JP2584509B2 - 液状油剤 - Google Patents

液状油剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なジアシルグリセリンから成る液状油剤
に関し、詳しくは、室温で液状を呈し、酸化安定性に優
れ、分解も極めて低く、皮膚に対する感触が優れ、且つ
高配合可能な液状油剤に関する。
〔従来の技術〕
アシルグリセリンにはモノアシル、ジアシル及びトリ
アシルグリセリンがある。モノアシルグリセリンは界面
活性剤として、またトリアシルグリセリンは天然油脂に
代表される油脂又は油剤として広範な分野で利用されて
いる。一方、ジアシルグリセリンは、モノアシルグリセ
リンの界面活性能への影響を与え、またトリアシルグリ
セリンの結晶性を低下させると言った不純物として認め
られている。
しかし、ジアシルグリセリン自体、分子内に有する1
個の水酸基の効果として若干の極性をもった油剤と考え
られる。化粧料あるいは医薬品基剤としてのジアシルグ
リセリンの利用については、特開昭54−44040号公報、
特開昭56−166108号公報などに開示されている。また、
ジステアロイルグリセリン、ジオレオイルグリセリンな
ど、単一アシル残基を有するジアシルグリセリンが上市
されており、主に化粧料分野において、従来のパラフィ
ン、ワックス、高級アルコール、オリーブ油、ラノリン
などの油性基剤に替わって、安全性、安定性、使用感と
いった機能の向上が検討されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ジアシルグリセリンは極性を持った油剤として特徴を
有しながらも、融点が高い結晶性基剤としての利用が主
であり、化粧料等の油性成分の中で主要な液状油剤とし
ての利用はほとんど注目されていない。ジアシルグリセ
リンの融点を低下させるために不飽和アシル基を導入す
ると、自動酸化安定性が劣り、また短鎖長のアシル基を
導入すると、分解し易く、刺激性、安全性の面で問題が
生じる。よって、ジアシルグリセリンの液状油剤として
の使用に際しては、特別の工夫が必要となり、使用量あ
るいは使用範囲が一部に制限されているのが現状であ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等はかかる現状において、ジアシルグリセリ
ンのアシル残基を種々組み合わせ、液状油剤としての評
価検討を行った結果、特定の分岐飽和脂肪酸残基と直鎖
飽和脂肪酸残基とを1分子内に有するジアシルグリセリ
ンが、室温で液状を呈し、酸化安定性に優れ、分解も極
めて低く、皮膚に対する感触に優れ、且つ高配合使用が
可能であることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は、次の一般式(I)で表されるジアシ
ルグリセリンから成る液状油剤を提供するものである。
〔式中、R1,R2,R3のうち1つは炭素数11〜17の直鎖飽和
脂肪酸残基を、一つは炭素数10〜18の分岐飽和脂肪酸残
基を、残余は水素を示す。但し、直鎖飽和脂肪酸残基の
炭素数が14で、分岐飽和脂肪酸残基が下記(i)〜(ii
i) (i)次式で表されるメチル分岐イソステアリン酸残
基、 (式中m及びnはそれぞれ4〜10の整数で、m+n=14
であり、m=n=7を中心とする分布を有する。) (ii)5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブ
チル)−オクタン酸残基、 (iii)2−ヘプチルウンデカン酸残基 で表されるものである場合を除く。〕 尚、上記式(I)中の直鎖飽和脂肪酸残基の炭素数が
14で、分岐飽和脂肪酸残基が(i)〜(iii)で表され
るものでるジアシルグリセリンからなる液状油剤につい
ては、本発明者らは既に特許出願している(特願昭62−
264080号)。
本発明のジアシルグリセリンの製造に用いられる炭素
数11〜17の直鎖飽和脂肪酸とは具体的にはウンデカン
酸、ドデカン酸、トリデカン酸、テトラデカン酸、ペン
タデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸が挙げら
れる。直鎖飽和脂肪酸残基が炭素数10以下の場合は加水
分解が激しく、液状油剤として適さない。また直鎖飽和
脂肪酸残基が炭素数18以上の場合は凝固点の上昇をもた
らし液状油剤として適さない。
本発明のジアシルグリセリンの製造に用いられる炭素
数10〜18の分岐飽和脂肪酸とは具体的にはジメチルオク
タン酸、トリメチルヘプタン酸、ブチルメチルヘキサン
酸、エチルメチルノナン酸、プロピルメチルノナン酸、
トリメチルデカン酸、ペンチルメチルオクタン酸、ブチ
ルメチルノナン酸、プロピルドデカン酸、ペンチルデカ
