JP2587793B2 - 回転平膜分離装置 - Google Patents

回転平膜分離装置

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JP2587793B2
JP2587793B2 JP6257310A JP25731094A JP2587793B2 JP 2587793 B2 JP2587793 B2 JP 2587793B2 JP 6257310 A JP6257310 A JP 6257310A JP 25731094 A JP25731094 A JP 25731094A JP 2587793 B2 JP2587793 B2 JP 2587793B2
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正樹 東條
隆一 高橋
清温 内田
昭夫 田巻
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
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  • Filtration Of Liquid (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、し尿や下水等の有機性
廃水の処理に用いられる回転平膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機性廃水を処理する装置とし
て、廃水を活性汚泥処理や硝化・脱窒処理等の生物処理
装置で処理した後の生物処理液を、精密濾過膜や限外濾
過膜を用いた濾過膜分離装置により、濃縮汚泥と処理水
とに分離し、濃縮汚泥は生物処理槽に循環して高負荷運
転を維持し、効率的に有機物を処理する装置等が用いら
れている。
【0003】通常、上記濾過膜分離装置は、薬剤洗浄等
による濾過膜表面の汚染除去等のため生物処理槽とは別
に配置されるが、一部には設置場所や効率の面から生物
処理槽内に濾過膜を固定して設け、濾過膜表面の汚染は
濾過膜の下方から散気して除去する装置や、ケ−シング
内に回転自在に支承された回転軸の軸方向に円板状の平
膜を複数個水平に併設し、回転させて濾過することによ
り、濾過膜表面の汚染による濾過速度の低下を極力抑制
するようにした回転平膜分離装置等も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記生物処理槽内に濾
過膜を固定して設けた装置にあっては、散気手段を濾過
膜全体が一様に散気されるように配置する必要があるた
め、空気使用量が多くなる欠点があり、また空気を間欠
的に供給する場合には、制御方法や構造が複雑になる欠
点がある。
【0005】また従来の回転平膜分離装置にあっては、
回転による乱流効果を期待しているが、濾過板間の液も
共に回転するため乱流効果も少なく、また生物処理液中
の汚泥やタンパク質等の高分子物質は極めて濾過膜表面
に付着しやすいため、回転のみでは期待した程の効果が
得られず、短期間にスケ−ルやスライムが形成され、膜
透過液量が減少し運転を停止して洗浄する回数が多くな
る欠点がある。
【0006】従って本発明は、散気手段等の簡単な装置
を配置するだけで、長期間濾過膜の濾過性能を維持で
き、従来よりも大幅に洗浄の頻度を削減することができ
る平膜分離装置を提供する目的で成されたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の要旨は、下部に被処理液の流入口、上部に濃
縮液の排出口を具備したケ−シングと、上部に液溢流口
を具備し、ケ−シング内に回転自在に支承されて鉛直に
立設され、回転駆動手段により駆動される中空のエアリ
フト管と、エアリフト管の外周部の周方向に複数個放射
状に併設された矩形板状の平膜と、平膜の透過液側に接
続した透過液の排出手段と、一部の平膜の直下に配置さ
れ気体を放出する散気手段と、エアリフト管内に気体を
導入する気体導入手段とを設けたことを特徴とする回転
平膜分離装置である。
【0008】
【作用】有機性廃水の被処理液を生物処理装置に導入
し、微生物の生物学的作用により、廃水中の有機物を分
解してBOD、COD或いはN化合物等を低減したの
ち、回転平膜分離装置のケ−シング下部の被処理液流入
口からケ−シング内に導入され、ゆっくり回転する複数
の平膜間を上向流する間に濾過され、汚泥が濃縮された
濃縮液が得られる。
【0009】上記濾過処理において、ケ−シング内に供
給された被処理液の一部及び濃縮液の一部は、気体導入
手段から導入された気体に伴われて中空のエアリフト管
内を上向流通し、エアリフト管の上部の液溢流口から溢
流してケ−シング内を循環流通すると共に、ケ−シング
上部の濃縮液排出口から生物処理装置に循環されて生物
処理装置における高負荷運転用汚泥として提供され、ま
