JP2691609B2 - 乳化化粧料 - Google Patents

乳化化粧料

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は乳化化粧料、更に詳細には新規な液状油剤を
含み、持続性のある高い保湿効果を有し、使用感のよい
乳化化粧料に関する。
〔従来の技術〕
従来より皮膚、粘膜、毛髪等にうるおいを与え、柔軟
にするには、角質層の水分が重要であることが知られて
いる。
いわゆる化粧品用油剤は皮膚等を閉塞してその角質水
分量を増大させ、あるいは角質層に直接作用して皮膚等
を柔軟化させる作用があり、エモリエント剤と呼ばれる
ことがある。しかしながら閉塞作用が大きい油は粘度が
高く、べたついて直接的な柔軟化効果は少ない。一方粘
度が低く、角質層への浸透性が大で直接的な柔軟化効果
を示す油は閉塞効果が低く、皮膚粘膜に対して刺激性を
示すことがある等の欠点があった。またいずれにしろ多
量に用いるとギラついたり、べたついたりすることが避
けられないことから、感触をよくし、適量を皮膚に適用
するため、油中水型や水中油型の乳化化粧料とすること
が行われてきた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の乳化化粧料でも、未だ満足すべ
きものはなく、適度な皮膚閉塞性、柔軟化効果を示し、
しかもべたつき、ギラつきが少なく、使用感に優れた乳
化化粧料が求められていた。
〔課題を解決するための手段〕
斯かる実情において、本発明者は上記課題を解決すべ
く鋭意研究を行なった結果、特定のジアシルグリセリン
を界面活性剤を用いて乳化すれば、高い保湿効果、柔軟
化効果を示し、しかも使用感に優れた乳化化粧料が得ら
れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は次の3成分(A)〜(C)、 (A)実質的に次の一般式(I) 〔式中、R1,R2及びR3のうち、1つは炭素数11〜17の直
鎖飽和脂肪酸残基を、他の1つは炭素数10〜18の分岐飽
和脂肪酸残基を、残余は水素原子を示す〕 で表わされるジアシルグリセリンよりなる液状油剤 (B)界面活性剤、および (C)水 を含有することを特徴とする乳化化粧料を提供するもの
である。
本発明の(A)成分である、実質的に一般式(I)で
示されるジアシルグリセリンよりなる液状油剤は、皮
膚、粘膜、毛髪に対して適度な閉塞性、柔軟化効果を示
し、また角質層浸透性が良好であるにもかかわらず低刺
激で、しかも安定性良好な新規な油剤である。
上記式(I)中、炭素数11〜17の直鎖飽和脂肪酸残基
とは具体的には、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカ
ン酸、テトラデカン酸、ペンタデカン酸、ヘキサデカン
酸、又はヘプタデカン酸の残基が挙げられる。直鎖飽和
脂肪酸残基が炭素数10以下の場合は加水分解が激しく、
液状油剤として適さない。また、直鎖飽和脂肪酸残基が
炭素数18以上の場合は凝固点の上昇をもたらし、液状油
剤として適さない。
本発明に用いる炭素数10〜18の分岐飽和脂肪酸残基と
しては例えばジメチルオクタン酸、トリメチルヘプタン
酸、ブチルメチルヘキサン酸、エチルメチルノナン酸、
プロピルメチルノナン酸、トリメチルデカン酸、ペンチ
ルメチルオクタン酸、ブチルメチルノナン酸、プロピル
デカン酸、ペンチルデンカン酸、ヘキシルドデカン酸、
ブチルペンチルヘプタン酸、ヘキシルドデカン酸又はペ
ンチルウンデカン酸等の残基が挙げられる。またイソデ
カン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパ
ルミチン酸及びイソステアリン酸は日産化学(株)より
市販されている。
