JP2586624B2 - 内燃機関の出力変動検出装置 - Google Patents

内燃機関の出力変動検出装置

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JP2586624B2 JP1005882A JP588289A JP2586624B2 JP 2586624 B2 JP2586624 B2 JP 2586624B2 JP 1005882 A JP1005882 A JP 1005882A JP 588289 A JP588289 A JP 588289A JP 2586624 B2 JP2586624 B2 JP 2586624B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関の各気筒間における出力トルク差
を検出する装置に関する。
〔従来の技術〕
エンジンの運転制御のため、各気筒におけるトルク差
を検出することが従来行われている。特開昭59−52726
号公報には、各気筒間のトルク差を検出する方法とし
て、各気筒の爆発行程における回転数変化を比較する構
成が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
通常の電子燃料噴射制御方式のシステムにおいては、
エンジン回転数の検出は、コストあるいはセンサの搭載
性等の理由からディストリビュータに設けられたクラン
ク角センサにより行われている。しかしクランク角セン
サにより検出される回転数信号の波形は、第2図に示さ
れるようにノイズ成分Nを有し、すなわち角度信号には
誤差が含まれ、このため、気筒間のトルク差の検出精度
が不充分になるという問題がある。なおこのようなノイ
ズすなわち角度信号の誤差は、ディストリビュータシャ
フトのギアとカムシャフトのギアとのバックラッシュ、
ディストリビュータのタイミングロータの加工精度のバ
ラツキ、あるいは回転系の捩れ等に起因すると考えら
れ、またエンジン回転数に応じて変化する。
本発明は、各気筒間のトルクの差を高精度に検出し、
全ての回転数域においてエンジンの運転制御の精度を高
めることのできる出力変動検出装置を提供することを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る内燃機関の出力変動検出装置は、第1図
の発明の構成図に示すような構成を有する。
すなわち本発明は、エンジン回転数が予め定めた回転
数領域にあるか否かを判定する回転数領域判定手段A
と、機関に燃料が供給されているか否かを判別する燃料
供給判別手段Bと、エンジンクランク軸回転角度を検出
することにより、各気筒の爆発行程においてクランク軸
が予め定めた回転角度区間を回転するのに要する爆発行
程所要時間を検出する爆発行程所要時間検出手段Cと、
機関回転数が前記予め定めた回転数領域にあり、かつ機
関に燃料が供給されているときの、各気筒の爆発行程所
要時間と、この所要時間の全気筒における平均値とから
各気筒の出力変動相当値を算出する第1の出力変動相当
値算出手段Dと、機関回転数が前記予め定めた回転数領
域にあり、かつ機関への燃料供給が遮断されているとき
の、各気筒の爆発行程所要時間と、この所要時間の全気
筒における平均値とから各気筒の出力変動相当値を算出
する第2の出力変動相当値算出手段Eと、前記第1の検
出変動相当値算出手段の算出した各気筒の出力変動相当
値から、前記第2の出力変動相当値算出手段の算出した
各気筒の出力変動相当値分を除くことにより、各気筒の
出力変動を検出する出力変動検出手段Fと、備えたこと
を特徴としている。
ここで、上述の出力変動相当値とは、各気筒の爆発行
程所要時間と、この所要時間の全気筒の平均値との比、
或いは偏差等のように、爆発行程における各気筒間の回
転速度のばらつきを表す値である。
〔作用〕
燃料供給時における上記比と燃料遮断時における上記
比の差異によって、クランク角センサの角度誤差が回転
数領域に応じて適切に除去された出力変動が求められ
る。
〔実施例〕
