JP2585132Y2 - レーザキャビティハウジング - Google Patents
レーザキャビティハウジングInfo
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- JP2585132Y2 JP2585132Y2 JP2837692U JP2837692U JP2585132Y2 JP 2585132 Y2 JP2585132 Y2 JP 2585132Y2 JP 2837692 U JP2837692 U JP 2837692U JP 2837692 U JP2837692 U JP 2837692U JP 2585132 Y2 JP2585132 Y2 JP 2585132Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は励起光を入射されて所定
波長のレーザ光を出射するレーザ結晶を被覆するレーザ
キャビティハウジングに関するものである。
波長のレーザ光を出射するレーザ結晶を被覆するレーザ
キャビティハウジングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にレーザ光源は微小な温度の変化に
よって波長、モードあるいはパワーが大幅に変化する。
したがって、特に、これら波長等の高い安定性が要求さ
れる場合には、上記レーザ光源の温度をコントロールす
る必要がある。
よって波長、モードあるいはパワーが大幅に変化する。
したがって、特に、これら波長等の高い安定性が要求さ
れる場合には、上記レーザ光源の温度をコントロールす
る必要がある。
【0003】ところで、近年種々の用途にYAGレーザ
等の半導体励起固体レード光源が使用されるようになっ
ている。このような半導体励起固体レーザ光源は励起光
源からの励起光を集光レンズによりYAGロッド等のレ
ーザ結晶に入射せしめ、このレーザ結晶の両側に配した
共振器ミラーによってレーザ結晶からの出射光を増幅し
て出力するような構成となっている。
等の半導体励起固体レード光源が使用されるようになっ
ている。このような半導体励起固体レーザ光源は励起光
源からの励起光を集光レンズによりYAGロッド等のレ
ーザ結晶に入射せしめ、このレーザ結晶の両側に配した
共振器ミラーによってレーザ結晶からの出射光を増幅し
て出力するような構成となっている。
【0004】このような半導体励起固体レーザ光源も上
記一般のレーザ光源と同様に温度をコントロールする必
要があるが、特に縦モードの、パワーが安定したレーザ
出力を得るためにはレーザ結晶の特性(複屈折性、非線
形常数値等)が安定するようにこのレーザ結晶を含んだ
共振器全体の温度コントロールを高精度で行なう必要が
ある。
記一般のレーザ光源と同様に温度をコントロールする必
要があるが、特に縦モードの、パワーが安定したレーザ
出力を得るためにはレーザ結晶の特性(複屈折性、非線
形常数値等)が安定するようにこのレーザ結晶を含んだ
共振器全体の温度コントロールを高精度で行なう必要が
ある。
【0005】特に、第2高調波を得るように構成したレ
ーザ光源では温度に対する要求はかなり厳格なものとな
る。
ーザ光源では温度に対する要求はかなり厳格なものとな
る。
【0006】このレーザ結晶の温度コントロールを行な
うためには、図4,5の従来技術(YAGレーザ光源)
に示すように、まずレーザ結晶をキャビティ内に収容
し、しかる後、キャビティハウジング内の温度をコント
ロールするのが望ましい。
うためには、図4,5の従来技術(YAGレーザ光源)
に示すように、まずレーザ結晶をキャビティ内に収容
し、しかる後、キャビティハウジング内の温度をコント
ロールするのが望ましい。
【0007】図4に示すYAGレーザ光源は、励起ラン
プ31とYAGロッド32を収容した石英、インバー等から
なる温度特性の安定したキャビティハウジング33を3本
の支柱34に支持された載置台35上に固設してなり、YA
Gロッド32から出射されたレーザ光を、3本の支柱34に
支持された2つのミラーホルダ36A,Bにより保持され
てなる入射ミラー37Aおよび出射ミラー37Bによって共
振せしめ、これにより増幅したレーザ光を出射ミラー37
Bから出力するようにしたものである。
プ31とYAGロッド32を収容した石英、インバー等から
なる温度特性の安定したキャビティハウジング33を3本
