JP2584628Y2 - 眼鏡レンズ固定装置 - Google Patents
眼鏡レンズ固定装置Info
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- JP2584628Y2 JP2584628Y2 JP1992060922U JP6092292U JP2584628Y2 JP 2584628 Y2 JP2584628 Y2 JP 2584628Y2 JP 1992060922 U JP1992060922 U JP 1992060922U JP 6092292 U JP6092292 U JP 6092292U JP 2584628 Y2 JP2584628 Y2 JP 2584628Y2
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- JP
- Japan
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- lens
- spectacle lens
- processed
- block jig
- fixing
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- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は眼鏡レンズをレンズ加工
装置のレンズ加工部に固定するための眼鏡レンズ固定装
置に関し、特に被加工眼鏡レンズを縁摺加工装置のレン
ズ加工部に固定するための眼鏡レンズ固定装置に関す
る。ここで、被加工眼鏡レンズとは、縁摺加工がされて
いないレンズをいう(以下、同様)。
装置のレンズ加工部に固定するための眼鏡レンズ固定装
置に関し、特に被加工眼鏡レンズを縁摺加工装置のレン
ズ加工部に固定するための眼鏡レンズ固定装置に関す
る。ここで、被加工眼鏡レンズとは、縁摺加工がされて
いないレンズをいう(以下、同様)。
【0002】
【従来の技術】一般に、眼鏡レンズの縁摺加工や曲面加
工において、加工に先立ち、所定の光学的なレイアウト
に従って被加工眼鏡レンズが、レンズ加工装置のレンズ
加工部の所定位置に位置決めされた上で、被加工眼鏡レ
ンズのブロック(固定)が行われる。
工において、加工に先立ち、所定の光学的なレイアウト
に従って被加工眼鏡レンズが、レンズ加工装置のレンズ
加工部の所定位置に位置決めされた上で、被加工眼鏡レ
ンズのブロック(固定)が行われる。
【0003】被加工眼鏡レンズをブロックする方法とし
て、従来、リーブパッドまたはサクションカップを用い
てレンズをブロックすることが行われていた(例えば、
実開昭55−75452号公報)。リーブパッドは、定
型に打ち抜かれたゴム製シートの両面に接着剤が塗られ
たものであり、また、サクションカップはゴム製の吸着
パッドである。このリーブパッドまたはサクションカッ
プを被加工眼鏡レンズとブロック治具との間に介在させ
て、被加工眼鏡レンズをブロック治具に対し位置決めの
上、固定させる。そして、この被加工眼鏡レンズが固定
されたブロック治具を縁摺加工装置のレンズ加工部のブ
ロック治具ホルダ等に装着して被加工眼鏡レンズを両面
から圧着しながら縁摺加工装置によるレンズの縁摺加工
を行うようにしていた。
て、従来、リーブパッドまたはサクションカップを用い
てレンズをブロックすることが行われていた(例えば、
実開昭55−75452号公報)。リーブパッドは、定
型に打ち抜かれたゴム製シートの両面に接着剤が塗られ
たものであり、また、サクションカップはゴム製の吸着
パッドである。このリーブパッドまたはサクションカッ
プを被加工眼鏡レンズとブロック治具との間に介在させ
て、被加工眼鏡レンズをブロック治具に対し位置決めの
上、固定させる。そして、この被加工眼鏡レンズが固定
されたブロック治具を縁摺加工装置のレンズ加工部のブ
ロック治具ホルダ等に装着して被加工眼鏡レンズを両面
