JP2585016B2 - リンクチェーンの製造方法 - Google Patents

リンクチェーンの製造方法

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JP2585016B2 JP62218953A JP21895387A JP2585016B2 JP 2585016 B2 JP2585016 B2 JP 2585016B2 JP 62218953 A JP62218953 A JP 62218953A JP 21895387 A JP21895387 A JP 21895387A JP 2585016 B2 JP2585016 B2 JP 2585016B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はリンクチェーンの製造方法、詳しくは主とし
てチェーンブロックやスリングチェーン等に用いるリン
クチェーンの製造方法に関する。
(従来の技術) 一般に、チェーンブロックやスリングチェーン等に用
いるリンクチェーンは、安全上その引張強度が定格荷重
の5倍以上と定められている他、発錆が少なく、耐摩耗
性に優れていることが必要とされている。
そして、従来、耐食性を有するリンクチェーンとして
は、鋼製のリンクチェーン表面にニッケルや亜鉛などの
耐食金属のメッキを施したものや、ステンレス鋼製のリ
ンクチェーンなどが知られている。
(発明が解決しようとする問題点) ところが、前記した従来のリンクチェーンにおいて、
先ず鋼製リンクチェーンの表面に耐食金属をメッキした
ものにあっては、該リンクチェーンに負荷が作用すると
弾性的な変形が生じ、この変形により前記メッキが剥離
する問題があり、また、ステンレス鋼製リンクチェーン
の場合、材料単価が高くなると共に、材料の引張り強度
が鋼製のリンクチェーンに比べて低下するために、鋼製
のリンクチェーンよりもチェーン素子の線径が太くなり
製品コストが格段に高くなる問題を有していた。
本発明の目的は、鋼から成る母材の外周面にステンレ
ス鋼を被覆した複合材から成る棒材を用いて、チェーン
素子の線径を太くしなくとも所定の引張強度を得ること
ができながら、しかも、耐食性、耐剥離性及び耐摩耗性
を著じるしく向上させることができるリンクチェーンの
製造方法を提供せんとするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、鋼から成る母材(1)の外周面にステンレ
ス鋼(2)を被覆した複合材から成る棒材を用い、該棒
材をリンク状に曲げ加工した後、該端面間を溶接して連
鎖状としたチェーン素子(A)を形成し、次いで該チェ
ーン素子(A)を加熱することにより、前記母材(1)
とステンレス鋼(2)との境界部に拡散層(3)を形成
しながら母材(1)の焼入れを行い、然る後ステンレス
鋼(2)が鋭敏化しない温度範囲にて焼戻しを行なって
前記母材(1)を焼戻しマルテンサイト組織としたこと
を特徴とするものである。
(作用) しかして、焼戻しマルテンサイト組織とした強靭鋼か
ら成る母材(1)により、リンク素体(A)の線径を太
くしなくともリンクチェーンにおいて要求される引張強
度を得ることができるのであり、又、前記母材(1)
と、該母材(1)の外周面に被覆した耐食性に優れるス
テンレス鋼(2)とを加熱により前記母材(1)とステ
ンレス鋼(2)との境界部に拡散層(3)を形成し、こ
の拡散層(3)により前記母材(1)にステンレス鋼
(2)を強固に結合したのであるから、リンクチェーン
の長期使用によるステンレス鋼(2)の前記母材(1)
からの剥離を防止するとともに、摩耗を少なくして耐久
性を向上させられるのである。
(実施例) 以下本発明の実施例について説明する。
実施例1として、化学成分C:0.21%、Si:0.20%、Mn:
1.30%、P:0.02%、S:0.017%残量鉄の低Mn鋼から成る
母材(1)の外周面に、化学成分C:0.08%、Si:1.00
%、Mn:2.00%、Ni:8%、Cr:18.00%残量鉄のステンレ
ス鋼(SUS 304)(2)を厚さ0.5〜1mmで被覆した複合
材から成りトータル線径7.1mmの棒材を用い、該棒材を
リンク状に曲げ加工した後、該端面間を電気抵抗溶接に
より溶接して第2図に示す如く連鎖状としたチェーン素
子(A)を形成する。
前記溶接に際し、前記ステンレス鋼(2)の突合せ溶
接部分が大きく撓んだり、或いは隙間が生じることのな
いように前記ステンレス鋼(2)の肉厚を設定すると共
に、溶接時の加圧力を設定して溶接するのであり、ま
た、前記溶接後には、その溶接部分の外周に形成される
バリを切削などによりその除去処理を行なう。
このとき、前記母材(1)が外表面に露出しないよう
に除去処理を行なうのである。
次に、前記連鎖状としたチェーン素子(A)を約850
〜1000℃のもとで、1時間加熱することにより、前記母
材(1)とステンレス鋼(2)との境界部に、第1図に
示す如く前記母材(1)及びステンレス鋼(2)の一
部、主としてニッケルとクロムが拡散した拡散層(3)
を形成しながら母材(1)の焼入れを行い、然る後、前
記チェーン素子(A)を、ステンレス鋼(2)が鋭敏化
しない温度範囲、すなわち180℃〜450℃にて1時間加熱
して焼戻しを行なって前記母材(1)を焼戻しマルテン
サイト組織とした。
又、実施例2として、化学成分C:0.23%、Si:0.18、M
n:0.7%、P:0.02%、S:0.015%、Cr:1.1%、Mo:0.3%残
量鉄のクロムモリブデン鋼(SCM420)から成る母材
(1)の外周面に、化学成分C:0.22%、Si:0.8%、Mn0.
