JP2587215B2 - 電子写真方法 - Google Patents

電子写真方法

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JP2587215B2
JP2587215B2 JP59248682A JP24868284A JP2587215B2 JP 2587215 B2 JP2587215 B2 JP 2587215B2 JP 59248682 A JP59248682 A JP 59248682A JP 24868284 A JP24868284 A JP 24868284A JP 2587215 B2 JP2587215 B2 JP 2587215B2
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淳子 岡田
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    • G03G15/751Details relating to xerographic drum, band or plate, e.g. replacing, testing relating to drum
    • GPHYSICS
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は非晶質シリコン系光導電体を感光層に使用し
て成る電子写真方法に関し、より詳細には、非晶質シリ
コン系光導電体の有する画像流れの問題が有効に防止さ
れた電子写真方法に関する。
従来の技術及び発明の技術的課題 非晶質シリコン系光導電体層は、表面硬度が高く、長
波長側の光に感度を有し、しかも感度そのものも良好で
あるので、電子写真用の感光体として着目されている。
然しながら、かかる非晶質シリコン系光導電体層を用
いた電子写真装置においては、繰り返えし使用により感
光体表面が湿度に敏感となり水分を吸着しやすくなり、
その結果として表面抵抗が下がり表面電荷が横方向に移
動し、所謂画像流れを生ずるという欠点を有している。
この様な画像流れを防止するために、感光体表面にa
−Six・C1−x,a−SiNx等のブロツキング層を設けること
が提案されているが、感光体表面にかかる表面処理を行
つても、画像流れを完全に防止するには至つていないの
が現状である。
本発明者等は先に非晶質シリコン系光導電体表面の温
度を30乃至40℃として帯電、画像露光、現像及び転写の
諸行程を行うことで画像流れを防止する方法を提案した
(特願昭58−202825号)。この方法に従えば概ね良好に
画像流れを防止し得るものの、例えば非晶質シリコン系
光導電体を使い込んで行き4万枚(A3原稿の複写に換算
して)使用を越えた場合のように表面にコロナチヤージ
ヤーの被爆によるSi−Oの結合が顕著に増加した場合に
は35℃75%のような高温高湿環境下においては幾分画像
流れが生じることもあつた。
本発明者等は、この様な場合にも感光体表面温度を室
温より10℃以上好ましくは15℃以上に保持して複写のた
めの諸行程を行う場合には、画像流れを防止し得ること
を見出した。ただこの場合室温が30℃を越える様な場合
には画像濃度が幾分低下するという新たな問題も有して
いる。
発明の目的 本発明の目的は、感光体として非晶質シリコン系光導
電体を用いた電子写真方法において、前述したような高
温高湿環境下においても有効に画像流れを防止する電子
写真方法を提供するにある。
本発明の他の目的は画像流れ防止のため非晶質シリコ
ン系光導電体表面温度が高くなつた場合においても、画
像濃度の低下を抑制し、高濃度な複写画像が得られる電
子写真方法を提供するにある。
発明の構成 本発明によれば、非晶質シリコン系光導電体層を導電
性基質上に有する電子写真感光体に、帯電、画像露光、
現像及び転写の行程を反復することによつて画像形成を
行う電子写真方法において、上記感光体は少くとも表面
に炭素原子を有する非晶質シリコンから成る薄層を有し
且つ該薄層表面近傍の温度を、画像形成を行っていない
時も含めて常時室温より10乃至25℃高い温度範囲内に加
温保持して帯電、画像露光、現像及び転写の諸行程を行
