JP2584262Y2 - クライミングクレーン - Google Patents
クライミングクレーンInfo
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- JP2584262Y2 JP2584262Y2 JP1993058047U JP5804793U JP2584262Y2 JP 2584262 Y2 JP2584262 Y2 JP 2584262Y2 JP 1993058047 U JP1993058047 U JP 1993058047U JP 5804793 U JP5804793 U JP 5804793U JP 2584262 Y2 JP2584262 Y2 JP 2584262Y2
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- Japan
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- hoisting
- wire
- undulating
- drum
- winding
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、高層建物の建設に用い
られるクライミングクレーンに係り、特に、吊フックの
巻上速度を速め且つ巻上揚程を高くしたクライミングク
レーンに関する。
られるクライミングクレーンに係り、特に、吊フックの
巻上速度を速め且つ巻上揚程を高くしたクライミングク
レーンに関する。
【0002】
【従来の技術】クライミングクレーンの概要を図8に示
す。図示するように、円柱状のマストaに、マストガイ
ドbが挿通されている。マストガイドbには、その上部
にブームcを俯仰自在に支持する旋回架構dが設けら
れ、下部に油圧シリンダeを介して昇降フレームfが設
けられている。この昇降フレームfおよび上記マストガ
イドbには、それぞれマストaの係合孔gに挿抜自在な
ピン(図示せず)が設けられている。
す。図示するように、円柱状のマストaに、マストガイ
ドbが挿通されている。マストガイドbには、その上部
にブームcを俯仰自在に支持する旋回架構dが設けら
れ、下部に油圧シリンダeを介して昇降フレームfが設
けられている。この昇降フレームfおよび上記マストガ
イドbには、それぞれマストaの係合孔gに挿抜自在な
ピン(図示せず)が設けられている。
【0003】旋回架構dを上昇させるには、マストガイ
ドbのピンをマストaの係合孔gから抜き、昇降フレー
ムfのピンを係合孔gに挿入した状態で油圧シリンダe
を伸長させ、マストガイドbを持ち上げる。そして、持
ち上げられたマストガイドbのピンを次の係合孔gに挿
入し、昇降フレームfのピンを係合孔gから抜いた状態
で油圧シリンダeを収縮させ、昇降フレームfを引き上
げる。この作業を交互に繰り返して旋回架構dを尺取虫
の如く上昇させる。
ドbのピンをマストaの係合孔gから抜き、昇降フレー
ムfのピンを係合孔gに挿入した状態で油圧シリンダe
を伸長させ、マストガイドbを持ち上げる。そして、持
ち上げられたマストガイドbのピンを次の係合孔gに挿
入し、昇降フレームfのピンを係合孔gから抜いた状態
で油圧シリンダeを収縮させ、昇降フレームfを引き上
げる。この作業を交互に繰り返して旋回架構dを尺取虫
の如く上昇させる。
【0004】旋回架構dに設けられたブームcには、そ
の先端から巻上ワイヤhを介して吊フックiが吊り下げ
られている。吊フックiに接続された巻上ワイヤhは、
図9に示すように滑車jを介して4本に分岐されてお
り、分岐された各巻上ワイヤhは、ブームcの先端に設
けられた滑車kおよびバックステーlの頂部に設けられ
た滑車mを介し、旋回架構dに設けられた巻上ドラムn
および引込ドラムoに巻き付けられている。
の先端から巻上ワイヤhを介して吊フックiが吊り下げ
られている。吊フックiに接続された巻上ワイヤhは、
図9に示すように滑車jを介して4本に分岐されてお
り、分岐された各巻上ワイヤhは、ブームcの先端に設