本発明で用いる(A)成分の液状油剤には、一般式
(I)で示されるジアシルグリセリン以外に、モノアシ
ルグリセリン、トリアシルグリセリンおよび一般式
(I)以外のジアシルグリセリンが含まれているが、本
発明の目的を達成するには、これらの不純物は少ないほ
ど良好である。本発明で用いる油剤(A)中のジアシル
グリセリン含量は70重量%(以下、単に%で示す)以
上、さらに80%以上、特に90%以上が好ましく;このジ
アシルグリセリン中の式(I)で示されるジアシルグリ
セリン、すなわち2個のアシル基のうちの一方が炭素数
11〜17の直鎖飽和脂肪酸残基で、他方が炭素数10〜18の
分岐飽和脂肪酸残基であるものの含量は70%以上、さら
に80%以上、特に90%以上が好ましい。
かかる、(A)成分たるジアシルグリセリン(I)
は、例えば上記脂肪酸残基に対応する分岐飽和脂肪酸及
び直鎖飽和脂肪酸とグリセリンから通常のアシルグリセ
リンを製造する方法によって製造される。
まず、第一の方法としては、例えば、上記の分岐飽和
脂肪酸及び直鎖飽和脂肪酸とグリセリンを等モル配合
し、200〜230℃に加熱し、生成する水を減圧下で除くこ
とによって、これらのアシルグリセリン混合物が生成す
る。この生成物を蒸留もしくはカラムクロマト処理する
ことによって、ジアシルグリセリンフラクションを得る
ことができる。ただし、このジアシルグリセリンはラン
ダム混合物であるため、つまり、分岐飽和脂肪酸残基の
みから成るジアシルグリセリン、分岐飽和脂肪酸残基と
直鎖飽和脂肪酸残基とから成るジアシルグリセリン及び
直鎖飽和脂肪酸残基のみから成るジアシルグリセリンの
混合物であるため、これらの融点差を利用して、更にヘ
キサン等の溶剤を用いた再結晶化法により目的とする本
発明のジアシルグリセリン(I)を得る。
より有利な製造法として、分岐飽和脂肪酸もしくは直
鎖飽和脂肪酸のいずれか一方のモノアシルグリセリンに
他方の脂肪酸の反応性の高い誘導体を用いてエステル化
する方法が挙げられる。かかる反応性の高い誘導体の一
つは、脂肪酸の酸ハライドであり、これを経る場合の好
ましい具体例においては、先ず、原料分岐飽和脂肪酸
に、この分岐飽和脂肪酸1モル当たり1〜5モル、好ま
しくは1〜2モルの塩化チオニル、臭化チオニル、三塩
化リン等のハロゲン化試薬を0〜100℃、好ましくは20
〜80℃で反応せしめて酸ハライドに導く。片や直鎖飽和
脂肪酸1モルとグリセリン1モルとを200〜230℃に加熱
し、生成する水を減圧下で除くことによって直鎖飽和脂
肪酸のアシルグリセリンが得られる。このものを、分子
蒸留することによって、直鎖飽和脂肪酸のモノアシルグ
リセリンを得る。そこで前述した分岐飽和脂肪酸ハライ
ドと、分岐飽和脂肪酸ハライド1モル当たり0.5〜3モ
ル、好ましくは1〜1.5モルの直鎖飽和脂肪酸のモノア
シルグリセリンとを、酸ハライドに対して1〜3モル、
好ましくは1〜1.5モルのピリジン、キノリン等の脱ハ
ロゲン化水素剤を用い、例えばベンゼン、トルエン、キ
シレン、ヘキサン等の適当な不活性溶剤中(酸ハライド
に対して1〜10倍容量、好ましくは3〜5倍容量)で50
〜100℃、好ましくは60〜80℃で加熱撹拌しながら反応
させる。生成するハロゲン化水素アミン塩を除去したア
シルグリセリンを、分子蒸留もしくはカラムクロマト処
理することによって目的とする分岐飽和脂肪酸残基と直
鎖飽和脂肪酸残基とを含むジアシルグリセリンを得るこ
とができる。
更に有利な製造方法として反応性の高い誘導体を経る
ことなく、リパーゼを用いて製造する方法を挙げること
ができる。すなわち、先ず、分岐飽和脂肪酸1モルとグ
リセリン1モルとを200〜230℃に加熱し、生成する水を
減圧下で除くことによって、分岐飽和脂肪酸残基を有す
るアシルグリセリンを得て、分子蒸留を行い分岐飽和脂