なうことを特徴とする電子写真方法が提供される。
画像流れについて 非晶質シリコン系光導電層は、前述したように繰り返
し使用により感光体表面が湿度に敏感となり水分を吸着
し易くなつて結果として表面電荷が横方向にリークして
静電荷潜を形成することができなくなり画像流れが発生
する。本発明者らはこの画像流れについて鋭意研究を行
つた結果、この画像流れが繰り返し使用に際し、非晶質
シリコン感光層表面がコロナ放電の被爆によりシリコン
の分子間結合に変化が生じるための発生することを推定
するに至つた。
即ち、通常静電複写装置に使用される非晶質シリコン
系感光体はグロー放電により基盤上に堆積された長距離
秩序(Long range order)が失われて、短距離秩序(Sh
ort range order)のみが存在するシリコンの原子間結
合により構成されていて、多くの未結合手(ダングリン
グ・ボンド,dangling bond)が存在し、このダングリン
グボンドの存在のためエネルギーギヤツプ中の局在準位
密度が高くなるので、通常このダングリングボンドを水
素原子で封鎖し、非晶質水素化シリコン(a−Si:H)の
形で存在させ、ホウ素、リン等のドーピングによるドー
ピング効果を生じ易くしている。
この非晶質水素化シリコン感光層を既存の電子写真プ
ロセスを用いて繰り返し使用するに従い、帯電、転写等
の各行程でコロナ放電の被爆を受け、水素原子が取れ再
びダングリングボンドが生じる。このシリコンのダング
リングボンドに、コロナ放電により発生したオゾンの攻
撃を受けて、Si:H結合よりも安定なSi:OH或いはSi−O
−Siのシリコン、酸素結合を生ぜしめる。この感光層表
面に存在する酸素原子はその性質において親水性である
ために、コロナ放電による被爆が進みシリコン、酸素結
合濃度が増えてくると感光層表面近傍の雰囲気中水分子
を吸着し易くなる結果として湿度に敏感な感光体とな
り、画像流れ現像を誘起させるものと考えられる。
この事実は、画像流れが生じ出した感光層表面をXPS
(Xray photoelectron Spectroscopy)を用いて表面分
析を行つた場合にSi−Oの結合が検出されることや、こ
の画像流れが生じた感光層をプラズマエツチング処理に
てSi−Oの結合が生じた表層を薄く削り取ることで画像
流れが生じなくなることからも確認できる。
また本発明者らは、前述した画像流れの原因と考えら
れる、シリコンと結合した酸素原子(以下水分子吸着媒
体と称することがある)と雰囲気中の水分子との吸着現
象は、従来Se系感光体を用いた場合に生じていた結露現
象とは以下の理由により実質上相違するものと判断して
いる。即ち、結露現象は、複写機の動作を停止させ放置
させた場合に、機内の温度が下がるにつれて空気よりも
比熱の小さい感光ドラムが、ドラム近傍の雰囲気よりも
いち早く低い温度に下がるため感光ドラム表面近傍の水
蒸気圧が飽和蒸気圧となることにより露が生じる現象で
ある。そのため、例えば特開昭55−53376号に開示され
ているように結露防止ヒーターを複写機に取り付けSe
感光体が結晶化しないような温度、例えば30℃までの温
度に保持することにより感光体表面を露点にまで下げな
いようにすることでこれを防止していた。それゆえ、こ
の結露現象は複写動作中に生じるものではなく、夜間複
写機を使用することなく放置させた後、朝一番の使用に
際し発生するものなのである。
これに対して画像流れ現象は、連続複写中においても
発生するものである。これは前述したようにコロナ放電
の被爆により感光層表面に生じたSi−O結合を有する水
分子吸着媒体と感光層表面近傍の雰囲気中の水分子との
吸着現象であつて、水分子及び水分子吸着媒体の密度と
の関係において、飽和水蒸気圧以下の水蒸気圧であつて
も水分子の吸着現象が生じるために起るものだからであ
る。しかも、感光層表面に生じたSi−O結合が増加する
に従つて水分子の吸着が顕著に発生してくるのである。
発明の好適態様 複写機全体の構成を第1図に示す。駆動回転される金
属ドラム1の表面には、非晶質シリコン系光導電体層2
が設けられている。このドラムの周囲には、主帯電用コ
ロナチヤージヤ3;ランプ4、原稿支持透明板5及び光学
