JP2584240B2 - βサイアロン−α窒化けい素複合粉末の製造方法 - Google Patents

βサイアロン−α窒化けい素複合粉末の製造方法

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JP2584240B2 JP62228279A JP22827987A JP2584240B2 JP 2584240 B2 JP2584240 B2 JP 2584240B2 JP 62228279 A JP62228279 A JP 62228279A JP 22827987 A JP22827987 A JP 22827987A JP 2584240 B2 JP2584240 B2 JP 2584240B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は配合原料を還元窒化反応させるにあたり、反
応温度条件を2段階にしてつくるβサイアロン−α窒化
けい素複合粉末の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
βサイアロン−α窒化けい素複合粉末から製造された
焼結体は耐蝕性、高温強度等優れた特性を具備している
ことから、各種耐火物、エンジン部品、ガスタービン部
品等に有望視されている。
そのような焼結体の原料であるβサイアロン−α窒化
けい素複合粉末はβサイアロン粉末およびα窒化けい素
粉末をそれぞれ別個に慣用の製法、たとえばβサイアロ
ン粉末はシリカ、アルミナおよびカーボンの配合物を14
60〜1550℃に加熱して還元窒化反応させてつくり、一方
α窒化けい素粉末はシリカおよびカーボンの配合物を13
50〜1550℃に加熱して還元窒化反応させてつくったの
ち、得られたそれぞれの粉末を適当な割合で混合する製
造方法が従来採用されていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし前記従来法で製造されたβサイアロン−α窒化
けい素混合粉末を、たとえばホットプレス焼結法でつく
ったとしても、得た焼結体は高い破壊靱性値(以下「K
IC」と記す)を具備するα窒化けい素(KIC=6〜7NMm
3/2)を配合しているにもかかわらず、そのKICは4.5〜
5.1NMm3/2とかなり低く、βサイアロン粉末のみからつ
くった焼結体のKIC(4〜5NMm3/2)と比較して殆ど改善
されたとは言えない。したがって従来の該混合粉末によ
る焼結体の用途はKICを比較的考慮する必要のない限ら
れたものにしか使用できないという欠点を有していた。
それゆえ業界では用途拡大のため高KICを発現するβ
サイアロン−α窒化けい素複合粉末の製造方法の開発が
切望されていた。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明者らはβサイアロンおよびα窒化けい素
それぞれの生成反応を詳細に検討した結果、両者の生成
反応速度が温度によって著しく相違することに着眼し、
適宜に反応条件を組み合せて条件設定してつくったβサ
イアロン−α窒化けい素複合粉末から製造した焼結体は
高いKICを発現することを見出し、この知見に基づき本
発明を完成した。
すなわち、本発明はシリカ粉末、アルミナ粉末および
カーボン粉末の配合原料を還元窒化反応させるにあた
り、該原料を1350〜1460℃で2時間以上、次いで1470〜
1550℃で2時間以上、それぞれについて還元雰囲気下で
窒化反応させることにより、βサイアロン−α窒化けい
素複合粉末を製造する方法を要旨とするものである。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明において配合原料の還元窒化反応をさせるため
に使用する装置は慣用の各種雰囲気炉(たとえば回転キ
ルン、流動焼成炉、ベッセルのプッシャー炉等)が用い
られる。
本発明は配合原料を還元窒化反応させるさい、2つの
温度域、つまり低い温度域(以下「低温域」という)、
引き続き高い温度域(以下「高温域」という)で該反応
を行わせることが肝要である。すなわち低温域は1350〜
1460℃であり、高温域は1470〜1550℃である。好ましい
温度範囲は前者が1370〜1430℃、後者が1490〜1530℃で
ある。
上記各温度域外で反応を行わせると所望の粉末が製造
できない。すなわち低温域における反応を域外で行う
と、たとえば高温域が規定内であってもβサイアロンが
主成分となり、KICの改善が見られず、また低温域は規
定内であるが、高温域が1470℃未満の場合にはα窒化け
い素が主成分となって高温強度が著しく低下し、逆に15
50℃を超えると、βサイアロン、α窒化けい素の他にβ
SiCが無視しえない程過剰に生成し、KICおよび強度を低
くするというように、各温度域外で還元窒化反応をさせ
るといずれの場合も好ましくない。
各温度域における保持時間はいずれも2時間以上でな
ければならない。6時間以上保持しても特に技術的問題
はないが、経済的デメリットが大きくなり不利である。
好ましい保持時間は2.5〜4時間である。低温域での保
持時間を2時間未満にすると生成した粉末は主にβサイ
アロンになり、KICが改善されず、高温域を2時間未満
にするとα窒化けい素が主になりKICは高くなるが高温
強度が低くなるので好ましくない。
低温域および高温域において配合原料を還元窒化反応
をさせるための雰囲気はいずれもN2またはNH3である。
本発明では配合原料を還元窒化反応させるにあたり、
低温域、続いて高温域と連続して行うのがエネルギーロ
スがなく望ましい。
次に原料について説明する。
シリカ粉末およびアルミナ粉末には慣用のものが採用
される。たとえばシリカ粉末としてはホワイトカーボ