の支柱34に支持された載置台35上に固設してなり、YA
Gロッド32から出射されたレーザ光を、3本の支柱34に
支持された2つのミラーホルダ36A,Bにより保持され
てなる入射ミラー37Aおよび出射ミラー37Bによって共
振せしめ、これにより増幅したレーザ光を出射ミラー37
Bから出力するようにしたものである。
【0008】また図5に示すYAGレーザ光源は、基本
的には図4に示すYAGレーザ光源と同様の構成とされ
ているが、励起ランプ41とYAGロッド42を収容したキ
ャビティハウジング43、および入射ミラー47Aと出射ミ
ラー47Bを保持した2つのミラーホルダ46A,Bがレー
ル38上に固設されたランナー39A,B,C上に取り付け
られている点で異なっている。
的には図4に示すYAGレーザ光源と同様の構成とされ
ているが、励起ランプ41とYAGロッド42を収容したキ
ャビティハウジング43、および入射ミラー47Aと出射ミ
ラー47Bを保持した2つのミラーホルダ46A,Bがレー
ル38上に固設されたランナー39A,B,C上に取り付け
られている点で異なっている。
【0009】これら図4,5に示す従来技術にはキャビ
ティハウジング内の温度コントロールを行なう制御部が
設けられていないが、一般のレーザ光源の場合と同様に
キャビティハウジング内を所定の温度にコントロールす
る制御部を設けるようにすればYAGロッド等のレーザ
結晶の温度をある程度コントロールすることが可能とな
る。
ティハウジング内の温度コントロールを行なう制御部が
設けられていないが、一般のレーザ光源の場合と同様に
キャビティハウジング内を所定の温度にコントロールす
る制御部を設けるようにすればYAGロッド等のレーザ
結晶の温度をある程度コントロールすることが可能とな
る。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たキャビティハウジングは励起ランプ41とYAGロッド
42を配する空洞部を形成した金属等からなるブロックで
あり、外気の温度が大きく変化した場合に外部との熱の
流入・流出を遮断することができないので、このキャビ
ティハウジング内の温度をコントロールする制御部を設
けたとしても、その温度制御に遅れが生じ、レーザ結晶
を高精度で温度コントロールすることが困難となる。特
に最近では、キャビティハウジングの内部を0.01℃以下
の誤差範囲内で温度コントロールする高精度のレーザ光
源も必要とされており、上述した如きレーザキャビティ
ハウジングを用いていてはこのような要求に対応するこ
とが困難であった。
たキャビティハウジングは励起ランプ41とYAGロッド
42を配する空洞部を形成した金属等からなるブロックで
あり、外気の温度が大きく変化した場合に外部との熱の
流入・流出を遮断することができないので、このキャビ
ティハウジング内の温度をコントロールする制御部を設
けたとしても、その温度制御に遅れが生じ、レーザ結晶
を高精度で温度コントロールすることが困難となる。特
に最近では、キャビティハウジングの内部を0.01℃以下
の誤差範囲内で温度コントロールする高精度のレーザ光
源も必要とされており、上述した如きレーザキャビティ
ハウジングを用いていてはこのような要求に対応するこ
とが困難であった。
【0011】本考案はこのような事情に鑑みなされたも
ので、外部の温度変化に影響されることなく高精度でレ
ーザ結晶を温度コントロールし得るレーザキャビティハ
ウジングを提供することを目的とするものである。
ので、外部の温度変化に影響されることなく高精度でレ
ーザ結晶を温度コントロールし得るレーザキャビティハ
ウジングを提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本考案のレーザキャビテ
ィハウジングは、端面を互いに接合して配置されたレー
ザ結晶および非線形結晶(以下レーザ結晶等という)
と、少なくともこのレーザ結晶および非線形結晶の外周
全周を被覆する熱伝導部材と、この熱伝導部材に設けら
れた温度制御部材と、この熱伝導部材を被覆する断熱部
材とを備えてなり、前記レーザ結晶を励起するための外
部からの励起光の入射、およびこのレーザ結晶から外部
へのレーザ光の出射を許容するキャビティ部を有してい
ることを特徴とするものである。