系6から成る画像露光機構;トナー7を有する現像機構
8;トナー転写用コロナチヤージヤ9;紙分離用コロナチヤ
ージヤ10;除電ランプ11;及びクリーニング機構12がこの
順序に設けられている。
先ず、光導電体層2をコロナチヤージヤ3で一定極性
性の電荷で帯電させる。次いで、ランプ4で複写すべき
原稿13を照明し、光学系6を経て原稿の光線像で光導電
体層2を露光し、原稿画像に対応する静電潜像を形成さ
せる。この静電潜像を、現像機構8によりトナー7で現
像する。転写紙14を、トナー転写用チヤージヤ9の位置
でドラム表面と接触するように供給し、転写紙14の背面
から静電像と同極性のコロナチヤージヤを行つて、トナ
ー像を転写紙14に転写させる。トナー像が転写された転
写紙14は、分離用コロナチヤージヤ10の除電によつてド
ラムから静電的に剥離され、熱定着装置15に送られる。
この熱定着装置15は、例えば内部にヒータ16を有する
ヒートロール型であり、該ヒータ16により熱せられた熱
ローラ17と加圧ゴムローラ18により熱定着が行なわれ
る。
トナー転写後の光導電体層2は除電ランプ11による全
面露光で残留電荷が消去さ、次いでクリーニング機構12
によつて残留トナーの除去が行われる。
本発明における重要な特徴は、前述した画像流れを防
止するために、非晶質シリコン系感光体表面を常時室温
より摂氏10度以上好ましくは15℃以上の温度に保持する
ことにある。ここで常時とは、例えば夜間複写機のメイ
ンスイツチを切つた状態においてもなお上述した温度範
囲に保持させることを意味する。
ここで摂氏10度以上好ましくは15℃以上の温度に感光
体表面を保持すると画像流れが有効に防止し得ることの
理由は未だ解明されるまでには至つていないが、本発明
者等によれば以下の理由によるものと考えられる。
即ち、前述したコロナチヤージヤの被爆により生じた
Si−O結合を有する水分子吸着媒体と感光層表面近傍の
雰囲気中の水分子の吸着、脱離において吸着反応の速度
定数をk1、脱離反応の速度定数をk2とした場合に前述し
た温度条件下では k2》k1 なる関係が成立し、脱離状態即ち画像流れが生じない状
態が安定状態となるものと考えられる。前述した温度条
件が臨界的なものであることの事実は後述する実施例に
おいて室温より5〜8℃高い温度に加湿保持した場合に
は30℃85%の環境下で画像流れが発生しているのに対
し、10℃高い温度に加湿保持した場合には、同一環境下
で画像流れが有効に防止されていることからも明らかと
なろう。
また、本発明においては、上記の加温保持を常時行う
ことが重要である。例えば、この加温を、画像形成行程
時にのみ行ったのでは、既に感光体表面に吸着している
水分子が存在しているため、この水分子が揮発してしま
うまでは画像流れを有効に防止できないのである。従っ
て、画像形成を行っていない状態も含めて常時加温を行
っておくことにより、水分子の感光体表面への吸着が常
に防止され、かくして画像流れが確実に防止されるので
ある。
上述した加温の実施に関し、第1図に示した態様にお
いては、光導電性層2の加温機構として、感光体ドラム
1の内部にヒータを設け加温するもである。この加温機
構を詳細に説明した第2図及び第3図を参照して、ドラ
ム1の両側面を中心部に開口20,20′を有するフランジ2
1,21′により封じ、一方のフランジ21の周状端縁に駆動
モーターからの駆動をドラム1に伝達させるためのギア
部22を設けることで、ドラム回転軸23そのものは直接回
転駆動には関与させずに、この位置に加熱機構として例
えばヒーター24を設けることができ、ドラム1の内部を
加熱し、感光層2を所定温度に保持させるものである。
即ち、フランジ21,21′を両端に雄ネジを有する複数
の棒部材25によりドラム1の両側面に取り付ける。この
フランジ21,21′の中心部は外側に突出した突出部26,2
6′を有した形状とすると共に、その中心には開口20,2
0′を有している。また、一方のフランジ21の周状端縁
にはギア部22が設けられており、このギア22に複写機本
体の駆動モーター(図示せず)からの駆動がドラム1に
伝達される。
