JP4303457B2 - ハニカム構造体内蔵流体処理装置の製造方法 - Google Patents

ハニカム構造体内蔵流体処理装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属製筒状部材内に実質的にバインダー無添加の緩衝部材を介してハニカム構造体を保持する流体処理装置製造方法に関し、例えば、筒状部材内に実質的にバインダー無添加の緩衝マットを介してハニカム構造体の触媒担体を保持する触媒コンバータ製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
流体に対してフィルタ機能を有するハニカム構造体が、金属製筒状部材内に緩衝部材を介して内蔵された流体処理装置が知られており、種々の流体の浄化に供されている。例えば、自動車の排気系においては触媒コンバータやディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPFという)が搭載されており、触媒担体あるいはフィルタ等(総称して担体といい、以下、触媒担体いうときはこれらを代表する)としてセラミック製の脆弱なハニカム構造体が用いられている。そして、これらのハニカム構造体はセラミックマット等の緩衝部材を介して金属製筒状部材内に保持され流体処理装置が構成され、この一例として触媒コンバータがある。
【0003】
【特許文献1】
このような触媒コンバータの製造方法に関しては従来から種々の方法が知られており、例えば特開2002−70544号公報には、保持シール材を用いて排気ガス浄化用触媒コンバータを製造する方法が以下のように列挙されている。即ち、触媒保持体に保持シール材を巻き付けたものを、二分割の金属製シェルに挟み込む方法、それを金属シェル内に圧入する方法、及び、それに金属板を巻回する方法であり、これらは夫々、クラムシェル方式、圧入方式、トーニケット方式として知られている。そして、同公報では、触媒保持体への組付け性を改善するために、セラミック繊維から成るマット状の緩衝部材に有機バインダーを含有(含侵あるいは塗布)させる場合の対策として、保持シール材におけるセラミック繊維のマット状物の充填密度と、有機バインダーの含有量及び特性に関する提案がなされている。
【0004】
【特許文献2】
同様に、上記のような有機バインダーが添加された緩衝部材に関する種々の問題点に鑑み、特開2001−12237号公報には、有機バインダーの含有量を少なくすることが提案されている。
【0005】
【特許文献3】
更に、特開2001−289027号公報においては、バインダーが添加されていない無機質繊維マットの採用が提案されている。同公報では、無機質繊維マットに水分を含侵させた後に凍結させ、無機質繊維マットの厚さを薄くした状態でこれを被覆した触媒保持体を、金属シェル内に装着する方法が提案されている。
【0006】
【特許文献4】
また、特開2002−38937号公報にも、無膨張性シールマットに低温凝固媒体のバインダーとして水成分を含侵させた後に氷化させることが提案されている。同公報では、無膨張性シールマット自体をこれにより低摩擦とし、ケース内に円滑な操作で迅速に挿入する旨記載されている。
【0007】
【特許文献5】
一方、特開2001−289040号公報には、バインダーが添加されていない無機質繊維マットを、金属シェル内に挿入し、その内壁との間に無機質繊維マットを介設させた状態で、拡張機を挿入し、これによって無機質繊維マットを圧縮して、その内径を触媒保持体の外径より大きくした後、触媒保持体を挿入する方法が提案されている。
【0008】
【特許文献6】
尚、上記の従来技術は触媒コンバータに関するものであるが、本発明の対象はこれに限らず、前述のDPF、浄化フィルタ等を含み、更に、特開2002−50383号公報に記載の燃料電池用改質器等も包含される。
【0009】
【特許文献7】
更に、本発明の対象である製造方法に関し、スピニング加工に係る従来技術として、例えば特開2001−107725号公報に記載の加工方法がある。
【0010】
【特許文献8】
また、筒状部材の端部を加工するネッキング加工に関し、特許第2957154号には傾斜スピニング加工が開示されている。
【0011】
【特許文献9】
同様に、特許第2957153号には偏芯スピニング加工が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
結局、前掲の特許文献1(特開2002−70544)及び特許文献2(特開2001−12237)に記載のような有機バインダーは緩衝部材には添加しないことが好ましいが、前述のように金属シェル内に緩衝部材を介装する場合や圧入する場合には、やはり、緩衝部材の厚さを薄くさせるようなバインダーが必要とされている。
【0013】
即ち、前掲の特許文献3(特開2001−289027)及び特許文献4(特開2002−38937)においても、無機質繊維マットに水分を含侵させた後に凍結させてその厚さを薄くすることが企図されており、特許文献4に低温凝固媒体のバインダーとして水成分を用いると記載されているように、水分が緩衝部材の厚さを薄くするためのバインダーとして機能していることに変わりはない。従って、これらに必要な工程による製造時間とコストの増加は不可避であるとともに、凍結から解凍に至る過程での繊維の破損が危惧され、緩衝部材が所期の状態に復元するか否か定かではない。
【0014】
一方、特許文献5(特開2001−289040)によれば、実質的にバインダー無添加の緩衝部材を用いることができ、上記のような凍結から解凍に至る過程での問題は生じないが、触媒担体の外径、緩衝部材の厚さ(特に復元後の厚さ)、外筒の内径にはそれぞれバラツキが存在し、これらのバラツキが重畳されるので、触媒担体を保持する力は、それらに大きく左右されることになる。同公報には、これらの誤差に言及されていないので、必要な保持力を恒常的に得ることができるか否か定かではない。
【0015】