から圧着しながら縁摺加工装置によるレンズの縁摺加工
を行うようにしていた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、リーブパッド
またはサクションカップは、被加工眼鏡レンズに傷を付
けることを防ぐために、柔らかい材質からなり、かつ、
縁摺加工装置による両面からの圧着が、被加工眼鏡レン
ズに損傷や変形を与えない程度の弱い圧着力で行われる
ので、縁摺加工時に被加工眼鏡レンズがブロック治具に
対し回転方向にずれてしまい、所定のレイアウトとは異
なったレイアウトの眼鏡レンズを加工してしまうという
問題があった。
またはサクションカップは、被加工眼鏡レンズに傷を付
けることを防ぐために、柔らかい材質からなり、かつ、
縁摺加工装置による両面からの圧着が、被加工眼鏡レン
ズに損傷や変形を与えない程度の弱い圧着力で行われる
ので、縁摺加工時に被加工眼鏡レンズがブロック治具に
対し回転方向にずれてしまい、所定のレイアウトとは異
なったレイアウトの眼鏡レンズを加工してしまうという
問題があった。
【0005】また、被加工眼鏡レンズがプラスチック製
二重焦点レンズや累進レンズである場合には、レンズ表
面に凹凸があったり、レンズ表面が非球面であったりす
る。一方、ブロック治具のレンズ側接触面は、被加工眼
鏡レンズの表面が完全な球面をなしていると仮定して、
球面に対応する形状になっている。そのため、そうした
凹凸があったり、非球面であったりするレンズ表面にリ
ーブパッドまたはサクションカップを付着して、ブロッ
ク治具を固定したときには、ブロック治具とレンズ表面
との間隙が各点において均一ではなくなる。そのため、
縁摺加工装置から圧着力がこうしたレンズに加えられた
ときに、レンズが所定のレイアウト位置から傾いてしま
い、位置精度の高いヤゲン加工ができなくなったり、あ
るいは、被加工眼鏡レンズに局部的な力が加わるために
被加工眼鏡レンズに損傷や変形を与えてしまうことがあ
った。
二重焦点レンズや累進レンズである場合には、レンズ表
面に凹凸があったり、レンズ表面が非球面であったりす
る。一方、ブロック治具のレンズ側接触面は、被加工眼
鏡レンズの表面が完全な球面をなしていると仮定して、
球面に対応する形状になっている。そのため、そうした
凹凸があったり、非球面であったりするレンズ表面にリ
ーブパッドまたはサクションカップを付着して、ブロッ
ク治具を固定したときには、ブロック治具とレンズ表面
との間隙が各点において均一ではなくなる。そのため、
縁摺加工装置から圧着力がこうしたレンズに加えられた
ときに、レンズが所定のレイアウト位置から傾いてしま
い、位置精度の高いヤゲン加工ができなくなったり、あ
るいは、被加工眼鏡レンズに局部的な力が加わるために
被加工眼鏡レンズに損傷や変形を与えてしまうことがあ
った。
【0006】本考案はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、被加工眼鏡レンズが、回転方向においても、
軸の傾きにおいても所定のレイアウト位置からずれず、
また被加工眼鏡レンズに損傷や変形を与えることがな
く、被加工眼鏡レンズを正確に、かつ安定的に加工でき
る眼鏡レンズ固定装置を提供することを目的とする。
のであり、被加工眼鏡レンズが、回転方向においても、
軸の傾きにおいても所定のレイアウト位置からずれず、
また被加工眼鏡レンズに損傷や変形を与えることがな
く、被加工眼鏡レンズを正確に、かつ安定的に加工でき
る眼鏡レンズ固定装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案では上記課題を解
決するために、眼鏡レンズを縁ずり加工装置のレンズ加
工部に固定するための眼鏡レンズ固定装置において、一
端に設けられ、前記レンズ縁ずり加工装置のレンズ加工
部に装着される装着部と、他端に設けられ、前記眼鏡レ
ンズの所定の加工基準位置に当接される当接部とを有す
る固定手段と、常温で固形化するパラフィンからなる充
