JP2585567B2 - 複合型リトロダイレクテイブミラ−及びその製造方法 - Google Patents

複合型リトロダイレクテイブミラ−及びその製造方法

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JP2585567B2 JP62041161A JP4116187A JP2585567B2 JP 2585567 B2 JP2585567 B2 JP 2585567B2 JP 62041161 A JP62041161 A JP 62041161A JP 4116187 A JP4116187 A JP 4116187A JP 2585567 B2 JP2585567 B2 JP 2585567B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、入射方向の如何にかかわらずその反平行な
方向へ、入射光線を反射せしめるリトロダイレクティブ
ミラーを一対使用した複合型リトロダイレクティブミラ
ーに関し、特に、フーリエ分光光度計において、光路差
付与手段として好適な複合型リトロダイレクティブミラ
ーとその製造方法に関するものである。
[発明の背景] 従来一般に、フーリエ変換分光光度計においては、第
9図に示すように、マイケルソン干渉計1が用いられて
いる。マイケルソン干渉計1は、入射平行束を二光束に
分割するビームスプリッタ2と、その透過光束を反射す
る固定平面鏡3と、ドライバー4により定速走査され、
その反射光束を反射する可動平面鏡5とから構成されて
おり、透過光束及び反射光束は夫々反射した後再びビー
ムスプリッタ2へ戻り、そのビームスプリッタ2面上で
干渉し、その干渉光が平面鏡6側に取出されるものであ
る。取出された平行光束の干渉光は凹面鏡7により試料
に向け集光される。
ところで、フーリエ変換分光法における分光スペクト
ル分解能は透過光束及び反射光束の最大相対光路差の逆
数で与えられるが、上記マイケルソン干渉計1を用いた
フーリエ変換分光光度計によれば、最大相対光路差は可
動平面鏡5の走査距離の2倍である。測定スペクトル分
解能を改善するため、理論的には可動平面鏡5の走査距
離を比較的長く設定することも考えられるが、今までに
開発された高精度機械ベアリング又は空気ベアリング技
術などの高精度な駆動機構を使用したとしても、可動平
面鏡5の定速走査においては不可避的に走査速度のムラ
や外気温度変化による揺動等が発生し、これを完全に制
御することは困難である。
この走査過程の揺動について考察すると、第10図に示
すように、今、可動平面鏡5の揺動角θの場合、可動平
面鏡5による反射光束はふれ角2θとなるが、可動平面
鏡5がビームスプリッタ2から距離Lの位置に持ち来た
されたとき、光軸から距離Dでビームスプリッタ2へ入
射する光線は、本来ビームスプリッタ2面上の点Pで干
渉すべきところ、点Qで干渉し、ビームスプリッタ2面
上から大きくはずれる。そのズレ2θ(L+D)は距離
Lに比例するから、可動平面鏡5がビームスプリッタ2
から遠ざかる程、ますますそのズレは大きくなり、干渉
光の一部を平面鏡6側に取出せなくなる。即ち、高分解
能測定を実行しようとして走査距離を長く設定しすぎる
と、可動平面鏡5の揺動による影響が顕著となり、1走
査過程における平面鏡6側での干渉光光束面が部分的に
著しく欠除変動する事態となり、分光スペクトルの強度
特性の劣化を招く。また、同一走査位置にあっても、ビ
ームスプリッタ2へ入射する光線束相互は光軸から距離
Dに依存する光路差の誤差2θDを有するから、可動平
面鏡5の揺動は干渉光束のうちに相対光路差の不均一さ
を招き込むことになり、分光スペクトル波数精度を劣化
させることとなる。
そこで、本件出願人は特願昭62−7662号(二光束干渉
計を用いたフーリエ変換分光光度計)を以って第11図に
示す干渉計を開示した。即ち、この干渉計によれば、平
面鏡10からの入射平行光束はビームスプリッタ11面上で
透過光束と反射光束の二光束に分割され、両光束は夫々