ィハウジングは、端面を互いに接合して配置されたレー
ザ結晶および非線形結晶(以下レーザ結晶等という)
と、少なくともこのレーザ結晶および非線形結晶の外周
全周を被覆する熱伝導部材と、この熱伝導部材に設けら
れた温度制御部材と、この熱伝導部材を被覆する断熱部
材とを備えてなり、前記レーザ結晶を励起するための外
部からの励起光の入射、およびこのレーザ結晶から外部
へのレーザ光の出射を許容するキャビティ部を有してい
ることを特徴とするものである。
【0013】すなわち、このレーザキャビティハウジン
グはレーザ結晶等を熱伝導部材と断熱部材により2重に
被覆してなることを特徴とするものである。
グはレーザ結晶等を熱伝導部材と断熱部材により2重に
被覆してなることを特徴とするものである。
【0014】ここで、熱伝導部材とは熱伝導が良好な部
材、一般には金属等をいうが、レーザ結晶全体を精密に
温度コントロールできる程度にこの熱伝導部材全体を迅
速に均一な温度とし得るものであれば金属等に限られる
ものではない。
材、一般には金属等をいうが、レーザ結晶全体を精密に
温度コントロールできる程度にこの熱伝導部材全体を迅
速に均一な温度とし得るものであれば金属等に限られる
ものではない。
【0015】また、断熱部材とは上記熱伝導部材に比べ
て熱伝導率が大幅に低いものであって、例えばプラスチ
ック、セラミック等をいうが、上記レーザ結晶等を精密
に温度コントロールできる程度に外部と熱の流入、流出
を遮断し得るものであれば上記プラスチック、セラミッ
ク等に限られるものではない。
て熱伝導率が大幅に低いものであって、例えばプラスチ
ック、セラミック等をいうが、上記レーザ結晶等を精密
に温度コントロールできる程度に外部と熱の流入、流出
を遮断し得るものであれば上記プラスチック、セラミッ
ク等に限られるものではない。
【0016】なお、本考案のレーザキャビティハウジン
グでは上記レーザ結晶等以外の部材もハウジング内に配
設するような構成とすることも可能である。
グでは上記レーザ結晶等以外の部材もハウジング内に配
設するような構成とすることも可能である。
【0017】
【作用】上記構成によれば、レーザ結晶等を熱伝導部材
により、さらにその外部を断熱部材により2重に被覆し
ている。
により、さらにその外部を断熱部材により2重に被覆し
ている。
【0018】したがって、外部との熱の流入・流出は断
熱部材により略遮断され、この断熱部材内の温度は急激
な温度変化を示さないような環境となる。
熱部材により略遮断され、この断熱部材内の温度は急激
な温度変化を示さないような環境となる。
【0019】このようにキャビティハウジング外部との
熱の流入・流出を略遮断するとともにレーザ結晶等の温
度を均一化することにより、レーザ結晶等を所定の温度
に設定する場合の温度コントロールも極めて容易とな
る。また、レーザ結晶等は端面を互いに接合して配置さ
れて外周全周が熱伝導部材により被覆され、かつこの熱
伝導部材にはペルチェ素子等の温度制御部材が設けられ
ているので、レーザ結晶等の温度制御をより迅速に高精
度で効率よく行うことができる。
熱の流入・流出を略遮断するとともにレーザ結晶等の温
度を均一化することにより、レーザ結晶等を所定の温度
に設定する場合の温度コントロールも極めて容易とな
る。また、レーザ結晶等は端面を互いに接合して配置さ
れて外周全周が熱伝導部材により被覆され、かつこの熱
伝導部材にはペルチェ素子等の温度制御部材が設けられ
ているので、レーザ結晶等の温度制御をより迅速に高精
度で効率よく行うことができる。
【0020】このようにキャビティハウジング外部との
熱の流入・流出を略遮断するとともにレーザ結晶等の温
度を均一化することにより、レーザ結晶等を所定の温度
に設定する場合の温度コントロールも極めて容易とな
る。
熱の流入・流出を略遮断するとともにレーザ結晶等の温
度を均一化することにより、レーザ結晶等を所定の温度
に設定する場合の温度コントロールも極めて容易とな
る。
【0021】
【実施例】以下、本考案の実施例について図面を用いて
説明する。
説明する。
【0022】図1は本考案の実施例に係るレーザキャビ
ティハウジングを示す一部断面図である。このレーザキ
ャビティハウジングは波長532nm のレーザ光を出力する
レーザ光源の各部材を収容固定するものである。
ティハウジングを示す一部断面図である。このレーザキ