以下図示実施例により本発明を説明する。
第3図は本発明の一実施例を適用した4気筒エンジン
を示す。エンジン本体11には、1番〜4番気筒に対応し
て4つの点火プラグ21,22,23,24が取り付けられ、また
インテークマニホルド12とエキゾーストマニホルド13が
連結される。インテークマニホルド12の各枝管には燃料
噴射弁31,32,33,34が設けられる。インテークマニホル
ド12の上流側に連結された吸気通路14内にはスロットル
弁15が設けられ、このスロットル弁15の弁軸にはスロッ
トルセンサ16が連結される。スロットルセンサ16はスロ
ットル弁15が実質的に全閉状態のときオン信号を出力す
る。ディストリビュータ17は図示しなくカムシャフトに
より回転駆動され、各点火プラグ21,22,23、24に高電圧
を供給する。基準位置センサ18は、ディストリビュータ
17に取り付けられ、720°CA(クランク角)毎に基準位
置信号を出力する。またクランク角センサ19はディスト
リビュータ17に取り付けられ、30°CA(クランク角)毎
に信号を出力する。
制御回路41はマイクロコンピユータを備え、後述する
ように、各センサ16,18,19からの信号に基づいて各気筒
のトルク差を検出し、各気筒に対する燃料噴射量を算出
する。制御回路41は、中央演算処理装置(CPU)42と、
メモリ43と、入力ポート44と、出力ポート45とを有し、
これらはバス46により連結される。各センサ16,18,19は
入力ポート44に、また燃料噴射弁31,32,33,34は出力ポ
ート45に接続される。
第4図(a),(b)は、制御回路41による各気筒間
の出力トルク差を検出するルーチンを示す。このルーチ
ンは一定のクランク角毎に割り込み処理されて実行され
る。
ステップ101では、現在所定の気筒が圧縮上死点(TD
C)にあるか否かが判別される。この判定は、従来周知
のように、基準位置センサ18とクランク角センサ19から
の出力信号に基づいて行われる。すなわち基準位置信号
は、例えば1番気筒の圧縮TDCにおいて出力されるよう
になっており、基準位置信号の検出から180°CA,360°C
A,540°CA後に、それぞれ3番、4番、2番気筒が圧縮T
DCにある。現在所定の気筒が圧縮TDCにない場合、ステ
ップ101の実行によりこのルーチンは直ちに終了する
が、所定の気筒が圧縮TDCにあればステップ102が実行さ
れる。
ステップ102では、その気筒の圧縮TDC後の180°CA、
すなわち爆発行程における所要時間(T180i)がクラン
ク角センサ19の出力信号とタイマに基づいて算出され
る。この所要時間(T180i)はその気筒の出力トルクの
逆数に比例する。ステップ103では気筒カウンタiが1
だけインクリメントされ、ステップ104では、全気筒に
ついてステップ102による所要時間(T180i)の演算が終
了したか否かが判別される。全気筒についてステップ10
2の実行が終了していればステップ105へ進むが、まだ終
了していなければ直ちにこのルーチンを終了する。本実
施例では、エンジンは4気筒を有しているので、ステッ
プ104では気筒カウンタiが4を越えたか否かを判別し
てもよい。なお、気筒カウンタiの1,2,3,4は、点火順
序を示し、それぞれ1番、3番、4番、2番気筒に対応
する。
ステップ105では、全気筒の爆発行程の180°CAにおけ
る平均所要時間(T180AV)が算出される。そしてステッ
プ106では、各気筒について、その気筒の180°CA期間の
所要時間と全気筒の180°CA期間の所要時間との比Kiが
求められる。すなわちこの比Kiは、その気筒のトルクと
全気筒のトルクの平均値との差異を示す。
ステップ107では、現在燃料供給が遮断(燃料カッ
ト)されているか否か判別される。スロットルセンサ16
によりスロットル弁15が実質的に全閉状態にあることが
検出され、かつエンジン回転数が所定値を上回っている
時、現在燃料カット中であると判断され、これにより、
ステップ111以下が実行されるが、それ以外の時は燃料
