JP2586622B2 - 硫化銅で被覆されたZnS:Mn系EL蛍光体 - Google Patents

硫化銅で被覆されたZnS:Mn系EL蛍光体

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JP2586622B2 JP63320724A JP32072488A JP2586622B2 JP 2586622 B2 JP2586622 B2 JP 2586622B2 JP 63320724 A JP63320724 A JP 63320724A JP 32072488 A JP32072488 A JP 32072488A JP 2586622 B2 JP2586622 B2 JP 2586622B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、硫化銅被覆を有するZnS:Mn系EL蛍光体とそ
の製造方法および該蛍光体を用いる分散型直流EL素子に
関する。
〔従来技術と問題点〕
硫化銅で被覆されたZnS:Mn系蛍光体において直流駆動
によりEL発光が起こる事が、英国のA.Vecht等によって
報告されて以来(Brit.J.Appl.Phys.,,134(196
8))、分散型直流EL素子の開発努力が続けられてき
た。その場合硫化銅の被覆は、銅イオンを含む水溶液あ
るいは銅の有機金属化合物を含む非水系溶液で処理し脱
気して溶液を飛ばすことにより形成されていた(Brit.
J.Appl.Phys.,,953(1969))。しかしこのような処
理では、処理前のZnS:Mn系蛍光体が乾燥状態であるため
多少なりとも凝集状態にあり、このため均一な硫化銅の
被覆を形成し難い問題があった。またこの方法では硫化
銅の被覆量を2%以下とした場合、体積抵抗が高過ぎ、
そのオーム損のために低電圧駆動ができない。加えて、
蛍光体の体積抵抗が高い為、塗料化した場合も、樹脂量
をかなり減じないと通電性が得られず、塗膜が脆く、耐
久性に乏しい問題がある。一方、硫化銅の被覆量を増せ
ば蛍光体の体積抵抗は減少するが、通電により透明電極
に接した蛍光体粒子上の硫化銅を除去するフォーミング
処理を行う際、除去しなければならない硫化銅の量が増
加し、余分の電力を必要とし、それが熱となって素子の
劣化を早める。また、過剰の硫化銅が存在すると、EL発
光をさせている間に、ZnS:Mn系蛍光体粒子中への銅のマ
イグレーションが起こり劣化を促進するという問題もあ
る。〔問題点の解決に係る着眼点〕 本発明者らは最適な硫化銅被覆量の範囲と体積抵抗値
を見出し、またその被覆方法を見出した。
〔発明の構成〕
本発明は、硫化銅の被覆量がZnS:Mn系蛍光体の0.2〜
2.0wt%であって、体積抵抗値が1KΩ・cm以下であるこ
とを特徴とする硫化銅で被覆されたZnS:Mn系EL蛍光体を
提供する。
本発明はまた、ZnS:Mn系蛍光体にあらかじめ硫化水素を
吸蔵させ、その後銅イオンを含有する溶液、例えば銅イ
オン含有水溶液の存在下で湿式粉砕を行い、同時に硫化
銅被覆を形成することを特徴とする前記の硫化銅被覆Zn
S:Mn系EL蛍光体の製造方法を提供する。
さらに本発明は、前記した硫化銅被覆ZnS:Mn系EL蛍光
体を用いる分散型直流EL素子を提供する。
硫化銅被覆ZnS:Mn系蛍光体は、硫化銅の被覆量を必要
最少限にとどめ、かつ蛍光体表面が均一に硫化銅で被覆
されていなければならない。本発明における分散型直流
EL素子に好適な硫化銅被覆量は蛍光体の0.2〜2.0wt%で
ある。硫化銅被覆量が0.2wt%以下では、蛍光体の電気
抵抗が大きくなって低電圧駆動ができず、場合によって
は該蛍光体を用いてELセルを組立てるとき通電によるフ
ォーミング処理も困難になる。硫化銅被覆量が2.0wt%
以上では上記フォーミング処理の際除去しなければなら
ない硫化銅の量が多く、多大の電力を必要としそのジュ
ール熱によって素子の劣化が早められる。また過剰の硫
化銅から蛍光体粒子へのCuのマイグレーションによる素
子の劣化も促進される。
本発明の硫化銅被覆ZnS:Mn系蛍光体においては、その
体積抵抗値は、100kg/cm2で加圧成形した場合1KΩ・cm
以下である。体積抵抗値が1KΩ・cm以上では、蛍光体を
塗料化してELセルを組立てる場合、樹脂の量をかなり少
なくしなければ通電性が得られず、その結果塗膜が脆く
いたみやすくなる。前記硫化銅の被覆量を有する蛍光体
の体積抵抗値は1KΩ・cm以下である。
本発明の硫化銅で均一に被覆されたZnS:Mn系蛍光体を
得るには、粒径が1μm前後のZnS:Mn系蛍光体にあらか
じめ硫化水素を吸蔵させた後、銅イオンを含有する溶媒
の存在下で、湿式粉砕を行うことにより同時に硫化銅被
覆を形成するのが良い。蛍光体に硫化水素を吸蔵させる
には、上記蛍光粉体を硫化水素気流で流動化して行なっ
てもよく、また石英管状炉を用いて800℃以下の温度で
硫化水素を通じた後徐冷する方法でもよい。硫化銅の被
覆は、銅イオンを含有する溶液を加えて湿式粉砕するこ
とにより好適に行なわれる。湿式粉砕はボールミルまた
はサンドミル等が好適に用いられる。Cuイオンを含有す
る溶媒としては、酢酸銅、塩化銅など水溶液またはアル
コール溶液が好適に用いられる。一例として、硫化水素
を吸蔵させた蛍光体と酢酸銅などの水溶液をボールミル