以上の従来技術を整理すると、特許文献1乃至4では、金属製筒状部材内に緩衝材を介して触媒担体(ハニカム構造体)を保持する装置において、組付け時の容易性という観点で、有機バインダー、あるいは水分等の低温凝固媒体のバインダーによって緩衝部材の厚さを薄くすることとし、組付け後にバインダーを焼失あるいは蒸発させ、その結果、緩衝部材のみが残存し、緩衝部材の状態が復元することを前提としている。そして、組付けに関しては、特許文献1、3及び4では緩衝部材を触媒担体に装着(巻回)した状態で筒状部材内に挿入することとし、特許文献5では筒状部材内に緩衝部材を装着し、緩衝部材を圧縮して拡径した状態で触媒担体を挿入することとしている。
【0016】
このように、特許文献1乃至4では、筒状部材、緩衝部材及び触媒担体のうち、基本的に緩衝部材のみに着目した対応がなされている。確かに、特許文献3及び4に記載のように、有機バインダーが添加されていない緩衝部材を用いることが望ましいが、水分等の低温凝固媒体が緩衝部材の厚さを薄くするためのバインダーとして機能していることに変わりはなく、実質的にバインダー無添加の緩衝部材ということはできない。これに対し、特許文献5においては、実質的にバインダー無添加の緩衝部材が用いられているが、触媒担体の挿入前に緩衝部材を圧縮し、挿入後に緩衝部材の状態が復元することを前提としている。
【0017】
結局、何れの従来技術においても、実質的にバインダー無添加の緩衝部材を用いた流体処理装置において、緩衝部材に要求される面圧、つまり緩衝部材と触媒担体との間の摩擦力、及び緩衝部材と筒状部材との間の摩擦力を付与する圧力は、バインダー消失後の緩衝部材の状態、あるいは圧縮力除去後の緩衝部材の状態に依拠するものである所、最終的な面圧との関係が明確とされている訳ではなく、また緩衝部材のみの対応ではこの関係を明確にすることは困難である。このため、流体処理装置としての耐久性のバラツキが大きくなることが懸念される。
【0018】
上記のような緩衝部材に必要な面圧の確保という課題は、昨今の浄化性能向上の要請に伴なう担体の薄壁化、脆弱化により、看過できないものとなりつつある。更に、保持面圧誤差の許容範囲が矮小化することは必至であり、構成部品の誤差によって大きく影響されることなく、所期の面圧を確保し得るようにすることは必須の解決課題である。
【0020】
そこで、本発明は、実質的にバインダー無添加の緩衝部材を装着したハニカム構造体を金属製筒状部材に収容し、緩衝部材を損なうことなく所期の面圧を確保し筒状部材内に緩衝部材及びハニカム構造体を適切に保持し得る製造方法を提供すること課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明、請求項1に記載のように、金属製筒状部材内に実質的にバインダー無添加の緩衝部材を介してハニカム構造体を保持するハニカム構造体内蔵流体処理装置の製造方法において、前記ハニカム構造体の外周に前記緩衝部材を装着した状態で前記筒状部材内に緩やかに収容し、前記筒状部材の少なくとも前記緩衝部材を収容する部分の軸方向所定範囲を、前記ハニカム構造体に対する前記緩衝部材の面圧に応じて設定する最終目標形状の内側半径となるまで縮径して胴部を形成し、該胴部の端部をネッキング加工してネッキング部を形成することとしたものである。尚、本発明における前記緩衝部材には、その保形のためのバインダーは添加されておらず、実質的にバインダー無添加の緩衝部材である。尚、運搬等の便宜に供するため、緩衝部材に微量(0〜5%)の添加剤を含めることとしてもよく、その成分が従来のバインダーと同じもしくは近似していたとしても、これは前述のバインダーに包含されるものではなく、本発明が企図する面圧調整に影響を与えるものでもない。
【0024】
更に、請求項に記載のように、前記胴部の少なくとも一端側の所定範囲を含み前記筒状部材の開口端に至るまで、前記胴部の中心軸に対して少なくとも偏芯、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸に沿ってスピニング加工を行い、前記ネッキング部を形成することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
上記のように金属筒状部材内に実質的にバインダー無添加の緩衝部材を介してハニカム構造体を保持する流体処理装置の具体的一態様として、自動車用触媒コンバータについて図面を参照して説明する。尚、本発明が対象とする流体処理装置としては、触媒コンバータのほか、例えばDPフィルタ装置や、浄化フィルタがあり、更に、前述の燃料電池用改質器も包含される。筒状部材は外筒、ハウジングあるいはケーシングとも呼ばれ、触媒コンバータの場合には、ハニカム構造体は触媒担体(前述の触媒保持体)に対応する。そして、実質的にバインダー無添加の緩衝部材は、前述のバインダーを含有しない無機質繊維マット等の触媒担体保持用の緩衝マットに対応する。また、DPフィルタ装置の場合には、ハニカム構造体はフィルタに対応し、緩衝部材はDPフィルタ用の緩衝マットに対応する。
【0026】
ハニカム構造体を構成する触媒担体あるいはDPフィルタは一般的には円柱状又は円筒状に形成され、円形断面を有するが、これに限らず、楕円形断面、長円断面、複数の曲率を有する面を組み合わせた断面、及び多角形断面等の非円形断面としてもよい。また、触媒担体あるいはDPフィルタの流路(セル)断面は、ハニカム(六角形)に限らず、正方形等、任意である。尚、本実施形態の触媒担体(ハニカム構造体)の材質はセラミックであるが、これに限らず、薄肉金属製の所謂メタル担体としてもよい。尚、緩衝部材については、後に詳述する。
【0027】
図1は本発明が対象とする流体処理装置の一実施形態に係る触媒コンバータの外観を示すもので、その断面を図9に示すように、金属製の筒状部材C1内で、実質的にバインダー無添加の緩衝部材3(以下、特にことわらない限り、単に緩衝部材3という)を介してハニカム構造体の触媒担体2を保持するように構成されている。本実施形態の筒状部材C1は、図1に示すように、緩衝部材(図9に3で示す)を収容する部分の軸方向所定範囲(図1にSAで示す範囲)を縮径して成る胴部11と、この胴部11の両端の所定範囲11x及び11yを含み筒状部材C1の開口端に至るまでの端部をネッキング加工して成るネッキング部12及び13を備えている。尚、図1において、所定範囲SAは後述するサイジング範囲を示し、図1及び図2において、11eは、後述する縮径加工後の痕跡を示し、12j及び13jはスピニング加工後の条痕を示す。