平面鏡12,13で反射され、リトロダイレクティブミラー1
4,15が置かれた同一光路中に入来し、透過光束及び反射
光束は相向い合う向きでリトロダイレクティブミラー1
4,15に対し夫々入射するが、その逆進光学素子としての
作用によりその入射方向の如何に依らずその入射方向へ
逆進出射せしめられ、逆進法則に従い元の同一経路に沿
い夫々再び平面鏡12,13で反射され、再度ビームスプリ
ッタ11に至りそのビームスプリッタ11面上において干渉
して、その干渉光が測光される。
上記透過光束及び反射光束を夫々相対する向きに直進
する光路中における並進移動自在のリトロダイレクティ
ブミラー14,15によって、入射光束を逆方向に反射せし
めることにより、リトロダイレクティブミラー14,15の
走査距離Lに対して光学的最大光路差即ち最大相対光路
差4Lが得られ、また、走査過程等におけるリトロダイレ
クティブミラー14,15の揺動によってこれに対する両光
束の相対的入射方向即ち入射角に変動が生じても、各リ
トロダイレクティブミラー14,15は入射方向の如何に依
らずその入射方向へ両光束を夫々反射せしめることか
ら、両光束は可逆的にビームスプリッタ11の元の分割点
とほぼ同一分割点に再来し、ビームスプリッタ11面の全
面に亘って高い効率で干渉且つ分割されることとなる。
なお、14a,15aは、夫々リトロダイレクティブミラー14,
15を保持するホルダーで、16は、ドライバー17によって
リトロダイレクティブミラー14,15を並進移動せしめる
キャリッジである。
[解決すべき問題点] しかしながら、上記干渉計における一対のリトロダイ
レクティブミラー14,15はホルダー14a,15aを以ってキャ
リッジ16上に別々に固定されていることから、キャリッ
ジ16が揺動角θで揺動した場合、第12図に示す如く、一
対のリトロダイレクティブミラー14,15の頂点A,B(3反
射面の交点)の間隔をlとすれば、揺動前の光軸に対し
て頂点A,Bが相互にd=2lθだけズレることになり、そ
の分、分光特性を劣化させる。
揺動角θはドライバー17及びキャリッジ16等の駆動手
段自体の精度で決定されるが、間隔dは、一対のリトロ
ダイレクティブミラー14,15の幾何学的配置で決定され
る。間隔lを僅小にするため、一対のリトロダイレクテ
ィブミラー14,15を夫々背合せ接合することも考えられ
るが、一対のリトロダイレクティブミラー14,15を配置
する場合、別々に取付け干渉波面を観察しながら、中心
軸線を共軸関係に設定することが必要であるから、調整
のための遊び空間を設けることが必要であり、間隔lを
ほぼ零とすることは不可能である。また、間隔lをリト
ロダイレクティブミラー14,15の厚み分以下に設定する
ことは、不可能である。
[発明の目的] 本発明は、上記考察に基づく問題点を解決するもので
あり、その目的は、前述の逆進光学素子を採用する干渉
計において、走査中の逆進光学素子の揺動に伴なうそれ
自身の構造に起因した分光特性の劣化を解消しうる一対
のリトロダイレクティブミラーからなる複合型リトロダ
イレクティブミラー及びその製造方法を提供することに
ある。
[問題点の解決手段] 上記問題点を解決するため、本発明に係る複合型リト
ロダイレクティブミラーの構成は、次の,の構成要
件を有するものである。
互いに垂直なる3平面鏡で構成され、その3反射面の
ほぼ頂点を含む背合せ用平坦面を具備するリトロダイレ
クティブミラーの一対があること。
該3反射面側が互いに逆向き配置で夫々の該頂点を通
る中心軸線が共通関係にあり、且つ夫々の該頂点がほぼ
一致したまま該背合せ用平坦面が互いに接合された状態
にて、該一対のリトロダイレクティブミラーを一体的に
保持する手段があること。
ここで「保持手段」には、例えば実施例において述べ
るように、該背合せ用平坦面などに塗布された接着剤の
みや、又は該背合せ用平坦面を直接的に接合した状態で
背面側に設けた部材及び接着剤を以って構成される各種
ホルダーが含まれる。
更に、上記複合型リトロダイレクティブミラーを製造