填固形手段とを備え、前記固定手段の当接部の内部に、
前記当接部を前記眼鏡レンズの所定の加工基準位置に位
置決めしたとき、溶融した前記充填固形手段が充填され
る空間部を形成したことを特徴とする眼鏡レンズ固定装
置が、提供される。
決するために、眼鏡レンズを縁ずり加工装置のレンズ加
工部に固定するための眼鏡レンズ固定装置において、一
端に設けられ、前記レンズ縁ずり加工装置のレンズ加工
部に装着される装着部と、他端に設けられ、前記眼鏡レ
ンズの所定の加工基準位置に当接される当接部とを有す
る固定手段と、常温で固形化するパラフィンからなる充
填固形手段とを備え、前記固定手段の当接部の内部に、
前記当接部を前記眼鏡レンズの所定の加工基準位置に位
置決めしたとき、溶融した前記充填固形手段が充填され
る空間部を形成したことを特徴とする眼鏡レンズ固定装
置が、提供される。
【0008】
【作用】上記構成において、高温で溶融されたパラフィ
ンからなる充填固形手段が、眼鏡レンズに対して所定の
固定位置に位置づけられた固定手段の空間部に充填さ
れ、その後、この充填固形手段は、冷却されて常温にな
るに従い固形化する。その結果、固定手段と眼鏡レンズ
との間には固形化した充填固形手段が介在することにな
り、固定手段に対する眼鏡レンズの位置決めは正確とな
り、高精度のレンズ加工が可能となる。また、固定手段
から眼鏡レンズに加えられる圧着力が各点とも均一とな
って、眼鏡レンズは損傷や変形を与えられることがなく
なる。
ンからなる充填固形手段が、眼鏡レンズに対して所定の
固定位置に位置づけられた固定手段の空間部に充填さ
れ、その後、この充填固形手段は、冷却されて常温にな
るに従い固形化する。その結果、固定手段と眼鏡レンズ
との間には固形化した充填固形手段が介在することにな
り、固定手段に対する眼鏡レンズの位置決めは正確とな
り、高精度のレンズ加工が可能となる。また、固定手段
から眼鏡レンズに加えられる圧着力が各点とも均一とな
って、眼鏡レンズは損傷や変形を与えられることがなく
なる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本考案に係る眼鏡レンズ固定装置の全体
構成を示す斜視図である。レンズ固定装置は、ブロック
治具1、両面接着シート2、レンズ保護シート3、およ
びパラフィン4から構成される。図中、右側に示すブロ
ック治具1は、図の左側に示す同一のブロック治具1を
矢印6方向に反転させたものである。ブロック治具1
は、内部空間1aを有した回転対称な金属体であり、被
加工眼鏡レンズ5に接する側の内部空間1aの口径が、
被加工眼鏡レンズ5に接する側と反対側の内部空間1a
の口径より大きく構成され、被加工眼鏡レンズ5に接す
る側の縁部1bは、円平面を構成している。ブロック治
具1の外壁の一部には、ブロック治具1を縁摺加工装置
(図示せず)に装着する際にブロック治具1の回転方向
の位置決めを行うための軸決め溝1cが設けられ、ま
た、ブロック治具1の内壁には、後述のようにブロック
治具1の内部空間1aに充填され、固形化したパラフィ
ン4がブロック治具1に対し回転しないようにするため
の回転止め溝1d,1eが設けられる。
明する。図1は本考案に係る眼鏡レンズ固定装置の全体
構成を示す斜視図である。レンズ固定装置は、ブロック
治具1、両面接着シート2、レンズ保護シート3、およ
びパラフィン4から構成される。図中、右側に示すブロ
ック治具1は、図の左側に示す同一のブロック治具1を
矢印6方向に反転させたものである。ブロック治具1
は、内部空間1aを有した回転対称な金属体であり、被
加工眼鏡レンズ5に接する側の内部空間1aの口径が、
被加工眼鏡レンズ5に接する側と反対側の内部空間1a
の口径より大きく構成され、被加工眼鏡レンズ5に接す
る側の縁部1bは、円平面を構成している。ブロック治
具1の外壁の一部には、ブロック治具1を縁摺加工装置
(図示せず)に装着する際にブロック治具1の回転方向
