JP4524431B2 - 光ファイバ光学系による干渉計、及びそのためのビーム結合ユニット及び操作器システム。 - Google Patents
光ファイバ光学系による干渉計、及びそのためのビーム結合ユニット及び操作器システム。 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ光学系による光ビームの直接の結合に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ビームを結合することは、光学システムに多くの利点を提供する。特にビームは、全体のビーム強さを増加するため、又は異なった特性の成分を有する合成ビームを構成するために結合することができる。合成ビームの1つの例は、直交する偏光を有する周波数成分を含むヘテロダインビームを利用する2周波数干渉計にある。これらのヘテロダインビームは、異なった周波数及び直交する偏光を有する2つの入力ビームから構成することができる。結合前にそれぞれの入力ビームを分離して取扱うことは、個々の偏光成分によって、成分ビームの他の特性を区別するべく操作することを可能にする。
【0003】
光学システムは、1つ又は複数の源から入力ビームを合成ビームに結合するビーム結合器に入力ビームを伝送するために光ファイバを利用することができる。光ファイバからの光の良好な結合は、光ファイバからから出射されるビームの精密な制御を必要とする。光ファイバからの光を制御するための1つの古典的なアプローチは、光ファイバが光をコリメータに向けるように、ファイバ保持器内に光ファイバを剛体的に取付けることにある。コリメータから出る光は平行であり、コリメータの固定された軸に沿って向けられる。光ファイバからのビームのこのコリメーションは、市場で供給可能な操作器によって達成される。このような操作器は、典型的に2つの方向(x及びy)における光ファイバの並進がコリメータの光軸に光ファイバを整列することを可能にし、このコリメータは分離して操作器上にあっても、又はなくてもよい。その代わりにファイバ光ファイバケーブルアセンブリは、予備整列コリメータ終端によって得ることができる。これは、光ファイバケーブルアセンブリから直接コリメーションされた出力を提供する。
【0004】
光ファイバからのコリメーションされたビームは、ビーム結合器にコリメーションされた光ビームを向けるビーム方向付け光学系に送られる。ビーム方向付け光学系のための光機械的ビーム操作器は、ビーム結合器から出るときに、ビームがコリニアであるように、ビーム結合器から出る光ビームの経路を制御する。
【0005】
図1は、光ファイバ110及び115が遠隔源(図示せず)から光ビームを供給する伝統的な光学システム100を示している。コリメータ120及び125は、それぞれの光ファイバ120及び125から出る光を平行ビーム130及び135にする。
【0006】
ビーム130は窓140を通過し、且つビーム結合器160に入る前に、ミラー150から反射する。窓140の配向は、窓140におけるビーム130の屈折を制御し、且つビーム130の伝搬方向に対して垂直な平面内におけるビーム130の並進を可能にする。ミラー150の配向は、ミラー150からの反射の後のビーム130の方向を制御する。従って窓140及びミラー150の配向の調節は、ビーム結合器160へのビーム130の経路を調節するために、4つの自由度を有する(すなわち2つの軸に沿った並進、及び2つの軸の回りの回転)。
【0007】
同様にミラー145及び155の調節は、ビーム結合器160へのビーム135の経路を制御するために、4つの自由度を提供する。
【0008】
図1においてビーム結合器160は、ビームスプリッタ立方体である。ビーム結合器160を通るビーム130の部分及びビーム結合器160において反射されるビーム135の部分は、結合して、結合ビーム170を形成する。窓140及びミラー145、150及び155の配向を制御する操作器は、ビーム130及び135の経路を調節して、結合器160が、ビームを単一のコリニア結合ビーム170に結合するようにする。
【0009】
図1のアプローチは、ミラー及び窓のような光学要素のための良好な品質の光機械的ビーム操作器の供給能力のために、通常利用される。このアプローチの欠点は、組合せのためにビーム130及び135を精密に位置決めするために必要な比較的多数の光機械的部品にある。特にシステム100は、コリメータ120及び125のための2つのファイバ/コリメータ操作器、及び窓140及びミラー145、150及び155のための4つのビーム操作器を必要とする。これらそれぞれの部品に関連して、その固有の不正確さ及び不安定さが存在する。更にそれぞれの追加的な部品は、ビーム結合ユニットの全体的な容積及びコストに加わる。
【0010】
光ファイバからのビームを取扱う代案のアプローチは、光ファイバからのビームの位置と角度を調節し且つ保持するために、単一モード光ファイバ整列器を利用する。米国特許第5,282,393号明細書は、単一モード光ファイバ整列器の例を記載している。2つ又はそれ以上の光ファイバのためのこのような整列器は、所望の経路に沿って向けられたコリメーションされたビームを発生することができる。これらのファイバ光学整列器の欠点は、これら整列器の機械的な複雑さのため、比較的大きな寸法となり、コスト高で、長期支持安定性の面で不確実である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来の技術における欠点を除去した、初めに述べたような光ファイバによる光ビームの直接の結合手段を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの様相によれば、ビーム結合ユニットは、光ファイバケーブルアセンブリのためのコリメータを精密操作器上に取付け、この操作器がコリメーションされたビームの方向を制御する。コリメータ/操作器は、光ビームの経路の制御において2つの自由度を提供し、且つビームのかじ取りを行なうミラー又は窓に対する要求を減少する。このことは、光ファイバからのビームを受信し且つ操作するときに、必要なビーム操作器の数を大幅に減少させることを可能にし、且つビーム結合ユニットの寸法を減少する。
【0013】
