JP2584126Y2 - 箱状ケース - Google Patents

箱状ケース

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JP2584126Y2
JP2584126Y2 JP7451493U JP7451493U JP2584126Y2 JP 2584126 Y2 JP2584126 Y2 JP 2584126Y2 JP 7451493 U JP7451493 U JP 7451493U JP 7451493 U JP7451493 U JP 7451493U JP 2584126 Y2 JP2584126 Y2 JP 2584126Y2
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大助 高橋
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は各種の物品を収納する箱
状ケースに関し、特に、合成樹脂等で成型されたもの
で、これを複数個積み重ねて保管や搬送したりする際
に、その取り扱い勝手が向上するように改善された箱状
ケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば物流あるいは各種製品
の生産工場等において、特定の物品を収納する箱状ケー
スが利用されている。この箱状ケースは収納する物品の
取り扱い性の向上や該物品を保護するべく使用するもの
であって、多くの場合、成形性や取り扱い性の点から合
成樹脂製のものが多用されており、原料、半製品あるい
は製品をその目的に応じて適宜収納することができる。
この箱状ケースの一例として、例えば磁気テープカセッ
トを収納するものがあり、これは一般ユーザーや業務用
として使用されている。特に業務用の場合においては、
磁気テープカセットを多量に取り扱うために、箱状ケー
スに入れて複数個重ね合わせて運んだりすることが頻繁
に行われる。このような使用条件において、保管や搬送
に際して箱状ケースが例えば荷ぐずれを生じないように
して取り扱い性を向上させるべく下記の如き種々の提案
がなされている。
【0003】その一つに、例えばEPO217254B
1に示されたものがある。この構成は、比較的滑り易い
材質にて形成された箱状ケースの外側表面の一部又は全
体に規則的に丸いボタン状(半球形状)の突起を設け、
ケースを2つ積み重ねた時に突起が引掛り滑り落ちない
ようにしたことを特徴とするものである。
【0004】また、実開昭54−33114号公報に開
示されたものは、磁気テープカセットを収納する収納部
と、これを閉塞する蓋体との外側面部に連結機構として
対をなす凹凸部であって、この凹部が奥広がりである一
方、凸部は先端広がりの構成であり、1つのケース上に
他のケースを重ねるときに前記連結機構の凸部に他方の
凹部を嵌合させて係止させるもので、この凹部は磁気テ
ープカセットのリールの回り止めフィンの反対面に該フ
ィンの肉厚を利用して比較的深く形成されたもので、こ
の凹凸部の嵌合量が比較的大きく構成されている。
【0005】また、実開昭54−176312号公報に
開示されたものは、磁気テープカセットを収納する箱状
ケースの上面に凹部、この凹部に対応する形の凸部分が
下面にあり、側面の一方に凹部分、この凹部に対応する
形の凸部分が反対の側面にあり、これらの凹部分、凸部
分はいずれも内側にくいこむ傾斜角度のあるもので、こ
の凹部に対応する凸部をスライドさせて脱着が自由にで
きるものである。この公報に示された構成のように凹凸
のくいこみ嵌合のものは、実開昭57−22883号、
実開平1−76477号公報等にも開示されている。
【0006】さらに、実開昭54−145128号公報
に示されたものは、外筐における左右側板の互いに対応
する複数の水平位置に、ガイド突起および切欠溝を設
け、且つこれらの前後の位置が両側板に於いて互いに逆
に対応する如く形成され、一方の側板のガイド突起およ
び切欠溝が他方の側板の切欠溝およびガイド突起にそれ
ぞれ係合される様に、二以上の外筐を結合し得る如く構
成した磁気テープカセットの収納ケースである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
号の公報に提案されたものは、ケース同志の連結および
ケースを積み重ねた時の荷くずれや位置ずれを防止はし
ているが、上記EPO217254B1に示された構成
の場合には、重ね合わせる接触面の接触抵抗を増大させ
てケース同士のずれを回避する構成であり、重ね合わせ
るには容易であるが運搬中には何れの方向に傾けて滑落
してしまうという問題がある。一方、実開昭54−33