肪酸残基を有するモノアシルグリセリンを得る。次いで
このモノアシルグリセリンと直鎖飽和脂肪酸を等モル量
配合し、リパーゼを触媒としてエステル化反応を行うこ
とによって目的とする分岐飽和脂肪酸残基と直鎖飽和脂
肪酸残基とを含むジアシルグリセリンが得られる。エス
テル化の程度に応じて、後処理として分子蒸留を行う。
例えば直鎖飽和脂肪酸のエステル化率が低い場合は、残
余の直鎖飽和脂肪酸及びモノアシルグリセリンを除去す
る必要がある。また、トリアシルグリセリンの副生も分
子蒸留カラムクロマトにより除去することができる。リ
パーゼを触媒として用いる場合、α−位選択性を有する
リパーゼあるいは部分グリセリドに選択的なリパーゼは
最も有効である。
本発明に用いる成分(B)の界面活性剤としてはアル
キル硫酸塩、脂肪酸塩(石鹸)、アルキルリン酸塩等の
アニオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリグリセリンのアルキルエーテル、脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ショ糖
脂肪酸エステル、アルキルグリコシド等の非イオン界面
活性剤;その他各種のカチオン界面活性剤、両性界面活
性剤が用いられる。
本発明の乳化化粧料中、成分(A)の液状油剤は0.1
〜80%、特に1〜20%配合するのが好ましい。また成分
(B)の界面活性剤は成分(A)の乳化に十分な量、す
なわち、乳化化粧料中0.05〜10%、特に0.1〜5%配合
するのが好ましい。成分(C)の水は残量、すなわち10
〜99%配合されるのが好ましい。
また、本発明の乳化化粧料には、グリセリン、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコー
ル、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等の保湿剤を0.5
〜50%、特に2〜20%配合するとさらに保湿性が向上す
る。特にプロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール等の成分(A)と自由に
混合する保湿剤を用いると持続性に優れた乳化化粧料が
得られる(特開昭63−185912号公報参照)。
また本発明乳化化粧料の更に好ましい実施態様とし
て、成分(A)の液状油剤を1〜5%、成分(B)の界
面活性剤を1〜15%、成分(A)と自由に混合するポリ
オール類を12〜20%および成分(C)の水を40〜96%を
配合した半透明状で美観に優れたミクロエマルジョン系
乳化化粧料が挙げられる。
さらに本発明の化粧料には、本発明の効果を損わない
範囲で、上記成分の他に化粧料成分として一般に使用さ
れている他の油分、多糖類系保湿剤、紫外線吸収剤、キ
レート剤、pH調整剤、防腐剤、消炎剤、ビタミン類、増
粘剤、色素、顔料、粉体、香料等の通常化粧料に用いら
れる成分を適宜配合することができる。
〔発明の効果〕
本発明に用いる液状油剤(A)は、皮膚粘膜に対して
適度な閉塞性、柔軟化効果を示し、また角質層浸透性が
良好であるにもかかわらず、低刺激性で、しかも安定性
も良好である。従って、この油剤を含有する本発明乳化
化粧料は、高い保湿効果、柔軟化効果を有し、ギラつき
・べたつきが少なく使用感も良好な化粧料である。
〔実施例〕
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳細説明する。
参考例1 温度計、窒素キャピラリー、還流冷却器(水分離管
付)、撹拌器を具えた容量2lの反応容器に、7−メチル
−2−(3−メチルヘキシル)デカン酸568g(2.0モ
ル)、精製グリセリン184g(2.0モル)及び水酸化カル