た透過液は排出手段から清澄な処理液として系外に排出
される。
【0010】また生物処理液を濾過膜装置で濾過処理す
る運転を続けると、通常は濾過膜の表面に汚泥が付着残
留してスケ−ルが形成されるが、本発明の回転平膜分離
装置では生物処理槽内の汚泥濃度が均一化されるため、
濾過膜面への汚泥の過剰付着が防止され、濾過効率の低
下が抑制される。
【0011】更に、平膜が一定速度で回転し、一部の平
膜の直下に配置された散気手段の上を一定時間間隔で通
過するため、散気手段から放出される気体で膜表面が洗
浄されスケ−ルが極めて形成されにくくなっている。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例の回転平膜分離装置を生物処理
槽内に配置した概略縦断面図であり、図2は図1のA−
A視図である。
【0013】1は有機性廃水を好気的に処理する生物処
理装置における生物処理槽であるが、生物処理装置とし
ては、単一処理槽で嫌気、好気を繰り返して処理する装
置や、処理槽内を区画又は処理槽を複数別置して好気性
及び嫌気性処理を組み合わせて生物学的に脱窒・脱燐効
果の向上を図った装置等でもよい。
【0014】2は生物処理槽1内に浸漬配置する形式の
回転平膜分離装置であり、その本体ケ−シング3は水面
上に達する高さを持ち、上端部、下端部が開放された筒
状で、内部に回転平膜ユニット4が配置され、生物処理
槽1内の下流側に支持脚により底面から一定間隔を持っ
て載置されて成る。
【0015】また、上記ケ−シング3は下端開放部が被
処理液の流入口7となり、上部に後記のエアリフト管5
の液溢流口10から溢流してきた濃縮液を生物処理槽1
の被処理液導入側へ供給する濃縮液の排出口8が具備さ
れている。
【0016】尚、回転平膜分離装置2が生物処理槽1外
に配置する形式であれば、ケ−シング3の下端が閉鎖さ
れた槽状として下部に被処理液の流入口7を設け、上端
は開放されても、また閉鎖された構造であってもよい。
【0017】上記回転平膜ユニット4は、ケ−シング3
内に回転自在に支承されて鉛直に立設され、外周部に具
備したプ−リ14を介して回転駆動手段13が接続した
中空のエアリフト管5と、エアリフト管5の外周部の周
方向に複数個放射状に併設された矩形板状の平膜6と、
平膜6の透過液側に接続した透過液の排出手段等から成
る。
【0018】回転平膜ユニット4の一部の平膜6の直下
に、空気等の気体を放出する平面的に構成された散気手
段11が配置され、またエアリフト管5の下端開口部に
は、エアリフト効果を惹起するための気体を導入する気
体導入手段12が設けられている。
【0019】平膜6は、矩形板状に成形された不織布の
両面にセルロ−スアセテ−ト系、芳香族ポリアミド系及
びポリスフォン系等の有機材質の濾過膜を貼着し、透過
液流路を設けた枠で周囲を囲って形成した矩形板状の平
膜が好ましいが、これには限定されず、セラミックス膜
等の無機材料で形成してもよい。
【0020】また濾過膜は、孔径が1〜数μの精密濾過
膜や分画分子量数万〜数10万程度の限外濾過膜等が用
いられるが、限外濾過膜を用いるのが好ましい。
【0021】尚、上記透過液の排出手段は、夫々の平膜
の枠に設けられた透過液流路に接続された排出管9を、
エアリフト管5を同心的に囲うようにして係着し、多流
路ロ−タリジョイントを介して排出流路15に接続して
もよく、また排出管9を、エアリフト管5を貫通した複
数の分岐管と、エアリフト管5内を同心的に縦通した集
合管で構成し、単一流路のロ−タリジョイントを介して
排出流路15に接続する構成でもよい。また排出流路1
5は図示しない減圧装置に接続し、吸引排出するのが好
ましい。
【0022】以下に上記構成の回転平膜分離装置2の作
用について述べる。有機性廃水の被処理液を生物処理槽
1に導入し、微生物の生物学的作用により、廃水中の有
機物を分解してBOD、COD或いはN化合物等を低減
する。
【0023】回転平膜分離装置2のケ−シング3の下端
被処理液流入口7から被処理液がケ−シング3内に流入
し、排出流路15に接続した図示しない減圧装置により
減圧され、ゆっくり回転する複数の平膜4で構成された
平膜ユニット2間を上向流する間に吸引濾過され、水分
のみが濾過膜を透過し、汚泥が濃縮された濃縮液が得ら
れる。
【0024】尚上記回転平膜分離装置の回転速度は0.
1〜10rpmであり、好ましくは0.5〜2rpmで
あり、更に減圧装置による吸引圧は−100〜−300
mmAqが好ましい。
【0025】濃縮液はケ−シング3上部の濃縮液排出口
8から生物処理装置1の被処理液導入側に循環され、生
物処理装置における高負荷運転用の濃縮汚泥として提供
され、また透過液は排出管9から排出流路15を経て清
澄な処理液として系外に排出される。
【0026】尚、処理液を直接排出する場合であって
も、通常は消毒した後河川等に放流されるが、処理水を