する方法は、次の〜の工程を有するものである。
互いに垂直な3平面鏡で構成され、その3反射面のほ
ぼ頂点を含む背合せ用平坦面を具備するリトロダイレク
ティブミラーの一対を用意する工程があること。
次に、予め共軸関係で向い合う一対の軸体の尖端部に
夫々該リトロダイレクティブミラーの頂点近傍を位置決
めする工程があること。
しかる後、該一対の軸体の少なくとも一方を繰り出し
該背合せ用平坦面を相接合して一対の該リトロダイレク
ティブミラーを背合せ状態となす工程があること。
一対の該リトロダイレクティブミラーの背面側を該背
合せ状態のまま互いに固着せしめる工程があること。
かかる固着工程は、上記背合せ工程と同時に遂行され
る場合や、上記背合せ工程後に遂行される場合がある。
[実施例] 次に、本発明の各実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
(1)「第1実施例に係る複合型リトロダイレクティブ
ミラー及びその製造方法」の説明 第1図は、本発明に係る複合型リトロダイレクティブ
ミラーの第1実施例を示す。この複合型リトロダイレク
ティブミラー20は、一対のリトロダイレクティブミラー
(コーナーキューミラーとも言う)21,22を背合せ状態
で結合したものである。各リトロダイレクティブミラー
21(22)は、互いに垂直なる3平面鏡21a,21b,21c,(22
a,22b,22c)で構成されている。平面鏡21a,21b,21c,(2
2a,22b,22c)は、互いに垂直に張り合わせうる充分な厚
みを有するガラス板表面上に反射面21am,21bm,21cm(22
am,22bm,22cm)を形成したものであり、そのうち一つの
隅部分は一部切除されている。第2図に示す如く、各リ
トロダイレクティブミラー21,22の背面側には背合せ用
平坦面23,24が形成されている。この平坦面23(24)は
3反射面21am,21bm,21cm(22am,22bm,22cm)の頂点α
(β)を含む平面で、その中心軸線Sα(Sβ)に対し
垂直平面であり、三角形状に画成されている。一対のリ
トロダイレクティブミラー)21,22の頂点α,βを通る
中心軸線Sα,Sβは一致しており(共軸関係)、逆向き
配置関係(180゜の正反対)にある。平坦面23,24は相互
に接着剤(図示せず)を以って固着されている。
次に、上記複合型リトロダイレクティブミラー20の製
造方法について説明する。
第3図は、本発明に係る複合型リトロダイレクティブ
ミラーの製造方法の第1実施例を示す。先ず、第2図
(A)に示す如く、背合せ用平坦面23(24)を有するリ
トロダイレクティブミラー21(22)を用意する。各リト
ロダイレクティブミラー21(22)の作成方法は、例え
ば、ガラス板表面上に反射面21am,21bm,21cm(22am,22b
m,22cm)を形成した3平面鏡21a,21b,21c,(22a,22b,22
c)を互いに垂直となるよう固着せしめ通常のリトロダ
イレクティブミラーを構成し、しかる後、その頂部を頂
点α(β)が点状に露出するほどまで研磨切除して背合
せ用平坦面23,24を形成する。なお、3平面鏡21a,21b,2
1c,(22a,22b,22c)の一隅部に斜面を予め形成したもの
を互いに垂直に固着せしめると共に、それら斜面が同一
平面となるよう背合せ用平坦面23,24を形成してもよ
い。
次に、第3図(A)に示す治具40を用意し、これを調
整する。即ち、治具40は、基盤41a及び支柱41bで構成さ
れたL形状支持台41と、その支柱41bの上部に固定さ
れ、先端テーパー面42aを有するセンター軸体42と、支
柱41bに沿って上下動自在のZ軸スライダ43zと、このZ
軸スライダに対して垂直方向に移動自在のY軸スライダ
43yと、これに対して垂直方向に移動自在のX軸スライ
ダ43xと、このX軸スライダ43x上に垂設され、先端テー
パー面44aを有するセンター軸体44と、から構成されて
いる。調整操作はセンター軸体42の中心軸線とセンター
軸体44のそれとが一致するようにX軸スライダ43x,Y軸