カット中ではないと判断され、次にステップ141以下が
実行される。
以下の説明におけるエンジン回転数に関し、第1、第
2、および第3の値N0,N1,N2のうち、第1の値N0が最
大値であり、第3の値N2が最小値である。さて、ステッ
プ111ではエンジン回転数NEが第1の値N0よりも大きい
か否かが判定され、大きければ以下のステップを飛ばし
てステップ117へ進み、カウンタiが1にセットされて
このルーチンは終了する。このようにエンジン回転数NE
が第1の値N0よりも大きい高回転数時、ステップ112以
下を実行しないでこのルーチンを終了するのは、エンジ
ン回転数が高くなると、気筒間トルク差が減少し、かつ
ディストリビュータを含む回転系の捩りの影響が大きい
ため、トルク補正制御を高精度に行うことができないか
らである。
ステップ111においてエンジン回転数NEが第1の値N0
以下の場合、ステップ112へ進み、エンジン回転数NEが
第2の値N1よりも大きいか否かが判定される。エンジン
回転数NEが第2の値N1より大きい場合、ステップ113に
おいて、各気筒について比Kiが積算されて積算値SKFC1i
が求められ、またサイクルカウンタJf1が1だけインク
リメントされる。ステップ114ではサイクルカウンタJf1
が50に達したか否か、すなわちステップ113において比K
iが50サイクル分積算されたか否かが判別される。50サ
イクル分の積算が終わっていない場合、ステップ117へ
進んで気筒カウンタiが1にセットされてこのルーチン
は終了し、その後再び全ての気筒について比Kiが求めら
れる(ステップ106)。
一方ステップ114においてサイクルカウンタJf1が50に
なっている場合、ステップ115において積算値SKFC1iが
積算値SKF1iに置き換えられ、またステップ116において
積算値SFKC1iとサイクルカウンタJf1が0にクリアされ
る。積算値SKF1iは、エンジン回転数が第1および第2
の値N0,N1の間にあり、かつ燃料カットが行われている
時における、各気筒の爆発行程所要時間と全気筒の爆発
行程所要時間の平均との比Kiを50サイクル分積算したも
のである。燃料カット中における各気筒の積算値SKF1
i、および後述する積算値SKF2i,SKF3iの各気筒間におけ
る大小関係は、各気筒が燃焼状態にないので、クランク
角センサの角度誤差を意味する。
ステップ112においてエンジン回転数NEが第2の値N1
以下である場合、ステップ121においてエンジン回転数N
Eが第3の値N2よりも大きいか否かが判定される。エン
ジン回転数NEが第3の値N2より大きい場合、ステップ12
2〜125が実行され、ステップ113〜116と同様にして、50
サイクル分の積算値SKF2iが求められる。すなわちこの
積算値SKF2iは、エンジン回転数NEが第2および第3の
値N1,N2の間にあり、かつ燃料カットが行われている時
における、各気筒の爆発行程所要時間と全気筒の爆発行
程所要時間の平均との比Kiを50サイクル分積算したもの
である。
ステップ121においてエンジン回転数NEが第3の値N2
以下の場合、ステップ131〜134が実行され、ステップ12
2〜125と同様にして、50サイクル分の積算値SKF3iが求
められる。すなわちこの積算値SKF3iは、エンジン回転
数NEが第3の値N2以下であり、かつ燃料カットが行われ
ている時における、各気筒の爆発行程所要時間と全気筒
の爆発行程所要時間の平均との比Kiを50サイクル分積算
したものである。
ステップ107において現在燃料カット中でないと判断
された場合、次に述べるように、ステップ141以下が実
行され、積算値SKFiが求められるとともに、各気筒間に
おけるトルク変化量DSKiが計算され、各気筒に対する燃
料噴射量KTAUiが求められる。
ステップ141ではエンジン回転数NEが第1の値N0より
も大きいか否かが判定され、大きければ以下のステップ
を飛ばしてステップ117へ進み、カウンタiが1にセッ
トされてこのルーチンは終了する。
一方ステップ141においてエンジン回転数NEが第1の