けられた滑車kおよびバックステーlの頂部に設けられ
た滑車mを介し、旋回架構dに設けられた巻上ドラムn
および引込ドラムoに巻き付けられている。
【0005】引込ドラムoの軸方向の内側には、図10
に示すように起伏ドラムpが一体的に設けられている。
この起伏ドラムpには、起伏ワイヤqが引込ドラムoと
逆方向に巻き付けられている。すなわち、起伏ドラムp
を回転させて起伏ワイヤqを巻き取ると、同時に引込ド
ラムoから巻上ワイヤhが繰り出されることになる。起
伏ワイヤqは、バックステー1の頂部に設けられた滑車
rとブームcの先端に設けられた滑車sとに交互に巻き
掛けられ、最終的に左右の起伏ドラムpに巻き付けられ
ている。
に示すように起伏ドラムpが一体的に設けられている。
この起伏ドラムpには、起伏ワイヤqが引込ドラムoと
逆方向に巻き付けられている。すなわち、起伏ドラムp
を回転させて起伏ワイヤqを巻き取ると、同時に引込ド
ラムoから巻上ワイヤhが繰り出されることになる。起
伏ワイヤqは、バックステー1の頂部に設けられた滑車
rとブームcの先端に設けられた滑車sとに交互に巻き
掛けられ、最終的に左右の起伏ドラムpに巻き付けられ
ている。
【0006】上記構成によれば、吊フックiを上昇させ
る場合には、引込ドラムoおよび起伏ドラムpを固定し
た状態で、巻上ドラムnのみを図11に示すモータtに
より減速機uを介して駆動する。すると、吊フックiの
上方の滑車jが動滑車となり、吊フックiが巻上ドラム
nでの巻上ワイヤhのワイヤ巻取速度の1/2の速度で
且つワイヤ巻取量の1/2の高さだけ上昇する。このよ
うにして、吊フックiに掛けられた荷物をビルの最上階
まで引き上げる。
る場合には、引込ドラムoおよび起伏ドラムpを固定し
た状態で、巻上ドラムnのみを図11に示すモータtに
より減速機uを介して駆動する。すると、吊フックiの
上方の滑車jが動滑車となり、吊フックiが巻上ドラム
nでの巻上ワイヤhのワイヤ巻取速度の1/2の速度で
且つワイヤ巻取量の1/2の高さだけ上昇する。このよ
うにして、吊フックiに掛けられた荷物をビルの最上階
まで引き上げる。
【0007】その後、ブームcを起立させて荷物を手元
に手繰り寄せる。具体的には、巻上ドラムnを停止させ
た状態で、モータvにより減速機wを介して引込ドラム
oおよび起伏ドラムpを一体的に起伏ドラムpの巻取方
向に回転させる。すると、起伏ドラムpに起伏ワイヤq
が巻き取られてブームcが起立すると共に、引込ドラム
oから巻上ワイヤhが繰り出される。この結果、吊フッ
クiに掛けられた荷物の水平引込みが達成される。
に手繰り寄せる。具体的には、巻上ドラムnを停止させ
た状態で、モータvにより減速機wを介して引込ドラム
oおよび起伏ドラムpを一体的に起伏ドラムpの巻取方
向に回転させる。すると、起伏ドラムpに起伏ワイヤq
が巻き取られてブームcが起立すると共に、引込ドラム
oから巻上ワイヤhが繰り出される。この結果、吊フッ
クiに掛けられた荷物の水平引込みが達成される。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】ところで、近年、高層
ビルの超高層化が進んでいるものの、従来のクライミン
グクレーンの巻上装置では、上述のように吊フックiに
接続された巻上ワイヤhの条数(4本)の半分の2個の
巻上ドラムnで巻上ワイヤhを巻き上げているため、吊
フックiの巻上速度がワイヤ巻取速度の1/2に減速さ
れると共に、吊フックiの巻上揚程が巻上ドラムnのワ
イヤ巻取量の1/2と短くなり、その超高層化に対応で
きない。
ビルの超高層化が進んでいるものの、従来のクライミン
グクレーンの巻上装置では、上述のように吊フックiに
接続された巻上ワイヤhの条数(4本)の半分の2個の
巻上ドラムnで巻上ワイヤhを巻き上げているため、吊
フックiの巻上速度がワイヤ巻取速度の1/2に減速さ
れると共に、吊フックiの巻上揚程が巻上ドラムnのワ
イヤ巻取量の1/2と短くなり、その超高層化に対応で
きない。
【0009】すなわち、巻上ドラムnのワイヤ巻取速度
は、巻取中のワイヤhの踊りや振動等により320m/
