JP2587514B2 - 車両用後輪舵角制御装置 - Google Patents

車両用後輪舵角制御装置

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JP2587514B2 JP2382490A JP2382490A JP2587514B2 JP 2587514 B2 JP2587514 B2 JP 2587514B2 JP 2382490 A JP2382490 A JP 2382490A JP 2382490 A JP2382490 A JP 2382490A JP 2587514 B2 JP2587514 B2 JP 2587514B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両幼後輪舵角制御装置、特に、車両後端
の張り出し量を増大させることなく低車速域における小
回り性を向上させる後輪舵角制御技術に関する。
(従来の技術) 乗用車におい、一般にホイールベスを拡大することに
より、高速域での操安性・乗心地が向上する、居住
スペースが拡大する等のメリットが得られることが知ら
れている。
一方、ロングホイールベース化に伴ない、小回り性が
悪化し、市街地等で通常1回で曲れる曲がり角で数回の
切り返しが必要となったり、内輪差が大きくなるので縁
石等にこすり易くなったり、Uターンに必要な道幅が増
加する等の問題がある。
この様な理由から、特に日本の道路事情下では大幅な
ロングホイールベース化は困難で、国産乗用車を例にと
ると、排気量1の車でホイールベース約2.3mであるの
に対し、排気量3の車でも約2.7mであり、排気量,車
重,全長の割にホイールベースの長さは大きく変わらな
いのが現状である。
また、四輪操舵車においては、前輪に対し後輪の舵角
を逆方向に操舵することにより小回り性を向上させ、旋
回半径及び内輪差を縮小出来ることは古くから知られて
おり、既に、このような逆相操舵を持つ四輪操舵車が市
販されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の逆相操舵を持つ四輪
操舵車にあっても、後輪の舵角を最大5゜程度に抑え、
車体後端の幅が最大車幅より小さめな造形とする等によ
って後端の張り出し量をドアミラーの出っ張り量以内に
抑えるような構成としているに過ぎず、小回り性向上の
ため単純に後輪逆相操舵の舵角を大きくしてしまうと後
端の張り出し量が増加するという問題は本質的に改善さ
れず、車体に造形上の制約が課せられる他、四輪操舵に
よる大幅な小回り性の向上に支えられる超ロングホイー
ルベース化を達成出来ない。
そこで、本出願人は、特願昭63−225825号において、
後端の張り出し量を抑え十分な小回り性を持った超ロン
グホイールベース車を実現させるべく、0km/h〜40km/h
程度の低速走行時に、車両前端点の通過した軌跡を記憶
し、後端点がその軌跡の内側に入るように必要に応じて
後輪逆相操舵量を制限する装置を提案した。
具体的には、操舵角センサからの操舵角信号と車速セ
ンサからの車速信号とをコントローラが入力し、一定距
離毎に後輪舵角指令値を後輪舵角制御機構に出力するも
ので、この後輪舵角指令値は前記2つのセンサからの信
号と道程された内部車両モデルとから前端点の軌跡を演
算し、前端点軌跡を後端点が張り出さないように決定さ
れる。
しかし、交差点等で第7図のように、軌跡追従制御を
行なう車両αが停止したところに後続車βが第8図のよ
うな位置に侵入してきて停止した場合、車両αが停止か
ら動き出した時、車両αの後方部分が車両βに接触して
しまうという問題があった。
即ち、旋回途中で停止し、その後、動き出した場合、
軌跡追従制御車両αがモデル車両のヨーレイトと等しく
なるように後輪舵角が制御されるとしても車両後端点が
車両前端点の軌跡を張り出すことがない為、許容範囲内
で小回り性を得るべく後輪が逆相に大きく転舵されるこ
とになる。
そこで、この問題を解決する手段として、車両停車時
にはその後、一時的に軌跡追従制御を中止し、前輪操舵
車とする事が考えられるが、この場合には、車両後方部
分の張り出しを防止することは出来るものの後輪舵角制
御の中止により急に旋回半径が大となり、ドライバーの
期待に沿った車両の回頭性が得られない。
本発明は、上述のような問題に着目してなされたもの