【0028】
本実施形態においては、一方のネッキング部12は、胴部11の中心軸と同軸の中心軸を有するテーパ部12b及び首部12cから成る。このネッキング部12は、胴部11の所定範囲11xを含み筒状部材C1の開口端に至るまで、後述するようにスピニング加工によって形成されるので、所定範囲11xに対応する部分に対する加工がオーバラップして行われ、重合加工部12aとなる。これに対し、他方のネッキング部13は、胴部11の中心軸に対して傾斜した中心軸を有するテーパ部13b及び首部13cから成る。このネッキング部13も、胴部11の所定範囲11yを含み筒状部材C1の開口端に至るまでスピニング加工によって形成されるので、所定範囲11yに対応する部分に対する加工がオーバラップして行われ、重合加工部13aとなる。
【0029】
図2は本発明が対象とする流体処理装置の他の実施形態に係る触媒コンバータの外観を示すもので、本実施形態の筒状部材C2は、緩衝部材(図9に3で示す)を収容する部分の軸方向所定範囲を縮径して成る胴部11と、この胴部11の両端の所定範囲11x及び11yを含み筒状部材C2の開口端に至るまでの端部をネッキング加工して成るネッキング部14及び13を備えている。本実施形態においては、一方のネッキング部14は、胴部11の中心軸に対し偏芯した中心軸を有するテーパ部14b及び首部14cから成る。このネッキング部14は、胴部11の所定範囲11xを含み筒状部材C2の開口端に至るまで、後述するようにスピニング加工によって形成されるので、所定範囲11xに対応する部分に対する加工がオーバラップして行われ、重合加工部14aとなる。尚、他方のネッキング部13は図1のネッキング部13と同様であるので、図1と同じ符号を付して説明を省略する。
【0030】
次に、上記図1に記載の触媒コンバータの製造方法について図3乃至図10を参照して説明する。先ず、図3に示すように、セラミック製のハニカム構造体に触媒を担持した触媒担体2の外周に、緩衝部材3を一層巻回し、必要に応じ可燃性テープ等によって固定し、一体品1を形成する。尚、本実施形態の触媒担体2は各セル(流路)間の壁が薄く形成されており、従来品に比べて脆弱である。
【0031】
緩衝部材3は、実質的にバインダー無添加の無機質繊維マットであり、その組成は例えば前掲の特許文献5に記載のものと同様であるが、セラミック繊維製とし、非膨張性のアルミナマットで構成することとしてもよい。更に、熱膨張型のバーミキュライト等を用いた緩衝マットや、それらを組み合わせた緩衝マットとしてもよいが、前述のようなバインダーは添加されていない。あるいは、金属細線を編成したワイヤメッシュ等を用いてもよいし、それをセラミックマットと組み合わせて使用してもよい。更に、それらと金属円環状のリテーナや、ワイヤメッシュ製のシールリング等と組み合わせてもよい。図示は省略するが、緩衝部材3の両端には凸部と凹部を形成しておき、これらが相互に嵌合する一般的な巻回方法を用いるとよい。また、予め円筒状に形成された緩衝部材も存在するので、その場合には円筒状の緩衝部材内に触媒担体2を収容するだけで、緩衝部材3が触媒担体2周りに装着された状態となる。
【0032】
次に、図3に示すように、上記の一体品1を一対のクランプ装置CH間に把持し、測定装置DTの押圧体PMによって、緩衝部材3を介して触媒担体2をその軸芯に対して直交する方向に押圧すると共に、触媒担体2に付与される面圧を検知し、該面圧が所定の値となるときの、触媒担体2の軸芯Zと押圧体PMとの間の距離R1を測定する。そして、測定後、押圧体PMを原位置に復帰させた後、クランプ装置CHによる把持を解除する。以下、本実施形態で用いるクランプ装置CH及び測定装置DTについて説明する。
【0033】
クランプ装置CHは、例えばコレットチャックで構成され、これによって触媒担体2の上下端部が挟持されてその軸芯Zが所定の測定位置にセットされる。本実施形態の測定装置DTは、モータMT駆動のボールスクリュー式アクチュエータΑCと、その先端にロードセルLCを介して支持された反力検知手段たる押圧体PMと、後端に配置された位置検知手段たるロータリエンコーダREを備えている。ロードセルLC及びロータリエンコーダREの検知信号は電子制御装置(以下、コントローラという)CTに入力され、後述の各種データに変換されてメモリ(図示せず)に記憶されると共に、モータMTはコントローラCTによって駆動制御されるように構成されている。
【0034】
押圧体PMは触媒担体2の軸芯Zに対して直交する方向(図3の左右方向)に進退し、緩衝部材3に当接後これを圧縮し得るように配置される。押圧体PMの当接面積は既知であるので、この押圧体PMによって測定対象たる触媒担体2及び緩衝部材3が押圧されたときの反力が、触媒担体2に対する面圧としてロードセルLCによって検知され、コントローラCTに入力される。コントローラCTにおいては、ロードセルLCの検知信号が面圧値に換算されてメモリに記憶され、別途予め入力された所定の面圧値と比較される。また、ロータリエンコーダREによって押圧体PMの進退量及び停止位置がボールスクリュー(図示せず)の回転情報として検知され、コントローラCTに入力される。コントローラCTにおいては、ロータリエンコーダREの検知信号がリアルタイムで押圧体PMの進退量及び停止位置の値に変換されてメモリに記憶される。尚、これらの検知手段とコントローラCTとの間は電気的に接続してもよいし光学的に接続してもよい。
【0035】