更に清浄化する必要がある場合には、後段に凝集処理槽
や活性炭吸着槽等が任意に配設される。
【0027】上記濾過処理において、ケ−シング3内に
供給された被処理液の一部及び濃縮液の一部は、気体導
入手段12から導入された気体に伴われて中空のエアリ
フト管5内を上向流通し、エアリフト管5の上部液溢流
口10から溢流してケ−シング3内を循環流通し更に濃
縮される。
【0028】また生物処理液を膜分離装置で濾過処理す
る運転を続けると、通常は濾過膜の表面に汚泥が付着残
留してスケ−ルが形成されるが、上記回転平膜分離装置
2では生物処理槽1内の汚泥濃度が均一化されるため、
濾過膜面への汚泥の過剰付着が防止され、濾過効率の低
下が抑制される。
【0029】更に、上記回転平膜分離装置2では平膜ユ
ニット4が一定速度で回転し、一部の平膜6の直下に配
置された散気手段11の上を一定時間間隔で通過するた
め、散気手段11から放出される気体て表面が気体洗浄
されスケ−ルが極めて形成しにくく、また形成されたと
しても剥離されるため、透過液量を常に設定した量に維
持することができる。
【0030】散気手段11が一部の平膜の直下のみに配
置されているため、多流路ロ−タリジョイント16の接
続経路を気体に曝された平膜6については濾過が停止さ
れるよう構成することにより、散気気体を排出手段から
過剰に吸引することが防止できる。
【0031】尚散気及びエアリフト用の気体として、好
気性の生物処理槽に於いては、主に空気が用いられる
が、酸素や酸素濃縮空気等でもよく、また嫌気性の生物
処理槽に於いては、発生ガス等の不活性ガスが用いられ
る。
【0032】
【発明の効果】従来の生物処理槽内に濾過膜を固定して
設けた装置にあっては、散気手段を濾過膜全部の下方一
面に配置する必要があるため、空気使用量が多く成り、
また空気を間欠的に供給する場合には、制御方法や構造
が複雑になるが、本発明の装置では、散気手段を濾過膜
の一部にのみ配置するため空気使用量も少なく、また連
続供給のため制御も容易である。
【0033】また従来の回転平膜分離装置にあっては、
乱流効果も少なく、また回転のみでは期待した程の効果
が得られず、短期間にスケ−ルやスライムが形成され、
膜透過液量が減少し運転を停止して洗浄する回数が多く
なっていたが、本発明の装置では、散気手段等の簡単な
装置を配置するだけで、長期間濾過膜の濾過性能を維持
でき、従来よりも大幅に洗浄の頻度を削減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回転平膜分離装置の概略縦
断面図
【図2】図2は図1のA−A視図
【符号の説明】
1:生物処理槽 2:回転平膜分離装置 3:ケ−シング 4:回転平膜ユニット 5:エアリフト管 6:平膜 7:被処理液の流入口 8:濃縮液の排出口 9:透過液の排出管 10:液溢流口 11:散気手段 12:気体導入手段 13:回転駆動手段 14:プ−リ 15:排出流路 16:ロ−タリジョイント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/44 B01D 33/28 (56)参考文献 特公 昭58−58144(JP,B2) 実公 昭53−5671(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部に被処理液の流入口、上部に濃縮液の
    排出口を具備したケ−シングと、上部に液溢流口を具備
    し、ケ−シング内に回転自在に支承されて鉛直に立設さ
    れ、回転駆動手段により駆動される中空のエアリフト管
    と、エアリフト管の外周部の周方向に複数個放射状に併
    設された矩形板状の平膜と、平膜の透過液側に接続した
    透過液の排出手段と、一部の平膜の直下に配置され気体
    を放出する散気手段と、エアリフト管内に気体を導入す
    る気体導入手段とを設けたことを特徴とする回転平膜分
    離装置。
JP6257310A 1994-09-28 1994-09-28 回転平膜分離装置 Expired - Lifetime JP2587793B2 (ja)

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DE10024594A1 (de) * 2000-05-21 2001-11-29 Berthold Guender Das Pendelmodul und seine Verwendung zur Trennung von Stoffgemischen

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JPH0889767A (ja) 1996-04-09

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