スライダ43yを微動せしめて行なう。両先端テーパー面4
1a,44aの尖端を一致させることにより共軸関係は容易に
実現される。次に、第3図(B)に示す如く、一方のリ
トロダイレクティブミラー21をその頂点αとセンター軸
体44の尖端とを一致させ先端テーパー面44a上に載せ
る。また、他方のリトロダイレクティブミラー22を指頭
45どで支えながらその頂点βとセンター軸体42の尖端と
を一致させて保持する。かかる状態では、背合せ用平坦
面23、24が相対向しており、各リトロダイレクティブミ
ラー21、22の中心軸線Sα,Sβは共軸関係にある。な
お、この位置決め工程又はそれ以前において、背合せ用
平坦面23,24上にはバルサム,エポキシ樹脂などの接着
剤(図示せず)を塗布する。第3図(C)は背合せ工程
を示す。即ち、第3図(B)の状態においてZ軸スライ
ダ43zを上方へ徐々に繰り出し、背合せ用平坦面23、24
を相互に接着接合せしめる。かかる背合せ工程後におい
ては、リトロダイレクティブミラー22は背合せ用平坦面
23,24の接触により全体的に支持されることから、もは
や指頭45などで支持する必要はない。接着剤が充分に乾
燥するまで第3図(C)に示す状態で放置する。
このようにして、作成された複合型リトロダイレクテ
ィブミラー20においては、各リトロダイレクティブミラ
ー21,22の頂点α,βの間隔が約1mm以内に収まってお
り、中心線Sα,Sβがほぼ完全に一致している。ただ、
保持手段としての接着剤を媒介として背合せ用平坦面2
3,24が接合されることから、その接着剤の厚み分が頂点
α、β間の間隔となること、及び接着剤の残留応力や温
度変化等によって初期設定された共軸関係がズレてしま
う虞れがあること、などが問題となる。
(2)「第2実施例に係る複合型リトロダイレクティブ
ミラー及びその製造方法」の説明 第4図は、本発明に係る複合型リトロダイレクティブ
ミラーの第2実施例を示す正面図である。この複合型リ
トロダイレクティブミラー50の構成は、第1実施例の場
合と同様に、一対のリトロダイレクティブミラー21,22
が用いられるが、これらの保持手段として介在ホルダ51
を使用したことが特徴である。即ち、介在ホルダー51
は、相隣る隅部に面取り面51a,51bを有する略四角形状
に構成され、面取り面51a,51bの延長線の作る交叉角は
リトロダイレクティブミラー21,22の相隣る背面のなす
角とほぼ等しくさせてある。面取り面51a,51bには接着
剤(図示せず)が塗布されており、これを以って、一対
のリトロダイレクティブミラー21,22は介在ホルダー51
を媒介として結合保持されている。
かかる複合型リトロダイレクティブミラー50の製造方
法は、背合せ用平坦面23,24には接着剤を塗布せずに、
第1実施例の場合と同様な工程により逆向き共軸関係で
一対のリトロダイレクティブミラー21,24を直接接触に
よる背合せ状態となした後、第5図に示すように、面取
り面51a,51bに接着剤(図示せず)を塗布した介在ホル
ダー51を一対のリトロダイレクティブミラー21,22の背
面側横方向空間から相隣るその両背面に対し跨設すべく
押付けるものである。接着剤が乾燥するまで介在ホルダ
ー51を押付けることが望ましい。
作成された複合型リトロダイレクティブミラー50にお
いては、第1実施例の場合に比し、背合せ用平坦面23,2
4間には接着剤が存在しないから、頂点α、βは完全に
一致し、また介在ホルダー51を摘んで取扱うことができ
ることから、反射面の汚染などを防止できる等の利点が
ある。しかし、面取り面51a,51bと背面との間には接着
剤が媒介していることから、温度変化などの影響により
接着剤の応力が変動するので、なおも頂点α、βの不一
致又は共軸関係がズレてしまう虞れがある。
(3)「第3実施例に係る複合型リトロダイレクティブ
ミラー及びその製造方法」の説明 第6図は、本発明に係る複合型リトロダイレクティブ
ミラーの第3実施例を示す正面図である。この複合型リ