min程度が限界であるため、吊フックiの巻上速度
は、最速でも160m/min程度となっていた。これ
では、300m以上の超高層ビルでは荷物の上げ下ろし
に時間がかかり過ぎてしまい、工期が延びてしまう。
は、巻取中のワイヤhの踊りや振動等により320m/
min程度が限界であるため、吊フックiの巻上速度
は、最速でも160m/min程度となっていた。これ
では、300m以上の超高層ビルでは荷物の上げ下ろし
に時間がかかり過ぎてしまい、工期が延びてしまう。
【0010】また、巻上ドラムnのワイヤ巻取量には一
定の限界があり、現状では巻上ワイヤhを600m程度
しか巻けない。よって、吊フックiの巻上揚程は300
m程度までとなり、300m以上の超高層ビルに対応で
きない。
定の限界があり、現状では巻上ワイヤhを600m程度
しか巻けない。よって、吊フックiの巻上揚程は300
m程度までとなり、300m以上の超高層ビルに対応で
きない。
【0011】以上の事情を考慮して創案された本考案の
目的は、巻取揚程と巻取速度とを高めたクライミングク
レーンを提供することにある。
目的は、巻取揚程と巻取速度とを高めたクライミングク
レーンを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、マストに沿って昇降する旋回架構と、該旋
回架構に俯仰自在に取り付けられたブームと、該ブーム
の先端から吊り下げられる吊フックとを備えたクライミ
ングクレーンにおいて、上記ブームの先端から垂れ下げ
られ上記吊フックに接続された複数の巻上ワイヤと、各
巻上ワイヤをそれぞれ巻き取るべく巻上ワイヤと同数上
記旋回架構上に設けられた複数の巻上ドラムと、上記ブ
ームを俯仰させるべくブームの根元側から先端側にかけ
て巻き掛けられた起伏ワイヤと、該起伏ワイヤを巻き取
るべく上記旋回架構上に設けられた起伏ドラムと、該起
伏ドラムへの起伏ワイヤの巻取りと上記巻上ドラムから
の巻上ワイヤの繰出しとを同時に行って吊フックを水平
引込みする制御手段とを備えたものである。
に本考案は、マストに沿って昇降する旋回架構と、該旋
回架構に俯仰自在に取り付けられたブームと、該ブーム
の先端から吊り下げられる吊フックとを備えたクライミ
ングクレーンにおいて、上記ブームの先端から垂れ下げ
られ上記吊フックに接続された複数の巻上ワイヤと、各
巻上ワイヤをそれぞれ巻き取るべく巻上ワイヤと同数上
記旋回架構上に設けられた複数の巻上ドラムと、上記ブ
ームを俯仰させるべくブームの根元側から先端側にかけ
て巻き掛けられた起伏ワイヤと、該起伏ワイヤを巻き取
るべく上記旋回架構上に設けられた起伏ドラムと、該起
伏ドラムへの起伏ワイヤの巻取りと上記巻上ドラムから
の巻上ワイヤの繰出しとを同時に行って吊フックを水平
引込みする制御手段とを備えたものである。
【0013】
【作用】上記構成によれば、吊フックに接続された巻上
ワイヤの条数とそれらを巻き取る巻上ドラムの個数とが
等しいので、巻上ドラムによる巻上ワイヤの巻取速度が
吊フックの巻上速度と等しくなると共に、巻上ドラムに
よる巻上ワイヤの巻取量が吊フックの巻上揚程と等しく
なる。よって、従来のほぼ倍の巻上速度と巻上揚程とを
達成でき、クライミングクレーンの巻取装置として超高
層ビル(300m以上)に対応できる。また、起伏ドラ
ムに起伏ワイヤを巻取ってブームを立てるように俯仰さ
せたとき、制御手段が起伏ドラムへの起伏ワイヤの巻取
りと巻上ドラムからの巻上ワイヤの繰出しとを同時に行
うので、巻上ドラムと起伏ドラムとが切り離されていて
も、クライミングクレーンとして施工上重要な吊フック
の水平引込みを達成することができる。
ワイヤの条数とそれらを巻き取る巻上ドラムの個数とが
等しいので、巻上ドラムによる巻上ワイヤの巻取速度が
吊フックの巻上速度と等しくなると共に、巻上ドラムに
よる巻上ワイヤの巻取量が吊フックの巻上揚程と等しく
なる。よって、従来のほぼ倍の巻上速度と巻上揚程とを
達成でき、クライミングクレーンの巻取装置として超高
層ビル(300m以上)に対応できる。また、起伏ドラ