本発明の他の特徴によれば、光ファイバケーブルアセンブリの取付けのための操作器は、調節ねじ及び接線方向たわみ部によって取付けられた2つの板を含む。2つの板及びたわみ部は、材料の単一の片から機械加工することができる。光ファイバケーブルアセンブリのための取付け範囲の回りに対称的に配置された3つの調節ねじは、3つの点において板の分離を制御し、且つこのようにして光ファイバケーブルアセンブリが取付けられた板の配向又は平面を制御する。調節ねじは、光ファイバケーブルアセンブリのピッチング及びヨーイングを制御する際にマイクロラジアンの精度を可能にするために差動ねじであることができる。
【0014】
本発明の別の様相によれば、干渉計は、異なった周波数を有する分離した2つのビームを発生するために、2周波数のレーザ、ビームスプリッタ、及び1つ又は複数の音響光学変調器(AOM)を利用する。2周波数レーザは、ビームスプリッタが周波数成分を容易に分離することを可能にする異なった偏光を有する周波数成分を有するヘテロダインビームを提供する。この時、AOMは、分離したビームの間の周波数の分離を増加することができる。結果として生じるビームは、分離した光ファイバを介してビーム結合器ユニットに送ることができ、この結合器ユニットは、分離したビームを、干渉計光学系において利用するためのヘテロダインビームに再結合する。
【0015】
本発明の1つの特定の実施形態は、レーザ、ビームスプリッタ、1つ又は複数のAOM、及び干渉計光学系を含む干渉計である。レーザは、ヘテロダインビームを発生するために、ゼーマン分割を利用することができ、四分の一波長板のような光学要素は、ヘテロダインビームの2つの周波数成分の円偏光を直交する直線偏光に変換することができる。ビームスプリッタは、ヘテロダインビームを異なった周波数を有する分離したビームに分割するために、直線偏光における相違を利用し、且つ分離したビームの経路内におけるAOMは、分離したビームの周波数の間の相違を増加する。従って干渉計は、ゼーマン分割レーザの周波数安定度及びAOMが提供する増強された周波数分離から利得を取得する。光ファイバは、分離したビームをビーム結合ユニットに運び、レーザのような熱源は、敏感な干渉計光学系から離される。
【0016】
本発明の他の実施形態は、干渉計又はその他の何らかの光学システムにおいて利用するためのビーム結合ユニットである。ビーム結合ユニットは、ビーム結合器、光ファイバケーブルアセンブリ、及び操作器を含む。ビーム結合器は、逆に多重入力ビームを受信し且つ組合せたビームを出力するために使われる偏光ビームスプリッタ又は複屈折ビームスプリッタであることができる。結合のためにビーム結合ユニットに第1のビームを運ぶ光ファイバケーブルアセンブリは、操作器に取付けられている。操作器は、第1のファイバ光ファイバケーブルアセンブリから出る際の第1のビームの方向を制御するために調節することができ、且つ第1の操作器の調節は、ビーム結合器における第1のビームの入射角を制御する。特に操作器は、ビーム結合器に直接ビームを方向付けることができ、並進窓を介してビーム結合器に方向付けることができ、或いは固定の光学要素を介してビーム結合器に方向付けることかできる。
【0017】
本発明のこの実施形態の典型的な構成において、ビーム結合器ユニットに第2のビームを運ぶ第2のファイバ光ファイバケーブルアセンブリは、第2の操作器に取付けられている。第2の操作器は、第1のファイバ光ファイバケーブルアセンブリから出る際の第2のビームの方向を制御することによって、ビーム結合器における第2のビームの入射角を制御するための調節をすることができる。
【0018】
本発明の更に他の実施形態は、第1の板、第2の板、及び複数の点において、例えば3つの点において板の分離を制御するアクチュエータを含む操作器システムである。それぞれの操作器は、第1の板における空洞内に係止するねじ切りされた球及び第2の板における空洞内に係止する別のねじ切りされた球内にはまるねじであることができる。アクチュエータは、手動で又は自動的に動作することができる。アクチュエータの調節は、第1の板に対して相対的な第2の板の配向を制御し、且つ典型的に第2の板及び第2の板上に取付けられたファイバ光ファイバケーブルアセンブリのような要素のピッチング及びヨーイングを制御する。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の1つの様相によれば、2周波数干渉計は、ヘテロダインビームを発生するためにゼーマン分割を有するレーザを利用し、ヘテロダインビームを分離した単色ビームに分割するために偏光ビームスプリッタを利用し、且つ単色ビームの間の周波数差を増加するために1つ又は複数のAOMを利用する。従って干渉計は、急速に移動する対象物を測定するために大きな周波数差を有することができ、且つゼーマン分割が提供する周波数安定度を維持することができる。光ファイバは、ビーム結合ユニットにビームを運ぶことができ、このビーム結合ユニットは、干渉計光学系において利用するために、単色ビームを組合せビームに再結合する。ファイバ光学系の利用は、レーザ及びAOMを干渉計光学系から離すことを可能にし、これにより、レーザ及びAOMが干渉計光学系の熱環境に影響を及ぼさないようにする。分離したファイバにおいて分離したビームを送ることは、偏光成分の間の漏話を防止する。
【0020】
本発明の別の様相によれば、ビーム方向付け光機械的システムは、光ファイバから出るコリメーションされたビームの方向を調節する操作器と光ファイバのためのコリメータを結合する。ビーム結合器への入力ビームを制御するビーム方向付けシステムにおいて、それぞれのコリメータ/操作器は、ビームを、直接ビーム結合器に向け、又は窓を介してビーム結合器に向けるように配置することができる。その結果生じるシステムは、更にわずかな要素しか持たず、このシステムは、安定性を改善し、且つ複雑さとコストを減少する。ビームの方向付けは、2周波数干渉計を含むがこれに限定するわけではない種々の光学システムにおいて提供することができる。
【0021】
図2は、本発明の1つの実施形態による干渉計システム200のブロック図を示している。干渉計システム200は、レーザ210、四分の一波長板215、コーティングされた偏光ビームスプリッタ220、音響光学変調器(AOM)230及び235、光ファイバ250及び255、ビーム結合ユニット260、及び干渉計光学系290を含む。
【0022】