シウム1.2gを仕込み、窒素ガス通気下で230〜240℃にて
エステル化を行った。約10時間後、水の生成が殆ど認め
られなくなった事を確認し、減圧蒸留に切り替え、210
〜220℃/15〜25mmHgの条件下で未反応のグリセリンを除
去した。留出グリセリンがほとんど認められなくなった
後、反応混合物を薄膜式分子蒸留器にて蒸留を行い、17
0〜175℃/0.03〜0.05mmHgの留分225gを得た。このもの
は7−メチル−2−(3−メチルヘキシル)デカン酸の
モノアシルグリセリンであった。
水酸基価 309.0 合成例1 温度計、還流冷却器、撹拌器を具えた容量2lの反応容
器に7−メチル−2−(3−メチルヘキシル)デカン酸
のモノアシルグリセリン358g(1モル)、テトラデカン
酸(ミリスチン酸)274g(1.2モル)及び市販リパーゼ
製剤Lipozyme3A{陰イオン交換樹脂に固定化したムコー
ル・ミーハイ(Mucor miehei)起源のリパーゼ、ノボイ
ンダストリー・A・S社製}80gを加えた。50℃に加熱
し、100〜300mmHgの減圧下で5時間撹拌しエステル化反
応を行った。反応終了後、リパーゼ製剤を濾過し、濾液
の反応物を190〜195℃、0.03〜0.05mmHgの条件下で薄膜
式分子蒸留器を用いて蒸留し、過剰のミリスチン酸及び
未反応のモノアシルグリセリンを除去し、目的とする7
−メチル−2−(3−メチルヘキシル)デカン酸とミリ
スチン酸を残基とするジアシルグリセリン548gを得た。
合成例2 7−メチル−2−(3−メチルブチル)オクタン酸の
モノアシルグリセリン302g(1.0モル)とミリスチン酸2
74g(1.2モル)を用いて、合成例1と同様の反応操作を
行い7−メチル−2−(3−メチルブチル)オクタン酸
とミリスチン酸(テトラデカン酸)を残基とするジアシ
ルグリセリン492gを得た。
合成例3 イソデカン酸(ジメチルオクタン酸とトリメチルペプ
タン酸の混合物)のモノアシルグリセリン246g(1.0モ
ル)とミリスチン酸274g(1.2モル)を用いて、合成例
1と同様の反応操作を行いイソデカン酸とミリスチン酸
を残基とするジアシルグリセリン367gを得た。
合成例4 温度計、還流冷却器、撹拌器を具えた容量2lの反応容
器に5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチ
ル)オクタン酸のモノアシルグリセリン356g(1モ
ル)、ドデカン酸240g(1.2モル)及び市販リパーゼ製
剤Lipozyme3A{陰イオン交換樹脂に固定化したムコール
・ミーハイ(Mucor miehei)起源のリパーゼ、ノボイン
ダストリー・A・S社製}80gを加えた。50℃に加熱
し、100〜300mmHgの減圧下で5時間撹拌しエステル化反
応を行った。反応終了後、リパーゼ製剤を濾過し、濾液
の反応物を190〜195℃、0.03〜0.05mmHgの条件下で薄膜
式分子蒸留器を用いて蒸留し、過剰のドデカン酸及び未
反応のモノアシルグリセリンを除去し、目的とする5,7,
7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)オク
タン酸とドデカン酸を残基とするジアシルグリセリン46
4gを得た。
合成例5 5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチ
ル)オクタン酸のモノアシルグリセリン356g(1モル)
とヘキサデカン酸307g(1.2モル)を用いて、合成例4
と同様の反応操作を行い、5,7,7−トリメチル−2−
(1,3,3−トリメチルブチル)オクタン酸とヘキサデカ
ン酸を残基とするジアシルグリセリン521gを得た。
合成例6 合成例5のヘキサデカン酸をテトラデカン酸274g(1.