ムに起伏ワイヤを巻取ってブームを立てるように俯仰さ
せたとき、制御手段が起伏ドラムへの起伏ワイヤの巻取
りと巻上ドラムからの巻上ワイヤの繰出しとを同時に行
うので、巻上ドラムと起伏ドラムとが切り離されていて
も、クライミングクレーンとして施工上重要な吊フック
の水平引込みを達成することができる。
【0014】
【実施例】以下に本考案の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
て説明する。
【0015】本実施例に係る巻取装置を備えたクライミ
ングクレーンの概要を図1に示す。前述したように、ク
ライミングクレーンは、マスト1に挿通されたマストガ
イド2および昇降フレーム3にそれぞれ係合孔5に挿抜
されるピンを備えており、マストガイド2と昇降フレー
ム3とを接続する油圧シリンダ4を伸縮させつつ、ピン
を係合孔5に抜き差しすることによってこれらを交互に
尺取虫の如く上昇させ、マストガイド2の上部に取り付
けられた旋回架構6を上昇させるものである。
ングクレーンの概要を図1に示す。前述したように、ク
ライミングクレーンは、マスト1に挿通されたマストガ
イド2および昇降フレーム3にそれぞれ係合孔5に挿抜
されるピンを備えており、マストガイド2と昇降フレー
ム3とを接続する油圧シリンダ4を伸縮させつつ、ピン
を係合孔5に抜き差しすることによってこれらを交互に
尺取虫の如く上昇させ、マストガイド2の上部に取り付
けられた旋回架構6を上昇させるものである。
【0016】上記旋回架構6には俯仰自在にブーム7が
設けられており、ブーム7の先端から巻上ワイヤ8を介
して吊フック9が吊り下げられている。吊フック9に接
続された巻上ワイヤ8は、図2に示すように滑車10を
介して4本に分岐されており、分岐された各巻上ワイヤ
8は、ブーム7の先端に設けられた滑車11およびバッ
クステー12の頂部に設けられた滑車13を介し、旋回
架構6に設けられた4個の巻上ドラム14に巻き付けら
れている。
設けられており、ブーム7の先端から巻上ワイヤ8を介
して吊フック9が吊り下げられている。吊フック9に接
続された巻上ワイヤ8は、図2に示すように滑車10を
介して4本に分岐されており、分岐された各巻上ワイヤ
8は、ブーム7の先端に設けられた滑車11およびバッ
クステー12の頂部に設けられた滑車13を介し、旋回
架構6に設けられた4個の巻上ドラム14に巻き付けら
れている。
【0017】詳しくは、巻上ドラム14a,14cは軸
方向内側から見て右巻きに、巻上ドラム14b,14d
は左巻きに巻き付けられている。すなわち、図4及び図
5に示すように、これら巻上ドラム14a〜dを右側方
からみると、巻上ワイヤ8は各巻上ドラム14a〜dの
左側から上方へ引き出されるようになっている。
方向内側から見て右巻きに、巻上ドラム14b,14d
は左巻きに巻き付けられている。すなわち、図4及び図
5に示すように、これら巻上ドラム14a〜dを右側方
からみると、巻上ワイヤ8は各巻上ドラム14a〜dの
左側から上方へ引き出されるようになっている。
【0018】上記巻上ドラム14a〜dは、図4及び図
5に示すように、旋回架構6に設けられたモータ15に
よって減速機16を介して同時に同方向に回転されるよ
うになっており、図2中矢印A方向に回転させることに
より、吊フック9を一本引きするものである。この巻上
時に吊フック9の上方の滑車10は、動滑車ではなく単
なるイコライザとして機能する。図4中、17はブレー
キである。モータ15を挟んで巻上ドラム14の反対側
には、2個の起伏ドラム18が設けられている。
5に示すように、旋回架構6に設けられたモータ15に
よって減速機16を介して同時に同方向に回転されるよ
うになっており、図2中矢印A方向に回転させることに
より、吊フック9を一本引きするものである。この巻上
時に吊フック9の上方の滑車10は、動滑車ではなく単
なるイコライザとして機能する。図4中、17はブレー
キである。モータ15を挟んで巻上ドラム14の反対側
には、2個の起伏ドラム18が設けられている。