の位置決めを行うための軸決め溝1cが設けられ、ま
た、ブロック治具1の内壁には、後述のようにブロック
治具1の内部空間1aに充填され、固形化したパラフィ
ン4がブロック治具1に対し回転しないようにするため
の回転止め溝1d,1eが設けられる。
【0010】両面接着シート2は、ブロック治具1の縁
部1bとほぼ同じ形状をなし、両面に接着剤層が形成さ
れた厚み可変な繊維状のパッドである。レンズ保護シー
ト3は、ブロック治具1等を被加工眼鏡レンズ5に固定
する際に被加工眼鏡レンズ5に傷が付くのを防止するた
めの樹脂製のシートであり、レンズ側になる片面に比較
的簡単に剥がせる程度の粘着剤が塗布されている。
部1bとほぼ同じ形状をなし、両面に接着剤層が形成さ
れた厚み可変な繊維状のパッドである。レンズ保護シー
ト3は、ブロック治具1等を被加工眼鏡レンズ5に固定
する際に被加工眼鏡レンズ5に傷が付くのを防止するた
めの樹脂製のシートであり、レンズ側になる片面に比較
的簡単に剥がせる程度の粘着剤が塗布されている。
【0011】パラフィン4は、融点が46〜48°Cの
低融点パラフィン(Cn H2n+2)であり、融点以上で、
粘性が極めて低いサラサラした液状になり、常温で固形
化するものである。ここで言う常温とは、通常の一般的
作業環境下での温度を言い、特別な加熱、冷却処置を加
えない条件下での、例えば50°C以下、10°C以上
といった温度を意味する。図1ではパラフィン4は、加
熱されて溶融した液状であり、容器7に収納されてい
る。
低融点パラフィン(Cn H2n+2)であり、融点以上で、
粘性が極めて低いサラサラした液状になり、常温で固形
化するものである。ここで言う常温とは、通常の一般的
作業環境下での温度を言い、特別な加熱、冷却処置を加
えない条件下での、例えば50°C以下、10°C以上
といった温度を意味する。図1ではパラフィン4は、加
熱されて溶融した液状であり、容器7に収納されてい
る。
【0012】被加工眼鏡レンズ5は、プラスチック製の
二重焦点レンズであり、凸面側に小玉部5aを有し、図
中5bはレンズの断面を示す。つぎに、以上のような構
成において行われる、レンズへのレンズ固定装置の固定
の手順を説明する。
二重焦点レンズであり、凸面側に小玉部5aを有し、図
中5bはレンズの断面を示す。つぎに、以上のような構
成において行われる、レンズへのレンズ固定装置の固定
の手順を説明する。
【0013】まず、レンズ保護シート3を被加工眼鏡レ
ンズ5の凸面側に貼り、また、両面接着シート2をブロ
ック治具1の縁部1bに貼る。そして、所定のレイアウ
トにより指示された被加工眼鏡レンズ5の所定の位置
に、ブロック治具1を位置付け、両面接着シート2によ
りブロック治具1を被加工眼鏡レンズ5に仮固定する。
つぎに、ブロック治具1の、被加工眼鏡レンズ5に接す
る側と反対側の内部空間1aへ、液状のパラフィン4を
注入する。注入されたパラフィン4は、ブロック治具1
の内壁、両面接着シート2、およびレンズ保護シート3
で囲まれたれた空間に充填されて、冷却に伴い固形化す
る。
ンズ5の凸面側に貼り、また、両面接着シート2をブロ
ック治具1の縁部1bに貼る。そして、所定のレイアウ
トにより指示された被加工眼鏡レンズ5の所定の位置
に、ブロック治具1を位置付け、両面接着シート2によ
りブロック治具1を被加工眼鏡レンズ5に仮固定する。
つぎに、ブロック治具1の、被加工眼鏡レンズ5に接す
る側と反対側の内部空間1aへ、液状のパラフィン4を
注入する。注入されたパラフィン4は、ブロック治具1
の内壁、両面接着シート2、およびレンズ保護シート3
で囲まれたれた空間に充填されて、冷却に伴い固形化す
る。
【0014】図2は、以上のようにパラフィン4がブロ
ック治具1の内部空間1aに充填された状態を示す、レ
ンズ固定装置の断面図である。図示のように、パラフィ
ン4がブロック治具1の内部空間1aに隙間なく充填さ
れ、固形化される。これにより、所定のレイアウトに従