レーザ210及び四分の一波長板215は、直交する直線偏光を有する別個の2つの周波数成分を有するヘテロダインビームの源として作用する。レーザ210の例としての実施例は、Agilent Technology社から供給可能なモデル5517Dのような市販で供給可能なHe−Neレーザであり、これは、同じレーザ空洞内に2つの周波数成分を発生するために、ゼーマン分割を利用している。このようなゼーマン分割は、周波数f1’及びf2’及びほぼ2MHzの周波数差f2’−f1’を有する周波数成分を有するヘテロダインビームを発生することができる。2つの周波数成分は、反対の円偏光を有し、且つ四分の一波長板215は、周波数成分が直交する直線偏光を有するように、周波数成分の偏光を変更する。
【0023】
偏光ビームスプリッタ220は、2つの周波数成分を分離する。偏光ビームスプリッタ220は、市販で供給可能な高品質ビームスプリッタであることができ、このビームスプリッタは、透過ビームにおける一方の直線偏光及び反射ビームにおける直交する直線偏光に対して大きな消光比を提供する。偏光ビームスプリッタ220は、例えば一方の直線偏光を反射し且つ直交する直線偏光を反射するために薄膜コーティングを利用したコーティング偏光ビームであることができる。その代わりに偏光ビームスプリッタ220は、異なった偏光を有するビームを分離するために方解石のような複屈折材料の特性を利用する複屈折光学要素であることができる。
【0024】
コーティングした偏光ビームスプリッタを利用する場合、消光比は、最前の結果及びもっともきれいな周波数成分の分離を提供するヨーイング角に偏光ビームスプリッタ220を回転することによって改善することができる。従って入力ビームは、一般にコーティングされた偏光ビームスプリッタの入口面に対して垂直ではない。その全体について引用によりここに組込まれる“AlignmentMethod For Optimizing Extinction Ratios Of Coated Polarizing Beam Splitters”と題する米国出願番号第09/933632号なる本願と共に出願した米国特許出願は、更に2つの周波数成分の分離における特性を最大にするためにコーティングされた偏光ビームスプリッタを整列することを記載している。
【0025】
図示した実施形態において、低い方の周波数成分は、コーティングされたPBS220がAOM230に透過する偏光を有し、且つ高い方の周波数成分は、コーティングされたPBS220がAOM235に向かって反射する偏光を有する。AOM230及び235は、異なった周波数(例えば80MHz及び86MHz)において動作し、且つ2つのビームの周波数を更に分離するように2つのビームの周波数を変化する。AOM230及び235からの出力ビームは、それぞれ周波数f1=f1’+80MHz及びf2=f2’+86MHzを有し、これらは、ほぼ8MHz離れている。更に広い周波数の分離は、干渉計システム200が更に急速に移動する対象物を正確に測定することを可能にする。
【0026】
図2の実施形態は、比較可能な周波数(例えば80及び86MHz)において動作する2つのAOM230及び235を利用する。このことは、分離した2つのビームにおける光学経路及び影響を更に比較可能にするという利点を有する。追加的にどちらのAOMも、比較的わずかな量だけ周波数差を増加するために、低い周波数(例えば6MHz)において動作する必要がない。しかしながら、本発明の他の実施形態は、一方のビームの周波数をシフトし且つそれにより周波数差を増加するために、単一のAOMを利用することができる。
【0027】
レンズ240及び245は、それぞれ分離した偏光保存光ファイバ250及び255内に分離したビームを集束する。本発明の例としての実施形態において、偏光保存光ファイバ250及び255は、コーニング社又はフジクラアメリカ社から供給可能な“パンダ型”PMファイバのような市販で供給可能な光ファイバである。ある種の用途において、光ファイバ250及び255は、バルクヘッド又はその他の固定物を横断することができる。偏光保存ファイバ250及び255は、分離したビームをビーム結合ユニット260に引渡し、このビーム結合ユニットは、2つのビームをビーム結合器270に向ける。
【0028】
光ファイバ250及び255の利用は、レーザ210及びAOM230及び235を干渉計光学系290から離して取付けることを可能にする。従ってレーザ210及びAOM230及び235において発生される熱は、干渉計光学系290の熱環境を妨害しない。追加的にレーザ210及びAOM230及び235は、干渉計光学系290に対して相対的に固定された位置を持つ必要がなく、これらは、測定される対象物の近くに制限された利用可能な空間を有する用途において、重要な利点を提供することができる。
【0029】
ビーム結合ユニット260は、共線出力ビームCOutを形成するようにビーム結合器270内において組合せるために光ファイバ250及び255からの入力ビームINR及びINTを整列する。ビーム結合器270は、逆に利用されるコーティングされたPBSであることができる。他の実施形態においてビーム結合器270は、方解石のような複屈折材料からなる。“Birefringent Beam Combiners For Polarized BeamsIn Interferometers”と題する米国出願番号第09/933632号なる米国特許出願は、複屈折材料からなるビーム結合器を記載しており、且つその全体において引用によりここに組込まれる。
【0030】
結合されたビームCOutは、干渉計光学系290の入力である。干渉計光学系290において、ビームスプリッタ275は、解析システム280にビームCOutの一部を反射し、且つ解析システム280は、第1及び第2の基準ビームとしてビームスプリッタ275において反射された光の2つの周波数成分を利用する。結合されたビームCOutの残りの部分は、偏光ビームスプリッタ292に入る前に、ビームエキスパンダ(図示せず)によって寸法を拡大される。
【0031】
偏光ビームスプリッタ292は、基準反射器298の方に向けられた第3の基準ビームを形成するために1つの偏光(すなわち1つの周波数ビーム)を反射し、且つ測定される対象物に向けて測定ビームとして別の直線偏光(すなわち別の周波数)を透過する。干渉計光学系の他の変形において、偏光ビームスプリッタは、測定ビームを形成する成分を透過し、且つ基準ビームを形成する成分を反射する。
