JP2583930Y2 - コードレス電話機用充電器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、縦置き型のコードレス
電話機用充電器に関し、特に卓上・壁掛け兼用のコード
レス電話機用充電器に関する。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、この種の充電器は、その
上面部にコードレス電話機の送話部が嵌入されて、コー
ドレス電話機を直立させて載置する凹嵌部が設けられて
おり、また、下面部はこの充電器が卓上においてそのま
ま使用できるように、平坦状に形成されて、全体が皿状
を構成している。そして、この充電器を壁掛けで使用す
る場合には、充電器の下面部に設けた係合孔に対して着
脱自在な弾性係合片を有する壁掛け用ブラケットを介し
て充電器を壁に取付けていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のコードレス電話機用充電器においては、
卓上で使用する場合には、壁掛け用ブラケットは不要の
ものとなり、また、いざ卓上から壁掛けに切り替えると
きに、壁掛け用ブラケットが見つからずに使用できない
といった不都合が生じるため、必要時に使用者が壁掛け
用ブラケットを購入できるようした別売り、すなわち、
オプション扱いとしていた。このように、オプション扱
いとすると、充電器本体の供給とは別の出庫管理によっ
て壁掛け用ブラケットを販売店に供給することとなり、
メーカ側のおいては工場出荷時の部品管理が極めて煩雑
となるとともに、販売店においても在庫状況を常に把握
しなければならないといった問題があった。

【０００４】本考案は上記したような従来の問題に鑑み
てなされたものであり、その目的は、卓上時で使用する
場合にも壁掛け用ブラケットを充電器に取付けておける
ようにして、壁掛け用ブラケットをオプション扱いとせ
ずに標準添付品とするようにして、壁掛け用ブラケット
の部品管理を不要とし、もって部品管理を軽減したコー
ドレス電話機用充電器を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本考案に係るコードレス電話機用充電器は、背面壁
に下端を開口した嵌合溝が設けられるとともに、この嵌
合溝の内側に連設されこの嵌合溝よりも外形が大なる収
納室が凹設され、一方、前記壁掛け用ブラケットに前記
嵌合溝に嵌合する取付片と、前記収納室に収納される抜
け止め板とが設けられ、前記壁掛け用ブラケットと、前
記収納室または嵌合溝との間に壁掛け用ブラケットを着
脱自在とする係合手段が設けられている。

【０００６】

【作用】本考案によれば、壁掛けで使用する場合には、
壁掛けブラケットを壁に取付け、壁掛けブラケットの取
付片と抜け止め板とに充電器の嵌合溝と収納室とを嵌合
または収納することによって、充電器は取付片と抜け止
め板とで保持され壁掛けされる。また、卓上で使用する
場合には、壁掛けで使用する場合と同様に充電器の嵌合
溝と収納室とに壁掛けブラケットの取付片と抜け止め板
とを嵌合および収納することによって壁掛けブラケット
は係合手段で充電器から脱落が防止される。

【０００７】

【実施例】以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明
する。図１は本考案に係るコードレス電話機用充電器の
底面側から視た全体斜視図、図２は同じく卓上で使用し
た場合の側断面図である。これらの図において、１はほ
ぼ垂直に立設した背面部１ａを有する従来周知のコード
レス電話機、２はアンテナ、３は受話器、４および５は
コードレス電話機１の前面部に配列されたダイヤルボタ
ンおよび機能ボタン、６は送話器、７は基板８に実装さ
れ底面部９から露呈した入力用充電端子、９は平坦状に
形成され、送話器側に突出部９ａが設けられた底面部で
ある。

【０００８】１０は充電器で、側面視三角形状のアッパ
ーケース１１と平板状のロアーケース１２とで構成され
ている。アッパーケース１１には、側面視においてアッ
パーケース１１と略相似形の第１の凹嵌部１３が設けら
れており、この凹嵌部１３は、対向して立設した一対の
側面壁１４と、ほぼ垂直に立設した背面壁１５と、平坦
状に形成され前面側に立ち上がるようにして傾斜した係
止段部１６ａを有する底面壁１６とで構成されている。
背面壁１５の背面部には、下端に開口部１７ａを有し両
側面がテーパ状に形成された嵌合溝１７が設けられ、こ
の嵌合溝１７の内側に連設して背面壁１５には、この嵌
合溝１７よりも外形が大で両側面がテーパー状に形成さ
れたスリット状の収納室１８が設けられている。