114号公報に示された構成の場合には凸部が比較的大
きく突出していることから、折れ易く且つ重ね合わせを
する時に凸部と凹部との位置を確認しなければならなか
ったり、或は嵌合をきつくすると嵌め合い操作並びに嵌
合を解除する操作が容易でなくなったりする欠点があ
る。
【0008】また、実開昭54−176312号公報に
示された構成の場合には、ケース同士をスライドさせる
ような操作をしなければ脱着できないため、多数個を積
み重ねるには時間が掛るばかりか、積み重ねられた内の
一つを取り出すには煩雑になるという問題がある。さら
に、実開昭54−145128号公報に示された構成の
場合には、前述の実開昭54−176312号公報に示
された構造の場合よりはケース同士の着脱の手間が少な
いが、同一面上の一方側にガイド突起があり他方側に切
欠溝が設けられている構成であることから、ケース同士
を組み付けの時の操作に注意を必要とする等の欠点を有
している。
【0009】また、上記した嵌合構造のものにおいて
は、何れの場合にも凹凸部分が引っ掛かるような形状で
あることから、ケース同士の着脱操作が大変なだけでな
く、金型製作上のコストアップは否定し難く、加えて、
業務用として多数のケースを積み重ねたものから必要な
ものを取り出すには、凹凸部による嵌合構造、ガイド溝
と凸状とによるスライド構造では、その取出方向は設定
し易いもののケース同士の分離に手間が掛ることから、
素早く箱状ケースを送りだす操作を必要とするときに
は、対応できないという欠点があった。本考案は上記の
事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところ
は、積み重ねが容易であるだけでなく、積み重ねた状態
から特定の方向へ取り出すことが簡単に行なえて自動送
りだしが容易にでき、且つ製品形状(金型構造)が複雑
でなく荷くずれ(横ずれ)を防止できる使い勝手に優れ
た箱状ケースを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案の上記目的は、ケ
ース外面同士を対向させるようにして積み重ねることが
できる箱状ケースにおいて、前記箱状ケースの重ね面の
一方に凸部、他方に前記凸部に対応する凹部が形成され
ており、前記凸部はその側面が凸部上方の頂面に向って
該凸部を先細りにする傾斜面に形成され、且つ該凸部の
上端側には上方から見て鋭角をなす形状の頂点部が設け
られ、前記傾斜面によって前記頂点部から前記重ね面に
わたって延びる稜線が形成されており、前記凸部と前記
凹部とが対応するように重ね合わされたケース同士は前
記稜線と該稜線に接触する部分とにより該稜線に沿う方
向にケース同士の特定ズレ方向を形成するように構成さ
れたことを特徴とする箱状ケースにより達成することが
できる。また、前記箱状ケースにおいて、前記稜線によ
って形成される特定ズレ方向が一致する複数の前記凸部
を設けた構成、前記凸部が前記頂面が前記重ね面と平行
な構成によっても上記目的を達成することができる。
【0011】また、本考案の同様の目的は、ケース外面
同士を対向させるようにして積み重ねることができる箱
状ケースにおいて、前記箱状ケースの重ね面の一方に凸
部、他方に前記凸部に対応する凹部が形成されており、
前記凹部はそのへこみを構成する側面が凹部底面に向っ
てへこみ形状を先細りにする傾斜面に形成され、前記凹
部底面には前記重ね面側から見て鋭角をなす形状の頂点
部が設けられ、且つ前記傾斜面によって前記頂点部から
前記重ね面にわたって延びる谷線が形成されており、前
記凸部と前記凹部とが対応するように重ね合わされたケ
ース同士は前記谷線と該谷線に接触する部分とにより該
谷線に沿う方向にケース同士の特定ズレ方向を形成する
ように構成されたことを特徴とする箱状ケースによって
も達成することができる。そして、この箱状ケースにお
いて、前記谷線によって形成される特定ズレ方向が一致
する複数の前記凹部を設けた構成や、前記凹部が前記凹
部底面が前記重ね面と平行な構成によっても上記目的を
達成することができる。
【0012】
【実施態様】以下、本考案の一実施態様について図1乃
至図8を参照して詳細に説明する。なお、本実施態様は
VHS式の磁気テープカセットを収納する箱状ケースで
あり、図1は凸部が形成された部分の部分斜視図、図2
は凸部の平面図、図3は図2のX−X線の沿った部分の
凸部の断面図、図4は凹部が形成された部分の部分斜視
図、図5は図4のY−Y線に沿った部分の凹部の断面
図、図6は凸部と凹部との対応状態を示す要部断面図、
図7は箱状ケースの凸部を設けた面を上にした全体斜視
図であり、図8は凹部を設けた面を上にした箱状ケース
の全体斜視図である。
