JP2585161B2 - 自動車用消音器のグラスウール挿入方法及び装置 - Google Patents
自動車用消音器のグラスウール挿入方法及び装置Info
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Description
ンナーチャンバーとの間に吸音材としてのグラスウール
を充填して構成した自動車用消音器のグラスウールの挿
入方法及び装置に関するものである。
ャンバーを気密性を有するアウターチャンバーの中に挿
入すると共に、これ等のチャンバーの間に形成された空
間に吸音材を充填して構成した自動車用消音器が利用さ
れている(実開昭62-76221号公報, 同62-21420号公報
等)。前記自動車用消音器は、吸音材として耐熱性を有
する繊維を用い、この繊維をアウターチャンバーとイン
ナーチャンバーの間に適度に圧縮して充填することで吸
音効果を発揮させている。
ャンバーとインナーチャンバーの間に挿入する方法につ
いて図9により説明する。図に於いて、グラスウール51
は予めインナーチャンバー52の外周に巻き付けられてい
る。グラスウール51は弾力性に富んだ繊維であり、自由
状態では比較的大きい厚さを有している。このため、イ
ンナーチャンバー52の外周に巻き付けられたグラスウー
ル51の外形はアウターチャンバー53の内形よりも大きい
寸法を有している。
ンバー52の一端は挿入治具54に保持されている。またア
ウターチャンバー53の一端は保持部材55によって保持さ
れ、且つ他端にはガイド治具56が配置されている。この
ガイド治具56の内周には、アウターチャンバー53の内形
と略等しい形状と寸法を持ったガイド面56aが形成され
ている。そしてアウターチャンバー53の端部にインナー
チャンバー52の端部を対向させて配置し、インナーチャ
ンバー52を挿入治具54によって矢印方向に移動させる
と、グラスウール51はガイド治具56によってアウターチ
ャンバー53の内形と略同一の形状に圧縮されてアウター
チャンバー53の内部に挿入される。
は、グラスウール51の外表面がアウターチャンバー53の
内表面と接触した状態で挿入される。このため、インナ
ーチャンバー52の挿入深さの増加に伴ってグラスウール
51とアウターチャンバー53との接触面積が増大して摩擦
抵抗が増大する。この結果、図10(a)に示すようにグ
ラスウール51のインナーチャンバー52に対する位置ズレ
が生じると共に、同図(b)に示すグラスウール51の座
屈、或いは同図(c)に示す挿入治具54からのはみ出し
が発生し、円滑な挿入が出来ない場合が生じる虞があ
る。
つ確実にアウターチャンバーに挿入するための方法と装
置を提供することにある。
に本発明に係る自動車用消音器のグラスウール挿入方法
は、アウターチャンバーとインナーチャンバーとの間に
グラスウールを充填して構成した自動車用消音器に於け
る前記グラスウールの挿入方法であって、インナーチャ
ンバーの外周にグラスウールを巻き付け、挿入に先立っ
て、前記グラスウールの外寸法をアウターチャンバーの
内径寸法よりも小さい寸法に変形させ、前記グラスウー
ルが変形状態を維持している間にインナーチャンバー及
びグラスウールをアウターチャンバーに挿入することを
特徴とするものである。
ウターチャンバーの一端を保持する保持手段と、外周に
グラスウールを巻き付けたインナーチャンバーを軸方向
に移動させて前記アウターチャンバーの内部に挿入する
挿入手段と、前記保持手段によって保持されたアウター
チャンバーの自由端側に配置され前記インナーチャンバ
ーの外周に巻き付けたグラスウールをアウターチャンバ
ーの内径寸法よりも小さい寸法に圧縮する圧縮手段とを
有して構成されるものである。
のグラスウール挿入方法は、グラスウールを圧縮変形さ
せたとき、変形したグラスウールが元の状態に復元する
までに一定の時間を必要とするという特性を利用したも
のである。
ーチャンバーの外周に巻き付けたグラスウールをアウタ
ーチャンバーに挿入するに先立って、グラスウールの外
寸法をアウターチャンバーの内径寸法よりも小さい寸法
に圧縮させると、該グラスウールは一定時間被圧縮状態
を維持する。このため、前記状態を維持している間にグ
ラスウール及びインナーチャンバーをアウターチャンバ
ーに挿入することで円滑に且つ確実に挿入することが出
来る。
手段によって一端を保持されたアウターチャンバーの他
方端側にインナーチャンバーの外周に巻き付けたグラス
ウールをアウターチャンバーの内径寸法よりも小さい寸
法に圧縮する圧縮手段を配置したので、挿入手段によっ
てインナーチャンバーを移動させてアウターチャンバー
の内部に挿入すると、インナーチャンバーの移動に伴い
インナーチャンバーの外周に巻き付けたグラスウールは
圧縮手段によってアウターチャンバーの内寸法よりも小