またはサンドミルの中に入れ、室温で15〜25時間湿式粉
砕する。銅イオンの存在下で湿式粉砕を行なうと、硫化
水素を吸蔵したZnS:Mn系蛍光体が湿式粉砕により一次粒
子に解砕されると同時に液中のCuイオンがその新たな表
面の硫化水素と直ちに反応して硫化銅となり、粒子の一
つ一つを均一に覆うと考えられる。また、硫化銅の被覆
量を0.2〜2.0wt%とするには、例えばZnS:Mn系蛍光体10
0gに対して酢酸銅0.02モルを含む水溶液300ccを用いれ
ばよい。銅イオンの被覆量は通常のICP等を用いた化学
分析によって確認できる。
本発明に係る硫化銅被覆ZnS:Mn系EL蛍光体を用いた分
散型直流EL素子は該硫化銅被覆ZnS:Mn系のEL蛍光体が樹
脂材料の誘電体中に均一に分散されていることを特徴と
する。該EL蛍光体を透明電極とアルミ電極の間に設置し
定電力でフォーミング処理を行なった後、常法によりセ
ルを組み立てることにより、従来のEL素子を用いる場合
より低電圧で発光する発光体を得ることができる。
〔発明の効果〕
本発明の硫化銅被覆ZnS:Mn系EL蛍光体を用いることに
より、発光が20〜30Vから立ち上る低電圧駆動が可能
で、かつ寿命の長いEL素子を得ることができる。
実施例 平均粒径1.0μでMnの含有量0.5wt%、増感材としての
Cuを0.05wt%含有するZnS:Mn系蛍光体100gを石英ボート
に入れ、これを石英管の入った管状炉にセットし、H2S
を1/minで流しながら500℃で1時間処理する。放冷
後、これを取り出し、1.0のボールミルポットに入れ
る。アルミナボールと酢酸銅0.02モルを含む水溶液300c
cを加え湿式粉砕を20時間行う。このスラリーを、反応
により生じた酢酸及び過剰のCuイオンを除去する為に上
澄液の導電率が0.1ms以下になるまでデカンテーション
により洗浄し別し真空乾燥する。得られた蛍光体粉末
は101.0gで約1.0wt%の硫化銅で被覆されており、100kg
/cm2で圧粉した場合の体積抵抗値は8Ωcmであった。一
方比較例として平均粒径1.0μ・Mn含有量0.5wt%・Cu含
有量0.05wt%のZnS:Mn系蛍光体100gを酢酸銅0.02モル水
溶液300ccに浸漬しそのまま105℃で減圧乾燥し、従来法
による硫化銅被覆ZnS:Mn系蛍光体を作成した。この粉の
収量は101.5gであり、100kg/cm2で圧粉した場合の体積
抵抗値は、65KΩcmであった。以上のようにして得られ
た2種類の蛍光体について、以下に述べるような手順で
評価用のセルを組み立て特性の評価を行った。まず、蛍
光体95に対してニトロセルロース5となるように、ニト
ロセルロースクリアーに蛍光体を分散させ、ネサガラス
(R米PPG社製、表面に透明電極を形成したガラス)に2
0μmの厚みで塗布、乾燥させ、これにアルミ電極を蒸
着によって形成させ、窒素雰囲気中で、ネサガラスを+
極にアルミ電極を−極として、1.0W/cm2の定電力により
フォーミング処理を行い、冷後モレキラシブをゲッター
としてシールしセルを組み立てた。この2種のセルにつ
いて電圧−輝度の関係を測定し結果を第1図に示す。図
において(A)は従来法のセル、(B)が本発明のEL蛍
光体を用いたセルについての曲線である。(B)の方が
(A)よりも低電圧駆動が可能であることが明らかであ
る。
次にこの2種のセルについて初期輝度B0=100cd/m2
なるようにして直流パルス駆動(500Hz)させ、そのと
きの輝度BのB0に対する比を測定して寿命特性の比較を
行なった結果を第2図に示す。(A)、(B)は第1図
と同じである。明らかに(B)は(A)に較べて寿命が
長い。
【図面の簡単な説明】
第1図はEL素子の電圧−輝度の関係、第2図は直流パル
ス駆動(500Hz)させたときの輝度BのB0に対する比−
駆動時間の関係を示す図である。図において(A)……
従来法素子、(B)……本発明の素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−104684(JP,A) 特開 平1−121395(JP,A) 特開 平1−272688(JP,A) 特開 平2−38482(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硫化銅の被覆量がZnS:Mn系蛍光体の0.2〜
    2.0wt%であって、体積抵抗値が1KΩ・cm以下であるこ
    とを特徴とする硫化銅で被覆されたZnS:Mn系EL蛍光体。
  2. 【請求項2】ZnS:Mn系蛍光体にあらかじめ硫化水素を吸
    蔵させた後、銅イオン含有溶液の存在下で、湿式粉砕し
    て同時に硫化銅の被覆を形成することを特徴とする請求
    項1に記載のZnS:Mn系EL蛍光体の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のZnS:Mn系EL蛍光体を用いる
    分散型直流EL素子。
JP63320724A 1988-12-21 1988-12-21 硫化銅で被覆されたZnS:Mn系EL蛍光体 Expired - Lifetime JP2586622B2 (ja)

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