【0019】起伏ドラム18には、図3に示すように起
伏ワイヤ19が巻き付けられている。起伏ロープ19
は、バックステー12の頂部に設けられた滑車20およ
びブーム7の先端に設けられた滑車21に交互に巻き掛
けられた後、左右の起伏ドラム18に巻き付けられてい
る。この構成によれば、モータ22により減速機23を
介して起伏ドラム18を駆動させ、その起伏ドラム18
で起伏ワイヤ19を巻き取ることによりブーム7が起立
し、逆に起伏ドラム18から起伏ワイヤ19を繰り出す
ことによりブーム7が寝る。
伏ワイヤ19が巻き付けられている。起伏ロープ19
は、バックステー12の頂部に設けられた滑車20およ
びブーム7の先端に設けられた滑車21に交互に巻き掛
けられた後、左右の起伏ドラム18に巻き付けられてい
る。この構成によれば、モータ22により減速機23を
介して起伏ドラム18を駆動させ、その起伏ドラム18
で起伏ワイヤ19を巻き取ることによりブーム7が起立
し、逆に起伏ドラム18から起伏ワイヤ19を繰り出す
ことによりブーム7が寝る。
【0020】本実施例の作用について述べる。
【0021】吊フック9を上昇させるときには、モータ
15により4個の巻上ドラム14a〜dを同時に矢印A
方向に回転させて巻上ロープ8を巻き取る。
15により4個の巻上ドラム14a〜dを同時に矢印A
方向に回転させて巻上ロープ8を巻き取る。
【0022】すると、吊フック9は、巻上ワイヤ8の巻
取速度と同速度で上昇する。すなわち、吊フック9に接
続された巻上ワイヤ8の条数(4条)とそれらを巻き取
る巻上ドラム14の個数(4個)とが等しいので、従来
のように吊フック9の上昇速度がワイヤ巻取速度の1/2
に減速されることはなく、吊フック9の巻上速度を従来
の略2倍にまで速めることができる。
取速度と同速度で上昇する。すなわち、吊フック9に接
続された巻上ワイヤ8の条数(4条)とそれらを巻き取
る巻上ドラム14の個数(4個)とが等しいので、従来
のように吊フック9の上昇速度がワイヤ巻取速度の1/2
に減速されることはなく、吊フック9の巻上速度を従来
の略2倍にまで速めることができる。
【0023】具体的には、巻上ワイヤ8の巻取速度をワ
イヤ8が踊り出す(振動し出す)限界の 320m/min程度
とすれば、吊フック9の上昇速度も 320m/minとなり、
従来の 160m/minと比べ大幅にスピードアップできる。
よって、建築すべきビルが超高層化( 300m以上)され
ても、荷物の上げ下ろしに時間を短縮化でき、工期を短
くできる。
イヤ8が踊り出す(振動し出す)限界の 320m/min程度
とすれば、吊フック9の上昇速度も 320m/minとなり、
従来の 160m/minと比べ大幅にスピードアップできる。
よって、建築すべきビルが超高層化( 300m以上)され
ても、荷物の上げ下ろしに時間を短縮化でき、工期を短
くできる。
【0024】また、吊フック9は、巻上ワイヤ8の巻取
量と同じ長さ上昇する。すなわち、吊フック9の揚程
は、巻上ワイヤ8の巻上ドラム14への巻取量と一致す
ることになり、従来のようにワイヤ巻取量の1/2 に減ぜ
られることはない。よって、建築すべきビルの超高層化
( 300m以上)に対応できる。
量と同じ長さ上昇する。すなわち、吊フック9の揚程
は、巻上ワイヤ8の巻上ドラム14への巻取量と一致す
ることになり、従来のようにワイヤ巻取量の1/2 に減ぜ
られることはない。よって、建築すべきビルの超高層化
( 300m以上)に対応できる。
【0025】具体的には、巻上ワイヤ8は巻上ドラム1
4の巻取容量の問題により 600m程度しか巻上ドラム1
4に巻き付けることができず、従来、吊フック9の揚程
はその半分の 300m程度しか稼げなかったが、本実施例
によれば2倍の 600mの揚程を得ることができる。
4の巻取容量の問題により 600m程度しか巻上ドラム1
4に巻き付けることができず、従来、吊フック9の揚程
はその半分の 300m程度しか稼げなかったが、本実施例
によれば2倍の 600mの揚程を得ることができる。
【0026】また、ビルの最上階にまで引上げられた吊