で、車両後端の張り出し量を抑えながら小回り性を達成
する軌跡追従制御による車両用後輪舵角制御装置におい
て、旋回途中で停止し、その後、動き出した場合、ドラ
イバーの期待に沿った車両の回頭性を確保しながら、車
両後方部分の後続車への接触防止を図ることを課題とす
る。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために本発明の車両用後輪舵角制
御装置では、車両前端点の通過した軌跡の記憶データを
停車時に軌跡記憶データよりも旋回内方に位置する仮想
の前端点軌跡記憶データに書き換え、後端点が前端点軌
跡記憶データの近傍を通るように制御する手段とした。
即ち、第1図のクレーム対応図に示すように、ステア
リングホイールのハンドル角もしくは前輪実舵角を検出
する前輪舵角検出手段aと、車速を検出する車速検出手
段bと、前輪舵角信号及び車速信号を入力して後輪舵角
目標値を設定する後輪舵角目標値設定部cと、後輪実舵
角が後輪舵角目標値に一致するように後輪舵角可変機構
を制御する後輪舵角制御部dとを備えた車両用後輪舵角
制御装置において、前記後輪舵角目標値設定部cには、
前輪舵角信号に所定の舵角比を乗じて後輪舵角を演算す
る主後輪舵角演算部eと、車両の重心点Gの対地座標及
び車両前端点Aの対地座標を計算する対地座標計算部f
と、計算により得られた車両前端点Aの対地座標を所定
距離もしくは所定時間走行毎に記憶する車両前端点軌跡
記憶部gと、車速信号により車両が停車状態であると判
断されたら前記車両前端点軌跡記憶部gに記憶されてい
る車両前端点の軌跡データを削除し、車両前端点の軌跡
記憶データよりも旋回内方に位置する仮想の前端点軌跡
記憶データに書き換える前端点軌跡記憶データ書換部h
と、前記前輪舵角信号と記憶されている前端点軌跡デー
タとにより車両後端点Bが車両前端点軌跡近傍の所定の
場所を通り旋回外側への張り出し量を制限するように後
輪舵角制限量を演算する後輪舵角制限量演算部iと、前
記主後輪舵角演算部eで演算された後輪舵角と前記後輪
舵角制限量演算部iで演算された後輪舵角制限量に基づ
き後輪舵角目標値を決定する後輪舵角目標値決定部j
と、を備えていることを特徴とする。
(作 用) 旋回時には、後輪舵角目標値設定部cにおいて、前輪
舵角検出手段aからの前輪舵角信号及び車速検出手段b
からの車速信号を入力して後輪舵角目標値が設定され、
この後輪舵角目標値を後輪舵角制御部dに出力すること
で後輪舵角可変機構が制御され、後輪実舵角が後輪舵角
目標値に一致するように制御される。
この後輪舵角目標値の設定は、まず、主後輪舵角演算
部eで前輪舵角信号に所定の舵角比を乗じて後輪舵角が
演算される。
一方、対地座標計算部fで車両重心点Gの対地座標及
び車両前端点Aの対地座標が計算され、車両前端点軌跡
記憶部gで所定距離もしくは所定時間走行毎に車両前端
点Aの対地座標が記憶される。但し、車速信号により車
両が停車状態であると判断されたら前端点軌跡記憶デー
タ書換部hにおいて、車両前端点軌跡記憶部gに記憶さ
れている車両前端点の軌跡データを削除し、車両前端点
の軌跡記憶データよりも旋回内方に位置する仮想の前端
点軌跡記憶データに書き換えられる。
そして、後輪舵角制限量演算部iでは、前輪舵角信号
と記憶されている前端点軌跡データとにより車両後端点
Bが車両前端点軌跡近傍の所定の場所を通るような後輪
舵角制限量が計算される。
次いで、後輪舵角目標値決定部jにおいて、主後輪舵
角演算部eで演算された後輪舵角と、後輪舵角制限量演
算部iで演算された後輪舵角制限量に基づき後輪舵角目
標値が決定される。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
第2図は実施例の車両用後輪舵角制御装置を四輪操舵
車に適用した概略システム図であり、四輪操舵車は、ド
ライバーがハンドル1を操作することにより操舵される
前輪2と、外部からの制御に基づいて油圧パワーシリン
ダ3(後輪舵角可変機構)により転舵される後輪4を備
えていて、電気的に制御可能な四輪操舵システムとして
は一般的なものである。
車両用後輪舵角制御装置は、前輪2つのハンドル操舵
角θを検出する操舵角センサ5(前輪操舵検出手段)
と、車速Vを検出する車速センサ6(車速検出手段)
と、両センサ5,6からの検出信号を入力し、所定の処理
により後輪舵角目標値を設定すると共に後輪舵角目