上記のように構成された測定装置DTを以下のように駆動することによって、触媒担体2の軸芯Zと押圧体PMとの間の距離と、そのときに触媒担体2に付与される面圧との関係を測定することができる。即ち、押圧体PMを初期位置(図3のP0点)から前進(図3の左方向に移動)させて緩衝部材3の一部を押圧し、押圧部における緩衝部材3の圧縮反力が所定の値に到達したときの位置(図3のP1点)を検出する。この位置(図3のP1点)は、製品となった後の緩衝部材3の面圧値が所定の値となるときの、筒状部材の(縮径加工後の)内壁面の位置に相当する。従って、触媒担体2に付与される押圧力とそれによって生ずる反力(面圧)との関係を、予めコントローラCTのメモリに記憶しておき、この関係に基づきロードセルLCの検知信号(反力)を面圧値に変換し、これと所定の面圧値とを比較しながら押圧体PMを上記の位置(図3のP1点)まで前進させ、押圧体PMの移動距離を求める。
【0036】
而して、押圧体PMの先端の初期位置(図3のP0点)と触媒担体2の軸芯Zとの間の所定距離から、ロータリエンコーダREによって検知される押圧体PMの移動距離を差し引けば押圧体PMの先端の位置(即ち、軸芯Zからの距離R1)を判定することができ、この位置が、製品状態(即ち、後述する図2の1次加工部材101内で触媒担体2に対する面圧が所定の面圧値で保持されている状態)における筒状部材の(縮径加工後の)内壁面の位置ということになる。このように、本実施形態によれば触媒担体2及び緩衝部材3の寸法や特性値を個別に測定することなく、また緩衝部材3のG.B.D.値(緩衝マットの充填密度で、面積当り重量/充填間隙寸法)を用いることもなく、所定の面圧値となる位置(図3のP1点)を判定することができる。即ち、上記の触媒担体2の軸芯Zと押圧体PMの先端との間の距離R1は、結果的に触媒担体2の外径誤差のみならず緩衝部材3の単位面積当り重量の誤差をも考慮した値となるので、これらの誤差を別途測定する必要はない。
【0037】
尚、上記測定結果の距離R1は、次工程に備え、コントローラCTのメモリに記憶されるが、必要に応じて表示するように構成してもよい。また、触媒担体2の軸芯Zの回りに放射状に複数の測定装置DTを配置し多点測定を行ない、あるいは、軸芯Zの回りにクランプ装置CH及び一体品1を回動(割り出し)させて多点測定を行なうように構成し、各測定値の平均を求めることとしてもよい。特に、触媒担体2が円形断面でない場合には、触媒担体2の形状に応じて多点測定を行なう必要があるので、複数の測定装置DTを配置することが望ましい。押圧体PMは、必ずしも所定の位置(図3のP1点)で停止させる必要はなく、この位置を検知後そのまま連続して後退させ、更に、この押圧体PMの後退に同期してクランプ装置CHによる把持を解除させるように構成してもよい。
【0038】
面圧検知手段としては、図3に破線で示すように、触媒担体2と緩衝部材3との間に感圧素子PSを介装し、この感圧素子PSの検知信号に基づき面圧を直接検知するように構成してもよい。この感圧素子PSとしては、例えば、マトリックス状に電極を配置したセンサシートを利用して圧力分布をリアルタイムで検出するものが市販されているので、これを用いてもよい。このように面圧検知手段を構成すれば、予め測定装置DTによって前述の距離R1を求める必要はなく、後述の1次加工部材101のうちの緩衝部材3を含む胴部を、前記面圧が所定の圧力範囲内となるように緩衝部材3と共に縮径して触媒担体2を保持するように構成することができる。従って、製造時間を大幅に短縮することができる。尚、感圧素子PSが安価で、且つ、触媒コンバータの機能に悪影響を与えないのであれば、サイジング後に抜き出すことなくそのまま放置することとしてもよい。また、上記の測定工程は、触媒担体2及び緩衝部材3が許容誤差範囲内の品質を確保し得るものであれば、個体毎に行うことなくサンプルの測定結果を利用することとし、以下の一連の工程から測定工程を除き、簡略化してもよい。
【0039】
次に、上記の測定結果の距離R1に基づき、金属製の筒状部材(図4に加工前の部分を10で示し、一端部を拡径した状態を101で示す)の一端部に対する最終目標形状の内側の半径(R2)を設定する。即ち、図3の触媒担体2及び緩衝部材3を収容する筒状部材の胴部の外周面の仮想延長面より外側に突出する外周面を有する一端部の最終目標形状(図4に2点鎖線で示す)の内面と、前記胴部の中心軸Cとの距離を、最大内側半径R2として設定する。
【0040】
そして、図4の左側に示すように、筒状部材の一端部を、その最終目標形状の最大内側半径R2となるまで拡径して拡径部10aを形成する。以後、このように拡径部10aが形成された筒状部材を特定する場合には1次加工部材101という。このときの拡径手段としては、一般的なパンチの圧入によるプレス加工があるが、スピニング等、他の方法を用いてもよい。このときの拡径量(d2)は、最終目標形状の最大内側半径R2から筒状部材(の加工前の部分)の内側半径R0を減算した値である。一方、筒状部材の内側半径R0から前述の測定結果の距離R1を減算した値が縮径量(d1)である。即ち、図4に二点鎖線で示す位置が筒状部材の胴部の中心軸Cから距離R1の位置で、このR1が後述する胴部11の最終目標形状の内側半径とされる。
【0041】
従って、後述する胴部11の内側半径R1と拡径部10aの最大内側半径R2との差(d0=R2−R1)が、胴部11の外周面の仮想延長面より外側に突出する最大幅であり、d0=d1+d2の関係にある。換言すれば、筒状部材の一端部に対して拡径される変形量は拡径量(d2)のみであるが、最終的には、胴部11の外周面に対して変形量(d0)が確保されることになる。つまり、筒状部材の一端部(図4の拡径部10a)の最終目標形状の最大内側半径R2と縮径後の胴部(胴部11)の最終目標形状の内側半径R1との差が、胴部11の外周面の仮想延長面より外側に突出する最大幅(d0)となるので、拡径及び縮径による変形量を最小限に抑えることができる。
【0042】