【0032】
測定される対象物の運動は、測定ビームの周波数にドップラーシフトを引起こし、これは、解析システム280によって、第3の基準ビームと対象物から反射した後の測定ビームとの周波数の間の差に等しい周波数を有するビート信号を形成するように、第3の基準ビームと測定ビームを結合することによって測定される。ドップラー周波数シフトを正確に判定するために、このビート信号の周波数は、第1及び第2の基準ビームの結合から発生された基準ビート信号の周波数と比較することができる。解析システム280は、対象物の速度及び/又はその動いた距離を判定するために、ドップラー周波数シフトを解析する。
【0033】
図3(a)は、ビーム結合ユニット260の実施形態のブロック図である。この実施形態においてビーム結合ユニット260は、基板(図示せず)、2つのコリメータ320及び325、コリメータ320及び325のための2つのマイクロラジアン操作器(図示せず)、2つの平行な窓340及び345、窓340及び345のための2つのミリラジアン操作器(図示せず)、ビーム結合器270A、及びビーム結合器操作器(図示せず)を含んでいる。
【0034】
光ファイバ250及び255は、それぞれのコリメータ320及び325に結合された単一モード偏光維持ファイバである。光ファイバ250又は255とコリメータ320又は325との結合は、ここではファイバ光ファイバケーブルアセンブリ(FOCA)と称する。それぞれのコリメータ320及び325から出る光ビーム330及び335は、コリメーションされており、且つ直線偏光を有する。
【0035】
初期調節プロセスの間に、コリメータ320及び325は、コリメータ320及び325から出る2つのビームの直線偏光が互いに直交する所望の方向を有するまで、回転させられる。直線偏光が所望の方向を有するとき、コリメータ320及び325は、それぞれのマイクロラジアン操作器において固定される。
【0036】
図示した実施形態においてすべての操作器は、固定された硬い基板に取付けることができる。1つの基板は、1つ、2つ又はそれ以上の結合されるビームを必要とするシステムのために、一方の側又は反対側に複数のビーム結合ユニットを収容することができる。従ってビーム結合ユニットは、多重ビーム構造のために積み重ねることができる。
【0037】
マイクロラジアン操作器は、適当な入射角でビーム結合器270にビームを向けるために、コリメータ320及び325から出たビームの方向を制御する。それぞれのマイクロラジアン操作器は、ピッチング、ヨーイング及びピストンの調節を行なうことができるが、典型的にはコリメータ320及び325のピッチング及びヨーイングの調節だけが利用される。追加的にそれぞれのマイクロラジアン操作器は、窓340及び345の必要を回避するために、ビームの調節可能な並進を提供することができる。
【0038】
コリメータ320及び325は、それぞれのマイクロラジアン操作器に剛体的に取付けられているが、一方光ファイバ250及び255は、それぞれのコリメータ320及び325の後に追従する。光ファイバ250及び255は、歪みを軽減するために適当な緩みを持って取付けることができる。従って操作器がピッチング又はヨーイングしたとき、FOCA全体がピッチング又はヨーイングし、且つ従ってFOCAから出るビームの方向が変化する。
【0039】
ビーム結合ユニット260は窓340及び345を利用し、これらの窓は、それぞれのビーム330及び335を並進するために、平行な側面を有する光学品質のガラスである。(このような窓は、コリメータ320及び325のための操作器が目標点に対してビーム330及び335を並進することができる場合、本発明の実施形態において不要である。)それぞれの窓340及び345は、相応するコリメータ320又は325とビーム結合器270との間にあり、且つミリラジアン操作器に取付けられている。窓340は、窓340におけるビーム330の入射角に依存する量だけ、水平且つ/又は垂直にビーム330を並進する。同様に窓345は、窓345におけるビーム335の入射角に依存する量だけ、水平且つ/又は垂直にビーム335を並進する。ミリラジアン操作器は、窓340及び345の配向を制御し、且つそれによりビーム結合器270Aに対して相対的なビーム330及び335の並進を制御する。
【0040】
コリメータ320又は325のための操作器及び窓340又は345のための操作器の組合せは、ビーム330又は335の経路の調節に対して4つの自由度を提供する。コリメータ320及び325のための操作器は、マイクロラジアンの分解能を提供するが、一方窓340及び345のための操作器は、それより粗い(例えばミリラジアン)の分解能を利用することができる。このことは、コリメータ320及び325のための操作器がビームの方向を制御し、且つ角度における不正確が、ビーム結合器から離れるとともにますますビームを分離する結果になることがあるためである。これに対して並進における不正確は、ビームがビームの中心の間において固定のオフセットを有するようになるにすぎない。図1に示したような従来のビーム結合ユニットにおいて、ビームの角度に影響を及ぼすすべての操作器は、細かい分解能を必要とする。
【0041】
一般に一方のビーム330又は335を並進するために、1つの窓340又は345及びそれに関連する操作器だけが必要である。例えば一方のFOCAのためのマイクロラジアン操作器は、ビーム330又は335を直接ビームスプリッタ270Aに向け、且つ他方のビーム335又は330のためのミラーは、ビーム結合器270からの出力ビームが合成ビームCOutのコリニアな部分であるように、ビームを並進する。しかしながら2つの窓及び操作器によって、両方のビームをビーム結合器270の所望の入射点に並進することができる。
【0042】
一般にビーム結合器270は、逆に利用されるビームスプリッタであり、且つ干渉計200の要求に従って選ばれるタイプのものである。図3(a)の実施形態においてビーム結合器270Aは最適な特性のためにビーム結合器270Aのヨーイング角度を調節することができる。図3(b)は、ビーム結合器270Bが複屈折プリズムである本発明の実施形態を示している。特にビーム結合器270Bは、ロションプリズムであるが、ウラストン、コットン、又はグラン−トンプスンプリズムのような種々の複屈折プリズムを利用することもできる。このような偏光感応光学要素の利用は、このような要素が合成ビームCOutから不所望な偏光を消去し又は分離するので、結合されたビームCOutの偏光/周波数純度の浄化を援助する。