ン酸、ヘキシルデカン酸、ブチルペンチルペプタン酸、
ヘキシルドデカン酸、ペンチルウンデカン酸、7−メチ
ル−2−(3−メチルヘキシル)デカン酸、7−メチル
−2−(3−メチルブチル)オクタン酸、5,7,7−トリ
メチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)オクタン酸
等が挙げられ、日産化学(株)製でイソデカン酸、イソ
トリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、
イソステアリン酸が市販されている。
本発明のジアシルグリセリンは、上記の分岐飽和脂肪
酸及び直鎖飽和脂肪酸とグリセリンから通常のアシルグ
リセリンを製造する方法によって製造される。例えば、
上記の分岐飽和脂肪酸及び直鎖飽和脂肪酸とグリセリン
を等モル配合し、200〜230℃に加熱し、生成する水を減
圧下で除くことによって、これらのアシルグリセリン混
合物が生成する。この生成物を蒸留もしくはカラムクロ
マト処理することによって、ジアシルグリセリンフラク
ションを得ることができる。ただし、このジアシルグリ
セリンはランダム混合物であるため、つまり、分岐飽和
脂肪酸残基のみから成るジアシルグリセリン、分岐飽和
脂肪酸残基と直鎖飽和脂肪酸残基とから成るジアシルグ
リセリン、及び直鎖飽和脂肪酸残基のみから成るジアシ
ルグリセリンの混合物であるため、これらの融点差を利
用して、更にヘキサン等の溶剤を用いた再結晶化法によ
り目的とする本発明のジアシルグリセリンを得る。
より有利な製造法として分岐飽和脂肪酸もしくは直鎖
飽和脂肪酸のいずれか一方をより反応性の高い誘導体に
導きエステル化することもできる。反応性の高い誘導体
の一つは、脂肪酸の酸ハライドであり、これを経る場合
の好ましい具体例においては、先ず、原料分岐飽和脂肪
酸に、この分岐飽和脂肪酸1モル当たり1〜5モル、好
ましくは1〜2モルの塩化チオニル、臭化チオニル、三
塩化リン等のハロゲン化試薬を0〜100℃、好ましくは2
0〜80℃で反応せしめて酸ハライドに導く。片や直鎖飽
和脂肪酸1モルとグリセリン1モルとを200〜230℃に加
熱し、生成する水を減圧下で除くことによって直鎖飽和
脂肪酸のアシルグリセリンが得られる。このものを、分
子蒸留することによって、直鎖飽和脂肪酸のモノアシル
グリセリンを得る。そこで前述した分岐飽和脂肪酸ハラ
イドと、分岐飽和脂肪酸ハライド1モル当たり0.5〜3
モル、好ましくは1〜1.5モルの直鎖飽和脂肪酸のモノ
アシルグリセリンとを、酸ハライドに対して1〜3モ
ル、好ましくは1〜1.5モルのピリジン、キノリン等の
脱ハロゲン化水素剤を用い、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン等の適当な不活性溶剤中(酸ハ
ライドに対して1〜10倍容量、好ましくは3〜5倍容
量)で50〜100℃、好ましくは60〜80℃で加熱攪拌しな
がら反応させる。生成するハロゲン化水素アミン塩を除
去したアシルグリセリンを、分子蒸留もしくはカラムク
ロマト処理することによって目的とする分岐飽和脂肪酸
残基と直鎖飽和脂肪酸残基とを含むジアシルグリセリン
を得ることができる。
更に有利な製造方法として反応性の高い誘導体を経る
ことなく、リパーゼを用いて製造することができる。先
ず、分岐飽和脂肪酸1モルとグリセリン1モルとを200
〜230℃に加熱し、生成する水を減圧下で除くことによ
って、分岐飽和脂肪酸残基を有するアシルグリセリンを
得て、分子蒸留を通して分岐飽和脂肪酸残基を有するモ
ノアシルグリセリンを得る。このモノアシルグリセリン
と直鎖飽和脂肪酸を等モル量配合し、リパーゼを触媒と
してエステル化反応を行うことによって目的とする分岐
飽和脂肪酸残基と直鎖飽和脂肪酸残基とを含むジアシル
グリセリンが得られる。エステル化の程度に応じて、後
処理として分子蒸留を行う。例えば直鎖飽和脂肪酸のエ
ステル化率が低い場合は、残余の直鎖飽和脂肪酸及びモ
ノアシルグリセリンを除去する必要がある。また、トリ
アシルグリセリンの副生も分子蒸留カラムクロマトによ
り除去することができる。リパーゼを触媒として用いる
場合、α−位選択性を有するリパーゼあるいは部分グリ
セリドに選択的なリパーゼは最も有効である。
以上の方法のうち、リパーゼを用いる方法が経済性、
生成する油剤の純度の面で最も好ましい。いずれの方法
によるにしろ、得られる油剤はモノアシルグリセリン、
ジアシルグリセリン及びトリアシルグリセリンの混合物
である。本発明の目的を達成するためには、この油剤中
のジアシルグリセリン含量が85重量%以上、特に90重量
%以上であり、式(I)で表されるもの、即ちジアシル
グリセリン中の2価のアシル基のうちの一方が炭素数11
