号(c)をLにして
先幕の走行を行わせる。すると、シャッタ走行曲線
(b)に示すように、先幕の助走から始まって、一定速
度になったところで撮影画面に到達し、実際の先幕が開
き始め、t4 のタイミングで、先幕の走行が完了する。
後幕は、t2 のタイミングから制御すべきシャッタ開口
時間後のt3 のタイミングで、後幕制御信号(d)がL
となり、シャッタの後幕の係止が解除されて後幕の走行
が始まる。すると、後幕は、先幕の場合と同様シャッタ
走行曲線(b)に示すように、後幕の助走から始まっ
て、一定速度になったところで撮影画面に到達し、実際
の後幕が閉じ始め、t5 のタイミングで、後幕の走行が
完了する。
【0025】シンクロスイッチSW3は(e)に示すよ
うに、先幕走行完了のタイミング(t4 )でオンするの
で、先幕シンクロモードにおけるMCU10は、シンク
ロスイッチSW3のオンを検出した時点でシンクロ出力
(f)をLにする。すると、閃光発光器20は(a)に
示すように、閃光を開始する。TTL調光モードであれ
ば、適正露出の時点ではストップ信号が出てその時点で
発光が停止する。シンクロスイッチSW3は後幕走行に
ともなってオフとなり、シンクロ出力も後幕走行のタイ
ミング(t5 )でHにする。ノーマルシンクロモードに
おいては、シャッタの開口時間は、閃光同調秒時(1/
250〜1/125[s])から手ぶれしないスピード
(1/60〜1/30[s])の間に制御される。被写
体が暗くても手ぶれしない秒時に制限されるので、閃光
発光器20の閃光光源を主体とした写真ができる。
【0026】図9は、後幕シンクロモードとスローシン
クロモードが選択された場合のシャッタ制御中のタイミ
ングチャートである。(a)から(f)までの波形の定
義とt1 からt5 までのタイミングの定義は図8の場合
と同一である。t1 のタイミングで先幕制御信号(c)
と後幕制御信号(d)がともにLからHとなってシャッ
タの先幕と後幕の係止を行う。t2 のタイミングで先幕
の走行が始まり、t4 のタイミングで先幕の走行が完了
する。シンクロスイッチSW3は、(e)に示すよう
に、先幕走行完了のタイミング(t4 )でオンするが、
後幕シンクロモードの場合には、MCU10は、この時
点で、シンクロ出力はHのままにする。そして、t3 の
タイミングで、後幕の走行が始まり、t5 のタイミング
で、後幕の走行が完了する。MCU10は、後幕シンク
ロモードの場合には、後幕走行開始するt3 のタイミン
グでシンクロ出力(f)をLにする。すると、閃光発光
器20は(a)に示すように閃光を始める。
【0027】シンクロスイッチSW3は後幕走行にとも
なってオフとなり、シンクロ出力も後幕走行のタイミン
グ(t5 )でHにする。スローシンクロモードにおいて
は、シャッタの開口時間は、閃光同調秒時(1/250
〜1/125[s])から通常のシャッタ制御範囲下限
(1〜30[s])の間に制御される。被写体が暗けれ
ば、手ぶれしない秒時以下まで制御されるので、閃光発
光器20の閃光光源ばかりでなく背景光も主体とした写
真ができる。後幕シンクロモードに設定されている場合
には、光跡の先端に動いている主要被写体が来たときを
閃光光源で捉えることができる。また、図8と図9を比
べるとわかるように、後幕シンクロに設定してもシャッ
タ秒時が短い場合には後幕走行タイミングがシンクロス
イッチSW3のオンするタイミング(t4 )と重なり後
幕シンクロにする効果がなくなる。
【0028】図10は、先幕シンクロモードとスローシ
ンクロモードが選択された場合のシャッタ制御中のタイ
ミングチャートである。(a)から(f)までの波形の
定義とt1 からt5 までのタイミングの定義は図8の場
合と同一である。t1 のタイミングで先幕制御信号
(c)と後幕制御信号(d)がともにLからHとなって
シャッタの先幕と後幕の係止を行う。t2 のタイミング
で先幕の走行が始まり、t4 のタイミングで先幕の走行