2モル)に代える以外は、合成例4と同様の反応操作を
行い、5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブ
チル)オクタン酸とテトラデカン酸を残基とするジアシ
ルグリセリン506gを得た。
合成例7(比較) 温度計、還流冷却器、撹拌器を備えた容量2lの反応容
器に2−ヘプチルウンデカン酸のモノアシルグリセリン
358g(1モル)、オクタデカン酸(ステアリン酸)340g
(1.2モル)及び市販リパーゼ製剤Lipozyme3A(ノボイ
ンダストリー・A・S社製)80gを加えた。70℃に加熱
し、100〜300mmHgの減圧下で5時間撹拌しエステル化反
応を行った。反応終了後、リパーゼ製剤を濾過し、濾液
の反応物を190〜195℃、0.03〜0.05mmHgの条件下で薄膜
式分子蒸留器を用いて蒸留し、過剰のステアリン酸及び
未反応のモノアシルグリセリンを除去し、2−ヘプチル
ウンデカン酸とステアリン酸を残基とするジアシルグリ
セリン530gを得た。
合成例8(比較) 合成例7と同様の反応容器に、2−エチルヘキサン酸
のモノアシルグリセリン218g(1モル)、オクタン酸17
3g(1.2モル)及び市販リパーゼ製剤Lipozyme3A 80gを
加えた。40℃に加熱し、100〜300mmHgの減圧下で5時間
撹拌しエステル化反応を行った。反応終了後リパーゼ製
剤を濾過し、濾液の反応物を90〜100℃、0.05〜0.07mmH
gの条件下で薄膜式分子蒸留器を用いて蒸留し、過剰の
オクタン酸及び未反応のモノアシルグリセリンを除去
し、2−エチルヘキサン酸とオクタン酸を残基とするジ
アシルグリセリン265gを得た。
合成例1〜8で得られたジアシルグリセリンの純度、
物性値を表1に示す。
実施例1 クリーム <油相成分> (%) ステアリン酸 2 セタノール 1 コレステロール 1 スクワラン 10 合成例1〜8の液状油剤 20 POE(40)硬化ヒマシ油 0.5 セチルリン酸 0.5 モノステアリン酸ソルビタン 2.0 ブチルパラペン 0.1 <水相成分> (%) メチルパラペン 0.2 グリセリン 10 1,3−ブチレングリコール 5 香料 0.1 水酸化カリウム 0.1 水 バランス 上記組成の油相成分及び水相成分を用い、下記製造法
によりクリームを調製した。
<製造法> 上記水相成分を混合し、加熱溶解して水相部を70℃に
保つ。上記油相成分も同様に70℃で加熱混合し、この水
相部に上記の油相部を加えてそれらを乳化機にて乳化す
る。乳化物を熱交換機にて終温30℃まで冷却した後、充
填を行うことにより、本発明のクリームを調製した。
合成例1〜6の液状油剤を配合したクリームは合成例
7の液状油剤を配合したクリームと比較してべたつき、
ギラつきが少なく、なめらかな感触で、臭い、刺激感も
なかった。一方、合成例8の液状油剤を配合したクリー
ムは分解臭を呈し、皮膚につけたとき、刺激感(しゃく
熱感)があった。
実施例2 乳液 <油相成分> (%) セタノール 1 オリーブ油 3 ホホバ油 2 合成例1〜8の液状油剤 10 POE(10)硬化ヒマシ油 1 モノステアリン酸ソルビタン 1 ブチルパラベン 0.1 <水相成分> (%) メチルパラベン 0.1 グリセリン 2 1,3−ブチレングリコール 2 エタノール 3 香料 0.1 水 バランス 上記組成の油相成分及び水相成分を用い、実施例1と
同様の方法により乳液を調製した。
合成例1〜6の液状油剤を配合した乳液は合成例7の
液状油剤を配合した乳液と比較してべたつき、ギラつき
が少なく、なめらかな感触で、臭い、刺激感もなかっ
た。一方、合成例8の液状油剤を配合した乳液は分解臭
を呈し、皮膚につけたとき、刺激感(しゃく熱感)があ
った。
実施例3 半透明化粧料 <配合処方> (%) 1)合成例1〜6の液状油剤 0.2〜10 2)ジプロピレングリコール 5.0 3)グリセリン 10.0 4)ポリエチレングリコール1500 1.0 5)POE(40)硬化ヒマシ油 2.5 6)ブチルパラベン 0.1 7)メチルパラベン 0.3 8)香料 0.1 9)水 残量 <製造方法> 上記成分1)〜6)及び8)を混合し、加熱溶解して
50℃に保つ。一方上記成分7),9)を70℃に加熱溶解し
たものを徐々に加え、乳化する。乳化物を室温まで冷却
し、化粧料を得た。
合成例1〜6の液状油剤を1.0,1.5および2.5%配合し
たものは半透明であったのに対し、0.2%配合したもの
では透明に、10%配合したものでは白濁もしくは二層分
離した。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の3成分(A)〜(C)、 (A)実質的に次の一般式(I) 〔式中、R1,R2及びR3のうち、1つは炭素数11〜17の直
    鎖飽和脂肪酸残基を、他の1つは炭素数10〜18の分岐飽
    和脂肪酸残基を、残余は水素原子を示す〕 で表わされるジアシルグリセリンからなる液状油剤 (B)界面活性剤、および (C)水 を含有することを特徴とする乳化化粧料。
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