【0043】
図3(b)に示すビーム結合ユニット260の実施形態は、1つの入力ビーム330だけのための並進能力の利用も示している。この構成のために、整列プロセスは、マイクロラジアン操作器により入力ビーム330及び335の方向を調節し、且つビーム結合器270Bからのビームを出力する場合にビーム330及び335が重なり合うように、ビーム330を並進する。従って出力ビームは、ビーム335に依存する位置を有し、且つ入力ビーム335は、目標に対して並進することができない。しかしながら、光学窓350の調節は、目標位置に対して出力ビームを並進することができる。
【0044】
図3(a)及び図3(b)のビーム結合ユニット260は、ほとんど直接コリメータ320及び325からそれぞれのビーム結合器270A及び270Bにビーム330及び335を方向付ける。従ってビーム結合ユニット260の寸法は、FOCAとビーム結合器との間の必要な距離及び角度に依存している。図3(a)及び図3(b)に示されたビーム結合ユニットの更にコンパクトなバージョン変形は、固定のミラーを含むことができる(例えば自己調節部を持たない取付け部における)。
【0045】
図4(a)、図4(b)及び図4(c)は、ファイバ光ファイバケーブルアセンブリの取付けに適したマイクロラジアン操作器400の実施形態のそれぞれ側面図、正面図及び底面図である。操作器400は、底板410、固定板420、及びピッチング/ヨーイング板430を含む。図4(c)に示すように、底板410は3つの足412を有し、これらの足は、操作器400を光学システムに取付けたときに底板に接触する。ねじ444及び445は、底板410に固定の板420を取付ける。
【0046】
3つの接線方向たわみ部425及び3つの差動ねじ441、442及び443は、固定の板420にピッチング/ヨーイング板430を取付ける。接線方向たわみ部425、ピッチング/ヨーイング板430及び固定板410は、すべて材料の同じ片から機械加工することができるので、接線方向たわみ部425、ピッチング/ヨーイング板430及び固定板410は、同じ連続的な構造の異なった位置であることができる。たわみ部425は、基本的にS形になっており、且つピッチング/ヨーイング板430と固定の板420との間の分離を変更する運動を可能にするように固定するために十分に薄い。しかし、たわみ部425は、板420及び430に対して垂直な軸の回りにおけるピッチング/ヨーイング板430の回転を防止するために、固定の板420に整列してピッチング/ヨーイング板430を維持する。
【0047】
図4(b)は、ファイバ光ファイバケーブルアセンブリ(図示せず)のためのピッチング/ヨーイング板430における取付け範囲432を示している。ピッチング/ヨーイング板430に形成された開口434は、光ケーブルを収容しており、且つ所定の位置にFOCAをクランプするために変形することができる。その代わりに又は追加的に、コリメータのための取付け構造は、コリメーションされたビームの方向がピッチング/ヨーイング板430の配向に依存するように、ピッチング/ヨーイング板430にFOCAを保持することができる。
【0048】
差動ねじ441、442、443の調節は、ピッチング/ヨーイング板430の配向を制御し、且つ従ってFOCAから出るコリメーションされたビームの方向を制御する。特に差動ねじ442の調節は、コリメーションされたビームのピッチング角を変化することができ、且つ差動ねじ441と443の反対の調節は、コリメーションされたビームのヨーイング角を変化する。
【0049】
それぞれの差動ねじ441、442または443は、1対のねじ切りされた球451と461、452と462又は453と463に向且つてばね負荷をかけられており、且つこの中にねじ込まれている。ねじ切りされた球451、452及び453は、固定の板420におけるそれぞれの円錐部内にあり、且つねじ切りされた球461、462及び463は、ピッチング/ヨーイング板430のそれぞれの円錐部内にある。(図4(a)に示すように、用語、球は、ここにおいて装置の表面の一部が球であることを表すために利用されており、完全な球を表すためではない。)球451、452及び453は、球461、462及び463のねじピッチとはわずかに異なったねじピッチを有し、且つそれぞれの差動ねじ441、442及び443は、球451、452及び453のねじピッチに合ったねじピッチを有する一方の端部、及び球461、462及び463のねじピッチに合ったねじピッチを有する反対の端部を有する。従ってねじ441、442及び443を回し、且つ関連するねじ切りされた球が定置のままである場合、板420と430との間の分離は、ねじピッチにおける差に依存する量だけ変化する。
【0050】
それぞれの差動ねじ451、452又は453は、微調節モード及び粗調節モードを有する。微調節モードにおいて、ねじ切りされた球451、452、453、461、462及び463は、定置のままなので、回転は、ピッチング/ヨーイング板430を前記のように、ねじピッチにおける差に依存する量だけ動かす。差動ねじ441、442又は443におけるピン及び球461、462又は463における中子(tang)は、粗調節モードを提供する。ピンが対応する中子に接触するように回されると、一方のねじ切りされた球461、462又は463は、ねじ441、442又は443と一緒に回転するので、ピッチング/ヨーイング板430の運動は、他方のねじ切りされた球451、452又は453のねじピッチに依存する。本発明の例としての実施形態において、粗調節モードは、ほぼ+/−5度の比較的大きな角度調節範囲を可能にし、且つ微調節モードは、操作器400にほぼ1マイクロラジアンの分解能を可能にする。
【0051】
差動ねじ441、442及び443は、手動で又はアクチュエータによって駆動することができる。アクチュエータは、操作器400の遠隔調節を可能にする。特に電力を遮断したときに固定の配向を維持するピコモータは、調節のために差動ねじ441、442及び443を回転することができ、且つ調節が完了した後に、動作中のシステムの加熱を避けるために遮断することができる。
【0052】