続いて、上記のように筒状部材の一端部を拡径した1次加工部材101内に、図5に示すように、触媒担体2に緩衝部材3を装着した一体品1を一対収容して並設し、所定位置に保持する。この場合において、各緩衝部材3の外面は筒状部材の内面に圧接されず、接触しないか、あるいは、緩く接触している程度の関係に設定し、各緩衝部材3は殆ど圧縮力を受けないように設定することが望ましい。尚、図4に示す拡径工程と図5に示す収容工程を逆にしてもよい。
【0043】
次に、上記一対の一体品1を収容し所定位置に保持した1次加工部材101に対し、図6に示すようにサイジングを行い、緩衝部材3が最適圧縮量となる径まで1次加工部材101の非加工部(即ち、筒状部材の胴部)を縮径する。この縮径加工をシュリンキング加工という。サイジング方法としては種々の方法が知られているが、本実施形態では図11に示す縮径装置RDが用いられている。これはフィンガー式と呼ばれ、コレットチャックが利用されている。
【0044】
即ち、図11に示すように、円筒状のハウジングGD内に、内側がテーパ面の円筒状の押型DPが液密的摺動自在に収容され、更にこの押型DPに対して、複数の割り型(コレット型)DVが摺動自在に収容されている。図6に示すように、各々の割り型DVの外側はテーパ面に形成されており、押型DPの内側のテーパ面に対し摺動自在に配設される。押型DP及び割り型DVは、油圧駆動装置(図示せず)によって駆動されるように構成されており、油圧によって押型DPがハウジングGDの軸方向(長手方向)に駆動され、この押型DPの軸方向移動に応じて割り型DVが径方向(軸芯方向)に駆動されるように構成されている。尚、油圧駆動装置(図示せず)は図3に示すコントローラCTによって制御されるように構成することができる。
【0045】
而して、図6に示すサイジング工程において、油圧駆動装置(図示せず)を駆動し、押型DPを油圧によってハウジングGDの軸方向に駆動すると(図6の左方に移動すると)、割り型DVは径方向(軸芯方向)に移動し、筒状部材(1次加工部材101)の胴部及び緩衝部材3を圧縮しつつ縮径することとなる。このときの縮径量は油圧駆動装置の制御によって正確に制御され、筒状部材(1次加工部材101)の中心軸C(前述の触媒担体2の軸芯Zと一致)と内壁面との間の距離が、前述の測定結果の距離R1となるまで、調心されつつ1次加工部材101及び緩衝部材3が縮径され胴部11が形成される。これにより、触媒担体2は緩衝部材3を介して筒状部材(サイジング後の状態を2次加工部材102とする)内で安定した状態で支持される。
【0046】
尚、本実施形態の縮径装置RDに縮径時の反力検出手段を設け、前述の測定装置DTとしても機能し得るように構成することができる。このように構成することにより、1台の装置で測定とサイジングを行うことができるので、製造効率が極めて良好となる。更に、測定とサイジングとの間の時間間隔を短く設定することができ、測定時の押圧によって全周に亘って均等に薄肉化した緩衝マットが復元する前に筒状部材をセットすればよくなるので、製造効率が一層良好となる。
【0047】
縮径装置RDの油圧駆動装置(図示せず)はNC制御により任意量のサイジングを行なうことができるように構成されており、微細制御が可能である。更に、縮径時において、例えば逐次(随時)ワークを回転し、割り出し制御(インデックス制御)を行なうこととすれば、全周に亘って一層均一に縮径することができる。尚、縮径装置RDの駆動及び制御媒体として、本実施形態では油圧を用いることとしているが、これに限らず、その駆動及び制御形式については、機械式、電気式、空気圧式等、任意の駆動方法を用いることができ、制御はCNCコントロールを用いることが好適である。
【0048】
尚、筒状部材(1次加工部材101)の少なくとも緩衝部材3を収容する部分の内側の実質的な半径が測定結果の距離R1を下回り、触媒担体2が破壊する直前まで、図1の押圧体PMによって緩衝部材3を押圧したときの限界距離(Rxとする)を予め測定しておくとよい。そして、NC制御による縮径装置RDに用い、縮径後に2次加工部材102がスプリングバックしたときに2次加工部材102の実質的な半径が距離R1となるように、半径が限界距離Rxより大の範囲で距離R1を下回る距離となるまで、1次加工部材101を緩衝部材3と共に縮径すれば、スプリングバックに影響されることなく、触媒担体2の軸芯Zと1次加工部材101の内壁面との間の距離が前述の測定結果の距離R1となるように、1次加工部材101の胴部及び緩衝部材3を縮径することができる。
【0049】
このように、少なくとも緩衝部材3の存在する範囲(図6にSAで示す)に亘って1次加工部材101が縮径されるので、緩衝部材3が圧縮状態に保持され、その圧縮復元力によって触媒担体2に付与される所定値の面圧によって、触媒担体2が胴部11内で安定した状態で支持されると共に、軸方向摩擦力が付与される。而して、図6に示す2次加工部材102が形成され、スプリングバックも考慮して形成された胴部11内に、触媒担体2が緩衝部材3を介して適切に保持される。従って、特に脆弱な触媒担体2に対しても、これを破壊することなく適切に胴部11内に保持することができる。尚、サイジング方法としては、例えば特許文献7に記載のようにスピニングローラSPを用い、スピニング加工によるサイジングを行うこととしてもよい。また、例えば図1に記載の感圧素子PSによって、触媒担体2に付与される面圧を監視(モニター)しながら、1次加工部材101を縮径することとしてもよい。あるいは、縮径装置RDに設けた反力検出手段にて縮径時の面圧をリアルタイムに監視しながら、1次加工部材101を縮径することとしてもよい。
【0050】
ここで各部の寸法関係の一実施例を示すと、触媒担体2の外径は直径99.2mmであり、これに厚さ8mmの緩衝部材3が巻回されて、筒状部材(1次加工部材101)内に緩やかに挿入される。筒状部材(1次加工部材101)の内径は直径117mmであり、触媒担体2及び緩衝部材3の挿入後に、図6にSAで示す範囲に亘って縮径加工が行われ、内径が直径107.2mmとなるまで縮径される。尚、縮径目標とすべき内径は、触媒担体2の外径、緩衝部材3の厚さ、及び筒状部材(1次加工部材101)の内径初期値の3つのパラメータにおける誤差が重畳された重畳誤差によって異なるので、予め測定値に基づき最適の目標(ターゲット)内径を算出しておくことが望ましい。本実施例においては、計測の結果、目標内径が107.2mm、即ち最適隙間が(径方向の一方側で)4mmと算出されたものが用いられている。