が完了する。シンクロスイッチSW3は、(e)に示す
ように、先幕走行完了のタイミング(t4 )でオンする
と、先幕シンクロモードにおけるMCU10は、この時
点で、シンクロ出力はLにする。すると、閃光発光器2
0は(a)に示すように、閃光を始める。そして、t3
のタイミングで、後幕の走行が始まり、t5 のタイミン
グで、後幕の走行が完了する。シンクロスイッチSW3
は後幕走行にともなってオフとなり、シンクロ出力も後
幕走行のタイミング(t5 )でHにする。
【0029】スローシンクロモードにおいては、シャッ
タの開口時間は、閃光同調秒時から通常のシャッタ制御
範囲下限の間に制御される。被写体が暗ければ、手ぶれ
しない秒時以下まで制御されるので、閃光発光器20の
閃光光源ばかりでなく背景光も主体とした写真ができ
る。先幕シンクロモードに設定されている場合には、レ
リーズの瞬間に閃光が主要被写体を捉えることが出来る
ので先幕シンクロの方が主要被写体の表情をよく捉える
ことができる。
【0030】
【考案の効果】本考案によれば、閃光発光器が装着され
ていないときは、カメラ側に先幕シンクロモードと後幕
シンクロモードとのいずれかのシンクロモードが設定さ
れるから、カメラのシンクロモード選択設定機能が活用
される。又閃光発光器が装着されているときは、カメラ
側に設定されたシンクロモードより閃光発光器側に設定
されたシンクロモードが優先的するから、カメラ側に設
定されたシンクロモードがどのようであっても、閃光発
光器側に設定されたシンクロモードにより、設定時に混
乱を起こすことなく容易に撮影ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のブロック図。
【図2】第1の実施形態のMCUのメインルーチンのフ
ローチャート。
【図3】第1の実施形態のタイマー割り込み処理ルーチ
ンのフローチャート。
【図4】第1の実施形態のシンクロモードの設定に関す
るサブルーチンのフローチャート。
【図5】第1の実施形態のシンクロモードの状態遷移
図。
【図6】第1の実施形態のシンクロモードの表示に関す
るサブルーチンのフローチャート。
【図7】第1の実施形態の表示を示す図。
【図8】第1の実施形態のシャッタ制御中のタイミング
チャート。
【図9】第1の実施形態のシャッタ制御中のタイミング
チャート。
【図10】第1の実施形態のシャッタ制御中のタイミン
グチャート。
【符号の説明】
10----- マイクロコンピュータ(MCU) 11------調光手段 13-----設定手段 14-----表示手段 20----- 閃光発光器 スイッチSW1----- 「シンクロ」ボタンに連動するス
イッチ スイッチSW2----- レリーズスイッチ スイッチSW3----- シンクロスイッチ スイッチSW4----- 後幕シンクロボタン

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シャッタの先幕走行完了直後に発光を行う
    先幕シンクロモードとシャッタの後幕走行完了直前に発
    光を行う後幕シンクロモードとのいずれかのシンクロモ
    ードを設定する設定手段を有する閃光発光器を装着可能
    なカメラにおいて、 先幕シンクロモードと後幕シンクロモードとのいずれか
    のシンクロモードを設定する設定手段と、該閃光発光器
    を装着の有無、及び該閃光発光器が装着されているとき
    は該閃光発光器に設定されているシンクロモードがいず
    れのシンクロモードかを検出する検出手段とを有し、該
    閃光発光器の装着が検出されたときは、専ら該閃光発光
    器に設定されているシンクロモードにより機能すること
    を特徴とするシンクロモード設定可能なカメラ。
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