トロダイレクティブミラー60にも一対のリトロダイレク
ティブミラー21,22が使用されているが、保持手段とし
て応力緩衝用ホルダー61を用いた点に特徴がある。即
ち、この応力緩衝用ホルダー61は、各リトロダイレクテ
ィブミラー21,(22)の背面に接着剤(図示せず)に以
って中心線Sα,(Sβ)に対して垂設する起立体62
(63)と、両起立体62、63の先端部が遊嵌的に嵌合され
る遊嵌孔64a,64bを有する結合板64と、その遊嵌孔64a,6
4bの遊隙に充填された接着剤65と、から構成されてい
る。温度変化等によって背面と起立体62,64との間の接
着剤の応力変化で、起立体62,64の先端部へその応力変
化が波及するが、遊嵌孔64a,64bの遊隙に注入された接
着剤65によりこれが相殺又は吸収されるので、初期設定
の頂点一致及び共軸関係が高い精度でそのまま維持され
ることになる。
かかる複合型リトロダイレクティブミラー60の製造方
法は、第7図に示す如く、各リトロダイレクティブミラ
ー21(22)の背面に対して接着剤(図示せず)を使用し
て起立体62(63)を固着せしめる。ここで、起立体62
(63)の先端部を自由端としたまま、接着部位に強制的
な残留応力を付与しないように接着剤を乾燥させる。起
立体62(63)は中心軸線Sα(Sβ)に対してほぼ垂直
であればよい。起立体62(63)を固着したリトロダイレ
クティブミラー21(22)を第1実施例の場合と同様にし
て、背合せ用平坦面23,24に接着剤を塗布せずに、直接
接触の背合せ接合を行なう(第8図(A))。次に、第
8図(B)に示す如く、結合板64の遊嵌孔64a(64b)を
起立体62(63)の先端部に嵌合させ、しかる後、その遊
隙に対し接着剤65を注入充填せしめる。
このようにして、作成された複合型リトロダイレクテ
ィブミラー60によれば、背合せ用平坦面23,24には接着
剤が塗布されていないため、頂点α、βが完全一致する
ことはもとより、起立体62(63)とリトロダイレクティ
ブミラー21(22)の背面との間の接着剤に温度変化等に
よって局部的応力が発生し、このため起立体62(63)に
力がかかり、その各先端部が中心軸線Sα,Sβへ偏移せ
んとする傾向において、遊隙空間の弾性的な接着剤65、
65の存在により、その乾燥中は勿論のこと、乾燥後にあ
っても加わる力を吸収又は相殺してこれを緩衝するよう
に作用するので、共軸関係は殆どズレることがなく、高
精度の頂点合致及び共軸状態はそのまま維持されること
となる。
[発明の効果] 以上説明したように、本願第1発明に係る複合型リト
ロダイレクティブミラーは、リトロダイレクティブミラ
ーについてその3反斜面のほほ頂点を含む背合せ用平坦
面を形成し、その一対のリトロダイレクティブミラーを
逆向き共軸関係で各頂点をほぼ合致状態のまま該平坦面
を接合状態にて一体的に保持する手段を有する点に特徴
があるから、次の効果を奏する。
一対のリトロダイレクティブミラーの頂点はほぼ完全
に合致しており、且つ共軸関係であることから、干渉計
における光路差付与手段として使用した場合には、それ
自体に走査中の揺動があっても、夫々独立別個には揺動
せず、頂点部分を中心として相対的に揺動するので、揺
動に伴なう精度劣化を評価できることは勿論のこと、頂
点間の間隔はほぼ零であるので、これに伴なう分光特性
の劣化を完全に防止することができる。
また、一体的構造であることから、干渉計に組込む際
の作業性が向上し、光軸合せなどの調整の手間が半減す
る。
更に、本願第2発明に係る複合型リトロダイレクティ
ブミラーの製造方法は、各リトロダイレクティブミラー
の頂点を予め共軸関係となした軸体の尖端部で支持した
後、繰り出し背合せする工程に特徴を有するものである
から、次の効果を奏する。
即ち、一対のリトロダイレクティブミラーを確実に共
軸関係でその頂点を合致させた状態にすることができ、
しかもその製造がきわめて迅速且つ簡便であり、リトロ
ダイレクティブミラーの頂点間隔がほぼ零で共軸関係が