【0051】
筒状部材が上記の目標内径となるまでシュリンキング加工されると、緩衝部材3が圧縮されて、所定の充填密度に至ることで触媒担体2が強固に保持されるのであるが、本実施例における充填密度(G.B.D値)は、触媒コンバータにおいて最適とされる0.2乃至0.6g/cmの範囲に充分入る。
【0052】
尚、上記のシュリンキング加工において、筒状部材(1次加工部材101)及び緩衝部材3を縮径する過程で、一旦、(縮径工程での)押型DP及び割り型DVの駆動を停止し、縮径力を開放した(抜重)後に、同駆動を再開し縮径を完了するように構成するとよい。このような加工を行うことにより、緩衝部材3が発生する面圧が全面に亘って均一化されることになる。これは、縮径時の緩衝部材3に対する圧縮により、緩衝部材3を構成する繊維間の関係、即ち、折れ曲がった繊維同志の絡まりが自己復元(relaxation)され、繊維密度の偏在状態が改善されることで、緩衝部材3自らが面圧分布を正常化(均一化)するためと考えられる。
【0053】
上記シュリンキング加工における縮径停止回数は、2回以上で適宜設定すればよい。例えば、(径方向の一方側で)4mmの縮径(シュリンク)が必要である場合、2mm縮径した時点で一旦縮径を停止し、縮径力を開放した後、縮径を再開して、更に2mm縮径すればよい。この場合において、縮径の停止だけでも効果があるが、若干拡径して抜重すると、一層効果的である。
【0054】
上記のようにサイジングされた2次加工部材102の一端部に対し、更に、図7に示すようにスピニングローラSPによるネッキング加工を行なう。先ず、2次加工部材102の胴部11をスピニング装置用のクランプ装置CLによって挟持し、回転不能且つ軸方向移動不能に固定する。そして、胴部11の中心軸(図6のC)に対して少なくとも偏芯、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸を有し、一部が胴部11の外周面の仮想延長面より外側に突出する最終目標加工部(図7に示すテーパ部13b及び首部(ボトルネック部)13cから成るネッキング部13に至るまでに複数の目標加工部(図示せず)を設定する。この場合において、図7の上方の胴部11の左端近傍を図8に拡大して示すように、胴部11の左端側の所定範囲11yを含みネッキング部13を形成するように設定する。即ち、図8にネッキング部13を実線で示すように、胴部11の所定範囲11y(図8に1点鎖線で示す範囲)に対してもスピニングローラSPによるネッキング加工を行ない、所定範囲11yに対応する部分がネッキング部13の一部を構成し、重合加工部13aとなる。
【0055】
そして、上記複数の目標加工部に基づき複数の加工目標軸(図示せず)を設定し、これら複数の加工目標軸のうちの一つと拡径部10aの中心軸(図示せず)が略同軸となるように2次加工部材102(図6に示す状態)を支持し、その一端部の外周回りを同径の円形軌跡にて公転する複数のスピニングローラSPによって当該一端部に対しスピニング加工を行なう。即ち、2次加工部材102の一端部の外周回りに望ましくは等間隔で配置したスピニングローラSPを、当該一端部の外周面に密着させて公転させると共に、径方向に駆動して公転軌跡を縮小しつつ軸方向(図7の左方向)に駆動してスピニング加工を行なう。これにより、図7に示す3次加工部材103が形成され、一端部が最終目標形状の傾斜軸を有するネッキング部13に形成される。
【0056】
続いて、図9に示すように、ネッキング部13が加工された3次加工部材103(図7に示す状態)を180度反転させて配置し、他方の端部についても上記と同様にスピニングローラSPによるネッキング加工を行なう。この場合における3次加工部材103の反転作業は、ネッキング部13の加工終了後、クランプ装置CLによる3次加工部材103の挟持状態を解放し、図示しないロボットハンドによってクランプ装置CLから3次加工部材103を取り出し、これを反転させて再度クランプ装置CLに装着することによって行なう。
【0057】
そして、クランプ装置CLによって胴部11を再度挟持し、他方の端部に対し、スピニングローラSPによって前述と同様に加工し、図9に示すように胴部11の中心軸(図6のC)と同軸のテーパ部12b及び首部12cから成るネッキング部12を形成する。この場合において、図9の下方の胴部11の左端近傍を図10に拡大して示すように、胴部11の左端側の所定範囲11xを含みネッキング部12を形成するように設定する。即ち、図10にネッキング部12を実線で示すように、胴部11の所定範囲11x(図10に1点鎖線で示す範囲)に対してもスピニングローラSPによるネッキング加工を行ない、所定範囲11xに対応する部分がネッキング部12の一部を構成し、重合加工部12aとなる。
【0058】
本実施形態によれば、上記のようにスピニング加工時に2次加工部材102(又は3次加工部材103)は回転しないため、2次加工部材102を確実に保持する構造を容易に構成することができると共に、2次加工部材102(又は3次加工部材103)に収容された触媒担体2及び緩衝部材3もスピニング加工中に回転(軸芯を中心とする自転)することはないので、安定した保持状態を維持することができる。また、2次加工部材102及び3次加工部材103の各一端部に対するネッキング加工を容易に連続して行なうことができる。
【0059】
特に、本実施形態においては、図8及び図10に示すように、胴部11の所定範囲11x及び11yに対してもスピニングローラSPによるネッキング加工が行なわれ、所定範囲11x及び11yに対応する部分がネッキング部12及び13の一部を構成し、重合加工部12a及び13aとなる。この場合において、ネッキング部13は傾斜スピニング加工によって形成され、スピニングローラSPの公転軌道が筒状部材の軸芯に対して斜めになるので、重合加工部13aは、同軸スピニング加工によって形成されるネッキング部12の重合加工部12aより広い範囲とすることが望ましい(後述の偏芯スピニング加工による場合も同様)。
