JP2585852Y2 - 車両用終減速機 - Google Patents

車両用終減速機

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JP2585852Y2
JP2585852Y2 JP1993014116U JP1411693U JP2585852Y2 JP 2585852 Y2 JP2585852 Y2 JP 2585852Y2 JP 1993014116 U JP1993014116 U JP 1993014116U JP 1411693 U JP1411693 U JP 1411693U JP 2585852 Y2 JP2585852 Y2 JP 2585852Y2
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JP
Japan
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retainer
gear
carrier
carrier case
pinion
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JP1993014116U
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JPH0671943U (ja
Inventor
哲也 金田
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UD Trucks Corp
Original Assignee
UD Trucks Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両の終減速機に関
し、特に、終減速機のピニオンを軸支する軸受の支持構
造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の変速装置等からの駆動力を車軸に
伝達する終減速機として、本願出願人による実公平4−
35631号公報に開示されるインラインタンデム型の
終減速機が知られており、変速装置からの駆動力を複数
の駆動軸に分配するため、各駆動軸の終減速機に設けた
デバイダギヤで駆動力を分配する一方、このデバイダギ
ヤと噛み合うピニオンドライブギヤを介してピニオンを
駆動する。このピニオンはベアリングを介して図4に示
すリテーナ90に支持され、さらにこのリテーナ90は
リングギヤを収装するキャリアケースに取り付けられ
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の終減速機では図4にも示すようにリテーナ90の端
面にボス91を突設し、このボス91を貫通したボルト
92によってリテーナ90をキャリアケースへ取り付け
ていた。このため、ボス91及びボス91から突出した
ボルト92の頭部に高速で回転するピニオンによって撹
拌された潤滑油が衝突して撹拌抵抗を増大させ、さら
に、この撹拌抵抗の増大により潤滑油の温度を上昇させ
る場合があった。
【0004】そこで本考案は、潤滑油の撹拌抵抗及び油
温の上昇を低減可能な車両用終減速機を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、リングギヤを
収装するキャリアケース側壁に取り付けられてギヤ室を
形成させるキャリアカバーと、ギヤ室のキャリアケース
壁下部に設けたリテーナと、該リテーナを貫通して軸支
され、リングギヤと噛み合うピニオンと、ギヤ室に収装
されて前記ピニオンを駆動するピニオンドライブギヤと
を備えた車両用終減速機において、前記リテーナのキャ
リアケースに面した端面にキャリアケース壁と当接する
厚肉部とキャリアケース壁と所定の間隙を備えた肉抜き
部をそれぞれ形成する一方、ピニオンドライブギヤに面
したリテーナの端面を平滑に形成するとともに、前記肉
抜き部の間隙とキャリアケースの油室を連通して潤滑油
を流出させる貫通孔をキャリアケース壁に明け、前記厚
肉部の平滑な端面からボルト頭部を収装できる深さの座
ぐり部を備えたリテーナ取付ボルト用貫通孔を明けた
【0006】
【作用】したがって、ピニオンドライブギヤにより撹拌
される潤滑油にさらされるリテーナの端面を平滑に形成
し、かつ、ピニオンドライブギヤにより撹拌される潤滑
油にさらされる前記リテーナの厚肉部の平滑な端面から
ボルト頭部を収装できる深さの座ぐり部を備えたリテー
ナ取付ボルト用貫通孔を明けたことにより、リテーナ取
付ボルトの頭部を座ぐり部に収装してリテーナの端面か