【0013】先ず、箱状ケース1の全体的な構成につい
て、図7および図8を参照して説明する。図7に示すよ
うに、箱状ケース1は蓋部分10がヒンジとなる背面部
分11(連続的な壁面構成や両端部分で繋がった不連続
な壁面構成のいずれでもよい)を介して開閉自在に底部
分12に連結された合成樹脂製のものであって、該箱状
ケース1は射出成形等により極めて容易に成形される。
そして、前記蓋部分10と前記底部分12とは図示しな
い適宜係止手段により、閉じ状態を維持できるように構
成されている。前記箱状ケース1の蓋部分10の上面2
(重ね面)の四隅には凸部3が配設されている。前記凸
部3は平面形状が略三角形に構成されている。そして、
詳細については後述する前記凸部3の稜線18が皆一定
方向に設けてある。また、図8は前記箱状ケース1の下
面5の四隅で前記複数個の凸部3に対応した位置に該凸
部3を受容する凹部6が設けられている。このように1
つの前記箱状ケース1の上面2に前記凸部3を設け、該
箱状ケース1の下面5に前記凸部3に対応する凹部6を
設けておくことにより、該箱状ケース1の積み重ねに際
しては、前記凹凸部を対応させるようにして、ケース同
士の横ずれ等の荷くずれを効果的に回避できる。また、
後述するように前記稜線18により該稜線18に沿う方
向の特定な方向にケース同士がズレ易い方向を設定する
ことができる。
【0014】以下、図1乃至図6を用いて前記凸部3お
よび前記凹部6の構成並びに作用についてより詳細に述
べる。図1乃至図3において、前記箱状ケース1の上面
2に設けられた前記凸部3は該箱状ケース1と一体的に
設けられたもので、その平面形状は二等辺三角形や正三
角形状であって、立体的に見ると略三角錐台ともいえる
形状である。すなわち、前記凸部3は凸部上方部分にお
いて各角24、25、26を有した三角形の頂面4を有
し、凸部下方部分が各角21、22、23を有して前記
頂面4の面積よりも大きい面積であって、更に、側面1
4が前記頂面4に向って該凸部3を先細りにする傾斜面
に形成されている。また、前記凸部3における前記各角
は本態様の場合には図示の如く全て鋭角であるが、特に
他の角よりも小さい角度の角を頂点部24として構成し
ている。そして、前記頂点部24からは前記上面2側の
前記角21に向かって延びる稜線18が形成されてい
る。この稜線18が上面2との成す角度θは他の稜線4
8の角度β並びに各側面14の傾斜角度αよりも小さく
構成されている。したがって、前記凸部3と後述する凹
部とが対応するように重ね合わされたケース1同士は前
記稜線18と該稜線18に接触する部分とにより該稜線
18に沿う方向にケース同士の特定ズレ方向(図1中の
矢印)を形成することができる。
【0015】図4および図5において、前記箱状ケース
1の下面5には前記凸部3を設けた位置に対応した位置
に、前記凸部3を収納する凹部6が設けてある。前記凹
部6は前記箱状ケース1と一体的に設けられたもので、
その深さ並びに形状は例えば前記凸部3と略一致した構
成とすることができる。すなわち、底の角34、35、
36を有した面積の小さい底面7を下にして開口縁の角
31、32、33を有した開口からなる逆三角錐台の形
状であり、前記稜線18に対応した谷線19が底側の頂
点部34と角31との間に形成されている。したがっ
て、図6に示すように、前記凸部3上に図5に示した前
記凹部6を裏返しにして被せると、前記上面2上に前記
下面5が接し、前記凸部3と前記凹部6とは対応して該
凸部3の頂面4と該凹部6の底面7とは略接するような
状態で対応する。この状態によって前記箱状ケース1の
下段のものと上段のものとは図6の紙面に対して垂直方
向に力が加わっても、前記稜線48や前記凸部3の側面
14と前記凹部3の側面とが係合してケース同士の該方
向への横ずれを防ぐことができる。
【0016】また、図6において下側の前記箱状ケース
1に対して右側から左側に向う力を加えても、前記側面
14が前記凸部3の対向する側面に当接しているので横
ずれが防止される。これに対して、下側の前記箱状ケー
ス1の稜線18と上側の前記箱状ケース1谷線19とが
当接する方向の力を加えれば、すなわち図6中において
下側の前記箱状ケース1においては矢印A方向であり、
上側の前記箱状ケース1においては矢印B方向の力が加
えられたときに、前記稜線18および前記谷線19に沿
った特定ズレ方向(矢印AおよびB方向)にケース同士
を横ズレさせることができる。このことは、例えば、多
数積み重ねられた前記箱状ケース1を上から或は下から
順にまた中段のものを一定方向に送りだすような押し出
し型の自動送りだし装置を用いたときに、極めて正確な
送りだしを行うことができる。また、積み重ねた状態で