標値が得られる信号を出力する後輪舵角コントロー
ラ7(後輪舵角目標値設定部)と、該後輪舵角コントロ
ーラ7からの信号により作動し、信号に対応する制御油
圧を油圧パワーシリンダ3に送る油圧制御バルブ8(後
輪舵角制御部)を備えている。
第3図は後輪舵角コントローラ7の処理機能をあらわ
すブロック図であり、この後輪舵角コントローラ7に
は、ハンドル操舵角θに所定の舵角比を乗じて後輪舵角
δR1を演算する主後輪舵角演算部71と、同定された車両
モデルにより車両の重心点Gの対地座標(XG,YG)及び
車両前端点Aの対地座標(XA,YA)を計算する対地座標
計算部72と、計算により得られた車両前端点Aの対地座
標(XA,YA)を所定距離△x走行毎に記憶する車両前端
点軌跡記憶部73と、車速信号により車両が停車状態であ
ると判断されたら前記車両前端点軌跡記憶部73に記憶さ
れている車両前端点Aの軌跡データを削除し、車両前端
点Aの軌跡記憶データよりも旋回内方に位置する仮想の
前端点軌跡記憶データに書き換える前端点軌跡記憶デー
タ書換部74と、車両後端点Bのy座標許容値YRWを算出
する座標変換YRW計算部75と、前記ハンドル操舵角θと
記憶されている前端点軌跡データとにより車両後端点B
が車両前端点軌跡近傍の所定の場所を通り旋回外側への
張り出し量を制限するように後輪舵角制限量δRmaxを演
算する後輪舵角制限量演算部76と、前記主後輪舵角演算
部71で演算された後輪舵角δR1と前記後輪舵角制限量演
算部75で演算された後輪舵角制限量δRmaxに基づき後輪
舵角目標値を決定する後輪舵角目標値決定部77とを
備えている。
次に、作用を説明する。
まず、後輪舵角コントローラ7の各ブロックでの処理
について述べる。
主後輪舵角演算部71では、ホイールベースL,スタビリ
ティファクタAOである制御対象車両を、ホイールベース
LM,スタビリティファクタAMであるモデル車と同一の半
径で旋回するための後輪舵角δR1が演算される。
対地座標計算部72では、ハンドル操舵角θ,後輪舵角
δ及び車速Vが与えられた場合のヨーレート及び重
心点横速度Vyを、良く知られた線形近似2自由度モデル
に基づく定常状態の次式で演算する。
但し、Mは車両質量、LFは前輪−重心間距離、LRは後
輪−重心間距離、Lはホイールベース(L=LF+LR)、
eKFは前輪等価コーナリングパワー、KRは後輪コーナリ
ングパワーである。
そして、上記(2)式かヨーレートを積分する下記
の式でヨー角ψが求められる。
ψ=∫dt …(4) これらの式により重心点対地座標(XG,YG)は次式に
基づき求められる。
XG=∫(Vxcosψ+Vysinψ)dt …(5) YG=∫(Vxsinψ+Vycosψ)dt …(6) また、前端点対地座標(XA,YA)は(XG,YG)に基づき
次のように求められる。
XA=a・cosψ+XG …(7) YA=a・sinψ+YG …(8) 前端点軌跡記憶部73では、前記(7),(8)式で得
られる前端点対地座標データ(XA,YA)が所定距離△x
走行毎に記憶され、順次データがシフトされる。
前端点軌跡記憶データ書換部74では、車速センサ6か
らの車速信号により車両が停止していると判断された場
合、前端点軌跡記憶部73に記憶されている前端点軌跡デ
ータを削除し、重心点対地座標(XG,YG)を(0,0)と
し、車両前端点Aから重心点Gの位置を通り車両後端点
Bまで直線で引いた所定距離△x毎の仮想前端点軌跡デ
ータを前端点軌跡記憶部73に書き込む。
尚、仮想前端点軌跡データは、 (−b,0),(−b+△x,0),…,(a,0) のようになる。
座標変換YRW計算部75では、まず、車両前端点軌跡記
憶部33に記憶された車両前端点Aの対地座標データ群
(Xi,Yi)を次式に基づき車体固定座標(xi,yi)に変換
する。
xi=(Xi−XG)cosψ+(Yi−YG)sinψ …(9) yi=(Yi−YG)cosψ+(Xi−XG)sinψ …(10) 次に、車体固定座標(xi,yi)に変換された前端点軌
跡データに基づき、後者軸x座標における後端点yの座
標許容値YRWが、前端点軌跡データ群のうち、xn≦(−L
R)<xn-1なる2点の座標データ(xn,yn),(xn-1,y
n-1)より線形補間を行ない次式により求められる。
但し、前端点軌跡記憶データ書換部74により前端点軌