ャビティハウジングは波長532nm のレーザ光を出力する
レーザ光源の各部材を収容固定するものである。
【0023】すなわち、このレーザ光源は、波長809nm
の出力レーザ光16を出力する半導体レーザ素子1と、こ
の半導体レーザ素子1から出力されたレーザ励起光によ
り励起され、波長1064nmのレーザ光を射出するYVO4
(yttrium vanadium oxide)レーザ結晶(ネオジウムがド
ープされている)2と、上記レーザ励起光をこのYVO
4 レーザ結晶2上に集光する2つの集光レンズ3と、Y
VO4 レーザ結晶2から出力された波長1064nmのレーザ
光を波長532nm のレーザ光に波長変換する非線形結晶で
あるKTP(potassium titanyle phosphate)素子4とを
備えている。また、KTP素子4からのレーザ光の一部
を透過し、残りを反射する反射ミラー5と、上記YVO
4 レーザ結晶2のレーザ励起光入射端面に蒸着により形
成された半透鏡部2Aとにより構成される光共振部を備
えている。
の出力レーザ光16を出力する半導体レーザ素子1と、こ
の半導体レーザ素子1から出力されたレーザ励起光によ
り励起され、波長1064nmのレーザ光を射出するYVO4
(yttrium vanadium oxide)レーザ結晶(ネオジウムがド
ープされている)2と、上記レーザ励起光をこのYVO
4 レーザ結晶2上に集光する2つの集光レンズ3と、Y
VO4 レーザ結晶2から出力された波長1064nmのレーザ
光を波長532nm のレーザ光に波長変換する非線形結晶で
あるKTP(potassium titanyle phosphate)素子4とを
備えている。また、KTP素子4からのレーザ光の一部
を透過し、残りを反射する反射ミラー5と、上記YVO
4 レーザ結晶2のレーザ励起光入射端面に蒸着により形
成された半透鏡部2Aとにより構成される光共振部を備
えている。
【0024】なお、上記2つの集光レンズ3はアライメ
ントされた状態でレンズホルダ6内に収容固定され、ま
た上述したYVO4 レーザ結晶2とKTP素子4とは端
面を互いに接合された状態に構成されている。
ントされた状態でレンズホルダ6内に収容固定され、ま
た上述したYVO4 レーザ結晶2とKTP素子4とは端
面を互いに接合された状態に構成されている。
【0025】以上に説明したレーザ光源が、図1に示す
如く本考案の実施例に係るレーザキャビティハウジング
に収容されることとなる。すなわち、このレーザキャビ
ティハウジングは、YVO4 レーザ結晶2とKTP素子
4を保持してそれらの外周全周を覆う結晶ホルダ11、反
射ミラー5を保持するミラーホルダ12およびワッシャ13
の3部材を接した状態で熱伝導筒14内に収納保持するよ
うになっており、また、この熱伝導筒14の半導体レーザ
素子1側に突設された中空小径部14Aの孔部にはレンズ
ホルダ6の一部を嵌挿することができるようになってい
る。また、これら半導体レーザ素子1、レンズホルダ6
および熱伝導筒14は各光学部材がアライメントされてい
る状態で断熱部材15A,Bにより被覆されるようになっ
ており、またこの断熱部材15B、ミラーホルダ12および
ワッシャ13には出力レーザ光16が通過する孔が穿設され
ている。
如く本考案の実施例に係るレーザキャビティハウジング
に収容されることとなる。すなわち、このレーザキャビ
ティハウジングは、YVO4 レーザ結晶2とKTP素子
4を保持してそれらの外周全周を覆う結晶ホルダ11、反
射ミラー5を保持するミラーホルダ12およびワッシャ13
の3部材を接した状態で熱伝導筒14内に収納保持するよ
うになっており、また、この熱伝導筒14の半導体レーザ
素子1側に突設された中空小径部14Aの孔部にはレンズ
ホルダ6の一部を嵌挿することができるようになってい
る。また、これら半導体レーザ素子1、レンズホルダ6
および熱伝導筒14は各光学部材がアライメントされてい
る状態で断熱部材15A,Bにより被覆されるようになっ
ており、またこの断熱部材15B、ミラーホルダ12および
ワッシャ13には出力レーザ光16が通過する孔が穿設され
ている。
【0026】なお、半導体レーザ素子1の底部にはこの
素子1を冷却するためのヒートシンク17が取り付けられ
ており、一方熱伝導筒14の外面に接合するよう、断熱部