値N0以下である場合、ステップ142においてエンジン回
転数NEが第2の値N1よりも大きいか否かが判定され、大
きい場合、ステップ143が実行される。すなわち燃料供
給中における各気筒の比Kiが積算されて積算値SK1iが求
められ、またサイクルカウンタJ1が1だけインクリメン
トされる。ステップ144ではサイクルカウンタJ1が50に
達したか否か、すなわちステップ143において比Kiが50
サイクル分積算されたか否かが判定される。50サイクル
分の積算が終わっていない場合、ステップ117へ進んで
気筒カウンタiが1にセットされてこのルーチンは終了
し、その後再びステップ106において比Kiが求められ
る。これに対しステップ144においてサイクルカウンタJ
1が50に達している場合、ステップ145において積算値SK
1iが積算値SKiに置き換えられ、また積算値SKF1iが積算
値SKFiに置き換えられる。さらにステップ146において
サイクルカウンタJ1が0にクリアされる。
しかして、積算値SKiは、エンジン回転数が第1およ
び第2の値N0,N1の間にあり、かつ燃料供給されている
時における、各気筒の爆発行程所要時間と全気筒の爆発
行程所要時間の平均との比Kiを50サイクル分積算したも
のである。各気筒における積算値SKiの大小関係は、各
気筒の出力トルクの差に対応する。一方積算値SKFiは、
エンジン回転数が第1および第2の値N0,N1の間にあ
り、かつ燃料カットされている時における、各気筒の爆
発行程所要時間と全気筒の爆発行程所要時間の平均との
比Kiを50サイクル分積算したものである。
ステップ142においてエンジン回転数NEが第2の値N1
以下である場合、ステップ151においてエンジン回転数N
Eが第3の値N2よりも大きいか否かが判定される。エン
ジン回転数NEが第3の値N2より大きい場合、ステップ15
2〜155が実行され、ステップ143〜146と同様にして、50
サイクル分の積算値SKiが求められるとともに、積算値S
KF2iが積算値SKFiに置き換えられる。ここで積算値SKi
は、エンジン回転数NEが第2および第3の値N1,N2の間
にあり、かつ燃料供給されている時における、各気筒の
爆発行程所要時間と全気筒の爆発行程所要時間の平均と
の比Kiを50サイクル分積算したものである。また積算値
SKFiは、エンジン回転数NEが第2および第3の値N1,N2
の間にあり、かつ燃料カットされている時における、各
気筒の爆発行程所要時間と全気筒の爆発行程所要時間の
平均との比Kiを50サイクル分積算したものである。
ステップ151においてエンジン回転数NEが第3の値N2
以下の場合、ステップ161〜164が実行され、ステップ15
2〜155と同様にして、50サイクル分の積算値SKiが求め
られるとともに、積算値SKF3iが積算値SKFiに置き換え
られる。ここで積算値SKiは、エンジン回転数NEが第3
の値N2以下であり、かつ燃料供給されている時におけ
る、各気筒の爆発行程所要時間と全気筒の爆発行程所要
時間の平均との比Kiを50サイクル分積算したものであ
る。また積算値SKFiは、エンジン回転数NEが第3の値N2
以下であり、かつ燃料カットされている時における、各
気筒の爆発行程所要時間と全気筒の爆発行程所要時間の
平均との比Kiを50サイクル分積算したものである。
しかして各エンジン回転数領域における積算値SKi,SK
Fiが求められると、ステップ171が実行される。すなわ
ち、爆発行程が連続する2つの気筒について、燃料供給
中の積算値SKi,SKi-1の差分と、燃料カット中の積算値S
KFi,SKFi-1の差分とを求め、さらにこれらの差分(SKi
−SFi-1)と差分(SKFi−SKFi-1)との変化量DSKiを演
算する。この変化量DSKiは、その気筒におけるトルクの
落ち込み量を表す。
この変化量DSKiは、ステップ172において判定値以上
か否か判別される。変化量DSKiが判定値以上であれば、
ステップ173において燃料噴射補正係数KTAUiがβだけ増