フック9に掛けられた荷物を、ブーム7の根元側へ水平
引込みするときには、起伏ドラム18により起伏ワイヤ
19を巻き取ってブーム7を起立させると共に、その起
立角度に応じてコンピュータ等に計算させて巻上ドラム
14c,14dを矢印Aと逆方向に回転させ、巻上ワイ
ヤ8を少しずつ繰り出せばよい。本実施形態では上記コ
ンピュータが「実用新案登録請求の範囲」中の「制御手
段」を構成することになる。
フック9に掛けられた荷物を、ブーム7の根元側へ水平
引込みするときには、起伏ドラム18により起伏ワイヤ
19を巻き取ってブーム7を起立させると共に、その起
立角度に応じてコンピュータ等に計算させて巻上ドラム
14c,14dを矢印Aと逆方向に回転させ、巻上ワイ
ヤ8を少しずつ繰り出せばよい。本実施形態では上記コ
ンピュータが「実用新案登録請求の範囲」中の「制御手
段」を構成することになる。
【0027】次に、変形実施例について図6を用いて説
明する。
明する。
【0028】この変形例は、減速機16の両側に、モー
タ15によって駆動される巻上ドラム14a〜dを、2
個ずつ一体的にタンデムで設けたものである。これによ
り減速機16の軸が1本減るので小型化が達成できる。
なお、この構成にあっては、吊り荷の水平引込時には、
モータ22によって減速機23を介して起伏ドラム18
に起伏ワイヤ19を巻き取ってブーム7を起立させると
共に、モータ15によって減速機16を介して全ての巻
上ドラム14a〜dを逆転させて巻上ワイヤ8を繰り出
すようにする。
タ15によって駆動される巻上ドラム14a〜dを、2
個ずつ一体的にタンデムで設けたものである。これによ
り減速機16の軸が1本減るので小型化が達成できる。
なお、この構成にあっては、吊り荷の水平引込時には、
モータ22によって減速機23を介して起伏ドラム18
に起伏ワイヤ19を巻き取ってブーム7を起立させると
共に、モータ15によって減速機16を介して全ての巻
上ドラム14a〜dを逆転させて巻上ワイヤ8を繰り出
すようにする。
【0029】別の変形例を図7に示す。
【0030】図示するように、減速機16の片側に、モ
ータ15によって駆動される巻上ドラム14a〜dが、
2個ずつタンデムに設けられている。つまり、減速機1
6の片側には2本の出力軸24,25が突出しており、
出力軸24に巻上ドラム14a,14bが取り付けられ
ており、出力軸25に第一クラッチ26を介して巻上ド
ラム14c,14dが取り付けられている。巻上ドラム
14a,14bと14c,14dとは、それぞれ一体と
なっている。
ータ15によって駆動される巻上ドラム14a〜dが、
2個ずつタンデムに設けられている。つまり、減速機1
6の片側には2本の出力軸24,25が突出しており、
出力軸24に巻上ドラム14a,14bが取り付けられ
ており、出力軸25に第一クラッチ26を介して巻上ド
ラム14c,14dが取り付けられている。巻上ドラム
14a,14bと14c,14dとは、それぞれ一体と
なっている。
【0031】巻上ドラム14dには、第二クラッチ27
を介して起伏ドラム18a,18bが設けられている。
起伏ドラム18bはモータ22によって減速機23を介
して駆動されるようになっている。起伏ドラム18a,
18bに巻き付けられる起伏ワイヤ19の巻き付け方向
は、巻上ドラム14a〜dに巻き付けられる巻上ワイヤ
8の巻き付け方向と反対方向となっている。
を介して起伏ドラム18a,18bが設けられている。
起伏ドラム18bはモータ22によって減速機23を介
して駆動されるようになっている。起伏ドラム18a,
18bに巻き付けられる起伏ワイヤ19の巻き付け方向
は、巻上ドラム14a〜dに巻き付けられる巻上ワイヤ
8の巻き付け方向と反対方向となっている。
【0032】この構成によれば、吊フック9を上昇させ
るときには、上記第一クラッチ26を繋ぎ、第二クラッ
チ27を切った状態で、モータ15により減速機16を
介して4個の巻上ドラム14a〜dを巻取方向に回転さ
せる。これにより、ワイヤ巻取速度が吊フック9の上昇
速度となり、ワイヤ巻取量が吊フック9の揚程となる。