材15Aの切欠部に温度制御用のペルチェ素子18が埋設さ
れており、このペルチェ素子18の熱伝導筒14側とは反対
側にペルチェ素子冷却用のヒートシンク19が取り付けら
れている。
素子1を冷却するためのヒートシンク17が取り付けられ
ており、一方熱伝導筒14の外面に接合するよう、断熱部
材15Aの切欠部に温度制御用のペルチェ素子18が埋設さ
れており、このペルチェ素子18の熱伝導筒14側とは反対
側にペルチェ素子冷却用のヒートシンク19が取り付けら
れている。
【0027】図2は上記熱伝導筒14内に配された上記各
部材を分解して示す斜視図である。この図2に示すよう
に、角筒状の熱伝導筒14内には円柱状の空洞14Aが形成
されており、この空洞14A内に円柱状の結晶ホルダ11お
よびミラーホルダ12が嵌挿されるようになっている。こ
の結晶ホルダ11の中心部には角片状のYVO4 レーザ結
晶2とKTP素子4が密に嵌合される角型状の透孔11A
が穿設されており、ミラーホルダ12には反射ミラー5が
保持される凹部(図2には示されていない)が設けられ
ている。なお、これら2つのホルダ11,12および熱伝導
筒14の端面にはこれらの部材を保持するため各々複数個
のねじ止め用穴が設けられている。
部材を分解して示す斜視図である。この図2に示すよう
に、角筒状の熱伝導筒14内には円柱状の空洞14Aが形成
されており、この空洞14A内に円柱状の結晶ホルダ11お
よびミラーホルダ12が嵌挿されるようになっている。こ
の結晶ホルダ11の中心部には角片状のYVO4 レーザ結
晶2とKTP素子4が密に嵌合される角型状の透孔11A
が穿設されており、ミラーホルダ12には反射ミラー5が
保持される凹部(図2には示されていない)が設けられ
ている。なお、これら2つのホルダ11,12および熱伝導
筒14の端面にはこれらの部材を保持するため各々複数個
のねじ止め用穴が設けられている。
【0028】また、この熱伝導筒14は図3に示す如く、
高さAが23.5mm、幅Bが23.5mm、長さCが23mm、さらに
空洞部の直径Dが19mmとなるように構成されている。こ
の熱伝導筒14はYVO4 レーザ結晶2とKTP素子4を
結晶ホルダ11を介して均一な温度とするためAl,C
u,ステンレス鋼等の金属で形成することが可能である
が、この熱伝導筒14にヒートキャパシティを持たせたい
場合には熱伝導率のやや低い金属を用いることが望まし
い。例えば熱伝導率の高いAl(2.38 J/cm・s・k )
やCu(3.85 J/cm・s ・k )に比べて熱伝導率のやや
低いステンレス鋼(0.245 J/cm・s ・k )の方が望ま
しい。
高さAが23.5mm、幅Bが23.5mm、長さCが23mm、さらに
空洞部の直径Dが19mmとなるように構成されている。こ
の熱伝導筒14はYVO4 レーザ結晶2とKTP素子4を
結晶ホルダ11を介して均一な温度とするためAl,C
u,ステンレス鋼等の金属で形成することが可能である
が、この熱伝導筒14にヒートキャパシティを持たせたい
場合には熱伝導率のやや低い金属を用いることが望まし
い。例えば熱伝導率の高いAl(2.38 J/cm・s・k )
やCu(3.85 J/cm・s ・k )に比べて熱伝導率のやや
低いステンレス鋼(0.245 J/cm・s ・k )の方が望ま
しい。
【0029】なお、上記結晶ホルダ11は例えば熱伝導筒
14と同様の材料であるAl,Cu,ステンレス鋼等で形
成する。そして、上記熱伝導筒14とこの結晶ホルダ11と
が本考案における熱伝導部材を構成している。
14と同様の材料であるAl,Cu,ステンレス鋼等で形
成する。そして、上記熱伝導筒14とこの結晶ホルダ11と
が本考案における熱伝導部材を構成している。
【0030】また、上記断熱部材15A,Bはキャビティ
ハウジング外部との熱の流入・流出を略遮断することが
できる材料で形成されており、機械加工性等をも考慮す
るとプラスチック樹脂を用いるのが望ましいが、その他
セラミックス等を用いることも可能である。このときの
断熱部材15A,Bの熱伝導率は例えば7×10-4 cal/
(cm・s/cm2 ・℃・cm)とする。
ハウジング外部との熱の流入・流出を略遮断することが
できる材料で形成されており、機械加工性等をも考慮す
るとプラスチック樹脂を用いるのが望ましいが、その他
セラミックス等を用いることも可能である。このときの