跡記憶部73のデータが書き換えられてから所定の距離XX
の間は、操舵角センサ5からのハンドル操舵角θにより
車両停止時の張り出し許容量KHを用いて後端点y座標許
容値YRWを以下の様に補正する。
(右操舵時) θ>0 YRW=YRW−KH (左操舵時) …(12) θ<0 YRW=YRW+KH 後輪舵角制限量演算部76では、ハンドル操舵角θ,車
速V,後端点y座標許容値YRWより後輪舵角制限量δRmax
が求められる。
後輪舵角目標値決定部77では、主後輪舵角計算部71で
求められる後輪舵角δR1と、後輪舵角制限量演算部76で
求められる後輪舵角制限量δRmaxの絶対値を比較して小
なる方をもって後輪舵角目標値とする処理が行なわ
れる。
第4図は後輪舵角コントローラ7で行なわれる後輪舵
角制御処理作動の流れを示すフローチャートである。
まず、電源ONにより制御が開始され、ステップ40では
RAMクリアや初期値設定等のイニシャライズ処理がなさ
れる。
そして、低速走行時であって車速センサ6から車速信
号である車速パルスが受信されている時は、ステップ41
からステップ42へ進み、ステップ42では操舵角センサ5
からの信号処理によりハンドル操舵角θが算出され、ス
テップ43では車両モデルが算出され(式2,3)、ステッ
プ44では座標データが算出され(式5,6,7,8)、ステッ
プ45では前端点Aの対地座標データ(XA,YA)がメモリ
へ書き込まれる。次のステップ46では座標変換YRW計算
部75により後端点y座標許容値YRWが算出される。
そして、STOP−FLG=0であることでステップ47から
ステップ48へ進み、ステップ48では後輪舵角制限量演算
部76により後輪舵角制限量δRmaxが求められ、ステップ
49では主後輪舵角演算部71により後輪舵角δR1が演算さ
れる。
次のステップ50〜ステップ53では後輪舵角目標値決定
部77により後輪舵角目標値を決定し、決定した後輪
舵角目標値が得られる信号を出力する処理が行なわれ
る。つまり、後輪舵角δR1と後輪舵角制限量δRmaxとの
絶対値を比較して小なる方をもって後輪舵角目標値
とされ、後輪舵角制御機構の油圧制御バルブ8に後輪舵
角目標値が得られるバルブ作動制御信号が出力され
る。
一方、車両が一時的に停止した場合の処理を述べる
と、車速が零である時には、車速センサ6から車速パル
スが出ないことで、ステップ41からステップ54へ進み、
ステップ54で車両停止かどうかが判断され、車両停止で
ある場合には、ステップ55で前端点軌跡記憶データ書換
部74により前端点軌跡記憶部73のデータを、車両前端点
Aから重心点Gの位置を通り車両後端点Bまで直線で引
いた所定距離△x毎の仮想前端点軌跡データに書き換
え、ステップ56でSTOP−FLG=0がSTOP−FLG=1に書き
換える。
その後、走行を開始すると、ステップ41〜ステップ46
へと進み、ステップ47ではSTOP−FLG=1であることで
ステップ57へ進み、ステップ57では所定の走行距離XXを
走行したか否かが判断され、走行開始時でNOの場合に
は、ステップ58でハンドル操舵角θにより右操舵時か左
操舵時かが判断され、ステップ59及びステップ60では操
舵方向に応じ車両停止時の張り出し許容量KHで後端点y
座標許容値YRWを補正し、ステップ61で制御起動毎に走
行距離カウント値XX1に+1を加算する。そして、ステ
ップ57で所定の走行距離XXを走行したと判断された場合
には、ステップ62で走行距離カウント値XX1をクリアに
し、ステップ63でSTOP−FLG=1をSTOP−FLG=0に書き
換える。
即ち、車両停止により前端点軌跡データが書き換えら
れてから所定距離XX走行する間は、車両後端点Bの張り
出し量を抑えるように後端点y座標許容値YRWが補正さ
れることになる。
従って、第5図に示すように、交差点等で軌跡追従制
御を行なう車両αが停止したところに後続車βが後部の
外側位置に侵入してきて停止した場合、車両αが停止か
ら動き出した時、車両αが先行技術の制御車である場合
には、点線で示すように後輪が逆相に大きく転舵される
ことで車両αの後方部分が車両βに接触してしまうが、
車両αが本実施例の制御車である場合には、1点鎖線で
示すように、前端点軌跡データの書き換えによる後輪逆
相の抑制により車両αの後方部分と車両βとの接触を防
止することが出来る。
加えて、本実施例の場合には、軌跡追従制御を継続し