った被加工眼鏡レンズ5へのブロック治具1の固定が完
了する。
ック治具1の内部空間1aに充填された状態を示す、レ
ンズ固定装置の断面図である。図示のように、パラフィ
ン4がブロック治具1の内部空間1aに隙間なく充填さ
れ、固形化される。これにより、所定のレイアウトに従
った被加工眼鏡レンズ5へのブロック治具1の固定が完
了する。
【0015】図3は、以上のように被加工眼鏡レンズ5
を固定したレンズ固定装置が縁摺加工装置に装着された
状態を示す、一部断面図を含む、縁摺加工装置の加工部
の一部の正面図である。図中、ブロック治具1が、縁摺
加工装置のブロック治具ホルダ8に保持されるととも
に、被加工眼鏡レンズ5にはゴム製レンズ押さえ9が当
接され、所定の圧着力が被加工眼鏡レンズ5に、ブロッ
ク治具ホルダ8とレンズ押さえ9とから加えられる。こ
れにより被加工眼鏡レンズ5は、縁摺加工装置の加工部
に安定的に装着され、砥石、カッタ等の縁摺加工工具1
0によりヤゲン加工を含んだ縁摺加工が行われる。
を固定したレンズ固定装置が縁摺加工装置に装着された
状態を示す、一部断面図を含む、縁摺加工装置の加工部
の一部の正面図である。図中、ブロック治具1が、縁摺
加工装置のブロック治具ホルダ8に保持されるととも
に、被加工眼鏡レンズ5にはゴム製レンズ押さえ9が当
接され、所定の圧着力が被加工眼鏡レンズ5に、ブロッ
ク治具ホルダ8とレンズ押さえ9とから加えられる。こ
れにより被加工眼鏡レンズ5は、縁摺加工装置の加工部
に安定的に装着され、砥石、カッタ等の縁摺加工工具1
0によりヤゲン加工を含んだ縁摺加工が行われる。
【0016】図3に示すように、所定の圧着力が被加工
眼鏡レンズ5にブロック治具ホルダ8とレンズ押さえ9
とから加えられた場合に、両面接着シート2が柔らかい
構造材であっても、固形化したパラフィン4の介在によ
り、ブロック治具1に対する被加工眼鏡レンズ5の位置
関係は、完全に固定されており、回転方向においても、
軸の傾きにおいても所定のレイアウト位置からずれるこ
とはない。
眼鏡レンズ5にブロック治具ホルダ8とレンズ押さえ9
とから加えられた場合に、両面接着シート2が柔らかい
構造材であっても、固形化したパラフィン4の介在によ
り、ブロック治具1に対する被加工眼鏡レンズ5の位置
関係は、完全に固定されており、回転方向においても、
軸の傾きにおいても所定のレイアウト位置からずれるこ
とはない。
【0017】また、パラフィン4を介したブロック治具
1からの圧着力が、被加工眼鏡レンズ5の凸面の形状に
関係なく、被加工眼鏡レンズ5のどの点においても均一
になるので、被加工眼鏡レンズ5に損傷や変形を与える
ことがなくなる。また、被加工眼鏡レンズ5に広い面積
に亘って力が分散して、ブロック治具1からの圧着力が
均等に加わるので、被加工眼鏡レンズ5の各点での単位
面積当たりの圧着力が減少する。したがって、被加工眼
鏡レンズ5に対する縁摺加工装置からの圧着力を従来の
所定量より増加させても、被加工眼鏡レンズ5に損傷や
変形を与えることはなく、よって、被加工眼鏡レンズ5
のより確実な保持が可能となる。
1からの圧着力が、被加工眼鏡レンズ5の凸面の形状に
関係なく、被加工眼鏡レンズ5のどの点においても均一
になるので、被加工眼鏡レンズ5に損傷や変形を与える
ことがなくなる。また、被加工眼鏡レンズ5に広い面積
に亘って力が分散して、ブロック治具1からの圧着力が
均等に加わるので、被加工眼鏡レンズ5の各点での単位
面積当たりの圧着力が減少する。したがって、被加工眼
鏡レンズ5に対する縁摺加工装置からの圧着力を従来の
所定量より増加させても、被加工眼鏡レンズ5に損傷や
変形を与えることはなく、よって、被加工眼鏡レンズ5
のより確実な保持が可能となる。
【0018】図4は、縁摺加工後に、パラフィン4をブ
ロック治具1から分離させる方法を説明するブロック治
具1等の断面図である。穴あき分離治具11は、ブロッ
ク治具1の、被加工眼鏡レンズ5に接する側の内部空間