高精度の複合型リトロダイレクティブミラーを実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A),(B),(C)は、本発明に係る複合型
リトロダイレクティブミラーの第1実施例を夫々示す正
面図,左側面図,右側面図であり、第1図(D)は同実
施例を示す斜視図であり、及び第1図(E)は第1図
(D)中E−E線で切断して示すE−E線切断矢視図で
ある。 第2図(A)は、同実施例の分解正面図であり、第2図
(B),(C)は、同実施例における夫々リトロダイレ
クティブミラーの正面図,背面図である。 第3図(A),(B),(C)は、本発明に係る複合型
リトロダイレクティブミラーの製造方法の第1実施例の
要部工程を夫々示すための組立正面図である。 第4図は、本発明に係る複合型リトロダイレクティブミ
ラーの第2実施例を示す正面図である。 第5図は、本発明に係る複合型リトロダイレクティブミ
ラーの製造方法の第2実施例における要部工程を示すた
めの組立正面図である。 第6図は、本発明に係る複合型リトロダイレクティブミ
ラーの第3実施例を示す正面図である。 第7図は、同実施例の分解正面図である。 第8図(A),(B)は、本発明に係る複合型リトロダ
イレクティブミラーの製造方法の第3実施例における要
部工程を夫々示すための組立正面図である。 第9図は、従来のフーリエ分光光度計における干渉計を
示す平面図である。 第10図は、同干渉計において可動平面鏡の揺動に伴なう
干渉面の変化を説明するための平面図である。 第11図は、本発明に係る複合型リトロダイレクティブミ
ラーが使用されるフーリエ分光光度計の干渉計におい
て、分離独立した一対のリトロダイレクティブミラーを
使用した状態を示す平面図である。 第12図は、同分離独立した一対のリトロダイレクティブ
ミラーの揺動に伴なう問題点を説明するための平面図で
ある。 20,50,60……複合型リトロダイレクティブミラー、21,2
2……リトロダイレクティブミラー、21,22……リトロダ
イレクティブミラー、21a,21b,21c,22a,22b,22c……平
面鏡、21am,21bm,21cm,22am,22bm,22cm……反射面、
α,β……頂点、Sα,Sβ……中心軸線、23,24……背
合せ用平坦面、40……治具、42,43……センター軸体、4
1a,44a……先端テーパー面、51……介在ホルダー、51a,
51b……面取り面、61……応力緩衝用ホルダー、62,63…
…起立体、64……結合板、64a,64b……遊嵌孔、65……
接着剤。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに垂直なる3平面鏡で構成され、その
    3反射面のほぼ頂点を含む背合せ用平坦面を具備するリ
    トロダイレクティブミラーの一対と、該3反射面側が互
    いに逆向き配置で夫々の該頂点を通る中心軸線が共通関
    係にあり、且つ夫々の該頂点がほぼ一致したまま該背合
    せ用平坦面が互いに接合された状態にて、該一対のリト
    ロダイレクティブミラーを一体的に保持する手段と、を
    有することを特徴とする複合型リトロダイレクティブミ
    ラー。
  2. 【請求項2】互いに垂直なる3平面鏡で構成され、その
    3反射面のほぼ頂点を含む背合せ用平坦面を具備するリ
    トロダイレクティブミラーの一対を用意する工程と、次
    に、予め共軸関係で向い合う一対の軸体の尖端部に夫々
    該リトロダイレクティブミラーの頂点近傍を位置決めす
    る工程と、しかる後、該一対の軸体の少なくとも一方を
    繰り出し該背合せ用平坦面を相接合して一対の該リトロ
    ダイレクティブミラーを背合せ状態となす工程と、一対
    の該リトロダイレクティブミラーの背面側を該背合せ状
    態のまま互いに固着せしめる工程と、を有することを特
    徴とする複合型リトロダイレクティブミラーの製造方
    法。
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