温度の変化する環境において、操作器400のすべての部品は、注意深く選択し、且つ適当に準備するようにする。特に構造はモノリシックであるようにし、ここにおいて板410、420及び430は、材料の1つの片から機械加工される。追加的に操作器400は、ほとんど排他的に小さな線熱膨張係数を有する材料(例えばアンバ)を利用する。このことは、温度変化の場合に、操作器400内における差動運動を最小にすることを助ける。結合部は、適当なトルクを加えられる締付け器によって引起こされる材料の変形を吸収するようにする。底板410は、熱膨張の異なった率を吸収することができる3つの足412を有する。このことは、すべての結合部におけるクリーンさとともに、粘着/滑り運動に関連するヒステリシスの問題を最小にする。
【0053】
操作器400は、取付け範囲432の回りの120°の間隔を置いて且つ取り付けられたFOCAの光軸の回りにおいて対称に差動ねじ441、442及び443を配置することによって軸線対称の利点も有する。板420及び430は、この対称性を分担するので、温度変化は、軸線方向膨張を引起こし、この膨張は、取付けられたFOCAから出る光ビームの方向を変化しない。
【0054】
図4(d)は、本発明の他の実施形態による操作器400Dの側面図を示している。操作器400Dは、基板に取付けられる底板(例えば基板410)として且つ固定の板(例えば固定の板420)として使われる単一の構造415を有する。追加的に操作器400Dは、所定の位置にコリメータを保持する取付け部470を有する。
【0055】
前記のビーム結合ユニットの例としての実施形態は、マイクロラジアンの角度及びミリメータのビーム重なりにビームを結合することができるが、一方本発明のそれほど洗練されていない変形を形成してもよい。ある種の用途において、必要なビーム重なりは、調節不可能な機械的レジストレーション、例えば運動学的な取付け部、精密製造技術、又は標準製造技術を利用してさえ達成することができる。この一層簡単な場合において、1つのコリメータは、剛体的に取付けられるので、適当なデータの整列が提供される。第2のコリメータは、適当なビームの重なりが達成されるように、マイクロラジアン操作器に取付けられる。コリニア性は、この第2のコリメータを保持するマイクロラジアン操作器を調節することによって達成される。もっとも簡単な実施形態は、必要なビームの重なり及びコリニア性が達成されるように、コリメータを剛体的に取付けることにある。このようなアプローチにおいて、並進又は回転調節は利用されない。整列は、製造の精度によって提供され、且つ制限される。
【0056】
一般的な実施形態において、ビーム結合ユニットは、データに、例えば特定された公差内に一方のビームを第1に整列することにより整列され、第1のビームは、基板に対して相対的な特定された方向及び位置を有するように整列される。それから第2のビームは、第1のビームに対してコリニアであるように整列される。コリメータを保持するマイクロラジアン操作器の角度調節は、入射角を制御するので、出力ビームは高度に平行である。ミリラジアン操作器における窓の回転は、ビームの重なりを最大にするように一方又は両方のビームを並進する。
【0057】
典型的に外部検出器は、ビームの整列を測定する。電荷結合素子(CCD)アレイに結合されたマイクロレンズアレイのような位置に感応する装置(PSD)は、2つのビームの方向と重なりを判定することができる。このビームの重なりは、整列望遠鏡及びCCDカメラを利用して評価してもよい。
【0058】
結合されたビームのコリニア性及び安定性は、ビーム重心測定能力を有する精密オートコリメータを利用して評価することができる。この評価の際、結合されたビームは、オートコリメータの接眼鏡において集束されるCCDカメラを装備したオートコリメータ内に向けられる。ブロックされた一方のビームによって、オートコリメータ、フレームつかみ器及び解析ソフトウエアは、ブロックされない(第1の)ビームの重心又はプロファイルを判定する。ブロックされた第1のビームによって、同じ手続きは、第2のビームの重心又はプロファイルを判定する。オートコリメータは、ビームの間の角度を(すなわちビームのコリニア性を)測定する。オートコリメータは、ビーム経路内における精密光学くさびを利用して且つ利用せずに、同じビームを観察することによって校正することができる。2つの測定における相違、及び精密光学くさびの既知の角度は、角度変化の効果を表示する。
【0059】
結合されたビームのコリニア性及び安定度を評価するための別の方法は、安定な基板に取付けられた一連の位置感応装置(PSD)を含む。
【0060】
利用のためにビーム結合ユニットは、寸法的に安定なフレーム又は台に取付けられる。ビーム結合ユニットをあらかじめ整列すべきとき、ユニットと台の間のインターフェースは微妙である。特に台は、ユニットを予備整列するために利用される表面を模倣しなければならない。さもなければ2つのビームの微妙な整列が影響を受けることがある。インターフェースの一貫性を確実にする1つの方法は、ユニットと台との間に動的な結合部を利用することにある。
【0061】
ビームの整列は、ビーム結合ユニットに対して内部の検出器を利用して測定することもできる。外部の検出器の利用によるように、組込み検出器は、マイクロラジアン操作器の調節の間に整列情報をオペレータに提供する。検出器は、能動整列システムにおいて動作するように構成してもよく、ここにおいて検出器は、誤差信号を発生し、且つ適当に操作器を動かすようにアクチュエータに命令する(すなわち閉ループ制御を行う)。
【0062】
図5は、ビーム結合ユニット260を示し、このビーム結合ユニットは、前に図3(a)に関して説明した構造を含み、且つ追加的に能動整列システム500を含む。この例においてビーム330はs偏光を有し、且つビーム335はp偏光を有する。結合されたビームCOutがビーム結合器270から出た後に、ビームスプリッタ510及び560は、ビームの経路に沿って異なった点において結合されたビームCOutをサンプルする。それぞれビームスプリッタ510及び560からのビームのサンプルは、偏光ビームスプリッタ520及び570に至る。偏光ビームスプリッタ520は、s及びp偏光を分割し、且つレンズ535及び545を通してs及びp偏光をそれぞれ検出器530及び540に送る。偏光ビームスプリッタ570は、s及びp偏光を分割し、且つレンズ585及び595を通して偏光s及びpをそれぞれ検出器580及び590に送る。
