JP2586321B2 - 建材の製造方法 - Google Patents

建材の製造方法

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JP2586321B2
JP2586321B2 JP6023991A JP2399194A JP2586321B2 JP 2586321 B2 JP2586321 B2 JP 2586321B2 JP 6023991 A JP6023991 A JP 6023991A JP 2399194 A JP2399194 A JP 2399194A JP 2586321 B2 JP2586321 B2 JP 2586321B2
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JP
Japan
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autoclave
cracks
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manufacturing
molded body
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利彦 三田
清志 神谷
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建材の製造方法に係り、
特にノンアスベスト系繊維を含んだセメント系建材をオ
ートクレーブ養生するようにした建材の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】セメント、シリカ質微粉、ノンアスベス
ト系繊維さらには必要に応じ寸法安定化材、成形助剤を
混合し、押出成形等により成形した後、オートクレーブ
養生して建材を製造することが行なわれている。
【0003】従来、この成形体をオートクレーブ養生す
るに際しては、第2図の如く、パレット1の上に多数枚
の成形体2を積み重ね、オートクレーブ中にて140〜
180℃、1〜10時間程度養生する。なお、積み重ね
枚数は、10〜20枚程度とすることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】第2図のように成形体
を積み重ねてオートクレーブ養生すると、成形体にクラ
ックが入り易い。特に、繊維としてアスベスト以外のも
のを使用した場合には、クラックが入り易い(とりわ
け、積み重ねたもののうち、最上層と最下層とを除いた
ものにクラックが著しく生じ易い)ことが認められた。
【0005】このクラックは、製品をオートクレーブか
ら取り出した直後の急冷時に生じ易く、特に冬期に生じ
易い。
【0006】ただし、製品によっては、オートクレーブ
内で昇,降温する際にクラックが入ることもある。この
クラックの原因については、次のように考えられる。オ
ートクレーブ缶体内における温度及び水分の変化並びに
水和反応により成形体に寸法変化が生じる。多数枚(例
えば10〜20枚程度)の成形体を積み重ねておくと、
各成形体において温度変化、水分変化あるいは反応進行
程度に差が生じ、しかも積み重ねの荷重(重み)により
成形体の伸縮が拘束される。これにより、部分的に大き
な応力が生じ、クラックが発生する。
【0007】かかるクラックが発生したものは不良品と
なるから、製造歩留りが低下する。
【0008】また、クラックを避けるためには、長時間
かけてゆっくり昇,降温したり、オートクレーブに出し
入れする前後に加熱や保温を行なうことが考えられる
が、このようにすると製造効率が低下する。
【0009】なお、目視しただけではクラックは認めら
れなくても、ミクロ的なクラックや歪により、強度が低
くなることも認められた。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノンアスベス
ト系繊維を含んだセメント系の板状成形体をオートクレ
ーブ養生して建材を製造する方法において、複数枚の成
形体をオートクレーブ内で養生するに際し、スペーサを
介して板状のベースを水平多段状に設置し、成形体を各
ベース上に伏せた状態にて載置することを特徴とするも
のである。
【0011】この成形体は、セメント、シリカ質微粉及
びノンアスベスト系繊維を主体とした成形体である。
【0012】シリカ質微粉としては、微粉珪砂、シリカ
フュームなどが用いられる。
【0013】繊維としては、パルプ、合成繊維(例えば
ポリプロピレン、アクリル、耐熱性ビニロン)、カーボ
ンファイバ、ガラス繊維、ワラストナイトなどのノンア
スベスト系繊維を用いる。本発明のように繊維含有セメ
ント系板状成形体をオートクレーブ養生する場合、繊維
としてアスベストを用いた場合にはそれほどクラックは
生じないことが認められており、ノンアスベスト系繊維
を用いた場合にクラック発生防止効果が顕著になる。
【0014】成形体の原料としては、必要に応じ、さら
に細骨材(例えば砂)、成形助剤(例えば、粘土、メチ
ルセルロース)、寸法安定化材(例えばマイカ、ワラス
トナイト)が用いられる。なお、通常の場合成形助剤を
用いるのが好ましい。
【0015】成形法としては押出成形が好適であるが、
プレス成形などでも良い。
【0016】成形体の寸法は、長さ2〜5m,幅30〜
120cm,厚さ15〜120mm程度が好適である。
【0017】オートクレーブ養生は、140〜180
℃、1〜10時間とするのが好適である。
【0018】第1図は本発明の一例を示す正面図であ
り、パレット6上にスペーサ(脚)7を介してベース8
が多段(第1図では12段)に積み重ねられている。各
ベース8上に成形体2が伏せた状態で載置されている。
なお、図面を明瞭とするために、パレット6上の成形体
2のみが図示されているが、実際にはすべてのベース8
上に成形体2が伏せた状態で載置されている。
【0019】このベース8としては、金属板、セラミッ
ク板、合成樹脂板、木板などいずれでも良い。このベー
スは、無孔のものであっても良いが、簀子状のものや格
子状のものなど有孔タイプのものであっても良い。
【0020】第1図の如く、成形体を載せたパレットを
オートクレーブ装置内に送り込み、オートクレーブ養生
する。
【0021】
【実施例】以下、具体的な実施例及び比較例について説
明する。
【0022】実施例1、比較例1 次の配合にて長さ4m、幅60cm、厚さ60mmの成
形体を押出成形した。
【0023】 セメント 40重量部 微粉珪砂 30重量部 パルプ 3重量部 粘土 6重量部 メチルセルロース 1重量部 水 20重量部 この成形体を第1図(実施例1)及び第2図(比較例
1)の方法により160℃で5時間オートクレーブ養生
した。
【0024】なお、第1図の方法では、ベース間の間隔
を100mmとし、ベースとしては格子状の鉄板(格子
の孔の大きさは10×10cmであり、孔の開口率は7
0%)を用いた。
【0025】第2図の方法では、成形体を20枚積み重
ねた。
【0026】オートクレーブ養生した結果、第1図の方
法ではクラックは全く認められなかったが、第3図の方
法では最上層と最下層を除く18枚のものにクラックが
認められた。
【0027】養生された成形体の平均曲げ強度は、第1
図の方法の場合では220kgf/cm2 であった。こ
れに対し、第2図の方法の場合では最下層のものが16
0kgf/cm2 、最上層のものでも190kgf/c
2 と著しく低かった。
【0028】
【発明の効果】以上の通り、本発明の方法によると、ク
ラックがなく高強度のノンアスベスト系のセメント系建
材を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例方法を示す正面図である。
【図2】従来の方法を示す正面図である。
【符号の説明】
1,6 パレット 2 成形体 7 スペーサ 8 ベース

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノンアスベスト系繊維を含んだセメント
    系の板状成形体をオートクレーブ養生して建材を製造す
    る方法において、 複数枚の成形体をオートクレーブ内で養生するに際し、
    スペーサを介して板状のベースを水平多段状に設置し、
    成形体を各ベース上に伏せた状態にて載置することを特
    徴とする建材の製造方法。
JP6023991A 1994-02-22 1994-02-22 建材の製造方法 Expired - Lifetime JP2586321B2 (ja)

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