7%、P:0.02%、S:0.018%、Cr:13.00%残量鉄のステン
レス鋼(SUS 420JI)(2)を厚さ0.5〜1mmで被覆した
複合材から成り、トータル線径7.1mmの棒材を用い、該
棒材を実施例1と同様の製造方法で曲げ加工及び溶接し
てチェーン素子(A)を形成し、かつ、該チェーン素子
(A)を加熱して、前記母材(1)とステンレス鋼
(2)との境界部に拡散層(3)を形成すると共に焼入
れし、その後焼戻しを行なって前記母材(1)を焼戻し
マルテンサイト組織とした。
しかして、前記した製造方法で得られる実施例1及び
2のリンクチェーンは、何れも引張強度の大なる焼戻し
マルテンサイト組織の母材(1)と、耐食性に優れたス
テンレス鋼(2)との間にこれら母材(1)及びステン
レス鋼(2)を強固に結合する拡散層(3)が形成され
るのであり、従って、前記母材(1)によりチェーン素
子(A)の線径を太くしなくとも所定の引張強度を得る
ことができながら、しかも、前記拡散層(3)により前
記母材(1)にステンレス鋼(2)を著るしく強固に結
合することができ、これによりリンクチェーンを長期間
使用してもステンレス鋼(2)の前記母材(1)からの
剥離を防止することができると共に、摩耗を少なくして
耐久性を向上させることができるのである。
また実施例1においてステンレス鋼(2)の厚さを0.
8mmとした場合のリンクチェーンの破断荷重は6650kg f
であり、また実施例2においてステンレス鋼(2)の厚
さを0.6mmとした場合のリンクチェーンの破断荷重は740
0kg fである。さらに、これら実施例1,2のリンクチェー
ンの破断後、各リンクチェーンにおけるステンレス鋼の
剥離状態を調べたところ、ニッケルメッキや亜鉛メッキ
を施したリンクチェーンの破断後母材とメッキ層との間
に見られる如き母材(1)に対するステンレス鋼(2)
の剥離は全く生じなかった。
(発明の効果) 以上の如く本発明によれば、鋼から成る母材(1)の
外周面にステンレス鋼(2)を被覆した複合材から成る
棒材を用い、該棒材をリンク状に曲げ加工した後、該端
面間を溶接して連鎖状としたチェーン素子(A)を形成
し、次いで該チェーン素子(A)を加熱することによ
り、前記母材(1)とステンレス鋼(2)との境界部に
拡散層(3)を形成しながら母材(1)の焼入れを行
い、然る後ステンレス鋼(2)が鋭敏化しない温度範囲
にて焼戻しを行なって前記母材(1)を焼戻しマルテン
サイト組織としたものであるから、焼戻しマルテンサイ
ト組織とした母材(1)によりチェーン素子(A)の線
径を太くしなくとも所定の引張強度を得ることができな
がら、しかも、該母材(1)の外周に耐食性に優れたス
テンレス鋼(2)を前記拡散層(3)を介して著じるし
く強固に結合できるので、リンクチェーンを長期間使用
してもステンレス鋼(2)の前記母材(1)からの剥離
を防止することができると共に、摩耗を少なくして耐久
性を向上させることができるのである。その上、高価な
ステンレス鋼(2)を用いるも、該ステンレス鋼(2)
を前記母材の外周面に薄く被覆する棒状の複合材を用い
るのであり、かつ、前記チェーン素子(A)の線径が太
くなることもないので、製品コストが高くなるのを抑え
ることができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るリンクチェーンの一部拡大断面
図、第2図は同リンクチェーンの連鎖状態を示す説明図
である。 (A)……チェーン素子 (1)……母材 (2)……ステンレス鋼 (3)……拡散層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼から成る母材(1)の外周面にステンレ
    ス鋼(2)を被覆した複合材から成る棒材を用い、該棒
    材をリンク状に曲げ加工した後、該端面間を溶接して連
    鎖状としたチェーン素子(A)を形成し、次いで該チェ
    ーン素子(A)を加熱することにより、前記母材(1)
    とステンレス鋼(2)との境界部に拡散層(3)を形成
    しながら母材(1)の焼入れを行い、然る後ステンレス
    鋼(2)が鋭敏化しない温度範囲にて焼戻しを行なって
    前記母材(1)を焼戻しマルテンサイト組織としたこと
    を特徴とするリンクチェーンの製造方法。
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