たまま車両後方部分の張り出しを防止する技術である
為、旋回半径が急に大きくなったりすることなく、ドラ
イバーの期待に沿った車両の回頭性が得られる。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが、具体
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があって
も本発明に含まれる。
例えば、実施例では、交差点等での停車時に前端点軌
跡データを重心位置を通り前端点と後端点とを結ぶ仮想
前端点軌跡データに書き換える例を示したが、第6図の
白丸データに示すように、張り出し許容量を最初から考
慮に入れたものとしても同様の効果を得ることができ
る。
(発明の効果) 以上説明してきたように、車両後端の張り出し量を抑
えながら小回り性を達成する軌跡追従制御による車両用
後輪舵角制御装置において、車両前端点の通過した軌跡
の記憶データを停車時に軌跡記憶データよりも旋回内方
に位置する仮想の前端点軌跡記憶データに書き換え、後
端点が前端点軌跡記憶データの近傍を通るように制御す
る手段とした為、旋回途中で停止し、その後、動き出し
た場合、ドライバーの期待に沿った車両の回頭性を確保
しながら、車両後方部分の後続車への接触防止を図るこ
とが出来るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の車両用後輪舵角制御装置を示すクレー
ム対応図、第2図は実施例の車両用後輪舵角制御装置を
四輪操舵車に適用した概略システム図、第3図は実施例
装置の後輪舵角コントローラの処理機能をあらわすブロ
ック図、第4図は後輪舵角コントローラで行なわれる後
輪舵角制御処理作動の流れを示すフローチャート、第5
図は交差点で停車から動き始める場合の本実施例制御車
と先行技術制御車との車両動作比較図、第6図は他の仮
想前端点軌跡データとする例を示す図、第7図は交差点
での旋回途中で車両が停止した状態を示す図、第8図は
交差点で停止した車両に後続車が停車した状態を示す図
である。 a……前輪舵角検出手段 b……車速検出手段 c……後輪舵角目標値設定部 d……後輪舵角制御部 e……主後輪舵角演算部 f……対地座標計算部 g……車両前端点軌跡記憶部 h……前端点軌跡記憶データ書換部 i……後輪舵角制限量演算部 j……後輪舵角目標値決定部 A……前端点 B……後端点 G……重心点

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングホイールのハンドル角もしく
    は前輪実舵角を検出する前輪舵角検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 前輪舵角信号及び車速信号を入力して後輪舵角目標値を
    設定する後輪舵角目標値設定部と、 後輪実舵角が後輪舵角目標値に一致するように後輪舵角
    可変機構を制御する後輪舵角制御部とを備えた車両用後
    輪舵角制御装置において、 前期後輪舵角目標値設定部には、 前輪舵角信号に所定の舵角比を乗じて後輪舵角を演算す
    る主後輪舵角演算部と、 車両の重心点の対地座標及び車両前端点の対地座標を計
    算する対地座標計算部と、 計算により得られた車両前端点の対地座標を所定距離も
    しくは所定時間走行毎に記憶する車両前端点軌跡記憶部
    と、 車速信号により車両が停車状態であると判断されたら前
    記車両前端点軌跡記憶部に記憶されている車両前端点の
    軌跡データを削除し、車両前端点の軌跡記憶データより
    も旋回内方に位置する仮想の前端点軌跡記憶データに書
    き換える前端点軌跡記憶データ書換部と、 前記前輪舵角信号と記憶されている前端点軌跡データと
    により車両後端点が車両前端点軌跡近傍の所定の場所を
    通り旋回外側への張り出し量を制限するように後輪舵角
    制限量を演算する後輪舵角制限量演算部と、 前記主後輪舵角演算部で演算された後輪舵角と前記後輪
    舵角制限量演算部で演算された後輪舵角制限量に基づき
    後輪舵角目標値を決定する後輪舵角目標値決定部と、 を備えていることを特徴とする車両用後輪舵角制御装
    置。
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