さい寸法に圧縮され、この被圧縮状態を維持した状態で
アウターチャンバーに挿入される。このため、グラスウ
ールをアウターチャンバーに挿入している間、グラスウ
ールの外表面はアウターチャンバーの内表面と接触する
ことがない。従って、グラスウールに摩擦抵抗が発生す
ることなく、円滑な挿入作業を行うことが出来る。
先立って、消音器の概略構造を図2により説明する。図
に於いて、消音器Aは気密性を有するアウターチャンバ
ー1と、アウターチャンバー1の内部に配置された多数
の孔2aを有するインナーチャンバー2と、アウターチ
ャンバー1及びインナーチャンバー2の間に形成された
室4に充填されたグラスウール3と、室4の前端を封鎖
する前チャンバー5と、室4の後端を封鎖する後チャン
バー6とによって構成されている。
4に充填したとき、消音器Aに予め設定された消音効果
を発揮し得る密度となる厚さを持ってインナーチャンバ
ー2の外周に巻付けられている。従って、グラスウール
3をインナーチャンバー2の外周に巻き付けたとき、該
グラスウール3の外径はアウターチャンバー1の内径よ
りも大きい値となる。
スは前チャンバー5側に形成された供給口5aから消音
器Aに流入し、インナーチャンバー2の孔2aから室4
を通って膨張してグラスウール3によって吸音されると
共に、後チャンバー6の排気口6aから排気されて他の
系に供給される。
る方法の原理について図1により説明する。本発明に係
るグラスウール挿入方法は、グラスウールに圧縮力を作
用させ、その後圧縮力を解除したとき、グラスウールが
元の状態に復元するまでに一定時間が必要となるという
性質を利用したものである。
周に所定厚さのグラスウール3を巻き付けた状態を示し
ている。このとき、グラスウール3は巻付力によって多
少厚さが減少するものの外径はアウターチャンバー1の
内径よりも大きい。
該圧縮治具7の内部にはアウターチャンバー1の内径よ
りも小さい内径を持った圧縮面7aが形成されている。
そして圧縮治具7の内部にグラスウール3を巻き付けた
インナーチャンバー2を収容し、同図(c)に示すよう
に矢印方向の圧縮力を作用させて圧縮することで、同図
(d)に示すようにグラスウール3の外径を縮小するこ
とが可能である。
小させたとき、該グラスウール3が元の外径に復元する
までに一定の時間が必要である。従って、グラスウール
3の外径が復元する以前に同図(e)に示すようにグラ
スウール3を巻き付けたインナーチャンバー2をアウタ
ーチャンバー1に挿入することで、グラスウール3の外
表面がアウターチャンバー1の内表面と接触することな
く、容易に且つ確実にグラスウール3及びインナーチャ
ンバー2を挿入することが可能である。
バー2をアウターチャンバー1に挿入する装置について
図3〜図7により説明する。
成を説明する模式断面図である。図に於いて、アウター
チャンバー1の一方の端部1aは保持手段となるチャッ
ク等のクランプ機構11によって保持されており、自由端
となる他方の端部1bには圧縮手段となる縮径治具12が
取り付けられている。
ンバー2の一方の端部2bは挿入手段となる挿入部材13
によって保持されており、他方の端部2cはアウターチ
ャンバー1の端部1bに取り付けた縮径治具12を介して
保持されている。
材13は、アウターチャンバー1,インナーチャンバー2
の軸心が一致するようなレベルに夫々配置されている。
挿入部材13は図示しないエアシリンダー,油圧シリンダ
ー,モーター等によって駆動され、インナーチャンバー
2を保持した状態で矢印a,b方向に移動可能に構成さ
れている。
内面には縮径面12aが形成されている。この縮径面12a
はクランプ機構11側がアウターチャンバー1の内径より
も小さい径を有しており、且つ挿入部材13側がインナー
チャンバー2に巻き付けたグラスウール3の外径よりも
大きい径を有している。
ンバー2を挿入部材13によって矢印a方向に移動させる
と、グラスウール3は縮径治具12によってアウターチャ
ンバー1の内径よりも小さい寸法に縮径され、図4に示
すようにグラスウール3の外周面とアウターチャンバー
1の内周面との間に間隙14が形成される。このため、イ
ンナーチャンバー2の矢印a方向への移動に際し、グラ
スウール3がアウターチャンバー1に接触することがな
い。従って、インナーチャンバー2及びグラスウール3
は円滑に矢印a方向に移動され、アウターチャンバー1
の内部に挿入される。
がアウターチャンバー1の内部に挿入された後一定時間
が経過し、グラスウール3が元の状態に復元する際に、
この復元はアウターチャンバー1によって規制される。
これにより、グラスウール3は予め設定された密度でア
ウターチャンバー1とインナーチャンバー2とで構成さ
れた室4に充填される。
示す図であり、前述した第1実施例の縮径治具12に代え