断熱部材15A,Bの熱伝導率は例えば7×10-4 cal/
(cm・s/cm2 ・℃・cm)とする。
【0031】このように上記実施例のレーザキャビティ
ハウジングにおいては外部との熱の流入・流出を断熱部
材15A,Bにより略遮断するとともに、この断熱部材15
A,B内の温度を熱伝導筒14によって急速に均一化し得
る環境下にYVO4 レーザ結晶2およびKTP素子4を
配設し、ペルチェ素子18を用いて精密な温度コントロー
ルを行なうようにしている。これにより、レーザ結晶の
温度ドリフトが従来のレーザキャビティハウジングを用
いた場合には0.1 ℃程度であったものが、上記実施例の
レーザキャビティハウジングを用いた場合には0.01℃以
下とすることが可能となった。
ハウジングにおいては外部との熱の流入・流出を断熱部
材15A,Bにより略遮断するとともに、この断熱部材15
A,B内の温度を熱伝導筒14によって急速に均一化し得
る環境下にYVO4 レーザ結晶2およびKTP素子4を
配設し、ペルチェ素子18を用いて精密な温度コントロー
ルを行なうようにしている。これにより、レーザ結晶の
温度ドリフトが従来のレーザキャビティハウジングを用
いた場合には0.1 ℃程度であったものが、上記実施例の
レーザキャビティハウジングを用いた場合には0.01℃以
下とすることが可能となった。
【0032】また、キャビティハウジング部分をユニッ
ト化することで組立調整が極めて容易となった。
ト化することで組立調整が極めて容易となった。
【0033】本考案のレーザキャビティハウジングとし
ては上記実施例のものに限られるものではなく、形状、
寸法や材料等について種々の態様の変更が可能である。
例えば、上記実施例において結晶ホルダ11に保持される
YVO4 レーザ結晶2に代えてYAGレーザロッドとす
ることも可能である。
ては上記実施例のものに限られるものではなく、形状、
寸法や材料等について種々の態様の変更が可能である。
例えば、上記実施例において結晶ホルダ11に保持される
YVO4 レーザ結晶2に代えてYAGレーザロッドとす
ることも可能である。
【0034】また、上述した実施例では熱伝導筒14を熱
伝導部材として機能させるとともに熱容量部材として機
能させるようにしている。この熱伝導筒14に所望の熱容
量を持たせるためには、レーザキャビティハウジングの
材質(比熱)や形状(長さ、径)として適宜所望の値を
選択することが可能である。
伝導部材として機能させるとともに熱容量部材として機
能させるようにしている。この熱伝導筒14に所望の熱容
量を持たせるためには、レーザキャビティハウジングの
材質(比熱)や形状(長さ、径)として適宜所望の値を
選択することが可能である。
【0035】
【考案の効果】以上説明したように本考案のレーザキャ
ビティハウジングによれば、断熱部材と熱伝導部材によ
りレーザ結晶等を2重に被覆して、外部との熱の流入・
流出を遮断するとともにレーザ結晶等の温度を速やかに
均一化するようにしているので精度の高い温度コントロ
ールが容易で、出力レーザ光の波長、モード、パワーを
高精度でコントロールすることが可能となる。また、上
記熱伝導部材にペルチェ素子等の温度制御部材を設けて
この温度制御部材で熱伝導部材を介してレーザ結晶等の
温度制御を行うようにしたのでレーザ結晶等の温度制御
を効果的に行うことができると共に、その際、温度制御
対象であるレーザ結晶等を互いに接合してコンパクトに
まとめたので、それらが離れた状態で位置している場合
よりもそれらの温度制御をより少ないエネルギーで迅速
に行うことができ、かつ、それらの外周全周を熱伝導部
材で被覆したので、レーザ結晶等の一部のみが熱伝導部
材に接触している場合に比し、熱伝導部材を介したレー
ザ結晶等の温度制御をより迅速にかつ高精度で行うこと
ができる。
ビティハウジングによれば、断熱部材と熱伝導部材によ
りレーザ結晶等を2重に被覆して、外部との熱の流入・
流出を遮断するとともにレーザ結晶等の温度を速やかに
均一化するようにしているので精度の高い温度コントロ
ールが容易で、出力レーザ光の波長、モード、パワーを
高精度でコントロールすることが可能となる。また、上
記熱伝導部材にペルチェ素子等の温度制御部材を設けて
この温度制御部材で熱伝導部材を介してレーザ結晶等の