1aの口径より僅か大きい口径の穴部11aと、ブロッ
ク治具1の、被加工眼鏡レンズ5に接する側の外壁の径
より僅か大きい口径の穴部11bとを有する金属体であ
る。
ロック治具1から分離させる方法を説明するブロック治
具1等の断面図である。穴あき分離治具11は、ブロッ
ク治具1の、被加工眼鏡レンズ5に接する側の内部空間
1aの口径より僅か大きい口径の穴部11aと、ブロッ
ク治具1の、被加工眼鏡レンズ5に接する側の外壁の径
より僅か大きい口径の穴部11bとを有する金属体であ
る。
【0019】パラフィン4をブロック治具1から分離さ
せるには、まず、縁摺加工後、加工済レンズとともにブ
ロック治具1を、縁摺加工装置から外し、そして、加工
済レンズをブロック治具1から外す。つぎに、ブロック
治具1から両面接着シート2を剥がした上で、ブロック
治具1を穴あき分離治具11の穴部11bに装着する。
そして、ポンチ12等で矢印13方向からパラフィン4
に圧力を加え、押し出す。これにより、パラフィン4の
優れた離型性の特性と相まって、固形化されたパラフィ
ン14がブロック治具1からきれいに分離され、分離さ
れたパラフィン14は溶融されて再利用される。
せるには、まず、縁摺加工後、加工済レンズとともにブ
ロック治具1を、縁摺加工装置から外し、そして、加工
済レンズをブロック治具1から外す。つぎに、ブロック
治具1から両面接着シート2を剥がした上で、ブロック
治具1を穴あき分離治具11の穴部11bに装着する。
そして、ポンチ12等で矢印13方向からパラフィン4
に圧力を加え、押し出す。これにより、パラフィン4の
優れた離型性の特性と相まって、固形化されたパラフィ
ン14がブロック治具1からきれいに分離され、分離さ
れたパラフィン14は溶融されて再利用される。
【0020】以上の実施例では、ブロック治具の空間部
分に充填される充填固形化手段としてパラフィンを用い
て説明したが、この充填固形化手段は常温で固形化し、
高温で液状になる素材であればよく、例えば、こうした
性質を有する樹脂(シリコン系、エポキシ系、ウレタン
系等)や、合金等であってもよい。
分に充填される充填固形化手段としてパラフィンを用い
て説明したが、この充填固形化手段は常温で固形化し、
高温で液状になる素材であればよく、例えば、こうした
性質を有する樹脂(シリコン系、エポキシ系、ウレタン
系等)や、合金等であってもよい。
【0021】また、以上の実施例では、被加工眼鏡レン
ズ5としてプラスチック製の二重焦点レンズを用いて説
明したが、被加工眼鏡レンズ5は累進レンズでもよく、
またトーリック面のレンズや球面のレンズでもよい。
ズ5としてプラスチック製の二重焦点レンズを用いて説
明したが、被加工眼鏡レンズ5は累進レンズでもよく、
またトーリック面のレンズや球面のレンズでもよい。
【0022】
【考案の効果】以上説明したように本考案では、高温で
溶融されたパラフィンからなる充填固形手段を、被加工
眼鏡レンズに対して所定の固定位置に位置づけられた固
定手段の空間部に充填し、この充填固形手段を、冷却し
て常温において固形化する。これにより、固定手段と眼
鏡レンズとの間には固形化した充填固形手段が介在する
ことになり、眼鏡レンズが、回転方向においても、軸の
傾きにおいても所定のレイアウト位置からずれず、高精
度のレンズ縁ずり加工が可能となる。また、固定手段か
ら眼鏡レンズに加えられる圧着力が各点とも均一となっ
て、眼鏡レンズは損傷や変形を与えられることがなくな
る。
溶融されたパラフィンからなる充填固形手段を、被加工
眼鏡レンズに対して所定の固定位置に位置づけられた固
定手段の空間部に充填し、この充填固形手段を、冷却し
て常温において固形化する。これにより、固定手段と眼
鏡レンズとの間には固形化した充填固形手段が介在する
ことになり、眼鏡レンズが、回転方向においても、軸の
傾きにおいても所定のレイアウト位置からずれず、高精
度のレンズ縁ずり加工が可能となる。また、固定手段か
ら眼鏡レンズに加えられる圧着力が各点とも均一となっ