【０００９】１９はアッパーケース１１内に配設された
基板２０に実装された出力用充電端子で、前記入力用充
電端子７に対応して底面壁１６から露呈している。２１
はプラグジャックで、ロアーケース１２の底面部２２に
凹設された導出溝２３の一端に臨むように基板２０に実
装されている。導出溝２３はほぼ中央部で直角に折曲
し、折曲部と導出終端部においてそれぞれ抜け止め用の
突片２４と突部２５とが設けられており、ロアーケース
１２の側面部と背面部とにそれぞれ導出口２６、２７が
切り欠かれている。この導出溝２３内には、前記プラグ
ジャック２１と嵌合するプラグピン３１を有し、商用電
源を供給する電源コード３０が嵌入され、引き回され
て、導出口２６、２７のどちらかを選択して、先端の電
源プラグ３２が導出される。２８は前記収納室１８の下
端中央に連設され底面部２２に凹嵌状に形成された段部
である。２９は底面部２２に貼着されたゴム足である。

【００１０】３５は、平板状に形成された抜け止め板３
６と抜け止め板３６に突設された取付片３７とからなる
壁掛け用ブラケットである。抜け止め板３６は収納室１
８とほぼ同一の外形形状を呈しており、両側面がテーパ
ー状に形成され、下端中央には、先端に爪部４０を有す
る弾性係合片３９が突設されている。爪部４０の抜け止
め板３６の外面からの突出量Ｌは、前記段部２８の収納
室１８の背面までの距離ｌよりもやや大に形成されてい
る。取付片３７の外形は前記嵌合溝１７と同一形状を呈
しており、したがって、両側面はテーパー状に形成され
ており、厚みも嵌合溝１７と同一に形成されている。４
１は抜け止め板３６と取付片３７を貫通したねじ挿通孔
である。

【００１１】次に、上述した構成の充電器を卓上で使用
する場合を説明する。卓上で使用する場合には、壁掛け
ブラケット３５の取付片３７を開口部１７ａから嵌合溝
１７に挿入させながら嵌合させる。嵌合させると、抜け
止め板３６も収納室１８に収納され、爪部４０が段部２
８に係合する。このとき、Ｌがｌよりもやや大に形成さ
れているので、弾性係合片３９が弾性変形して、爪部４
０が段部２８に係合し、弾性係合片３９の弾性力によっ
て、壁掛けブラケット３５は、爪部４０と抜け止め板３
６と当接している収納室１８の背面部とで挟持され、収
納室１８からの脱落を防止される。

【００１２】しかも、取付片３７と嵌合溝１７との厚み
が同一なので、取付片３７と背面壁１５の背面部とは同
一面位置となり、卓上で使用する場合には、壁掛け用ブ
ラケット３５は不要にもかかわらず、壁掛け用ブラケッ
ト３５を充電器１０に取付けたままの状態においても、
充電器１０の外観意匠を損ねることなく、また脱落を防
止されているので、卓上での使用において支障をきたす
ことがない。

【００１３】このような状態で充電器１０を卓上に載置
して、凹嵌部１３内に、コードレス電話機１の送話器６
側を嵌入させ、底面部９を底面壁１６に載置すると、両
側面壁１４に挟持されるとともに、突出部９ａが係合段
部１６ａに係合して、背面壁１５と係合段部１６ａとに
よって挟持され、コードレス電話機１は充電器１０に安
定して垂直状態を保持されて載置され、両充電端子７、
１９とが確実に接触して安定した充電が行われる。

【００１４】次に、壁掛けで使用する場合を説明する。
壁掛け用ブラケット３５のねじ挿通孔４１にねじを挿通
させてブラケット３５を壁に取付ける。取付られたブラ
ケッット３５の取付片３７に充電器１０の嵌合溝１７を
嵌入させ、同時に抜け止め板３６に収納室１８を嵌入さ
せ、嵌入しきると、爪部４０が段部２８に係合して、充
電器１０は壁掛け用ブラケット３５に載置保持され、充
電器１０が壁に取付けられる。壁に取付られた充電器１
０には、上述した卓上で使用するときと同様にコードレ
ス電話機１が凹嵌部１３内に載置され、充電が行われ
る。