〜17の直鎖飽和脂肪酸残基で他方が炭素数10〜18の分岐
飽和脂肪酸残基であるものが90重量%以上であるものが
好ましい。
こうして得られた本発明の分岐飽和脂肪酸残基と直鎖
飽和脂肪酸残基を有するジアシルグリセリンは、(1)
常温で液体であり、(2)アシル基が飽和脂肪酸残基で
あるため化学的、熱的に安定であり、(3)皮膚に対し
て優れた感触を与え、(4)分子内に水酸基を1個有す
るため、高極性及び無極性成分との相溶性が高く、配合
性が良いことから、特に皮膚に直接使用する化粧料又は
外用薬の液状油剤として有用である。
常温で結晶化する成分は、使用に当たっては一旦加熱
溶融させなければならない等取り扱いが不便であるばか
りでなく、油剤を乳化系に配合した場合は、経時的な結
晶化に伴い終局的に相分離を起こしてしまう。しかし、
本発明の分岐飽和脂肪酸残基と直鎖飽和脂肪酸残基を有
するジアシルグリセリンは常温で液体であり、かつ極性
を有する油剤として乳化系を安定化させる特徴を発揮す
る。本発明のジアシルグリセリンは化粧料又は外用薬の
液状油剤として単独で用いることもできる。一般に知ら
れている油剤、ワセリン、流動パラフィン、天然油脂等
と配合使用することもできる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例 温度計、窒素キャピラリー、還流冷却器(水分離管
付)、攪拌器を備えた容量2の反応容器に、7−メチ
ル−2−(3−メチルヘキシル)デカン酸568g(2.0モ
ル)と精製グリセリン184g(2.0モル)、水酸化カルシ
ウム1.2gを仕込み、窒素ガス通気下で230〜240℃にてエ
ステル化を行った。約10時間後、水の生成が殆ど認めら
れなくなった事を確認し、減圧蒸留に切り替え、210〜2
20℃/15〜25mmHgの条件下で未反応のグリセリンを除去
した。留出グリセリンがほとんど認められなくなった
後、反応混合物を薄膜式分子蒸留器にて蒸留を行い、17
0〜175℃/0.03〜0.05mmHgの留分225gを得た。このもの
は7−メチル−2−(3−メチルヘキシル)デカン酸の
モノアシルグリセリンであった。
水酸基価 309.0 実施例1 温度計、還流冷却器、攪拌器を備えた容量2の反応
容器に7−メチル−2−(3−メチルヘキシル)デカン
酸のモノアシルグリセリン358g(1モル)、テトラデカ
ン酸(ミリスチン酸)274g(1.2モル)、市販リパーゼ
製剤Lipozyme3A{陰イオン交換樹脂に固定化したムコー
ル・ミーハイ(Mucor miehei)起源のリパーゼ、ノボイ
ンダストリー・A・S社製}80gを加えた。50℃に加熱
し、100〜300mmHgの減圧下で5時間攪拌しエステル化反
応を行った。反応終了後、リパーゼ製剤を濾過し、濾液
の反応物を190〜195℃、0.03〜0.05mmHgの条件下で薄膜
式分子蒸留器を用い蒸留し、過剰のミリスチン酸及び未
反応のモノアシルグリセリンを除去し、目的とする7−
メチル−2−(3−メチルヘキシル)デカン酸とミリス
チン酸を残基とするジアシルグリセリン548gを得た。
実施例2 7−メチル−2−(3−メチルブチル)オクタン酸の
モノアシルグリセリン302g(1.0モル)とミリスチン酸2
74g(1.2モル)を用いて、実施例1と同様の反応操作を
行い7−メチル−2−(3−メチルブチル)オクタン酸
とミリスチン酸を残基とするジアシルグリセリン492gを
得た。
実施例3 イソデカン酸(ジメチルオクタン酸とトリメチルペプ
タン酸の混合物)のモノアシルグリセリン246g(1.0モ
ル)とミリスチン酸274g(1.2モル)を用いて、実施例
1と同様の反応操作を行いイソデカン酸とミリスチン酸
を残基とするジアシルグリセリン367gを得た。
実施例4 温度計、還流冷却器、攪拌器を備えた容量2の反応
容器に5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブ
チル)オクタン酸のモノアシルグリセリン356g(1モ
ル)、ドデカン酸240g(1.2モル)、市販リパーゼ製剤L
ipozyme3A{陰イオン交換樹脂に固定化したムコール・
ミーハイ(Mucor miehei)起源のリパーゼ、ノボインダ
ストリー・A・S社製}80gを加えた。50℃に加熱し、1
00〜300mmHgの減圧下で5時間攪拌しエステル化反応を
行った。反応終了後、リパーゼ製剤を濾過し、濾液の反
応物を190〜195℃、0.03〜0.05mmHgの条件下で薄膜式分
子蒸留器を用い蒸留し、過剰のドデカン酸及び未反応の
モノアシルグリセリンを除去し、目的とする5,7,7−ト
リメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)オクタン
酸とドデカン酸を残基とするジアシルグリセリン464gを
