JP2584225Y2 - 保持器付きころ - Google Patents

保持器付きころ

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JP2584225Y2
JP2584225Y2 JP1993012663U JP1266393U JP2584225Y2 JP 2584225 Y2 JP2584225 Y2 JP 2584225Y2 JP 1993012663 U JP1993012663 U JP 1993012663U JP 1266393 U JP1266393 U JP 1266393U JP 2584225 Y2 JP2584225 Y2 JP 2584225Y2
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roller
cage
pocket
thin
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保則 横田
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Nippon Thompson Co Ltd
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Nippon Thompson Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、保持器付きころに関
し、特に潤滑性が良好で高速回転に適した保持器付きこ
ろに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オートバイ等に装備されるエンジ
ンのコネクティングロッド用として、断面高さが小さく
大きな負荷容量を有する特徴が生かされて保持器付きこ
ろが多く使用されている。
【0003】図6に従来の保持器付きころを示す。な
お、この保持器付きころは実開平4−41115号公報
において開示されている。
【0004】図示のように、この保持器付きころは、略
円筒状にして複数のポケット21aが軸方向に平行にか
つ等間隔にて形成された保持器21と、該各ポケット2
1aに挿入されたころ22とから成る。
【0005】保持器21は、2つの円環部21bと、該
両円環部21bを互いに結合しかつ該各円環部21bと
共に上記ポケット21aを画定する(保持器の)柱部2
1cとを、一体に成形してなる。そして、これら柱部2
1cの両端部であってその内面側両側及び外面側両側
に、一対ずつの内側保持用突出部21g及び外側保持用
突出部21hが形成されている。これら内側保持用突出
部21g及び外側保持用突出部21hはポケット21a
に臨むように突出しており、これによってころ22のポ
ケット21aからの脱落が規制されている。
【0006】上記内側保持用突出部21g及び外側保持
用突出部21hは、柱部1cの内外両面に円周方向に伸
長するように2条ずつのカシメ溝21i及び21jを設
けることにより形成されたものである。これらカシメ溝
21i、21jはオイルグルーブ(油溜り)として作用
し、効率のよい潤滑が行われる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】最近、エンジンの回転
を高速化しようとする傾向があり、従来の保持器付きこ
ろにおいてはこれに対応するために上記したようなオイ
ルグルーブを設けて潤滑性を向上させ、摩耗や焼け付き
を防止している。しかしながら、それでも耐え得る回転
数は満足な域に達してはおらず、更に高い回転数のエン
ジンの開発を行う上で解決されるべき問題となってい
る。
【0008】なお、オイルグルーブとして作用する凹部
の数を増やしたりその領域を拡大すれば潤滑性は増大す
る反面、保持器の剛性が低下して実用に供せないものと
なってしまうことから、単純にこれを行うことはできな
い。
【0009】そこで、本考案は上記従来技術の欠点に鑑
みてなされたもので、剛性を確保若しくは増大させなが
ら潤滑性の向上を達成した保持器付きころを提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は、略円筒状にし
て、2つの円環部を有し該両円環部に一体成形しかつ該
円環部と共に複数のポケットを軸方向に平行に画定する
複数の柱部が円周方向に並設してなる保持器と、前記ポ
ケット各々に挿入されたころとからなり、前記柱部は、
前記柱部の内面側中央部に前記ころのピッチ円径よりも
外側まで達しかつ前記ポケットの長さよりも短い略U字
状の凹部を形成した中央の薄肉部と両端の厚肉部でな
り、前記柱部の厚肉部と前記円環部とを略同一の厚さで
形成してなり、並びに、前記柱部の厚肉部の内面及び外
面の対応する部位に円周方向に伸長するカシメ溝を2条
ずつ設けることによって該柱部の一部を前記ポケットに
臨んで突出させて前記ころの内外への脱落を規制する内
側保持用突出部及び外側保持用突出部を形成してなる外
径案内形の保持器付きころであって、前記柱部の薄肉部
の保持器幅の中央部には円周方向の両側に前記ポケット
の一部を拡幅する凹部を形成すると共に、該凹部を形成
することにより削除された肉抜き分相当の肉盛りを前記
薄肉部の内面側になしたものである。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例としての保持器付きこ
ろについて、添付図面を参照しつつ説明する。
【0012】図1乃至図4に示すように、本考案に係る
保持器付きころは、略円筒状にして複数のポケット1a
が軸方向に平行にかつ円周方向において等間隔にて形成
された保持器1と、該各ポケット1aに挿入された針状
ころ2とからなる。なお、ポケット1aの寸法は、後述
の各保持用突出部間の寸法を除いてころ2の寸法より僅
かに大きく形成されている。
【0013】保持器1は、2つの(保持器の)円環部1
bと、該両円環部1bを互いに結合しかつ該各円環部1
bと共に上記各ポケット1aを画定すべく円周方向に並
設された複数の(保持器の)柱部1cとを、一体に成形
してなる。図3及び図4から明らかなように、この柱部
1cは、両円環部1bに各々連なる厚肉部1dと、該厚
肉部1d間に介在する薄肉部1eとを有しており、これ
ら厚肉部1d及び薄肉部1eによって略U字状の凹部1
fが柱部1cの内側中央部に画定されている。なお、
厚肉部1d及び薄肉部1eについては図1にも示してい
る。該凹部1fは、保持器1の軽量化を図るためのいわ
ゆる肉抜きとして設けられたものであり、ころ2のピッ
チ円径(P.C.D)よりも外側まで達しており、か
つ、ポケット1aの長さよりも短く形成されている。
【0014】上記柱部1cの両端部近傍、すなわち各厚
肉部1dには、その内面側両側に一対の内側保持用突出
部1gが形成されており、また、外面側の該内側保持用
突出部1gに対応する部位に一対の外側保持用突出部1
hが形成されている。これら内側保持用突出部1g及び
外側保持用突出部1hはポケット1a内に臨んで突出し
ており、円周方向において隣り合う(保持器の)柱部1
cの内側保持用突出部1g同士及び外側保持用突出部
同士の間隔がころ2の直径よりも僅かに小さいように
設定されている。これによりころ2が保持され、ポケッ
ト1aからのころ2の脱落が規制されている。
【0015】上記内側保持用突出部1g及び外側保持用
突出部1hは、柱部1cの内外両面に円周方向に伸長す
るように2条ずつのカシメ溝1i及び1jを設けること
により形成されたものである。このように、内側保持用
突出部1g及び外側保持用突出部1hがカシメ加工のみ
にて形成されるため、量産性に富み、安価に製作するこ
とができる。また、これらカシメ溝1i及び1jは
わゆるオイルグルーブ(油溜り)として作用するので、
効率のよい潤滑うことができる
【0016】各図から明らかなように、各柱部1cの円
周方向における両側部、詳しくは、該柱部1cの保持器
幅の中央部である薄肉部1eの両側部には、該柱部1c
によって画定されている該ポケット1aの一部を拡幅
所定長の凹部1kが形成されている。これらの凹部1
kは上記カシメ溝1i、1jと共にオイルグルーブとし
て作用する。但し、この凹部1kを設けたことにより肉
抜きされて円周方向の幅寸法が小となった薄肉部1eの
剛性を確保若しくは増大するため、該薄肉部1eの内
側にこの肉抜き分相当の肉盛りをなし、該薄肉部1eの
厚さt(図3)を若干厚く設定している。薄肉部1e
前記肉盛りを施すことによって、該薄肉部1eのラジ
アル方向における断面係数が増加し、従って剛性が極め
て増大し、ラジアル荷重を負荷する保持器付きころに関
する機械的強度増大の手法として有効である。
【0017】上述のように、多数のオイルグルーブが設
けられていることから、潤滑が十分に行われて焼け付き
が防止され、高速回転用として好適である。
【0018】なお、図3から明らかなように、上記薄肉
部1eと共に柱部1cを構成する厚肉部1dについて
は、その厚さt2 が円環部1bの厚さと同じに大きく設
定されており、これにより形状が単純化され切削加工が
容易となって安価に製作できると共に、柱部1cの梁と
しての剛性が向上してカシメ加工がしやすくなってい
る。従って、上記内側保持用突出部1g及び外側保持用
突出部1hを高精度に成形できてその突出量が安定し、
確実にころ2を保持することができる。
【0019】図4は当該保持器付きころを軸5と外輪6
に嵌合させた使用状態を示すものであるが、この使用状
態においては、ころ2が上記厚肉部1dの両側に形成さ
れたころ案内面と接触し、ほぼP.C.D.上でころ2
は案内され、内側及び外側保持用突出部1g、1hに接
触しないような寸法設定がなされている。更に、保持器
1の内周面と軸5とが接触する前に外輪6の転走面と保
持器1の外周面とが接触するような寸法設定がなされて
いる。いわゆる外径案内形の保持器付きころである。
【0020】
【0021】
【0022】
【考案の効果】以上説明したように、本考案による保持
器付きころにおいては、剛性を確保若しくはより増大し
つつ潤滑性の向上を達成しているので、高速回転エンジ
ンのコネクティングロッド等に装備される軸受として好
適で長期の寿命が望めるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の実施例としての保持器付きこ
ろの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した保持器付きころの一部の
平面図である。
【図3】図3は、図1に示した保持器付きころの一部
を、軸方向を含む面に沿って切断した状態の縦断図面で
ある。
【図4】図4は、図1に示した保持器付きころの一部
を、軸方向に対して垂直な面に沿って切断した状態の縦
断面図である。
【図5】図5は、従来の保持器付きころの斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 保持器 1a ポケット 1b (保持器の)円環部 1c (保持器の)柱部1f、1k 凹部 1g 内側保持用突出部 1h 外側保持用突出部 1i、1j カシメ溝 2 (針状)ころ 5 軸 6 外輪