【００１５】このように壁掛けで使用する場合も、卓上
と同様に壁掛けブラケット３５の取付片３７が充電器１
０の背面壁１５の背面部から突出することがないので、
充電器１０の外観意匠を損ねることがないとともに、充
電器１０が壁から必要以上に突出することもないので、
歩行者が壁に取付られた充電器１０に接触して引っかけ
ることが最低限防止され、これによって、コードレス電
話機１の落下や両充電端子７、１９の接触不良による充
電不良が防止される。

【００１６】なお、本実施例では、壁掛けブラケット３
５の抜け止め板３６に弾性係合片３９を突出形成して爪
部４０と収納室１８の背面部とで挟持して、収納室１８
からのブラケット３５の脱落を防止したが、脱落防止構
造としては種々の設計変更が可能で、例えば、取付片３
７の両側面に小突起を設けるとともに、嵌合溝１７の両
側面に小突起が嵌合する凹嵌部を形成して、小突起の弾
性変形によって取付片３７を嵌合溝１７に着脱自在とし
てもよい。

【００１７】

【考案の効果】以上説明したように本考案に係るコード
レス電話機用充電器は、コードレス電話機用充電器の背
面壁に、下端が開口した嵌合溝が設けられるとともに、
この嵌合溝の内側に連設されこの嵌合溝よりも外形が大
なる収納室が凹設され、一方、壁掛け用ブラケットに嵌
合溝に嵌合する取付片と、収納室に収納される抜け止め
板とが設けられ、壁掛け用ブラケットと、収納室または
嵌合溝との間に壁掛け用ブラケットを着脱自在とする係
合手段が設けられ、卓上で使用する場合も、壁掛け用ブ
ラケットを充電器に取付けた状態にしておけ、このた
め、壁掛け用ブラケットを別売りのオプション扱いとせ
ずに標準添付品として取り扱うことができ、このため部
品管理が大幅に軽減される。しかも、取付片が充電器の
背面部から突出することがないので、外観意匠を損なう
ことがなく、壁掛けで使用する場合には、充電器が壁か
ら必要以上に突出することがないので、歩行者が壁に取
付られた充電器に接触して引っ掛けることが最低限防止
され、これによって、コードレス電話機の落下や両充電
端子の接触不良による充電不良が防止される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコードレス電話機用充電器と壁掛
け用ブラケットとの底面側から視た全体斜視図である。

【図２】本考案に係るコードレス電話機用充電器を卓上
で使用した状態を示す側断面図である。

【符号の説明】

１ コードレス電話機 ７ 入力用充電端子 １０ コードレス電話機用充電器 １３ 凹嵌部 １７ 嵌合溝 １７ａ 開口部 １８ 収納室 １９ 出力用充電端子 ２８ 段部 ３５ 壁掛け用ブラケット ３６ 抜け止め板 ３７ 取付片 ３９ 弾性係合片 ４０ 爪部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) H04B 7/26 H04M 1/11

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コードレス電話機が載置されコードレス
   電話機の入力用充電端子が電気的に接続される出力用充
   電端子が設けられたコードレス電話機用充電器であっ
   て、このコードレス電話機用充電器を壁に取付けるため
   の壁掛け用ブラケットが備えられ、前記コードレス電話
   機用充電器の背面壁に、下端が開口した嵌合溝が設けら
   れるとともに、この嵌合溝の内側に連設されこの嵌合溝
   よりも外形が大なる収納室が凹設され、一方、前記壁掛
   け用ブラケットに前記嵌合溝に嵌合する取付片と、前記
   収納室に収納される抜け止め板とが設けられ、前記壁掛
   け用ブラケットと、前記収納室または嵌合溝との間に壁
   掛け用ブラケットを着脱自在とする係合手段が設けられ
   たことを特徴とするコードレス電話機用充電器。