得た。
実施例5 5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチ
ル)オクタン酸のモノアシルグリセリン356g(1モル)
とヘキサデカン酸307g(1.2モル)を用いて、実施例4
と同様の反応操作を行い、5,7,7−トリメチル−2−
(1,3,3−トリメチルブチル)オクタン酸とヘキサデカ
ン酸を残基とするジアシルグリセリン521gを得た。
比較例1 温度計、還流冷却器、攪拌器を備えた容量2の反応
容器に2−ヘプチルウンデカン酸のモノアシルグリセリ
ン358g(1モル)、オクタデカン酸(ステアリン酸)34
0g(1.2モル)、市販リパーゼ製剤Lipozyme3A(ノボイ
ンダストリー・A・S社製)80gを加えた。70℃に加熱
し、100〜300mmHgの減圧下で5時間攪拌しエステル化反
応を行った。反応終了後、リパーゼ製剤を濾過し、濾液
の反応物を190〜195℃、0.03〜0.05mmHgの条件下で薄膜
式分子蒸留器を用い蒸留し、過剰のステアリン酸及び未
反応のモノアシルグリセリンを除去し、目的とする2−
ヘプチルウンデカン酸とステアリン酸を残基とするジア
シルグリセリン530gを得た。
比較例2 比較例1と同様の反応容器に2−エチルヘキサン酸の
モノアシルグリセリン218g(1モル)、オクタン酸173g
(1.2モル)、市販リパーゼ製剤Lipozyme3A 80gを加え
た。40℃に加熱し、100〜300mmHgの減圧下で5時間攪拌
しエステル化反応を行った。反応終了後、リパーゼ製剤
を濾過し、濾液の反応物を90〜100℃、0.05〜0.07mmHg
の条件下で薄膜式分子蒸留器を用い蒸留し、過剰のオク
タン酸及び未反応のモノアシルグリセリンを除去し、目
的とする2−エチルヘキサン酸とオクタン酸を残基とす
るジアシルグリセリン265gを得た。
実施例1〜5及び比較例1〜2で得られたジアシルグ
リセリンの組成と、粘度及び凝固点の測定結果を表−1
に示す。
実施例6(皮膚用クリーム) ステアリン酸 2.0重量% ステアリルアルコール 6.0 還元ラノリン 2.0 液状油剤 10.0 ポリオキシエチレン(25)セチルエーテル 3.0 モノステアリン酸グリセリン 2.0 プロピレングリコール 6.0 精製水 69.0 香 料 適 量 上記のクリーム配合に従い液状油剤として実施例1〜
5及び比較例1で得られたジアシルグリセリンを用いて
クリームを調製した。実施例1〜5の液状油剤を用いた
場合いずれも安定性の良いさっぱりとした感触を示し
た。比較例1の液状油剤を用いた場合安定性に劣りまた
若干べたつき感を示した。
実施例7(乳液) 液状油剤 30.0重量% クリスタリンワックス 1.0 ミツロウ 4.0 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0 ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレイン酸エ
ステル 1.0 グリセリン 8.0 精製水 52.0 香 料 適 量 上記の乳液配合に従い液状油剤として実施例1〜5及
び比較例2で得られたジアシルグリセリンを用いて乳液
を調製した。実施例1〜5の液状油剤を用いた場合、い
ずれも安定性が良くさっぱり感、すべすべ感に優れてい
た。比較例2の液状油剤を用いた場合、若干の分解臭及
び刺激感を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 幸隆 茨城県鹿島郡波崎町土合本町1―8762― 23 花王土合社宅1―104 (56)参考文献 特開 昭54−44040(JP,A) 米国特許4224311(US,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I)で表されるジアシルグリ
    セリンから成る液状油剤。 〔式中、R1,R2,R3のうち1つは炭素数11〜17の直鎖飽和
    脂肪酸残基を、一つは炭素数10〜18の分岐飽和脂肪酸残
    基を、残余は水素を示す。但し、直鎖飽和脂肪酸残基の
    炭素数が14で、分岐飽和脂肪酸残基が下記(i)〜(ii
    i) (i)次式で表されるメチル分岐イソステアリン酸残
    基、 (式中m及びnはそれぞれ4〜10の整数で、m+n=14
    であり、m=n=7を中心とする分布を有する。) (ii)5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブ
    チル)−オクタン酸残基、 (iii)2−ヘプチルウンデカン酸残基 で表されるものである場合を除く。〕
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