このようにして、吊フック9に掛けられた荷物をビルの
最上階にまで引き上げた後、その荷物をブーム7の根元
側へ水平引込みすることになるが、これは以下のように
して行う。
るときには、上記第一クラッチ26を繋ぎ、第二クラッ
チ27を切った状態で、モータ15により減速機16を
介して4個の巻上ドラム14a〜dを巻取方向に回転さ
せる。これにより、ワイヤ巻取速度が吊フック9の上昇
速度となり、ワイヤ巻取量が吊フック9の揚程となる。
このようにして、吊フック9に掛けられた荷物をビルの
最上階にまで引き上げた後、その荷物をブーム7の根元
側へ水平引込みすることになるが、これは以下のように
して行う。
【0033】まず、上記第一クラッチ26を切り、第二
クラッチ27を繋いだ状態で、モータ22により減速機
23を介して2個の起伏ドラム18a,18bを、起伏
ドラム18a,18bの巻取方向に回転させる。する
と、起伏ドラム18a,18bに起伏ワイヤ19が巻き
取られてブーム7が起立すると同時に、巻上ドラム14
c,14dから巻上ワイヤ8が繰り出され、吊フック9
に掛けられた荷物の水平引込みが達成される。本実施形
態では、クラッチ26,27およびモータ22が「実用
新案登録請求の範囲」中の「制御手段」を構成すること
になる。
クラッチ27を繋いだ状態で、モータ22により減速機
23を介して2個の起伏ドラム18a,18bを、起伏
ドラム18a,18bの巻取方向に回転させる。する
と、起伏ドラム18a,18bに起伏ワイヤ19が巻き
取られてブーム7が起立すると同時に、巻上ドラム14
c,14dから巻上ワイヤ8が繰り出され、吊フック9
に掛けられた荷物の水平引込みが達成される。本実施形
態では、クラッチ26,27およびモータ22が「実用
新案登録請求の範囲」中の「制御手段」を構成すること
になる。
【0034】この変形例によれば、巻上ドラム14c,
14d及び起伏ドラム18a,18bをクラッチ26,
27を介して同軸に配置したので、装置全体を小型化で
きる。また、荷物の水平引込みも容易となる。
14d及び起伏ドラム18a,18bをクラッチ26,
27を介して同軸に配置したので、装置全体を小型化で
きる。また、荷物の水平引込みも容易となる。
【0035】
【考案の効果】以上説明したように本考案に係るクライ
ミングクレーンの巻上装置によれば、吊フックの巻上速
度を速めることができると共に巻上揚程を高くできる。
また、吊フックの水平引込みを達成できる。
ミングクレーンの巻上装置によれば、吊フックの巻上速
度を速めることができると共に巻上揚程を高くできる。
また、吊フックの水平引込みを達成できる。
【図1】本考案の一実施例を示すクライミングクレーン
の巻上装置が備えられたクライミングクレーンの概略図
であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
の巻上装置が備えられたクライミングクレーンの概略図
であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図2】上記クライミングクレーンの巻上ワイヤの網取
図である。
図である。
【図3】上記クライミングクレーンの起伏ワイヤの網取
図である。
図である。
【図4】上記巻上装置の巻上ドラムおよび起伏ドラムを
示す平面図である。
示す平面図である。
【図5】上記巻上装置の巻上ドラムおよび起伏ドラムを
示す側面図である。
示す側面図である。
【図6】変形実施例に係る巻上装置の巻上ドラムを示す
平面図である。
平面図である。
【図7】別の変形実施例に係る巻上装置の巻上ドラムを
示す平面図である。
示す平面図である。
【図8】従来例を示すクライミングクレーンの巻上装置
が備えられたクライミングクレーンの概略図であり、
(a)は平面図、(b)は側面図である。
が備えられたクライミングクレーンの概略図であり、
(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図9】上記クライミングクレーンの巻上ワイヤの網取
図である。
図である。