ら突出するボルトの高さを低減することができ、ピニオ
ンドライブギヤの回転に伴ってリテーナ表面に接触する
潤滑油の撹拌抵抗を低減して潤滑油の温度上昇を防ぐこ
とができる。また、肉抜き部の間隙とキャリアケースの
油室を連通して潤滑油を流出させる貫通孔をキャリアケ
ース壁に明けて、ギヤ室の底部に満たされてピニオンド
ライブギヤにより撹拌される潤滑油のキャリアケースの
油室への流出を円滑にして潤滑油の入れ替えを促進させ
ることにより、潤滑油の温度上昇を防ぐことができる。
【0007】
【実施例】以下、本考案をトラック等に使用されるイン
ラインタンデム型の終減速機に適用した場合の実施例を
図1、図2に示す。
【0008】図1において、キャリアケース2は例え
ば、2つの駆動軸を備える車両の後前軸を駆動する差動
装置を収装しており、図示しないプロペラシャフトによ
り駆動される入力軸4には全体を5で示すインタアクス
ルディファレンシャルのスパイダシャフト6がスプライ
ン結合され、入力軸4の駆動力はスパイダシャフト6を
介してピニオン7に伝達される。ピニオン7とかみ合う
サイドギヤ8にスプライン結合された出力軸9によって
図示しない後後軸へ動力が伝達される。
【0009】一方、ピニオン7と噛み合うギヤ室1aの
中に配置したデバイダギヤ10はピニオン13の軸部1
3aに同軸的に固定されたギヤ室1aのピニオンドライ
ブギヤ11と噛み合い、さらに、ピニオン13はキャリ
アケース2に軸支されたリングギヤ12と噛み合って、
このリングギヤ12に結合された図示しない差動装置を
介して後前軸を駆動する。
【0010】ピニオン13はリテーナ3に嵌合保持され
たベアリング14、15に支持され、このリテーナ3は
キャリアケース2の端面2aに締結される。そして、リ
テーナ3を境にして車両前方(図中左側)をキャリアカ
バー1に、車両後方(図中右側)をキャリアケース2に
よりそれぞれ覆われて、キャリアカバー1及びキャリア
ケース2の内部はそれぞれ気密を保持される一方、キャ
リアカバー1の内部とキャリアケース2の底部に画成し
た油室2bは後述するように連通される。
【0011】リテーナ3は図2にも示すように、ベアリ
ング14、15の外周と嵌合する貫通孔3cを備えた筒
状の部材により形成され、リテーナ3のキャリアカバー
1に面した端面はほぼ平滑に形成される一方、他の端面
はキャリアケース2の内周と嵌合する円筒状の嵌合部3
dを形成する。
【0012】リテーナ3の外周の所定の位置には所定の
肉厚の厚肉部3aを備える一方、厚肉部3a、3aの間
には肉抜き部として厚肉部より薄い所定の肉厚の薄肉部
3bが形成され、厚肉部3aの端面はキャリアケース2
の端面2aに当接する一方、キャリアケース2の端面2
aと薄肉部3bとの間には図3に示すように、所定の間
隙Cが形成され、この間隙Cとキャリアケース2に設け
られた貫通孔2cを介してキャリアケース2の油室2b
とキャリアカバー1の内部が連通する。
【0013】さらに、ピニオンドライブギヤにより撹拌
される潤滑油にさらされるリテーナ3の厚肉部3aの平
滑な端面には、リテーナ取付ボルト用の貫通孔33が設
けられると共に、この貫通孔33のキャリヤカバー1側
の端面からはボルト頭部を収装できる深さの座ぐり部3
1が設けられ、貫通孔33に挿通された六角穴付きボル
ト30はキャリヤケース2に設けられたねじ20に螺合
することにより座ぐり部31をキャリヤケース2へ押圧
することによりリテーナ3をキャリヤケース2に固定す
る。
【0014】なお、キャリアケース2の油室2bに満た
された図示しない潤滑油は、キャリアカバー1の内部に
形成された通路16を介してピニオン13に駆動される
ポンプ17へ吸引され、キャリアカバー1及びキャリア
ケース2の内部の各ギヤへ圧送される。
【0015】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0016】入力軸4の回転に伴ってデバイダギヤ10
及びピニオンドライブギヤ11が駆動され、ピニオン1
3がリングギヤ12を駆動して図示しない後前軸が駆動
される。
【0017】このとき、ピニオン13の回転に伴ってポ
ンプ17が駆動され、油室2bの潤滑油は通路16を介
してインタアクスルディファレンシャル5、デバイダギ
ヤ10等のギヤを潤滑した後、一部はキャリアカバー1
の内周底部に落下してピニオンドライブギヤ11によっ
て撹拌される一方、このキャリアカバー1の内周底部に
落下した潤滑油はリテーナ3の薄肉部3bとキャリアケ
ース2との間隙C及びキャリアケース2の貫通孔2cを