て、図6に示す複数のローラ15aによって構成した圧縮
部材15をアウターチャンバー1の端部1bに取り付けた
ものである。
ーラ(本実施例では4本)15aと、アウターチャンバー
1の内径と等しい内径を有するガイド部材15bとによっ
て構成されている。前記ローラ15aはベースプレート15
cに設けたブラケット15dに回転可能に装着され、また
ガイド部材15bはベースプレート15cに一体的に設けら
れている。ローラ15aはアウターチャンバー1の内形を
等分した鼓状に形成されており、各ローラ15aによって
グラスウール3の外径をアウターチャンバー1の内径よ
りも小さい寸法に縮径し得るように対向して配置されて
いる。
チャンバー1の自由端である端部1bに取り付け、外周
にグラスウール3を巻き付けたインナーチャンバー2を
挿入部材13によって矢印a方向に移動させると、図5に
示すように、グラスウール3はローラ15aによって圧縮
されて外径がアウターチャンバー1の内径よりも小さい
寸法となり、アウターチャンバー1の内周面との間に間
隙14が形成される。このため、グラスウール3とアウタ
ーチャンバー1との間に摩擦抵抗が生じることなく、円
滑に且つ確実にインナーチャンバー2及びグラスウール
3はアウターチャンバー1の内部に挿入される。
面図である。尚、図に於いて前述の各実施例と同一部分
及び同一の機能を有する部分には同一の記号を付して説
明を省略する。
止部材となるリング状の鞘部材16を軸方向に移動可能に
取り付けたものである。鞘部材16はインナーチャンバー
2の外周に巻き付けられたグラスウール3の挿入部材13
側の端部3aを嵌合して該端部3aに変形が生じること
を阻止する機能を有している。
スウール3をアウターチャンバー1の内部に挿入してい
る過程ではグラスウール3の端部3aを嵌合した位置を
維持し、挿入の進行に伴ってアウターチャンバー1の端
部1bに取り付けた縮径治具12と当接してこの当接位置
を維持する。即ち、鞘部材16は挿入部材13の矢印a方向
への移動に応じて相対的に該挿入部材13に沿って矢印c
方向に移動するように構成されている。
の一方の端部1aをクランプ機構11によって保持すると
共に他方の端部1bに縮径治具12を取り付け、挿入部材
13によってインナーチャンバー2の一方の端部2bを保
持し、且つグラスウール3の自由端を縮径治具12と対向
させる。そしてグラスウール3の端部3aを鞘部材16に
嵌合させて挿入部材13を矢印a方向に移動させると、前
述した第1実施例に於ける場合と同様にしてグラスウー
ル3の外径が縮径治具12によって縮径されつつインナー
チャンバー2及びグラスウール3はアウターチャンバー
1の内部に挿入される。
のアウターチャンバー1に対する挿入過程で、図8
(a)に示すように鞘部材16が縮径治具12と当接する
と、鞘部材16は縮径治具12に対する当接状態を維持す
る。従って、更に挿入部材13が矢印a方向に移動する
と、この移動に応じて鞘部材16は相対的に矢印c方向に
移動し、同図(c)に示すようにインナーチャンバー2
及びグラスウール3のアウターチャンバー1に対する挿
入が完了したとき、鞘部材16は挿入部材13に沿って移動
限まで移動する。
をアウターチャンバー1に挿入する間、該グラスウール
3の最も座屈を発生し易い端部3aを鞘部材16に嵌合さ
せることで保護している。このため、グラスウール3を
アウターチャンバー1に挿入させる際に該グラスウール
3の外周面がアウターチャンバー1の内周面と接触して
摩擦による抵抗が生じても、グラスウール3に座屈を生
じさせることなくインナーチャンバー2及びグラスウー
ル3をアウターチャンバー1の内部に挿入することが可
能である。
自動車用消音器のグラスウール挿入方法では、インナー
チャンバーの外周に巻き付けたグラスウールをアウター
チャンバーの内部に挿入する以前に圧縮することによっ
てグラスウールの外径をアウターチャンバーの内径より
も小さい寸法に変形させ、グラスウールがこの変形状態
を維持している間にインナーチャンバー及びグラスウー
ルをアウターチャンバーに挿入するので、グラスウール
の外周面とアウターチャンバーの内周面とが接触するこ
とがない。従って、摩擦による抵抗が発生せず、座屈等
の障害を引き起こすことなく円滑に且つ確実にインナー
チャンバー及びグラスウールをアウターチャンバーに挿
入することが出来る。
は、保持手段によって保持されたアウターチャンバーの
自由端に圧縮手段を配置したので、外周にグラスウール
を巻き付けたインナーチャンバーを挿入手段によって挿
入する過程でグラスウールをアウターチャンバーの内径
よりも小さく縮径しつつ、且つ円滑に挿入することが出
来る等の特徴を有するものである。
る。
る。
る。
る。
である。
ャンバー、2aは孔、3はグラスウール、7は圧縮治