【図10】上記クライミングクレーンの起伏ワイヤの網
取図である。
取図である。
【図11】上記巻上装置の巻上ドラムおよび起伏ドラム
を示す平面図である。
を示す平面図である。
1 マスト 6 旋回架構 7 ブーム 8 巻上ワイヤ 9 吊フック 14 巻上ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平3−23190(JP,U) 実開 昭47−4669(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66D 1/26 B66D 1/30 B66C 23/00 - 23/94
Claims (1)
- 【請求項1】 マストに沿って昇降する旋回架構と、該
旋回架構に俯仰自在に取り付けられたブームと、該ブー
ムの先端から吊り下げられる吊フックとを備えたクライ
ミングクレーンにおいて、上記ブームの先端から垂れ下
げられ上記吊フックに接続された複数の巻上ワイヤと、
各巻上ワイヤをそれぞれ巻き取るべく巻上ワイヤと同数
上記旋回架構上に設けられた複数の巻上ドラムと、上記
ブームを俯仰させるべくブームの根元側から先端側にか
けて巻き掛けられた起伏ワイヤと、該起伏ワイヤを巻き
取るべく上記旋回架構上に設けられた起伏ドラムと、該
起伏ドラムへの起伏ワイヤの巻取りと上記巻上ドラムか
らの巻上ワイヤの繰出しとを同時に行って吊フックを水
平引込みする制御手段とを備えたことを特徴とするクラ
イミングクレーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993058047U JP2584262Y2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | クライミングクレーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993058047U JP2584262Y2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | クライミングクレーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0728189U JPH0728189U (ja) | 1995-05-23 |
JP2584262Y2 true JP2584262Y2 (ja) | 1998-10-30 |
Family
ID=13073025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993058047U Expired - Lifetime JP2584262Y2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | クライミングクレーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2584262Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008229073A (ja) * | 2007-03-22 | 2008-10-02 | Kayaba System Machinery Kk | 点吊り装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS474669U (ja) * | 1971-02-09 | 1972-09-12 | ||
JP3023190U (ja) * | 1995-09-27 | 1996-04-12 | 敏雄 山口 | 燭 台 |
-
1993
- 1993-10-27 JP JP1993058047U patent/JP2584262Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0728189U (ja) | 1995-05-23 |
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