て、眼鏡レンズは損傷や変形を与えられることがなくな
る。
【図1】本考案に係る眼鏡レンズ固定装置の全体構成を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図2】パラフィンがブロック治具の内部空間に充填さ
れた状態を示す、レンズ固定装置の断面図である。
れた状態を示す、レンズ固定装置の断面図である。
【図3】被加工眼鏡レンズを固定したレンズ固定装置が
縁摺加工装置に装着された状態を示す、一部断面図を含
む、縁摺加工装置の加工部の一部の正面図である。
縁摺加工装置に装着された状態を示す、一部断面図を含
む、縁摺加工装置の加工部の一部の正面図である。
【図4】縁摺加工後に、パラフィンをブロック治具から
分離させる方法を説明するブロック治具等の断面図であ
る。
分離させる方法を説明するブロック治具等の断面図であ
る。
1 ブロック治具 1a 内部空間 1b 縁部 1c 軸決め溝 1d 回転止め溝 1e 回転止め溝 2 両面接着シート 3 レンズ保護シート 4 パラフィン 5 被加工眼鏡レンズ 5a 小玉部 7 容器
Claims (2)
- 【請求項1】 眼鏡レンズを縁ずり加工装置のレンズ加
工部に固定するための眼鏡レンズ固定装置において、 一端に設けられ、前記レンズ縁ずり加工装置のレンズ加
工部に装着される装着部と、他端に設けられ、前記眼鏡
レンズの所定の加工基準位置に当接される当接部とを有
する固定手段と、 常温で固形化するパラフィンからなる充填固形手段とを
備え、 前記固定手段の当接部の内部に、前記当接部を前記眼鏡
レンズの所定の加工基準位置に位置決めしたとき、溶融
した前記充填固形手段が充填される空間部を形成したこ
とを特徴とする眼鏡レンズ固定装置。 - 【請求項2】 前記固定手段の空間部は、前記眼鏡レン
ズに接する側が広口状に構成され、さらに、前記眼鏡レ
ンズに接する側と反対の側から前記充填固形手段を押し
て、前記充填固形手段を前記固定手段から分離する分離
手段を有することを特徴とする請求項1記載の眼鏡レン
ズ固定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992060922U JP2584628Y2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 眼鏡レンズ固定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992060922U JP2584628Y2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 眼鏡レンズ固定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0624853U JPH0624853U (ja) | 1994-04-05 |
JP2584628Y2 true JP2584628Y2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=13156368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992060922U Expired - Lifetime JP2584628Y2 (ja) | 1992-08-31 | 1992-08-31 | 眼鏡レンズ固定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2584628Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4544249B2 (ja) * | 2003-01-27 | 2010-09-15 | セイコーエプソン株式会社 | レンズ保持構造及び玉型加工方法 |
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