具、11はクランプ機構、12は縮径治具、13は挿入部材、
14は間隙、15は圧縮部材、15aはローラ、15bはガイド
部材、16は鞘部材である。
Claims (4)
- 【請求項1】 アウターチャンバーとインナーチャンバ
ーとの間にグラスウールを充填して構成した自動車用消
音器に於ける前記グラスウールの挿入方法であって、イ
ンナーチャンバーの外周にグラスウールを巻き付け、挿
入に先立って、前記グラスウールの外寸法をアウターチ
ャンバーの内径寸法よりも小さい寸法に変形させ、前記
グラスウールが変形状態を維持している間にインナーチ
ャンバー及びグラスウールをアウターチャンバーに挿入
することを特徴とした自動車用消音器のグラスウール挿
入方法。 - 【請求項2】 アウターチャンバーの一端を保持する保
持手段と、外周にグラスウールを巻き付けたインナーチ
ャンバーを軸方向に移動させて前記アウターチャンバー
の内部に挿入する挿入手段と、前記保持手段によって保
持されたアウターチャンバーの自由端側に配置され前記
インナーチャンバーの外周に巻き付けたグラスウールを
アウターチャンバーの内径寸法よりも小さい寸法に圧縮
する圧縮手段とを有することを特徴とした自動車用消音
器のグラスウール挿入装置。 - 【請求項3】 前記圧縮手段がアウターチャンバーの内
形に対応した形状と寸法を持って形成された複数のロー
ラを回転可能に取り付けて構成したものであることを特
徴とした請求項2記載の自動車用消音器のグラスウール
挿入装置。 - 【請求項4】 前記挿入手段に該挿入手段によって保持
されたインナーチャンバーの外周に巻き付けたグラスウ
ールの端部の変形を阻止する阻止部材を設けたことを特
徴とした請求項2又は3記載の自動車用消音器のグラス
ウール挿入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4103885A JP2585161B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 自動車用消音器のグラスウール挿入方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4103885A JP2585161B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 自動車用消音器のグラスウール挿入方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05280323A JPH05280323A (ja) | 1993-10-26 |
JP2585161B2 true JP2585161B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=14365892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4103885A Expired - Fee Related JP2585161B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 自動車用消音器のグラスウール挿入方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2585161B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3157742B2 (ja) | 1997-04-02 | 2001-04-16 | 株式会社三五 | 消音器の製造方法 |
JP2007292048A (ja) | 2006-03-29 | 2007-11-08 | Yamaha Motor Co Ltd | 鞍乗型車両用排気装置および鞍乗型車両 |
JP2007292049A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-11-08 | Yamaha Motor Co Ltd | 鞍乗型車両用排気装置および鞍乗型車両 |
JP2007292047A (ja) | 2006-03-29 | 2007-11-08 | Yamaha Motor Co Ltd | 鞍乗型車両用排気装置および鞍乗型車両 |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP4103885A patent/JP2585161B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH05280323A (ja) | 1993-10-26 |
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