加され、変化量DSKiが判定値よりも小さければステップ
173は実行されず現在の燃料噴射補正係数KTAUiが維持さ
れる。ステップ172,173は全ての気筒について実行さ
れ、これにより、出力トルクが他の気筒に比べて小さい
気筒に対し、燃料噴射量が増加修正される。なお燃料噴
射量TAUiは TAUi=FAF×KTAUi×αi×TP により求められ、ここでFAFはフィードバック係数、α
iは補正係数、TPは基本噴射量である。
ステップ174では積算値SKiが0にクリアされ、またス
テップ117では気筒カウンタiが1にセットされる。
しかして本実施例では、まず1サイクル(720°CA)
毎に各気筒の爆発行程の180°CA期間と全気筒の平均180
°CA期間との比Kiが求められ、そして燃料供給中あるい
は燃料カット中における50サイクル分の積算値SKi,SKFi
が回転数領域毎に求められる。この積算値は50サイクル
毎に更新される。次いで爆発行程が連続する2つの気筒
について積算値SKi,SKi-1の差分(SKi−SKi-1)と積算
値SKFi,SKFi-1の差分(SKFi−SKFi-1)とが演算され、
これらの差分の変化量DSKiが判定値以上であれば、気筒
カウンタに対応する気筒の出力トルクが小さすぎるとし
て燃料噴射量が増量される。
上述したように、燃料カット中における各気筒の積算
値SKFiの大小関係は、各気筒が燃料状態にないので、ク
ランク角センサの角度誤差を意味する。したがって、爆
発行程で発生したトルクが各気筒において均一である
と、燃料供給中における各気筒の積算値SKiの大小関係
は、燃料カット中における各気筒の積算値SKFiの大小関
係とほぼ同じになる。
第5図(a)〜(e)は、各気筒における混合気の空
燃比を均一にした場合と、1つの気筒における混合気の
空燃比を他の気筒のものよりも大きくした場合とについ
て、各気筒の積算値SKiが燃料カット時における積算値S
KFiに対してどのような関係にあるかを調査した結果で
ある。第5図(a)に示されるように、各気筒の空燃比
A/F(実線A)、すなわち出力トルクがほぼ均一の場
合、燃料供給時の積算値SKi(実線S)と燃料カット時
の積算値SKFi(破線C)とは各気筒においてほぼ一致
し、したがって変化量DSKi(実線D)は各気筒において
一定の値をとる。これに対し、1つの気筒、例えば2番
気筒の空燃比を大きくすなわち出力トルクを小さくした
場合、第5図(b)に示されるように、燃料供給時の積
算値SKi(実線S)と燃料カット時の積算値SKFi(破線
C)とは各気筒において異なる。すなわち、2番気筒の
積算値SKiが積算値SKFiよりも大きくなるとともに、他
の気筒における積算値SKiが変化しており、この結果、
2番気筒の変化量DSKiだけが他の気筒の変化量DSKiより
も明らかに大きくなっている。同様に、1番、3番、4
番気筒の空燃比を大きくすると、それぞれ第5図
(c),(d),(e)に示されるようにその気筒の変
化量DSKiが大きくなる。しかして第5図(a)〜(e)
により、変化量DSKiが所定の判定値よりも大きい気筒は
出力トルクが小さすぎ、したがってこの気筒について燃
料噴射量を増量させれば各気筒の出力トルクが均一化さ
れることが理解される。
以上のように本実施例は、基準位置センサ18により得
られる720°CA毎のパルス信号と、クランク角センサ19
により得られる30°CA毎のパルス信号と、スロットルセ
ンサ16のスロットル全閉信号とから、燃料供給時と燃料
カット時における各気筒の爆発行程の所要時間を求め、
各気筒の出力トルク差を検出するものである。したがっ
て通常のエンジンの構成がそのまま適用でき、特別にセ
ンサ等を付加する必要がない。また、燃料カット時にお
ける爆発行程所要時間を求めることにより、クランク角
センサの角度誤差が除去されているので、エンジン固有
のバラツキに関係なく、各気筒間の出力トルク差を高精
度に検出することができる。さらに本実施例では、現在
のエンジン回転数がどの回転数領域に属するかを判別
し、各気筒間のトルク差の補正におけるクランク角セン