ン、シリカゲル、アエロジルシリカ等が、アルミナ粉末
としてはアルミナアエロジル、水酸化アルミニウム等が
示される。カーボン粉末は還元剤として配合するもので
あるが、これにはアセチレンブラック、ファーネスブラ
ック等のいわゆる無定形のカーボンのほか、加熱のさ
い、カーボンを分解生成するカーボン前駆物質、たとえ
ばフェノール樹脂、ユリア樹脂等をも含む。
上記各原料の細かさは、シリカ粉末およびアルミナ粉
末が平均粒径で3μm以下、カーボン粉末はカーボンの
場合は平均粒径で2μm以下、カーボン前駆物質の場合
には5μm以下のものをそれぞれ用いるのが望ましい。
原料の配合は次のように行う。
配合原料を還元窒化反応させたさい、サイアロン、つ
まり一般式Si6-ZAlZOZN8-Z(0<z<4.2)で示される
構成元素の組成比、すなわちシリカ粉末とアルミナ粉末
とは0.02<Al/(Al+Si)<0.7(元素比)の範囲になる
ように配合すればよい。好ましいのはAl/(Al+Si)
(元素比)が0.03〜0.67である。Al/(Al+Si)が0.7以
上にすると過剰のAlが窒化されて窒化アルミニウムを生
成するので好ましくなく、0.02以下にするとβサイアロ
ンの生成量が少な過ぎて全体に分散されず、不均質な複
合粉末となるのでやはり好ましくない。
カーボン粉末の割合は使用するシリカ粉末に含まれる
SiO2の2倍のモル数に1モルを加えた量以上を配合すれ
ばよい。特に上限に制限はないが、目安としてSiO2配合
モル数の3〜8倍程度が好ましい。
上記各原料は慣用の装置を用いて混合し配合原料をつ
くる。
〔作用〕
本発明によってβサイアロン−α窒化けい素複合粉末
を生成するのは次のように考えられる。
配合原料は低温域で還元窒化反応によって、主にα窒
化けい素が生成し、周辺に未反応のシリカ、アルミナお
よび少量のサイアロン系ガラス相が存在している。
そのような複合物を高温域でさらに還元窒化反応させ
ると、上記未反応化合物およびガラスが反応してβサイ
アロンを生成し、先に生成したα窒化けい素と複合組成
物となる。
ここで、たとえばZ=0.5(すなわちAl/(Al+Si)=
0.083)のβサイアロンを製造しようと試みても下式に
示すように種々のZを有するβサイアロンが生成し、α
窒化けい素と複合して製造される。
5.5SiO2+0.25Al2O3+11.25C+3.75N2 →Si5.5Al0.5O05N7.5+11.25CO(Z=0.5) →0.5SiAlON7+Si3N4+11.25CO(Z=1.0) →1/3Si4.5Al1.5O1.5N6.54/3Si3N4+11.25CO (Z=1.5) したがって本発明では特定のZのβサイアロンのみを
製造することは困難であるが、得られる粉末は上記各種
のβサイアロンとα窒化けい素とが適宜に均一に分散し
た状態で生成される。そのような複合粉末を原料として
焼結したさい、それらが固溶し、冷却過程で針状結晶に
成長しながら相互にからみ合った状態の焼結体として得
られるため高いKICを発現するものと推測される。
〔実施例〕
βサイアロン−α窒化けい素複合粉末を下記の要領で
製造し、得られた該複合粉末について生成化合物をX線
回折で確認したのち、ホットプレス焼結法で焼結体を製
造し、そのKICを測定した。
原料としてシリカ粉末にはSiO2微粉末(日本アエロジ
ル社製「AEROSIL-380」平均粒径7mμ)、アルミナ粉末
にはAl2O3粉末(日本アエロジル社製「ALMINUM OXIDE」
平均粒径20mμ)およびカーボン粉末にはカーボンブラ
ック(東海カーボン社製「シースト600」平均粒径21m
μ)を使用した。
上記各原料からZ=0.5(Al/(Al+Si)=0.083)
Z=1.5(Al/(Al+Si)=0.25)の2通りの配合物そ
れぞれに使用したSiO2の3倍モル量のカーボン粉末を添
加し、混合機で十分混合して配合原料を得た。
得られた各配合原料について窒素雰囲気下、表1に示
す低温域、高温域の条件で粉末を製造したのち、それぞ
れを空気中、700℃、4時間加熱して残存カーボンを除
去した。
かくして得られたβサイアロン−α窒化けい素複合粉
末についてX線回折で生成化合物を調べ同表に併記し
た。
次いで各複合粉末にY2O3(純薬)を3重量%添加した
混合物を窒素雰囲気中、1780℃、2時間ホットプレス焼
結(200Kgf/cm2)した。
得られた各焼結体を鏡面研磨したのち、マイクロイン
デンテーション法によりKICを測定し、その結果を同表
に併記した。
〔発明の効果〕 本発明は配合原料を温度条件の異なる還元窒化反応を
低い方から高い方に順に行うことによってつくるβサイ
アロン−α窒化けい素複合粉末の製造方法に関し、その
複合粉末から製造した焼結体のKICは従来法によって製
造された焼結体のそれに比し格段に改善される。
それゆえ従来法の焼結体では使用できなかった、たと
えば切削工具部材等、高KICが求められるものにも使用
でき、用途を一段と拡大できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリカ粉末、アルミナ粉末およびカーボン
    粉末の配合原料を還元窒化反応させるにあたり、該原料
    を1350〜1460℃で2時間以上、次いで1470〜1550℃で2
    時間以上、それぞれについて還元窒化反応させることを
    特徴とするβサイアロン−α窒化けい素複合粉末の製造
    方法
JP62228279A 1987-09-14 1987-09-14 βサイアロン−α窒化けい素複合粉末の製造方法 Expired - Lifetime JP2584240B2 (ja)

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