【0063】
検出器530及び580の出力は、s偏光ビームの方向と位置を表わしており、且つ検出器540及び590の出力は、p偏光ビームの方向と位置を表わしている。一方のセットの検出器(例えば530及び580)からの出力を他方のセットの検出器(例えば540及び590)からの出力から引き算することによって、s及びp偏光成分の経路の間の差を表示するために、誤差信号を発生することができる。成分ビームの間の角度を検出する際の誤差信号の分解能は、検出器の間の距離が増加すると、増大する。誤差信号は、アクチュエータに帰還され、これらのアクチュエータは、検出された経路差を除去するために、1つ又は複数のコリメータのためのマイクロラジアン操作器を操作する。
【0064】
特定の実施形態を用いて本発明を説明したが、この説明は、本発明の単なる例示であり、本発明を限定するものではない。例えば操作器は、ビーム結合器の関連において説明したが、操作器は、更に一般的にあらゆるシステムにおいて、特に精密なピッチング及びヨーイング制御を必要とするものに利用することができる。同様にビーム結合器は、2周波数干渉計に関連して説明したが、ここに開示されたビーム結合器の実施形態は、2つ又はそれ以上のビームを結合しようとするあらゆるシステムにおいて適用できる。開示された実施形態の特徴のその他の種々の適応及び組合せは、特許請求の範囲によって定義されたような本発明の権利範囲内にある。
【0065】
上述の実施形態に即して本発明の好適実施形態を説明すると、本発明は、ヘテロダインビームを発生するレーザ(210)を含み、異なった周波数を有する第1のビームと第2のビームに前記ヘテロダインビームを分割するように配置されたビームスプリッタ(220)を含み、前記第1のビームの経路内における第1のAOM(230)を含み、前記第1のAOMが、前記第1及び第2のビームの周波数間の差を増加させるように動作し、且つ前記第1及び第2のビームから測定及び基準ビームを発生する干渉計光学系(280)を含むことを特徴とする、干渉計を提供する。
【0066】
好ましくは、本発明の干渉計は、更に、前記第2のビームの経路内に第2のAOM(235)を含み、該第2のAOMが、前記第2のビームの周波数を変化させる。
【0067】
好ましくは、前記レーザが、前記ヘテロダインビーム内に第1の周波数を有する第1の成分及び第2の周波数を有する第2の成分を供給するため、ゼーマン分割を利用する計。
【0068】
好ましくは、更に前記ヘテロダインビームの経路内に光学要素(215)を含み、その際、前記光学要素から出るヘテロダインビームにおいて、前記第1の成分が第1の直線偏光を有し、且つ前記第2の成分が、前記第1の直線偏光に直交する第2の直線偏光を有する。
【0069】
好ましくは、前記ビームスプリッタが、偏光ビームスプリッタであり、この偏光ビームスプリッタが、前記第1及び第2の成分を分離するために、前記第1及び第2の成分の前記第1及び第2の直線偏光を利用し、且つ前記ヘテロダインビームを前記第1及び第2のビームに分割する。
【0070】
好ましくは、更に前記第1及び第2のビームを受信するように且つ前記干渉計光学系に再結合されたヘテロダインビームを供給するように配置されたビーム結合ユニット(260)を含む。
【0071】
好ましくは、前記ビーム結合ユニットが、ビーム結合器(270)を含み、前記第1のビームを前記ビーム結合ユニットに運ぶ第1の光ファイバケーブルアセンブリ(320)を含み、且つ該第1の光ファイバケーブルアセンブリが取付けられた第1の操作器(400)を含み、該第1の操作器が、前記第1の光ファイバケーブルアセンブリから出る前記第1のビームの方向を制御するために調節可能であり、その際、前記第1の操作器の調節が、前記ビーム結合器における前記第1のビームの入射角を制御する。
【0072】
好ましくは、前記ビーム結合ユニットが、更に、前記第2のビームを前記ビーム結合ユニットに運ぶ第2の光ファイバケーブルアセンブリ(325)を含み、且つ前記第2の光ファイバケーブルアセンブリが取付けられた第2の操作器(400)を含み、前記第2の操作器が、前記第2の光ファイバケーブルアセンブリから出る際の前記第2のビームの方向を制御するために調節可能であり、その際、前記第2の操作器の調節が、前記ビーム結合器における前記第2のビームの入射角を制御する。
【0073】
好ましくは、前記第1の操作器が、更に前記ビーム結合器における前記第1のビームの入射位置を制御するために、出る際の前記第1のビームを並進するように調節可能である。
【0074】
更に、本発明は、ビーム結合器(270)を含み、第1のビームを前記ビーム結合ユニットに運ぶ第1の光ファイバケーブルアセンブリ(320)を含み、且つ前記第1のファイバ光ファイバケーブルアセンブリから出る前記第1のビームが、前記ビーム結合器における前記第1のビームの入射角を直接制御する方向を有するように、前記第1のファイバ光ファイバケーブルアセンブリを保持する第1の取付け構造(400)を含むことを特徴とする、ビーム結合ユニットを提供する。
【0075】
好ましくは、前記第1の取付け構造が、前記第1のファイバ光ファイバケーブルアセンブリから出る前記第1のビームの方向を制御するために調節可能であり、その際、前記第1の操作器の調節が、前記ビーム結合器における前記第1のビームの入射角を制御する。
【0076】
好ましくは、前記第1の取付け構造が、前記ビーム結合器における前記第1のビームの入射位置を制御するために、出る際の前記第1のビームを並進するように調節可能である。
【0077】
好ましくは、前記第1の取付け構造が、前記第1のビームのために、前記入射角を制御する固定された方向を提供し、前記固定された方向が、ビーム結合ユニットの製造の間にセットされる。
【0078】
好ましくは、ビーム結合ユニットが、更に第2のビームを前記ビーム結合ユニットに運ぶ第2の光ファイバケーブルアセンブリ(325)を含み、且つ前記第2の光ファイバケーブルアセンブリから出る際の前記第2のビームが、前記ビーム結合器における前記第2のビームの入射角を直接制御する方向を有するように、前記第2の光ファイバケーブルアセンブリを保持する第2の取付け構造(400)を含む。
【0079】
好ましくは、前記第1及び第2の取付け構造のそれぞれが、前記光ファイバケーブルアセンブリからのビーム方向を制御するために調節可能な操作器を含む。