温度制御を行うようにしたのでレーザ結晶等の温度制御
を効果的に行うことができると共に、その際、温度制御
対象であるレーザ結晶等を互いに接合してコンパクトに
まとめたので、それらが離れた状態で位置している場合
よりもそれらの温度制御をより少ないエネルギーで迅速
に行うことができ、かつ、それらの外周全周を熱伝導部
材で被覆したので、レーザ結晶等の一部のみが熱伝導部
材に接触している場合に比し、熱伝導部材を介したレー
ザ結晶等の温度制御をより迅速にかつ高精度で行うこと
ができる。
【図1】本考案の実施例に係るレーザキャビティハウジ
ングをレーザ光源とともに示す一部断面図
ングをレーザ光源とともに示す一部断面図
【図2】図1に示すハウジングの主要部分を分解して示
す斜視図
す斜視図
【図3】図2に示す熱伝導筒の大きさを説明するための
斜視図
斜視図
【図4】従来のレーザキャビティハウジングを示す斜視
図
図
【図5】図4とは異なる従来のレーザキャビティハウジ
ングを示す斜視図
ングを示す斜視図
1 半導体レーザ素子 2 YVO4 レーザ結晶 3 集光レンズ 4 KTP素子 5 反射ミラー 6 レンズホルダ 11 結晶ホルダ 12 ミラーホルダ 13 ワッシャ 14 熱伝導筒 15A,B 断熱部材 16 出力レーザ光 17,19 ヒートシンク 18 ペルチェ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/108 H01S 3/109 H01S 3/02
Claims (1)
- 【請求項1】 端面を互いに接合して配置されたレーザ
結晶および非線形結晶と、少なくともこのレーザ結晶お
よび非線形結晶の外周全周を被覆する熱伝導部材と、こ
の熱伝導部材に設けられた温度制御部材と、この熱伝導
部材を被覆する断熱部材とを備えてなり、前記レーザ結
晶を励起するための外部からの励起光の入射、およびこ
のレーザ結晶から外部へのレーザ光の出射を許容するキ
ャビティ部を有していることを特徴とするレーザキャビ
ティハウジング。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2837692U JP2585132Y2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | レーザキャビティハウジング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2837692U JP2585132Y2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | レーザキャビティハウジング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0587976U JPH0587976U (ja) | 1993-11-26 |
JP2585132Y2 true JP2585132Y2 (ja) | 1998-11-11 |
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ID=12246924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2837692U Expired - Fee Related JP2585132Y2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | レーザキャビティハウジング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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CN109888601B (zh) * | 2019-04-08 | 2024-07-26 | 北京理工大学 | 一种用于频差可调谐的双频微片激光器的夹持装置 |
-
1992
- 1992-04-28 JP JP2837692U patent/JP2585132Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0587976U (ja) | 1993-11-26 |
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