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒状にして、2つの円環部を有し該
    両円環部に一体成形しかつ該円環部と共に複数のポケッ
    トを軸方向に平行に画定する複数の柱部が円周方向に並
    設してなる保持器と、前記ポケット各々に挿入されたこ
    ろとからなり、前記柱部は、前記柱部の内面側中央部に
    前記ころのピッチ円径よりも外側まで達しかつ前記ポケ
    ットの長さよりも短い略U字状の凹部を形成した中央の
    薄肉部と両端の厚肉部でなり、前記柱部の厚肉部と前記
    円環部とを略同一の厚さで形成してなり、並びに、前記
    柱部の厚肉部の内面及び外面の対応する部位に円周方向
    に伸長するカシメ溝を2条ずつ設けることによって該柱
    部の一部を前記ポケットに臨んで突出させて前記ころの
    内外への脱落を規制する内側保持用突出部及び外側保持
    用突出部を形成してなる外径案内形の保持器付きころで
    あって、 前記柱部の薄肉部の保持器幅の中央部には円周方向の両
    側に前記ポケットの一部を拡幅する凹部を形成すると共
    に、該凹部を形成することにより削除された肉抜き分相
    当の肉盛りを前記薄肉部の内面側になしたことを特徴と
    する保持器付きころ。
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