上記構造を有する感光体ドラム28を複写機本体に取り
付ける場合には、前記突出部26,26′をペアリング27,2
7′に嵌入させ、複写機本体のドラム受け(図示せず)
に保持させる。この時ギア部22が複写機本体の駆動ギア
と螺合させることで回転可能な状態に感光ドラム28を複
写機本体にセツトすることができる。
次に加温機構の取り付けについて説明する。複写機本
体にセツトされた感光体ドラム28には、前記開口20,2
0′が設けられており、しかもフランジ21のギア22を介
して駆動が伝達されるため、この開口20,20′の中心を
結ぶ軸、つまり回転軸そのものは回転に関与しない構造
となつている。それ故に、開口20,20′のいずれか一方
より熱源として例えば棒状ヒーター24を挿入し複写機本
体に取り付けられたヒーター電極ソケツト30,30′によ
り固定し、電源31より電圧が印加できるようになつてい
る。本考案のこの態様においては、ヒーター24の挿入を
より容易に行わせるために、両フランジ21,21′間に亘
つて中空パイプ32等を設けることも適宜できる。
尚、この様なヒータ24の代わりに、薄いステンレス基
板上に絶縁被覆されたニクロム線を設けたものや、二枚
の絶縁フイルム間に発熱体をサンドイツチ状にラミネー
トした所謂フイルムヒータを感光体ドラム1の内部に設
けることも可能である。
この場合は第4A図及びフランジ21′の断面を示した第
4B図を参照して、フイルムヒータ41をドラム1の内面に
挿入して取り付け、一方の電極42をドラム内面にGNDと
して接続すると共に、他方の電極は一方のフランジ21′
(例えばジユラコン等の絶縁材料で形成されている)の
ドラム1の内面側に設けられた回転ブラシ電極43のコネ
クター44に接続する。かくして固定された軸電極45を用
いて外部ソケツト46よりヒータ電圧を印加すると、ドラ
ム1の回転と無関係にブラシ電極43を介してフイルムヒ
ータ41への電圧印加を行うことが可能となる。
この加温機構による感光層2の温度制御は例えば二つ
の温度センサーを用いた温度調節機構47により行う。こ
の調節機構を第5図に示すブロツク図及び第6図に示す
フローチヤートで説明する。感光体表面温度TPを検知す
る温度センサー33を、感光層2の表面近傍に取り付け、
また室温TRを検知する温度センサー33′を例えば複写機
本体外部表面に取り付ける。ここでセンサー33′を取り
付ける位置は任意でよいが、複写機本体の定着部や露光
部等からの温度の影響を受けない場所を選択して取り付
ける。この両センサー33,33′の信号をA/Dコンバーター
を通してデイジタル信号に換えCPUによりヒータ制御回
路を駆動する。即ち第6図のフローチヤートに示すよう
に、TPとTRとの関係がTR+t TPを満足する場合にはヒータをOFFし、満足しない場合
にはヒータをONにして加熱させる。ここでtは室温TR
感光層表面温度TRとの所定温度差であり、前述した10乃
至25℃の温度範囲から選択される温度である。
そして第6図のフローチヤートにおいては、温度検知
とヒータONとOFFとの駆動は繰り返し行われて所定温度
を維持するわけであるが、一定間隔例えば数秒おきとか
或いは数分間隔で行えば十分であるため、検知の周期を
調節する目的でWAITをかけている。
以上説明した加温機構により画像流れが有効に防止さ
れることができる。ただ室温が例えば30℃の時に発生す
る画像流れを防止するには、感光層表面温度は40℃乃至
60℃好ましくは45℃乃至60℃の範囲で保持する必要が生
じ、通常の非晶質シリコン光導電層を用いる場合には高
い画像濃度が望めなくなる。この理由は、非晶質シリコ
ン光導電体は光半導体の一種であり、一般に半導体の一
般的性質として高い温度では、電荷の移動を増大させる
ため、帯電電荷の保持が困難となるためである。
本考案の第二の特徴は、このような画像流れを防止す
るために、高い温度領域に感光体表面を加温保持した場
合においてもなお高い画像濃度を維持できるように以下
の手段を前述した加温条件に併用することにある。
即ち、非晶質シリコン系光導電体層表面に炭素原子を
有する非晶質シリコンから成る薄層を設けることであ
る。この薄層は炭素原子を未含有の非晶質シリコンに比