サの角度誤差SKFiとして、その回転数領域に応じたもの
を用いている。したがって、エンジン回転数によって変
化するクランク角センサの角度誤差の影響が低減し、気
筒間トルク差補正制御の精度が向上する。
このように本実施例によれば、各気筒間の出力トルク
差の検出精度が向上するため、各気筒の空燃比を高精度
に均一化させることが可能となる。この結果、アイドル
運転をより、安定化させることができ、アイドル回転数
を低下させて燃費を改善することができる。また、リー
ンバーン制御システムの場合、各気筒間の出力トルク差
が少なくなるために、エンジン全体としてのトルク変動
が小さくなり、空燃比をさらにリーンとすることがで
き、このため、燃費を向上させNOxの排出量を減少させ
ることができる。さらに、ストイキ制御システムにおい
て各気筒の燃料噴射量を独立に制御した場合、各気筒の
空燃比が均一化されるために、三元触媒の浄化率を向上
させることが可能となり、排気エミッションをさらに改
善することができる。
なお、各気筒の出力トルクを調整するには、上記実施
例のように必ずしも燃料噴射量を制御する必要はなく、
各気筒毎に点火時期を制御するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、エンジンの全回転数域
において各気筒の出力トルク差が高精度に検出され、ひ
いてはエンジンの運転制御の精度を高めることが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は発明の構成図、 第2図はエンジン回転数の時間的変化を示すグラフ、 第3図は本発明の一実施例を適用したエンジンを示す
図、 第4図(a),(b)は出力変動検出ルーチンのフロー
チャート、 第5図(a)〜(e)は各気筒の空燃比A/F、積算値SK
i,SKFiおよび変化量DSKiを示す図である。 16…スロットルセンサ、18…基準位置センサ、19…クラ
ンク角センサ。
フロントページの続き (72)発明者 松下 宗一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−337(JP,A) 特開 平2−30955(JP,A) 特開 平2−30956(JP,A) 特開 昭59−52726(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジン回転数が予め定めた回転数領域に
    あるか否かを判定する回転数領域判定手段と、 機関に燃料が供給されているか否かを判別する燃料供給
    判別手段と、 エンジンクランク軸回転角度を検出することにより、各
    気筒の爆発行程においてクランク軸が予め定めた回転角
    度区間を回転するのに要する爆発行程所要時間を検出す
    る爆発行程所要時間検出手段と、 機関回転数が前記予め定めた回転数領域にあり、かつ機
    関に燃料が供給されているときの、各気筒の爆発行程所
    要時間と、この所要時間の全気筒における平均値とから
    各気筒の出力変動相当値を算出する第1の出力変動相当
    値算出手段と、 機関回転数が前記予め定めた回転数領域にあり、かつ機
    関への燃料供給が遮断されているときの、各気筒の爆発
    行程所要時間と、この所要時間の全気筒における平均値
    とから各気筒の出力変動相当値を算出する第2の出力変
    動相当値算出手段と、 前記第1の出力変動相当値算出手段の算出した各気筒の
    出力変動相当値から、前記第2の出力変動相当値算出手
    段の算出した各気筒の出力変動相当値分を除くことによ
    り、各気筒の出力変動を検出する出力変動検出手段と、 を備えた内燃機関の出力変動検出装置。
JP1005882A 1989-01-17 1989-01-17 内燃機関の出力変動検出装置 Expired - Fee Related JP2586624B2 (ja)

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