搬送や保管するときには、この特定ズレ方向のみにずれ
ないようにすれば良く、前記箱状ケース1の保管や搬送
の作業性を高めることができる。すなわち、搬送中等に
おいて多少の外力が加わったときでもズレが発生するこ
とがない。
【0017】次に本考案の第2の実施態様を図9ないし
図12によって詳細に説明する。図9は凸部の斜視図、
図10は凹部の平面図、図11は複数の凸部を設けた箱
状ケースの斜視図、図12は複数の凹部を設けた箱状ケ
ースの斜視図である。図9において、箱状ケース1の上
面2には凸部8が設けてある。前記凸部8は前記箱状ケ
ース1と一体的に設けられたもので、4つの稜線18、
86、87、88を有する菱形の四角錐台形状である。
ここで、頂面4における頂点部81と角83は鋭角であ
るが角82および84は鈍角に構成されている。そして
前記各稜線は頂面4の前記各角81、82、83、84
から前記上面2に向かって所定角度で延びるものであ
り、このうち頂点部81から下側の角85に延びる稜線
18の角度θは、例えば前記角81よりも前記角83の
平面方向から見た角度を大きくする等により他の稜線の
角度θ1 、θ2 よりも小さく構成することができる。ま
た、前記凸部8の側面の幅を適宜に変化させるような構
成によっても、角度θと角度θ1 、θ2 との差を付ける
ことができる。
【0018】図10において、前記箱状ケース1の下面
5には前記凸部8を設けた位置に対応した位置に、前記
凸部8を収納する凹部9が設けてある。前記凹部9の形
状は前記凸部8を逆さにした凹み形状であり、前記凸部
8の稜線18には、前記底面7の頂点部91から下面5
側の角95に延びる谷線19が対応し、他の前記稜線8
6、87、88には谷線96、97、98が対応する形
状である。したがって、図9において前記凸部8上に図
10に示した前記凹部9を裏返しにして被せるように、
ケース同士を重ねた場合に、下側の前記箱状ケース1
(図9に示した方の箱状ケース)を図9の矢印A方向に
移動させるべく力を加えたときには、前記稜線18が前
記谷線19に当接して容易に移動する。しかし、これと
は逆方向に力を加えたときには、前記凹部9の谷線98
と前記稜線88(立ち上がり角度θ1 が大きい) とが当
接するので、引っ掛かって移動を阻止する。この引っ掛
かり作用は、前記稜線86および87の方向、更には前
記凸部8の側面が当接する方向にはケース同士の横ずれ
を防ぐことができる。なお、前記稜線88を前記稜線1
8と同様な小さい角度に設定した場合には、図9に示す
矢印A方向とは逆方向にも移動し易くすることができ
る。
【0019】図11は前記箱状ケース1の上面2の四隅
に前記凸部8を配設したものである。この配設において
は前記凸部8の前記稜線18を例えばケース開放側に向
けた構成である。そして、図11に示す前記箱状ケース
1の反対面側である下面5の四隅で前記凸部8を設けた
位置に対応して前記凹部9を配設したものである。上記
各実施態様の凹凸部はその側面がいずれも傾斜面に構成
されているので、前記箱状ケース1を射出成形するとき
において抜きテーパ面となり、この凹凸部を設けたこと
による成形性の低下はないだけでなく、前記箱状ケース
1同士を積み重ねるときの位置合わせが容易となる機能
を備えることができる。
【0020】上記各実施態様においては、凹部のへこみ
形状と凸部の突出形状とは、相互の逆にしたような形状
としたが、本考案においては特定ズレ方向を決定するこ
とのできる凸部の稜線あるいは凹部の谷線のいずれかが
存在すればよく、この凹部と凸部との形状は必ずしも殆
ど隙間無く対応する構造でなくてもよい。また、本考案
は上記実施態様の如き磁気テープカセットを収納する箱
状ケースについて述べたが、冒頭にのべたように本考案
の箱状ケースは種々のケースに適用できることは勿論で
ある。
【0021】
【考案の効果】以上詳細に説明したように、本考案の箱
状ケースはその重ね面の一方に凸部、他方に該凸部に対
応する凹部が形成されており、この凸部はその側面が凸
部上方の頂面に向って該凸部を先細りにする傾斜面(凹
部においては凹みの底に向かって凹み径を小さくするよ
うな傾斜面)に形成され、且つ凸部の上端側(凹部にお
いては底側)には上方から見て鋭角をなす形状の頂点部
を有し、この頂点部を通り他の側面より小さい傾斜の稜
線或は谷線が形成されているので、前記凸部と前記凹部
とが対応するように重ね合わされたときに、ケース同士
は前記稜線若しくは谷線と接触する部分とにより該稜線
もしくは谷線に沿う特定の方向にもに容易に横ズレする
特定ズレ方向を形成することができる。したがって、本
考案は上記の凹部を有する面と凸部を有する面とを合わ