【0060】
つまり、ネッキング部13に関しては、図8に示すように、胴部11のサイジング時に形成された折り曲げ部B1とは異なる折り曲げ部B2からネッキング加工が行なわれて重合加工部13aとなるので、折り曲げ部が重なることはない。しかも、サイジング時に形成された折り曲げ部B1は、スピニング加工によるヘリカル方向への積極的な材料の塑性流動によって、全体として均一な板厚に形成される。同様に、ネッキング部12に関しても、図10に示すように、胴部11のサイジング時に形成された折り曲げ部B3からネッキング加工が行なわれるが、折り曲げ部B3とは異なる折り曲げ部B4で折り曲げられるので、折り曲げ部が重なることはなく、折り曲げ部B4は、スピニング加工によるヘリカル方向への積極的な材料の塑性流動によって、全体として均一な板厚に形成される。
【0061】
而して、完成品の触媒コンバータには、図1に示すように、サイジングによって胴部11の外面に形成された平行な複数の痕跡11e、並びにスピニング加工によってネッキング部12及び13の外面に形成された複数の条痕12j及び13jが残り、図1に破線で示すように痕跡11eの縮径時の両端部はネッキング部12及び13の形成時に消失し、痕跡11eは、その両側で条痕12j及び13jに交差するように連結された形態を呈している。尚、上記の痕跡11eは、図11に示す縮径装置RDを用いた工法特有のものであるが、図1(及び図2)における線条は説明の便宜上、強調して描いたものであって、実際は薄く、できれば視認できない程度であることが望ましい。また、スピニング加工による条痕12j及び13j(及び、後述する14j)についても同様である。
【0062】
上記の構成を従来の一般的なサイジング方法による構成と比較すると、例えば図10において、従来方法によれば、サイジング時に形成される折り曲げ部B3を境として、そこからネッキング加工によって反対方向に折り曲げられて2回目の折り曲げ部(図示せず)が形成されることになる(即ち、図10の折り曲げ部B3とB4が同じ位置となる)。従って、前述のように、板厚が減少している折り曲げ部B3(1回目)に対し、反対方向に折り曲げ部(2回目)が形成されることになるので、この部分の板厚が更に減少し、他の部分に比べて剛性が低い環状の低剛性部分が形成されてしまうおそれがある。尚、図8に示す部位では、従来方法によれば、折り曲げ部B1から同一方向に折り曲げられて2回目の折り曲げ部(図示せず)が形成されることになるが、同一箇所で2回の折り曲げ部が形成されることに変わりはないので、他の部分に比べて剛性が低くなることは避けられない。
【0063】
これに対し、本願発明の実施形態に係る上記の触媒コンバータにおいては、折り曲げ部が重なることはなく、しかも材料の塑性流動によって全体として均一な板厚の重合加工部となるので、折り曲げ部で板厚が減少することはない。更に、非加工部、即ち素材のままの部分が完全に無くなり、筒状部材が、その外面の全体に亘って塑性加工が行われることになるので、非加工部という低剛性部分が残ることもない。特に、本実施形態においては、コレット型による縮径加工とスピニング加工との組み合わせにより、板厚増加を伴う加工を行うことができるので、重合加工部における上記の効果が相乗され、一層の効果を奏することができる。尚、サイジングに際しては、面圧を予測し、あるいは、縮径加工時にリアルタイムで検知しつつ、所定量のサイジングを行うとよい。
【0064】
更に、図11に示す縮径装置RDに代えて、図12に示す縮径装置RDxを用いることとすれば、前述のシュリンキング加工を一層適切に行うことができる。即ち、この縮径装置RDxにおいては、各割り型DVが2分割され、セグメントDSと裏金部材DXによって構成されている。各セグメントDSと裏金部材DXの間はTスロットDCで嵌合されており、各セグメントDSは着脱可能とされている。つまり、加工対象の筒状部材の径に応じてセグメントDSを交換し得るように構成されている。また、セグメントDSの両端角に、円滑な曲面を有する肩部DSa及びDSbが形成されている。これらの肩Rは数ミリR程度が望ましい。これにより、測定工程における最小縮径時に、即ち、隣接するセグメントDS間の間隙が最小となるときに、この間隙に緩衝部材3の一部を噛み込むことを回避することができる。尚、セグメントDS自体に、あるいはセグメントDSと裏金部材DXの間に、感圧センサを設けることとしてもよい。
【0065】
以上のように、本実施形態に係る触媒コンバータの製造方法においては、従来技術のように触媒担体と筒状部材との間の(固定された)間隙に緩衝部材が圧入されるのではなく、緩衝部材は筒状部材内に緩やかに挿入された後、所謂サイジング加工によって、最適の間隙(即ち、最適のG.B.D値)となるように筒状部材の胴部が縮径加工される。これにより、従来技術のように筒状部材への挿入時に緩衝部材に外力が加えられることはないので、保形力の弱い実質的にバインダー無添加の緩衝部材であっても、適切に筒状部材内に配置し所期の面圧を発生させ、所定の保持力で触媒担体を筒状部材内に安定した状態で保持することができる。従って、当然ながら、バインダーを含有することによる問題を排除することができる。尚、前述のように板状もしくは筒状に成形された緩衝部材を用いる代わりに、予め触媒担体を筒状部材内に配置しておき、両者間の間隙に、実質的にバインダー無添加の無機繊維を(加圧吹き込み等によって)充填し、その後に筒状部材に対しシュリンキング加工を行うこととしてもよい。
【0066】