して硬度も高く、保護層としての機能を有すると共に抵
抗が高く表面電荷の保持機能が向上している。従つてこ
の薄層を設けることにより約55℃の高温時においても電
荷の保持が可能となつている。この様な保護層としては
窒素原子含有の非晶質シリコン系薄層も考えられるが、
同一膜厚では高い抵抗を有する点において炭素原子含有
の薄層の方が有効である。
この薄層の厚みとしては100乃至10000Åの範囲にある
のが好ましく、更に好ましくは700乃至5000Åである。
これにより厚い場合には、露光時の残留電位の原因とな
り、逆にこれより薄い場合には、高温時の電荷保持機能
が不十分となる。
従つて前述した加温条件に加え、上述した構成の表面
保護層を有する非晶質シリコン感光体を併用すること
で、高温時においても表面電荷の低下を防ぎ結果として
画像流れを防止しつつ、併せて画像濃度の低下をも有効
に防止することが可能となるのである。
表面保護層の下(ドラム基体上)に設けられる非晶質
シリコン系光導電体層としては、それ自体公知の任意の
ものが使用され、例えばシランガスのプラズマ分解等で
基板上に析出される非晶質シリコンが使用され、このも
のは、水素やハロゲン等でドーピングされ、更にポロン
やリン等の周期律表第III族または第V族元素でドーピ
ングされたものであつてよい。
代表的なアモルフアスシリコン感光体の物性値は、暗
導電率が10-12Ω-1・cm-1、活性化エネルギー<0.85e
V、光導電率>10-7Ω-1・cm-1、光学的バンドキヤツプ
1.7〜1.9eVであり、また結合水素量は10〜20原料%の量
でその膜の誘電率は11.0〜12.5の範囲にあるものであ
る。
この非晶質シリコン光導電層は、ドーピング種に応じ
てプラス荷電やマイナス荷電も可能であり、コロナチヤ
ージヤへの印加電圧は5乃至8KVの範囲が一般的であ
る。
表面保護層の一般的な製法は、非晶質シリコン光導電
体層上に光導電層と同様にプラズマ分解等で堆積させ
る。源料ガスとしては、例えばシランガスと共に炭素の
供給源としてCnH2n+2,CnH2n(nは1乃至3の整数)の
炭化水素ガスを組合せている。これら炭化水素ガスの中
でもCH4が好適に使用される。製膜に当つては、シラン
ガスとCH4とを堆積された膜組成において、炭素原子が
好ましくは5乃至60atomic%、一層好適には10乃至40at
omic%の量比で存在するようにシランガスとCH4の流量
比を調節して行う。
また本考案方法において、帯電、画像露光、現像及び
転写等の行程は、静電写真の分野において公知の任意の
手段を採用し得る。
かかる本発明の電子写真方法は、複写機のみならず、
CTRプリンタ、レーザプリンタ等のノンインパクトプリ
ンタやレーザフアクシミリ等に適用される。
本考案の優れた効果を以下の実施例で説明する。
実施例1 表面保護層として1000Åの厚さのa−SiCを有する厚
さ30μmのa−Si:H感光体ドラム(5万回の電子写真行
程を行なつたもの)を用い、後述する加熱制御機構を新
たに施した市販の静電複写機(三田工業社製DC−213R
E)にセツトした。次いで25℃60%に調温調湿した室内
で連続100枚のコピーを行なつた後、室内の雰囲気を30
℃80%(RH)に保ち、同時にドラム表面近傍の温度と室
温との差が15℃になるように加熱機構をセツトし、5時
間放置した。放置直後30℃80%の雰囲気を維持し、ドラ
ム表面近傍温度を45℃に保持して連続100枚のコピーを
行なつたが画像流れは全く生じなかつた。
この時、ベタ黒部での画像濃度(I.D.)は放置前1.43
7(室内の雰囲気25℃60%RHでドラム加温なしの状態)
であり、放置後は1.419(室内の雰囲気30℃、80%RHで
ドラム表面近傍温度45℃に加温した状態)とほとんど変
化は無かつた。
比較例1. 表面保護層として1000Åの厚さのa−SiNを有する厚
さ30μmのa−Si:H感光体ドラム(5万回の電子写真行
程を行なつたもの)を用いて実施例1と同じ手順にて実
験をしてみたところ画像流れは全く生じなかつた。
しかし、ベタ黒のI.Dは放置前1.402(室内の雰囲気25
℃60%RHでドラム加温なしの状態)に比べて放置後は1.