せるようにするだけで、重ね面に設けられた凸部と凹部
とは容易に対応されて、ケース同士の積み重ね状態は横
ズレしないように安定に保たれ、荷くずれの発生は防止
される。一方、このように積み重ねられた箱状ケースか
ら必要となるものを取り出すには、凸部に設けた傾斜角
度の小さい特定の稜線或は凹部に設けた特定の谷線に一
致している方向に所望する箱状ケースを押し出すことが
できる。また、前記稜線あるいは前記谷線を形成するた
めに、凹凸部を形成するための抜きテーパ面を利用する
ことができて、金型形状等を複雑化することなく極めて
容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の箱状ケースの一実施態様における凸部
の斜視図である。
【図2】図1に示した凸部の平面図である。
【図3】図2のX−X線に沿った部分の断面図である。
【図4】本考案の箱状ケースの一実施態様における凹部
の斜視図である。
【図5】図4に示した凹部のY−Y線に沿った部分の断
面図である。
【図6】図1に示した凸部と、図4に示した凹部との対
応状態を示す断面図である。
【図7】図1に示した凸部を複数個設けた箱状ケースの
斜視図である。
【図8】図4に示した凹部を複数個設けた箱状ケースの
斜視図である。
【図9】本考案の他の実施態様における凸部の斜視図で
ある。
【図10】本考案の他の実施態様における凹部の平面図
である。
【図11】図11に示した凸部を複数個設けた箱状ケー
スの斜視図である。
【図12】図10に示した凹部を複数個設けた箱状ケー
スの斜視図である。
【符号の説明】
1 箱状ケース 2 上面 3 凸部 4 頂面 5 下面 6 凹部 7 底面 18 稜線 19 谷線 24、81 (凸部の)頂点部 34、91 (凹部の)頂点部

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース外面同士を対向させるようにして
    積み重ねることができる箱状ケースにおいて、 前記箱状ケースの重ね面の一方に凸部、他方に前記凸部
    に対応する凹部が形成されており、前記凸部はその側面
    が凸部上方の頂面に向って該凸部を先細りにする傾斜面
    に形成され、且つ該凸部の上端側には上方から見て鋭角
    をなす形状の頂点部が設けられ、前記傾斜面によって前
    記頂点部から前記重ね面にわたって延びる稜線が形成さ
    れており、前記凸部と前記凹部とが対応するように重ね
    合わされたケース同士は前記稜線と該稜線に接触する部
    分とにより該稜線に沿う方向にケース同士の特定ズレ方
    向を形成するように構成されたことを特徴とする箱状ケ
    ース。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の箱状ケースにおいて、 前記稜線によって形成される特定ズレ方向が一致する複
    数の前記凸部を設けたことを特徴するする箱状ケース。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の箱状ケースにおいて、 前記凸部は前記頂面が前記重ね面と平行に構成されたこ
    と特徴とする箱状ケース。
  4. 【請求項4】 ケース外面同士を対向させるようにして
    積み重ねることができる箱状ケースにおいて、 前記箱状ケースの重ね面の一方に凸部、他方に前記凸部
    に対応する凹部が形成されており、前記凹部はそのへこ
    みを構成する側面が凹部底面に向ってへこみ形状を先細
    りにする傾斜面に形成され、前記凹部底面には前記重ね
    面側から見て鋭角をなす形状の頂点部が設けられ、且つ
    前記傾斜面によって前記頂点部から前記重ね面にわたっ
    て延びる谷線が形成されており、前記凸部と前記凹部と
    が対応するように重ね合わされたケース同士は前記谷線
    と該谷線に接触する部分とにより該谷線に沿う方向にケ
    ース同士の特定ズレ方向を形成するように構成されたこ
    とを特徴とする箱状ケース。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の箱状ケースにおいて、 前記谷線によって形成される特定ズレ方向が一致する複
    数の前記凹部を設けたことを特徴するする箱状ケース。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の箱状ケースにおいて、 前記凹部は前記凹部底面が前記重ね面と平行に構成され
    たこと特徴とする箱状ケース。
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