更に、図7に示す実施形態においては、2次加工部材102の一端部に対し傾斜スピニング加工(特許文献8)を適用しているが、これに限らず、偏芯スピニング加工(特許文献9)を適用してオフセット状のネッキング部を形成することとしてもよく、この偏芯スピニング加工によれば、図2の右側に示すネッキング部14を形成することができ、このときに条痕14jが形成される。また、図7に示すように、一部が胴部11の外周面の仮想延長面より外側に突出する最終目標加工部を設定してネッキング加工を行うこととしているが、これに限らず、通常の、同軸、偏芯、傾斜及び捩れスピニング加工の何れと組み合わせることとしてもよい。尚、同軸、偏芯、傾斜及び捩れスピニング加工においては、本実施形態のようにワーク(筒状部材)固定式が望ましいが、適宜、ワーク回転式を用いることとしてもよい。
【0067】
尚、触媒コンバータやDPFに対しネッキング部を形成する場合には、上記のスピニング加工によるネッキング加工が好適であるが、これに限らず、その他の塑性加工方法によって形成することとしてもよい。あるいは、別体のネッキング部(コーン部)を溶接等で接続することもできる。シュリンキング加工における筒状部材の胴部の縮径方法も、スピニング加工で行うことも可能である。筒状部材としては、電縫管、シームレス管、多層管等のパイプを適宜切断して用いてもよいし、シェル状の多分割体を結合させた所謂モナカ合せ品、あるいはC字状断面の板材を溶接して管状に形成したものを用いてもよい。
【0068】
更に、本実施形態では触媒担体2は2個としたが、1個でもよい。あるいは、3個以上の触媒担体を直列に配置してもよく、胴部は、各ハニカム構造体に対応する部分毎に適宜縮径してもよいし、連続して縮径してもよい。そして、最終製品としては、自動車の排気系部品に限らず、前掲の特許文献に記載の燃料電池用改質器等、種々の流体処理装置に適用することができる。
【0069】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1に記載のハニカム構造体内蔵流体処理装置の製造方法においては、筒状部材の少なくと実質的にバインダー無添加の緩衝部材を収容する部分の軸方向所定範囲を、ハニカム構造体に対する緩衝部材の面圧に応じて設定する最終目標形状の内側半径となるまで縮径して胴部を形成し、該胴部の端部をネッキング加工してネッキング部を形成することとしているので、実質的にバインダー無添加の緩衝部材であっても、この緩衝部材によって所期の面圧を確保しつつ筒状部材内に緩衝部材及びハニカム構造体を適切に保持することができる。
【0072】
更に、請求項に記載のように前記ネッキング部を形成することとすれば、胴部の両端に連続して所望の形状のネッキング部を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が対象とする流体処理装置の一実施形態に係る触媒コンバータの正面図である。
【図2】 本発明が対象とする流体処理装置の他の実施形態に係る触媒コンバータの正面図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係る触媒コンバータの製造方法において、触媒担体及び緩衝部材の測定工程を示す正面図である。
【図4】 本発明の一実施形態に係る触媒コンバータの製造方法において、筒状部材の一端部を拡径し、拡径部を形成した1次加工部材を示す断面図である。
【図5】 本発明の一実施形態に係る触媒コンバータの製造方法において、触媒担体及び緩衝部材を装着した一体品を1次加工部材内に収容する状態を示す断面図である。
【図6】 本発明の一実施形態に係る触媒コンバータの製造方法において、サイジング工程での1次加工部材の縮径状態を示す断面図である。
【図7】 本発明の一実施形態に係る触媒コンバータの製造方法において、2次加工部材の一端部に対しスピニングローラによるネッキング加工を行う状態を示す断面図である。
【図8】 図7の上方の胴部の左端近傍を拡大して示す断面図である。
【図9】 本発明の一実施形態に係る触媒コンバータの製造方法において、一端部にネッキング部が形成された3次加工部材の他方の端部に対し、スピニングローラによるネッキング加工を行なう状態を示す断面図である。
【図10】 図9の下方の胴部の左端近傍を拡大して示す断面図である。
【図11】 本発明の一実施形態に係る触媒コンバータの製造に供する縮径装置を示す斜視図である。
【図12】 本発明の一実施形態に係る触媒コンバータの製造に供する縮径装置の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 一体品, 2 触媒担体, 3 緩衝部材, 10 筒状部材,
11 胴部, 10a 拡径部, 12b,13b,14b テーパ部,
12c,13c,14c 首部, 12,13,14 ネッキング部,
101 1次加工部材, 102 2次加工部材, 103 3次加工部材,
DT 測定装置, PM 押圧体, LC ロードセル,
RE ロータリエンコーダ, CH,CL クランプ装置,
SP スピニングローラ, RD 縮径装置, GD ハウジング,
DP 押型, DV 割り型, RDx 縮径装置, DS セグメント

Claims (2)

  1. 金属製筒状部材内に実質的にバインダー無添加の緩衝部材を介してハニカム構造体を保持するハニカム構造体内蔵流体処理装置の製造方法において、前記ハニカム構造体の外周に前記緩衝部材を装着した状態で前記筒状部材内に緩やかに収容し、前記筒状部材の少なくとも前記緩衝部材を収容する部分の軸方向所定範囲を、前記ハニカム構造体に対する前記緩衝部材の面圧に応じて設定する最終目標形状の内側半径となるまで縮径して胴部を形成し、該胴部の端部をネッキング加工してネッキング部を形成することを特徴とするハニカム構造体内蔵流体処理装置の製造方法。
  2. 前記胴部の少なくとも一端側の所定範囲を含み前記筒状部材の開口端に至るまで、前記胴部の中心軸に対して少なくとも偏芯、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸に沿ってスピニング加工を行い、前記ネッキング部を形成することを特徴とする請求項記載のハニカム構造体内蔵流体処理装置の製造方法。
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