【0080】
好ましくは、更に前記第1のビームを遮断するように配置された窓(340)を有し、その際、窓の調節が、前記ビーム結合器における前記第1のビームの入射位置を制御するために、前記第1のビームを並進することを特徴とする、請求項10ないし15の1つに記載のビーム結合ユニット。
【0081】
更に、本発明は、第1の板(415,420)を含み、ねじ切りされた装置(451,452,453)の第1のセットを含み、それぞれが、前記第1の板における空洞に属する球面を有し、操作される要素のための取付け範囲(432)を有する第2の板(430)を含み、ねじ切りされた装置(461,462,463)の第2のセットを含み、それぞれが、前記第2の板における空洞に属する球面を有し、且つ前記第1の板に前記第2の板を取付けるねじ(441,442,443)のセットを含み、それぞれのねじが、前記第1のセットにおける前記ねじ切りされた装置の1つにはまる第1のねじ切りされた部分、及び前記第2のセットにおける前記ねじ切りされた装置の1つにはまる第2のねじ切りされた部分を有することを特徴とする、操作器システムを提供する。
【0082】
好ましくは、前記第1の板が固定されており、且つ前記ねじの調節が、前記第2の板及び前記第2の板に取付けられた要素の配向を制御する。
【0083】
好ましくは、ねじの前記セットが、3つのねじからなり、これらのねじが、前記第2の板のピッチング及びヨーイングを制御するような位置にある。
【0084】
好ましくは、更に前記第2の板の前記取付け範囲に取付けられた光ファイバケーブルアセンブリ(250,320)を含む。
【0085】
好ましくは、光ファイバアセンブリが、コリメータ(320)及び前記コリメータに取付けられた光ファイバ(250)を含む。
【0086】
更に、本発明は、第1の板(415,420)を含み、第2の板(430)を含み、前記第2の板に対する前記第1の板の回転を防止するために前記第1及び第2の板を取付けるたわみ部(425)を含み、前記たわみ部が、前記第1及び第2の板の間の分離の変化を可能にするようにたわみ、且つ前記第1の板に前記第2の板を取付けるアクチュエータ(441,442,443)を含み、前記アクチュエータが、前記第1の板に対して相対的な前記第2の板のピッチング及びヨーイングを制御するように調節可能であることを特徴とする、操作器システムを提供する。
【0087】
好ましくは、更に前記第2の板における取付け範囲に取付けられた光ファイバケーブルアセンブリ(250,320)を含む。
【0088】
好ましくは、前記アクチュエータが、信号に応答して前記第1及び第2の板の間の分離を変更するように動作可能な自動化された装置を含む。
【0089】
好ましくは、前記アクチュエータが、前記第1及び第2の板の間の多重点における分離を独立に変更するように動作可能なねじを含む。
【0090】
好ましくは、前記ねじが、前記第1及び第2の板に接触するねじ切りされた球(451,452,453,461,462,463)にはまるように構成される。
【0091】
好ましくは、前記ねじが、前記第1の板に接触するねじ切りされた球(451,452,453)にはまる第1のねじピッチ及び前記第2の板に接触するねじ切りされた球(461,462,463)にはまる第2のねじピッチを有する差動ねじである。
【0092】
好ましくは、ねじが手動で操作可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ファイバからビーム結合器へビームを向ける従来の光学システムを示す図である。
【図2】異なった周波数及び直交する偏光を有するビームをビーム結合器に伝送するために光ファイバを利用する本発明の実施形態による2周波数干渉計を示すブロック図である。
【図3】(a)、(b)は、それぞれ本発明の他の実施形態によるビーム結合ユニットを示すブロック図である。
【図4】ファイバ光ファイバケーブルアセンブリのマイクロラジアン制御を提供する本発明の実施形態による操作器を示す図であり、(a)は側面図、(b)は正面図、及び(c)は平面図であり、また、(d)は、本発明による他の実施形態による操作器の側面図である。
【図5】本発明の実施形態による能動調節ユニットを含むビーム結合ユニットを示すブロック図である。
【符号の説明】
210 レーザ
215 光学要素
220 ビームスプリッタ
230 AOM
235 AOM
250 光ファイバ
260 ビーム結合ユニット
270 ビーム結合器
280 干渉計光学系
320 第1の光ファイバケーブルアセンブリ
325 第2の光ファイバケーブルアセンブリ
340 窓
400 操作器
415、420 第1の板
425 たわみ部
430 第2の板
432 取付け範囲
441、442、443 ねじ
451、452、453、461、462、463 ねじ切りされた装置
Claims (2)
- ヘテロダインビームを発生するレーザと、前記ヘテロダインビームを異なった周波数を有する第1のビームと第2のビームとに分割するように配置されたビームスプリッタと、前記第1のビームの経路内に位置し、前記第1及び第2のビームの周波数間の差を増加させるように動作する音響光学変調器と、前記第1及び第2のビームを受光して再結合されたヘテロダインビームを生ぜしめるビーム結合ユニットと、前記再結合されたヘテロダインビームから測定及び基準ビームを発生する干渉光学系とを含む干渉計において、
前記ビーム結合ユニットは、ビーム結合器と、前記第1のビームを前記ビーム結合器に提供する光ファイバーケーブルアセンブリと、該光ファイバケーブルアセンブリが取り付けられた操作器とを含み、該操作器は、前記光ファイバーケーブルアセンブリから出射される前記第1のビームの方向を、前記操作器をマイクロラジアンオーダーの分解能による微調節モード又は粗調節モードで選択的に動作させて前記光ファイバケーブルアセンブリの角度を調節することにより制御し、前記ビーム結合器における前記第1のビームの入射角を制御できるようにしたことを特徴とする干渉計。 - 前記操作器は、さらに、前記ビーム結合器における前記第1のビームの入射位置を制御するために、前記第1のビームを並進するように調節可能であることを特徴とする請求項1に記載の干渉計。
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