213(室内の雰囲気30℃、80%RHでドラム表面近傍温度4
5℃に加温した状態)とかなり低下した。
実施例2.及び比較例2,3,4. ドラム表面近傍の温度(TP)と室温(TR)との差をそ
れぞれ1℃(加熱制御なし)、5℃,8℃,10℃の4通り
に変える以外は実施例1と同様の手順にて実験を行なつ
た。
この実験の結果を第1表に示す。
以上の結果から、TR−TPは10℃以上必要であることが
わかつた。
実施例3,4. 室内の雰囲気を30℃、80%RHで5時間放置する代わり
に、35℃、85%RHにて5時間放置する以外は実施例1と
同様の手順で実験を行なつた。その結果を第2表に示
す。
この実験の結果から、TP−TRの温度差が15℃以上であ
れば、35℃、85℃RHもの超高湿時においても画像流れが
全く発生しないことがわかつた。
尚、これら実施例において使用した加熱制御機構とし
ては、第5及び第6図に示したものを用いた。即ち、温
度センサー(石塚電子(株)製 タイプ102AT−1)を
ドラム表面の極く近傍と複写機の前面パネル板上の2ケ
所にセツトする。これによりドラム表面温度(TP)と室
温(TR)を読み取る。このTP,TRはA/Dコンバーターによ
りデジタル信号に換え、CPCに入力する。このときの(T
P−TR)の設定温度差値になるようにヒーターへの出力
がON,OFFされるようにドライブされ、ドラム表面を所定
温度に制御するというものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を好適に実施するための複写機全体の構
成を示す概略図、 第2図は、本発明に用いる加熱機構としてドラムの中心
部にヒータを用いた具体例を示すドラム断面図、 第3図は第2図の具体例を示す斜視図、 第4図は、本発明に用いる加熱機構として、ドラムの内
面にフイルムヒータを用いた具体例を示すドラム斜視
図、 第4B図は第4A図のフランジ部分の断面図、 第5図は本発明の温度制御を示すブロツク図であり第6
図は温度制御の動作を示すフローチヤート図である。 図中、各引照数字は以下の内容を示す。 1……ドラム基体、2……非晶質シリコン感光層、8…
…現像機構、15……定着機構、24……ヒーター、33,3
3′……温度センサー、34……コントロール部、41……
フイルムヒータ、43……回転ブラシ電極、47……温度調
節機構を夫々示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 康司 大阪市東区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 山本 一雄 大阪市東区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 岡田 淳子 大阪市東区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 川上 善信 大阪市東区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−95467(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非晶質シリコン系光導電体層を導電性基質
    上に有する電子写真感光体に、帯電、画像露光、現像及
    び転写の行程を反復することによって画像形成を行う電
    子写真方法において、 上記感光体は少なくとも表面に炭素原子を有する非晶質
    シリコンから成る薄層を有し且つ該薄層表面近傍の温度
    を、画像形成を行っていない時も含めて常時、室温より
    10乃至25℃高い温度範囲内に加温保持して帯電、画像露
    光及び転写の諸行程を行うことを特徴とする電子写真方
    法。
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JPS6095467A (ja) * 1983-07-06 1985-05-28 Fuji Photo Film Co Ltd 電子写真用感光体の劣化防止方法

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