介して油室2bに戻る。
【0018】油室2bに戻ろうとする潤滑油はキャリア
カバー1の内部で撹拌されるが、リテーナ3のキャリア
カバー1側の端面は平滑に形成され、さらに、六角穴付
きボルト30の頭部を座ぐり部31に収装したため、撹
拌された潤滑油を円滑に流すことが可能となって油温の
上昇を抑制することが可能となり、さらに、リテーナ3
に薄肉部3bを設けたため、薄肉部3bとキャリアケー
ス2の端面2aとの間に形成した間隙Cを介してキャリ
アカバー1の潤滑油を油室2bへ円滑に戻すことが可能
となり、特に潤滑油通路を形成する必要がなくなって、
部品点数又は加工工数の低減を推進することができ、ま
た、リテーナ3の軽量化を図ることができる。
【0019】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、リテーナ
のキャリアカバーに面した端面を平滑に形成し、さら
に、ボルトを挿通する貫通孔に座ぐり部を設けたため、
ボルトの頭部を座ぐり部に収装してリテーナの端面から
のボルト頭部の突出高さを低減でき、キャリアカバーの
内部で撹拌された潤滑油を円滑に流すことが可能となっ
て撹拌抵抗を低減して油温の上昇を抑制することが可能
となり、さらに、リテーナに肉抜き部を設けたため、潤
滑油通路を形成することなくキャリアケースへ潤滑油を
戻すことが可能となり、部品点数又は加工工数の低減を
推進するとともにリテーナの軽量化も図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す終減速機の断面図であ
る。
【図2】同じくリテーナの一部を示す斜視図である。
【図3】同じくリテーナの薄肉部を示す部分断面図であ
る。
【図4】従来の例を示すリテーナの部分斜視図である。
【符号の説明】
1 キャリアカバー 2 キャリアケース 3 リテーナ 3a 厚肉部 3b 薄肉部 11 ピニオンドライブギヤ 12 リングギヤ 13 ピニオン 14、15 ベアリング 30 六角穴付きボルト 31 座ぐり部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 48/00 F16H 57/02 531 B60K 17/16 B60K 17/34

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】リングギヤを収装するキャリアケース側壁
    に取り付けられてギヤ室を形成させるキャリアカバー
    と、ギヤ室のキャリアケース壁下部に設けたリテーナ
    と、該リテーナを貫通して軸支され、リングギヤと噛み
    合うピニオンと、ギヤ室に収装されて前記ピニオンを駆
    動するピニオンドライブギヤとを備えた車両用終減速機
    において、前記リテーナのキャリアケースに面した端面
    にキャリアケース壁と当接する厚肉部とキャリアケース
    壁と所定の間隙を備えた肉抜き部をそれぞれ形成する一
    方、ピニオンドライブギヤに面したリテーナの端面を平
    滑に形成するとともに、前記肉抜き部の間隙とキャリア
    ケースの油室を連通して潤滑油を流出させる貫通孔をキ
    ャリアケース壁に明け、前記厚肉部の平滑な端面からボ
    ルト頭部を収装できる深さの座ぐり部を備えたリテーナ
    取付ボルト用貫通孔を明けたことを特徴とする車両用終
    減速機。
JP1993014116U 1993-03-25 1993-03-25 車両用終減速機 Expired - Lifetime JP2585852Y2 (ja)

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JPH0671943U JPH0671943U (ja) 1994-10-07
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5887717B2 (ja) * 2011-05-27 2016-03-16 セイコーエプソン株式会社 記録装置、及び、記録装置の制御方法
JP7098882B2 (ja) * 2017-04-03 2022-07-12 株式会社島津製作所 真空ポンプ
JP7344792B2 (ja) * 2019-12-26 2023-09-14 ダイハツ工業株式会社 油路構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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